2013年04月30日

Ustream試験放送(#002 D志社ナイト@京都 20130426)の記録

 
 2年ぶり2度目のUstreamラジオを、半ば勢いではありましたが、やってみましたという記録。

 Ustream 試験放送(仮)
 #002 D志社ナイト @京都

・2013/4/26 20:30頃から (約1時間半ほど)
・Ustream http://ustre.am/BxYV
・サイト https://sites.google.com/site/shikenhoso/
・ハッシュタグ #shikenhoso
・当日のtogetter http://togetter.com/li/493842
・当日のアーカイブ(一部分・15分のみ) http://www.ustream.tv/recorded/31978943

・演者
 ゲスト・パーソナリティ: yuki_o ・ min2fly
 (ホスト・ディレクター:egamiday)
・トピックス 不定

・放送場所 D志社大学司書課程資料室
・機器 H先生提供の集音マイク+ノートPC
・映像 なし

 以下、記録・反省点など。

・1週間前に開催された「京都・MALUI名刺交換会」にて、酒の勢いによって、とりあえず来週1回やってみよう、ということで決定。(ちなみに第1回(2011年8月)も、酒の勢いによって「とりあえずやってみよう」という感じで決定した。)
・なお、通称として「egamiラジオ」が相当程度に定着しつつあるものの、名称は未定。
・また、その通称の定着具合に反していまだにたったの2回しかやっていないことに対し、え、そうなの?という怪訝そうなコメントが数件寄せられている。

・今回のラジオで伝えたかったこと(そして、伝えられたこと)は、次の2点。
・1、パーソナリティおふたり(yuki_o・min2fly)の人となり。すでに充分に名の知られた存在で、ご自分でたくさんのコンテンツをネットなりリアルなりであますことなく発信していらっしゃるおふたりで、それはブログやtwitterや講演や著作などで触れられるし、なので、じゃあここでは「おふたりが持っているコンテンツ」というよりは「コンテンツとしてのおふたり」=「人となり」に、お話をうかがいながら触れることができないだろうか、描けていけないだろうか、ということを考えてみる。特に、京都にやってきて、D志社の教員という立場に降り立って、やっと1カ月くらいといういま、若葉萌ゆる季節のような「いま」の話を聞くことで、何かしらが描けないだろうか、という。
・2、D志社司書課程資料室という場の有り様。会場としてお借りしたのだけど、その場を作り上げようとしていらっしゃる先生、ギャラリーとなってくださった学生さんたち、それらの人たちが集まっている様子、空間としてかつ集いの場としての雰囲気や、お互いの関係性。そんな、かたちにも言葉にもまだなっていないような「”場”」が持つ魅力のようなものを、コンテンツとして伝えられないだろうか、という想い。

・これら2点はどちらも、たぶん、定まった”かたち”を持っているわけじゃないし、明瞭な言葉では表現できそうにないし、コンテンツとしてはすごくふわふわした実体のないもの。なんだけど、まちがいなくそこには”魅力”があるし、その魅力をわかってくれるだろう受け手も少なからずいるはず、ということがわかっている。それがわかってるんだったらじゃあ、”かたち”はないけど”魅力”はある”コンテンツ”に、かたちを与えて”受け手”に伝えるのが、すなわちメディアというものなんだろう、と。かたちのないコンテンツに、(今回で言えば)ラジオというメディアを持ちこみにくる意義、というのはそこにあるんだろう、と。
・なお、以上2点を「伝えたかったこと」というふうには書いてるけど、企画時からそういうことを伝えたいと明確に意図していたわけではまったくなく、なんとなく放送していくうちに、あ、自分はほんとは今回こういうことを伝えたいとなんとなく思っていたんだなあ、ということを意識するようになり、意識がそっちにシフトしていった、という感じ。ひと言で言うと「結果オーライ」。
・あと、パーソナリティのおふたりのほうは「何かしらの定まったトピック」を伝えたかったのかも知れない、というのは今後の課題。
・そういった意味で言うと、ギャラリーで参加してくださった学生さん、積極的で、みな自分の中に何かしらの「かたちのないコンテンツ」を持っていそうなみなさんが、自らメディアを獲得してそのコンテンツを外界に伝えていく、そういうことが期待できるんじゃないかと思うし、お話をうかがってみるとこれはどうやら実際に期待できそうだな、ていう。

・このラジオの試みは、実際に第1回目もそうであったように、例えば「MLA連携についてアピールしたい」とか「時事のトピックについて議論を届けたい」というような「具体的なコンテンツをアウトプットしたいからそれを目的にやっている」という企画でもなんでもなくって、むしろ逆で、「話したいことがある人・ありそうな人に、話して伝える場を提供する」ほうが目的でやっている試み、です。
・かつ、自分的には、その試みを通して「メディア(ここではラジオ)とは何だろうか」ということを考え、知見を蓄積する。そして、最終的には「メディアを掌握する」こと。そういう野望の過程の”試験放送”です。

(参照(↓なんだかんだで同じようなことを前回も書いている))
・Ustream試験放送(第1回MLA連携ナイト@京都 20110820)の記録(その1): egamiday 3   http://egamiday3.seesaa.net/article/223145618.html
・Ustream試験放送(第1回MLA連携ナイト@京都 20110820)の記録(その2): egamiday 3   http://egamiday3.seesaa.net/article/223256292.html

posted by egamiday3 at 19:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月08日

(メモ)『日本文化の論点』(宇野常寛・2013・ちくま新書)を読んだメモ


・最大公約数を対象としたマスメディアという装置では、複雑化・高度化した政治を支えられない。
・情報技術が、膨大な(匿名の)世論を、可視化、計測可能化、操作可能化した。
・アナログな仕組みでは1か0かでしか取り扱えなかったのが、デジタルな仕組みの高度化によって中間のものも柔軟に取り扱えるようになった。
・クールジャパンでは、作品そのものの輸出だけでなく、コミケ・ニコ動のような消費環境・インフラ・楽しみ方もいっしょでないと、本当のおもしろさが伝わらない。日本的な”楽しみ方”がグローバル・スタンダードになって世界中で実践されること。
・土地と文化との切断。文化的にすり減っていくかつての”土地”。”土地+文化”の”コスプレ”化。
・コンテンツそれ自体ではなく、コミュニケーション・キャラクター・体験その他の付加価値。←人間と情報との関係の変化。→そもそも歴史的に言えば、”音楽”(その他のコンテンツ)はそれ単体で存在したものではなく、参加するという本質を持っていたはず。
・ゲーミフィケーション。←(#でもそのゲームを設計するのも人間=我々じゃないか。)
・「世界を変える」なんて所詮は個人の「承認要求」程度のもの。世界はそうわかりやすく変わったり終わったりしない。
朝廷の目の届かない鎌倉というド田舎に幕府という新たなシステムを勝手に作り上げいつの間にか全国を支配する、という源氏の可能性。
・わくわくしないものに、わくわくを混ぜていく、という仕事・活動。
posted by egamiday3 at 21:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月03日

図書館のお仕事の日常的な記録(2013年冬季のとある1週間)

 
 日常の些細なことというのは、意識的に記そう・残そうとしないと、なかなか記されないし残されないので、たまにそういうこともやっておこうと思って、とある1週間のメモをざっとまとめてここに記しておこうかなという試み。
 とはいえ、個々の事例を晒したり特定されないようにということで、大幅に匿名化し、大幅にストーリーを書き換える感じにしてあります。”行動”は記すけど”内容”は伏せる感じで。


●月曜日
・帰国が近いA先生から大量のILL依頼が届いたので急いで処理。
・Bテレビ局の情報番組「C」で、妖怪の画像を使いたいとの打診に対応。
・D先生から、個人博物館館主の個人コレクションを買い取りたいんだけど、という打診。
・E大学の大学院生からダイレクトに文献調査依頼が来ていて、何往復か相談に乗る。最後に、以降はE大学の図書館に相談するように教える。
・引き取ったF社図書コレクションが50冊、整理終了の上こちらにまわってくる。書皮がぼろぼろの状態のものが数点あったので、係内で相談の上、保存箱に入れて配架するという対応を指示。
・下鴨の古地図を探している、という不動産広告会社からの問い合わせに対応。
・院生Gさんが探している図書が、地方出版者Hの簡易製本・自費出版らしいことが判明。増刷のうえ寄贈してもらえるとのこと。
・B局の「C」が何度も似た質問を繰り返してくる。
・土曜開館時勤務の院生Iさんから、シフト調整の相談。
・J大学図書館からのレファレンス調査。明治期・アメリカの探検家の著作数点に日本のことがどれくらい登場するかについて。
・K図書館への明治期雑誌全号全頁複写(マイクロ撮影)依頼について、納期と見積金額が判明。これにより、L先生の別の依頼は年度内に間に合わないことも判明。
・M大学から借りていた古典籍のネガフィルムから、所内でデジタルデータを作成してもらえたので、N先生に渡す。
・O先生、P博物館から借りる文箱の写真について、解像度が足りないとのこと。
・午後のカウンター当番。返却貸出やその他の応対。
・Q大学図書館にある、とある戦中期の中国書の扉に書かれていた日本語の行書文字が、手書きか印刷かを知りたい、とのR先生の相談により、Q大学から現物を借りたのが届く。R先生と一緒に見て、印刷だろうと判断。
・S先生がILL複写依頼してきた文献が、うちで所蔵のマイクロフィッシュの中にもあることが判明。プリントしてS先生に渡す。
・電動書架の部品交換。かつ、ボタンのランプがつかない不具合の調整を依頼。
・共同研究員Tさんのマイクロフィルム利用申込みに対応。
・去年まで外国人研究員として在籍していた中国のU先生が来館。古地図を閲覧、一部分をデジタルカメラ撮影。
・震災時に図書が落ちないようにするための書架用のバーの長さを、V社さんが計測にくる。
・院生Wさんが未整理の雑誌を一時的に利用したいとのことで対応。これは明日も継続利用したいとのこと。
・日課として、館内各所の温度湿度計測。古典籍室の湿度が大幅に下がっている、換気の効果がついに出たか?
・絵巻画像を出版に使いたいと申請のあったX社から、料金振込み済みの連絡有り。画像をDVDに焼いて発送。
・Y先生が、ケンペルの著書の中にある図版を欲しいと言ってきているんだけど、それがどのページにあるのかがわからないため、当館貴重書データベースで画像を一点一点見ていく。
・閉館。

●火曜日
・A図書館の古典籍画像をB先生の論文に掲載するための利用申請。
・C大学の学生、マイクロフィルム利用予定だったけども怪我でキャンセル。
・NDLCのGK(伝記)の2段目の運用が、国会さんでは変更になっているんだけど、うちではそれを採用せず旧来通りとする。ということを課内で相談。
・D社より、先日の画像利用申請はキャンセルしたいとの連絡あり。
・院生のEさんが借りた図書数冊は、実際はF先生の利用とのことらしいので、貸出データを変更。
・テレビ局Gからの依頼で、和装本の図版を所内のスキャナでスキャン、画質が放送に耐えうるかどうか確認してもらう。また、別の洋書図版はうちに作成済み画像があったものの、マスターデータでも解像度が不足であることが判明。
・年度末に向けて、督促&更新手続きの準備中。
・所内の定例会議に出席。
・H大学から、当館の洋書古典籍を展示会に出陳したい旨連絡あり。他の展示貸出との競合を調整。挨拶の電話にも対応。
・資料館の扉の改装について、図面を入手。
・画像の掲載利用について、料金をまだ振り込んでいないところへ催促の連絡。
・明日統計資料100冊が整理済みでおりてくる、という予告を受ける。
・受け入れ済み未整理文庫本3連分を閉架書庫に仮置きするスペースを確保。
・登録利用者をリストで確認して、期限が大幅に切れている人について調査。
・今週の所内講演会でチケットのもぎりに借り出されるので、その時間確認。
・再来週の講演会への動員については、来客の予定があるため断る。
・閉館

●水曜日
・館内各所の温度湿度計測。
・A先生が和装本からの図版のデジタル画像取得をリクエスト。対応。
・”海外の日本研究”という分野の参考図書がまだまだ充実していないことを痛感。今後の課題。
・B広告会社から急いで地図画像を送って欲しいとの連絡有り、対応できないことを説明。
・Cさんの「忙しい」という愚痴をきく。
・図書配架。
・D図書館とE大学に文献複写依頼。
・F大学の灰色文献、寄贈が無理と判明したので、F大学図書館に複写依頼。
・DVD配架。
・G先生の研究室に貸し出していたファイルキャビネットが、不要になったとのことで、引き取りに行く。
・テレビ局Hが絵巻画像を放送で使いたいと打診してきたが、希望箇所が特定できないので何度かやりとり。
・午後のカウンター当番。返却貸出やその他の応対。
・I先生が他大学の和装本をILLで借りたいとリクエスト。探すと、J大学に画像データベースがあったのでそれを案内。
・K県図書館に借りていた画像入りDVDを返却。
・帰国が近い留学生のLさんから、自分の持っている学会誌の中に図書館で欠号のものがあるか探さないか、との打診あり。
・M大学図書館のNさんから電話。海外の日本研究者への対応についてしばらく相談を受ける。
・2013年度の展示出陳依頼を整理。
・O大学とPギャラリーに、展示出陳のための手続きについて説明を送る。
・マイクロリーダの使い方がわからない外部ユーザの補助。
・院生のQさんに、他大学図書館訪問時に公費でコピーしたいものがあったときにどうするか、について説明。
・共同研究員のRさんに、所内身分証について説明。
・S社より画像利用問い合わせあり、ちょっと希望が曖昧なので、ざっくりとした説明にとどめる。
・T先生にも、他大学図書館訪問時に公費でコピーしたいものがあったときにどうするか、について説明。
・新着図書の処理。
・U大学図書館の文献複写依頼について、納品時期と見積金額の情報がいつまでに必要なのかを確認。
・V先生の業績一覧を作成してもらうかもしれないので、という打診あり。
・閉館

●木曜日
・新着の『地球の歩き方』(全116冊)の配架。旧版も残しているので、別のフロアの書架へ移動。
・外部からのマイクロ閲覧の学生が、リールを追加でリクエスト。
・A先生が洋書の閲覧を希望しているけれども、現在電子化作業中で4月以降になるとのこと。
・昨日引き取ったファイルキャビネットをとりあえず鍵の掛かった部屋に仮置きのため移動。
・B先生が、聞き慣れない助成金での文献複写を希望していたので、所内各所に相談。結果と要領をB先生にメールで報告。
・C先生がD文庫で旧E家文書の閲覧を希望しているので、その閲覧申し込み要領についてアドバイス。
・ILL依頼。
・貸借依頼したら「未整理です」で謝絶されたので、おかしいなと思ったら、ついてたはずの所蔵が消えてた事件。
・年度末の督促&更新の要領を確認。
・主に所内に属さない利用者への督促状を印刷、発送。
・所内の人らに、4月からの所内における肩書きが変わるかどうかを尋ねるアンケートを作成、メールボックスに配布。
・Fさんに出した督促の内、1冊は「返却済みのはず」とのことで書架を確認。
・G大学図書館から、月末の訪問利用について一度照会があった件について、利用希望資料と日程に変更が生じそうなのでいったんキャンセルしたいとのこと。
・H先生に、他館で閲覧した資料の公費での複写要領を説明。
・辞書事典作成のI社より、図版のための地図画像利用の問い合わせ有り。
・土曜開館当番シフトの希望を確認・調整。
・閉館

●金曜日
・予想される年度末の大量返却に備え、ブックトラックの準備。
・図書配架。
・課内打ち合わせ。
・A先生の大量のILL依頼は、4月以降でOKとのこと。
・院生のBさんが希望しているC大学・D大学図書館へのマイクロフィルム閲覧利用について、照会。
・購入すべき什器・機器類のリストアップ。
・客員教員のE先生の複写対応。
・F資料館への公費での文献複写依頼について、納期と見積金額の連絡を先方に依頼。
・G先生が、自分の研究費を使う必要のない文献複写について誤解していたため、その説明。
・異動予定の人と立ち話。
・ILL依頼。
・午後のカウンター当番。返却貸出やその他の応対。今日は所内で公開講演会が行なわれているため、外部からの来館者が増えることが予想される。
・ブックトラックの不足数を見積り。
・タトルチェック機の調子が悪い。
・案内板のキャスターがおかしい。
・H美術館の学芸員の人の来館利用に対応。当館にゆかりのある美術研究家について調査とのことで、サポート。
・I先生が、雑誌「J」の第20巻のどこかにフェノロサ特集があるはずだ、といってILL依頼。それが第何号かが不明だったのをがんばってググって、古書店サイトが注記してくれいるのを発見。
・シアトルのK大学図書館に資料閲覧に行っていたL先生が、お土産のチョコをくれた。
・客員研究員でまだ利用登録が済んでいないという人に、利用登録なしで閲覧可能という対応。
・M大学の院生さん、飛び込み利用。
・N社の画像掲載を希望している担当者が、画質の確認をリクエスト。
・新着図書配架、和装本10数冊あり。
・客員研究員の利用登録対応。
・明日の土曜開館の準備。O大学から満州の新聞のフィルムを見に来る人がいるので、連絡事項をノートに記入。
・閉館


 ざっくり言うと、「その場で瞬時に判断・決断をする」「今日やらなきゃダメなことと明日以降でよいこととを仕分けて、〆切を見積もる」「どうすれば”できる”(利用してもらえる)かの方向で考える」ようにしないと、タスクが積み残されていく一方のような感じ。(3番目は相手の便益という意味がもちろん一番のあれだけど、なんとなく、そうしないと余計タスクが増える、というのがいままでの経験則かなあていう意味でも。)
 まあ、そうしてても積もっていく(泣)から、なおさら。

posted by egamiday3 at 12:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする