関西文脈の会という、図書館史の勉強会にお邪魔させていただくことになって、勉強させていただいているのですが、なんせ初めての分野なもんで勝手がわからないことが多い、そんななかで、1回分の担当をさせていただくという機会が無謀にも(笑)あって、ごにょごにょと準備勉強してた時期が秋くらいにあったわけなんですが、そのときに感じたこと・考えたことの記録みたいなもの。
関西文脈の会
http://toshokanshi-w.blogspot.com/
その担当回
http://toshokanshi-w.blogspot.com/2010/11/blog-post.html
レジュメっぽい何物か
http://myopenarchive.org/docs/egamiday/14
・”図書館史”という分野が初めてというか、古典系だった自分にしてみれば、”明治・近代”のことに取り組むことが初めて、いやむしろ”歴史学”自体が初めてだし、もっと言うと著作や文献ではなく”人物”を中心に追っていくこと自体が初めて、というアウェイっぷりだったので、1歩目の段階でこれちょっとまず手足をどう動かしていいのかわからんぞ、と一瞬立ちすくんだ瞬間があったよ。
・図書館史も歴史学も初めてなので、作法というか、距離感というかがわからない。こういう論文にこういうことが書いてあったとして、そこから自分はこの件をどこまで追っていくべきなのか? ここまででとどめたらいいのか、その程度でとめたんじゃ何もやってねえのと同じだよなのか、逆にそこまで行くとやりすぎだよと空気引き気味になるのか。こういう切り口で手を出すならこういう手順をとるんだという作法が、そもそもあるのかないのか。
・ほんで、とりあえずやってみたら、結果、やりすぎだったみたい(笑)。
・明治・近代がわからない。困った。基本的な用語や概念がわからない。なんとか学派とかなんとか主義とか。前提となる知識がない。法律や公文書のあり方とか、教育制度とか。国史大辞典をめっちゃひいている。歴史的背景がわからない。貞観なり承久なり正徳なりなら、あああの頃ね、とだいたいわかるけど、明治20年代とか30年代とか言われても日本がどんな世の中だったか、イメージがわかない。言葉がわからない。ああ、源氏物語のほうがまだ読みやすいよマジで。
・それでもありがたいことに、この関西文脈の会の末席にちょこんと座らせていただきはじめて以降、それまで無興味で避けがちであった明治・大正・昭和初期あたりの近代の社会世相的なものへの距離がぐっと近くなって、そのへんの本を好んで手にとって読むようになる、という心境の変化が起こった。そもそも海外の日本研究では、古典・近世以前よりもこの近代のほうが扱われることが実際多いし、海外で日本研究の動きが起こって本格的に交流が始まるのも近代以降なので、その時代の基礎体力がないことにはちゃんと向き合えないのだ、NBKとしては。なので、よかったなあ、と思う。
・”人物”を中心に追っていく、ということをやってみて、あらためて、ああ、自分ってやっぱ他人に興味のない人間なんだなあ、というのを思い知らされた感じだった。誰がどこの生まれで誰と知り合いだったかとか、どんな考えの持ち主かとか、誰から何を学んだかとか、正直、知らんがな、としか思えなくてほとんど興味がわかずに困った。対して、誰が何を書いて何を発行して何を定めたかとか、どこそこにはこう書いてあるとか、図書館が何処に何階建てで何造りだったか、電灯や暖房がいつどう導入されたかとか、何の本がどこからどこへとか、そういうのとは嬉々として戯れているよ。
・人文系で人物に興味持てないとか、致命的だろうw
・「○○という雑誌があったようだが、現在残っていない」みたいな記述が30年前くらいの論文に書いてあって、でもぺっとwebcatなりで検索したらどこそこにあるとすぐにヒットする2010年万歳!
・歴史学?史学?って、何を言うことが研究なんだろう、と思う。そのへんが実はまだぜんぜん理解できてない。事実(新しく判明した事実)を言うことなんだろうか、と思ってたけど、何かいろんな人を見聞きしてるとどうもそうでもないっぽい気がする。自分の解釈を言うことなんだろうか、これはこういう意味だととらえるべきなんだぜ、とか。でもそれだと、あたしなんか、そんなん当事者でもなきゃわかるわけないじゃん、で終わっちゃう気がする。もっと言うと、史料ってなんだろう。歴史学?史学?をやってる人って、史料をどんなふうに読んではるんだろうか。
・という、そういう基本的なことすら自分は理解できてなかったんだなあ、ということがちゃんとわかってよかったです、ていう日々だった。
・とかなんとかいいつつ、結局は○庭せんせがこう言うてはった、ていうまとめしかできなかったんですけどね。そりゃそうなりますって ><
・”図書館史”を近寄りがたくないものにする、というのがいるんじゃないかと思う。自分がこの分野をなんとなくのぞいてみて、右肩だけつっこんだような状態で、のぞいてもない外側の人らと話をしていると、その大勢の図書館関係のみなさんの意識として、「”図書館史”ってなんかちょっと近寄りがたい。なんか難しそうだし、どうやって手を出したらいいかわかんないし、わかんなくて参加しようとするとなんかすごい怒られたりけなされたりしそうだから」という感じが見え隠れしているのに気づく。そして、その空気感は”目録”のそれにそっくりなんだものこれが。それでも、難しそう、という点では”古典籍”も同じはずなんだけど、”古典籍”の場合は「だとしても近寄ってみたい」という空気がそれを上回ってる感じがあって、その程度の魅力・興味が”古典籍”自体にあるっていうのと、実際に役立ちそうな度合いというかパフォーマンスの高さがあるっぽい。”図書館史”にはそれがないのか? けど、どんな業界・分野だってその歴史的経緯をちゃんと踏まえるっていう視点・姿勢は不可欠なはずなので、それを「なんか近寄りがたい」状態のままにしておくのは非常によろしくないと思う。近寄りがたくないとかつまんない理由で避けてる奴は来なくていいよ、というのもわからんではないけど、それが正しいか正しくないかは別問題として、それだと誰も得しない、損なだけだもの。もっといろんな人が気軽にこの分野のことを話し合えるほうがいい。
2010年12月31日
棚卸し・2010年に書いたコント
2010年に主にtwitterで書いたコントの棚卸し。誰が得をw
防犯カメラ
http://twitter.com/egamiday/status/11390199533
どっちですか?
http://twitter.com/egamiday/status/17876168170
高知にて
http://twitter.com/egamiday/status/25293470958
バナナ
http://twitter.com/egamiday/status/25305504200
バナナ後日談
http://twitter.com/egamiday/status/25306002401
切り抜き検出
http://twitter.com/egamiday/status/25850567013
飛行機にて
http://twitter.com/egamiday/status/25851023184
できる人
http://twitter.com/egamiday/status/26736154137
そもそも論
http://twitter.com/egamiday/status/28756908438
もしも源氏物語の編集がwikipediaだったら
http://twitter.com/egamiday/status/2336980482400256
昼夜
http://twitter.com/egamiday/status/2502326350774272
もしも国会図書館が電子書籍端末を発売したら
http://twitter.com/egamiday/status/8135306662383616
定期券
http://twitter.com/egamiday/status/18544579355615232
もしも、つぎこまります。というバスがあったら
http://twitter.com/egamiday/status/19358721616388096
業界コント「もしもマクドナルドみたいな図書館が、本のない電子書籍図書館だったら」
http://egamiday3.seesaa.net/article/158803183.html
防犯カメラ
http://twitter.com/egamiday/status/11390199533
どっちですか?
http://twitter.com/egamiday/status/17876168170
高知にて
http://twitter.com/egamiday/status/25293470958
バナナ
http://twitter.com/egamiday/status/25305504200
バナナ後日談
http://twitter.com/egamiday/status/25306002401
切り抜き検出
http://twitter.com/egamiday/status/25850567013
飛行機にて
http://twitter.com/egamiday/status/25851023184
できる人
http://twitter.com/egamiday/status/26736154137
そもそも論
http://twitter.com/egamiday/status/28756908438
もしも源氏物語の編集がwikipediaだったら
http://twitter.com/egamiday/status/2336980482400256
昼夜
http://twitter.com/egamiday/status/2502326350774272
もしも国会図書館が電子書籍端末を発売したら
http://twitter.com/egamiday/status/8135306662383616
定期券
http://twitter.com/egamiday/status/18544579355615232
もしも、つぎこまります。というバスがあったら
http://twitter.com/egamiday/status/19358721616388096
業界コント「もしもマクドナルドみたいな図書館が、本のない電子書籍図書館だったら」
http://egamiday3.seesaa.net/article/158803183.html
2010年12月30日
区麗情ライブ@帝国ホテル 2010.11.21 の記録
去る11月、6年ぶりに催された区麗情さんのライブにうかがったので、その記録。
1 Shanghai / Doris Day
2 Have You Never Been Mellow / Olivia Newton John
3 ドキュメンタリーフィルムみたい
4 知らないうちに
5 晴れの日、雨の夜
6 Stupid Cupid / Connie Francis
7 Jolene / Dolly Parton
8 Love Me with All Your Heart / Ray Charles(?)
9 Hawaiian Wedding Song / Elvis Presley
10 蘇三(スーサン) 京劇「玉堂春」より
11 夜来香
12 東京
13 凛とした人
14 抱きしめてね
15 ピーナッツバター&ジャムサンドウィッチ
16 初めて恋をした日
17 胸いっぱいの愛を
京都でちょくちょくライブをやってくれてはった頃のことを思い出しながらうかがいましたが、まあ、堪能の2文字に尽きましたよ。あれからおよそ20年。ひいき目なのをさっぴいても、変わらぬ声、喉、歌い方、顔と表情、手振り。いや、もはやこれは演技、女優ですよね、たぶん。というような思いで。
MyFavoriteがあるというのは幸福なことなので、大事に持って、育てていきましょうよね。どんなものでも。
2010年12月23日
極私的流行語大賞 2010
極私的なので、解説も特になく。
フランス
フランスの勉強/今日もフランスの勉強をしました。
エスプレッソ
攻撃スキー
着物ライブラリアン
ビブリオバトル
1300観音様クイズ
ダブリン
ミハルコ師匠 (敬称としての)
文脈
島館長
明治村
偉大
#bunny_a (タグとしての)
[ ] (タグとしての)
これは○○ (タグとしての)
ust
iPad (レンタルとしての)
外書館
大物パズル
Japan To-day
○○(伏字)
セルフブランディング
タグは大事
ここNBKです
コンテンツが買い叩かれる時代
スプーン
せやろw
ボケかと思った
どっか行け
ペッと
食わせ甲斐のある
ドラえもんやと思っている/生活が変わる/持ってなかった頃の自分が思い出せない (iPhone描写としての)
私の頭の中の西村京太郎 (エンタメとしての通勤)
”かわいい”は騙れる
薩摩じゃ、長州じゃと、日本人同士でいがみ合うとる場合じゃないがぜよ
どうした、チビちゃん
四畳半
(追加 12/28)
生きて。
あと、2009年のリストに「友よ。」を追加 (←いま!?w)
フランス
フランスの勉強/今日もフランスの勉強をしました。
エスプレッソ
攻撃スキー
着物ライブラリアン
ビブリオバトル
1300観音様クイズ
ダブリン
ミハルコ師匠 (敬称としての)
文脈
島館長
明治村
偉大
#bunny_a (タグとしての)
[ ] (タグとしての)
これは○○ (タグとしての)
ust
iPad (レンタルとしての)
外書館
大物パズル
Japan To-day
○○(伏字)
セルフブランディング
タグは大事
ここNBKです
コンテンツが買い叩かれる時代
スプーン
せやろw
ボケかと思った
どっか行け
ペッと
食わせ甲斐のある
ドラえもんやと思っている/生活が変わる/持ってなかった頃の自分が思い出せない (iPhone描写としての)
私の頭の中の西村京太郎 (エンタメとしての通勤)
”かわいい”は騙れる
薩摩じゃ、長州じゃと、日本人同士でいがみ合うとる場合じゃないがぜよ
どうした、チビちゃん
四畳半
(追加 12/28)
生きて。
あと、2009年のリストに「友よ。」を追加 (←いま!?w)
明治村に行ってきました・記録
明治村、というのが愛知県にあるというのはかねてよりうかがっていましたが、まあ、なんかこう映画村とか江戸村とかにゃんまげ村とかそういう行楽的なところだよね、と何の疑いもなく思い込んでいました。
ちがうらしいです。
ていうか、ぜんっぜんちがいました。マジです。めちゃめちゃ誤解してました、ごめんなさい。
マジの、明治・近代の建築物が、取り壊される難を逃れてまるごとこちらに移築されてきた、というやつで、超だだっ広い敷地内に、それでもひしめき合うようにして、重要文化財的な建物が軒を並べているという、天国のようなところでした。明治天国村でした。
ぜんぜん知らなかった、まいりました、ほんとごめんなさい。いくら近代オンチだからといってこの誤解は恥ずかしい。
という、当日(2010年10月末)の記録。
写真載せるつもりだったけども、あえて載せない方向に出てみる。載せると逆に嘘になっちゃいそうなのと、ぜひ、写真をよそへ探しに行っていろいろごらんになってほしいので。
●二重橋飾電灯
●三重県庁舎
・天井が越前和紙。(湿気でたるむ)
・だいぶ改装している。
●明治天皇御料車
・JR東海所有。
・鉄道局新橋工場。
・昭和34年に”鉄道記念物”指定。
・上からの採光と、細長の木造がきゅんってなる。
・使われていたレールは”双頭レール”といって、現在のように「エ」型(上が短く下が長い)になるより前に使われていた、上下同幅のもの。明治8年の刻がある。
●聖ヨハネ教会堂
・重要文化財
・明治40年から昭和38年まで、京都の河原町五条下ルにあった教会。
・1階煉瓦、2階木造。
・赤茶色のインパクトが映える。周りが緑に囲まれているだけに。
・昭和38年頃までなるほど実際使われていたんだなあ、という現実味のある感触のする建物。
・梁、屋根、天井、どれも意匠とも構造上の必要性ともわからないような、幾何学的な形をしてらっしゃる。
・柱はあきらかにゴシック。
・ていうかファサードがゴシック。
・木造ゴシック。
・屋根天井を竹で編んでる。これが重文指定の決め手になったらしい。 [Great]
・これは1日過ごせる。
●西郷従道邸
・フランス風?
・重要文化財。
・階段の手すりのカーブ具合が、いろっぽい過ぎて生唾が出る。
・天井(本来食堂だったところ)は型押しの鉄板が埋まっている。
・鹿鳴館の椅子。バルーンバックシートというもので、背もたれが空洞になってて、和装の帯を受け止める用。
・家具調度は宮中・赤坂離宮のを再現したので、椅子なり燭台なりに菊がある。
・書斎の長椅子、欲しい。
・明治42年ヤマハ製の木造ピアノ。
・バルコニーの手すりがレース状のデザインになっているので、晴れた日には影で模様ができる。
・国鉄野球部が宿泊所に使ってたことがあるらしくて、どっか行け、と思った。
・ちなみにここにたどりついた11時前の時点で、あたし、”良い建物”に”あたった”状態になって、顔がだいぶ呆けてた感じで椅子に座り込んでました。早いよ(笑)。
●夏目漱石邸
・庶民の家(註:ええとこの)だな、と思う。
・正直、杉本家住宅のほうがいい(http://www.sugimotoke.or.jp/)。
・漱石のつもりらしいエキストラのじいさんが座ってぶつぶついいながら何かやってる。これがリアクションなり話をしていいもんかどうか、微妙な感じで居てはるので、非常にからみづらい。で、結論としては、あの”からみづらさ”も含めて”文豪”の演出なんだろう、ということになった。ちなみに、あの人を配置するのが警備の一環でもあるらしい。
・全然関係ないけど、そういえば、与謝野晶子の邸宅が鞍馬山にありますよね。(すげえ関係ないw)(http://www.kuramayama.net/siseki/22touhakutei.html)
●東松家住宅
・これはやばい。
・明治34年。塗屋造。
・1階江戸期、2階3階増築。
・欄間が分厚い。
・走り庭が高い!!
・茶室の扉が閉まると、隣室の障子に半月が現れる、というトリックアート(?)
・竹を縦に割ったの。
・茶室が2階にある。そして、茶室への廊下の造りが路地っぽい。
・内部のどこへ行くにも基本階段を上り下りするという高低の感じ。
・3階に、川床を模したような張り出しの床が土間のとこに出てる。すげえ。けど、何が見たいw。
・最上階のご隠居さん部屋。白樺を縁に使う。1階の土間から滑車で水を引き上げられる造り。
・腕ふるっとるなあ>設計した人。
・購入候補。
●四高物理化学教室・化学実験室
・プレゼン欲がうずく階段教室。
・これだけ急な階段教室だと、なるほど、実験演台が上からでも楽にのぞき込める。
・黒板の裏に、隣室(準備用?)との受け渡し場所がある。
●北里研究所本館
・極力装飾無しのプレーンな屋舎。
・「学理学説を立てて喜んでいるのは、世の中の暇人の仕事である。」(北里?)
・白衣というエンタメグッズ。
・階段のカーブ。
・ストイックな廊下。
●芝川又右衛門邸
・サヴォア邸っぽい(http://201005fr.seesaa.net/article/154289646.html)な、と思った。見た目ぜんぜんちがうんだけども、台所の機能的なところとか、生活感との距離感みたいなところが。
・西宮。明治44年築。武田五一。
・スパニッシュ。
・よしずの天井。
・照明器具のデザイン、風呂の天井のトンボの意匠など、武田五一のアールヌーボー。
・金入り漆喰による壁の装飾は、移築時にはすっかり黒ずんだ状態だったという。
・ハート型に見える意匠は、"猪目型"といい、火伏せのまじないという。
・増築改築を繰り返しているので、ちょっとした使いにくさ感はある。
・購入候補。
●蝸牛庵・幸田露伴邸
・なんと、ここがあの因縁の”はたきがけ”の舞台ですか!
・外向きに文机のある書斎。
・建物探訪で、階段を愛でるのは基本。
●坐漁荘・西園寺公望別邸
・静岡・興津より。
・竹がお好きだったらしい。
・呼鈴システム。アメリカ・Edison社製。ちなみに芝川邸にもあるんだけど、そこのEdison社は別のEdison社らしい。(←このへんちょとよくわからんけどわかったらおもろいはず。)
・ド田舎で、かつて要職にあった人が、こういう建物に住んではった、と思うと、きゅんっとする。
●市電・SL
・連結や方向転換には興味あるけど、車両・内装や乗ってること自体にはたいして興味がわかない、というように、自分の鉄道好きの針がどっちを向いてるのかが検証できる設備。
●帝国ホテル
・めっちゃたくさんのいろんな人が実際にここを行き来してはったんだなあ、という感慨のロビー。
・こないだ東京の帝国ホテルに行くには行ったけど、正直、この旧館は東京にあってて欲しかったなあ、と思う。
●内閣文庫
・もはや、書棚にばかり興味がいく。書棚、書棚、書棚。
●金沢監獄
・夢殿
・早押しクイズブース
・LC、BL、NBK等の円形閲覧室
・独房は、広いというより天井が高い印象。
●聖ザビエル天主堂
・河原町三条のカトリック教会と隣のホテルのところに、明治32年から昭和42年まで実際にあった教会が、いまここにある、という事実を今回初めて知った。
・これは泣ける。いまここにあるという喜びと、いま京都にないという哀しみに泣ける。この横姿が河原町通り沿いにあったであろう姿を想像する。想像するだに泣ける。
・木造りと煉瓦造りのいい具合の折衷感が、やさしい。
・足を踏み入れたときの、しんとした暗さだとか、それでいてステンドグラスの華やかさだとか、両者が不思議に同居している感じが、ああこの教会はマジだなあと思う。欧米あちこちの大都市にある歴史的教会と比べても、空気感の演出にはぜんぜんひけをとらないと思う。なのでやっぱり、ああこれが、河原町三条に残っててくれてたらなあ、と思う。いまあそこにあれば、ニューヨーク5番街のセントパトリックとまったく同じく、市民にも旅行者にも親しまれてやまない”憩いの場所”兼”京都の名所”になれてたにちがいない、と思う。
・そして、これがなくなっちゃったから、河原町は”あんなふう”になっちゃったんだよ、と思う。
・しかもあなた、三条にこれがあって、五条にさっきのあれがあってご覧なさいよ。そんな京都、最強すぎるでしょうよ。
結論。
・教会、最強。
・京都、最強。
・空間演出は大事。
・金さえあればなあ。
2010年12月21日
「・良いレポート・プレゼン事例コレクション」フォルダを晒す
あたしのパソコンの中には、「・良いレポート・プレゼン事例コレクション」ていう名前のフォルダがあるんですね。それは、デスクトップの「_MyStudy」ていうフォルダの中に、「■[FBI]」や「_滞架[ATQ]」と並列して置いてある。うん、いろいろ謎が多いですけど、そこはまたいつかのお話で。
で、そこには、あー、このプレゼンは、この文書は、いいなあ、今度自分が何かを作る時の参考にしたいなあ、というののネットで見つけたのを集めて置いてあるんですけど、そのいいなあって言うのは”内容的に”でもなく”デザインワークが”でもなくて、いやもちろん内容的にもいいのがたいていなんですけど、それよりも、章立てとか、ストーリーとか、構成とか構造とかアウトラインとか、(美しいという意味ではなくわかりやすい・伝わりやすいという意味での)レイアウトとか、なんかこう外形的なの×情報伝達的なのが、いいなあというか、まあ良くはないにしても(おい(笑))、自分が作るときに煮詰まったり迷ったり手間省きたかったりしたら、ここにあるやつ見てパクったったらいいよね、ていうファイルの集まったフォルダ、なんですね。
文書、こういうふうにして作ったらいいよね、ていうね。
でもそれって、まあゆったらズルいじゃないですか。人さまの黙ってまねっこして。
だからそれのちょっと罪滅ぼしってわけじゃないけど、差し支えないやつをピックアップしてここで紹介しちゃえば、ズルくなくていいや、っていう、そういう企画です。
こういうのはみんなで共有したほうが全体が高みに向うと思うから。
ただ、なんか差し支えあったらよくないので、ローカルでしかないやつは一部伏字とかにするのと、webに載ってるようなやつだったとしてもリンクとかURLとかは無しで。どうせあれですよね、これ見てる人とか図書館関係の人らばっかだろうから、自分でググったりしてみてください(笑)。(ローカルのは共有じゃないけど)
・**業績リスト (doc)
ああ、なつかしい。これは超むかし、とあるベテラン職員の人が作っておられた、自分のこれまでの業績、書誌情報とか職歴情報とか社会活動とかそういうのを、求められたときにいつでも見せたり、出したり、コピペして伝えたりができるようにまとめているという、自分用の情報ファイル。履歴書のファイルをコピーとして持っとくっていうんじゃなくて、いつでも、どんな情報でも、確認しに戻って来れるベースとして。あたしの、いわゆる”セルフブランディング”はここから始まったですたぶん。ところで、なんでそんなもん持ってるのかという経緯も忘れたけど。
・**さんの報告書案 (doc)
とある人がとある目的で作った報告書の、案の段階で、本論に入らない導入の1章だけが書かれたファイルなんだけど、なるほど報告書ってのはこういうノリで書けばいいのね、っていうのがわかってすぅっとしたので、ずっと持ってるやつ。ていうか、たぶんこのフォルダ作るきっかけになった。
・UKL報告20070523 (pdf)
同僚の人や後輩の人がケンタッキーの大学に見学に行かはったのの報告をしたときのプレゼンファイル(のpdf化版)。レイアウトや文字・文章・図形の出し方、強調の仕方みたいなのの、硬軟のバランスがいいなあと思ったので。あと、ただの「あっちではどうでした」ではなく、随所で、(1)「あっちではこう」+(2)「ところで文献等での標準はこう」+(3)「対してうちのとこはこう」+(4)「だからこう考える」というのの提示の仕方が、決して事務的ではなく、直感的にも理屈的にもわかりやすい構成になってる。この(2)と(3)のはさみこみが上手なプレゼンっていうのは、実はそんなにたくさんはない。
・ハーバード大学イェンチン図書館の実務研修は何を残したか (pdf)
これは、自分にとっては”ひとつ上の先輩”のになるので、見習わざるを得ないっていう心理的なのがある(笑)のと同時に、章建てやラインナップがすごくスタンダードだなあという感じで、どこかの大学や図書館の見学報告みたいなのをするんであれば、このプレゼンのストーリーを真似る、とまではいかないまでも、ここに挙がってる項目をチェックして自分の調査・報告にとりこぼしがないかを確認するという、チェックリスト的な使い方ができるなあ、と思ったので。
・Task Group on Discovery and Metadata FINAL REPORT Sept 07 (pdf)
ハーバードで作成された、次世代OPAC&カタロギングをどう見直し捉えなおすべきかについての、タスクグループの検討成果報告書。構成や章立て・項目立てもそうだけど、そもそもこのプロジェクトにおける課題解決のあり方として、なるほどこういうふうに検討を進めていったらいいのか、それがこの報告書に反映されているのか。なるほどこうやって自分たちの結論を提示してやったらいいのか、そしてこの構成ならそれに説得力が持たせられるのか。そういう、プロジェクトのあり方・もっていき方も込みで、勉強になったなあという。つまり、こういう報告書を書くことを目指して、プロジェクトを動かしてやったらいいんだな、という。
・研修日程 (xls)
後輩の人が海外の図書館を見学しにまわる、ていうか、まあ、あたしがいたところに見に来るというときに見せてもらった日程表ファイルなんだけども、これがとてつもなくよくできてて、何かあったとき・参照すべきときにこれさえ開けばいいようにできてるし、コアの情報だけでなく、周辺情報も適宜まとめられてるし、いつ、どこで、何をして、いくらかかって、URLはこれで、参照すべき別文書はこれで、何時にどこで何線に乗り換えて、誰それの名前と肩書と連絡先と、todoチェックまである、という、あれ、この人って旅行事務の資格かなんか持ってはるのかな、というようなの。まあ、持ってるようなもんだと思うけど。
・全国図書館大会U40プレミアセッションへようこそ : 京都会場からの長い長いつぶやき
これはたぶん、内容的によかったのでここに置いてる気がする(笑)。内容的にというか、こういう内容のことをとりあげてこういうふうに描写していけば、”雰囲気”や”想い”のようなものを上手に”プレゼン”できるんだな、というのの参考にしたい例。
・情報アクセスの新たな展開 (pdf)
これは、↑という本についての日図研のに載った書評。あたしは書評書くのがすごい苦手でいつも苦労するんだけど、ああなるほど、こういうふうに書けばいいんだね、というのがするっと身体に落ちる書評だったので、次はこれ見て書こう、っていうんでここに置いている。
・The Future of Library Metadata / Karen Calhoun (ppt)
OCLCのKaren Calhounさんがこの夏来日&早稲田で講演しはったときの、パワポ。なんか、これといって理由を述べよと言われてもちょっとわかんないけど、なんかいいな、と思ったんだろうねきっと(笑)。データの使い方と、絵の見せ方、かな。
・図書館目録をめぐる最近の動向 (pdf)
情報組織化研で半年とか年に1回くらいのペースで発表しはる、それまでのまとめ的な発表のときの、レジュメ。特に惚れてるのは2008年6月の分。森羅万象を”まとめる”のに、シンプルだし、わかりやすいし、網羅的にできるし、自分でも書きやすいし、人さまにも見てもらいやすい。何かまとまったことを勉強するときには、”ノート”はこれにしよう、と思っている。ジャポニカ的な。
・次世代OPACの可能性 : その特徴と導入への課題 (pdf)
↑それの、(レジュメじゃなく)論文というスタイルのが、たぶんこれ。
・情報組織化関連記事一覧2000-2009 (csv)
同じく情報組織化研のだけど、とてもじゃないけどあたしまだ、パクらせていただけるような域に立てていません><。これを載せているホームページ(html)もまたいい。
・INFLIB_全般引継 (doc)
これは自分の作ったの(笑)。業務マニュアルにしろ、自分の勉強用にしろ、アウトラインやレイアウトはこれを使うことにしている、というテンプレート。元は、かつていたところで作った自分用業務マニュアル。わりと万能。
・最近の図書館における電子化の動向 (pdf)
日本出版学会でのプレゼンのパワポ。全体のストーリーのもっていき方と、そのためのスライド1枚内での構成のわかりやすさとが、いい掛け算になってる感じだったので、置いてある。人前で話すのに、事前に客層が見えづらいとき、頼るとしたらこれかな、という。
・ALIS勉強会『岡崎市立図書館のlibrahack事件を踏まえて』 (pdf)
実はまだちゃんとは見てない(おい(笑))んだけど、この勉強会の記録を書いてくれはった方のblog記事がすごくわかりやすかった(自分にとっては得意ではないシステムまわりの話にもかかわらず)ので、これもわかりやすいにちがいない、と思っている。これと、当日もうひとつプレゼンされたという別のppt(よくわかる岡崎市立中央図書館事件)も。
2010年12月20日
お題「最近学校図書館の会社をとりあげたというNHKの番組が見たい」
ありがたいことに、最近になってぽつぽつと寄席からお声がかかるようになってまいりまして、まああたしみたいなもんでよければというんで、高座に上がらせていただいているわけなんですが、先般、情報探索演習という噺の、つかみというかまくらというか、まず最初にこういう例題を考えてみましょう、ということでこんなお題になったわけです。
先生に、「最近NHKのビジネス番組で学校図書館の会社について取り上げられていたらしいのですが、見られませんか?」って相談されたよ、どう答える?
いや、実際にはこの『ルソンの壺』で「リブネット」が取り上げられた回を、みんなでビデオで見て、意見を言い合う、っていうことをうちのお客さんたちはもう済ませてたわけなんですが、そこはそれ、ルソンの壺という番組名もリブネットという会社名もまったく知らない、という体で「インターネット」情報探索してみると思いねえ、ということでお客のご機嫌をうかがったわけです。
で、まずは「Yahoo」で(驚いたことに、みなさんYahooでまず検索なさるんですな、最初は「Google」、じゃないんだそうです。小中と、ホームがYahooだったから、なんだそうで)こういうキーワードでざっくり検索してみますよ、というのが、[NHK][学校図書館][会社][番組][ビジネス]。
これらをいろいろ組み合わせてごにょごにょとしているうちに、いつしかNHKの『ルソンの壺』がヒットするようになり、そしてそこに「リブネット」という会社名が書いてあり、そういう回が何週間か前にあったんだ、ということがわかる。これ、ユーザさんからのもやもやっとした”きっかけ言葉”をどうにかこうにかこねくりまわして、まずはベースになる”事実の確認”と使うべき”キーワードの確定”をする、という、最初のステップということになります。
と同時に、NHKサイト内の番組公式ページという”内の情報”にたどりつく。ここで、あたくしが先の噺で言ってたこと・・・何かページがヒットしたら、いったんひとつ上やトップのページを見ておくクセをつけといたらいいよ・・・というのを思い出してくだされば、「再放送」という手段だけでなく、「NHKオンデマンド」という[見逃し]番組を「ネット動画」として見れるシステムがあるんだ、ということもわかりますよね。
え? はなっから[見逃した]でもエンジン検索した? そいつは結構ですね、でしたら公式サイトにない再放送の情報も見つかったんじゃないですか。そう、なんとなくざっくりと検索していると、この番組、毎週のルーチンな再放送ばかりじゃなく、半年や1年でまとめて数回を再放送したことが過去にあった、なんていうことも、「ブログ」や「ツイッター」のような”外の情報”からぼんやりと見えてくるというもんです。
こんなふうに、求む情報そのものだけを検索しに行く、ばかりではなくて、どんな”解決手段”がありそうなのか、その”てがかり”を見つけるというのも、ざっくりとググる・・・ああ、みなさんがたにとってはヤフるですか、そういうサーチエンジンの粋な使い方ってなもんです。
とはいえ、想定できる”解決手段”で解決するかってえと、「再放送」は終わってる、「オンデマンド」での公開も終わってる(もうちょいとでも早けりゃ公開してくれてたようですね、このことはユーザさんのお耳に入れといてあげましょう)、「DVD」化もちょっとどうも。
え? 「YouTube」がヒットした? そりゃヒットしますわね、これだけ検索してるんですから。でも他の回しか上がってなかった? それは残念。ただ、あったらあったでひとつ考えどころではありますな。
さて、お次はどうなさいましょう。そう、「リブネット」のほうの「会社のサイト」を見てみましょうか。そのもの、ではないにしろ、”代替手段”ではある。その会社がどういう会社なのかが分かるってだけでなく、ひょっとすると「NHKで放送されました」という番組紹介が載ってるかもしれない。
番組が「書籍」化されてないか、うん、そいつも結構。・・・あ、ないですか、そうですか。番組を見た人の感想の「ブログ」が見つかった、「ツイッター」が見つかった、「Youtube」にあっただのなかっただの、いや、確かにどれもこれも、”代替手段”と言えなくはない。
ですが、事ここに至って来ますってえと、いやいやちょっと待っとくれと。いったん考え直しましょう。つまり、そもそも”ユーザ”さんの”ニーズ”はどこにあったのか、ということです。
先生は「見られませんか?」とおっしゃった、確かにそうです、しかし「見たいかどうか」が問題なのか、それが”真のニーズ”かってぇと、これは話が違ってくる。番組そのものを映像で見られなきゃ意味ねえよとおっしゃるのか、だいたいの概略で構わんよとおっしゃるのか。いや、実のところ番組はどうだっていい、知りたいのはその会社の実績なり概要なりのほうなんだ、とおっしゃるのか。それによって、どの程度の”代替手段”にまで網の範囲を広げりゃいいんだ、ってえのが違ってくる。
もっと言えば、今日必要なのか、来週でもいいのか、いつでもよくって待てるのか。いやそもそも考えてみとくんなさい、「再放送終わってましたよ」「そうかい、じゃあしょうがねえや」で終わる程度の質問だったのかもしれない。
そういう、”ユーザ”さんの”真のニーズ”でありますとか、必要度・優先度といった”温度”ですな、そういったものをひっくるめて、いったんじっくり”インタビュー”なすってみてください。そうすることで、”解決手段”のどれをとるべきか、”代替手段”のどれならとれそうか。
そこを”判断”するのが”司書の器量”ってなもんです。
ただね、みなさん、ここは忘れてもらっちゃあ困る、さっき見つかった「ブログ」だの「ツイッター」だのの”外の情報”、さて、どこまで”信頼”のおける情報なんだ、って話ですよ。右から左につつぅっと、ああありました、なんて流してたんではこれはいけない。そこも”判断”に変わりない。
「Youtube」だってそう、もし見つかってたとしてですよ、まあ十中八九違法ですな。それ、ほんとに紹介しますかい、旦那?
そこは相手見ての考えどころでしょうな、若い先生ならどうするか、石部金吉のようなかたぶつならどうするか、授業で使うってんならどうするか、生徒相手ならどうするか、紹介するにせよこうこうこういう説明をしといたほうがいいっていう教育的配慮を必要とするのかどうか。
どうです。
”判断”、たんとあるでしょう。
情報探索ってえのは、ただ闇雲に言葉入れてボタン押せば終わりじゃあない、いや、堅気のお人ならまあそれでも幾分かっこうはつくかもしれませんがね、うちの寄席に来て噺聞いて帰っていただく分には、それで終わってもらっちゃあ困るんです。
確かな”キーワード”は何なのか、”手がかり”はどこにあるのか、”解決手段”と”代替手段”はどうちがうのか、その情報は”内”なのか”外”なのか、”そのもの”なのか”周辺”なのか、”信頼”できるのか、”ユーザ”の”真のニーズ”はそもそもいったいどこにあるのか。
とどのつまり、どこを落としどころにしようと”判断”するのか。
そういうことをやろうとするのかやんないのかが、分かれ目といったところでしょうなあ。
ああ、それから最後にひとつ、言い忘れてましたが。
この質問持っておいでになった先生、ちゃんと「NHKの」とおっしゃってますけどね、こりゃあまだずいぶんとマシなほうだ。平気で「フジテレビの」なんてこと言ってくる人、いますからね。要所要所で上手に”疑う”っていう。「フジテレビのニュースで本のお話会の紹介してた」なんてこと言われて、リブネット探せますか? ってぇのはまあ極端ですが、依頼人は嘘をつく、ってことだけは、ひとつ、覚えといてください。
・・・というようなつかみの噺をしましたよ、ていうことです。
え? 結局その番組を見る方法は見つからなかったんじゃないか、って?
ええ、そうですよ。
だって、そんな、確かな正解が見つかるようなレファレンスなんかそうそうないじゃないですか、現実。
だからまあ、寄席でだって、「見つかりませんでした」とか「たぶんこんな感じの答えを返しておいたら大丈夫なんじゃないかな」とかでしか終わらないような課題も出しとかなきゃ、お客に不親切ですよね。
現実でネックになるのは、どこまでどうしたら見つからなかったのか、何をどう解釈したら「たぶんこう」と言えたのか、ってことのほうなんですから。
実際、本課題のほうの一部では、事前に問題出すだけ出しといて、あたしのほうで答えを用意していない、それどころか、あらかじめ検索を試してみることすらしなかったものもありますからね。めっちゃ気になってはいたけど、我慢に我慢を重ねて、検索しなかった(笑)。
それでも、その課題をもとにお客のみなさんとのディスカッションがそれなりにできてましたから、この辺はまあ、お客の力量ですよね、結局。ありがたいことに。
2010年12月18日
お題「理想の検索システム」
某kulifoなイベント(http://togetter.com/li/77784)、これは、おそらく図書館業界の中で伝説のエンタメイベントとして後世まで語り継がれることであろうあれだったのですが、そのワークショップ的な企画としてこういうお題が出されたんだと思ってみてください。
”理想の検索システムとは”
で、グループワークのチームとしては、この記事であたしがぐだぐだと並べる与太話とはまったく別に、実にちゃんとしたストーリーを優秀な若い人たちが作ってくれはったので、それはそれ。
以下はまったくの極私的夢想です。
このお題を目にして、あたしがまずまっ先に考えたのは、「検索って何やねん」ということでした。
人は、なぜ検索するのか。
検索することでどうしようというのか。
それはデータベースやOPACに限らず、パソコンじゃなくてもケータイでも他のメディアでも、webでも人でも紙でもいい。神でもいい(検索対象=”神”とかイイね!)。
検索それ自体が目的なんてことは極一部の人・シーンをのぞいてまあないわけなんで、検索>その獲物でもって何かをしようってんですよね。そこで得たものによって、次の行動が決まる、次の考えが始まる、次の一手を導く、そのための、検索。
次の行動をより良き適当なものにするために、いきなり行動せずにいったん立ち止まる。その”立ち止まる”というコストを払ってでも価値があると思われる獲物を獲る。その、検索。
だからその検索システム(註:コンピュータ的なシステムという意味でなく、”仕組み”という意味でのシステム)は、より良き適当な獲物が出てきてほしいし、そして、いったん立ち止まっているという行動上のコストが少しでも低くあってほしい。
そう、Googleさんのよく言う、Googleのサイトにとどまってほしくなくてできるだけ早く他所へ移動していってほしい、という考え方は、そりゃ、ユーザだってもちろんそう。
じゃあ、より良き適当な獲物がほしいのに、できるだけ立ち止まっていたくないのに、イラッとさせられる=理想じゃない検索システムというのは例えばどんなもんか。
レスポンスが遅いとかいうのは、正直、もう技術的な問題でしかなくて、技術の進歩なり高い金でいいシステムなりの解決だと思うので、そのへんは言ってもしゃあない。インタフェースの問題だって、好みの問題だとか、時代/時間が経てば便利さの基準も変わるとか、それについてもそこまで声高に言ってもしゃあないというか、まあ言い続けなしゃあないことだから。
言ってもしゃあない、というか、解決法があるのわかってて解決できてない金や技術の問題は、いくらもあるだろうから、まあ呑み込むとしようじゃないすか。
それでも曰く言い難い、根本的にイラッとくることがあるか、と言えば。
ちゃうねん、そうやないねん。
あたし、いま、そういうことききたいんちゃうねん。分からんか。
分かってくれへんか、あたしのいまききたいこと。
なあ、あたしもう毎日のようにあんた使ってるよな、それでもまだ分かってくれへんか、あたしがいまこの場でほしい情報が何なのか。
マウスを画面に叩きつけ、ケータイを叩き割る勢いで訴えたい。
空気、読めよ、と。
ここで言う”空気”は、そうですね、”文脈”とか”環境”とかいうことですよね。
自分のいま必要としている、何かしらの要求・課題、それを明確な言葉=機械さんが理解できそうなそれに変換するのは難しいんだけども、そこをあえてがんばって言葉にして、頭ひねって、検索語としてひねり出さなきゃいけない。それだけでも大変なのに、その検索語でもって返ってくる回答は、こっちの検索語を”言葉”としかとらえてない、いや、そりゃあたりまえだろうと思われるかも知れんが、もともといま胸に抱えてる要求・課題は、そうじゃないねん。あるいは、言葉として検索されたその回答はそうかもしんないけど、そっから何クリックもしないと、本来の欲しかった獲物にはたどり着けない。
そうやないねん。
いや、確かに検索語にしたらそうではあったんだけど、でも、ほんとはちゃうねん。
察してくれよ。
別に、生活の全部が全部を検索に頼ろうとは思わん。おたくら機械の察するのが100%あたるとはさらさら思わん。人間さまの判断力・選別力に勝てないとか負けないとか、そういうのもこの際どっちでもいい。でも、まあまあ50%くらいの推測でもいいじゃん、その程度の”空気読み”でいいからさ、もうちょっと察してくれないかな。
例えば、いま現在のインターフェースや仕組みで言えば、iPhoneですよね。それを持ってて、何か調べようとポケットから手にとって取り出したとするじゃないすか。そしたらその時点で、時計内蔵してるから17時過ぎだってわかるし、GPSあるから職場出たとこだってこともわかるんでしょ。だったらそこでiPhone取り出したんだったら、自宅や最寄り駅までのバスの時刻が知りたいんだなってことくらい、察してくれてもいいんじゃないかな。そして、そのための臨時カスタマイズなメニューボタンが、待ち受け画面の下半分とかに、はなっから出てくれていいんじゃないかな。
もうそろそろその域にいけないかな、ほぼ1日中ポッケに入れて持ち歩いてるんだから。
それでGoogleカレンダーと同期したスケジュールには、「18:30中野」とか「19:00ヨーロッパ」とか「19:30ベトナム」とか書いてあるわけでしょ。それ見たら、いつもイン・ザ・ポッケのiPhoneさんなら、ああこいつはいまから「中野劇団」なり「ヨーロッパ企画」なり「ベトナムからの笑い声」の公演を見に行くんやな、そういやクレジットカードでチケット買ってたし、予約確認のメールも来てたもんな、それで現時刻が17時過ぎなんだったら、最寄りのバス停から、webに載ってる公演場所最寄り駅までのルートが表示されますよ、ていうボタンくらい、画面の下の方にペッと出してくれててもいいんじゃないかな、iPhoneさんよ。
しかも公演19:00で時間が1時間ほど余裕あるなら、先に晩ご飯食べたいってことくらい分かるよね? そしたらルート途中なり劇場近辺なりの、いつも選んでる価格帯の食事やさんくらい出せるよね? そのためにfoursquareなりtwitterなりで記録してるんだしね。それでもって、ポッケから出して手に持った段階で、手のひらの発汗量なり血糖値が低気味なことなり分かるし、外気温が昨日に比べて4℃ほど下がってて風が強めなのもセンサーで分かるし、だったらがっつり系のラーメンなりタイカレーなりを選ぶか、それがむりでも食べログのユーザコメントに「あったまる〜」的なこと書いてるお店を選んで来てくれることくらい、できるでしょう。
で、結局そこに行かなかったんだ、ってことがGPSの履歴で分かるんだったら、終演後にまた出してくれてたらいいし、ていうか、出てきたときに自分のiPhoneの周囲に、アドレス帳やtwitterに登録されていて頻繁にやりとりしている持ち主のケータイが3台くらいあるのが読み取れたら、もう、飲みに行くんだな、ってだいたい予想つくでしょ? 4人で入れる飲み屋、分かるよね? あ、それぞれの好みと価格帯と帰宅ルートの駅と終電、考慮に入れといてね、と。考慮に入れて、ボタン出しといてね、と。
そういうこと言ってると、偶然発見する楽しみとか自分で考えるオリジナリティがどうのこうのとかいう話で叱られたりしがちなんだろうけど、でもさ、まあ言うても、我々の日常生活ってそうそう1から100までオリジナリティにあふれてるわけでないじゃないですか。おおむね、ルーチンなところ/易きに流れるところが結構あるわけじゃないですか。ていうか、行動が毎回毎回オリジナルな生活してたらしんどくてしゃあないし、そもそもそういうの求めてるときは検索なんかはなっからしませんからw。寒くて風が強くて長いこと歩き回ってたくないからっつんで、検索してるんだから。
そもそも、人間さまがオリジナリティを発揮するのか失うのかどうかなんてこと、いちいち機械ごときが心配しなくていいの、あんたらはあんたらで成長しなさいよちゃんと、ていう話してんの。
それでiPhoneさんのほうの機械的推測だって、それがアタリかハズレかはもはや大して気にしないからさ、別にがっつり頼ってるわけでもないし、出しといてくれたら採用するときゃ採用するし、しないときゃしないし、でいいじゃん。
それで気に入らなけりゃ検索し直すやん。みんなと別れて先に帰るんだよとか、意味なく家電屋さん寄りたいんだよとか、そういうときはまたあらためてそう言う=入力するやん。でも、その入力し直し&検索し直すときには、もう結構な量の文脈が分かっている上でのそれになってくれるわけでしょう。あさっての検索結果なんか上位に並ばない、そうそう大ハズレなんかしやしないでしょう。
それでいいんですよ。
捕捉できる範囲の文脈を考慮に入れて、そこそこ的外れでないことをそれなりに出してくれたら、あとはこっちで取捨を判断するから。
第1打席から100%を期待してやしないんだから。
歩いてるうちに、もっとよさげな所が途中に見つかったら、あっさりそこ行くんだからさ。(←ひでえw)
あたし、iPhoneさんにいますぐそういうボタン出せ、てこと言いたいんじゃないですよ。まああれくらいだったらいますぐできてもばちは当たらんのちゃうんかとは思うけど。しかもどうせ半年も経てばまたがらっとちがう機能やインタフェースや便利さやが世の中を席巻してはることだろうけど。
けど、それらひとつひとつの具体的希望としてじゃなく、検索システム(仕組み)のそもそもの考え方として、思うわけですよ。
”言葉”(検索語)を読まずに、”空気”(文脈・環境)を読んでくれよ、と。
察してくれよ、と。
そして、もうあんたらにはそれができるくらいの処理能力も読取り能力も情報量もコネクションも、あるんだろう、と。
で、じゃあそんな”文脈”と”環境”を考慮に入れる検索システムというのが、図書館や学術情報というシーンではどういう姿かたちをとってくれるのだろうかということについては、また別の話という。
あと、あたし個人的には「空気読め」て言うのは大嫌いなのでふだんは使わないw
”理想の検索システムとは”
で、グループワークのチームとしては、この記事であたしがぐだぐだと並べる与太話とはまったく別に、実にちゃんとしたストーリーを優秀な若い人たちが作ってくれはったので、それはそれ。
以下はまったくの極私的夢想です。
このお題を目にして、あたしがまずまっ先に考えたのは、「検索って何やねん」ということでした。
人は、なぜ検索するのか。
検索することでどうしようというのか。
それはデータベースやOPACに限らず、パソコンじゃなくてもケータイでも他のメディアでも、webでも人でも紙でもいい。神でもいい(検索対象=”神”とかイイね!)。
検索それ自体が目的なんてことは極一部の人・シーンをのぞいてまあないわけなんで、検索>その獲物でもって何かをしようってんですよね。そこで得たものによって、次の行動が決まる、次の考えが始まる、次の一手を導く、そのための、検索。
次の行動をより良き適当なものにするために、いきなり行動せずにいったん立ち止まる。その”立ち止まる”というコストを払ってでも価値があると思われる獲物を獲る。その、検索。
だからその検索システム(註:コンピュータ的なシステムという意味でなく、”仕組み”という意味でのシステム)は、より良き適当な獲物が出てきてほしいし、そして、いったん立ち止まっているという行動上のコストが少しでも低くあってほしい。
そう、Googleさんのよく言う、Googleのサイトにとどまってほしくなくてできるだけ早く他所へ移動していってほしい、という考え方は、そりゃ、ユーザだってもちろんそう。
じゃあ、より良き適当な獲物がほしいのに、できるだけ立ち止まっていたくないのに、イラッとさせられる=理想じゃない検索システムというのは例えばどんなもんか。
レスポンスが遅いとかいうのは、正直、もう技術的な問題でしかなくて、技術の進歩なり高い金でいいシステムなりの解決だと思うので、そのへんは言ってもしゃあない。インタフェースの問題だって、好みの問題だとか、時代/時間が経てば便利さの基準も変わるとか、それについてもそこまで声高に言ってもしゃあないというか、まあ言い続けなしゃあないことだから。
言ってもしゃあない、というか、解決法があるのわかってて解決できてない金や技術の問題は、いくらもあるだろうから、まあ呑み込むとしようじゃないすか。
それでも曰く言い難い、根本的にイラッとくることがあるか、と言えば。
ちゃうねん、そうやないねん。
あたし、いま、そういうことききたいんちゃうねん。分からんか。
分かってくれへんか、あたしのいまききたいこと。
なあ、あたしもう毎日のようにあんた使ってるよな、それでもまだ分かってくれへんか、あたしがいまこの場でほしい情報が何なのか。
マウスを画面に叩きつけ、ケータイを叩き割る勢いで訴えたい。
空気、読めよ、と。
ここで言う”空気”は、そうですね、”文脈”とか”環境”とかいうことですよね。
自分のいま必要としている、何かしらの要求・課題、それを明確な言葉=機械さんが理解できそうなそれに変換するのは難しいんだけども、そこをあえてがんばって言葉にして、頭ひねって、検索語としてひねり出さなきゃいけない。それだけでも大変なのに、その検索語でもって返ってくる回答は、こっちの検索語を”言葉”としかとらえてない、いや、そりゃあたりまえだろうと思われるかも知れんが、もともといま胸に抱えてる要求・課題は、そうじゃないねん。あるいは、言葉として検索されたその回答はそうかもしんないけど、そっから何クリックもしないと、本来の欲しかった獲物にはたどり着けない。
そうやないねん。
いや、確かに検索語にしたらそうではあったんだけど、でも、ほんとはちゃうねん。
察してくれよ。
別に、生活の全部が全部を検索に頼ろうとは思わん。おたくら機械の察するのが100%あたるとはさらさら思わん。人間さまの判断力・選別力に勝てないとか負けないとか、そういうのもこの際どっちでもいい。でも、まあまあ50%くらいの推測でもいいじゃん、その程度の”空気読み”でいいからさ、もうちょっと察してくれないかな。
例えば、いま現在のインターフェースや仕組みで言えば、iPhoneですよね。それを持ってて、何か調べようとポケットから手にとって取り出したとするじゃないすか。そしたらその時点で、時計内蔵してるから17時過ぎだってわかるし、GPSあるから職場出たとこだってこともわかるんでしょ。だったらそこでiPhone取り出したんだったら、自宅や最寄り駅までのバスの時刻が知りたいんだなってことくらい、察してくれてもいいんじゃないかな。そして、そのための臨時カスタマイズなメニューボタンが、待ち受け画面の下半分とかに、はなっから出てくれていいんじゃないかな。
もうそろそろその域にいけないかな、ほぼ1日中ポッケに入れて持ち歩いてるんだから。
それでGoogleカレンダーと同期したスケジュールには、「18:30中野」とか「19:00ヨーロッパ」とか「19:30ベトナム」とか書いてあるわけでしょ。それ見たら、いつもイン・ザ・ポッケのiPhoneさんなら、ああこいつはいまから「中野劇団」なり「ヨーロッパ企画」なり「ベトナムからの笑い声」の公演を見に行くんやな、そういやクレジットカードでチケット買ってたし、予約確認のメールも来てたもんな、それで現時刻が17時過ぎなんだったら、最寄りのバス停から、webに載ってる公演場所最寄り駅までのルートが表示されますよ、ていうボタンくらい、画面の下の方にペッと出してくれててもいいんじゃないかな、iPhoneさんよ。
しかも公演19:00で時間が1時間ほど余裕あるなら、先に晩ご飯食べたいってことくらい分かるよね? そしたらルート途中なり劇場近辺なりの、いつも選んでる価格帯の食事やさんくらい出せるよね? そのためにfoursquareなりtwitterなりで記録してるんだしね。それでもって、ポッケから出して手に持った段階で、手のひらの発汗量なり血糖値が低気味なことなり分かるし、外気温が昨日に比べて4℃ほど下がってて風が強めなのもセンサーで分かるし、だったらがっつり系のラーメンなりタイカレーなりを選ぶか、それがむりでも食べログのユーザコメントに「あったまる〜」的なこと書いてるお店を選んで来てくれることくらい、できるでしょう。
で、結局そこに行かなかったんだ、ってことがGPSの履歴で分かるんだったら、終演後にまた出してくれてたらいいし、ていうか、出てきたときに自分のiPhoneの周囲に、アドレス帳やtwitterに登録されていて頻繁にやりとりしている持ち主のケータイが3台くらいあるのが読み取れたら、もう、飲みに行くんだな、ってだいたい予想つくでしょ? 4人で入れる飲み屋、分かるよね? あ、それぞれの好みと価格帯と帰宅ルートの駅と終電、考慮に入れといてね、と。考慮に入れて、ボタン出しといてね、と。
そういうこと言ってると、偶然発見する楽しみとか自分で考えるオリジナリティがどうのこうのとかいう話で叱られたりしがちなんだろうけど、でもさ、まあ言うても、我々の日常生活ってそうそう1から100までオリジナリティにあふれてるわけでないじゃないですか。おおむね、ルーチンなところ/易きに流れるところが結構あるわけじゃないですか。ていうか、行動が毎回毎回オリジナルな生活してたらしんどくてしゃあないし、そもそもそういうの求めてるときは検索なんかはなっからしませんからw。寒くて風が強くて長いこと歩き回ってたくないからっつんで、検索してるんだから。
そもそも、人間さまがオリジナリティを発揮するのか失うのかどうかなんてこと、いちいち機械ごときが心配しなくていいの、あんたらはあんたらで成長しなさいよちゃんと、ていう話してんの。
それでiPhoneさんのほうの機械的推測だって、それがアタリかハズレかはもはや大して気にしないからさ、別にがっつり頼ってるわけでもないし、出しといてくれたら採用するときゃ採用するし、しないときゃしないし、でいいじゃん。
それで気に入らなけりゃ検索し直すやん。みんなと別れて先に帰るんだよとか、意味なく家電屋さん寄りたいんだよとか、そういうときはまたあらためてそう言う=入力するやん。でも、その入力し直し&検索し直すときには、もう結構な量の文脈が分かっている上でのそれになってくれるわけでしょう。あさっての検索結果なんか上位に並ばない、そうそう大ハズレなんかしやしないでしょう。
それでいいんですよ。
捕捉できる範囲の文脈を考慮に入れて、そこそこ的外れでないことをそれなりに出してくれたら、あとはこっちで取捨を判断するから。
第1打席から100%を期待してやしないんだから。
歩いてるうちに、もっとよさげな所が途中に見つかったら、あっさりそこ行くんだからさ。(←ひでえw)
あたし、iPhoneさんにいますぐそういうボタン出せ、てこと言いたいんじゃないですよ。まああれくらいだったらいますぐできてもばちは当たらんのちゃうんかとは思うけど。しかもどうせ半年も経てばまたがらっとちがう機能やインタフェースや便利さやが世の中を席巻してはることだろうけど。
けど、それらひとつひとつの具体的希望としてじゃなく、検索システム(仕組み)のそもそもの考え方として、思うわけですよ。
”言葉”(検索語)を読まずに、”空気”(文脈・環境)を読んでくれよ、と。
察してくれよ、と。
そして、もうあんたらにはそれができるくらいの処理能力も読取り能力も情報量もコネクションも、あるんだろう、と。
で、じゃあそんな”文脈”と”環境”を考慮に入れる検索システムというのが、図書館や学術情報というシーンではどういう姿かたちをとってくれるのだろうかということについては、また別の話という。
あと、あたし個人的には「空気読め」て言うのは大嫌いなのでふだんは使わないw