2008年04月30日

最近読んだ本

 「君の望む死に方」。石持浅海、といえば、かつて「扉は閉ざされたまま」(http://egamid2p.exblog.jp/4746575)を読んでおかしな陶酔の仕方(笑)をしてた自分としては読まざるを得なくて、前回では、学生時代の元グループ内でもっとも年下の、かわいがられてる、愛くるしい娘さん=”ゆかちゃん”が探偵役で、
主人公である犯人が理詰めでじりじり追い詰められる様子が、Mっ気たっぷりで見事だったわけですよ。
 そしたら、今回の作品のあらすじを拝見したときに、「ゲストとして招いた一人の女性の出現が、計画に微妙な齟齬をきたしはじめた」と書いてあるので、おっ、これはまた良き女子探偵、謂うならば”ゆかちゃんキャラ”の登場か?とわくわくしていたら。
 ・・・ゆかちゃん本人でした。\(^^)/
 ゆかちゃん本人のご登場に、大の男、しかも2人、が計画をひっかきまわされ、しかもその計画自体それほど精緻にしてたわけでもなんでもないのに、追い詰めるゆかちゃん側の推理が圧倒的なものだから、完全にライオンとねずみの試合運びとなってしまいましたよ。こてんぱんだった。もはやMっ気どころの騒ぎではなかった。

 しかもこれが、WOWOWでドラマ化されてて、ゆかちゃん役が松下奈緒だとおっしゃるので、某ニコなんとかをちまちまとキーワード検索したりして待ってたりする感じでしたよ。




posted by egamiday3 at 06:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月29日

図書館なりラーニング・コモンズなりはどうしても深夜まで開けてないとダメですか

 ラーニング・コモンズの認知度が日本でもあがりかけてる感じなのですが、ヘンなふうな流行りみたいになっちゃうのもどうかと思うところもあって。

 ハーバード滞在中は、情報源としてだけでなく、なんとなくの励みとして、よくお世話になっていたこちらのblog(http://blogs.yahoo.co.jp/tomo_at_gsas/)にて、こんな記事(http://blogs.yahoo.co.jp/tomo_at_gsas/30883302.html)があったのでしたよ。

 ちなみに、この話の前提。
 * ハーバードさんのラモント図書館という学部生用学習図書館は、平日深夜が24時間営業である。
 * ハーバードさんだけでなく、アメリカの大学には、学内に自営のpolice=警察組織のあることが多い。

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 彼(江上註:台湾人留学生)が鬼のような面相でメールを書いていたのでどうしたのかと聞いたら、ハーバード大学に人種差別された、と言うではないか。詳しく話を聞いてみると、上述の試験のために彼は毎晩朝方まで図書館にて身を粉にして勉強に励んでいる。そしたら2,3ヶ月前から大学の警察にしばしば声をかけられるようになった。警察はしきりに彼に大学のIDの提示を求めてきた。彼は何だろうと不思議に思っていたところ、この日ハーバード大学の幹部からメールを受け取って、その訳を知った。大学側は彼が毎日徹夜に近い状態で図書館で勉強しているので、彼がアパートを有しておらず、図書館で生活しているのではないかと思ったらしいのだ。彼によれば、このような思い込みは無礼であるし、そして人種差別に当たる。何故なら、勿論図書館には明け方まで多くの学生が勉強しているのだが、大学の警察は彼ら白人学生には何も声をかけず、台湾人である彼だけに声をかけるのだという。
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 うーむ。
 正直な感想でいえば、ありそうな話ではある。残念ながら。

 ところでじゃあ、毎日徹夜に近い状態ででも図書館に自由に出入りできる図書館というものを、手放しで成り立たせていてよいかといえば、そうもいかなくて、例えば月に1回くらいのペースで、くだんのハーバード大学警察から、ハーバード大学のコミュニティ全体あてにこういうメールが舞い込んできたりもするよ。

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 ○月○日、ひとりの女性職員が報告した。彼女は強盗の被害にあった。午後9時10分ごろ、@@@通りと@@@通りの角で。武器は持っていなかった。彼女が@@@通りを歩いていると、知らない男が現れて、彼女に時刻を尋ねた。それを教えてから立ち去ろうとしたところ、男は彼女の髪をひっぱり、彼女の財布からカバンを取り除こうとした(←何??)。容疑者はそのカバンをつかんで、被害者の顔を殴り、彼女の財布を取ろうとした。被害者は闘争し、容疑者は逃走した(なんつって(笑))。被害者は些少の傷を受けたが、治療には及ばなかった。犯人は、白人の男性で40代後半から50代前半、長い茶色の髪に、灰色の無精ひげ、暗い色のニットの冬帽子、ブルーのジーンズ、暗い色のパフィコートを着て、その左肩にはガムテープがついていた、と描写されている。
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 ていうのが、自宅の意外と近所とかで起こったりもするので、ちょっとびくびくするよ。9時かよ、早ぇよ、つって。

 この例はまあ9時だったけど、12時とか1時台くらいがやっぱし多いみたい。
 江上が夏に受講した英語クラスのクラスメイトだった韓国の女子の人は、彼氏が夜中に道端で銃をつきつけられて、金を奪われて、警察に行ったら、あんな閑静で上品な住宅街でそんなこと起こるものか、みたいに、俄かには信じてもらえなかったらしいよ。

 ということもあって、ラモント図書館さんのすぐ脇の通りには、学内バスのバス停があって、夜遅くでも寮とかへ帰れるし、ポリスによるエスコートサービスもあるよ。(http://www.hupd.harvard.edu/prevention_escorts.php
 ただし、ケンブリッジ地区でのエスコートサービスは深夜2時までとかみたいなことを書いているのをみると、じゃあそれ以降は館内にいたほうが安全だということであり、じゃあ中途半端に12時とかまで開館してあとは閉め出すみたいな図書館って、どうなんだ、という話になってくるよ。だったら24時間にして、徹夜だろうが、泊まろうが、そうやって守ってあげてるほうがまだマシだなあ、ていう。

 まあ、夜中まで芝居の練習とかやってるような京大さんとこでは、そんなこと気にする必要もまだまだないのかもしんないけど。

 ところで、冒頭の台湾の留学生の話の続きで、

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私は中国人ではなくて台湾人であると主張したらどうか(アメリカ人の反中感情も想像以上のものがある)、とアドバイスしてみた。
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 というのも、なんというか、リアクションに困る話ではあるね。
posted by egamiday3 at 11:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月20日

リンクリゾルバは、京都駅市バス乗り場でいろいろ教えてくれる人、である。

 
 「学術電子情報資源と図書館システム−リンクリゾルバー,ERMS,図書館ポータル」を聴いてきてみましたよ。
 http://www.tezuka-gu.ac.jp/public/seiken/meeting/news.html

 リンクリゾルバがなんなのかが、やっとのことで判りました。(たぶん)
 行ってよかった。

 以下、メモ。

・たぶん、リンクリゾルバっていうのは、めっちゃ忙しい駅員さんとか、京都駅の市バス乗り場のとこにいる案内人さんみたいなもんである。と、しとこう。
・551風に言うと、リンクリゾルバがないとき。例えばPubmedさんの検索結果画面に、その論文のe-journalへのリンクボタンがあるとする。そのリンクボタンには行き先のURLが書いてあるから、その場所へジャンプできる。ところが残念ながら、e-journalの行き先なんていつどう変わるかわかったもんじゃなかったり、行き先の会社さんによってまちまちだったりするので、Pubmedさんの行き先URLメンテの手間なんてのはとてつもなくなってしまうよ。
 ところがリンクリゾルバがあるときっていうのは、Pubmedさんがこの論文のe-journalへジャンプさせたい、っていう意思を、いったんリンクリゾルバさんに伝える(ここでPMIDていうのを使うらしいが詳細は不明)。そうするとリンクリゾルバさんは、あ、そのe-journalさんならいまのURLはこれこれですよ、というのをあらかじめ集中的に把握してくれていて、その行き先にジャンプさせてくれる。なので、Pubmedさん自身はメンテの手間がいらないのでとってもラクをできるよ。
 そして、ここで初めて江上は理解したのですけど、ということはあらかじめ各e-journal会社のURLとかその変更とかを集中的に抱え持って日々メンテし続けてるリンクリゾルバさんの有り様っていうのは、実は存外にアナログな存在でいらっしゃるんだな、ということでしたよ。なんかもっと、自動的・機械的・アナライズ的な仕事をしてるのかと思ってたんだけど。
・別の例。CrossRefさんというのは、DOI(註:論文ひとつひとつにISBNみたいな国際標準番号をつけてあげる仕組み。残念ながらKABAちゃんでも伴都美子でもない。)をキーにした、そのe-journalへの行き先URLなどのデータベースを、バックに抱え持っていて、日々メンテナンスしてらっしゃる。ので、例えばURL内にそのDOIを記述するなどして、リンクのかたちで、その情報を持ったままCrossRefさんへジャンプしていくと、CrossRefさんは、あ、そのDOIの人のe-journalならこっちですよ、と行き先URLを教えてくれて、またぞろジャンプできる、という仕組みだよ。だからやっぱり、元々のリンクを作る人自身が、移ろいやすいURLをメンテする必要はなくて、DOIさえわかってればいつでもそこへジャンプ(×2)できる保証が得られる、と。
・さて、これが機関リンクリゾルバと呼ばれるもの、京大さんではArticleLinkerを使い、ハーバードさんではSFXを使ってるわけですが、じゃあ例えばそのSFXさんの場合。OPACのリンクボタンなり、論文データベース検索の結果なり、それ以前の検索語入力なりの結果として、とある論文の書誌情報をOpenURL化したもの(註:「http://sfx」なんやらかんやらのあとに、「cgi?」があって、「title=●●●&volume=●●●&◎◎◎=●●●」みたいにURL内にベターって書いちゃう例のやつ)が生成されるとするじゃないですか。そしてそこをクリックすると、さっきのDOIの例みたいに、その情報を持ったままSFXさんのところへジャンプしに行くので、SFXさんは自分の持ってるバックのデータベース(註:これを「情報基盤」「Knowledge Base」とおっしゃる)と照合しますよね。
 で、このSFXさんがさらに賢いことその1。たんに「e-journal本文テキスト」への行き先URLを出してあげるだけじゃなくて、「契約電子ブックの本文テキスト」へのリンクとか、「無料公開・オープンアクセスなjournal・book」へのリンクとか、「学内OPACの該当書誌」へのリンクとか、「契約論文データベースの検索画面」へのリンク(もちろんその情報を抱えたまま行ける)とか、あろうことか「ILL申込み用の画面」(もちろんその情報を抱え(ry )へのリンクとか、図書館サービス的にこれこれへ案内させてあげたいなあ、と常々願っているところへのリンクを、ずらずらずらっと出してあげることができる。
 さらに賢いことその2。このSFXさんがバックに持ってるデータベースには、各社e-journalのURL情報とか、電子ブック情報とか、オープンアクセスなリソースの情報とかいうグローバルな(最大公約数的な)情報だけでなく、各大学図書館さんに固有の契約情報を確保していらっしゃるので、同じe-journalでも、この大学さんのユーザさんでいらっしゃるなら、この巻号年の論文はこのサイトのが見れますよ、この巻号年ならJSTORさんですよ、この巻号年はごめんなさい、というローカルでカスタマイズな案内ができるよ。ていうか、そのためのシステムなんだね、これは。
・で、ここが一瞬あれ?と思ったんだけど、SFXさんの出してくれたリンクをクリックすると、そこからCrossRefさんへジャンプする、というようなことをおっしゃったような気がするよ。それは何、リンクリゾルバがバックで別のリンクリゾルバを利用してる、ていうことかしら。ジャンプに次ぐジャンプ?
・というようなお話をきいてて、ああなるほど、そんなふうに便利なんだな、賢いんだなと特に思ったのは、移ろいやすいURLやプロフィール的なのの把握とメンテを外注するんだな、ということ。契約条件的なローカルのを管理してくれる(=学内入手の可否)んだな、ということ。オープンアクセスのような、正直、有象無象で網羅的に把握できそうにないタイプの資料も、ちゃんと把握してくれてるということ。結果、eでも紙でも、講読でもオープンでも、「持ってるのに探せない」とか「見れるのにそれを知らない」とかいう、いままでくそたわけのようにありがちだったもったいなさを解消してくれるんだ、ということ。しかも、検索しようとしてる論文についての情報をOpenURLなりなんなりのかたちで後生大事に抱え持ってあちこちにジャンプしてくれる(=エクスポートだな)ので、いちいち入力しなくていい(註:なるほど、シームレスシームレスと言うてはったのはこれか。しかしそうなると、シームレスってのは本筋に比べてだいぶおまけ的な便利さなんじゃなかろうか)ということ。
・で、このリンクリゾルバさんを各種データベースやe-resourceの仲介役として、センターに据えておけば、これまで連携してくれなかったサービス同士・資源同士をつなげることができるよ、とおっしゃる。ああ、なんだ、ハブってことか。しかしそうなると、そのリンクリゾルバさんのバックにあるデータベースのメンテナンスっていうのは、これまで各図書館とかが泥臭くベタベタとやってきたアナログな管理の外注、なわけだなあ。

 以下、ERMSの話。
 江上は、ERMSってのは情報とかシステムとかいう文脈よりも、人事とか職務分掌とか部署部局間コミュニケーションの文脈で語るべき問題だと思っているので、なんとなくのメモ。

・DLF(Digital Library Federation)が、2004年(うわ、そんな前なんだ)に、DLF-ERMI(註:でぃーえるえふ・あーみー、と訓む)という標準化要件を提案しているよ。
・NIIがそれを最近和訳したよ。
・(口を酸っぱくして言うけど)ERMSとは、複数多数のスタッフがe-resource情報を共同で利用するためのインフラなのだよ。これの真逆を言えば、Excelとかで、誰かのPC上で管理更新していて、一部のスタッフのみにその作業負荷も情報も集中してしまってる状態、だよ。
・SUSHI、という、日本人としては口にするのも恥ずかしい語呂合わせの標準化規格があるよ、これは、e-resourceの利用統計を取得するのに、各社ばらばらだと使いにくくてかなわん、だって、利用統計って学内予算配分を決定するのにいっちばん生々しく必要なデータなんだからさ、ていうんで、その利用統計取得の要領を標準化しちゃえばいいじゃん、ていう規格だよ。
・それどころか、個々のe-resourceの契約・ライセンス情報まで標準化しちゃおうぜ、とおっしゃってるらしくて、さすがアメリカさんは”合理化”の目の付け所がちがうよなあ、と惚れ惚れするんだけど、もうこの辺になると正直着いていけないので、今日はここまで、だよ。

 おまけの情報。
 という名の、未来の自分への課題。

・ZOTERO。Firefox用のプラグインで、あろうことか、いま現在ブラウザ上に表示されている書誌情報っぽい文字列を、書誌データとしてうまい具合に抽出してくれる、らしい。俄かには信じがたい夢の超特急機能。
・COinS。↑こういうことをするための、標準化規格。ま・い・り・ま・し・た。\(^o^)/

posted by egamiday3 at 21:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ネット書店が役に立たない例

 (この記事は「書誌のともblog」に移しました。20080530)


 1年ぶりに日本で暮らす。
 ということはすなわち、1年ぶりに日本での本屋歩きをぶらぶら楽しむ、ということでもあるわけで。

 ところで、渡米前だと、本を買うにあたっては8割方がAmazonさんや7&Yさんを使っていたのでしたよ。買って読んでみたい本についての情報に出会うのが、ネットやメールであることが多いものだから、そのままネット書店でチェックしてカートに入れてポチッとな、ていう感じだったので。

 なのですが、この4月からこっち、ネットで本を買う機会がめっきり減って、8割方が本屋に出向いて、実際に手にとって、チェックしてから買う、という感じに移行してしまったのですよ。

 なんとなればすなわち。

 4月から「環境が変わったぞ号」で、バス−電車−バス・バス−電車−バスという通勤生活になった。
 ↓
 でも、バスとかは酔うし苦手で、そんな中で文字のちっちゃな、行間の詰まった本なんか読んでると、脳が死んでしまいそうになる。
 ↓
 でも、そんな通勤時間を無駄なく過ごそうとすると、結局は、本を読んで過ごすという最大の誘惑に勝てるわけがない。
 ↓
 じゃあせめて酔わないように、文字の大きめで、行間のゆったりした本にしようと思う。

 で、本屋に入って本を選ぶにあたって、内容がよさそうでも、おもろそうでも、いかにも江上好きしそうなど真ん中本であっても、手にとってページを開いてみて、文字がちっちゃかったり、行間が詰まってたり、あろうことかニ段組になってたりすると、あぁ、これは買うのやめとこ、というふうに切って捨ててしまってる、という自分に気付くのでしたよ。

 そんなだからまあ、ネット書店で本を買おうという気も減退するなあ。

 そりゃ個人的な都合だな、と思われる向きもあるかもわかりませんが、この、「文字が大きいかちっちゃか、行が読みやすいか読みづらいか」という問題は存外に無視できないだろう、と思うのでしたよ。
 というのも、例えばうちの母親の人だって結構な本読みのはずなんだけど、「こないだ読んだこれこれがおもろかったから、送ったげようか」みたいな話をたまにしたりすると、二言目くらいに「その本の字は大きいのかちっちゃいのか」とおっしゃる。いくらおもろそうな本であっても、字がちっちゃければ読む気がしない、というのは、ある程度の年齢以上の方には結構に深刻な問題なんだろうな、と、これまでぼんやりとしか意識してこなかったことを、通勤生活の変化というきっかけをもって、我が身に染みて感じるようになってきたのでしたよ。

 ネット書店のなかみ検索でそこまでわかるのか、といえば、まあがんばればわかるようになる仕組みも作れなくはなかろうが、当面はリアル書店のほうに分があるということになるよなあ。

 で、じゃあそこで、文字サイズが自由に変えられる電子ブックだ、ということに話が移るのかもしれんが、それはまあ、別の話としときましょうかね。

 余談ですが、院生の同級だった人が、論文をコピーするときに全部A3に拡大してたので、なんでかと問うと、年をとって研究生活を続けてるときでも、苦なく読めるように、ていうふうにゆってたよ。
posted by egamiday3 at 17:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

紙の本が役に立たない例

 1年ぶりに日本で暮らす。
 ということはすなわち、1年ぶりに日本での本屋歩きをぶらぶら楽しむ、ということでもあるわけで。

 一時帰国してたときは、「いまここで本買っても、日本にいる間に読めるわけでもないし、アメリカに持っていけるわけでもないから」という理由で、アメリカの日本書店を歩いてるときは、「いまここで本買っても、日本に持って帰る本を増やしてしまうだけだから」という理由で、買わないことを前提にまわってるので、食指も動かせず、アンテナも働かせず、おもしろくもなんともないよね。
 欲しい本があれば買って手に入れられる、という前提があるからこそ、本屋歩きは楽しいよ。

 というわけで先日、1年ぶりに、図書館学の棚、日本の大型書店のそれ、の前に、のっしと立って見たのですよ。ひさびさに。この業界のこの1年にどんな動きがあったろうか、なにかしらおもろそうな、必読そうな、お役立ちそうな本が出てれば、今日はリミッターはずして買ったろうか、という気概満ち満ちで。

 ・・・・・・いっさい買う気が起こらなかったよ。
 なんだろう。
 この、食指が動かない感じは。

 ここに並んでるどの本を買ってみても、いま現在の、もしくは今後将来の、日本の図書館業界、少なくとも日本の大学図書館業界の持つ諸問題を解決するヒントを、いっさい得られそうにないという、荒涼感は。

 ここに並んでるどの本よりも、たとえばかたつむりさんやmyなんとかさん(註:うちの周囲では「マイなんとかさんのブログ」と言えばだいたい通じる)のblogを読んでるほうが、よっぽど解決ヒントを得られそうな気がして、早う帰ってRSSリーダチェックしたくなる(註:このころまだ日本のケータイを再入手してない)感じは。

 印刷物たる図書のほうが、編集段階で、精査されて、信頼度が高くて、云々かんぬんというのが、都市伝説にしか思えなくなってくる、敗虚感は。

 ただたんに、自分の感じ方・考え方がちょっと変わっちゃっただけなのか。それとも、もっとほかに原因があるのか。
 とりあえず結論は出さずに、もうしばらく時間をおいてからまた見に行くことにするよ。

 そういえば、帰国してから、新聞講読を再契約してないよ。
 意外といらないもんだよ。
 

posted by egamiday3 at 17:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

図書館のコピー機で自分のノートをコピーしても、会議室でお弁当食べても(←古い)


 図書館のコピー機で自分のノートをコピーしたらダメなのかどうか
 http://egamiday3.seesaa.net/article/93420384.html

 「大学図書館における著作権問題Q&A」(http://wwwsoc.nii.ac.jp/anul/j/documents/coop/copyrightQA_v6.pdf)に載ってるよ、と教えてもらったよ。

 「Q2:図書館に設置しているコピー機で、利用者が持ち込んだ資料・ノート等を複写したいという要望がありますが、許可して問題ないでしょうか。」

 「この疑問を解消したくて、ちょっと漁ってみたけど、いい証言が見つからなかったよ。」

 不精して、ろくな漁り方してないのがバレバレだった・・・。m(_ _)m

 気を取り直して(笑)。

 それにしても、「権利者側から、図書館内で行われる複写は法31条に基づく複写に限られるべきとの主張」というのがまた納得できなくて、この”権利者側”という鵺の人たちのこの主張は、ノートの著作者たる利用者個々人の持つ、自分のノートに対する複製権、を侵害する発言ということにはなってくれないのかしら。

 というか、「著作権法上、利用者の所有する資料やノートの複写が問題であるとは必ずしも言えない」と主張し返さない限り、このままだと主張したもん勝ちになってしまうんじゃないかと思うんだけど、まああれかな、いまの図書館サービスって、現行の著作権法を厳密に考えてしまうと、結構な部分、あちこち立ちゆかなくなりかねないので、こういうオフィシャルな文書上ではあまり刺激したくないということかしら。著作権講習の最終日テストでは、「ILLは著作権違反である」に「○」書かせられたし。いまもそうなのかは知らんけど、少なくとも江上のときは。

 でもそうなると、結果、最後の一文たる「館外のコピー機の利用を促すべき」だけが発効してしまって、みなさんそれに倣えな感じになっちゃうのが、悔しいね。

 まあ、ポスターに「ノートはコピーするな」と書かないのがせめてものあれなのかな。

 まったくもって、こればっかりは”フェアユース大国”のアメリカさんを懐かしく思うよ。

 フェアユースにしようよね。
posted by egamiday3 at 17:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最近読んだ本

 「受験のシンデレラ」。

 受かってよかったね。

 
posted by egamiday3 at 05:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月17日

世界の美しい図書館を集めた動画


 こういうネタって、ときどき思い出したかのように、ネット上にぽつぽつと上がったりするよね。
 http://www.nicovideo.jp/watch/sm3015373

 江上の行ったのは、かろうじて半分。

 まだまだ行くぜい。


posted by egamiday3 at 06:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月16日

コンビニで刺身売ってるのと

 24時間のコンビニで、無理してお刺身売ってるのと、
 ふつーにお刺身売れるスーパーが、だいぶ夜遅くまでやってるのと、
 買う側の時間的便利さはそれほど変わらんような気がするので、
 だったら後者のほうにまだ分があるんじゃないか、
 とちょっと思ったのは、
 まあ自分自身が深夜まで起きてない生活サイクルであるのと、
 だいぶ夜遅くまでやってるスーパーがあちこちにある街に住んでるのと、
 によるんだろうな。

 こないだ大家さんが作ってくれた鯖寿司が、首へし折れるほど美味かったよ。

posted by egamiday3 at 06:26| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

なんでそうころころblogを変えるのかとおっしゃる向きもあるかもしれませんが


 じゃあ、まあ、式年遷宮やと思うてください(笑)。

 ころころ変えたほうが長続きすることもあるものです。
 
 
posted by egamiday3 at 06:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

図書館のコピー機で自分のノートをコピーしたらダメなのかどうか

 図書館のコピー機で、自分のノートをコピーしたらダメだよ、とか言うじゃないですか。たいていの図書館で。

 あれって、ほんとにダメなんだろうか。

 マナー的な問題は別にして、たいていは、いや、著作権法の31条では図書館資料の複写だけが認められてるわけだから、自分のノートはだめなんだよ、みたいな納得の仕方と思うんだけど。
 それ、ほんとなんだろうか?とちょっと疑問に思ったよ。

 図書館が、著作権を図書館が持たない資料を、図書館の複写機等を使って、複写する場合には、著作権法31条の範囲内じゃないとダメだよ、と。

 じゃあ利用者が、著作権がその利用者にある資料を、(どこかしらの)複写機等を使って複写する場合には、そんなもん自由勝手なわけで。

 ていうと今度は、その複写機が図書館の複写機である以上、「図書館が」複写していることになるので、それはやっぱり31条だよ、となる。

 でも、じゃあその「図書館の複写機で」「図書館が」複写するというのが、ほんまに図書館員の人がその資料を預かって、ほんまに図書館員自身の手で複写する場合(A)と、セルフコピーで利用者自身にやってもらうんだけど”申請書”を出すことによって「図書館が」複写してるという解釈にしている場合(B)とあるじゃないですか。
 ほやったら、(B)のほうで”申請書”を出さずに自分のノートをコピーするんであったら、「図書館の複写機」であっても「図書館が」複写するわけじゃないから、やっぱ31条いらんやん、と思うたのでしたよ。
 (B)のほうなんか、”見なし”で運用してる感じのあれなんだから、”見なし”がむしろ不都合なときには”見な”さなきゃいいんじゃないのか、ていう。逆に「”申請書”を出さなくても、図書館の複写機で複写する以上、それは図書館が複写していることになるんだよ」と言うんだったら、じゃあ図書館資料を複写するときには”申請書”いらんやん、ていう。

 この疑問を解消したくて、ちょっと漁ってみたけど、いい証言が見つからなかったよ。
 見つかったらまた報告します。

 ていうのも、ラーニング・コモンズ、ラーニング・コモンズて日本でも言い始めた感があるのだけど、じゃあ自分の(てか友達の(笑))ノートくらいコピーできないようなところで試験勉強なんかでけへんだろうし、そんな不便な場所でコモンズもポピンズもないだろう、と。図書館が、研究や学習をトータル的にサポートする、というんであれば、手持ちのノート・文書くらい自由にコピーできる環境でないと、意味ないだろう、と思うたのでしたよ。自分だったらしたいもの。

 そういえば最近見た、どっかのなんとか協会が作った図書館での複写啓発用ポスターには、自分のノートはダメ的なことは書いてなかったような気がするよ。

posted by egamiday3 at 05:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最近読んだ本


 「キーボード配列QWERTYの謎」。我らが安岡先生が、タイプライターのキーボードに関する史料を丹念に集めて、「タイピストのスピードにアームがついていけなくて、わざと遅くさせる」説がガセであることを実証した、感動の名作。遅読の江上にしてはわりとすぅっと読めたよ。たんに技術的な問題なり言語的な問題くらいにしか思ってなかったんだけど、さにあらず、女性運動的なのやら、市場競争的なのやら、フードファイター的なのやら(←なんだこれ(笑))、わりと人間臭い要素がふんだんに絡んできて、それでもって思い出したかのように技術や言語の話題がぱらぱらと降ったり湧いたりしてくるので、正直、読み終わるのが口惜しくてならなかったよ。
 あと、何年か前に「規格資料の古いバージョンのも図書館ではちゃんととっとくべき」という話が出たときに、「なんでそんなもんがいるんだ」的な感じできょとんとしてた図書館関係者が何人かいたんだけど、ほら、いるじゃん、て思うたよ。どんな分野だって遡及的に追ってく研究っていうのは誰かがやってかないと、どっかのタイミングでねじまがってたりしてるから、保存は大事。

 「阪急電車」、有川浩。基本あまのじゃくなので、この時期に、未読の図書館シリーズにあえて手をつけないという(笑)。
 そこそこよくある感じで上手い具合につくってあるよ。こういうのって、清水さん(清水義範)にもよくあったと思うんだけど、最近読んでないけど、どうかな。
 あっというまに読めたよ。そして、さすがに阪急内でこれを開くのは恥ずかしかった(笑)。

 職場が変わったので、バス−電車−バス・バス−電車−バスの毎日なんだけど、最初はケータイでどうのこうのとか画策してたんだけど、結局、本読んでるのが一番落ち着くような気がするよ。ただ、どうしても酔うので、できるだけ文字が大きくて行間の空いているレイアウトのがいいよ。

 軽いのばかり読みそうな気がする。
posted by egamiday3 at 05:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

事務連絡


 「egamiday3」を始めました。

 「egamiday3」は、「egamiday」「egamiday2」「egamiday2+」「HVUday」あたりから、なんとなく流れで引き継がれたものです。

 blogは楽しいなあ。


 このblogはプライベートです。
 某「日記」とかは無いです(笑)。

 
posted by egamiday3 at 04:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月07日

てすと

雨音に気付いて遅く起きた朝は
posted by egamiday3 at 18:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

てすと

雪肌精
posted by egamiday3 at 07:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする