2009年11月28日
大図研に入ってない人に、入らない理由をきいてみた。
いろんな場で、いろんなツールで、いろんな人に。
とはいえ、ゆってもマイナスなコメントの集まりなので、ご意見をくださった個人の方のご迷惑にならないよう、コメントの趣旨・ニュアンスだけを残し、自らの手で大幅に改稿するかたちにまとめました。フィクションではないけど、事実に基づいたそれ、という感じで。
註。
大図研(正式名称:大学図書館問題研究会)。
http://www.daitoken.com/
以前書いた記事。
「大図研さんがweb発信においてはだいぶ負け組に転じておられるように見える」
http://egamiday3.seesaa.net/article/126128136.html
■■何をやっているのかよくわからない
・どういう集団なのかよくわからない。
・イベント情報はわかるが、日常の実際的な活動や内部の様子がわからない。
・自分の興味関心や職務と関わりがある団体なのかどうかがわからない。
・自分がいる地域の支部が、どういう活動をしているのかしらない
・知るきっかけがないので、イメージを想像で作ってしまっている。
・というより、存在を知らなかった。
●周囲(同僚・同期・友人等)に関係者がいない
・周囲に大図研に入っている人がいない。
・大図研に関する話題を耳にしない。
・活動の実態を知ることができない。調べる術もない。
・特にきっかけも誘われることもなかった。若い頃に、周囲の人に連れられて、紹介される、ということがなかった。
・自分ひとりが加入したところで、周囲に会員がいなければ、何ができる?
●会報の存在が薄い
・何かのつてで寄稿依頼が来るまで、「大学の図書館」の存在を知らなかった。
・以前は職場・図書館に「大学の図書館」が届いていたが、最近来なくなった。
・来なくなっても、積極的に探したり入手することはない。それっきり。
●webでの情報公開が貧弱
・ホームページの情報が少ない。更新もされていない。
・いまどきどこでもやってるような情報発信型のコンテンツがない。
・トップ見ただけで、見る気が起きない。
・レトロですね。昔はみんなこうでした。
・会報や支部報がWebで公開されてない。
・MLが会員限定で、ログも公開されていない。日常的にどういう活動をやっている集まりなのか、どういう雰囲気でやりとりしている集まりなのかが、わからない。
■■イメージ戦略がうまくいっていない
●なんとなく敷居が高い
・参加しやすそうな雰囲気がない。
・興味あるイベントがあっても、なんとなく敷居が高く感じる。
・自分の地域に支部があるのにそれに参加もせず、隣の地域の支部のイベントに参加することはできない。
・情報が発信されていないので、親近感を覚えない。
・web公開が貧弱、イコール、閉鎖的な集まりだと思っている。
●研究者向け/学会のイメージ
・「問題」を「研究」する、という名前が、堅そう、難しそう。
・学術研究を行なう、堅い、研究者向けの学会というイメージ
●役所/労働運動のイメージ
・ホームページを見ると、組織図や会則や支部構成などがたくさん並んでいる。
・威圧的なイメージ。
・年輩の人/一部の人が仕切っていて、自由な発言や活動ができない雰囲気だった。
・これでは職場と同じで、得することはない。
・「支部」や「問題」という名称が、労働運動っぽくて重い。
●名前で損をしている(「大学図書館問題研究会」)
・「問題」を「研究」する、という名前が、堅そう、難しそう。
・「問題を研究する会」なんて、すごいなあ(敷居の高い意味で)、と思う。
・新人で入りたての頃にそういう名前を聞くと、身構える。
・入って楽しいとか得をするということがなさそうな印象
・「支部」や「問題」という名称が、労働運動っぽくて重い。
・「図書館問題研究会」と同一の組織だと思われている。
・「図書館問題研究会」と同様の姿勢・思潮・活動だと思われている。
・ちゃんと知るまでは、あまり良い印象をもっていなかった。
・「問題」という名称を使う必要がないなら、使わない方がいいのでは。
・名称が没個性的で、印象に残らない。
・他の名称・団体との区別がつかない。つかみどころがない。
・例:「『大学図書館研究』(略称:大図研)はいつもよく読んでますよ」という誤解。
■■入らなくても困らない
●必要な大図研の情報は入手できている
・職場・図書館に「大学の図書館」があるので、入会しなくても読める。
・いまは会報は届いていないけど、届くようになれば興味はわく。
・いま加入している別のMLでも、大図研のオープンなイベントの告知はしょっちゅう流れてきているので、それで足りている。
・イベント情報はどこかしらから届くので、不便は感じない。
・それが流されなくなったら?→行かないだけ。
●興味ある大図研のイベントには参加できる
・最新の話題、興味深いテーマが取り上げられている。
・支部のセミナーなど、オープンなのがいくつもあって、会員でなくても参加できる。
・非会員でも比較的安価(500円等)で参加できるから、よい。
・たまに支部の例会に顔を出すこともできる。
・イベント開催が活動の主のように見える団体のようなので、それに参加できるなら、入会しなくてもよい。
●大図研以外の情報入手・イベント・勉強の機会が充分にある
・研修や勉強会、知識・情報は、大図研に関わらなくてもすでにおなかいっぱい
・情報入手は、自分の身の回りにすでにあるルートで充分たりている。
・自分の興味関心にあったMLはたくさんある。
・自分が参加できるイベントはたくさんある。
・人的交流も、いまあるネットワークや、特に最近ではwebで、だいたい足りている。
■■そういうのには入会したくない
●自分には荷が重い
・身近(同僚・同期・友人等)に委員がいて、土日や夜遅くまで活動している様子を見て、大変そうだった。
・同僚の積極的な活動を見て、自分には無理だと判断。毎月の参加や人前での発表は、自分には負担。
・何をさせられるかわからない。(←活動内容がわからないので)
・どこまで責任を持って関われるか、自信がない。
・(遠いところにいるので)webを介しての活動参加なら、距離があってもひとりででも参加できるが、リアルなイベントや活動に参加するのは難しい。
・つながりはゆるいほうが好き。
●プライベートではそういうことをしたくない/できない
・終業後、土日はプライベートな時間。
・仕事に関することからはできるだけ距離を置きたい。
・生活で手一杯。そんな余裕はない。
・支部に入ると、周囲は職場ですでに関わっている人たちばかりなので、メリットがない。
●会費がかかる
・会費がかかる
・会費がかかる
・とにかく会費がかかる
・金払えと振り込み用紙を渡されている時点で、入ることに躊躇している。
・会費払い込みのために平日昼間に郵便局に行かなければならず、行くことができないでいる。
■■メリットが感じられない
・入らなくても困らないから、メリットは少ない。
・そういうのに参加して勉強しても、仕事が良くなるようなことをやってるとは思えない。
・そういうのに参加して勉強しても、仕事に活かせない環境のため、自分が辛くなるだけ。
・特に専門性に特化しているようでもない。
・かといて、ゆるくつながっていられるだけの集まりというわけでもない。
■■入る理由がない
・入らない理由はないが、入る理由もない。
・積極的な理由がないので、入っちゃいけないような気がしている。
・なんとなく。
・機会・きっかけがなかった。
・そんなこと思いもしなかった。
・とりあえず、よくわかんない。
■■誤解?
・「異動すると支部活動に参加できなくなるから」
・「自分は正職員ではなく非常勤なので、入会できない」
・「司書資格を持っていないので、参加できない」
・「司書課程を受けていない/専攻が図書館学でないので、そういう団体があるということを習っていない」
・「『大学図書館研究』(略称:大図研)はいつもよく読んでますよ」
・「図書館問題研究会」と同一の組織だと思われている。
・「図書館問題研究会」と同様の姿勢・思潮・活動だと思われている。
・「労働組合にはもう入っているから」
・「労働組合には入りたくないから」
・「そういうのに入信はしないようにしている」
■■メリットがありそうなところ
・イベント開催や活動・運営の体験ができる。
・勉強熱心。
・他の図書館の人や外の世界との交流。
・話題になっている「大学の図書館」の記事があれば、読みたいとは思う。
・閉じている集まりよりは、開かれている集まりの方がよい。
2009年11月16日
京大図書系勉強会(仮称)が10年続いた記念企画が、こないだあった。
京都大学の図書系職員勉強会(仮称)(http://kulibrarians.hp.infoseek.co.jp/home.html)が、このほど10年を迎えましたよ、という記念企画が先日行なわれまして、ほぼ同じく10年のARG・岡本さんをゲストに招聘してのパネルディスカッション、そのパネリストのひとりとしてあたくしが参加、ということだったのですけれども。
詳細は↓こちら。
http://d.hatena.ne.jp/arg/20091107/1257580622
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/11/blog-post_08.html
ほめられすぎwww
こっぱずかしすぎるwww
で、10年続いたことについてはすでに書いた(http://egamiday3.seesaa.net/article/122672611.html)し、上のような記事が先に出てるところへさらに内側からあれこれ似たような言を重ねるだけというのもどうかと思うので、ちょっと、あえてマイナス面なところを、いくつか諸々記録してみようと思うたです。
どういうグループで何をやってるのかが、まだまだ、外からは見えづらい。web上での不透明感はちょっとまだ残ってる。ちょっとまえにこんなふうにして→http://egamiday3.seesaa.net/article/126128136.html、大図研さんのこと腐したけども、実は我が勉強会だって、そんなにえらそうなこと言える状態にはして来なかったよな、という反省点。
岡本さんは「資料をwebに載せて蓄積&公開してるのがいい」みたいに言うてくれてはりましたけども、蓄積はともかく、あのページの外への公開って結構最近実現したようなやつだったです。その岡本さん自身も、「こういう勉強会があるらしいことはかねてより聞いてはいたけども、どういう集まりなのか、長いことよくわからなかった」みたいに言っておられた、そっちのほうがたぶんアタリ。
でもこれは、ある意味いたしかたない部分もあって、うちの勉強会はテーマとしていろんなことを取り上げてはいる、参加はオープンで京大に限ってない、とはいうものの、結構、業務に直接関わる内容のことをべったり扱うことがちょくちょくあるのですね。特に初期の頃はその比重が大きかったように思うし、いまだって決して少なくはない、かつ、そういうのを取り上げることがこの会のひとつの重要な姿勢であったりする。
だから、まあ、まったくあけっぴろげなオープンにできるか、といったらそうでもないし、資料の公開もわりと気を遣ってる(例:内部事情の記述・文言を削る)部分はありますよね。結果、知名度としてはたぶんLIFOさんとかより数段負けてるんじゃなかろうか、と。そこは、今後、どうオープンにするのか、したほうがいいのか、いやあえてクローズにするのがいいのか、というのの考えどころかな、と思います。
それから、当日イタいところ突かれたなあ、さすがだなあ、と思ったのが、実は非常勤の職員の人の参加がめちゃめちゃ少ないという点。決して参加を想定していないわけでもなんでもないんだけども、ほとんど参加がない。終業から勉強会開始までわざわざ残って待てないから? あるかもしれん。声をかけるのが積極的でないから? うん、そうかもしれん。声をかけて偶さか来てもらえても、遠ざかってしまうような空気が出てるんだろうか? わかんない。そうかもしれん。 他学の人もNDLの人もしょっちゅう参加があるから、決して閉鎖的な空気を出してるつもりはないんだけども、もしかしたらあるのかもしれん。でも、わかんない。そして、それをわかんない自分が一番ヤバい、と思っている。
世話役の人の負担は、半端でない。特に、こんな10年も続いてすごいねー、今後も是非続けなきゃねー、的なことを内の人ばかりでなく、外の人、岡本さんみたいな人にまで言われちゃってると、そのプレッシャー的なのはちょっとヤバいんでなかろうかと思う。
ただ、10年続いたよと言ったところで、それは1回・1回・1回......の末の”結果”でしかないわけで。1999年の立ち上げ時の呑み会も、1回。イギリスの人が3人来た会も、NDLと交流した会も、参加者めっちゃ少なかった回も、1回。100回目も、10年記念企画も、1回。で、次に行われる会もまた1回。
その1回を、何についてやるか、誰とやるか、そしてそれは何のために、何を学びたくて、何を得たくてやるのか。ていう、1回目線を失わなければ、それでいいんじゃないかと思う。それを見失ってなければ、結果続こうが続くまいが、問題はない。
さて、みんなもっと、発表はもとより、発言なり質問なり自ら積極的に出そうぜ、という件についてはあらためて別途。
2009年11月10日
事務連絡 「極私的図書館総合展2009」
「極私的図書館総合展2009」を開始しました。
http://oleo2009.seesaa.net/
ずっとやらないつもりでいて、つい昨晩一念発起した感じなので、そんなにがっつりしたものはありませんが、なんとなくで。
2009年11月09日
U40京都2009の想い出的な記録
Under40プレミアセッションなるもの(http://futurelibrarian.g.hatena.ne.jp/)、去る10/29に全国的に行なわれたこのイベントの、京都会場分のお世話役をさせていただいたという立ち位置から、どういうことがどういう感じで行なわれたかということを、つらつらと書き残すよ。
・東京からのライトニングトークその他スピーチ類のライブ中継を目論んで、事前に現地でネットつながるかどうかとか、映像をどうディスプレイするか(店内大型テレビへの接続がかなわぬと知って、プロジェクタと白シーツを持ち込む)、マイクは、カメラは、とはちゃめちゃしておったのだけども、なんのことはない、スピーカーからの音声が人々にぜんぜん聞こえませんでしたという失態。原因、ネットを介した音質が悪い? スピーカーの性能の限界? いやそれよりなにより、アイリッシュパブに35人が集積したときのしゃべりのうるささというものを、完全にナメてた、ということでしょう。うるさくて中継聞こえないというよりもむしろ、目の前の人としゃべってるほうが楽しいんだから、それでいいのだ、と。
・シーツを養生テープで店内にぶわっと張るという、かなり迷惑なことをしたと思うんだけど、まあこういうお店だったらそういうイベントごとでああいうプロジェクタ的なことはちょくちょく行なわれるにちがいないと思う反面、それにしてはあの大型テレビにPCから映像を映すなんてこれまでやったことない的な感じだったので、そういうわけでもないのかな、という不審。
・京都会場の司会は江上が仰せつかったよ。ビール飲めやしねえorz
・特に打ち合わせはしてなかったものの、当日だか前日だかの昼に晴さん弁当突きながら、自己紹介くらいはやったほうがいいよねえ的な流れで、企画。受付時にクジ(参加者中5名アタリ)をひいてもらい、アタリの人は8時過ぎから自己紹介タイムですよ、と。その場でいきなり当てるといくらなんでもムチャブリがすぎるので、前もってあなたにお願いと宣言しておき、1時間のあいだで心づもりしておいてもらうというシステム。で、これでも同じカテゴリの人ばかり(例:京大系の人ばかりがアタリひく)に偏っちゃうと企画として気まずいよなあ、という心配をなんとなくしてたのだけど、幸運なことにほぼ満遍なく、京大系の人、府立公共系の人、国会系の人、学校系の人、という感じでばらけてくださったし、じゃあアタらなかったカテゴリの人にもついでに、とその場で即興でふっても、すらすらと自己アピールしてくださったりで、司会者に苦労をさせない参加者揃いというあれでよかったよ。ん、みんな、しゃべり好き?(笑)
・はたと思いついて、即興でスタッフ紹介もやったよ。舞台演劇のカーテンコールのノリで。
・さらに、美人バイオリニストとイケメンギタリストによる、アイリッシュ音楽の夕べ。スタンダードなナンバーをいくつか聴かせていただいて、癒されるよ。当然のごとく起こったアンコールでは、自ら道化役をかって出てくれた某奈良の人のおかげで、”ぐだぐだに盛り上がる”という、この手のイベントではちょうど望ましい感じの空気を作ることができましたとさ。そしてその演者たちの背後のシーツ上で、ほとんどの人が気づいてないけど、長尾先生が熱くスピーチ中な映像が流れているという、なかなかにシュールなシーンでしたとさ。
で、終会後は、よかったね、おもろかったね、またちょくちょくやろうよね、いや東京でやるやらない関係なしに独自にこういうことやったらいいよ、的に盛り上がりはするけども、まあ、30数人レベルで人集めてこのくらいまでの準備と企画をして、ということになると、”U40”とか”ARG”とかのそれなりのサイズの看板があるからこそ成り立つ、ていうのはあると思うので、まあ、来年あたりまたあるんだったらやったらいい、くらいのノリだね、たぶんね。
2009年11月08日
出版不況はどこにあるか
本屋にふらりと入ったよ。
なんちゃら言う雑誌の特集が、出版不況だか書店統合だかいうテーマだったよ。
買って読んでみようという気になって、手にとって、レジへ。
・・・行きかけたよ。
あ、でもここに書いてるようなことって、おおむね、blogなりネット記事なりに誰かしらが書いてるよな、たぶん。
と気付いたので、それは買わずにJINの1巻買って出てきまじたとさ。
なんちゃら言う雑誌の特集が、出版不況だか書店統合だかいうテーマだったよ。
買って読んでみようという気になって、手にとって、レジへ。
・・・行きかけたよ。
あ、でもここに書いてるようなことって、おおむね、blogなりネット記事なりに誰かしらが書いてるよな、たぶん。
と気付いたので、それは買わずにJINの1巻買って出てきまじたとさ。