2015年07月03日

AAS in Asia 2015 @台北、に行ってきました。記録(その1)

・AAS in Asia 2015 @台北、に行ってきました。記録(その1)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/421699189.html
・AAS in Asia 2015 @台北、に行ってきました。記録(その2)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/421800363.html
・AAS in Asia 2015, Taipei 参加メモ #AASinAsia
 http://togetter.com/li/837823


 AAS in Asia 2015 @台北、に行ってきました。
 これはその見聞き考えたことの極私的記録です。
 おおむね極私的印象にもとづきますので、という感じで。

(ちなみに、台湾の美味しいものとか、街や人の様子とか、鹿港という台中の町でのぶら歩きとか、そういった旅情のあれこれはここではごっそり省きます。)
 
 AAS in ASIA 2015
 http://aas-in-asia.meeting.sinica.edu.tw/

 ↓来年おこなわれる予定の、同2016@京都・同志社のこととか。
 AAS-in-ASIA@Doshisha 2016
 https://www.facebook.com/events/1374887112837746/


●AASのこと

 AASとは、Assciation of Asian Studiesの略で、北米におけるアジア研究の学会です。
 アジア研究ですから、日本・中国・韓国から東南アジア・南アジア・大陸内部的なあたりも含みます。分野的にも幅広く、人文系から社会・政治・産業なども含みます。参加者は北米の研究者が中心だろうと思いますが、ヨーロッパ、アジアなどこれも幅広くひろがっています。

 AASは毎年3月後半に毎年1回の学会を北米で開催しています。2000人〜3000人とか参加があるらしいです。
 で、最近になって、同じく毎年1回の学会をアジア地域のほうでも催して、アジア現地の研究者が参加しやすいようにしましょうよね、ということをやり始めたらしいです。それがAAS in Asiaです。2014年にシンガポールでおこない、2015年に台北でおこない、そして2016年には京都でおこなわれる予定であるという。

 その、AAS in Asia 2015 @台北に参加してきました。
 主にひとりで。プライベートで、休暇・私費で。
 ちなみに参加費は、早割で4000台湾ドル。標準で5000台湾ドル。1台湾ドルは4円くらいですから、結構な、あれです。
 私はAASの会員とかではないですけど、会員とかではなくてもふつうに参加できました。ていうか会員とかあるのかどうかちゃんとはわかってない。


●会場とその構造のこと

 2015年6月22日(月)の朝、会場へ向かいました。
 会場は台北の中央研究院(Academia Sinica)とよばれる研究機構です。台北駅近くの宿から会場までは、地下鉄で30分くらい、バスで10分くらい、キャンパス内を歩いて10分くらい。やや緑深い感じのところです。

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 中央研究院の中の人文社会系本部ビルみたいなとこが会場で、低層階に図書館や、大きいホールと会議室があり、上層階に各分野の研究室や小さいセミナールームがあり、というような感じです。開会式や基調講演なんかを大きいホールでやり、各分科会を上層階のあちこちのセミナールームを借りてやる、というような構造になってます。
 ほかに、昼食用の中くらいのホール、ロビーでの企業展示(Exhibition)、というような感じ。

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 学会専用の建物ではないし、そこでは学会だけやってるわけでもないです。だからなのかどうなのか、何というか、この催し全体の”見晴らし”があまりよく見通せないな、という印象はありました。自分がいまいる場所や移動している場所以外では、どこに誰がいて何をやっているのか、何がおこなわれているのかが、いまいち俯瞰では把握できないという感じ。物理的にも、頭の中での把握的にも。


●開会式と人の出入りのこと

 開会式と基調講演は、会場の大きいホールでありました。1日目の開会式・基調講演、2日目夜の伝統芸能鑑賞(レセプション(パーティ)前にみんなが集まる)はこのホールにみんなが集まる、という感じです。逆に言うと、みんなが同じ場所に集まるような機会は、ほぼこの時しかなかったという。
 1日目の基調講演、2日目の芸能鑑賞とも、ざっと見てだいたい200人弱くらいが来てるかな、という感じでした。

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 ただし、プログラムによれば分科会(パネル、ラウンドテーブル)は3日間で120件近くあり、それぞれにパネリストが3-4人いて、規則ではパネリストは学会全体で1回しか登壇できないので、ほんとの参加者は300人から400人、自分のような聞くだけの人を含めれば全部で500人程度はいる計算なわけです。でもそんだけの人がこのホールに来てる様子はまったくないし、各分科会での参加者×同時開催数とか、ロビーやエレベーターの人の行き来具合なんか見てても、そんな規模の人出ではない。

 つまり、たいていの参加者は、自分の参加すべき分科会や参加したい催しの時以外は、ここにはいないわけです、たぶんどっか行ってる、または来てない。
 あたしの知り合いの人の動きを見たり話をしたりしてもなるほどそうだったし、2日目だか3日目だかの朝にたまたまバスで見かけて迷ってたので案内してあげたフランスの宗教学者の人がいたんですけど、なんかもう話聞いてると、登壇する分科会にだけ来たみたいな勢いだったりするという。
 まあそりゃそうか、自分の専門分野がちゃんとある研究者の人たちが来てて、まったく専門の分科会に聞くだけでも出るかっていうと、みんながみんなそんなことはしないでしょうという。

 で、分科会だけでなく、基調講演のような全体会にも来てたり来てなかったりする。
 なので例えば、AASに来てるはずで会いたいけどもケータイとか知らない人だと、会えないし捕まらない、っていう。あたしここに来てるはずのある人に会おう会おうと思ってたんだけど、とうとう会えませんでした。会えなかったの、びびった、マジかと。別にそんな大して広くないビルなのに。そういう感じのイベントなのかなと。

 基調講演は、東洋文庫研究部長の濱下武志先生。ここの1階の図書館にも「濱下武志文庫」と称された書架がありました。
 建物内はwifiあり、ゲストアカウント使えました。wifi超大事。
 外は35度越えの猛暑ですが、中はクーラーがんがんに効かせて(そういう土地柄らしい)薄手のジャンパーを重ね着しないととてもじゃないけどやってられないくらい。

●パネルのこと

 基調講演修了後、分科会の時間がスタートしました。
 分科会は大きく分けて2種類あって、「パネル」と「ラウンドテーブル」。ただ、あたしが参加した「ラウンドテーブル」のひとつは、結局それまで見たパネルとまったく同じ進行をしてたので、そのへんの意識はあんまよくわかんない。
 ので、以下、「パネル」として。

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 パネルは1ピリオドが約2時間(1時間55分)。9時-11時と、11時-13時と、お昼休みを挟んで、14時-16時と、16時-18時。各ピリオドで同時に14の分科会が進行してます、ほぼ毎ピリオドそのくらいいやってる。
 で、間の休憩時間が10分しかありません。しかも各ルームはこの建物のわりとあちこちに点在しているかたちで借りてて、南棟と北棟にわかれてて、エレベーターがだいぶ小さいもんだから、部屋間の移動に結構な時間がかかる。いちおうリフレッシュの軽食とコーヒーがサーブされるエリアが低層階にあるんだけど、休憩時間でもこの人数規模に比したらほぼいないに等しいんじゃないかくらいしか、人を見かけないっていう。あとでたぶんちゃんと紹介するExhibitionにも、言うほど人がいない。だからやっぱり、会いたい人が捕まらない。これはたぶんこの会場の物理的なあれによるものだろうから、毎回こうとは思えないですが、ただ、休憩時間10分というのは留意しておくべきあれかも。(確かにこれが30分あるとまただいぶちがう)

 その14のピリオドのうちのひとつを選んで出ると、小さいセミナールームに15人から30人くらいが参加してるという感じです。椅子・テーブルは「ロ」の字や「コ」の字にテーブルが並んでて、いわゆる教室型の会場じゃないから、なんとなくパネリストも参加者もフラットな立場で参加してる、みたいな感じにはなってる。ちょっといいなこのデザイン、って思います。

 パネルの進行は、司会が1人いてその人が進行する。パネリストが3-4人いて、まずひとりづつ20-30分くらいづつ発表する。これでもう1時間20-30分。それを踏まえたうえで、ディスカッサントの人が1人いて、全体や各発表を講評・コメントしたり、自分の見解を述べたり、パネリストに質問して答えてもらったりということをする。4人それぞれの発表がひとりのDiscussantの視点によって語られていくと、こう、ゆるやかにまとめられていく感があります。これが20-30分くらい。
 残りの時間をフロアからのコメントや質疑応答(これがたくさんあることもあればほとんどないこともある)にあてる、という。質問が自然と全体を巻き込んだディスカッションのようになっていく感じ。

 で、ほぼすべてのパネルが、このかたちの進行でした。
 どの分野も、どの地域のも、どの国の大学から来た人の進行も、これ。だったので、これがここの学会の”やり方”なんだなって思いました。

 あと、なんとなく観察してると、あるひとつのパネルの中での司会の人と、パネリストの人たちと、ディスカッサントの人たちと、あとフロアで聞いてる研究者の何人かの人たちっていうのが、あ、要するにあなたたちお知り合い・お仲間なのね、ていう空気感だった。で、似たようなテーマのちがうパネルに行くと、前に見かけた人とだいたい同じ人が座ってるっていう。

 言語は、すべて英語です。日本分野のテーマで、パネリストも司会も質問者も日本語話者であっても、全部英語。
 
 発表の仕方はさまざまでしたが、だいたい共通して、もうある程度ちゃんとしたペーパー(論文)のかたちでできあがってるものを発表してはるな、という感じ。それを、人によってはがっつりパワポに仕立てて発表したりもするんだけど、むしろそういう人は半分いるかいないかくらいで、2-3枚しかパワポないとか、あるいはまったくパワポなんかないとかで、えんえんとそのペーパーを読み上げてるっていう人だって別にめずらしくないという。それをふむふむってみんなで聞いてるという。
 なんかそれ見てるとね、ああそうか、日本語って相当書き言葉と話し言葉が乖離してる言語なんだなあ、ってまったくあさってな感想持っちゃいましたけどね。
 あと、配付資料はほぼ皆無。
 あー、アメリカだなあー。って思いました。2007年にALAに行ったときに感じたのの再来みたいになった、ていう。


 いま、1日目の午後ピリオドくらいの感想です。
 たぶんつづく。
 パネルの内容のことなにも触れてないですね、たぶんこんな感じです。

posted by egamiday3 at 04:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする