2009年10月29日

帰ってきた業界コント 「もしもマクドナルドが図書館みたいだったら」

 
 
※他意はありません

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・あの」
「・・・・・・はい、なんですか?」
「えっと、ここ、マクドナルドですよね?」
「そうですけど。なにか?」
「あ、いや、なんか殺風景というか、お役所的というか」
「・・・・・・」
「あの、注文・・・」
「ああ、注文ね。OPACは見ましたか?」
「はい?」
「OPAC。そこにパソコンあるでしょ。そこでまずメニューを検索してきてください」
「あの、マクドナルドですよね、ここ」
「うちは、図書館みたいなマクドナルド、ですから」
「え、それって、なんか意味あるんですか?」
「ないですよ。このコントの冒頭にも「※他意はありません」って注意書きしてあったでしょ。読んでないですか?」
「あ、いえ、すみません。・・・・・・えっと、ありました、チーズバーガー」
「じゃあ、番号メモしてきてください」
「・・・・・・はい、お願いします」
「いや、これじゃなくてえ、請求記号のほう。あったでしょう、913とか4とかいうの」
「あ、ごめんなさい。(なんで怒られてるんだろう) ・・・あ、それと、検索しても出てこないのがあるんですけど」
「じゃあ、無いです」
「え?」
「OPACで検索して無かったら、無いです」
「だって、フライドポテトですよ? ここマクドナルドですよね」
「ああ、”フライドポテト”ではヒットしないですよ。”マックフライポテト”で検索しないと」
「いや、それじゃあ普通の人は探せなくないですか」
「”マック”と”フライ”の間はスペース入れて」
「絶対ムリですよ。変なとこ来ちゃったなあ。じゃあ、これお願いします」
「チーズバーガーとマックフライポテトのvol.Sとコーラのvol.M、でいいんですね」
「あ、そのvol.は、大きさのvolumeと巻のvolumeとをかけてるわけですか、なるほど」
「館内摂食ですか、館外持出ですか」
「・・・せ、っしょく、で」
「館内ね。厨房に伝えましたから。チーズバーガーは時間かかりますよ」
「どのくらいですか?」
「さあ。作るのは私じゃないですからねえ」
「うわ。・・・しかし、あれですね。よそのマクドナルドさんとはだいぶ雰囲気ちがいますね」
「・・・・・・」
「隣町のマクドナルドに行ったときは、もっと照明も明るかったというか、軽快な感じというか」
「そこ、委託でしょ」
「え?」
「うちは直営で、ああいうのとはちがいますから」
「でも、マクドナルドってどこも同じじゃ」
「あんなのと一緒にしないでもらえますか、見た目だけよさそうでも、商品提供の質も保証されてなければ、注文の秘密も摂食の自由も守れないような不安定な身・・・」
「あ、ご、ごめんなさい、どこが地雷だったのか素人の私にはよくわかんないですけど、とにかく、こちらはじゃあ直営? なんですね」
「もちろんです。専門職認定制度で認定された職員がそろってます」
「あ、そんな制度もあるんですか」
「しかも、大学のマック職員のやつらには認定おりない」
「えっと、なにか勝ち誇ってらっしゃるところすみませんが、私のハンバーガー来たみたいですけど」
「ああ、はい。・・・あれ」
「あれ、チーズバーガー、2つありますね」
「注文が重複したんでしょう。(1つを脇のゴミ箱へ)」
「えっ、あの、それ捨てるんですか?」
「重複ですから捨てて当然です。廃棄なんて、ここではいつもやってることですから」
「なんか惜しげもなくというか、有効活用的な発想はないんですね」
「知りません。もともと不要なものがここに来てるんですから。要るんだったら2週間以内にでも取りに来たらいいんです」
「乱暴だなあ。えっと、コーラのストローをもらえますか。あと、紙ナプキンとか」
「(ほくそ笑んで)ストローですか?」
「あれ、初めてうれしそうな顔しましたね」
「ストローはあそこの”リポジトリ”に入れてありますから、自分で取っていってください」
「リポ・・・なんですって?」
「リポジトリ。ほら、あそこにあるでしょう」
「いや、あれって、どこのお店にでもあるようなケースととくに変わりないですよね」
「当館が新たに導入したリポジトリです。あらかじめあのケースにストローやシロップや紙ナプキンを入れておけば、利用者が自由にアクセスして取っていけるから、提供する職員の手間も省けるという」
「うん、だから、そこまで誇らしげに言わなくても」
「このためにかなりの経費と人的資源をつぎこんでいます」
「手間省けてないじゃないですか。しかももっとわかりやすい場所に置けばいいのに」
「やっとうちでも導入したんですよ。あれがないと全国マック協会でも小馬鹿にされてるみたいで肩身が狭くて仕方なかった」
「なんかいろいろ大変なんですね、そちらの業界も。あ、でも紙ナプキン、少ししか残ってないですよ」
「大丈夫。紙はなくならない」
「何の話ですか。もらっていきますね。えっと、どこで食べたらいいんですか」
「(ほくそ笑んで)飲食ですか?」
「なんでうれしそうなんですか。館内摂食って言ったでしょう」
「飲食はあっちの”ラーニング・コモンズ”でお願いします」
「うん、だから、いままであったふつーのテーブル席と変わらないですよ、見た目」
「ラーニング・コモンズ以外での飲食は禁止です」
「マクドナルドですよね!? おかしくないですか?」
「おしゃべりもそこだけで」
「誰も来ませんよ、そんなマック」
「あと、ふたのついてない飲み物は禁止です」
「ふたって、あ、ついてる。よかった。でも”ラーニング”って言ってるわりには、勉強している人とかいないみたいですね」
「当館は持ち込みでの自習は禁止ですから」
「どうしたいんですか、いったい。新しい名前つけて喜んでるだけでしょう」
「あのラーニング・コモンズとリポジトリが、いま当館がもっとも力を入れている新規事業です」
「いや、もっとちがうところに力を入れた方がいいと思いますけどね、いっぱいおかしなところありましたよ。まあいいや、じゃあいただきます」
「あ、お客さん、返却期限は守ってくださいよ」
「返せないでしょ!?」
「いや、トレーを」
「ああ、そっちか」
「・・・あとね、これ決め事なんで言わざるを得んのですけどね」
「なんですか」
「このチーズバーガーを買ったお客様は、このチキンナゲットも買っています」
「おすすめのタイミングおかしくないですか。しかもなんでそんな、イヤそうに」
「くそっ、注文の秘密が・・・」
「それもまた素人には理解し難い理屈なんですね。まあいいや、なんかおいしそうじゃないですか。vol.Sでいいんでひとつください」
「これ人気商品で時間がかかるんでね、この予約札持って待っててください」
「え、待たなきゃいけないの? どのくらい?」
「378人待ちです」
「またかよ。ダメだこりゃ」

 
posted by egamiday3 at 17:39| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月06日

ロンドンの公共図書館に関するメモ

 

 ロンドンのとある公共図書館では、自動貸出機が導入されていたけども、その脇に日付スタンプとスタンプ台があって、自分で返却日を返却期限票に押せ、とおっしゃるよ。

 日本のマンガがふつーにあるとかは、もはやニュースにもならない。
 
 
posted by egamiday3 at 16:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月03日

ホウ・レン・ソウも大事だけど、チンゲンサイとコマツナも忘るな。

 とある残念な同僚が、「ホウレンソウとチンゲンサイとコマツナの違いがわからない」と、実に残念なことをおっしゃる。
 コロッケカレーでも食ってろ、と言いたいところをグッとこらえて、ためしに↓出題してみた。

 問題、これは?
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 曰く、
 「チンゲンサイに、全部」

 このはらたいら、アラスカ鉄道で置き去り罰ゲームにしてやろうか。(ウルトラクイズ第12回大会より)

 で、ついカッてなって、買ってきた、という。
 
 よく見ておきなさい。
 チンゲンサイ、コマツナ、ホウレンソウの順で出します。
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 ちなみに、山岡さんとかに「こんなもの、本当のほうれん草とは呼べないね」て言われるかもしれんけども、そのへんのスーパーでしゅっと手に入る一般的なものをそろえています。

 はっぱごとに。
 チンゲンサイ、コマツナ、ホウレンソウの順で出します。
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 はっぱは、調理してしまってはわからなくなるから、自分で調理もしない買い物もしない同僚くんには難しいと思う。
 茎であれば違いがくっきりしとるよ。

 チンゲンサイはひらべったい三日月。
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 コマツナは半月に近い丸さの三日月。
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 ホウレンソウはおおむね細くきゅっとしてて、C型のことも筒のことも棒状のこともある。
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 ↑これならあきらかに違いが見分けられるでしょう。
 ちなみに、江上はとてつもない写真オンチなので、わかんねえよこれじゃ、とおっしゃる方についてはGoogleで画像検索でもしてください(T_T)

 ゆでてみた。
 (チンゲンサイはオイスターソース炒め)
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F1000005.JPG
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 茎の写真見て、ゆでた写真見て、一番上の全体像見たら、違い分かるはず。

 ね? 簡単でしょう。

 それでわからんというなら、背脂ラーメンでも食ってなさい。

 そして、↓これが
20091003215150.jpg

 ギネス。ちょっと贅沢なビール。




 買って、切って、撮って、ゆでて、うpって、書いて、2時間かかった。orz
 ネタを実行に移すのもひと苦労である。

 当分、酒のあては青物である。
posted by egamiday3 at 21:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする