「図書館学教育・研究にたずさわって(仮題)」/佐藤翔(同志社大学)
図書館学教育研究グループ研究例会
2013年7月20日(土)14:30 -
同志社大学 司書課程資料室
「#佐藤翔」という身も蓋もないハッシュタグが瞬間的に関係者をざわつかせたイベントを、聴きに行ってきました。
後輩の人がまともなtweetをしてくれてたので、あたしはもっぱら周辺情報かちゃちゃを入れるかだったのですが、その当日の様子のまとめ↓。
●佐藤翔物語( #佐藤翔 のまとめ) - Togetter
http://togetter.com/li/536420
業績が潤沢すぎて紹介してもらえないとか、yuki_oに言及するときは必ず「仲がいい」という枕詞がつくとか、そういう小ネタは上記の通り。
●佐藤翔 - 研究者 - ReaD & Researchmap
http://researchmap.jp/min2fly/
プレゼン自体は、彼のプライベートな生い立ちもあり、でもメインは、上記にも掲載されている彼のこれまでの研究業績を概観し、特に博士論文の内容について詳しめに概説する、という感じでした。プラス最後に、これからやっていきたい研究と、大学教育にあたっての想い、みたいなのを。
全体的にざっと聞いてみて考えたことですが。
この人があちこちにばらばらとたくさん手をひろげているのの、その芯のあたりにあるのは、「人と資料・情報をつなぐ」ということを「環境」のほうからアプローチしようとしてる、っていうことなんじゃないかなあたぶん、と思たです。
ふたこと目には「自分には実務経験がない」的なことを言わはるんだけど、けど、「こうしたい」「こう考えたい」「これを知りたい」と言うてはるそのさまざまの上のほうに掛かってるのは、我々実務者(?って言っちゃっていいのか)と想いは同じ、「人と資料・情報をつなげたい」というのがある。同じ、ていうか、結構強く濃く見える、そのへんのポンコツ職員なんかより全然。
同じなんだけど、でも、例えばあたしなんかでも「人と資料・情報をつなげる」ことを考えたり想ったりするときに、具体的にこの人とこの資料を、とか、もっと引いた画で見たとしても、こういう利用者層にこういう資料群を、実際にどうつなげるか、力尽くでも引っ張ってくるか、みたいなイメージがあるんだけど。でもたぶんこの人はそんな引っ張ってくるようなつなげかたというよりも、そのための「環境」のあり方を明らかにして、どうすれば人と資料・情報が”力尽くでなくても””つながってくれる”かどうか。そのために、じっと目を凝らして利用者と利用行動とその環境とを見よう見ようとしてはる、んじゃないかなあって。もうこれはごめんなさい、当人にとって当たってるか当たってないかはそれほど関係なく(笑)、そういうふうに思たですよ。
リポジトリへのアクセスのされ方のこれでもかというような分析とか。利用者が複数の情報源を使い渡る様子を調べたいとか。排架と発見の関係を実験するとか、そういうの。
そういうのの調査・分析結果を、実務の現場で活かしてもらえるように還元したい、って言うてはるわけだから、これはこちら側もちゃんとはらを据えて受け止めて、活かしていく態勢を持たなきゃアカンだろう、と思いを新たにした感じです。我々の問題です。そんな、実務者になると学術情報流通への興味を満たし続けられない、的なかなしいことを言わせてる場合じゃないですってマジで。
一方で、教育への思い的なものについては、一転して実務者っぽい語りだったので、それはそれでおもしろかった。今度はそのへんのもっと大きな語りもうかがってみたいと思いました。いまの自分が一番考えたいことのひとつでもあるので。
ラジオで、とか。
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