●2023年5月・6月のまとめ
やりたいこと全部やる。
時間に糸目はつけない。
・『波よ聞いてくれ』
・『日曜の夜くらいは』
・『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』
・比叡山-大原ルート。ほぼボルダリングで結構危なかった。
・越境シンポ
・大宮−竹田−中書島ルート
・クライネガルデン
・「正誤問題からのメッセージ -- 国立大学図書系採用試験問題を読んだメモ・2022年著作権&学術コミュニケーション編」
http://egamiday3.seesaa.net/article/499265541.html
・国際日本文学研究集会
・#デジタルアーカイブクイズ
・特論登壇。しゃべりたおし&お便り紹介のコーナーで、まるっきりラジオだった。
・長岡天神一箱古本市。われわれはもっとZINEに着目すべきではないか。
・情報知識学会年次大会シンポジウム。
・謎会議
・ホームカミングデイ。これまで良かれと思ってやってきたことが着実に実を結んでるのを目にして、感涙にむせびぬという感じ。
・栗原邸@御陵
・山科疏水ルート
・「「デジタルアーカイブとは何か」自体にはさほど興味はないが、人々が考える「デジタルアーカイブとは何か」に差があること、その現象には非常に面白みを感じている。そういう、ヤなやつですよ。」
・謎の書店巡り
・マイナンバー更新で小さな奇跡が起きる。
・「和田誠展」。癒されながら同時に心揺さぶられるという奇跡の空気感。
・「建築家・鬼頭梓の切り拓いた戦後図書館の地平」展。ははあん、なるほどそういうことかー。
・我々はもっとMLAKに”学校”を加えて議論すべき(文化資源の所在としての)
・青もみじ@粟生光明寺
・デジタルアーカイブ・メタデータとの長い付き合い
・「民営コミュニティ型のようなマイクロな独立系“図書館”があり、一方で図書館は公共図書館ネットワークのような連携が要件なので、では前者がネットワークへの参加連携を望むなら、公共図書館ネットワーク側にはどのようなその用意と度量を備えるべきか。(なお制度法律は人民の求めで整備されると心得る)」
・高林鮎子シリーズ
・プラットフォーム。sideBにswitch。
・謎の海鮮冷麺
・不意打ちをくらった人生の選択クイズ
・勢いの町家アタック
・勢いの本棚アタック
・上岡龍太郎「浜辺にて」
・善峯寺の紫陽花
・デジタルアーカイブ学会フォーラム
・謎の体重減
・貸棚式書店の棚主を始めてみました。
・「某大図協のオンライン講演をきいてた。オープンサイエンス云々はその通り、今回の焦点だったライブラリースキーマはまったくもってその通り、という感じで、この諸事かまびすしい時勢に”論理構造”を再確認しようぜという地に足のついた話ががっつりされたの、希望しかないなと思った。」
・【 #egamidayの貸棚書店 はじめました】、こもれび書店にて。
・deep kyoto 体験。山本読書室など。
・「ABCソングを魔アレンジする旅」
・『リバー、流れないでよ』。「貴船の土地と季節が美しすぎる、上に、巧妙な脚本と、2分1カットの臨場感という、贅沢な“あいがけ”でした。映画の脚本に見取り図があるのすげえなと。土地。」
・夏越の祓。半年おつかれちゃん。
2023年07月10日
「海外の日本研究と日本図書館」に関する2023年5月・6月の動向レビュー -- 北米のDHと日本研究、日本国憲法改訂ウェブアーカイブ、先住権 他 ( #本棚の中のニッポン )
■「北米におけるデジタル・ヒューマニティーズと日本研究の現状」
・CA2042 – 北米におけるデジタル・ヒューマニティーズと日本研究の現状:発展、協働、そして課題 / ポーラ R. カーティス、後藤 真(翻訳)、川邊咲子(翻訳)
https://current.ndl.go.jp/ca2042
これだけ、記事を分けます。
↓下記をご参照ください。
・「北米におけるデジタル・ヒューマニティーズと日本研究の現状」(カレントアウェアネス)を読んだメモ: egamiday 3 http://egamiday3.seesaa.net/article/499989773.html
■デジタルヒューマニティーズ
●CEAL・NCC・DH会議@ボストン・2023年
・E2611 – 2023年東アジア研究に関する国際会議<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2611
今年3月ボストンでの諸会議の報告ということで、「Tools of the Trade : The Way Forward」「CEAL年次大会」「NCC公開会議」の3本を、ざっとさらう感じで。
「上海図書館の発表では、ChatGPTや音声合成技術等を駆使して作成されたLiu Wei副館長の動画が上映され、会場には驚きのざわめきが広がった。」
●Digital Orientalist’s 2023 Conference
・Digital Orientalist’s 2023 Conference: Sustainability in the DH
https://digitalorientalist.com/2023/05/19/digital-orientalists-2023-conference-sustainability-in-the-dh/#:~:text=Our%202023%20conference%20on%20Sustainability,Europe%2C%20Japan%2C%20and%20USA.
●ワークショップ@スタンフォード大学図書館
・Guest blogger: Andrew Patrick Nelson (Ph.D. Candidate, Department of East Asian Languages & Cultures, Ph.D. Minor, Department of History, Ph.D. Minor, Department of Linguistics, Senior Graduate Research Fellow, Center for Spatial and Textual Analysis) | Stanford Libraries
https://library.stanford.edu/blogs/stanford-libraries-blog/2023/05/guest-blogger-andrew-patrick-nelson-phd-candidate-department
3月の「Tools of the Trade: The Way Forward」を受けてスタンフォード大学東アジア図書館でおこなわれた、日本研究のデジタルヒューマニティーズワークショップ。
5月10日の1回目はテキストツール、NDLのOCR、Chamame、KuroNetくずし字などについて。
5月17日の2回目は画像ツール、IIIF、ジャパンサーチ、AIによる画像分類など。
さらに「Digital Humanities resources for Japanese Studies(日本研究のためのデジタル・ヒューマニティーズ・リソース)」も作成・公開されている。
・Bibliographic resources - Digital Humanities Resources for Japanese Studies - Guides at Stanford University
https://guides.library.stanford.edu/c.php?g=1323062
■コミュニティ
●タラ・マクガワン博士インタビュー
https://www.japan-insights.jp/jp/stories/stories03.html
「もし日本研究の資料を一元的に集約した情報プラットフォームがあって、学生や教育者が現在オンラインで提供されている研究資料の全体像をつかめるような仕組みがあったら素晴らしいと思いませんか。」
●Announcement of New Social Sciences Representative on the NCC Council
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Announcement-of-New-Social-Sciences-Rep
Elyssa Faison氏(オクラホマ大学)。
「The NCC has been at the forefront of expanding access to Japanese language to scholars at universities like my own, where there are few human or material resources dedicated to Japanese library acquisitions」
●Announcement of New Librarian Representative on the NCC Council
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Announcement-of-New-Librarian-Rep
Katherine Matsuura氏(ハーバード大学)。
「As a Japan Digital Scholarship Librarian, Matsuura knows a great deal about collaboration and the building of bridges across academic disciplines, institutional frameworks, and various global and networked communities. One such example is the Japan Disasters Digital Archive (JDA)」
●Specialist Spotlight: Haruko Nakamura
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Specialist-Spotlight-Haruko-Nakamura
Haruko Nakamura氏(イェール大学)
「Nakamura is also working on a number of projects that benefit the larger Japan Studies community, including the Ivy Plus Libraries Confederation’s Queer Japan Archive, a project that catalogs websites of organizations involved in research on, support of, and advocacy for LGBTQ communities in Japan.」
■日本資料
●ブラジルの日系移民資料
・Sources for Nikkei Documents in Brazil – The Digital Orientalist
https://digitalorientalist.com/2023/04/21/sources-for-nikkei-documents-in-brazil/
「最近、ブラジルの日系人に関する文書や書籍の収集と公開を目的とした新しいプロジェクトが開始された: 「デジタル・ヒューマニティーズ:日系コミュニティ文書のデジタル化と保存」」(https://sites.usp.br/c-nikkei/)
「日本移民の記憶とブラジル社会の一部としての役割を保存する」「主に日系コミュニティからの未公開文書や公開が非常に限られていた文書に焦点を当て、学際的な研究を可能にする」
ほかに、「ブラジルの日本移民コレクション」(https://imigrantesjaponeses.com.br/home.html)、「ブラジルの日本移民に関する文学コレクション」(https://tsuishi.wixsite.com/imigracaojaponesa)、「ブラジル移民文庫」(https://tsuishi.wixsite.com/brasiliminbunko)など。
●紙芝居資料
・Japanese Studies Spotlight: Performing Nationalism in UBC’s Kamishibai Propaganda Plays
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Japanese-Studies-Spotlight-Performing-Nationalism
「Kamishibai Propaganda Plays is a digitized archive of 52 kamishibai 紙芝居 (“paper theater”) plays in UBC Open Collections, the University of British Columbia’s open access digital library.」
「By digitizing the Kamishibai Propaganda Plays archive and making it accessible, our goal is to help future researchers of kamishibai obtain the resources they need. With this in mind, all of the scripts and images have been made available for download. 」
●円珍関係文書が「世界の記憶」に
・「円珍関係文書」がユネスコの「世界の記憶」に登録 | カレントアウェアネス・ポータル
https://current.ndl.go.jp/car/182246
■日本研究
●日本国憲法改訂ウェブアーカイブ
・Japanese Studies Spotlight: Rethinking Constitutional Revision in Japan: The Newest and Oldest Japan Digital Project at Harvard
https://guides.nccjapan.org/homepage/news/news/Japanese-Studies-Spotlight-Rethinking-Constitutional-Revision
ハーバード大学のJapan Digital Research Center (JDRC) によるConstitutional Revision Research Project (CR Project) について。2005年以降の日本国憲法改訂案関連のウェブアーカイビングをおこなっており、教育研究のためのリソースとして成長し、2023年にリニューアルした。
日本語が読めない学生でも参照できる英語化、草案や条文の比較、人々の意見の参照など。
「The road to success, however, was mired with difficult lessons on the fragility of digital materials and evolving technology.」
「In rethinking its origins as a web archive, the CR Project is moving beyond the curation of digital artifacts and moving towards the curation of knowledge derived from these collections.」
●ニュージーランドVictoria University of Wellingtonが、日中韓等のアジア研究の縮小・廃止を検討
・Asia is vital to NZ's future, except in our universities | Stuff.co.nz
https://www.stuff.co.nz/opinion/132318494/asia-is-vital-to-nzs-future-except-in-our-universities
・Up to 260 jobs may go at Victoria University to address massive deficit | Stuff.co.nz
https://www.stuff.co.nz/national/education/132121025/up-to-260-jobs-may-go-at-victoria-university-to-address-massive-deficit
■社会問題 ほか
●入管法の改訂
・押し通された「改正入管法」の舞台裏 国会参考人が問う | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
https://forbesjapan.com/articles/detail/63809
●技能実習生制度
・ベトナム人の技能実習生「日本に失望しましたた。帰国できるのがうれしいです」
https://gekibuzz.com/archives/17222
・夢見た国で 技能実習生が見たニッポン - NHKスペシャル - NHK
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/p3REq8pWYJ/
●「先住権としての川でサケを獲る権利 : 海と森と川に生きる先住民の集い」
・アイヌサケ漁どう回復 浦幌でシンポ、各国の事例に学ぶ 「集団の権利求め国と条約を」 /北海道 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230529/ddl/k01/040/014000c
「北米など五つの国・地域から先住民族や弁護士ら専門家が出席。各国の事例を紹介し、アイヌのサケ漁について意見を交わした」
「主催したアイヌの民族団体「ラポロアイヌネイション」(同町)は、浦幌十勝川でサケを捕る権利の確認を国と道に求め、訴訟を起こしている」
・“先住民族の権利”を海外から学ぶ アイヌ団体がシンポジウム開催 北海道浦幌町北海道ニュース UHB | UHB 北海道文化放送
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=35663
「ラポロアイヌネイション 差間正樹 会長:「私たちの先住権を国も道も認めようとしていない。他の国ではどうやって闘ってきたのかいろんな情報をもらいたい」」
「北米におけるデジタル・ヒューマニティーズと日本研究の現状」(カレントアウェアネス)を読んだメモ
・CA2042 – 北米におけるデジタル・ヒューマニティーズと日本研究の現状:発展、協働、そして課題 / ポーラ R. カーティス、後藤 真(翻訳)、川邊咲子(翻訳)
https://current.ndl.go.jp/ca2042
ポーラ・カーティスさんに、北米のDHと日本研究にまつわる事情を概説していただきました。
カレントアウェアネスには編集企画員として携わらせていただいてますが、提案したものがこうやって形になるとやはり感慨深いというか、ホッとしますね。なお、昨年(2022年のDigital Humanities 2022における記念レクチャー「北米における日本研究とデジタル・ヒューマニティーズ」(https://dh2022.adho.org/japanese_studies)や、『人文情報学月報』第115号の「デジタル・シフトとデジタル日本研究の未来」(https://www.dhii.jp/DHM/dhm115-1)を企画の種としています。
以下、ざっとさらうと。
まずは北米のDH事情を概観してみると、「DH」が一貫したカテゴリになっているわけではないが、様々なプログラム名によってDHとの関連付けと広義の解釈の両方を可能にしている、という感じらしい。
そのうえで日本研究のDHはというと、有志レベルで活発だが、システマチックではないということか(制度的、定期的支援がなく、将来が不透明)。「COVID-19パンデミックによる困難にも関わらず、より多くの日本の研究者が容易に北米のオーディエンスに接触できるようになってきているのは、まさにオンラインイベントの開催が増えているからである」という指摘は重要で、あれもこれもと列挙されるのは盛りだくさんに見えるんだけど、にもかかわらず「日本の研究者による参加は少なく、おそらくこれは、日本と北米のコミュニティ間でのコミュニケーションのギャップが依然として課題であることを示唆している」という指摘もまたさらに重要(註釈先文献は、Curtis, Paula R. デジタル・シフトとデジタル日本研究の未来. 人文情報学月報. 2021, no. 115-1.(https://www.dhii.jp/DHM/dhm115-1))、ていうか、んー、やっぱりそこか、と。
そしてさらにDHへの図書館員の役割(@北米)については、ただでさえ人手が足りてないのに、過剰な追加負担で研鑽し率先する司書もいる、と何人もが紹介される。誰もがどこまでできるかはまた別の課題でしょうが、そこをカバーするかのようにグループ/コミュニティでの活動例もまたいくつか紹介される。
結果としてカーティスさんの問題意識は「北米のデジタル日本研究においては、個々の研究機関や研究者のプロジェクトにとどまらない年次イベントやワークショップ、共同プロジェクトを企画・運営していく後ろ盾となる、中心的で公式な資金提供を受けている組織が存在しない」というところと、「JADHのFacebookページ、DHJのメーリングリスト、DHJDiscordサーバーなど、交流の場は十分にあるにも関わらず、未だコミュニケーションのギャップがある」というところにあるようだ。「ネットワークを構築する」「コミュニティの枠を越える」「アクセスしやすくなる」「生産的になる」といったDHの利点が活きる/活かせるように、意識的積極的な活動を、という感じです。
つまるところ、マインドがどうなのか、ていう。