2020年12月31日

ごあいさつ2020→2021 附: #動画ファースト およびそのリテラシーへの道について


 2020年中もいろいろとお世話になりありがとうございました。
 2021年もどうぞよろしくお願いいたします。

 ずいぶんとろくでもない1年になってしまったような気がしますが、まあそれを繰り言してても埒が明かないので、ちがうことを書きます。
 ぼーっとしてる間に世間様はこんなにも「動画ファースト」になってたんだな、といまさらながら気付かされたっていう。

 先日、SMAPの中居くん(注:同い年)がやってる番組をなんとなく見てて、高校生の素人カップルがいて、彼女が彼氏の誕生日にプレゼントを渡す様子を彼女のスマホで録画してる、みたいなのをスタジオで見てるやつなんですが、サプライズで贈った彼女のプレゼントのひとつが「自分で作詞作曲した歌を自分で歌う」という、おいおいどんだけ昭和だと思ってたんですが、それをその場で歌うんじゃなくて、動画をスマホなりで見せる、という。しかもその動画がふつーに彼女が弾き語りしてる動画というのではなく、いわゆるミュージックビデオとかプロモーションビデオとか呼ばれるものと遜色ない仕上がりの、キレイな背景の中でキレイな彼女がキレイに動き回るのをキレイに映像加工して、なんなら洒落た書体の歌詞テロップがちゃんと付いてる、っていうやつで、うわ、すげえ、作り込んだな、と思わず言っちゃうようなやつだったんですけど。
 ただ、すごいにはすごかったんですが問題はそこじゃなく、注目したことには、贈られた彼氏が感動してなんならちょっと泣いてるんですが、たんに「自作の歌」に感動してる”だけ”の様子で、それが動画であることや、結構な手の入った作り込みされている(と少なくとも自分には思える)動画であることには触れず、彼女の方もその技術的側面あたりには、まあ特に注釈する様子もなくてスルー。

 その様子を拝見して、思うわけです。
 あ、そうか、このくらいの動画をつくってやりとりするのは、もうこの世代の人らにとってはとっくに日常レベルなんだな、ていう。

 コンテンツを載せるメディアとして、ていうかそれ以前の、個人to個人のコミュニケーションのためのツールとしての、動画、ていう。
 最近は情報を「テキスト」ではなく「動画」で入手したがる傾向にあるとは、まあなんとなく聞きかじってはいましたが、注釈も感動も特になく、カードにメッセージ書いて渡すようなノリで動画見せてる様子を目の当たりにすると、ああなるほど、動画ファーストなんだな、と実感させられざるを得ないわけです。

 思い返してみると、今年は特に「動画」「動画」の1年だったような気もしてきます。
 おうちで踊ろうと歌っては動画。なんとかガッバーナの香りがするんだと踊っては動画。撮影できなくなったドラマの代わりにといっては動画。
 もちろん、世間的にはとっくの前から、動画の公開や視聴がマス的にもミニ的にもメディアとして普及してたことは認識していましたものの、実はあまりwebで動画を視聴する習慣の無かったタイプのegamidayさん一個人ですら、今年は前年比で急カーブ的にweb動画視聴頻度が上がっちゃってるので、あたしですらそうなんだったら、世の中的なメディア習慣としてはもはや相当なんだな、と遅まきながら類推してます。
 そもそも冒頭のテレビ番組自体、出演者が私生活を自前のスマホで撮ってきたような動画で主に構成されていて、こちらはそれを画質にも内容にも特に違和感なく視聴してる、そんな番組構成にもいまやすっかり慣れきってるわけですし。

 演劇が公演できなくなったからといっては、動画配信。あー、今年たくさん観ましたねっていうか、劇場行けなくなったから動画で観ざるを得ないんですが。
 特にヨーロッパ企画さんなんか、公演はもとより、日常的なコンテンツのためのプラットフォームとして、かなり早い段階でシフトして毎日のように試行錯誤をそのまま公開し、その様子を見るにつけ、これは”代替”じゃなくて”シフト”だよなあと理解するのですが、それがいまだに続いてるので、やっぱり「メディアを握る」っていうのは(握り方はさておき)肝要なんだなあ、とか。

 ミーティングや学会・講演・シンポの類がZoomになったのは、まあこれは不可避的・代替的な文脈のあれだと思うので置いておきます。(これは「動画ファースト」というより「デジタルトランスフォーメーション」という文脈で語ることなんだろうなというふうに認識するのですが、なぜそんなふうに分けて考えてしまうのかは謎なので、保留)

 あと身近かつ実践で起こったこととしては、図書館総合展のオンライン見学会というやつで、地の不利と業務上の制約からここ10年ほどもろくろく参加できていなかった図書館総合展ですが、そんな歯噛みをしてきた全国地方の図書館人にとって完全オンライン化はむしろ朗報だったんじゃないかしらと思います。そんな中で、「おたくの図書館をオンラインで紹介しませんか」なんて事務局の人に言われたら、そりゃあ、うちとこみたいな鬼が出るか熊が出る(リアルに)かというような僻地に建つ図書館にとっては千載一遇のチャンスのような企画じゃないですかね。
 というわけで、〆切間近に大急ぎでこしらえたのが↓こちらの動画です。
  国際日本文化研究センター | 図書館総合展
  https://2020.libraryfair.jp/online_tour/2020/37
 えらくしたもんで”動画コンテンツ作成に心得のある人”というのもちゃんといて、おかげさまでこういうことができました。今後は自館コンテンツ作成のためのスキル習得が肝要になってきそうですね。

 そしてなにより、大学の講義の動画化があっというまに進んでいってしまった様子は、当事者の一人ではありながら、実際いささかポカーンとした心持ちであっけにとられてます。
 実を言うと、2020年当初、極私的なプロジェクトとしてちょっと取り組み始めようかしらと思っていたことのひとつとして、自分の非常勤講師としての講義内容を動画として録画・保存することができないだろうか、できたらいいな、そんな夢物語のようなものに向かってヨチヨチ取り組んでみようかしら、なんてふわっとしたことを考えていましたら、いやなんのことはない、3ヶ月後にはそれマジ実践することになったという。実際には、練習も御膳立てもプランニングもない自転車操業で15コマやったことなので、もちろん当初の腹案とはだいぶ違う仕上がりにしかなっていないのですが。
 ただ、やってみたらやってみたで、なるほど、そういうことに取り組んでみるべきという考え方の方向性自体は妥当だったんだな、と。そういう納得ができただけでも吉だったと、いったんはのみこんでおきたいと思うわけです。まあ、泳ぎ方を知らぬうちに水に投げ込まれるようなスパルタクスな思いを全国の教師教員が味わわされたわけで、吉凶は人によってたいぶ違うとは思いますが。

 そして数量や頻度が多いこととは別にもうひとつ顕著だなと思うのが、動画の作成&配信の”非専門”化というか、特別な行為ではすでにないということです。

 まず、個人まわりでの記録・作成のハードルが底を打つ勢いで下がっている。そのことによって動画というフォーマットが威力を発揮する様子をあらためて認識させられたのも、残念含みながら今年のコロナ禍ではあって、先日NHKで世界各地の個々人が自撮りしたコロナ禍下の動画を流すドキュメンタリーをやってたの見たのですが、確かに「コロナ禍」ならでは、「動画」ならではという感じではあって、これまでのように第三者が取材・目撃のために立ち入ることがかなわくなったような状況下であっても、医療の現場なり社会の一角なり日常の生活なりというのがその場その場で動画記録され、届けられていく。もちろん数値や言語で抽象化したものによる科学的大局的な議論が大事な局面ではあるんだけど、それでも背景とか雑音・声色とか視点、時間感覚、”間”や”空気”のようなもの、そういう「文脈」が事実に付加されてこちらに伝えられてくる、しかもそれがいまやペンを持つより手早く気軽に記録できる、そう考えると動画というフォーマットの持つ(良し悪しともに)ヤバさにもっと意識的にならなきゃなんだな、って思いましたね。

 それから記録・作成に加えて、配信(個人toマス、的な)という行為のハードルも、これまただいぶ下がってるんだろうなということについては、例えばもちろん数年前からいわゆるYouTuberという人たちが話題となり活躍していたということは知ってはいましたけど、どうなんでしょう、動画配信を専門とし得意とする人たちがそれをやる、とか、著名人や創作者がYouTuberに転向する、とかいうよりもむしろ、別途それぞれの活動をやってる人がツールのひとつとして動画メディア”も”使っている、という様子の方を目にする機会のほうが増えてるし、加速してるんだな、と。”YouTuber未満”のような人による、動画作成&配信のデフレ化というかコモディティー化のようなもの。

 そう、コモディティー化ですね。
 そりゃ、女子高生が自作の歌のPVを撮って、技術的な注釈も特にされないわけだから、とっくにコモディティなんでしょう。
 物心ついた頃からスマホはあるし、撮影・編集・加工がサクサクできるアプリはあるし、それを仲間内で共有するプラットフォームが使えるんだったら、使わない理由はないし、使えばリテラシーは上がるに決まってる。デジタルネイティブはほぼイコールで動画ネイティブであり、動画ファースト世代である、と。

 というようなところまで考えた時に、ハッとするわけです。
 え、自分、そんなリテラシーまだ習得できてないんですけど。
 …なるほど、これがデジタルデバイドかー。(そうか?)

 思えば10年ほど前、いわゆるタブレットが世に普及し始めたころ。カフェなりで隣りの家族連れがあかちゃんにタブレット渡しただけで放っており、赤ちゃんは動画画面を適当にいじりながら遊んでる、そんな様子を目撃したことがありました。
 それから5年ほど経ち、飲み屋で偶然会った知人のお子さんはYouTube大好きだといい、まだ事態をとらえきれてなかった自分は、へー、そんなん人気なのか、動画見て特にいいことあるだろうか?くらいにしか理解していませんでした。
 どちらも、よく考えたら文字・文章の読み書き推敲よりも先に、動画メディアをしっかり摂取しておられたわけですね。ぼーっと生きてたのは誰なんだ、と。
 そうやって育った世代の人たちが10年後には、いや冒頭の高校生世代であれば5年も経たないうちには、学生として自分の目の前に立つことになるし、同僚として共に働き社会活動していくことになる、と。

 え、ちょっと待て、その状況でこっちに動画ファーストの肌感覚とリテラシーが習得できてないの、マズくないか、と。

 もちろん、自分のメデイア習慣やリテラシー的コストを全振りで動画に向けなきゃ、というわけでは決してないのですが、少なくとも、これまで自分の”デジタル”と呼ばわっていた物が如何に2次元や平面やテキストコンテンツに偏っていたかについての反省は必要であり、ましてや、いやー自分アナログな人間なんで的な未来は回避したいよな、という感じです。
 そりゃ、このご時世に及んで、会議やイベントをオンラインでやることに拒否反応を示す御仁がいくらもいるらしいことを漏れ聞くと、自分自身への危機感も覚えます。ていうか、書籍・テキスト的な情報資源のデジタルトランスフォーメーションが「出版社」や「図書館」のような既存のプレイヤーに任せていてはちっとも前に進まない、っていうんであれば、そこはもう無視してあさって界隈のプレイヤーである「YouTube」や「zoom」あたりに白紙からグランドデザインしてもらったほうがいいんじゃないの、という気さえしてきますね。
 動画のプラットフォームもアプリもデバイスも性能が上がりインタフェースがフレンドリーになり、あとはこちらが手を出すのか出さないのかの問題だけ、となればなおさらです。

 というわけで、これまでもegamidayさんのTwitterや(ほぼ使わない)Facebookの投稿に「配信練習」なる謎のワードや、ド下手な動画ファイルなどがごくまれに登場することがありましたが、あー、なんか足掻いてるんだな、くらいにご理解くだされば。
 というエクスキューズをもって、2020→2021のご挨拶にかえさせていただきます。


 以下、今後さらに考えるための参考文献リンク。

・NHK 番組表 | 世界同時ドキュメント 私たちの闘い「自撮り映像でつづる危機の記録」
 https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2020-12-30&ch=21&eid=04162&f=etc
・とある男が授業をしてみた - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCzDd3Byvt91oyf3ggRlTb3A
・QuizKnock - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCQ_MqAw18jFTlBB-f8BP7dw

‎・Cute CUT
 https://apps.apple.com/jp/app/cute-cut/id583555212
・LosslessCut
 https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/losslesscut/
・AviUtlのお部屋
 http://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/

posted by egamiday3 at 19:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月30日

極私的・ニューノーマル2020の記録


 「ニューノーマル」「ニューノーマル」と言葉が安売りのように飛び交ううちに、何がノーマルかアブノーマルかもいまとなっては思い出せなくなってしまったような、そんなろくでもないこの1年で、じゃあ実際には何をやったのかやらなかったのか、変わったのか変わらなかったのか、そして何を考えたのかという、市井の一個人の記録。
 たぶん2年目以降が本格的な”修羅場”になるんじゃないかとも思うので、備えの意味でとりあえず今年のうちの現状だけでも記録しておこう、という感じです。


●衛生
 もちろん必要なときに手は洗っていましたが、わざわざアルコールで消毒する習慣などそれまではほぼ皆無で、ハンドソープの類も明らかに手が汚れた時には使いますけどくらいだったのが、いまとなってはいつの間にやら、日に何度も(時には、1時間に何度も)使うのが当たり前になったものでした。その習慣が1月末頃からついたこともあって、結果として、昨冬は一度も風邪をひかずに過ごすという幸いを得ましたね。毎年1度2度は風邪引きに悩まされており、そういう体質なんですよと虚弱ぶってたふしがあるものを、何のことはない、この程度で防げることを防げてなかったのかと思うともはやお恥ずかしいです。(なお、アルコール入りウェットティッシュの類は昔から多用していましたが、それでは防止不十分だったということかしら)
 手指(この言葉も今回で急増した気がする)の消毒が増えた結果、晩秋頃から手や指先が相当に荒れて、カサカサかつ割れてしみるので、ハンドクリームも使うようになりました、こんなんたぶん子供の頃に無理やり使わされて依頼じゃないだろうか。いままで使ってなかったのは、手がベトベトになって物が触れなくなるのがイヤだったからなんですが、教えられてあらためて塗ると、これも何のことはない、これまでのクリームの量が多過ぎたというだけの話だったっぽいという。思ってたのの1/4くらいで良かった。
 なお、あわせてキッチン用のアルコールスプレーも日常的に使うようになり、ついでながら食器洗いも食器用石鹸から除菌入り合成洗剤に変えましたが、その良し悪し(注:手や環境への影響)は不明です。


●自宅で過ごす
 いわゆるステイホームと呼ばれるやつですが、これは一般化できない、かなり個人の特殊事情的な話になります。というのも、いわゆる緊急事態のディープなステイホーム期間と、自宅の引越が完全に重なったためです。おかげで、家にいてやらなきゃいけないことが山ほどあったこと、新宅の収納場所が多かったこと、断捨離でモノをがしがし捨てたこと、結果、整理整頓された状態の自宅で緊急事態時期をたくさんのtodoをこなしつつ過ごす、という近年まれに見る有意義なゴールデンウィークだったのです、すみません。
 しかもその引越契機の自宅再整備により、居間が広々とし、書棚に余裕がうまれ、キッチンは動きやすく、買い換えたデスクチェアはリクライニング&オットマン付き、さらに窓の外に目をやれば元住人の植えた草木を通して日が射し込み、クチナシの白い花や椿の赤い花に小鳥たちが寄ってくるという、えっと、在宅で苦労してはる皆様にはなんかもうしわけないです。(なお、晩秋の頃にネズミとの戦さが勃発するのですが、それはまた別の話)

 そうやって絶妙のタイミングで「自宅で過ごすの快適化」が実現したのに対して。
 これまであんなに足繁く通っていたスタバに、コロナ禍以降ほぼ行ってない、ていうかもはや行く気がしない、という。そもそも土日朝のデスクワークといえばスタバと相場が決まっており、なんなら拙著1冊をそこで書き上げた(注:http://doi.org/10.15055/00006806)くらいでしたが、もうパッタリです。密避けで席数減ってるうえに、ビクビクしながらそんなとこで過ごす必要性というか意味がない、のに加えて、同時期に上記のごとく「自宅で過ごすの快適化」があったためかと思われます。
 なんていうかな、結局コーヒー自体はどうでもよかったんだなという、身も蓋もない感じです。


●外出
 そんな状態でもやはり家にじっとして居るのが耐えられない性分のegamiday氏。密は避けたい、外には出たい、街はおびえる。結果、なぜか山へ行くようになったという謎の現象が発生しています。「東海自然歩道」や「京都一周トレイル」などという、それまでたいして興味の食指も伸ばすようなことがなかったところへ、週末になると嬉々として出かけているという。なんなら地図買ってもうてるし。
 こうやって運動不足と腰痛をなんとか避けてるという感じでしょうか。


●本
 紙の本を買うことが減りつつあります。
 原因その1、外出が減って、本屋へ寄る機会が減った。
 原因その2、「自宅で過ごすの快適化」→スタバへ行かなくなった→「スタバ帰りに本屋寄り」という定番ルートがなくなった。
 原因その3、ていうか、そもそも一番良く行ってたジュンク堂の四条店が閉店した(コロナ禍前)。
 原因その4、自宅引越で大量に蔵書を仕分けし、その置き場所コスト、整理コスト、ていうかせっかく余裕の生まれた書架を再カオスにしたくない。
 1と2はコロナ由来ですが、3と4は非コロナ由来で、たぶん4が大きな要因なので、ニューノーマル認定は保留。


●消費行動
 もともとそれほど物欲のあった気質ではないのですが、さらに輪をかけて物欲がなくなった気がする、気がするだけですが。経済が危機です、消費をまわしましょう、的な上っすべりな言説がちまたにGoToしがちですけど、しょせん自分ひとりの個人的な消費で経済がどうこうなるわけでもなし、コロナで危機る規模の経済は、畢竟コロナを抑えることでしか戻らない(注:抑えても戻らない諸説あり)だろうから、しばらくは手堅く紐を締めといたほうが吉だなというのがひとつ。
 せっかく過ごしやすくなった自宅に、またもモノを増やしたくない(参照:「本」)、というのがもうひとつ。
 あと、そもそも自分の消費要素が「旅行(特に海外)」や「演劇」だったというのがあるので、どうしようもない。

 とはいえ、矛盾するようですが、”閉店してほしくないお気に入りのお店”というのはいくつもあるもので、そちらへはむしろこれまで以上に足繁く通い、それまでよりやや上乗せする程度ではありますが出費し、購入という名の投票行動を繰り返しているという感じです。特に個人経営的な飲食店・食品店を重点的に、そしてさらに言えばたとえクレジットカードや電子マネーが使える店舗だったとしてもできるだけ現金支払いで、個人レベルの消費でしかないのは同じなんですが、できるだけという感じで。
 飲食店もそうなんですけど、クラフトビールの醸造所さんも厳しい話ではあるので、ボトルで買えるところはボトルで、通販で買えるものも機会あるごとに、できるだけ(注:肝臓のもつ範囲内で)という感じです。室内のビール屋で飲むことはなくなりましたが、屋外か半屋外的なタップルームには以前と変わらず行ってるという。ですが、そもそもが”家で飲みたい派”なものですから、酒類の量り売り&テイクアウトが許可されるようになったことは不幸中の幸いで、何ならこれまで以上の高頻度でペットボトルビールを買いに行ったりしてます(注:肝臓のもつ範囲内で)。
 でも、朝パンひとつを買いにいくにしても、なんかいちいち「つぶれてほしくないパン屋さんまで、必要なパンを買いに、人通りのないがらんとした路地を、運動不足解消をかねてウォーキングしてます」みたいなエクスキューズめいたことを表現せなあかんの、世知辛いなあと思いますね。


●食事
 ただ、どうしても外出の頻度も距離・時間も減少するわけですから、外食の機会もそれなりに減ります、引越(参照:「自宅で過ごす」)によりキッチンがかなり使いやすくなったこともあるし。結果として、新しい店を開拓する機会が減ったのが一番まずい点かなと思います。テイクアウトが別に悪いわけじゃないんですけど、あまりその気にならないというか、外食って食事だけじゃないじゃないですか。外食先での、食器、配膳、接遇、調度、内装、厨房の匂いと音と空気感、それ全体。それがあたったり、時にはハズレたりして、でもそれが楽しかったんだな、と失って初めて気付かされたという寓話です。
 それから慌ただしい通勤時の朝食なんかだと、それまで屋外や車内やイートインで飲食することも多かったのですが、それを避けるようになりました。結果、朝家を出る時間を遅らせて朝食を家でとるパターンにシフトしました。結果、九州麦味噌の消費ペースが上がりました(注:うちは主にフンドーキン)。なんでしょうか、この桶屋理論は。
 あと、こうも医療崩壊してくると、絶対に医者にかからずに済ませるためのバランス食志向、が始まるのもそう遠くないかもなという。まあ、それは良いことではある。


●学会・講演・シンポ類
 コロナ禍以降、学会・講演・シンポ類への参加頻度が、増加しました。そりゃ増加しますよね、全部オンラインで参加できるんですから。週末がめっちゃ忙しくなりましたよ。
 以前は、東京開催、っていうだけではなっからスルーしてたようなものも、ふつーに参加できるようになったわけですし、(いまのところは)参加登録無料なものも少なくないので気軽に登録できるようになりました。 しかも自宅で講義準備したり洗濯機回したりしながら聴けるし、間に合わなくてもバス中で移動しながら聞けるし。あとオンライン開催だと、参加登録してる人あてに後日録画視聴可能とか案内されたりするので、平日昼間の仕事中の開催でも遠慮せずに参加登録しておいて、あとから視聴できるという。この”タイムシフト”が距離・場所問題以上にありがたいところがありますね、正直。もちろんリアルタイムもありがたいですが。10年ぶりくらいにまともに図書館総合展参加できたし。
 ただ、よく聞かれる「リアル懇親会が無い」ことを懸念する意見、それが無いと交流ができなくて困ることになるのでは、という説については、どうだろう、そうかもしれないしそうでないかもしれないとしか言えないですね。そういうリアル懇親会でしゃべりたい心理そのものが年配者(”オッサン”)の感覚なんじゃないか、学生なんかオンラインでいくらでもインフォーマルコミュニケーションとるだろうし、そこへ出向こうとしない/したくない人がリアル懇親会を求めてるだけなのでは、というあたりが疑問です。本気でそれを求めている人がどれくらいいるか、代替手段で充分かもしくはそのほうが適とする人たちはどうか、的なことはもっとゆっくり試行錯誤していってもいいんじゃないかとは思います、まあこれは懇親会に限らず本体でのディスカッション等のあり方も同じですが。
 あと、海外の司書コミュニティに日本のオンライン開催ものの情報を投げて、参加してもらったり議論を投げたりできたのも、非常によかったことかと思われます。という意味でも今後は、「オンライン催しの情報をデフォルトで海外発信する」というニューノーマルを浸透させなきゃなって思いますね。
 一方で、今後もしリアルでしか開催しないし録画動画もないようなイベントがあるとしたら、だんだんと”スルー対象”になっていくんじゃないかな、という気がしますね。それは”オンライン化志向”の有無というよりも、”オープンな発信”をどう考えているかという各コミュニティの姿勢が差となってあらわれている、ということだろうと思うので。


●リモートワーク
 ここは東京ではなく職種もリモート/在宅が効くようなやつではないので、緊急事態時期以外の出勤は特に変わりなくほぼ通常通りです。
 一方で、会議のための出張がなくなってwebで済むのは、閲覧系業務の自分にはめっちゃありがたいところです。
 あ、もちろん海外出張がなくなったのは非常につらいですが。でもEAJRSがwebミーティングになってヨーロッパの皆さんの顔を見ながら話せるようになったら、それでもいいか、と思えるようになるかもしれないです。但し最大の問題は時差ですね、そういった意味で阪大さんがタイに配信拠点作ったっていう話は、思わず拍手ものでした。


●講義
 大学での非常勤講師としての講義は、オンデマンドのオンライン講義と、密避けリアル講義の2種類です。
 これについてはまた別の話として。


●演劇
 演劇(主に小劇場)にさっぱり行けてないわけです、非常につらい。(注:換気・密避けの整備されまくった大きなハコではなく、住宅街の一角にあったりするような小さなハコのほうです) やってるけど行けない、じゃなく、やってない、が多く、そしてこのままやらなくなる人や劇団もあるかと思うときつくきつく胸が痛い。
 もちろんオンライン公演が増えたのは歓迎すべきことかと思います、とある東京でしか公演しない劇団(主にシベリア少女鉄道)を毎回交通費かけて見に行ってたのが、ハイブリッドでオンライン視聴も可になってくれたのはありがたかったですし、もっというと大阪も行くのめんどくさかったりしてた(ごめんなさい)ので。見逃し録画配信があるおかげでタイムシフトもできるし。演劇ではないですが、それまで完全に無縁かつ高嶺の花だった苗場も観れるんじゃないかしら。
 といいつつ、やはりリアルに、劇場で、劇場という空間の中で演劇を観たい。リアルを感じたいというのももちろんですし、小さい劇場で身体を小さくしながら、隣の人と触れ合いそうなぎゅうぎゅうの状態で、真っ暗な中でじっとしながら、目の前で息を荒くして汗を飛ばしながら役者がリアルに演じるものを観るっていう。もうそれ絶対ノット・ニューノーマルじゃないですか…。
 あと、小劇場に行って渡されるチラシの束の中から次これとこれ行こうかしら、って初見の劇団に行ったりする、そのセレンディピティさと数珠つなぎさが切れちゃってる状態です。オンラインで、これ、と特定して観るだけだと、「あー、はずれかー」ていうのがあまりなくなちゃって、でもそれはそれで楽しかったんだなということに、失って初めて気付かされたという寓話です(2度目)。
 その点、ヨーロッパ企画さんは動画配信というメディアの特性を活かす試行錯誤を初期から繰り返していて、やっぱりメディアを握るというのは重要だよなあ、と思いつつも、次回本公演をひたすら祈るように待つという感じです。
 動画越しに、劇場の開演ブザーが鳴るのを聞いて、目頭を熱くしたりしてます。


●「それが大事」なのは何か
 演劇もそうなのですが、失われたものがいくつかあり、ノーマル時には気付かなかったけどそれってやっぱり自分にとって大事な要素だったんだな、と思い知らされたりしたのの、最たるのが、在宅期間中にぼろぼろっと出た愚痴の類(http://egamiday3.seesaa.net/article/475505442.html)で、まとめるとこんな感じ。
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・スタバや図書館でデスクワーク・執筆・読書をすること。
・ふらっと外食すること。(既出)
・小劇場で観劇。(既出)
・旅行。旅行自体はふだんからひっきりなしに行ってるわけでもないものの、「行く計画を立てて予習する」を楽しむ余地から無いのがつらい。
・近場でもバス電車でうろちょろすること。
・京都の名所・観光地・街歩き。
・ビール屋さんでのクラフトビール立ち飲み。
・学生さんの前で講義すること。
・職場に行くこと。
・祇園祭。
・テレビドラマ。
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 そのうちのいくつかは復活し、いくつかは不安定で、いくつかは目処が立ってないという。

 そして逆に気付かされたのが、こうあらためて自分の愚痴をふりかえってみると、「会食・飲み会の類に行けない」とか、「在宅で人としゃべらない生活」とかって、特になんとも思ってないんだな、という感じですね。むしろ今回のコロナ禍でもっとも驚いたのが、そうか、世の中の皆さんは「ひとりで誰ともしゃべらず過ごすこと」がそんなにも苦痛だったんですね、っていう。お気の毒に、それはそれはステイホーム期間中、さぞやたいへんだったことでしょう。そりゃzoom飲み会だなんだって流行るわけですね。


●これからどうなる/どう考えるのか
 というような強制的にニュー化された諸々のノーマルのもとで、どういう考え方で今後いろいろな物事に対峙していったらいいんだろうか、ていうことのメモ。
 極私的・ニューノーマル思考、的な。

・コロナ前もそうだったろうけど、コロナ中・後の不確定な状態下では特に、この世界・社会をどうしていきたいのかということを考えるうえで、目の前の問題をとにかく対症療法的に、っていうところにエネルギー使っちゃうのはあまり上手い手じゃないんじゃないかと。心配してもしなくてもたぶんもう数年はかかることだろうから、ちょっと落ち着いて、(残念ながらいろいろあきらめる覚悟で、)じっくり見極めるくらいのほうがいいんじゃないかしら。
・特に図書館の役目というのは、ある意味、有事非常時にはすでに済んでて、有事に働ける問題解決パワーを平常時にどれだけ準備できてたのか、ていうところに関わる機能だと思ってるので、今後注力していくべきは今回の有事特有事情への対症療法ではなく、それこそ長い長いニューノーマルという”平常”のための基盤作り的なことなんだろうな、っていう。
・そういう意味では、この難局で突然不如意だらけで、そこで"今まで通りのこと"を無理くりやろうとすると、そりゃ手詰まりだらけになってしまうのはしょうがないわけで、それよりもむしろ、いまこの環境下でしかできないような"新しいこと"を考案して取り組むほうが、またとないチャンスで違うステージに行けるし、結果コスパいいのではないかな、と思いました。「ピンチをチャンスに変える」「時間を味方に変える」っていうことの本当の意味がやっとわかった、という感じです。
・具体例その1。MLAのようなコンテンツ業界は、モノ・土地・物理で商売している業界とちがって、デジタル&オンラインで攻めていけるんだから、いまこそ地方とか海外とかへの遠隔地へあれこれを届ける、アウトにリーチする、ということを積極的にやっていくべき、ていうか”やっていける好機”なんじゃないだろうかっていう。
・具体例その2。協働的な意味でいうと、場の提供、場の提供って、結局はその場が”リアル”から”オンライン”に変わった”だけ”の話であり、むしろ”オンライン”の場だからこそいままでは提供できなかった場所の、交流できなかった人と、協力できなかったプロジェクトに、わいわい(オンラインで)集まることができる、やっぱり好機なんじゃないか、と。

 そんな感じです。思考法の話なので、具体性はまだ無い。
 来年からはあるといいな、と。

 まあそれもこれも元気・健康でこそなので、そのための手指消毒、ということで最初に戻る感じで。

posted by egamiday3 at 19:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

極私的・egamiday十大ニュース 2020

 去年からの申し送りも念頭の絵馬で描いた青写真も、波の花のように舞い散っていくポイズンな世の中で、結局この一年はなんだったのか、いったん検証含みで棚卸しさせてください的な、極私的ふりかえり記事の3つめ。


●egamiday氏、今年の海外渡航は0マイル
 わりと直前まで本気で行くつもりだったのがいまでは信じられないくらいになりましたが、3月のボストン出張(会議出席)がキャンセルとなりました。第2の故郷(注:複数あり)への里帰りがチャラになったのを落ち込む暇もなく、五輪狂乱からのリアル脱出を目論んだ夏の旅行も無し、ロシア会議もなし、というドメスティックな1年、1年っていうかこれかなり長丁場で続きますよね。去年のヘルシンキ→ポルトガル鉄道旅行が*0代最後の海外渡航になりかねないことから、egamiday氏は「あの時に心置きなく好き勝手移動しておいてよかったなと思うより他ない」と悔しさをにじませています。
 あ、なお念のため、陸マイルは順調にたまってます。

●egamiday氏の2020年隠れテーマ「寄席tube」、まさかの前倒し実践
 寄席tube、すなわち、大学の講義内容を動画化する。
 実は年頭からそういうことを考えていて、ちょっとづつ技術面・内容面の様子を見ながらちまちまと取り組んでみるのもいいのかなー、などとトンチキ呑気なことを考えていましたが、ちまちまなんかとんでもない、あっという間の全面オンラインへの緊急移行宣言に流されざるを得なかった模様です。zoom操作を誤って初回動画で3回同じことをしゃべる、NYPL本の教材配信のために岩波と菅谷さんに直メールする(注:SARTRAS前)などのドタバタ対応で、週末ごとに長時間かけて準備、試行錯誤というか錯誤のままリリースせざるを得ない、クォリティも精査もぐだぐだな自転車操業、いやもはや一輪車操業で、えーと、こういうつもりではなかったんですけど、このことについてはもうちょっと別記事でゆっくり考えてます。まあスパルタで有無を言わさず経験できたことを前向きに捉えるしかないでしょう。

●egamiday氏14年ぶりの自宅転居、コロナ禍下で想定外にはかどる
 超絶気に入っていたはずの旧宅に、前年からちょくちょく訪れていたクライシスが、年明け直後から一気に加速かつ多発化し、なんだかんだで4軒隣りに転居することになったegamiday氏。当初、突然の巨大タスク到来に時間を取られることになるのかと戦々恐々としていましたが、そこへコロナ禍が丸かぶりした結果、出張や行事がつぶれて週末が使える、在宅勤務日の往復通勤3-4時間分が使える、さらにはどこにも行けず何もできないゴールデンウィークがまるごと使えるといった具合で、余裕のあまり#move2020というハッシュタグで「引っ越しはエンタメになる」とうそぶく始末。巻きに巻き、はかどりにはかどり、結果として当初の見積りより数ヶ月程度は早くプロジェクト全体が進行したんじゃないかしら。
 コロナ禍下の数少ない明るいニュースとして、代々語り継がれることでしょう。

●egamiday氏の劇的?ビフォー&アフター
 その転居後の新宅(after)ですが、お気にの旧宅(before)を離れることにも納得できるなかなかの過ごし良さで、キッチンまわりが広い、収納場所が多い、小庭に緑が多い等々がポイント。さらに家具と部屋の丁寧な採寸、住居関連書籍の読み込み、有無を言わさぬ機能性重視の収納、知人を介した専門家によるアドバイスの結果、配置と動線にプチイノベーションが起きて過ごしやすさが大幅に上がり、これほんとにステイホーム期間と重なっててよかったなあという感じです。数値上の面積は旧宅とほぼかわらないはずなんだけど、だいぶ余裕があるという、旧宅でスペース捻出に苦労していたのがウソのようです、台所なんかアイランドテーブルにしちゃったもの。
 と安心していたところ、足下をすくわれるように発生した”ネズミ・クライシス”、なんということでしょう。ご苦労はもうちょっとだけ続くんじゃ、のようです。

●egamiday氏、人生でほぼ初の断捨離モードを発動
 収納が多かったからというか、転居を機にたくさんのものをエイヤッと廃棄したからですよね、それは卵と鶏というか。
 というわけで、生来から捨てられずになんでもかんでも取っておくというegamiday氏に、人生でほぼ初の断捨離モードが訪れたようです。「要するに、モノが多いから自宅が暮らしにくくなるのだ」とやっとのことで悟ったらしく、せっかくの新しい収納スペースを無駄にふさぎたくない心理が働いた様子。それでも捨てようか捨てまいか迷ったものは、写真に撮って捨てる「bye写真フォルダメソッド」、いまこれを100円なり1000円なり出して新たに買う気が起こるかで判断する「ダイソーメソッド」、時給いくらなら何分何時間働いて買えるものかを計る「お時給メソッド」等々の極私的こんまりメソッドを導入。デカいものはハンマーで粉砕し、結果として45リットルの京都市ゴミ袋を数10枚ほどパンパンにしたとのことです。在宅勤務で大型ゴミの廃棄が手配しやすかったことも功を奏しましたね。
 なお、注目の「紙もの」の断捨離についてですが、書類についてはスキャナーを中古で購入し、順次DX中。書籍についても「C級レベル」(処分可)の仕分けはすでに終わっており、あとはメルカリかブクオフかそれとも関西古紙なのか、書庫部屋が空くのは時間と労力の問題のようです。
 ただ、その「時間と労力」こそが一番の問題なんですよね、実際。「捨てるだけならいつでもできる」ってあれ大ウソですよ(いまごろ気づいた)。

●egamiday氏、今年買って良かったもの第1位はリクライニングチェア
 なんだろう、別にそれほどホームにステイしてたわけでは全然ないんですけど、外向きの話の減りがちなのと、転居という一大イベントの存在が掛け合わさるとこうなりますかね。

 ニトリのリクライニングチェア
 https://www.nitori-net.jp/ec/product/1300360s/

 地べたに座るのが苦手で在宅中はほぼ椅子に座ってる派にとって、デスクチェアは重要なんですが、長いこと旧椅子があまり居心地いいと思えておらず、転居を機にソファでも買おうかしらとニトリ通いを続けていたのですが、さんざんソファを物色した結果、最後の最後に試し座りしたリクライニングチェアで「あ、これだったわ」と即買いしたという。よく考えると、日頃から電車・バスの座席が一番居心地よく感じる体質なので、それに近いのが最適なわけでしたね。座ったまま好きな角度までリクライニングを調整できるのと、後頭部まで預けられる背もたれの高さ、しかもオットマン付き。おかげでデスクワークもリクライニングも寝落ちも、なんならそのまま本気で睡眠してもいいくらいで、実際のところ夏場はほぼこれに座った状態で明け方まで寝てる日がしょっちゅうでした、さすがに腰が痛みますが。
 これを在宅期間直前&新宅転居直前に入手して、自宅快適度が大幅に上がり、コロナ禍と相まってスタバへぱったりと行かなくなる主因となり、もっと言えば残業時間が減りましたね、たぶん。


●コロナ禍下のブラegami その1・謎の朝パン屋ウォーキング
 いくら自宅が過ごしやすいとは言え、もちろん家にいてばかりでは運動不足や腰痛のおそれが大きいので、特に在宅期間中は積極的にウォーキングに出るよう心がけていた模様です。心がけていたというか、もともと好きで歩きに出てただけですが。「密を避けて歩こう」とうそぶきつつ、朝は朝食の買い出しにかこつけて初見のパン屋を開拓しにウォーキング。昼はテイクアウトの昼食を買い出しにウォーキング。夕には引っ越し作業に必要なグッズを買い出しに、ホームセンターまでウォーキング。結果、1日2万歩くらい(iPhone調べ)はざらに歩いてたとのことで、これについてegamiday氏は「密を避けて、買い出しのために、というエクスキューズをいちいち交えなきゃならないのが世知辛い」と弁明しています。

●コロナ禍下のブラegami その2・人のいない京都を観光
 在宅が解けたころのegamiday氏、次なるウォーキング活動は、観光客がすっかりいなくなった京都のベタ名所を観光、でした。インバウンドがゼロバウンド化した古都・京都。嵐山・嵯峨野、三千院、龍安寺、東福寺、銀閣寺等々。こんなにものんびりと京都観光してたのって、もう10年以上ぶりくらいな気がしますね。
 なおこの出歩きには一応「コロナ後の荒れ果てた世界を我々は如何に生きるべきか。その答えを求めて…」という大義名分があったのですが、えっと、答えはまだない。

●コロナ禍下のブラegami その3・謎のトレッキング趣味が発動
 さらに人々の気が緩み京都に人が戻ってきたころのegamiday氏、密は避けたいが運動不足は解消したいと考えあぐねた結果、なぜか週末ごとに山歩き・ゆるトレッキングに出かけ始める、という謎行動に出ている模様です。といっても市内散歩に毛の生えたレベルのものでしかありませんが、御室八十八箇所、比叡山頂近辺、北白川・瓜生山、清水山から伏見稲荷あたりまで。いままでそんなことやったこともなかったんですが、果ては「京都一周トレイル」の案内地図をわざわざ大垣書店で買い入れるまでに至りました。一説によれば、海外旅行に行けないフラストレーションをウォーキングにぶつけているのではないか、との憶測も聞かれますが、まあ事故や怪我のないようにはしてください。

●egamiday氏、やたらと連休が多かった一年
 5月のゴールデンウィーク5連休を皮切りに、7月4連休、8月には11連休と4連休の2セット、9月の4連休、11月の9連休、年末年始の9連休と、五輪シフトと在宅制度のあれもあるとは思うのですが、とにかく連休設定の多い一年でした。「連休○days」と何度ツイートしたか。(注:中1日出勤とかはふつうにある)
 とはいえ、もちろん旅行に行けるわけでもなく、引越&自宅整備以外にこれといった記憶はなく、結局はだらだらと準備・待機的なことかリハビリライクなことばかりをやってたというような気がする。いくつものプロジェクトが、芽生えそうになりつつ先送りになったり。 
 今年一年でどんなことをやったかというよりも、これまでの日常が今年はどう変わったのか、がどうしても多くなりがちだったのは、ある程度しょうがないかなとは思うので、そのへんのノーマルがどうニューしたかについては、別記事でまとめる予定です。

 とはいえ、コロナ禍期間分の寿命がロスタイムのようにあとから取り戻せるわけではないので、来年は「こういう新しいことをやり始めた」がたくさん書けるようにしましょう。こんな世の中でも。

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2020年12月29日

極私的流行語大賞 2020

 2020年ふりかえりの2つめ。
 流行語というか、印象的なフレーズ含みで。

・「図書館の本質はアウトリーチ」/「地域資料を世界の共有財産に」(@奈文研/京都府)
・動画 / 非対面授業
・自宅クライシス / #move2020 / 新宅 / byeフォルダ(断捨離)/「なんということでしょう」
・時間がとける/とけた
・QxLまたはQoL
・「Link Global, Love Local」
・寝落ち
・朝パン屋(在宅期間中の運動不足解消のため、朝一でパン屋を探してウォーキングする行為として)
・テイクアウト(クラフトビールの)
・「コロナ後の荒れ果てた世界を我々は如何に生きるべきか。その答えを求めて…」
・デフレーミング
・統計(エンコード化されたものとしての)
・祇園祭を返せ / #祇園祭2020 / #もしも祇園祭が / エア宵山
・「次の戦争を起こさせない」/「どうもしないよ」(映画『パブリック』トークイベント中の発言としての)
・配信練習
・連休
・「Make some Noise」
・「“図書館“の“アフォーダンス”が“パブリック”なのでは仮説」
・「空間は共有できないけど時間は共有できる」(上田誠)
・「やりたいこと、ちょっとづつ、ずっと、全部やる」/「充実で埋める」
・ゆるトレッキング / 東海自然歩道 / 京都一周トレイル / 5万円7万円10万円
・「デジタルアーカイブとは「未来の図書館をつくる」」
・「書を捨てずに街へ出よう」(御用聞き的な意味で)
・#図書館でクイズ
・災害と図書館 / 学校資料
・いつでもやったんぞボケナスの戦い
・「〜〜のモノマネをしている」
・クイズ見てる

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極私的・今年のアルファ本棚行きコンテンツリスト 2020


 自宅の”アルファ本棚”と呼んでる本棚に置いておきたい極私的アルファ級のコンテンツを、書籍メディアに限らずリストアップした、My Favorite Things。
 今年も豊作でよかった。


・『情報爆発 : 初期近代ヨーロッパの情報管理術』《書籍》
 http://www.chuko.co.jp/tanko/2018/08/005110.html

・「「情報発信とは研究者の生き方である」研究者のためのターゲティング・ストラテジー: イベントレポート」《記事》
 https://ura.sec.tsukuba.ac.jp/archives/18505
 (ここから「アウトリーチは図書館の本質である」という断言の着想を得た。)

・ヨーロッパ企画イエティ「スーパードンキーヤングDX」@AI・HALL(伊丹)《演劇》
 http://www.europe-kikaku.com/yeti14/
 (大歳先生の最高傑作。文化大戦争、または、ライフスタイル大戦争現代史的な。)

・BungakuReportEN《web》
 https://twitter.com/bungakureporten
 (今年の海外日本研究トピックスの首位レベルに上がるツイッターアカウント)

・『スカーレット』穴窯編《ドラマ》
 https://www.nhk-ep.com/special/scarlet
 (こういう暴れ馬的な展開をこそ、このスカーレットでは見たかったのだった。鬼気迫る。)

・いわしのホットサンド@後藤醸造《食》
 https://www.gotojozo.com/
 (もちろん経堂エールとともに。)

・MONO「その鉄塔に男たちはいるという+」@AI・HALL(伊丹)《演劇》
 http://www.aihall.com/tuchida_interview/
 (自分と価値観が少しでも違う者を蔑んでやまない感情と、それを増幅させる徒党組みについて。戦争は遍在することを描いたコメディ。)

・ヨーロッパ企画の暗い旅「“ろ”の旅」《テレビ》
 http://kurai-tabi.blogspot.com/2020/02/221.html
 (正解や誤答だけがクイズじゃないという、よく出来たクイズドキュメンタリー。)

・常陸野ネストビール「BREWBASE B2BASICS」(バックトィベーシックス)《ビール》
 (シンプルっぽく見えて、”旨味”が凝縮した味だった。豆腐を素で食べたらめちゃめちゃ美味かった、みたいな感じ。)

・「京都が未来である理由−−ポスト資本主義への道標」(中村佳太、『STANDART』日本版10号所収)《記事》
 https://www.standartmag.jp/collections/custom-collection/products/standart-japan-10
 (ちょうど”地域資料の世界発信”的なお題の噺を考えてた頃に触れた記事。「過度な成長や変革を求めず、世界の中の一部として、本当に必要な人に必要なものをサステナブルに橋渡しできれば」「Link Global, Love Local」。)

・DeepL翻訳《ツール》
 https://www.deepl.com/ja/translator
 (めっちゃはかどる。(自分の英語力はたぶん下がる))

・『間取りのお手本』《書籍》
 https://www.xknowledge.co.jp/book/9784767827254
 (新宅デザインの基本的な考え方を得られた、かも。)

・ヨーロッパ企画の生配信「集まれる人集合! フレンチトーストを食べる会」《動画》
 https://www.youtube.com/watch?v=j900ZFYuiGw
 (ヨーロッパ企画の生配信の第1回。これぞ、"ザ・ヨーロッパ企画"的なかけあいと笑い。)

・ヨーロッパ企画の生配信《動画》
 https://www.youtube.com/channel/UC2TbJKsHgrYCbLxKBI8fpXQ
 (「マルチに活動」を掲げるヨーロッパ企画さんが、コロナ禍下で積極的に打って出るプラットフォームとして、かなり早い段階でシフトしかつ試行錯誤しかつそれがいまだに継続しているという、これは”DX”や”代替”ではなくメディアの”シフト”だなと。そういう意味でも注目。)

・ヨーロッパ企画の暗い旅「100人でだしまきを食べる旅」《テレビ》
 http://kurai-tabi.blogspot.com/2020/04/225100.html

・京都醸造のビアグラス《グッズ》
 https://kyotobrewing.com/products/merch-logo-glass
 (食器で味が変わる、の典型。手放せなくなる。)

・クラフトビールのテイクアウト《ビール》
 (コロナ禍下で始まった、期限付きの免許(料飲店等期限付酒類小売業免許)による飲食店での量り売り制度。そもそも”家で呑みたい”派の自分には超助かるのですが、長くても来年3月まで?)

・ニトリのリクライニングチェア《グッズ》
 https://www.nitori-net.jp/ec/product/1300360s/
 (椅子に座る派にとって、デスクワークもリクライニングも寝落ちも(なんなら睡眠も)できる、実際夏場はほぼこれに座って寝てたという。在宅期間直前&新宅転居直前に入手して、自宅快適度が大幅に上がり、コロナ禍と相まってスタバへぱったりと行かなくなる主因となり、もっと言えば残業時間が減るまでに至ったという。買って良かったオブザイヤー第1位。)

・非同期テック部「ムロツヨシショー」《動画》
 https://www.youtube.com/watch?v=C-PKNRz4lys&t=591s

・ヨーロッパ企画「ドロステの果てで僕ら」《映画》
 http://www.europe-kikaku.com/droste/

・スターバックス・京都二寧坂ヤサカ茶屋店《場所》
 https://store.starbucks.co.jp/detail-1476/
 (ふだんは近寄りもしない激混み観光地店が、コロナ禍下ではがら空きで、和室を1時間以上ひとりじめしてるくらいに至ると、建物や採光や水の音が非常に心地良い場所です、本来は。)

・笑の内閣「信長のリモート」《演劇》
 https://warainonaikaku.wixsite.com/index/blank-5
 (zoom演劇を活用し、かつ信長・麒麟ネタを活用。最終的にこれが史実じゃないかと思った。)

・TVer《ドラマ》
 https://tver.jp/
 (ドラマがさっぱり始まらないので、「アリスの棘」とか「サイレント・ヴォイス」とか「ギルティ」とかを再放送で見てた。)

・「the mission of the Library−to educate, welcome and respect all perspectives, convene safe and productive conversations, and offer opportunity to all−directly combats divisiveness, ignorance, hate, and racism」《言葉》
 https://www.nypl.org/blog/2020/06/01/tony-marx-reflections

・吉本龍司「OPACのための汎用的なインデックスとスコアリング戦略」@(Code4Lib JAPAN Conference 2020)《プレゼン》
 https://wiki.code4lib.jp/wiki/C4ljp2020/presentation
 (「COVID-19 : 学校図書館支援プログラム」のための。技術面、設計思想、実践と意思、全面的に学ぶところの多い。なお、2020年度京都図書館大会の「どんな時にも図書館サービスを継続するためのデジタル技術」(https://www.library.pref.kyoto.jp/wp/wp-content/uploads/2020/11/03_jirei2.pdf)も同時参照。)

・志村真幸『南方熊楠のロンドン : 国際学術雑誌と近代科学の進歩』《書籍》
 https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766426502/

・「文化運動としてのこども風土記」(『学校で地域を紡ぐ』発刊記念オンライントークイベント第一夜)《催し》
 https://www.youtube.com/watch?v=iFjBIzeCG7o

・「ダウンタウンなう」広瀬香美ゲスト回《テレビ》
 https://www.fujitv.co.jp/DOWNTOWN_NOW/archive/index200703.html
 (「思ってた以上にかなりぐっと来た。果たして自分は、本当の自分の人生を生きているだろうか」)

・Vermillion Cafe《場所》
 https://www.vermillioncafe.com/

・「『パブリック 図書館の奇跡』公開記念 映画を通し考える、日本の公共性を持つ空間のあり方と未来」《催し》
 https://www.youtube.com/watch?v=D3VJK0lDI4w
 (極私的には第2夜(「どうもしないよ」等)が心に染みましたが、第1夜の「次の戦争を起こさせない」も同意。)

・『酒場の京都学』《書籍》
 https://www.minervashobo.co.jp/book/b487468.html

・ヨーロッパ企画「京都妖気保安協会ケース1・嵐電トランスファー」《演劇》
 https://www.youtube.com/watch?v=vA4dVPFsP-c
 (これが生配信かと思うと、見てるほうもヒリヒリする、挑戦作。)

・森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』《書籍》
 https://kadobun.jp/special/yojohan-timemachine/

・「渡辺直美のナオミーツ特別編 第1夜Innovator美の革命児」《テレビ》
 https://www.nhk.jp/p/naomeets/ts/424Y1R8Q3K/episode/te/96G2MJVXX6/
 (一見して自分とはまったく縁の無いジャンルのドキュメンタリーなのに、60分間いっさい目が離せず食い入るように見てた。)

・『図書館巡礼:「限りなき知の館」への招待』《書籍》
 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014163/

・「田村淳のコンテンツHolic」《テレビ》
 https://www.mbs.jp/contentsholic/
 (「創作」「読む」の徹底的なの。なんで終わんのよ、終わんないでよ、こんなんしゃべりたい人たくさんいてはるでしょう。)

・「家事ヤロウ」《テレビ》
 (前半、もはやレシピ検索では、「(食材) 家事ヤロウ」で検索した方が早い。後半、「人が料理してるところを見る」が料理における最上のエンタメ。)

・「突破ファイル」「クイズ!THE違和感」《テレビ》
 (ちょうどいい「内村プロデュース。」感)

・馬部隆弘『椿井文書 : 日本最大級の偽文書』《書籍》
 http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/113747.html
 (椿井サイドにちょっと感動しかけた。)

・ユリイカ・2020年7月号 特集「クイズの世界」《書籍》
 http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3441

・「津高生に本を届けようプロジェクト:学校休業期間の取組」@カレントアウェアネス・ポータル《記事》
 https://current.ndl.go.jp/e2281
 (コロナ禍下の図書館系ニュースの中でも、最高にクールでスマートでしかも熱い話。)

・パニコス・パナイー『フィッシュ・アンド・チップスの歴史 : 英国の食と移民』《書籍》
 https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4123

・ヨーロッパ企画「京都妖気保安協会ケース4・鴨川サマーデイドリーム」《演劇》
 https://www.youtube.com/watch?v=7nxby9I5CSA
 (公演であり、公演以上であり、動画であり、動画以上であるという、コンテンツの届け方をしていた。今年の本公演は無くなってなかった。でもやっぱりブザーを聞くと泣ける、劇場に行きたい。)

・「デジタルアーカイブ論構築」@デジタルアーカイブ学会《催し》
 http://digitalarchivejapan.org/kenkyutaikai/5th/workshops#riron
 (「デジタルアーカイブとは「未来の図書館をつくる」である」という着想を得た。)

・「Inside/Out : 映像文化とLGBTQ+」@早稲田大学演劇博物館《展示》
 https://www.waseda.jp/enpaku/ex/10407/
 (LGBTQを取り上げる映像作品について、自分の中にある認識不足を学ばせてくれた。)

・QuizKnockのYouTubeチャンネル《動画》
 https://www.youtube.com/channel/UCQ_MqAw18jFTlBB-f8BP7dw
 (「あー、ここに手を出してしまったか…」感を凌駕する、なるほど、動画ってそういうことかがなんとなくわかるお手本。)

・ナントカ世代「その十字路の先を右に曲がった」(リーディング再演)《演劇》
 http://sedai.main.jp/past/juujiro_reading.html
 (好きな演劇作品のトップレベルに入るのの、再演。)

・MANGA都市TOKYO展のトークイベント《動画》
 https://www.pscp.tv/w/1ypJdwdZaXYGW
 (TBSアナウンサーの人と学芸員の人が、自分たちのすごく好きな(いわゆるオタク的な)話を、自分たちにとって楽しげに、かつ、しかも聴き手を放置することなくちゃんと(門外漢である自分にも)理解できるように話す、それがほぼ過不足無い。人前で喋るお手本的なトークの仕方だったので、何度聞いても耳に心地よい。なるほどweb動画その他ではこういうふうにしゃべるといいんだなと、本展よりも収穫の多かったコンテンツ。)

・「ナナマルサンバツ」《マンガ》
 https://www.kadokawa.co.jp/product/201012000648

・京都醸造「弐」《ビール》
 https://kyotobrewing.com/products/gentei-mix-19-bottle
 (買って飲める中で、今年一番美味かったビール。)

・京都地図柄iPhoneケース(Crossfield)《グッズ》
 (地図柄好きなのでたまらん)
 https://shop.crossfield-design.jp/products/kyoto_flipcover_na

・「大学図書館の検索インターフェースを考える座談会」@図書館総合展《催し》
 https://www.youtube.com/watch?v=ms8-pJ0kiRs
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478294103.html
 (極私的「図書館総合展2020」大賞。内容の納得さももちろんですが、字幕・チャットの使い方や録画提供など、オンラインイベントの洗練されたやり方について学ぶところが多い。)

・「第6回日本語の歴史的典籍国際研究集会「デジタル人文学の可能性と未来」」《催し》
 https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/sympo2020.html
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478524955.html
 (特にセクションAで紹介された「デジタル源氏物語」について、「日本古典籍研究におけるデジタルヒューマニティーズのモデルとして、このプロジェクトは今後重要な位置づけになる」)

・「おちょやん」《ドラマ》
 https://www.nhk.or.jp/ochoyan/
 (言葉が荒いのに折れそうになったものの、もともと演劇好きなので見入ってる感。井川遥の「人形の家」が最高)


 以下は”手前味噌編”(自作・自分が関わったものの類)

・「君に届け 〜 OCLCと日文研をつないだ目録・ILLの物語」シリーズ
 http://egamiday3.seesaa.net/article/473695387.html
・「非対面授業のための動画作成の経緯・メモ」シリーズ
 http://egamiday3.seesaa.net/article/474296776.html
 http://egamiday3.seesaa.net/article/474493049.html
 http://egamiday3.seesaa.net/article/476955556.html
・CA1968 - 映画評『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 / 江上敏哲, 谷口正樹, 門林岳史 | カレントアウェアネス・ポータル(https://current.ndl.go.jp/ca1968
・「ご挨拶というか、ご報告」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/474337150.html
・「コロナ禍下の図書館(美術館・博物館)にまつわる雑感 : 観光とビール」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/475143500.html
・「"おらほ"と海外をつなぐ図書館」シリーズ
 http://egamiday3.seesaa.net/article/476452905.html
 http://egamiday3.seesaa.net/article/476826450.html
・「(Q&A)「司書にならない(なるつもりはない)としても司書科目を勉強する意味は?」「利用者として図書館に貢献できることは?」」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/476836183.html
・AAS-in-Asia2020神戸“OpenGLAM and Redevelopment of Japanese Studies - AAS-in-Asia2020 Submission and Review System”
・「映画『パブリック』にまつわるメモ 〜『鬼滅の刃』のラスボスに「Make Some Noise」を添えて〜」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/477513630.html
・「国際日本文化研究センター | 図書館総合展」
 https://2020.libraryfair.jp/online_tour/2020/37

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2020年11-12月のまとめ

■2020年11-12月のまとめ

●総評
 ネズミ、動画視聴、ジャパンサーチ、掃除、等々の目の前のタスクに流されそうになりながら、ていうか流されてた感。
 週2日・3コマの講義が入ると、どうしてもそれ以上のことに手が回らない傾向に。

●11月のまとめ
・連休9days、もう今年何度目かの連休。
・深刻な「いつでもやったんぞボケナス」(=対鼠戦)が続く。バリケード、薬剤、粘着、捕獲器、音波、兵糧攻め、半径5mのナショナルジオグラフィック。
・深刻なセキュリティ案件が発生。リアル脱出ゲーム。
・「図書館」(仮称)リ・デザイン会議。
 「未来を考えるときは、社会制度面より技術面の方が多く出がち」「授業から離れた学びの支援こそ」「学校と社会外界との接点・交流点としての”学校図書館”」「書を捨てずに街へ出よう」(御用聞き的な意味で)
 「2020年から2050年へ。「図書館」(仮称)をリ・デザインする!」視聴メモ ( #図書館総合展 2020まとめのうち) #図書館リデザイン: egamiday 3
http://egamiday3.seesaa.net/article/478534937.html
・#図書館でクイズ
・図書館総合展オンライン(2020)。おかげでほぼ10年ぶりくらいにまともに総合展に参加。
・図書館総合展オンライン見学会。オンラインなら自館も会場になるというのなら、ずっとオンラインでいい。
 「国際日本文化研究センター | 図書館総合展」
 https://2020.libraryfair.jp/online_tour/2020/37
・極私的「図書館総合展2020」大賞は、カーリルさんの「大学図書館の検索インターフェースを考える座談会」。内容の納得さももちろんですが、字幕・チャットの使い方や録画提供など、オンラインイベントの洗練されたやり方を勉強させていただきました。
 「大学図書館の検索インターフェースを考える座談会 | 図書館総合展」
 https://2020.libraryfair.jp/forum/2020/f039
 https://www.youtube.com/watch?v=ms8-pJ0kiRs
 「大学図書館の検索インターフェースを考える座談会」視聴メモ ( #図書館総合展 2020まとめのうち) #カーリル: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478294103.html
・「ジャパンサーチ正式版公開〜書籍等分野の連携及び利活用拡大に向けて | 図書館総合展」
 https://2020.libraryfair.jp/forum/2020/f022
 「ジャパンサーチ正式版公開 --書籍等分野の連携及び利活用拡大に向けて」視聴メモ ( #図書館総合展 2020まとめのうち) #ジャパンサーチ: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478483755.html
・「第6回日本語の歴史的典籍国際研究集会「デジタル人文学の可能性と未来」」
 https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/sympo2020.html
 「デジタル人文学の可能性と未来」@国文学研究資料館 視聴メモ (デジタル源氏物語、 日本古典籍研究国際コンソーシアム 等): egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478524955.html
 特にセクションA「「デジタル源氏物語」の構築と展開」について、「日本古典籍研究におけるデジタルヒューマニティーズのモデルとして、このプロジェクトは今後重要な位置づけになるだろう」
・「ナナマルサンバツ」完結
・「日本の図書館におけるOCLC WorldCatへの目録データ登録・利用の現状と課題」飛明奈(慶應義塾大学メディアセンター)
 https://doi.org/10.6084/m9.figshare.13302386
 「NIIがやってくれれば話が早いのにね」
・東海自然歩道、沓掛〜花の寺〜サイクリングルート
・「教材をつくろう。それは教えるためや学ぶためでなく、リテラシーの整理のため。」
・定年後。
・京都一周トレイル、粟田神社〜清水山〜清閑寺ルート
・ジャパンサーチ文献読み、そのまとめと執筆
 「今日の「ジャパンサーチ文献読み」メモ・2020.11: egamiday 3」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/478723599.html
・「ヨーロッパ企画の暗い旅 オンライン10年祭」
・人間ドック。大きくは問題無し、よかったね。
・アートドキュメンテーション学会。「展覧会はなぜ配信されないか。コンテンツ化を阻む要因とは」「「会いに行けるコンテンツ」だったのが「会いにしか行けない」コンテンツになっちゃったら終わり、的な」
・京都一周トレイル、五条坂〜今熊野〜伏見稲荷ルート
・Crossfieldの京都地図柄iPhoneケース
・『図書館とゲーム―イベントから収集へ (JLA図書館実践シリーズ)』
・京都図書館大会。
 「どんな時にも図書館サービスを継続するためのデジタル技術」吉本龍司
 https://www.library.pref.kyoto.jp/wp/wp-content/uploads/2020/11/03_jirei2.pdf
・水曜どうでしょう・アイルランド編


●12月のまとめ
・「世界を変えるためのもっともコスパの良い方法は、情報の共有(オープン化)です。」
・『結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ』
・2020年度京都大学文学研究科・文学部公開シンポジウム「デジタル人文学の世界へ」
・船形〜秋葉神社
・学校資料とは。
・「#リモラブ」「姉ちゃんの恋人」「この恋あたためますか」、界隈。あと、「35歳の少女」。
・おちょやん。井川遥の「人形の家」。
・「ノースライト」
・「E2315 - 移動図書館がつくるウィズコロナでの豊かな日常の可能性」(カレントアウェアネス・ポータル)。「早朝の水辺で,本とコーヒーとパンで豊かな一日の始まり」と、一見キラキラっぽく思われてしまいそうだけど、すごく良い、考察と発想と実践のマリアージュみたいな感じ」
・シベリア少女鉄道「メモリー×メモリー」
・「ヨーロッパ日本研究学術交流会議」。「個人主義も全体主義も極端に走ると同様な弊害が起こる、それを防ぐにはオープンに話しあいつづけること、そのための場(プラットフォーム)と連携が必要」
・「日本研究の新展開:グローバル化時代の研究・教育を見据えて」
・ケーキをふるまう。
・庭の椿に雪がつもりました。
・手が荒れる&ハンドクリーム
・掃除&片付け
・デリリウム・クリスマス
・Hazy Jane(BrewDog)
・#極私的ニューノーマル2020
・#動画ファースト
・「人はなぜzoomで画面共有する時に「よっ」とか「よいしょ」とか言ってしまうのか問題。」→3.4万
・@自宅、中止1件、催行1件。
・@帰省、なし。


 来年のこと(と、将来のこと)は、ぼちぼち考えましょう。

posted by egamiday3 at 18:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月09日

今日の「CA読み」メモ: IIIF Curation Platform、映画村図書室、公共空間×移動図書館×豊かな日常


●E2300 - 多様性を発揮する図書館運営:ドラァグクイーンの読み聞かせ
https://current.ndl.go.jp/e2300

「米国での内容を日本の環境に合わせてローカライズし,3歳から8歳までの子供を主な対象に,ドラァグクイーン(女装した男性)による絵本の読み聞かせ活動を行っている。自分らしさに対する自己肯定感や,ジェンダーや個性のダイバーシティを伝えることで「自分と他人とのちがい」を理由にした,いじめや差別のない環境づくりを目指して」


●E2301 - オープンな画像の利活用を開拓するIIIF Curation Platform
https://current.ndl.go.jp/e2301

 これすごい、汎用性を会得するとドラえもんみたいになる、的な感じ。

「ICViewerの独自性はそれ以外の部分にある。第一に,キュレーションという独自の構造をIIIFの世界に導入し,IIIF Image APIの仕組みを活用した部分画像へのリンクを収集可能とした。これにより,日本美術の絵本・絵巻から顔の部分のみを切り取り収集した「顔貌コレクション」のように,テーマ別の画像コレクションを利用者が独自に作成し公開できるようにした。第二に,部分画像を切り取ってエクスポートする外部サービス連携の仕様を定めた。これにより,CODH「KuroNetくずし字認識サービス」や東京大学「貼り込み資料画像検索プロトタイプ」のように,画像提供者以外が公開する画像サービスを利用者が独自に呼び出し使えるようにした。第三に,IIIF画像上に様々な情報をオーバーレイ表示できるアノテーションビューモードを追加した。これにより,「KuroNetくずし字認識サービス」のようにくずし字認識による翻字を元の画像に重ねたり,「江戸マップβ版」のように国立国会図書館(NDL)が提供する古地図「江戸切絵図」上に地図マーカーを重ねたりするなど,利用者が独自の付加情報をオーバーレイ表示できるようになった。」


●E2303 - 図書館構築システム上の利用者データへのリスク評価ガイド
https://current.ndl.go.jp/e2303

 リスクの軽減の手法
「データの収集や,使用,保存管理に関するポリシーを作成し,公開すること」
「収集するデータを最小化すること」
「インフォームドコンセントを得ること」


●E2304 - フランスの図書館ではどのような本が読まれているのか?
https://current.ndl.go.jp/e2304

「本稿では「公読書のための図書館(les bibliotheques de lecture publique)」を便宜上「公共図書館」と意訳した。「公読書(lecture publique)」とは,市民の読書の機会保障を国や自治体の責務として位置づけるフランス行政独自の概念」


●E2305 - 東映太秦映画村・映画図書室について
https://current.ndl.go.jp/e2305

 ↓これを読むと、利用が先か保存が先かは卵と鶏のようなもので、どっちにしろ動け、という学びを得る。

「このような状況を変える大きな動きが三点重なる。一点目が,2018年度から始まる文化庁委託事業「アーカイブ中核拠点形成モデル事業」(撮影所等における映画関連の非フィルム資料)である。受託した映像産業振興機構(VIPO)による資料調査が始まり,映画村が旧来使用していたデータベースに代わり新しい検索システムが構築された。大きな変更点はこれまでは映画村関係者しか利用できなかったものが,今回のシステムはウェブサイト上で公開され,誰でも所蔵資料について検索できるようになった。二点目が同じく2018年度から始まる京都大学大学院人間・環境学研究科の木下千花准教授(当時)による研究プロジェクト「東映京都撮影所資料を基盤とした日本映画史研究の国際的拠点形成」である。これは,同大学のイノベーション創出等を目的とした研究プログラム“SPIRITS”の2018年度採択事業であり,映画研究を専門とする同大学の院生の参加を得て未整理の台本の調査,整理が進められた。三点目が親会社である東映に2019年度から経営戦略部アーカイブ・スクワッドが組織化され,映画図書室専任スタッフの配属と運営予算化がなされるようになったことである。」


●E2306 - 「学芸大デジタル書架ギャラリー」の公開
https://current.ndl.go.jp/e2306

「背表紙の画像認識の研究は以前から散見されるが,実サービスとして広く実装されるには至っていない。技術動向にあわせて新しいアイデアを追求していくことが,次の時代の図書館サービス開発の糸口になる」


●E2310 - 公立図書館における蔵書構成・管理に関する報告書について
https://current.ndl.go.jp/e2310

「自由意見では,都道府県立図書館を中心とする集中保存方式への要望が多く挙げられたが,近年では自然災害で図書館の蔵書が万単位で被災する事例も出てきている。集中方式の共同保存が唯一の選択肢なのか,検討していく必要がある」


●E2312 - デジタルコレクション購入の手引き:英Jiscの4原則
https://current.ndl.go.jp/e2312

 これはいいガイド。

「本ガイドは,出版社との交渉にあたる図書館員を支援し,図書館と出版社双方の要求のバランスの取り方を説明し,両者が相互に有益な関係を構築して,デジタルコレクションの利用を拡大することを目的としている」

「「価格透明性に関する情報を提供させること」である。出版社は買い切り型購入にかかる費用の内訳に加え,図書館が各プラットフォームを評価できるようにその機能やサービスのレベルなども公表する必要がある」
「「価格設定に責任を持たせること」…プラットフォーム料の値上げは英国の物価上昇率を越えない程度にする,同一プラットフォーム上で複数のコレクションを利用している場合アクセス費用は割り引くなど」
「「コンテンツへの継続的なアクセスを保証させること」…事情によりコピーが使用できなくなった場合の電子送信やメディア交換など,図書館が導入した資料を利用可能な状態に保つ必要がある」
「「テキスト・データ・マイニング(TDM)を認めさせること」である。出版社は図書館のTDM利用を可能にし,要望に応じた生データの提供を行う」


●E2313 - カナダの美術館・図書館・文書館・博物館がもたらす経済価値
https://current.ndl.go.jp/e2313

 日本でもぜひ。

「試算は,GLAM利用者にとっての価値,GLAMを利用しない人々にとっての価値,学校教育の面での価値等のカテゴリに分けて行われ,様々な経済学的な方法を用いて2019年の1年間に得られた便益額が算出された」


●E2315 - 移動図書館がつくるウィズコロナでの豊かな日常の可能性
https://current.ndl.go.jp/e2315

 あーこれいいなあー、考察と発想と実践のマリアージュ、みたいな感じ。真似たい。

 社会実験『公共空間×移動図書館×豊かな日常』
「コロナ禍でもサービスを向上させ,安心な場所を提供していくためには,図書館一般があまり積極的に利用してこなかった屋外公共空間の活用が一つの鍵になるのでないかと仮説を立て」
 ↓
「屋外公共空間の利用を促進しながら豊かな暮らしの提供を行うことを目的とした」
「今まで本を貸し出すだけであった移動図書館に,公共空間を変容させる魅力的なコンテンツとしての付加価値を見出すこと」
 ↓
「早朝の水辺で,本とコーヒーとパンで豊かな一日の始まり」


●E2316 - University Journals:出版を大学や研究者に取り戻す挑戦
https://current.ndl.go.jp/e2316

 ”紀要”の名を捨てて「University Journals」を編もう、的な。
 ちなみにうちとこはもうずっとこれでやってます。

「大学が協力し, 機関リポジトリを活用し,従来のジャーナルシステムに代わる効率的,高品質,持続可能なOA出版システムをつくろうというUniversity Journalsの構想」


●E2317 - ジャパンサーチ正式版の機能紹介
https://current.ndl.go.jp/e2317

「プロジェクト機能は,ジャパンサーチ本体から切り離された,小さなジャパンサーチを作成できる機能とも言えるもの」「利用ケースとしては,例えば,学術プロジェクトにおいて,共同研究を実施している機関同士が互いのデータを持ち寄って統合する際,データベースやギャラリーの試作等を行う場として用いること等」


●E2318 - 第4回デジタルアーカイブ産学官フォーラム<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2317

「国内のデジタルアーカイブの今後の発展には,連携機関同士のつながりを強めるためのイベントや取組の実施が期待される。例えば,各アーカイブ機関間の調整を担う「つなぎ役」が理想通りに機能しているかの検証と議論」


●E2319 - CMSを利用したデジタルアーカイブの構築<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2319

「DA構築に特化したCMSであるOmeka Sと汎用CMSであるDrupal」
「CMSを用いることで,データ連携機能を含めたDAの構築を極めて迅速に行うことが可能になる」


●E2321 - JADS第99回研究会「新型コロナ資料の収集」<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2321

「新型コロナ資料収集をはじめるところが少ないのはなぜか」
「浦幌町立博物館では以前より折込チラシの収集をしており,吹田市立博物館も五月女氏が近現代史の担当学芸員であるので,新型コロナ資料の収集は,これまでの博物館業務の一環として取り組むことができる。しかし,他館では業務の追加となるため,なかなか実施に至らないのであろう」


posted by egamiday3 at 12:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする