2021年04月10日

「海外の日本研究と日本図書館」に関する2021年3月の動向レビュー・その3 -- 日本研究情報網、ラムザイヤー論文問題、オンラインハラスメントとヘイトクライム ( #本棚の中のニッポン )

■日本研究

●NIMOU(日本研究情報網)
 https://sekai.nichibun.ac.jp/
「国際日本文化研究センター(日文研)が運営する、日本研究に携わる世界中の研究者と機関に関するデータベースです。また、各国の日本研究の動向や学会の有無を知ることができます」
「国境を越えて、世界の日本研究者や機関が互いの所在を確認して連絡を取ったり、研究協力を依頼したりすることを容易にします」


●BAJS Podcast
 https://anchor.fm/bajs10
 The British Association for Japanese Studies(英国日本研究協会)のポッドキャストシリーズが開始(2021/3/10)。


●「アジアにおける日本研究」講演会シリーズ(東京大学東洋文化研究所)
 第1回は2021年4月16日(オンライン)、「韓国における日本研究の現状と課題:翰林大学日本学研究所の目指すところ」「ソウル大学日本研究所の活動:日韓における生活世界の危機を直視し、新たな連帯を求める」等。
 https://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/news/news.php?id=MonMar291346332021


●Exploring Premodern Japan(YouTubeチャンネル)
 https://www.youtube.com/channel/UCfMvm0JFBb-tv68-nzl_y-A
 UBCの教員・院生等が運営する日本古典関連の動画チャンネル。慶應の佐々木先生、国文研の海野先生等が登場。
・Exploring Premodern Japan
 https://twitter.com/japanpremodern
「We create content that explores the cultures of premodern Japan. A team based in the Department of Asian Studies at the University of British Columbia.」


●The Super Power of Japanese Soft-Power International Conference(ブルガリア・ソフィア大学)
 ソフィア大学日本学科主催で2021年3月6〜7日に開催。日本・ブルガリアの研究者のほか、ジブリの鈴木敏夫氏が講演。Youtubeにアーカイブ動画あり。
・The Super Power of Japanese Soft-Power | European Association of Japanese Resource Specialists
 https://www.eajrs.net/super-power-japanese-soft-power
 https://www.eajrs.net/files/super_soft_power.pdf
・Japanese Studies University of Sofia - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCxYAfp6QSchmm-ukycXyitw/featured


■社会問題

●日本軍慰安婦およびラムザイヤー氏論文問題
・新たな装いで現れた日本軍「慰安婦」否定論を批判する : 日本の研究者・アクティビストの緊急声明 | Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任
 http://fightforjustice.info/?p=5103
・ライシャワー日本研究所からの声明 | Reischauer Institute of Japanese Studies
 https://rijs.fas.harvard.edu/ja/news/statement-reischauer-institute-japanese-studies-0
・A Harvard professor argued that Korean women forced into sex slavery in WWII did so voluntarily. Now he's facing a backlash - CNN
 https://www.cnn.com/2021/03/10/us/comfort-women-ramseyer-article-trnd/index.html
・「慰安婦は売春婦」のラムザイヤー論文で、アメリカは日本の歴史修正主義に目覚めた | 藤崎剛人 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
https://www.newsweekjapan.jp/amp/fujisaki/2021/03/post-5.php?page=1

●海外日本研究者への日本からのオンライン・ハラスメント
 ラムゼイヤー氏論文問題を発端に多数発生しており、下記はその一例。
・On Getting Harassed Online
 https://www.chelseaszendischieder.com/post/on-getting-harassed-online
「日本の超国家主義的な右派に受け入れられている記事の根本的な研究を批判することは、オンラインハラスメントを受ける危険性がある」
「ツイッターでのハラスメントに対処するために、私が学んだこと」


●東日本大震災
・Ten years after the Fukushima nuclear accident | The Japan Times
 https://www.japantimes.co.jp/opinion/2021/03/09/commentary/japan-commentary/fukushima-nuclear-power-remembering-3-11/


●新型コロナウィルス
・「Asia and Japan Today (1): Researchers' Essays at the Arrival of a New COVID Era」
 http://en.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=491667&version=English


●北米におけるアジア系へのヘイトクライム問題
・AAS Statement on Anti-Asian Racism and Violence - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/aas-statement-on-anti-asian-racism-and-violence/
・We must not let racism and anti-Asian hate threaten our community (Updated 3/17/21) | Office of the President
 https://www.washington.edu/president/2021/03/12/xenophobia-hurts-us-all/
・Watch | Asian Americans | PBS
 https://www.pbs.org/weta/asian-americans/watch/
「去年公開されたPBSのドキュメンタリーシリーズ「Asian Americans」が、アトランタでの事件を受け、無料で公開されている」
 https://twitter.com/masakomiki/status/1372957527378300929




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「海外の日本研究と日本図書館」に関する2021年3月の動向レビュー・その2 -- Art Platform Japan、奈文研、Japan Book Bank ( #本棚の中のニッポン )


 情報発信の仕組みに寄与する話題がいくつか。


■学術情報

●Art Platform Japan
 https://artplatform.go.jp/ja

 文化庁の事業で、日本の現代アート情報を国内外に発信(日本語/英語)するプラットフォーム。
・「全国美術館収蔵品サーチ「SHŪZŌ」」。国内博物館・美術館の収蔵品を検索可能にするデータベース。
・「英訳文献」。日本の戦後美術に関する文献を英訳して、PDFで公開する。
・リサーチプロジェクト(日本国内外の美術館等で行われた現代美術展の開催記録、日本の画廊に関する調査などの調査研究プロジェクト)
・プログラムのアーカイヴ(ワークショップ、シンポジウム等のアーカイヴ記事)

・国内美術館収蔵品情報可視化のための検索システム搭載日本における現代アートに関する基盤情報を日英バイリンガルで発信するウェブサイト「Art Platform Japan」(ベータ版)一般公開
 https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/92889501_01.pdf
・文化庁がウェブサイト「Art Platform Japan」を公開。日本の現代アートに関する基盤情報をバイリンガルで集積|美術手帖
 https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/23756
「国内美術館の収蔵品のデータベース、⽇本語で書かれた重要な⽂献、そして、⽇本の現代アートに関する様々な基本情報を英語で提供したり、海外の専⾨家を交えて議論を重ねたりすることは、⽇本の現代アートの制作、展⽰、研究を活性化して豊かにしていくものと考えます。こうした事業に持続的に取り組むことで、⽇本の現代アートが、その歴史や⾔説とともに、世界の現代アートとして評価されていくことを期待しています」


●文化財論文ナビ(奈良文化財研究所)
・文化財論文検索 - 全国遺跡報告総覧
 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/search-article

 「全国遺跡報告総覧」内に文化財論文情報を登録することで、論文検索ができるようになる。さらに、その登録データをIRDBを通じてCiNii Articlesで検索できるようになる、というもの。
 これまでは、発掘調査報告書内の論考や、市町村博物館・埋蔵文化財センターの刊行物がNDL雑誌記事索引には収録されていなかったという問題があった。(参考:持田誠. 「いま市町村の博物館紀要が直面している課題」. 日本生態学会誌. 2016, 66(1), p.265-270. https://doi.org/10.18960/seitai.66.1_265
 本システムによって、
 −各機関が論文情報をWeb入力可能。
 −DOIが付与される。
 −入力したデータはIRDBを通じてCiNii Articlesへ。

・文化財論文ナビの公開 -全国の博物館・埋文センターの論文情報にアクセスしやすくする- - なぶんけんブログ
 https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/03/articlenavi.html
・全国遺跡報告総覧内に「文化財論文ナビ」が公開:登録された論文情報はIRDBを通じたデータ連携によりCiNii Articlesで検索可能 | カレントアウェアネス・ポータル
 https://current.ndl.go.jp/node/43572


■出版・流通

●Japan Book Bank
 https://japanbookbank.com/ja
「海外に向けて紹介したい日本の出版物を集約したコンテンツカタログです。IDを登録すると、次のことができるようになります。言語別版許諾情報の閲覧、その他特別な商品情報の閲覧」
・「【サイトオープン】海外向けオンライン出版コンテンツカタログサイト 「Japan Book Bank」をスタート! | 【VIPO】映像産業振興機構
 https://www.vipo.or.jp/news/26162/


■日本資料

●北米東アジア図書館のマンガ所蔵
・Rahbar, Victoria (2021) "Report on Japanese-Language Manga Magazine Survey 2020," Journal of East Asian Libraries: Vol. 2021 : No. 172 , Article 4.
Available at: https://scholarsarchive.byu.edu/jeal/vol2021/iss172/4
・北米の東アジア研究図書館における日本語の漫画雑誌の所蔵状況等に係る調査(文献紹介) | カレントアウェアネス・ポータル
https://current.ndl.go.jp/node/43439
「Positive: Research andinstructional needs, Student request. Negative: Processing and binding, Funding, Space」
「Among all respondents, the majority (84.62%) collected Japanese-language manga volumes (tankōbon). A small amount (15.38%) collected neither Japanese-language manga magazines nor Japanese-language manga volumes (tankōbon).」
「future research should address digital manga volumes and digital manga magazines in terms of selection and acquisition」
「the gifts (paratextual drama CDs, illustrations, toys, etc.) often packaged with each issue of a manga magazine need further attention in terms of preservation and access」
 −日本語の漫画の単行本に関しては84.62%の館が所蔵
 −30.77%が日本語の漫画雑誌コレクションを所蔵
 −研究・指導上のニーズや学生からのリクエストがある
 −マイナスの要因としては、整理・製本、予算、保存スペースに係る問題


●海外で《日本》を展示すること
・「海外で《日本》を展示すること:海外のコンテクストと日本のコンテクスト」
 https://www.rekihaku.ac.jp/research/inter/2021/symposium2021.html#a
・ヨーロッパにおける19世紀日本関連在外資料調査研究・活用
 http://e-zaigai.jp/posts/all/1230
 以下、参加しそびれたので、アブストラクトからのみ。
−「在外資料は運ばれた先でも新たな意義を築いています」「そうした日本とはまた異なる海外における在外資料の役割という視点から、報告」
−日本観の変化を反映した展示がおこなわれるようになっている。(Japanese Art in the West and Its Exhibitions / Hans Bjarne Thomsen)
−ロックダウン中にリモートで作品調査を実践したケーススタディ。(Experiments in Remote Surveys)


●在外日本学関係資料の調査研究
 http://www.kyuko.asia/book/b564330.html
 国際共同研究の成果として、ヨーロッパと日本から14名・25点の論考を掲載する。


●CA1992 - 米国イェール大学図書館における日本語エフェメラ資料の収集・整理・提供の実例 / 中村治子
 https://current.ndl.go.jp/ca1992
 →その1「■文献・発表」を参照。

●CA1993 - 米国における占領期日本の写真資料をどう捉えるのか:現状・全体像・日本への還元における課題 / 佐藤洋一
 https://current.ndl.go.jp/ca1993
 →その1「■文献・発表」を参照。


■デジタルアーカイブ

●Library of Congress「Japanese Rare Book Digital Collection」
 https://www.loc.gov/collections/japanese-rare-books/
 2020年12月公開、現在35点。
・米国議会図書館(LC)アジア部所蔵の日本古典籍に関するデジタル画像コレクション“Japanese Rare Book Digital Collection”(記事紹介) | カレントアウェアネス・ポータル
 https://current.ndl.go.jp/node/43409


●立命館大学アート・リサーチセンター「ライデン国立民族学博物館の日本コレクション」
 https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/vm/RV/
 同館日本資料のうち、浮世絵・銅版画・古典籍などを収録。見たところかなりたくさんある(1万点レベル?)
・オランダ・ライデン国立民族学博物館のデジタル化資料を公開しました | ART RESEARCH CENTER, RITSUMEIKAN UNIVERSITY
 https://www.arc.ritsumei.ac.jp/j/news/pc/007774.html
・立命館大学アート・リサーチセンター、オランダのライデン国立民族学博物館の日本コレクションに関するデジタル化画像を公開 | カレントアウェアネス・ポータル
 https://current.ndl.go.jp/node/43497


●国文学研究資料館「フリーア美術館所蔵 プルヴェラー・コレクション」
・(プレスリリース)
 https://www.nijl.ac.jp/news/img/20210322_release.pdf
「当プロジェクトを通じて、今後計900点の「プルヴェラー・コレクション」の画像データが、「新日本古典籍総合データベース」に提供され」
・国文学研究資料館、3月26日から「新日本古典籍総合データベース」で米・フリーア美術館の「プルヴェラー・コレクション」を公開:記念オンラインイベント等も実施
 https://current.ndl.go.jp/node/43645


●The University of Manchester「Japanese Maps」
https://www.digitalcollections.manchester.ac.uk/collections/japanesemaps/1
・Japanese Studies Spotlight: The Japanese Maps Collection of the John Rylands Library
 https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Japanese-Studies-Spotlight-The-Japanese-Maps-Collection-of-the-John-Rylands-Libra
「For the past five years, the Library has worked to make its Japanese maps more widely available in digital form. The first digitization project was launched in 2016, led by Dr. Erica Baffelli and funded by The Great Britain Sasakawa Foundation and The Japan Foundation. At about that time, I learned about the collection and successfully applied for a pilot grant at the John Rylands Research Institute. The couple of months I spent working on the maps allowed me to draft a more ambitious grant proposal and to obtain funding for the Marie Sklodowska-Curie Actions Project titled Travel in Tokugawa Period Japan (1603-1868): Identity, Nation and Social Transformation (2019-2021). As part of the project, I have been researching the maps, editing and expanding their descriptions, and collaborating with Julianne Simpson and Gwen Riley Jones at the John Rylands Library in order to complete their digitisation. On March 5, 2021, we launched the Japanese Maps Collection, in the Manchester Digital Collections platform. 」


●デジタルアーカイブ学会第 3 回学会賞、功労賞にアンドルー・ゴードン氏(ハーバード大学教授)
・第 3 回学会賞授賞理由 | デジタルアーカイブ学会
 http://digitalarchivejapan.org/awards/3rdawards/3rdawardee/3rddetail
「特に2011年の東日本大震災の初期段階で「東日本大震災アーカイブ」(現「日本災害DIGITALアーカイブ」) をいち早く立ち上げ、日本国内では対応しきれない情報も含め、震災に関するネットの情報を広く収集して公開し、わが国の震災アーカイブに大きな影響を与えてきた。」

posted by egamiday3 at 08:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「海外の日本研究と日本図書館」に関する2021年3月の動向レビュー・その1 -- 占領期日本写真、LGBTQエフェメラ、AASとCEAL ( #本棚の中のニッポン )


 3月の「海外の日本研究と日本図書館」は話題が豊富でしたので、数分割で。


■文献・発表

 カレントアウェアネスに海外日本研究関連の記事が3本掲載されました。どれも読みごたえたっぷり&示唆に富むものばかりなので、マストでお目通しください。もう全文に朱線引きたいパターンのやつ。
 Paula R. Curtisさんの「デジタル・シフトとデジタル日本研究の未来」@『人文情報学月報』もネット公開されました。

●CA1991 - コロナ禍における米国シカゴ大学図書館の対応と日本研究支援 / 吉村亜弥子
 https://current.ndl.go.jp/ca1991
 
 以下、あわせて読みたい文献
・横田 カーター 啓子. 特集, コロナと生きる: 米国ミシガン大学のITシフト 遅れる日本の学術基盤強化. Journalism, 2020, (362), p. 72-77.
 http://hdl.handle.net/2027.42/156101
・マクヴェイ山田久仁子. 特集, 教育現場における電子書籍の活用: 海外大学図書館における電子書籍の動向 : パンデミック下のハーバードでの教育と研究の支援. 情報の科学と技術, 2021, vol. 71, no. 1, p. 28-33.
 https://doi.org/10.18919/jkg.71.1_28

・大学のデジタル対応について
「大学図書館は、教員が指定した読書課題(書籍内の特定のページや章)を館内担当者がスキャンし、授業用資料を共用する学習管理システム(LMS)に載せるが…大学閉鎖により、それも不可能」
「英語圏では電子書籍の発行がほぼ定着している…しかし電子書籍を積極的に使用するか否かは、まだ利用者の好みが分かれる」
「印刷版の需要がある事実も明らかになった。利用者によっては、オンラインで閲覧できるのはありがたいが、研究のために何度も読み返す・読み込むには印刷版の方が良い」
「オンライン化が可能なのも、原本の保存があってこそである。蔵書構築を担うエリア・スタディーズ・ライブラリアンの責務は、そのような原本の収集と保存にある」

・日本資料の電子書籍について
「日本研究司書として、コロナ禍になってからの最大の蔵書構築上の変化は、出来るだけ日本研究関連の英文電子書籍を買い揃えるのが優先になったこと」
「日本語の電子書籍はコロナ禍でも不思議と利用数が少ない…日本の電子書籍プロバイダーが無料試読サービスを特別処置として提供してくれたが…試読で利用されたのはわずか9件」
「丸善雄松堂と紀伊国屋書店の電子書籍ポータル上では、出版社の厚意で承諾が得られた書籍に限り、未購入のタイトルでも5分間試読できるサービスが利用可能になった」

・日本資料のオンラインアクセスについて
「米国の日本研究者や司書の間では、遠隔授業に使えるオープンアクセス資料を紹介するメールが頻繁に流れ」
「2020年4月、HathiTrustはメンバー館を対象とした「緊急一時アクセスサービス」(Emergency Temporary Access Service:ETAS)…自館に印刷版の所蔵がある書籍に限り、著作権保護期間内であっても学内者の本文画像閲覧を可能とするサービス」「日本語書籍に関しては12万7,093タイトル中4万9,127タイトルがETASによって閲覧可能になった」「HathiTrustコレクションに収録されていた日本研究関連の書籍は、主にカリフォルニア大学バークレー校とミシガン大学の蔵書」
「グローバルな視点で日本研究の今後の発展も考慮すると、「デジタル化資料送信サービス」の利用規定見直しは不可欠」


●CA1992 - 米国イェール大学図書館における日本語エフェメラ資料の収集・整理・提供の実例 / 中村治子
 https://current.ndl.go.jp/ca1992

 Yaleの日本エフェメラ資料(LGBTQと日本映画)について、収集、整理、提供。
 これについても、あわせて読みたい。
・E2177 - 米・アイビー・プラス図書館連合のQueer Japan Web Archive
 https://current.ndl.go.jp/e2177

・資料の特性
「LGBTQコレクション」は主に首都圏の性的マイノリティなどの団体によって1990年代から現在までに配布されたチラシ、ニュースレター、パンフレットの類。(8箱程度か)「LGBTQ関連の個人やコミュニティに関する情報などは、チラシ、ニュースレター、Twitterやブログなどが多く、「研究に有益な情報は保存されにくい」」
「映画コレクション」は1970年頃から現在までのチラシ、パンフレット、映画ニュースレター、カタログ等。(50箱程度)

・エフェメラ資料の整理・マネジメントについて
「一つの資料群をアーカイブコレクションとして確立するためには、収集・整理・保存のための周到な計画策定に膨大な時間と労務を要する」「コレクションの構築を主導したのは東アジア図書館に所属している日本語資料専門の司書だが、アーカイブ資料を取り扱う様々なトレーニングなども含め、コレクション構築を遂行するために文書館のサポートは大きな後押しとなった」
「コレクションの構成を明確に説明し、利用者が資料を効率良く検索するための手引きとなるファインディングエイドの作成を開始する。項目以外にコレクションの要約、内容の説明、著作権と引用のガイダンスなど、様々な情報も含まれる。また混乱を避けるため、重複の可能性のある分野の範囲を明確にする説明文もコンテンツノートとして追加される。その説明文は特定の学問分野がどのように形成されるか、コレクションの大部分を形成する資料の種類と、ユーザーがどのように利用するかの予測に基づいて作成される。」

・LGBTQ資料の収集・取り扱いについて
「性的マイノリティコミュニティへのアプローチは、寄贈者に疑心を与え収集が進まなかったことから、現在当館では日本の二人の研究者を招聘して、細心の注意を払い資料を収集している」
「寄贈者からプライバシーについての懸念があった」「その内容は、一部の限られた地域のコミュニティのみを対象としていることが多く…コミュニティなどではこのような露出を不要と見なす意見もある」
「アクセスを制限する合意・契約が機関と寄付者間で交渉され、制限の期間、または終了日が掲載され、コレクションによっては寄贈後100年先まで公開されない」


●CA1993 - 米国における占領期日本の写真資料をどう捉えるのか:現状・全体像・日本への還元における課題 / 佐藤洋一
 https://current.ndl.go.jp/ca1993

・経緯
「占領期の写真資料が米国に多数所蔵されていることをいくつかの書籍(2)から知り、米国へ赴くことにした」
→(2) 佐久田繁. 東京占領 (太平洋戦争写真史). 月刊沖縄社, 1979, 654p.
福島鑄郎. GHQ東京占領地図. 雄松堂出版, 1987, 129, 107p.
には、出典情報の詳細が記載されていないものの米国所在として写真が多数紹介されている。

・在外日本資料の所在とアクセスのあり方の問題
「(4) 佐藤洋一. 図説占領下の東京1945-1952. 河出書房新社, 2006, 143p., (ふくろうの本).」
→「同書を出版したのち、出版、放送などさまざまなメディアから画像データの提供を求められた。社会的に需要があり、かつ米国においてはパブリックドメインとなっている画像データを一個人の研究者が営利企業へわざわざ提供していることが奇妙に思われた」
「「日本の資料が日本にないという構造的な問題」に研究上の問いとして向き合わざるを得なくなった」「占領下において同時代的な記録が管制下におかれたことは、情報の不均衡をもたらし、それを構造化させている」

・資料/資料群が持つ意味をどのように捉えるのか
「資料本位、資料漁りだけでは研究は続かない…それをどういう観点で見ていくのかというのが大事」
「米国にある写真の全体像を捉え、個別の写真を批判的に捉える視座を持てなければ…どのような社会的性格をもった写真なのかという、より正確な判断を停止させてしま」う
「「占領期日本で撮られた写真」という〈種〉総体の特徴を捉えようとしないかぎり、それぞれの〈個体〉である一つ一つの写真やコレクションの意味や価値を吟味できない」
「紙にプリントされたシグナルフォトのイメージ面のみをデジタル化するのであれば、上記の「時空間記録」は伝えられるかもしれないが、「経緯記録」、すなわちどのような経緯を経てコレクションが形成されたのかといった情報は置き去りにされてしまう。…写真をイメージとしてのみ扱わないということ」

・デジタルアーカイブ化・オープン化の意義、からの、地域資料としての活用
「占領期日本で撮られた写真」という〈種〉総体の特徴を知るためには、可能な限り、多様なタイプとバリエーションの写真を並存させる空間をつくることが必要である。この取り組みは、必然的に「占領期写真アーカイブ」の構築を目指すこと」
「研究者が所有するパブリックドメインの写真データを再収集し、オープンデータ化して、活用できる統合的な仕組みは考えられないだろうか。国立公文書館やすでに日本占領期関係資料を所蔵している国立国会図書館に公的かつ永続的なプラットフォームが設置できれば」
「その地域で撮られた写真を地域へと戻し、地域資源として活用できないかというアイデア」


●吉井由希子. 「英国図書館研修報告 : ヨーロッパの日本研究図書館訪問も交えて」. 『Media Net』. 2020, 27.
 http://www5.lib.keio.ac.jp/publication/medianet/article/pdf/02700670.pdf
 Primo他ディスカバリシステムと日本語資料検索の問題、セインズベリー、ヨーロッパの日本研究と図書館、等。

●京都大学図書館機構 - 【附属図書館研究開発室】コロナ下の大学図書館サービス・日米情報共有会報告
 https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1389227
 伊藤倫子氏(カンサス大学)、坂井千晶氏(コロンビア大学)、野口契子氏(プリンストン大学)による。
 以下、参加できてないので、記録から。
「日本語資料は紙媒体が主なので、コロナ禍では利用不可。データベースや電子書籍は少なく、またHathiTrustやCDLも全ての日本語資料をカバーしているわけではない。」
日本研究者の失望と苛立ちを感じた。NDL図書館向けデジタル化資料送信サービスがあれば良かったが未導入。導入しても来館利用になるのがネック。文化庁、文化審議会著作権分科会法制度小委員会「図書館関係の権利制限規定の見直し(デジタル・ネットワーク対応)に関する中間まとめ」のパブコメが実施されている。是非意見を出してほしい。」

●Paula R. Curtis. 「デジタル・シフトとデジタル日本研究の未来」. 『人文情報学月報』. 115.
 https://www.dhii.jp/DHM/dhm115-1
 「日本研究は比較的ニッチな分野であり、デジタル・ヒューマニティーズと交差する場であるので、今は助け合い、これらの障害を克服し、技能・経験値を問わず研究者を迎え入れる環境を作り出すまたとない好機です。」「私は日本研究におけるデジタル・スカラシップのコミュニティ・スペースを積極的に作り出すことが必要であると確信しました。以来、デジタル・リソースのウィキとメーリング・リストを管理する Digital Humanities Japan initiative を通じて、オンラインでの活動に努めてきました。」
 「AAS 2020において、日本研究の将来に関する円卓会議をヴァーチャル開催したときも…日本人の研究者が1名しか参加しなかったのです…ヴァーチャルな環境においてさえも、日本の研究者に日本研究について意見を求めることは難しく」「重大な問題とは、共同研究プロジェクトへの参加の奨励、健全な保存と持続可能な実践の開発、制度変更への誘導、今後の数年間における学術研究の方法に関する新たな思考の促進といったものですが、それは技術的なものではなく、むしろ社会的なもの」

●Journal of East Asian Libraries. Number 172 (February 2021)
 https://scholarsarchive.byu.edu/jeal/

・Kim, Hana (2021) "From the President," Journal of East Asian Libraries: Vol. 2021 : No. 172 , Article 2.
Available at: https://scholarsarchive.byu.edu/jeal/vol2021/iss172/2
「The COVID-19 pandemic has brought into sharp relief how library area studies are unevenly prepared to deal with the problems of the future.」
「that collections remain diverse so as to cater to the unique needs of the East Asian Studies community.」

●Studies in Japanese Literature and Culture. Volume 4. (2021.3)
 https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/sjlc.html


■AAS/CEAL 2021

 今年のAAS(Association for Asian Studies)とCEAL(Council on East Asian Libraries)の年次大会は、すべてオンラインで行われました。おかげでラクに参加できたという面もあり、深刻な時差に悩まされた(あるいは参加できなかった)という面もあり、でも動画がアーカイブとして残りがちなところは良かったのではないかと思います。
 聞けたもの、聞けなかったもの、聞き取れなかった(涙)もの、含めてのまとめ。

●●CEAL
●基調講演
・2021 CEAL Presidential Plenary: "Responding to Crisis: Perspectives and Strategies" - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=Aw9EUH1zIck&feature=youtu.be

●CJM(Committee on Japanese Materials)
 https://www.eastasianlib.org/newsite/meetings/#cjm-program
 Theme: Exploring Ways to Network Through Common Interests
−CJM Interview with the National Diet Library: Updates on the NDL Services under the COVID-19
−The Japanese Historical Council Responses to the COVID-19 Pandemic / Shinji Asada
−LibrarianMap and Professional Networking among Japanese Librarians / Riko Modeki
 おおむね、日本からの情報提供と問題提起、特にNDLのデジタルコレクションとその送信サービス(特に個人宛て、海外宛てのそれ)が重要テーマとして扱われていました。なおこの時点で送信サービス参加に成功した海外館は、北京大学、イタリア日本文化会館、UCBerkeley、スペインの(聞き漏らし)、とのこと。
 印象的だったのが、参加していた中国系のライブラリアンからの「ていうか日本の著作権法ってアメリカのとそんなに違うの?」という質問チャットが出ていたことで、アメリカではごく当たり前の行為が日本では許されていない等とはゆめゆめ想像つかないだろう人がほとんどだと思うので、まずその違いの存在を示さないとなかなかオンラインサービス不備について理解してもらえないだろうな、と。(ただ怠惰なだけだろ、と思われてても仕方ない気がする。(いや、そうでないとも言い切れない(肯定ツッコミ)))
 あと、NDLさんの事前録画スピーチは日本語スピーチ+英語字幕付きで、非日本系参加者からかなり好評なコメントが出ていたことも覚えておきたいです。

●NCC(North American Coordinating Council on Japanese Library Resources)
-Welcome & Logistics (Haruko Nakamura)
-Updates on NDL’s Digitized Contents Transmission Service (Setsuko Noguchi)
-NCC Membership and Fundraising Taskforces (Tokiko Bazzell & Steve Witt)
-NCC Reorganization (Tara McGowan)
-NCC 30th anniversary celebration (Haruko Nakamura)
-Q & A

 (やはり)NDL送信サービス、著作権パブコメのほか、fundについてと組織再編(かなり大掛かりっぽい)についてがメイン。
 「emerging technologies」(デジタルテクノロジーとライブラリアンシップの変化への対応)というフレーズが気にかかりました。
 なお、「30th Anniversary and next Decade Conference」を9月から11月にかけて数度にわたっておこなうとのことです。(現状と今後の議論、過去の業績、パネルディスカッション、基調講演など)
 最後にSNSメディア展開として、Twitterフォロワー数が半年で100から700へという報告あり。


●●AAS

●「Ask a Librarian!」
・C001: Ask a Librarian!: A Discussion of Alternative Careers in Japanese Studies
 https://www.eventscribe.net/2021/AASVirtual/searchGlobal.asp
・Ask a Librarian: Re-thinking Professional Contributions in Area Studies - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/ask-a-librarian-re-thinking-professional-contributions-in-area-studies/

 研究者からライブラリアンへのキャリアパスについて。主に「Q&A」対応(zoomはチャット機能が偉大だと思い知った…)。
 「We hope that readers may draw ideas or even inspiration from our experiences as they think about their own career development.」という後進への願いと、「the “generalist” role of being a librarian」という確固たる指摘。
 なお、以下を参照。

・An International Student’s Long Road to Librarianship - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/an-international-students-long-road-to-librarianship/
・Changing Careers But Not Gears – My Path to Librarianship - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/changing-careers-but-not-gears-my-path-to-librarianship/
・A Circuitous Path to Finding the Right Career - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/a-circuitous-path-to-finding-the-right-career/
・Playing a Critical Role in Achieving a Bigger Goal - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/playing-a-critical-role-in-achieving-a-bigger-goal/


●「Digital Humanities Japan」
 https://www.eventscribe.net/2021/AASVirtual/index.asp?presTarget=1560904
 https://twitter.com/paularcurtis/status/1374776210631319562

 たくさんの活動事例が紹介され、その中でたとえば「デジタルヒューマニティーズのピアレビュー問題」などが話題に持ち上がる、というような感じの流れ。

・JBDB − 日本の人名データベース
 https://jbdb.jp/#/
・Constitutional Revision Research Project
 https://projects.iq.harvard.edu/crrp/home
・Eat Pray Anime - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCA0Bt7lnqD2c73M_PQkRDKg
・Exploring Premodern Japan - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCfMvm0JFBb-tv68-nzl_y-A
・Welcome to Bodies and Structures
 https://bodiesandstructures.org/bodies-and-structures/index
・“Making it Count”: The Case for Digital Scholarship in Asian Studies - Association for Asian Studies
 https://www.asianstudies.org/making-it-count-the-case-for-digital-scholarship-in-asian-studies/
・Samurai Archives Japanese History Podcast
 https://samuraipodcast.com/
・ReEnvisioning Japan
 https://rej.lib.rochester.edu/


 なお、付け足し。
・Motoi Katsumata on Twitter: "今年のAAS(米国アジア学会)での、日本のパネルの少なさよ…。 https://t.co/AHjtn2Wyqa"
 https://mobile.twitter.com/motoi_katsumata/status/1374722117661462537
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2021年04月06日

今日の「CA読み」メモ: CiNii Research、次世代のメタデータ、地域資料と災害 他


●E2360 - East Asia Digital Library(EADL)β版公開と今後の展望
 https://current.ndl.go.jp/e2360
・「日中韓電子図書館イニシアチブ(CJKDLI)協定」「現在,EADLは,運営館であるNLKと参加館であるNDLによって担われている」
・「運営館は,システムの開発,運用,管理の責任を負い,また連携拡大のための契約締結を行うことができる。一方,参加館はデジタルコレクションのテーマ選定やメタデータと画像データの提供義務を負う」


●E2361 - 英・デジタル保存連合と「デジタル保存賞」の来し方
 https://current.ndl.go.jp/e2361
・「英国のデジタル保存連合(Digital Preservation Coalition:DPC)は2001年に結成されたデジタル保存に関する啓蒙普及団体」
・「資金提供者や社会にデジタル保存の意義を訴えていくには単独機関だけでは限界があり,技術的・組織的な課題の大半は共同して解決していく方が効率的・効果的である」


●E2362 - 第22回灰色文献国際会議(GL2020)<報告>
 https://current.ndl.go.jp/e2362
・「あらゆるドキュメントは「灰色文献」として生まれるが,リポジトリにアーカイブするなど条件さえ整えばそれは「オープン(誰もが自由にアクセスできる状態)」になる


●E2364 - 学術図書館における電子書籍コレクション構築の動向(ACRL)
 https://current.ndl.go.jp/e2364
・「図書館は,利用者がどのフォーマットを好むかということよりも,入手可否・費用・収集範囲であるかどうかにもとづいて,紙の書籍と電子書籍を織り交ぜて購入している」
・「一方,日本においては,文部科学省による2019年度「学術情報基盤実態調査」のデータから算出すると,大学図書館の資料費全体に占める電子書籍購入費の割合は最も多い区分でも3%である」


●E2366 - JPROの書誌データポータルサイト「BooksPRO」
 https://current.ndl.go.jp/e2366
・「BooksPRO」は、出版情報登録センター(JPRO)による、書店の仕入担当向けに提供していた書誌データを公開するポータルサイト。
・「新刊書籍に対する登録率は89.5%(資料種別登録率:書籍(委託配本)94.5%)」
・書影の閲覧やためし読み、近刊情報や受賞情報、新聞広告情報などのメディアでの紹介情報、販促情報等。
・図書館での選書業務、レファレンス業務での活用も期待できる。


●E2367 - 新しい学術情報検索基盤「CiNii Research」プレ版について
 https://current.ndl.go.jp/e2367
・「論文や書誌,博士論文の情報を一括して検索できる」「新たに研究データや研究プロジェクト情報を検索対象とする」
・「日本国内の研究活動の全てを一つの「CiNiiナレッジグラフ」としてまとめ、セマンティックな情報として公開していくための先進的な試み」。そのために、「論文や研究助成等の各情報の単体を等価の「エンティティ」と見なして,ノード間の引用等の関係性を線(エッジ)でつなぎ,グラフデータベースとして構築する」
・「外部で公開されている分野別データベースや海外の学術情報基盤ともAPI等で情報を相互にやり取りできるよう,標準化されたスキーマにメタデータを格納する」「スキーマは主にオープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)が策定しているものをベースとする」


●E2368 - 「次世代のメタデータへの移行」に関する報告書
 https://current.ndl.go.jp/e2368
・「2020年9月,OCLC Researchは,次世代のメタデータへの移行に関する報告書,“Transitioning to the Next Generation of Metadata” を公開した」
・「なぜメタデータに変化が起きているのか」「メタデータ作成プロセスはどのように変化しているか」「メタデータ自体はどのように変化しているのか」「これらの変化は図書館員の要件にどのような影響を与えるか」
・「個別資料に基づく記述からLinked Dataと識別子への移行」
-「「ID管理」は,現行の典拠コントロールに代わり,各種メタデータに対する横断的な名寄せを可能にする」
-「永続的識別子の導入は,文脈に応じた多様な名称の使い分け,さらに件名標目等の検索語の柔軟な更新をも可能にするため,更新を通じた情報検索分野における公平・多様性・包摂性の実現にも有効」


●E2370 - 英国図書館(BL)が展開する研究協力事業
 https://current.ndl.go.jp/e2370
 国立図書館の意義は”国立”であることだけだろうか、的な。
・「BLは自身のビジョンに沿いながら,研究支援・研究実践の双方で,コレクション・研究環境を活用し,さらにその価値を高める結果につながるような取組みを展開している」
・「日本の国立国会図書館(NDL)…研究に重点を置いた活動目標を掲げていない。しかしながら,コロナ禍の渦中に展開された「図書館休館対策プロジェクト」において,人文社会科学分野の研究基盤としての「NDLデジタルコレクション」への言及がなされるなど,2020年以降,日本においてもとりわけ若手研究者問題と関連して,国立図書館が研究に果たす役割についての期待と課題をめぐる議論が高まっている」


●CA1994 - 動向レビュー:絵図・古地図のウェブ公開と差別表現への対応の現状 / 奥野吉宏
 https://current.ndl.go.jp/ca1994
 話しを止めるな、的な。
・「絵図をデジタル公開している機関側で多くは公開が無条件に善いものとして自己目的化している」
・「(MLA 側から)ウェブサイトでの公開について、考え方や基準は必ずしも示されていない」
・「現在のウェブへの公開の動きは、研究者の議論の蓄積を飛び越えた動きと捉えることができる。「差別」古地図とされた絵図が、研究者の知らないうちにウェブ上で見ることができるようになっていたという事例」
↓↑
・「研究者による、適切な注釈や解説などをつけることで地名や絵図を積極的に出していこうとする動きと、JLA自由委員会の「提供を行ないながら住民や当事者の意見を聞き、図書館職員の責任で検討し合意をつくるために努力する」との考えは、同じ方向性のものである」


●CA1995 - 動向レビュー:資料保存をとりまくネットワーク -災害対策と地域社会をめぐる動向- / 天野真志
 https://current.ndl.go.jp/ca1995
 最終的に、地域資料の意義と活用と連携、みたいな話につながっているところが、これは読み返すべき。
・「ネットワークによる地域の資料保存は、複眼的な社会観察を通して多様な地域像を見出し、それらの事象を継承するための新たな資料の発見につながる」
・「空間や専門性の横断を志向する広域ネットワークの構築」「「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」…国立歴史民俗博物館を主導機関として人間文化研究機構が東北大学・神戸大学と連携して推進する」
・2020年10月に国立文化財機構に設置された文化財防災センターは、「文化財防災ネットワーク推進事業」の基盤を継承
・「連携を通して地域と「部外者」とが共に歴史文化を考える公共性をめぐる議論も提示され、地域における資料保存の諸相は大きな広がりを見せている
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2021年04月04日

2021年3月のまとめ

■2021年3月のまとめ

●総評
 気付きは多く得た。準備もそつなくできた。問題はその先だ、という気がする。

●3月のまとめ
・新聞探し
・坂口安吾読み
・『江戸のことば絵事典『訓蒙図彙』の世界』
・ノーナレ『クイズ 最高の一問』
・初めての整形外科、初めてのリハビリ。いわゆる四十肩の類で、地味で長い闘いになる…。あと、「ましになってきた」。
・アート・ドキュメンテーション学会第102回研究会「新型コロナウイルス関連資料の収集と展示」。「オンラインギャラリートークを図書館業界ももっとyoutubeるべき」。
・などとつぶやいていたら、翌日の総合資料学全体集会での奨励研究展示報告「山形において近代に収集された歴史資料の研究と活用 −長井政太郎収集資料と林泉文庫−(山形大学 佐藤琴)」が、まさにそのライブ感あふれるギャラリートーク動画になっていて、めっちゃおもしろくわかりやすい、「ああいうのがいっぱいyoutubeに上がるとすごいことになると思うのですが」、と。
・北白川〜岡崎、路地探訪。
・中川晴樹のラジオ番組「俺のラジオ」#5(ヨーロッパ企画の生配信)https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=ydwo5Zeie_g 「これはひさしぶりに良い話を聞いた。内容も語り口も心地良かった、学ぶべき。」
・「緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業(EPAD)成果報告シンポジウム」 https://www.youtube.com/watch?v=yooshPNmwKY 「テレビの舞台中継で、あるいはその音声カセット録音で演劇に触れ親しんでいったというかつての次世代の体験から、生でなくても劣化でも部分でも、広くたくさんの人にリーチすることの価値の高さ、そのためのデジタルアーカイブという話。目頭が熱くなる。」
・日本図書館研究会第62回研究大会(オンライン)
・バスマット干しボード
・「サブジェクト・ライブラリアンの将来像 -- 日本の大学図書館への導入拡大に向けて --」(東京大学U-PARL)
「視聴メモ「サブジェクト・ライブラリアンの将来像 -- 日本の大学図書館への導入拡大に向けて --」」(egamiday 3)http://egamiday3.seesaa.net/article/480603253.html
・サマータイム換算に失敗する。
・CEALオンライン。ポスターセッション、CJM、NCC。
「日本の著作権はアメリカのと違うのか、という質問がチャットに出てたので、その説明がなくて「著作権のため云々」だけ言ってもいぶかしがられるのだな、と理解した。 #CJM #CEAL」
・花の御所歩き。
・安心安全な職場を目指す産業医の気持ち。あとトップ対談。
・「ドラマ「にじいろカルテ」の最初の方で、高畑充希の人がミスを連発するんだけど、「ごめんなさい」をこれも連発する高畑充希の人に、井浦新の人が「ちゃんと、怒られろ」って説教するっていう。それは大事なことだと思いました。」
・AAS
・C001: Ask a Librarian!: A Discussion of Alternative Careers in Japanese Studies https://cdmcd.co/RrxaDQ
・「Digital Humanities Japan」https://www.eventscribe.net/2021/AASVirtual/index.asp?presTarget=1560904 
「バックグラウンドの分からないYoutuberより、専門家がYoutuberればいいだろう、みたいな話だった気がする」「そうか、逆に言えば、Youtubeだからといって専門家による批評の目をスルーしたままでいいってわけではないよね、ってことか。」
・東大王。「涙の送別早押しマッチ」とは。
・今年の花見@駒井家住宅。
・疏水〜岡崎〜上賀茂散歩。
・アハモ
・「そもそも文化財を守らなかったら、何が困るんですか?」
・「高齢者から学ぶ、定期的にメンテナンスしておきたいこと。・歯 ・足腰 ・食事の質 ・睡眠時間 ・収入と支出 ・嫌いな人と関わる時間」

●3月の進捗
 ・AAS&CEAL(オンライン) → 拝聴しました。
 ・QOLを上げる → めどは立ったが、油断するな。

●4月の取り組み
 ・寄席&寄席tubeのきざし
 ・QOLをもっと上げる

 だんだん「おみくじの文言」めいてきた気がする。

posted by egamiday3 at 10:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月21日

視聴メモ「サブジェクト・ライブラリアンの将来像 -- 日本の大学図書館への導入拡大に向けて --」


 オンラインシンポジウムの視聴メモと感想です。

 「サブジェクト・ライブラリアンの将来像 -- 日本の大学図書館への導入拡大に向けて --」(〈むすび、ひらくアジア4〉 アジア研究図書館開館記念シンポジウム)
 2021年3月15日
 http://u-parl.lib.u-tokyo.ac.jp/archives/japanese/mh4

 参考文献です。
・田中あずさ『サブジェクト・ライブラリアン 海の向こうアメリカの学術図書館の仕事』(笠間書院)
 https://kasamashoin.jp/2017/12/post_4082.html
・オダメモリー: 「サブジェクトライブラリアンの将来像」に参加して
 http://oda-senin.blogspot.com/2021/03/blog-post_15.html


 視聴して、および、その後諸々のところから聞こえてくる言説を聞いての、極私的感想・意見。

・狭義の「サブジェクトライブラリアン」というよりは、「研究職ライブラリアン」についての議論であった、という理解でいいのかしら。米国例がシカゴの吉村さんだし。
 自分はそのトピックのほうがむしろ興味あるので良かったのですが、今後(本シンポでも繰り返し言われたように)この職・制度を国内他機関に波及させていくのであれば、”言葉”はそのままでよいのかどうかについてはちょっと気になった。
・とはいえ個人的にはアジア研究図書館、U-PARL、研究職ライブラリアン、いずれも理想形と思っているので、議論も文献ももっと出てほしい、出しましょう、という感じでした。海外事例の調査や図書館業界議論の検討も丁寧そうだったので、図書館業界だけでだらだらマイナーチェンジさせる議論してるよりは、こっちの定着のほうが解は早いんだろうなと(かねてより)思ってます。
・そういう意味では、ディスカッションで話題になった”ポスドク腰掛け”言説もむしろ上等じゃないかな、という感じ。腰掛けで去っていく人がいようが、じっと動かない人がいようが、同様のはたらきを担保するのが”職”を”制度”として設計するということであって、それはどの職種も同じことでしょうと。むしろ問題は、学位持つ人が研究以外の職に就くことをあたかも”ダウングレード”したかのように見る精神性(周囲も、本人も、組織も、社会も)のほうであって、我々はもっとそこのところにがっつり向き合うべきじゃないかなって思います、腰掛ける人をdisる暇があったら。(今回、その風潮はアメリカさんにもあるにはあるんだなという話が聞けたのは、ちょっとよかった。)
・ていうか、腰掛けと2-3年ローテーションにさしたる違いがあるのかと。
・今回の制度がうまくいくかどうかを疑問視することはもちろんあるだろうけど、北米大学だって、その職に何を求め何を実現させようと意図しているかについては、大学によって異なる(もちろん権限も業務も異なるでしょう)っていう話だし、いろんなあり方がいろんな経緯で出来上がっていいはずだと思います。大向さんのおっしゃるように「餅は餅屋の定義が変わってきてる」し、その動きがテンポ早いんであれば、正解を求めるような議論に拘泥するのはコスパが悪い気がする。ていうか、日本の大学行政も文教施策もどうせ山ほど失策してきてるんだからいまさらという感じで、別に何が正解か正解じゃないかなんて特に考えずにやってみなはれでいいんじゃないかしら。一橋さんがどういう経緯だったかはともかく。
・サブジェクトライブラリアン(研究職ライブラリアン)は、研究者と図書館とのギャップを埋めてつなぐ、という話が再三されていて、むしろ、えっ、現状の大学図書館はいったいどんだけ研究者に寄り添えてないんだ、という認識を新たにするに至った。そういうリエゾン役のはたらきが期待されるという半面、あたしらがリエゾンたるはずなんじゃないのかと。
・評価についてなんかも、数的・量的というよりは、質的・人的であって、本邦の議論のほうがよっぽどドライじゃないですかね。


 以下、メモ。

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●「アジア研究図書館の紹介」小野塚知二
・アジアに位置する日本の大学、という自覚
・アジア研究図書館の理念
 -アジア関連資料の集約と再構築、発見的かつ発信的なアジア研究をおこなう
・目標
 -研究図書館として機能すること
 -主題資料専門職の育成
 -研究支援を通しての若手研究者の自己形成
・サブジェクトライブラリアン
 -東京大学にとっては初めての試みであり、このシンポジウムで先行例から学ぶ。
 -研究支援と研究との往還の試みである。
 -他大学への波及と連携、人文系図書館の新しい可能性を視野に入れる。東京大学だけでやっていてもダメだということ。


-----------------------------------------------------
●「趣旨説明」中尾道子
・教員職としてのサブジェクトライブラリアンを3名配置。
 -研究支援としての情報リテラシー教育
 -研究情報資源の構築・提供
 -若手研究者のキャリアパスの創出
・その先の他大学への波及が課題。
・日本の大学図書館人事においてこれまでも必要性が叫ばれながら、ジェネラリスト志向が強かったこと、地位待遇が低く研究者のキャリアパスとなりえなかったこと、専門的主題知識の育成ができていないことなどが妨げになっていた。
・普及と定着のカギは何かを、先行例から学ぶ。


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●「米国サブジェクトライブラリアンの現状:「博士号オンリー」日本研究ライブラリアンの現場報告」吉村亜弥子@シカゴ大学図書館

・博士号オンリー
 -民俗学博士号を取得。
 -ハーフタイム図書館実務、数年分の経験あり。(RA同様の制度で院生を雇い、ビブリオグラファーと同様の選書・レファレンス等の業務をおこなうもの。<e>結構ガチだった。)
 -民俗学の博士号を取得はしているが、図書館情報学コース受講歴はない。
 -Academic Appointee、つまり、facultyとスタッフの間。
 https://www.lib.uchicago.edu/about/thelibrary/employment/librarian-opportunities/

・民俗学のライブラリアン職への応用
 -学際性・多様性が強い分野であること。
 -アウトリーチ活動の経験があること。(公共民俗学)

・北米研究機関のライブラリアンの現状
 -サブジェクトライブラリアンや地域研究ライブラリアンは、主題等の知識が図書館情報学の知識以上に重要であるため、図書館情報学コースの履修は問われないこともある。
 -現職の北米の日本研究ライブラリアンは約20名いるが、うち博士号オンリーが4名いる。
 -大学のニーズによってその適任者条件は異なっている。

・職務内容
 -選書、蔵書構築
 -レファレンス(研究・教育の経験を活かす+OJT)
 -カタロギング
 -展示、アウトリーチ活動(地元日本人会等)


 -研究者としてのスキルが活かせることとそうでないことは、まちまちである。
 -専門的主題知識の範疇以外については、現場で実務をこなして上達する仕事である。
 -博士号、図書館情報学学位等は、最低条件である(その先が必要)。
 -博士オンリーのライブラリアンと図書館情報学専門家とのお互いの協力・連携が不可欠である。
 -”利用者”としての研究者の運営関与。


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●「通訳としてのサブジェクトライブラリアン:図書館の言語、研究の言語」福田名津子

・一橋大学におけるサブジェクトライブラリアン勤務
 -社会思想史研究を専門とする
 -西洋古典籍を使用するため、書誌学的知識を必要とする
 -名古屋大学附属図書館研究開発室での非常勤勤務を経験
 -2007年から一橋大学附属図書館「専門助手」
 -「サブジェクトライブラリアン」という言葉は公募のとき以外使われていない。
 -博士号を想定し、研究者色が強い
 -業務は、西洋古典籍資料の整理保存電子化、蔵書構築、外部資金獲得、研究、教育
 -ロールモデルがいない。ジョブディスクリプションは自分で決める。自分にしかできないこと、強み。図書館の現場と研究の現場を両方理解していることが必要。
 -図書館と研究者は相互理解が必ずしも充分ではなく噛み合っていないため、サブジェクトライブラリアンは両者の通訳の役割を果たす。
 -図書館と研究者はそれぞれ言い分があって、噛み合っていないが、面と向かっては言わない。
 -”通訳”によって、例えば「旧蔵書の受け入れに関する提案」などができる。図書館側の事情と研究者側のニーズとを両立できるような折衷案、など。
 -非常勤では視野・権限が限られる。常勤職とすることによって、継続性、長期的蓄積が可能になる。
 -かつて一橋大学には4名のサブジェクトライブラリアンがいたが、現在は1名の助教のみ。


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●「九州大学大学院ライブラリーサイエンス専攻による大学図書館員の人材育成」渡邊由紀子

 -国立大学の図書館職員から、九州大学システム情報科学府で博士学位取得、ライブラリーサイエンス専攻の専任教員を兼務する
 -有川節夫館長による「大学院ライブラリーサイエンス構想」

・ライブラリーサイエンス専攻
 -プロジェクトチームラーニング
 -インターンシップ(九大図書館等が受入)
 -人材育成のための仕組みとして、「境目」をなくしたこと。(学生/教員/図書館職員)
 -図書館職員の教育能力の向上、研究者マインドの涵養
 -制度上の問題として、図書館職員としてのキャリアパス、学位取得のインセンティブ等


-----------------------------------------------------
●コメント・大向一輝
 -DHやオープンサイエンスにおいて、図書館と研究者の「餅は餅屋」の定義が変わってきている。
 -通訳
 -固有性に立脚して、共通性を拡大する(学術コミュニケーションの内実に踏み込む等)
 -ライブラリアンは共通性の職能であり、他者との媒介をする。(分野、場所、時間を同じくしない)

●コメント・北村由美
 -大学図書館において多様な専門職が活躍する第一歩である。
 -教育へのコミットメント、国際ネットワークの構築による資料収集
 -人文系オープンサイエンス
 -コミュニケーションを通して新たな価値観を創生すること


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●ディスカッション

・サブジェクトライブラリアンとそれ以外の人々との連携・交流のあり方について
 -米国:同職のコミュニティに関わるなど、人的ネットワーク作りを自力でやっていった。他機関の関係者に自力で積極的につながるように。(吉村)
 -一橋:他分野の専門家からの情報収集。
 -サブジェクトライブラリアンにも出向を採用してもいいのでは。

・評価
 -米国:academic apointee(facultyではない)で、テニュアではなく、レビューがある。ユーザ・教員・他部署からの推薦状(評価)の比重が高い。

・大学図書館の職員は横のつながりが強い。つながりは、表だって見える場で示されるように。

・質問「ポスドクの腰かけ、受け皿に終わるのでは?」
 -そういう”バッシング”は北米でもあるが、実際にはそんなことはないし、そのような人は続かない。
 -研究も職務に含めるべき。研究者が研究と教育をともにやるのと同じ。
 -そもそも研究者は研究だけやっているわけではない。
 -数年後同じ質問が出ないようにU-PARLがどう活動するかが問われる。
 -キャリアパスをどうするかは課題としてのこる。



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2021年03月03日

今日の「CA読み」メモ: 図書館連携、アンフォーレ、アマビエ@熊本 他


●E2349 - 専門図書館と公共図書館の連携はなぜ進まないのか<報告>
 https://current.ndl.go.jp/e2349
 そら連携してあたりまえやろ、それが図書館いうもんや、と思いながら聞いてたら、想像以上にそうではなかったので度肝を抜かれてた。図書館協力への道は長い。
「専門図書館同士の横の連携に加え,すそ野を広げる意味において,公共図書館を窓口にする必要性を感じている」
「より深く専門的な資料や情報を求められるようになったため,公共図書館の資料だけではカバーできない,課題解決につながる資料や情報提供のためには専門図書館との連携はこれまで以上に必須」
「一過性の人とのつながりで満足するだけでなく,図書館同士の組織としての連携が必要」

●E2354 - アンフォーレと安城市図書情報館の挑戦
 https://current.ndl.go.jp/e2354
 名が体を表すのであれば、これぞ街の図書館、地域のハブ、図書館が”図書館”の名を捨てたとき真の図書館になる、と言わざるを得んでしょう。いつか行く。
 「アンフォーレ課は図書情報館を運営するほか,他部署やまちなか…との連携を担当する係があり,施設全体としてのシームレスなサービスの礎となっている。

●E2355 - アマビエでつながる地域と図書館:信頼性のある情報発信
 https://current.ndl.go.jp/e2355
 真の意味での”現代のアマビエ”は、呪術でもネタ消費でもなく、確かな情報に基づくリテラシーだった、という至極まっとうな話。世にアマビエ記事はあふるれど、語るならこうじゃなきゃなと、これは読めて良かった。
「2016年,巨大な熊本地震に遭遇した際,社会に不確かな情報が広まり,人々の不安が拡大したことを体験した」
「思い込みを排し,データや信頼性のある情報に基づいた正しい判断をすることの重要性が増していると考え,この状況下に図書館がとるべき活動は「確かな情報源から得られた情報を提供する」ことだと確信」

●E2356 - コロナ禍におけるオンライン学会:日本図書館情報学会の場合
 https://current.ndl.go.jp/e2356
 日本中、世界中の、あらゆる業界のあらゆるところで、こういうことが起きてたんだろうなと思うと、平時からの知見蓄積と経験共有というものも大事であったはずだな、ということを思い出したくなる。

●E2357 - ウィズ・コロナ時代の北米の大学図書館サービス<報告>
 https://current.ndl.go.jp/e2357
「北米の著作権法で認められているフェア・ユース(米国),フェア・ディーリング(カナダ)が機能して,デジタル資料の貸借など,デジタル情報へのアクセスのサービス拡張を後押ししたが,その点で,日本の図書館とはサービスの格差が拡大した」
「日本の電子書籍は,教育プラットフォームへの掲載が一部分であっても許されない,同時アクセスの制限が厳しいなど,リソースシェアという点で制約が多い」
「海外の日本研究者・学習者を支援する立場として,海外からの日本のデジタル資料の利用につき,法改正を含めたアクセスの改善を望んでいる」

●E2358 - ロックダウン下の英国公共図書館レポートに見る図書館の貢献
 https://current.ndl.go.jp/e2358
 ↓これがどこまでマジコメントかを知りたい。無敵艦隊じゃないですか。
「同じ自治体内の他部署に再配置された図書館職員は,利用者対応,コミュニケーション,学習支援,知識情報管理といった専門的なスキルを遺憾なく発揮し,図書館職員に求められるスキルが汎用的で役立つことを示した」


posted by egamiday3 at 21:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月01日

今日の「CA読み」メモ: 東大アジア研究図書館、特撮アーカイブ、公民連携ブックストア 他


●E2341 - 東京大学アジア研究図書館の開館
 https://current.ndl.go.jp/e2341
 学術図書館の理想的形態だなあと思っている。ので、全文まるごとを参照のこと。
「研究機能と図書館機能との有機的結合を目指す新しいタイプの図書館の誕生である」
「アジア研究図書館では,東京大学に蓄積されてきたアジア関係の研究資料を集約・再構築し,国内外のアジア研究者が集う世界最高水準のアジアに関する研究環境の実現を目指している」
「学内外のアジア研究組織・研究者との連携による協働型アジア研究や国際的な成果発信・研究交流を行うなど,図書館自体が研究機能を有することを特色としている」
「サブジェクト・ライブラリアン制度の検討」「高い専門性に対価を支払って学内業務にいかしてもらうオンキャンパスジョブ活用の枠組みによるカウンター対応などを行う大学院博士課程学生の雇用」
「2021年度には附属図書館にアジア研究図書館に関する新たな研究部門を立ち上げる予定であり,ここではアジアに関する研究のみならず,サブジェクト・ライブラリアン制度の確立を目指した取り組みが行われる」

●E2342 - 須賀川特撮アーカイブセンターについて
 https://current.ndl.go.jp/e2342
 ユニーク資料のアーカイブの、あってほしいし、でもあるだけではダメだし、ていうチャレンジングな感じ↓。
「本センターは他目的で使用されていた公共施設を再活用して整備されたが,博物館のように当初から資料の収蔵を想定した建物ではないため,温湿度管理を含め,資料保存の環境をどう整えていくかは今後の検討課題である。また,資料は材質や形状が多種多様であり,これまで保管されてきた環境も様々であるため,資料毎の適切な保存環境を整える情報や知識,ノウハウが不足している現状がある」

●E2343 - <失われた公演>を記録する:コロナ禍とエンパクの取組
 https://current.ndl.go.jp/e2343
 「そもそも形に残らない演劇を,どのように<残す>のか。当館が開館時から抱える根本的な命題である。」

●E2344 - ドイツ・ベルリン国立図書館における日記調査
 https://current.ndl.go.jp/e2344
「利用者に多様な視点から在館中の行動や考えを記録してもらい,定性調査と定量調査を組み合わせた手法によるデータ分析を行う」
「参加者に選ばれたのは…計16人」
「任意の3日を選んで来館」「1日目は「いつどこで何をして,なぜその場所を選んだのか」,2日目はその場所の評価,3日目はその場所の改善アイデアと拡張されていき,参加者が徐々に調査に慣れ,考えたことを抵抗なく文章化できるように工夫されていた」

●E2345 - 英国の国家プログラム“Towards a National Collection”
 https://current.ndl.go.jp/e2345
 個々に切り分ければ日本でも同様の取り組みがあるにせよ、それをトータルでやろうとしているところが、1次元上を行くデジタルアーカイブ戦略、という感じがして勉強になる。どこが違うとこうなるんだろう、その取り組みの”目的”をどこに置いているのか、あたりかしら。
 「オンライン上の異なるコレクション間の隔絶を無くすことを企図しており,統合されたバーチャルな「国家コレクション」の創設に向けた」

●E2347 - マンガ『夜明けの図書館』完結記念インタビュー
 https://current.ndl.go.jp/e2347
 現実を現実のまま描くことが"現実"なのか、いやそうじゃない、物語ってそうでしょう、と無名草子で言ってたような気がする。
「実際の公共図書館ではあまり浸透していないサービスを描いていいか埜納さんが悩まれていたので「物語だからこそ,こうあって欲しい未来,<図書館の夜明け>を描けるのでは?」と声をかけました」

●E2348 - 公民連携ブックストアとの連携協力:大阪市立港図書館の取組
 https://current.ndl.go.jp/e2348
 街を抜きにして(街から乖離して)図書館ってあり得ないし、空間や環境を抜きにして(無視して)本って成り立たないよね、っていう話として惚れ惚れしながら読んでた。(最近これ系の話に弱い)
「「KLASI COLLEGE」は,住宅・店舗等のリノベーションの総合ショールームを軸に,飲食店,雑貨店やDIY工房も入居する複合施設」
「(ブックストア)「KLASI BOOKs」のオープンにあわせて,公民連携という切り口で何かできないだろうか,という話になり,港区役所と運営事業者から語られたのは「図書館の機能は地域を活性化するのにとても重要な役割を果たす」という言葉だった」
「空間デザインやコンセプトに合わせた港図書館所蔵図書を月替わりで展示をすることとした。具体的には,「KLASI BOOKs」担当者がテーマを示し,それに沿った図書館の蔵書を司書がセレクトする」
「生活空間を再現したショールーム内への展示により,図書館の本が生活に潤いをもたらすことを来場者にイメージしてもらいたい,という期待」

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「海外の日本研究と日本図書館」に関する2021年1-2月の動向レビュー -- 著作権法改正案への声明、Ramseyer氏論文への異議、コロナ禍と電子資料 ( #本棚の中のニッポン )


・「「海外の日本研究と日本図書館」に関する2020年の動向レビュー」(egamiday 3)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/479822915.html


■ライブラリアン&コミュニティ

●30th anniversary celebration and 4-D conference events (NCC)
 NCC30周年記念オンライン会議を、2021年の秋冬に予定しているとのこと。
・「New Year's Message from the Director」(NCC)
 https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/New-Years-Message-from-the-Director-68418
「we are planning to hold our 30thanniversary celebration and 4-D conference events.」
「our main events in the early fall and winter of 2021」

●「From the NCC Archives」(NCC)
 https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/New-Series-From-the-NCC-Archives
 NCCの30年をふりかえるシリーズ。
「This year the North American Coordinating Council on Japanese Library Resources 北米日本研究資料調整協議会 is releasing a series on our news blog entitled “From the Archives.” These features will remind readers of NCC’s core mission to expand access to Japanese information resources for everyone through the work and words of those who have built this unique organization over the past three decades.」

●「Cataloguing & Metadata Resources」 Librarian Professional Development Working Group (NCC)
 https://guides.nccjapan.org/lpdwg/metadataresources
 NCCの研修グループが提供する研修動画。目録実務についてと、デジタルアーカイブ/ヒューマニティーズのためのメタデータについて。
・So Much Work So Little Time: Adopt Automation Into Your Workflow - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=2JpaVBDOaig
・Best Practices: Metadata Creation for Digital Scholarship Workshops - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=A6VJZku16oc

●「安江明夫氏が死去 元国立国会図書館副館長: 日本経済新聞」
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG015LP0R00C21A2000000/


■日本資料

●「Japanese Studies Spotlight」(NCC)
 NCCブログ上で開始された新シリーズ。日本資料のコレクションやコンテンツ紹介に加え、研究教育への活用も紹介とのことです。デジタルアーカイブの実践・活用事例としても注目。
「These features showcase exciting online collections available to researchers and students in Japanese Studies, introducing the archive or project, describing their contents, and demonstrating how they can be usefully engaged in research or in the classroom.」
・「Japanese Studies Spotlight: The Pulverer Collection」
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Japanese-Studies-Spotlight-The-Pulverer-Collection
・「Japanese Studies Spotlight: The Okinawa Memories Initiative」
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Japanese-Studies-Spotlight-The-Okinawa-Memories-Initiative

●Cultural Properties Recovered? 10 Years on from the Great East Japan Disaster − SISJAC
https://www.sainsbury-institute.org/info/cultural-properties-recovered-10-years-on-from-the-great-east-japan-disaster/

●さわぐり on Twitter
 https://twitter.com/sawaguricph/status/1356580656147558401
「昨年ここにも書いたのですが、デンマークの図書館司書の組合誌に記事を載せてもらいました。マイノリティ(移民難民)言語の児童書がコペンハーゲン中央図書館から消えたことをふまえ、マイノリティ言語の児童書が公共図書館にあることの重要性について書きました(すごく気持ちこもってます)」


■e-resource

●「NCC's Statement on Japanese Copyright Law, Article 31 / 日本著作権法第31条改正に関するNCCの声明」(NCCおよびCEAL)
 「図書館の権利制限に関する規則の改正」云々について、「残念なことに…海外の利用者のニーズが十分に反映されてはおりません」とのこと。ですが、オンライン送信とか国内としても同じことですね。
・「NCC's Statement on Japanese Copyright Law, Article 31」
 https://guides.nccjapan.org/homepage
・「日本著作権法第31条改正に関するNCCの声明」
 https://guides.nccjapan.org/homepage/statement-jpn/31
・「CEAL Statement in Support of the Revision of Article 31 of Japanese Copyright Law」
 https://www.eastasianlib.org/newsite/ceal-statement-in-support-of-the-revision-of-article-31-of-japanese-copyright-law/
「残念なことに報告書には教育や研究のために日本語資料を必要とする海外の利用者のニーズが十分に反映されてはおりません」
「国立国会図書館図書館向けデジタル化資料送信サービス…海外の日本研究者にも同様のサービスを提供していただけるよう」
「日本の図書館や関係機関から提供される複写、及びスキャンされた資料の送信方法…著作権法の改正により、電子送信(PDFファイルや仮URLによる)が可能になり、リクエストをした図書館や個人が障害なくかつ速やかに、資料を受け取ることが可能になるよう」

●Astghik Hovhannisyan(アスタ) on Twitter
 https://mobile.twitter.com/AstghikHovhann4/status/1359015625159540736
「日本の出版社はどうして学術書の電子版をあまり出さないのかな。読みたい本が山ほどあるけど、日本のアマゾンで買ってもコロナ禍でアルメニアに届くかどうかわからないし。 海外にいる人のために電子版を出してください、お願いします」


■日本研究・学術

●「Visualizing Texts, Reading Images V: Thinking 〈Women X Women〉 in Japanに参加して――オンライン開催による研究の可能性を考える(江口啓子、畑 恵里子) - 文学通信
 https://bungaku-report.com/blog/2021/02/visualizing-texts-reading-images-thinking-women-x-women-in-japan.html
「研究交流をすることでお互いの研究の質を高められるのではないかと考えた。今回のワークショップを通じて、オンラインによる国際共同研究は可能であるという手応え」
「原則通訳はない。それでも互いに意思疎通が比較的できた要因のひとつは、発表形式にあったと考えられる。(1)発表者は事前にフルペーパーを提出する(発表時のパワーポイントのデータやレジュメとは別である)、(2)コメンテーターは、フルペーパーへのコメントを事前に発表者へ渡しておく、(3)参加者全員がフルペーパーを熟読しておいた上で参画する。」

●「第2回人間文化研究機構日本研究国際賞受賞記念アンドルー・ゴードンハーバード大学教授インタビュー」(NIHU Magazine Vol.059 - | 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構)
 https://www.nihu.jp/ja/publication/nihu_magazine/059
 ハーバード大学教授であるアンドルー・ゴードン氏のインタビュー記事。ソニー工場見学から、男性中心の終身雇用に興味を持ったとのこと。

●Ramseyer氏慰安婦論文への異議
 ハーバード大学教授であるラムザイヤー氏による歴史修正主義的論文に対する異議・検証に関する記事、動向。
 本件の経緯については、下記ページの日本語解説でおおまかに知ることができます。
・緊急オンラインセミナー ・ラムザイヤー教授の歴史修正主義を批判する | Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任
 http://fightforjustice.info/?p=5090
・Statement by Andrew Gordon and Carter Eckert concerning J. Mark Ramseyer, "Contracting for Sex in the Pacific War"
 https://dash.harvard.edu/handle/1/37366904
 「as we began to look into the article, its evidence, and its logic, we encountered a different and prior problem of the article’s scholarly integrity.」
・Letter by Concerned Scholars regarding J. Mark Ramseyer, "Contracting for sex in the Pacific War"
 https://sites.google.com/view/concernedhistorians/home
・Harvard Professor's 'Comfort Women' Claims Stir Wake-up Call - The New York Times
 https://www.nytimes.com/2021/02/26/world/asia/harvard-professor-comfort-women.html
・The ‘Comfort Women’ Issue, Freedom of Speech, and Academic Integrity: A Study Aid | The Asia-Pacific Journal: Japan Focus
 https://apjjf.org/2021/5/MorrisSuzuki.html


■デジタルアーカイブ

●Grassroots Operations of the Japanese Empire
 https://www.japaneseempire.info/
 「This website introduces a variety of primary sources related to the history of the Japanese empire in English translation. It is designed as a sourcebook…to allow students in high schools and colleges to read the sources」
 帝国時代の日本に関する一次史料を初学者向けに英訳紹介する。

●「Japan Search: Introducing a New Research Tool for Scholars of Japan and Its Region」(The Asia-Pacific Journal: Japan Focus)
 https://apjjf.org/2021/1/Morris-Suzuki-Iacobelli.html
 ジャパンサーチが海外の日本研究者に”具体的に”どう有用かを丁寧に事例紹介した感じの記事。私は、国内外に限らず、こういうのがもっと増えまほしいと思います。

●東京大学デジタルアーカイブとInternet Archiveの連携
 25コレクション4180点がInternet Archiveで検索、閲覧、PDF保存できるとのこと。
・総合図書館のデジタル化資料が世界的なデジタルアーカイブInternet Archiveと連携を開始しました | 東京大学附属図書館
 https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/news/20210217
・「Library Holdings from the University of Tokyo Now Available Through the Internet Archive」
 http://blog.archive.org/2021/02/16/library-holdings-from-the-university-of-tokyo-now-available-through-the-internet-archive/


■文献・発表等

●E2357 - ウィズ・コロナ時代の北米の大学図書館サービス<報告>
 https://current.ndl.go.jp/e2357
「北米の著作権法で認められているフェア・ユース(米国),フェア・ディーリング(カナダ)が機能して,デジタル資料の貸借など,デジタル情報へのアクセスのサービス拡張を後押ししたが,その点で,日本の図書館とはサービスの格差が拡大した」
「日本の電子書籍は,教育プラットフォームへの掲載が一部分であっても許されない,同時アクセスの制限が厳しいなど,リソースシェアという点で制約が多い」
「海外の日本研究者・学習者を支援する立場として,海外からの日本のデジタル資料の利用につき,法改正を含めたアクセスの改善を望んでいる」
 (参照:当日のパワポ等が公開されています。https://www.jaspul.org/ind/committee/kokusai/seminar.html

●マクヴェイ山田 久仁子. 「海外大学図書館における電子書籍の動向:パンデミック下のハーバードでの教育と研究の支援」. 『情報の科学と技術』. 2021, 71(1), p. 28-33.
 https://doi.org/10.18919/jkg.71.1_28
 コロナ禍下でのハーバードにおけるデジタル資料の潤沢さ、コースリザーブへの電子化、日本語電子資料の活用状況と使い勝手の問題点など。全文丸ごと参考になるので、ぜひ本文をごらんください。
 「電子ブックの改善点などの要望に日本と米国の利用者を代弁して、両国の図書館員が協力して声を上げられないだろうか」

●神谷信武「デジタル人文学と大学図書館」(人文情報学月報第114号)
 https://w.bme.jp/bm/p/bn/htmlpreview.php?i=dhm&no=all&m=29&h=true
「人文学のための大学図書館として、人文学研究のために必要最低限のリテラシーももちろん提供したいと考えている。こうしたリテラシーの提供のためには司書がデジタル人文学の分野の新しい動向をおさえつつ情報リテラシー教育に反映させる継続的な自己研鑽と、そういった分野に詳しい教員が身近にいるならば、その教員との積極的な連携が重要」

●マルラ俊江「COVID-19下の図書館運営とサービス:カリフォルニア大学バークレー校の場合」(関西デジタルヒストリー研究会、2021年1月23日、オンライン)
 https://twitter.com/hashtag/%E9%96%A2%E8%A5%BF%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A?src=hash&f=live
 −コース用e-reserve。図書館が電子書籍やデジタル画像を用意する。375コース約2000タイトル図書の9割を用意できたとのこと。
 −学生アンケートにどうやって文献を入手するかを問うと、図書館で紙資料、は最下位、1割程度。
 −ILL現物貸借(郵送)に頼ってたのができなくなって困ってる。

●蓮沼龍子「ドイツの日本専門図書館の取り組み」(大学図書館問題研究会、2021年1月23日、オンライン)
 https://twitter.com/hashtag/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B0%82%E9%96%80%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%81%AE%E5%8F%96%E3%82%8A%E7%B5%84%E3%81%BF?src=hash&f=live
 −研究者がいないのでベルリンとの図書館館貸出に参加できない、日本の銀行口座がないのでNACSIS-ILLに参加できない、など。
 −ドイツ語圏の日本資料図書館連絡会。コンピュータ目録構築をベースに、1995年から。次第に日本語学科図書館がアジア・本館に統合されるようになり、司書も日本人が少なくなっているとのこと。
 (参照:蓮沼龍子. 「COVID-19禍による閉鎖から再開、そしてその後 : ドイツの日本専門図書館の記録」 (特集 新型コロナウイルス感染症対策 : 図書館の記録). 『専門図書館』. 2020.10, 301・302, p.56-59.)

posted by egamiday3 at 20:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年1-2月のまとめ

■2021年1-2月のまとめ

●総評
 再びの在宅勤務期間。デスクワークがはかどったことと、体調心調が崩れそうだったのをギリギリ持ちこたえられたことだけでも、良しとするべきか。

●1〜2月のまとめ
・ヨーロッパ企画のカウントダウン(オンライン)
・無我霧中(志賀高原ビール)
・がめ煮、紅白なます、田作り、たたきゴボウ、昆布巻き、だし巻き、かまぼこ。丸餅にすまし汁、鶏肉、ぶり、かつお菜、藻貝。
・家族会議@ZOOM。オンラインの前の、リテラシーとインフラの壁。
・映画「口づけ」。自助って何よ、と。橋本愛は最初からすごかったんだなと。
・東海自然歩道、桂坂〜松尾。
・笑の内閣「お正月ダヨ 走れメロス」。メロスが嵐山から三条木屋町までライブで走る、その道々で路上寸劇が入る、京都堪能兼京都演劇界堪能コメディで、配信段取りの手落ちは多々ありながらだらだらと楽しめた感。同じ京都コメディでもいろいろ対角にある。
・京都一周トレイル、桃山〜大岩神社。
・感染拡大による、突然のリアル寄席最終回。
・「逃げるは恥だが役に立つ」SP。最初から”怒り”をガンガンぶつけてくる描写だし、中盤以降は何度も目頭を熱くさせられた。人気で見過ごされがちだけど、本来はふわっと軽くは見れない重いドラマであることを再認識する。
・「ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE O」(オンライン配信)。ステージ"O"の名の通りで、"創り手"のおもいが炸裂してた。おっしゃるとおり、ほしいものはつくる。
・コロナ禍で白手袋運用を開始。ただし、じきにうやむやになる。
・帰宅後すぐおちょやん。
・庭の椿に、メジロが来るよ。
・笑の内閣「助成の大学」。お役所仕事に慣れ染まってるヤバさを再認識する。
・古賀&福島のアーカイブ・トーク(司会?)。
・在宅勤務期間、再び。土日後の2日連続は、正直鬼しんどい。勤務日朝起きてすぐ「出勤できる!」ってなる。
・ウォーキング→朝パン→デスクワーク→ウォーキング→昼弁当→デスクワーク→ウォーキング→きぬがさ→デスクワーク。
・毎日歩いててもいつも知らん路地に出会う。
・山伏活動
・ドラマ「ミヤコが京都にやって来た」。すごく良かったんだけど、距離感(物理的な)だけちょっとヘンだった。今熊野の紅葉の映像きれいだった。
・『首里の馬』。「地域資料のアーカイビング」と「日本文化の海外受容」と「クイズ」の3つがテーマで、何これあたしだけ異様に得してないか、っていう小説。
・「図書館とLGBTQ:関連資料の提供を中心に」(日本図書館研究会、オンライン)
・マルラ俊江「COVID-19下の図書館による デジタルサービスの実態と課題」(関西デジタルヒストリー研究会、オンライン)。北米でも「ILL現物貸借(郵送)に頼ってたのができなくなって困ってる」というが、それはe-resourceで解決しないのか。だとしたら、紙で求めるのは何で、電子で求めているのは何なのか。
・蓮沼龍子「ドイツの日本専門図書館の取り組み」(大学図書館問題研究会、オンライン)
・「我々も一歩一歩進んではいるんですよ。ただ、我々が1歩進むうちに周りが5歩進んでたら、それはつまるところ4歩下がってるんだ、という算術的自省が必要なわけで」
・ドラマ「天国と地獄」。日本が誇る演技派男女俳優による演技合戦。ほんとに本人同士が入れ替わってるように見えるのがスゴイ。
・ドラマ「にじいろカルテ」の安達・西田・水野回、鬼気迫る善意。
・「「海外の日本研究と日本図書館」に関する2020年の動向レビュー」(egamiday 3)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/479822915.html
・ガスファンヒーター導入。秒速で部屋が暖まる。
・「京都市明細図でバーチャル旅行!語られざる占領下の京都へ」
・桂坂野鳥公園〜唐ト越
・高雄〜清滝〜保津峡駅
・「分離派建築会100年 建築は芸術か?」@京都国立近代美術館。「我々は起つ」、からの、その志から運命づけられていたかのような離散。
・松尾山〜地蔵院
・ドラマ「青天を衝け」。3回見たけど、3回とも爆笑してしまう「こんばんは、徳川家康です」と、3回ともうるっとしてしまう目頭が熱いオープニング映像とで、感情が忙しい。
・「舞台芸術のアーカイヴの現在」
・笑の内閣「ツレがウヨになりまして」
・『高間響戯曲集』
・西芳寺〜桂坂野鳥園
・中村覚「東京大学デジタルアーカイブズ構築事業の取り組みとその利活用について」(KU-ORCAS国際シンポジウム、オンライン)。シンプルでわかりやすくてベストな仕組みと実践例。
・緋毬(京都醸造)
・「ウェブファースト」「いちいち成田まで行くの、つらいし、時間かかるし、楽しくないし、よくわからないし、不便」
・「ほしいものはつくる」「ピラミッドは登るな、建てろ」「肩書よりもその個人に何ができるのかが問われる」
・「安江明夫氏が死去 元国立国会図書館副館長: 日本経済新聞」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG015LP0R00C21A2000000/

●1〜2月の進捗
 1月:JLAのレビュー → うまくいった。
 2月:monthlyの定着 → なるほど行けそう。

●3月の取り組み
 ・AAS&CEAL(オンライン)
 ・QOLを上げる

posted by egamiday3 at 05:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする