2019年07月20日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・1&2日目 その1「まだ始まってもいない」(関空→ヘルシンキ) #2019GWeu

 ヘルシンキからリスボンまで鉄道旅行、に行ってきましたという話です。

 旅の概要は下記の通り。
 「2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467814076.html

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 なんていうか、観光はおまけで、とにかく10連休のあいだ、列車のシートに座ってひたすらぼんやりしてよう、ついでに「ヘルシンキーリスボン間移動」というタスクをこなすだけの話です。


【egamidayさん、関空で旅を終えそうになる】

 まず何はともあれ、スタート地点であるヘルシンキまで行かなきゃいけません。
 というわけで、まずは関空向かいです。
 記念すべき第1鉄道、特急はるか。

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 なんだろう、駅で鉄道待ってるだけで早くもテンションがあがりそうなのですが。
 いや、まだ始まってもいねえよ的な、ヘルシンキまでの旅程はこうです。

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4/27 19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)
4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)
   09:55 アムステルダム発 → 13:15 ヘルシンキ着(KLM KL1167)
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 上海経由で、深夜便で渡欧し、翌日昼過ぎにヘルシンキに着く、という要領になります。
 ゴールデンウィーク期間どストライクの便を、なんとかかすめとるようにして予約したものですから、まあ2回乗り継ぎとか待ち時間とかは呑み込まないといけない。

 ただ、問題は1便目の”上海航空”です。
 web予約したサイトはKLMですが、上海−AMSの渡欧便はコードシェアの中国東方航空、そして関空−上海便がそのまたさらに子会社っぽい雰囲気の「上海航空」なる、なんかマイナーそうな名前。webサイト見たら英語ページもなく、レイアウトが乱れててリンクもあぶなっかしい、不安。
 ていうか、予約時にKLMのオペレーターさんが「上海航空はたまに予約がオチることがありまして」とおっしゃったりおっしゃらなかったり(註:人によって言うことが違う)してて、オチたらどうなるんだろう、しかも夜便だから代替手段無いぞ、と危ぶんでいたのですが、じゃあ予約確実にするための基本的旅行事務その1として”前日にオンラインチェックイン”を試みたところ、KLMサイトには拒否られ(コードシェア便だから)、上海航空サイトは皆目なんだかよくわかんない、中国東方航空サイトのほうでなんとか日本語・中国語混じりの中、もぎりとるようにしてオンラインチェックインできたという。
 ・・・できたのかな、あれ、大丈夫かな。
 「インできました」画面とかボーディングパス画像とかを全部PDFにして、コンビニで印刷して持っていっとこう。

 というのが前日までの流れでした。

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 で、関空のチェックインカウンター前に並んで待ってるところではあるのですが。
 安いだけあってということでしょうか。セルフチェックインのシステム、無し。オンラインチェックイン済みのバゲッジドロップ、無し、全員同じ列に並ぶ。長蛇の列ですが、カウンター開くの2時間前って、ここ大丈夫かしら。なかなかキビしい感じではあります。
 と、やきもきしながら1時間近く待って、やっと自分の番。
 あー、スタッフさんはJALロゴつけてはるんだねえ、と。

 スタッフさん「お客様、上海までですよね?」

 は?
 いえ、おたくで予約したのは、乗り継ぎでアムステルダムまで行く便ですよ。
 きのうのチェックインもそこまで済ませてるはずです。
 
 スタッフさん「こちらの画面では、上海までになってます」

 ・・・待て待て待て、やばいやばいやばい。

 ほらやっぱり、念のためにオンラインチェックインを無理にでもしといてよかった、無駄かもしれなくても画面プリントアウトしてきておいてよかった。
 まずこれが、ほら、オンラインチェックインの時のプリントアウトです。
 それから念のためにチケット購入時のプリントアウトもあります、でしょ?
 ここは、紙です。スマホ画面がどうとかデータがどうとかじゃない、情報を物理的物質上で、見せる。

 スタッフさん「・・・少々お待ちください」

 はい、待ちます、待ちますからどうか乗せてくださいよね。
 とじっと見てますと、スタッフさんがめっちゃキーボードを叩き始める。叩く、叩く、何度も叩く。繰り返し繰り返し、え、そない何回も叩かな結果出ませんか、ていうくらい叩く。と思ったら、今度は奥のデスクの業務端末に移動して叩く、何度も叩く。戻ってきて(あかんかったんかい)叩く。そのうち別の人が来る。また別の人が来る。3人がかりで、日本語中国語混じりで、対話したり指示したりどこかへ電話してやいやい言ったりしてはる。

 そんな様子を目の当たりにしながら、考えてたことと言えば。
 うわあ、やっぱ紙大事、めっちゃ大事。これプリントアウトしたやつを見せなかったら、画面のデータと口頭の主張だけだったら、もしかしたらここまでやるくらいに信じてもらえなかったかもしれない。
 これからも、重要事項はちゃんと印刷して携帯しとこう。(申し送り事項)

 という、この長蛇の列が控える中、結局10分以上かかって、最終的に「オンラインチェックインはできていましたが、こちらの予約がオチてました」とさらっと怖いこと言われながらも、クリアしました。
 あと、「上海空港でTSCカウンターに立ち寄って正しいチケットに交換してください」と言われた。だいじょうぶかな、荷物AMSまでちゃんと来るかな、たいしたもの入ってないからいいんだけど。 
 こんなことがあったものだから、セキュリティと出国審査通って搭乗口に到着したのが、早くも出発30分前でしたが、でもあたしよりもまだ後ろに並んでる人たちもっとたくさんいたんだけどな、みんなクリアしたのかな・・・。

 この旅は、どうやら長くなりそうです。


【egamidayさん、上海で中国政府の言論統制に挑む】

■19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)

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 0ヶ国目その1、中国・上海。

 というわけで、どうにかこうにか上海空港に到着しました。
 ちなみに、地味に中国本土初上陸の人です。

 結局TSCカウンターに寄る必要はなかったらしい、空港スタッフに一生懸命説明したけど、いや、いいから先に行きなさいっていう扱いだった、よくわかんないよ。とりあえず、この乗り継ぎが”中国入国扱い”では無いらしいことは、なんとなくわかった。(参照:「中国東方航空/China Eastern Airlines (MU)|乗り継ぎ案内-上海浦東国際空港での乗り継ぎ(国際線⇒国際線)スルーチェックイン対象空港からご出発の場合」https://htn.to/3oVdGiESU7
 あと、乗ってきた関空−上海便には、カナダや別の国の日本語ガイド(黄色い)見てる人がたくさんいたり、配られる中国入国カードを受けとる人がむしろ少数だったりして、日本人客の場合はあたしみたいに上海経由であちこち行かはる人たち向け、という便なんだなとなんとなく理解した。

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 たった3時間程度の中国滞在中、軽食とったり買い出ししたりしてましたが、噂に聞いたとおり、ネット使用が非常に不自由なんだな、という感じでした。空港wifiにつながったところで、Googleもツイッターも使えない、これでは何の情報も入手できないし、何の言論も発信できないじゃないか。
 と、あれやこれやと試していると。
 あ、はてなブックマークのアプリはつながってるな。・・・ということはあれだ、はてブ投稿を自動でツイッターアカウントから流す設定にしてあるから、はてブ投稿という形でなら中国からでもツイッター書き込みができるのでは?
 つって、試したのがこちら。

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 そう、やってみたのはいいんだけど、書き込みに成功したかどうかを確認する術がないのでした。
 私の言論は、みなさんの元に届いているでしょうか。Can you hear me?
 やっぱ、ネット自由に使えないのはダメだ、良くない。インプットの自由とアウトプットの自由、言論・議論の自由は人としての自由なのだ。絶対的に断固死守なのだ。
 そういう思いを新たにしたのでした。

 あとは、なぜか自宅の録画機チューナーにアクセスすることは許されてたらしく、日本のテレビを見ることはできました。「ヨーロッパ企画の暗い旅」を見てた。


【egamidayさん、やっとヘルシンキに到着する】

■4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)

 2便目です。
 上海−アムステルダムは14-5時間かかるらしい。関空発よりさらに長かったんですね。

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 結果として、今フライトはひさしぶりに苦労した感が強かったです。脂っこい鶏めし。繋がらない機内wifi。なんだか居心地悪く、途切れ途切れにしか眠れなかったし、ただ漫然とKindle本読むだけで、ほぼ何もせずに終わった感。
 読んだのは、恩田陸の『恐怖の報酬日記』と、サクラダ・ファミリア予習のためのガウディ本。

 「ダリが、こんな言葉を残しています。「私のことを話し続けてほしい。たとえそれが誉め言葉であっても」…人が自分のことを話すのは悪口に決まっている。誉め言葉など言われてもろくなことはない。その誉め言葉でもいいから自分のことを話題にし続けてほしい」(『ガウディの伝言』)

 なるほどねえ、わかる気がするなあ。(ガウディじゃなくて、ダリの言葉だけど)

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 というわけで、0ヶ国目その2、オランダはアムステルダムのスキポール空港に到着。

 旅情の感慨もそこそこに、ここではいくつかの旅行事務的ポイントがあります。
 その1、オランダへの入国。ここで入国すると、あとはポルトガルまですべてシェンゲン協定内ですから、移動・イズ・フリーダム。
 その2、預け荷物をいったんひきとってチェックインし直し。日本−アムステルダムの航空予約と、アムテルダム−ヘルシンキの航空予約とは別々だったので。ちなみに預け荷物といっても3.4キロしかないので、ここからはもう持ち込みで。

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 その3、ユーレイルパスのアクティベーションをしてもらう。
 今夜の船便からさっそく割引効力を発揮するユーレイルパスを、有効化してもらうという手続きのために、待ち時間を利用して駅オフィスへ。

 以上。

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 さすがに飛行機3本目になると何の感慨も、これと言った想い出もない。
 ヘルシンキ空港もついこないだ行ったばかりだし(注:この1年で3回目)。

 そのうち高度が下がりはじめる、窓からヘルシンキの街が見えてくる。樹木が豊富で、すっきり晴れてる感じ。

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 4月28日午後1時過ぎ、ヘルシンキ空港到着。

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 →、旅はここから始まるのです。

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2019年07月18日

今日の「CA読み」メモ:「ちいさなおはぎ屋」「Japan Open Science Summit 2019」他


 いつも思うんだけど、執筆者署名は冒頭にほしいなって。読み始めて5秒で、これ誰が書いたんだろうって気になってガッとスクロールする毎回。

 あと、とっくにバレてると思うんですが、要するにCAをダシにして自分の言いたいことを言ってるというだけの企画です、そんなつもりではなかったんだけど。


●E2152 - 起業における図書館活用(2)ちいさなおはぎ屋はじめました
 http://current.ndl.go.jp/e2152
 これを読んで一番に考えたことには、これまでのカレント・アウェアネスにはあまりジャーナリズム的なものは感じられなくて、それはもちろんそういうつもりではやってないからってことなんだろうけど、ジャーナリズム的に記事が書かれたカレント・アウェアネスをどこか求めている自分がいるにはいるわけです(それは別に図書館雑誌からも感じないし)。カレント・アウェアネスはそれこそキュレーション的なことをやってるということなんだろうけど、キュレーションよりもジャーナリズム寄り的な立ち位置の、何か、ってこの業界ではどんなんだろうなと。そういうことできるとほんとはおもしろいんだけどな、と。
 と言いつつ、ジャーナリズムって何かねなどということはあたしみたいなヘッポコにはあれなんですが。それが証拠に、なぜ「ちいさなおはぎ屋」記事からそんなこと連想するのかという。

 なおビジネス支援という意味で言えば、最初のきっかけとなった「相談会では,一般社団法人広島県中小企業診断協会の中小企業診断士,広島県信用保証協会職員,図書館の司書が,事業プランが不十分な状況にもかかわらず親身に相談に」あたりが図書館のビジネス支援取り組みとしては非常に理想的というかやるべきことちゃんとやってて、NYPLがなんぼのもんじゃという感じではあるのですが、無論、このおはぎやさんの成功要因としてはこれの数百倍の多々な知的基盤、人的ネットワーク、プロのビジネス支援等々の”マジなビジネスの世界”でのあれこれがあっただろうし、そこを乗りこなした人たちだからこその成功者記事だとは思うんですが、なんていうかな、そういう”マジなビジネスの世界”と自分とが決して無縁ではないんだ、そういう世界の”風景”を壁越しにでものぞけるんだ、というつなぎなり踏み台なりの役目、ロマンをロマンで終わらせないリアルの1丁目的な役目ができるのが、公共図書館というものならではの強みなのかな、っては思いますね。
 それは”入口に絞り込みがない”からこそかなうわざ、というか(ハローワークでできるじゃん、ていうことは逆に言うと、ハローワークに行く人にしか届かないじゃん、的な)。


●E2153 - 大学図書館の成果を測る:Project Outcome大学図書館版
 http://current.ndl.go.jp/e2153
 調査という名のクライテリア的な。回答じゃなく出題が世界をかたちづくる、的な。
 これ、各機関のつくったフォームと、回答集計結果を、ユーザ機関間で共有できたりとか・・・まあそれは難しいかな。
 あと必要なのは、Googleフォームじゃダメな理由、かしら。


●E2154 - 国立国会図書館,次世代デジタルライブラリーを公開
 http://current.ndl.go.jp/e2154
 「次世代デジタルライブラリーの目的は,全文テキスト検索機能,機械学習(AI技術)を応用した自動画像処理機能,IIIF API(E1989参照)等の次世代図書館システムへの実装が期待される新たな機能の技術的有効性を検証する」「本サービスで先端的な機能を実験的に一般公開し,利用者やエンジニアからのフィードバックを得ることによって,正式サービスに導入する技術を検討する際の見通しを立てやすくなる」
 →最高のパターンのやつ。


●E2155 - Japan Open Science Summit 2019<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2155
 なんかもうあれだな、すべてのものがオープンサイエンスに通ず、的なノリになってるな、もちろんそれでいいと思うんですが。ていうか、そもそも図書館という機能自体がオープンサイエンス的なものなんだから、あたりまえなんだけど。(一時のバズワードで終わらないようにするには、過去の概念を呑み込みに行くくらいがいいのかな、とかなんとか)
 こういう集まりについてほんとにレポートが読みたいのは、末尾にあるような全体のラップアップ企画で、本稿でいう「多岐にわたるセッションのテーマに基づき議論された」にあたるところ、だったりしますので、選んで書くんだったらそっち選んでいただけるとありがたいなと思いますね。個々の文科的テーマだとよその記事とかで読めばまかなえたりするけど、最後に横断的なまとめがされるのこそがそのイベントならではだし、わざわざいろんな人が集まった意味というか旨味がうまれるところだと思うので。それは例えてみれば、朝ドラで後半にさしかかると故郷側のキャラと東京(大阪)側のキャラとが徐々に出会い交わり始めるあたりのおもしろさ、的な。
「JOSS2019」
「国内でオープンサイエンスに携わる関係者を対象としたカンファレンスであり,昨年(E2051参照)に続き2回目」
「研究者,大学や研究機関,図書館,市民や社会との境界を超えた相互作用や相乗効果について」


●E2156 - IFLA,貴重書等の整理におけるRDA適用に関する報告書を公開
 http://current.ndl.go.jp/e2156
 たぶん、自機関本体ががっつり採用して充分にこなれた頃になってから、ぼちぼち検討し始める、くらいでも罰はあたらないんじゃないかな、って思った。貴重書サイドにしてみれば、もう何度目のモデルチェンジだよ、ていう感じだろうし。



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2019年07月16日

今日の「CA読み」メモ:「2019年CEAL・AAS・NCC」他

●E2151 - 2019年CEAL及びAAS年次大会・NCC公開会議<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2151

 ”カレントの種”があるとするなら↓このあたりだろうと思われる。灰色文献・エフェメラ、マイノリティ・アウトリーチ、デジタルアーカイブ・webアーカイブ、など、いま我々がしっかり目を向けて取り組むべき要素が凝縮されてる。
「イェール大学の中村治子氏からは,アイビー・プラス図書館連合による日本のLGBTQに関するウェブアーカイビングプロジェクト“Queer Japan Web Archive”についての説明があった」

 他。
「NCCから新たなプロジェクトComprehensive Digitization and Discoverability Grants Programの紹介があった。学術的に有用な日本関連資料のデジタル化とその活用の促進,国内外の協同と基盤構築を目的とした新しい助成金プロジェクト」
「「日本研究の死」をテーマとしたセッション…地域研究や人文科学の縮小傾向などが課題として言及される中,小規模大学における日本研究への援助の必要性を指摘する声や,研究者自身が学問におけるトランスナショナル(越境性)や分野横断の重要性を認識することが必要」


●E2146 - 公共図書館におけるプログラミングワークショップ実証実験
 http://www.current.ndl.go.jp/e2146
 ビジネスチャンスだなあという印象。
 是非の議論はもう済んだのかしら。
 そしてちゃんと”人”に報酬が払われるのかどうかが気になる、搾取のタネになりませんように。


●E2148 - 台湾公共図書館の利用状況と読書力:2018年報告より
 http://www.current.ndl.go.jp/e2148
「台湾の公共図書館では,…日本風・北欧風等にデザインされた読書スペースの設置…等,図書館をより身近にするための様々な取り組みがなされている」
→台湾にとっての”日本風デザイン”とは?(気になったのはそこくらい)


●E2150 - Asia OA Meeting 2019<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2150
 なんとなく、希望的感情がこめられたような雰囲気の記事。
 「様々な出席者から,オープンサイエンスが「持続可能な開発目標(SDGs)」の17目標全ての達成に関連する,あるいはその前提条件である旨の発言がなされた…オープンサイエンス推進などは,そのような国境を越えた持続的発展の基盤構築と,それらを活用した発展を求める多くの人々の希望の表れのように感じられた」


posted by egamiday3 at 19:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月10日

2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」


 2019年ゴールデンウィーク期間の、ヨーロッパ旅行の記録です。
 (今年中に最後まで書き終わるといいな・・・)

●旅の概要

・ルートは、ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
・期間は、2019年4月27日から5月6日まで、10日間。

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4/27-28 関西空港・発→ヘルシンキ空港・着
    ↓
 鉄道・フェリーで移動する
    ↓
5/5-6 リスボン空港・発→関西空港・着


●旅の動機

 なぜゴールデンウィークなどという、旅行者も多くお値段もお高そうな時期にこの時期に、あえて旅に出ることにしたのか。

 2019年のGWはどうやら改元やなんやで10連休になるらしい、と決まりかけた頃、これはヤバイという危機感に襲われていました、いや、そんな10連休などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、よほど何かしらの能動的な計画がない限りは、職場に通い詰めか、あるいは昼からビール尽くしかのどちらかになる危険性が非常に高い。そんなもん、どっちにしたって無為に時間を浪費するうえに健康に悪く、心身疲弊して連休明けを迎えるだけじゃないか、ダメダメ、そんなことなら無理くりにでもどっか行ったほうがマシ、という判断。
 加えて、「改元」などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、いまどきの流れから察するに、マスメディアの不愉快なお祭り騒ぎムードを押し付けられる危険性が非常に高いわけです。で、じゃあどこかへ出かけようものなら、国内おしなべてGWですから、外は外で混んでるに決まってる。いやもう、そんなことならとりあえず日本を出た方がマシ、という判断。

 とにかくなんでもいいから、いったん日本を出よう。話はそれからだ。

 というようなことから、前年の10月11月頃から早くもちまちまと下準備しており、なんとかぎりぎりかすめとるようにして、ある程度安価に往復航空券だけは確保できていた、という感じです。無理にとったので、ちょっと不安げなLCC含みの上海深夜便経由ではありますが、日本に10日いるよりは絶対にいい、こじあけてでも旅に出てやる。


●旅のルート

 2018年6月ドイツ旅行(http://egamiday3.seesaa.net/article/465127478.html)では、鉄道大国ドイツを堪能するぞとばかりに、北から南までぐるっと大移動する、という旅を挙行したわけです、ドイツレイルパスで好きなだけ乗り遊んでた。
 結果、どういう心境になったか。
 いや待て、ぜんぜん乗り足りんぞ、と。もっと鉄道移動をさせろ、できるだけ無駄かつおもしろいルートで旅をさせろ、と。
 結局はさらなる飢餓感に陥って終わったという。
 というわけで、実はそのドイツ旅行の最中からすでに「次はどういうルートの旅にすべきか」検討委員会が会議を始めていました。しかも、わりと早い時期に草案が可決されてた気がする。

 乗りたいんでしょ鉄道に、できるだけ無駄で、おもしろく、長く。
 じゃあ端から端までってことね。
 端ってことは、えーっとまず西の端はポルトガルですね、確かリスボンの近くにあるロカ岬というのがヨーロッパ本土の最西端とかなので、片方はリスボン・ロカ岬。
 じゃあ反対側の端は北東か、なるほど、いわゆる西ヨーロッパ諸国の北東の端ならフィンランド、ヘルシンキか。

 ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
 そんなの現実味あるのか? と、ヨーロッパ時刻表検索サイト(ドイツ鉄道: https://www.bahn.com/)をふわっと検索してみたところ、なるほど、ノンストップなら3日で行ける程度か、じゃあ多少の寄り道や休息を入れても正味1週間あれば充分じゃないですかね、よかったよかった。

 というわけで、わりとすんなり上図のような大枠ルートが決まってた、という感じです。


●旅の経由地

 とは言え、ただ単にヘルシンキ→リスボン移動するだけではおもしろくない。
 要所要所であちこちに寄り道して、無駄なルートを踏んだり、立ち止まったり、いろんなものを見たり食べたりしてるうちに、最終日の予定までに間に合うのかどうなのか!?というあたりが旅の醍醐味じゃないですか。(注:あからさまに何かの影響を受けています)
 じゃあ、この距離だけはだらだらと長いルートのうちの、いったいどこをどういうつもりで寄り道すればいいんだろう、と考えるうち、もうひとつの今旅のテーマに思い至ったわけです。

 興味ある地域がある程度まとまっていたりすると、まとまった日程を確保して旅行に行きやすいんですよね、アイルランド何日間とか、ドイツ何日間とか。
 ところが、興味はなんとなくある場所なんだけど、そこ単独へ行くためだけにわざわざ旅行組むほどでもないんだよな、みたいな断片的な目的地って、よほど近所まで行く別の機会に恵まれないと、なんだかんだで結局行きそびれてる、みたいな状態になるわけです。そしてこれからも何かのついでが訪れるまで行くチャンスなさそうだな、と。
 そういうtogoリストにたくさん澱のように溜まってる行きそびれスポットを、落ち穂拾いするかのように寄り道していく、という方針でどうか、と。

 行きそびれスポットをリストアップすると、こうなりました。

 ・ストックホルム市立図書館(某日文研図書館のモデル)
 ・ランス・フジタ礼拝堂
 ・ストラスブール、アルザスほか、フランスの東縁あたりの地域
 ・ジェノバほか、イタリアの北西あたりの地域
 ・南フランスの海岸あたりの地域
 ・サグラダファミリア

 というのを踏まえて地図を眺めると、ははあん、なるほどなるほど、これはどうやら上手いことあちこち拾っていけるルートですな、というのが見えてくるわけです。大移動もできるし、小さな石も拾ってまわれる、いい企画じゃないですかねっていう。


●旅の事前準備

 行った先でルートを決めるのがユーレイルパス旅行の楽しさではあるものの、とは言え、「ヘルシンキからリスボンまで」という旅の大枠と「行きそびれスポット」が地図上に並ぶと、なんとなくここがネックだな、ここクリアしないと旅が前に進まないな、という要所が見えてくるわけです。

 ネック@、ヘルシンキ→ストックホルム間の夜行フェリー
 ネックA、コペンハーゲン→ドイツ本土
 ネックB、マドリッド→リスボン

 このネック3兄弟は、多少の無理をしてでも事前の確保をしておこうというオトナの判断。逆に、そこを確保しておけば、他の日程・ルートは安心しておふざけできるんじゃないか、と。
 というわけで、詳細は省きますが、嬉々として旅行事務に取り組み、あれこれ調べるなどした結果、今回はネット上の旅行代理店さんにかなりお世話になりました。代理店使うのってほとんど20年ぶりくらいなんじゃないかくらいにご無沙汰でしたが、ネットで自力で手配できるチケットには結局は限界があり、そういうところは多少の手数料を出してでも専門業者に頼る価値あるんだな、とあらためて認識した次第です。

 ・・・というような感じで、ちまちまと旅行事務をこなしていきながら、2019GWeu当日に備えていく、という感じです。

 では、行ってきます。

posted by egamiday3 at 08:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月09日

映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ


 ・・・そういえば、芝居は「観劇」、では映画は? 「視聴」でいいの??
 というくらいのていたらくでふだん映画を観ず映画リテラシーの低いegamidayさんが、それでもこれは観ないわけにはいかないよな、ということで、いま話題のドキュメンタリー映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観てきました、というメモです。
 6月頭に東京・岩波ホールで、7月頭に京都シネマで。映画リテラシーが低すぎて、岩波ホールも京都シネマも入館(「入館」でいいの??)要領がさっぱりわからなかった、わからなかったというか呑みこめなかった(納得できなかった)。

 以下、メモ。

・長い。とにかく長い。
 1回目に東京で観たときは、その後の予定に遅れそうだったから途中で退席した、というくらい長い。
 監督がそれが必要と判断してそうしてる、っていうのはもちろんわかるんだけど、それにしたって長くないかな。伝えるべきことを伝えるためにであっても、各エピソードを7割くらいまでにして、伝わんないもんなのかな、と。
 というのも、もっと短かったら観た人もいたかもしれないところを、この長さで逃してたとしたら、それだけでもやっぱ「伝わるものも伝わんない」と思うんですよね。観たあとビール呑みに行ったら、タップルームの青年があたしのパンフ見て「あ、ニューヨーク公共図書館、自分も気になってるんですよね、でも長いんでしょう?」って話しかけてきて、もっと短かったら彼にも伝わったんじゃないだろうかと思うと、口惜しくないですか。そこのアウトリーチ必要くないですか。
 しかも暗闇でメモもとれない(無理くりとったら、解読できなかった)、スマホでググって確認もできない、映画館って奴は難儀だなあ。
 以上、どうしても「伝わるか伝わらないか」や「コンテンツの消費でなく再生産」が気になるegamidayさんの愚痴。

・とは言え、長いからといって、つらいかというと、全然そんなことはなかったです。ただ、ぼーっと呆けた状態で眺めてるという感じ。
 なぜなら、これ、自分にとっては「ただひたすら心地いいだけの環境ビデオ」だったからです。それは、本当の意味で環境ビデオだったという意味ではなく、なんていうんだろう、登場する映像だけでなく、議論も主張もスピーチもチャレンジングな課題も、いちいちすべてが自分の思索思考にも信条感情にもいっさいひっかかったりつっかかったりしてくるところがなく、異論も驚きも違和感ももやもやもまるでない、ああもうすべてが「まさにそのとおり」「これが当然のあり方」なだけでしかなかったので、冒頭からエンディングまでが毛ほどの摩擦もなくスルスルと体内に染み入ってくる、ちょうど風邪の時にポカリスエット飲んだら、飲んだ先から体内に同化して消えていくようなあの感じ。
 なので、矛盾した話ですがこのブログを「メモ」と言いながら、端的な話、あたしはあの映画に対して何ひとつも実のあるコメントがありません。「あれ? うん、あのとおりじゃない? あれが図書館であり、図書館ってああだよね」。以上、と。

・そういう意味では、全編通して、いわゆるステレオタイプな図書館・司書の像がほとんど登場しない、”だから”、すごく心地いい。唯一、終盤で登場する版画コレクションのトリビアたくさんな資料解説のあたり、あれなんかステレオタイプなはずなのに、この映画内では際だって異端に見える。

・図書館サービスとしてのレファレンスって、Q&Aですかね? いや違うんだな、というのがこの映画でわかった。電話で質問受ける人力Googleも、ジェネオロジーのカウンターでの根気強い対応も、あれ”お客様の質問にお答え”じゃなくて、ちゃんとしたある種の”ディスカッション”になってるもの。自分もこれから「これはディスカッションだ」という姿勢でカウンターにのぞもうって思いました。

・で、その「ディスカッションとしてのレファレンス」のシーンからの、「公民協働」のスピーチでしょう。この2つのエピソードで、あ、なるほど、知識にしろ図書館にしろ、お上から与えられるようなものでも、どこからか自然に降ってくるようなものでもないんだな、とあらためて思う。

・図書館は何をやっているのか、その1、「社会活動」。
 子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館でおこなわれているのは、いわゆる”本のお仕事””図書館のお仕事”ではないんだな、ということをどうしても確認せざるを得ないです。図書館がやっているのは「社会の一端で社会活動をする」ことであって、ここでは図書館がその現場であり、本・情報をツールとしている、というだけにすぎない。IT・wifiルータとアウトリーチのディスカッションのシーンあたりなんかたぶんそれがわかりやすく出てて、ナレッジへのアクセスを市民にアウトリーチするという種類の社会活動を、図書館を舞台にやってる、というわけなので、それは図書館のお仕事であって、図書館のお仕事ではない、ということだろうなと。

・ということを踏まえて言うと、この映画に登場するニューヨーク公共図書館の活動のことを、「ああいうことは、あんな大きい特別な図書館だからできることなんだ(=そうじゃないふつうの図書館でできるようなこととは違うんだ)」というふうに解釈することは、あたしはまったく当たらないと思います。自分たちの存在を社会の中でどう位置づけるのかとか、自分たちの活動によって社会に何をもたらすことができるのかどうかとか、そういうことを意識しもって図書館現場で仕事する、ということに、そんな大きいとか小さいとかどんだけ関係あるでしょうか、と。そりゃ、余裕のあるなし(=人や予算のあるなし)が意識できるできないに影響しないとは言いませんにもしろ、そういう意識も無しに金だけあったところでそういうことができるわけでもないだろうし、人や金が無いならなおさら「何をやる?やらない?」の選択時にそれを意識してるかどうかは大きく影響するでしょうし、それでもってこんなことやってみました的な事例は、カレントアウェアネスあたりを見れば国内にもあちこちにそのタネがあるんだなって、知れるじゃないですかね。

・図書館は何をやっているのか、その2、「find」。
 繰り返しになりますが、子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館が市民(=社会)に提供しているのは何でしょうか? それは本や資料だけですかと言うとそうではない、情報やナレッジですかと言うと、それですらないんじゃないか。そう疑問に思いながら全体を通覧してたのですが、そうか、図書館が提供しているのは「find」なんだな、という発想に至りました。「find」は「見つけること」であり、それは主に知識や情報かもしれない。ただそれだけではなくて、「わかる」とか「気付きを得る」という「find」ということだよな。
 というふうに理解すれば、図書館でレファレンスや読書だけでなくなぜか就活講座やダンス講座やポエットリーディングのようなカルチャーセンター的なことがおこなわれていることにも、わりとすんなり合点がいきます。人はあの場所で「find」を得られるわけです。そこに多様で膨大なリソースがあり、手を引いてくれるナビゲーターがいる、っていうのが他の場に比べて長じてるところかしら、強いて言うなら。

・ということは、司書は、図書館で人は「find」を得られてそれは強力な武器になる、っていうことを知ってるから、見つけてほしい、気づいてほしい、と思って躍起になって利用者に働きかけよう働きかけようとしてるんだろうか。

 なぜそんなことをする?
 別に「find」無しでボーっとしてても、死にゃしないんじゃないの、病院でも医者でも患者でもないんだし。
 司書がわざわざそれを働きかけにくるのは、壮大なおせっかいなんじゃないの?
 そんなことをする必要がある?

 ある。
 なぜなら、それによって見つけられる/得られるものこそが、ショーンバーグ図書館(ブラックカルチャー)の館長が言うところの「必要な面倒ごと」だから。
 necessaryなtroubleだから。
 おまえら、ご都合よろしく目つぶってスルーしてんじゃねえぞ、このダチョウどもが、と。だってさ、そういう面倒ごとって、この効率化されためまぐるしい市場主義的な世界では面倒どころか害悪だという洗脳に流されそうになりがちだけど、でもそういう面倒ごとと真摯に向きあうことって、そもそも我々個々人が持っているはずの権利じゃないですかね。

 図書館(=膨大で多様な知見にアクセスできるパブリックな場)でそういうことが得られるはずだ、っていうのは、もっと強く言っていいんじゃないかなって思いますね。

・いくつか気になったこと、その1。
 ピクチャーコレクションが際立って旧式モデルの資料提供してる気がする。インターネット創世記の約20年前にあの部屋実際に行ったのですが、その時の情報整理技術から何も進歩してないってはずはないと思うんだけど。オンラインまたはデジタルでタグ付けして探す、類似画像をレコメンドする、とか提供してないのかな。

・いくつか気になったこと、その2。
 ニューヨークと言えばチャイニーズ、わかる。
 そのチャイナタウンの図書館で、「ITに弱い年配者たち」としてのチャイニーズを描く。それ、どんなイコール??
 あと、いくつかある議論のパートで、肌の色の濃い人が発言するのが、ホームレスに対して厳しめのコメント、ていうのは??
 前半の、イスラムと西洋の奴隷解放思想、の話がちょっとよぎりますよね。

・映画中の、本の扱いや利用者対応について粗雑さが気になる、というコメントをたまに見るのですが、いや、あれでたぶん中の上くらいじゃないかな in US。

・で、なんやかんやがあった末の、ラスト・教科書批判の話。あー、今日見てきた図書館像の集大成だな、って思いましたね。この鍋のシメでこの雑炊が出てきてよかったな、ていう。(注:極私的にはうどん派)

・のこされた謎。
 劇中何度かカットインされる、館内の長い廊下の向こうのほうのベンチに誰か座ってる、っていう画はなんだったんだろう。
 でも、次に5番街のあの図書館行ったら、あの場所にあの人いそうな気がする。

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2019年07月04日

2019年5月後半+6月のまとめ

■2019年5月後半+6月のまとめ

●総評
 6月はイベント過多のうえに、予定外のタスクが入り込み、あっという間に過ぎ去って行きました。

●まとめ
・webフォームから、死ぬまでにやっておくべきことリストの更新をはかる。
・「なつよ、」
・「腐女子うっかりゲイに告る」
・深刻な時差ボケが長引いたために、たまってた「なつぞら」を消化できてしまう現象が発生。
・お取り寄せを提供すると造り方を分析するクラスタが作ったしめ鯖。新ジャガイモの素揚げ。
・地域コミュニティ参加とその現実について。
・吉備路を歩く。
・つながりのない同窓会に乱入する。
・仕事の進め方が親譲りであることを確認する。
・日文研好例創立記念パーティで、アイスクリーム屋さん&こだわりバリスタの珈琲屋さん(コーヒーメーカー製)を演じる
・新町特論寄席、OCLC話。
・暑くて喉が渇いているせいで一杯目を「週休6日」にしてしまう京都醸造タップルームに特有の現象。
・「今日の「CA読み」メモ」シリーズ開始。
・突然、1。
・暗緑物質(京都醸造)
・映画館リテラシーが低すぎて岩波ホールの映画入場要領がまったく呑み込めない事件発生。映画と演劇ってそんなに違うもんなのか問題。
・映画「エクスリブリス: ニューヨーク公共図書館」。コージーな環境ビデオ(議論パート含め)。
・邂逅、1。
・図書館。
・原田泰造です。
・「こういう仕事(図書館)をしてると、専門の常識を当たり前として物事を考えちゃうけど、世の中の100人中99人はそんなことどうでもよく、知る由もなく、非常に理解がざっくりとしていて、そのざっくりとした中からどれほどの興味をひきつけられるんだ、って話なので、そういう目線を意識的に持たねばだ」
・カレントアウェアネス編集会議(初参加としての)
・アート・ドキュメンテーション学会(JADS)・2019年度年次大会シンポジウム「アート・ドキュメンテーションとデータベースとの関係を探る : 知の蓄積と共有化のために」
・想定してない使われ方を想定することは本当に想定できないことだろうか、という疑問。
・成安造形大学のカフェテリア「結」の料理が尋常じゃなく美味すぎて、とても懇親どころではなかったという事件発生。蒸し鶏と焼き茄子を重ねてキャベツで巻いたの、鶏のクリーム煮、鮭や豚のグリル、白和え、グレープフルーツのジュレ、カナッペ、フォカッチャ。
・問題:「次のイントロを聴いてお答えください、というときの「イントロ」」
・努力クラブ「どこにも行きたくないし ここにもいたくない」@人間座スタジオ。何をしたくて何を考えてるかよくわからない、価値観がふわっとしてぶれぶれで何かがあっても表現し難い、そういう中2頃がよく出てるなと思ってたら、いやこれ、大のオトナも形は違えどだいたいこうだな、と。
・京都クラフトビールガーデン@北大路
・「N・Yはすごいのにおまいらときたら・・・」
・「夢見る帝国図書館」
・突然、2。
・なまはげチョップ
・好例・係の会@バンガロー
・ニューヨーク公共図書館トークイベント@京都府立図書館。NYPLのピクチャーコレクションと府立図書館のシナリオコレクションを並べて語るなら、NYPLのように使い方ガイダンスを行なったりボロボロに使いこまれたりくらいの“公共財化”を期待したい、と。
・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」上映会
・近畿地区MALUI名刺交換会。ダブリン税抜き価格事件。タイグ乱入→みっひつーるーさん顔利きの店乱入事件。
・ウッドミルブルワリー
・「大学図書館におけるデジタルアーカイブの利活用に向けて」(学術資料整備委員会 デジタルアーカイブWG)
・「図書館が日文研と世界をつなぐ―OCLC他による海外連携と図書館サービス」@日文研木曜セミナー。寄席。突然のホワイトボード芸。
・大阪王将で気の置けない人たちとの二次会。これが最後の別れになろうとは思わなかった・・・(注:大阪王将との)。
・突然、3。
・予習。
・『美しい知の遺産 : 世界の図書館』
・潜入→祭り→突然、4&邂逅、2→早過ぎた祭りの終わり
・日文研図書館見学会
・夏越の祓@上賀茂神社
・「いだてん」第2部初回。こんなの大河でやってる場合じゃない。

●5月後半+6月の月テーマ進捗
  ・CA+日本研究 → ペースとリズムはつかめた。
  ・木セミ+OCLC → 無事こなせた。
  ・調整活動 → 一部数値改善に成功。よかったねえ。
  ・(追加タスク) → あっという間に過ぎ去った。

●7月の月テーマは
  ・CA+日本研究(引き続き)
  ・2019GWeu
  ・祇園祭
  の、3本です。
posted by egamiday3 at 22:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月02日

今日の「CA読み」メモ:「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜他

 40周年記念号的な記事をいくつか読んで、これ50年までにもうひとテコ入れが期待されてるんだろうな、じゃないと”安定側”にまわっちゃうしな、と思たです。カレントはカレントだからとカレントがカレントのことしか考えてなければ、ていう(札幌記事参照)。

●『カレントアウェアネス』40年の歩み / 関西館図書館協力課
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_history
 これも参照のこと → 『カレントアウェアネス』30年の歩み(http://current.ndl.go.jp/ca_no300_history))

●友愛が図書館の連帯を強化する:LCとNDLでの交流から / 松林正己
「図書館文化の差異は、図書館が運営される文化のギャップそのものであり、その差異をCA編集上反映できないか」

●編集企画員を務めた12年間を振り返って / 森山光良
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_moriyama
・「編集企画会議で公共図書館の立場から推奨テーマ案を力説しても、関心を持たれず廃案になったということも少なくなかった」「アンケート調査によれば、CA ポータルの読者層に占める公共図書館関係者の割合は8.3%に過ぎなかった」
・「日本の図書館関係者、研究者等が、日本語以外の言語(主に英語)で、海外の雑誌、学術雑誌等への投稿をあまり行っていない」
・「編集企画会議の究極の目的は、とにかく執筆候補者を探し、承諾を得る道筋を付けることにある」「記事候補選定用の電子ジャーナルのリンク集(30誌程度)を、自分なりに作成するとともに、随時入れ替え更新しておき、会議前に一通りチェックおよびピックアップした。これによって、最近の動向を把握した」
 →よく考えたら、自分の主たる情報源がカレントで、それではカレント新記事の企画はできないんだ、ということにいまさら気付いた。どうしようかな・・・。

●『カレントアウェアネス』50年に向けての期待 / 村上浩介
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_murakami
「硬軟自在、「ノリ(乗り)」良くタイムリーに、最新情報(カレント)を慎み深く紹介する(アウェアネス)媒体」

●CA1951 - 『日本目録規則2018年版』のはじまり:実装に向けて / 渡邊隆弘
 http://current.ndl.go.jp/ca1951
・「FRBR等の概念モデルに準拠し、RDAとの相互運用性の担保をめざしたことで、これまでのどの版よりも抜本的な見直しとなった」
・「NDLは2018年3月に発表した「書誌データ作成・提供計画2018-2020」において、2021年1月からのNCR2018適用を目指すとした。これに向けてNDLでは適用細則の作成を開始」「NACSIS-CATについては、軽量化・合理化を目指す大きな見直し(「CAT2020」)が予定されているが、この段階では適用する目録規則の変更は行われない」「RDAにも言えることだが、NCR2018は従来のNCRと比べ自由度がかなり高く・・・記録の方法にも別法や任意規定が多いため、各データ作成機関では適用細則の作成など、入力方針の検討が欠かせない」「ISBD区切り記号法のようなエンコーディング方式(メタデータの構文的側面)は全く規定していない」
 →これきっかけで、今後おたがいの足並みをそろえ”ない”というのがある種のトレンドというか方向性になるのかしら。まあそれでもいいよね、っていうのがRDA以降の考え方っぽい気がする。
・(機械可読性の確保)「非構造記述ではリンク機能の提供につながらず、機械可読性の観点からは望ましくない」
・(著作の典拠コントロール)「全著作に独立した典拠データを作成することは、RDAを適用する海外の図書館においても行われていない。・・・複雑な場合にのみ典拠データを作成し、それ以外は書誌データ内で完結させる運用が多く見られる」
・(書誌フレームワーク)「NDLでは比較的早くからBIBFRAMEに注目していたが、当面はMARC21を採用するとした。合理的な判断と思われる」

●CA1952 - 灰色文献のいま〜2010年代の動向を中心に〜 / 池田貴儀
 http://current.ndl.go.jp/ca1952
・オープンサイエンス、オープンアクセス、研究データ
・「2010年代は、既存及び新しいステークホルダーの議論など、広く一般公衆への働きかけに関心が向けられ始める時期でもあった」
・「灰色文献の問題の所在が変化してきている」「インターネットを通じて灰色文献が流通することで、灰色文献そのものの概念が変わり、灰色ではなくなる」「膨大な知識や情報が生み出される今日、出版物以外のデータや資源など、あらゆるものを対象とせざるを得ない」
 →むしろ灰色であることがあたりまえになろうとしており、そりゃRDAにしろNCRにしろ自由度高くせざるを得ないので、ちゃんと自分たちで考えなさいね(=誰かが決めてくれるわけじゃない)、ということだなあ。

●CA1953 - 「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜 / 淺野隆夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1953

・「都市計画、エリアマネジメントの関係者から・・・これだけしかない面積でも、図書館が街の中で人の流れを作り、交流を生むことがわかった」「小規模なライブラリーでも併設してもらえるよう、新たなビル、施設を建設する地権者に対して図書館サービスのノウハウや人材を提供していきたいと考えている。これが筆者の考えるエンベデッド・ライブラリー(組込み型図書館)」

 図書館が図書館であることから外へ踏み出すことで、図書館本来の機能を取り戻した、というような話。
 大きいことをやるのか。小さいことからやるのか。いや、小さいからこそ大きいことができるのか
 小さいものが大きい流れを変えるには、自分自身が大きさをイキろうとするのではなく、社会全体の大きな流れを広く意識してその中にいかに飛び込むか、というのが課題なんだろうな、と。そりゃ、”図書館は図書館だから”といって図書館が図書館のことしか考えてなければ、社会にエンベデッドするという本来の機能はまっとうできないだろうからなあと。
 そういう意味では、大きいニューヨーク公共図書館のあの活躍は、決して”大きいから”ではないんだな、とも。
 とても興味があるというか、勇気が出る話でした。
 (注:1500uが小さいかどうかはまた別)

・「課題解決型図書館を標ぼうしているが、実際の利用者の課題とは、もっとはっきりとしない、もやもやとしたものではないだろうか」
「入り口に大きなタペストリー風のサインで当館サービスのコンセプトをわかりやすく表現した「はたらくをらくにする」を掲示」
「ビジネスパーソン支援に本当に求められているものは何か・・・「各職業の専門書」が2位にとどまり、1位が「ビジネスマナー・仕事術」、3位が「人間関係・コミュニケーション」」
・「Workのエリアでは自分の業界の棚に行けば必要な情報がすべてそろうようにまとめられている。またLifeのエリアでは働く人たちの生活に必要な情報とは何かをイチから考え、それらを項目立てしてふさわしい本を並べている。このようなテーマを決めてから本を選び、手に取りやすいように並べる」
・「利用者からは「ここができたおかげで本の世界に戻ってきました」という声をよく聞く」

●CA1954 - 企業のアイディア発想法を参考にした企画・イベント展開〜杉戸町立図書館の取り組み〜 / 小暮雅顕
 http://current.ndl.go.jp/ca1954
 「下記の企画イベントを全て予算0円で実施した」

●CA1955 - 阪神・淡路大震災関連文書に関する神戸市の取り組み:情報発信の活性化に向けて / 杉本和夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1955
・「阪神・淡路大震災の関連文書の整理保存等の作業は、神戸市からの委託契約により、2010年度から8年間にわたり、神戸市の外郭団体でシンクタンクである公益財団法人神戸都市問題研究所の手により行われた」(2018年3月終了、業務は神戸市文書館へ)
・「一次文書の典型はファックス文書で、当時ファックスは重要で確実な通信手段であった。ファックスで使われた感熱紙は、ほぼ真っ白な状態に劣化、判読困難となっていた。・・・感熱紙の復元手法を多数回に及ぶ試行錯誤を重ねて完成し、約1万5,000件の感熱紙を復元した」

●CA1956 - 国際子ども図書館の中高生向けサービス:調べものの部屋と調べもの体験プログラム / 小熊有希
 http://current.ndl.go.jp/ca1956
 「参加者はSNSやブログの記事など出典が不確かな情報源を参照していても、結果的にクイズに正解すれば満足してしまうことがある。単に情報を探す調べものから一歩踏み込み、「信頼できる情報源を選ぶ」「情報の正確性を確認する」といったプロセスも含めて調べることの面白さを体験してもらうためには、さらなる工夫が必要」
 →”出題”の巧拙は人を左右するし、だからこそ”出題”は難しいよね、という。
posted by egamiday3 at 05:46| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする