2017年07月08日

このMALUIがすごい! : 「近畿地区MALUI夏の親睦会2017」からの報告

 
 先日(2017.7.2)、京都某所にて、近畿地区MALUIの恒例行事である”名刺交換会”あらため”夏の親睦会2017”が開催されました。

・近畿地区MALUI
 https://kinkimalui.wordpress.com/
・近畿地区MALUI 2017年夏の親睦会
 https://connpass.com/event/58372/

 MALUIというのは、要はMLAのバージョンアップ版であり、
  Museum(美術館・博物館)
  Archives(アーカイブ・文書館)
  Library(図書館)
  University(大学)
  Industry(産業・企業)
 の略で、文化学術情報関係のあらゆる人々で集まり、交流し合い、まあるい環になったところでお互いに協力しあって課題解決にもいそしみましょうよね、という多業種横断的な業界ムーブメントです。
 近畿地区では数年前からこのMALUI関係者が顔を合わせて自己紹介しあいましょうよねという”名刺交換会”という名目の呑み会がたびたび開かれており、善男善女が集っては友達の環!をかたちづくりつづけて早幾年、環が螺旋になりつつあるんじゃないかという成長ぶりであります。

 私もこの会に参加し、(ちょっとしたよんどころない事情で遅刻したディスアドバンテージに多少の心理的ダメージを持ちつつも)いろいろな方のお話をうかがってきて、たいへん勉強になりました。
 MALUIは組織ではなくムーブメントですので(たぶん)、固定メンバーがいるわけではもちろんなく、でもそのゆるさというかアドホックというか、だからこそ得られるファーストコンタクトの機会、というのがいいよなって思ってます。

 それで、せっかくなので、どんな方のどんなお話をうかがって環をひろげてきたのか、というそのいくつかをご報告してみようかなと。そうすることで、来なかった人たちをうらやましがらせたうえでの来年以降につなげてはどうかと、そういう浅知恵含みの記事です。


●全国遺跡報告総覧の世界発信
 http://sitereports.nabunken.go.jp/ja

 奈良文化財研究所の研究者で高田さんという方にお会いしてお話をうかがう機会がありました。
 高田さんは奈文研の全国遺跡報告総覧を世のデータベース類と連携して流通させようとしてらっしゃる方で、え、そうなんですか、あたし常々、あの活動はもっともっとこの業界で注目&議論されるべきだと思ってました(例:これこれ)し、これはベストプラクティス行き、この流れ来い!って思ってたし、もっと言うと、このニュースきっかけでうちとこでもいまちょっとしたことを具体的に取り掛かってる最中なんで、お話うかがえてありがたかったです。
 具体的には下記を参照。

・奈良文化財研究所、全国遺跡報告総覧とWorldCatとのデータ連携を開始
 http://current.ndl.go.jp/node/33409
・奈良文化財研究所、全国遺跡報告総覧の英語自動検索機能を公開
 http://current.ndl.go.jp/node/32393
・全国遺跡報告総覧、ProQuest社のディスカバリサービスSummonに対応
 http://current.ndl.go.jp/node/29385

 その時に見せてくださったのが下記の図なんですけど、

image2.JPG

 「ここまではやったんですけど、これ以外に何かないですかね」って問われたんですけど、いや、もうこれ、全部やってますやん、やれてない自分とこが縮こまるだけのやつですやん、ってなって恐縮してしまいましたっていう。
 その場にいた図書館業界の懲りない面々も「これはすごい」と色めき立ってたんですが、でもやっぱり、ていうかいまになって色めき立つくらいに、ほんとは当たるべきスポットライトがまだまだ当たり足りてない、もっと当たってほしいと思ったので、2015年に1記事出てるみたいではありますが、ぜひこの連携・発信活動のあたりをもういちどカレントアウェアネスでお願いします、という感じで、その会に参加してたカレントアウェアネス担当者にお願いしておきました。


●アニメ資料のアーカイブ化
 「プロダクション・アイジー」というお名前をあたしはそれまで存じ上げなかったんですが、会場でその自己紹介がされると「おおー」という声が上がってたので、あたしが知らないのがあかんかったのですね、「攻殻機動隊」ですよね、すみません、永崎さんに見ろと言われてまだ見てないです、すぐ見ます。Amazonプライムとかにないかな。ていうかwikipedia見たら知ってる作品ばっかりでビビった。
 そのプロダクション・アイジーの山川さんという方がいらっしゃってて、この方には3月にトロントでおこなわれていた北米の日本研究司書の集まりにもいらっしゃっててそこでお会いしたのですが、アニメ資料のアーカイブ化に携わっておられるとのことで、これもまた、さまざまなお話をうかがい勉強させていただきました。これは要後追い。
 ネットで見つけた参考文献を貼っておきます。

・山川道子インタビュー「アニメ会社におけるアーカイブ、そして未来」 | X - クリエイターに聞いた10年後の未来
 https://joshibi.github.io/mdw16/a/2.html
・第75回デジタルアーカイブサロン「アニメーション制作資料の保存と活用」
 https://www.slideshare.net/MichikoYamakawa/ss-75279406


●『ひっちょのステンショと呼ばれた駅』
 京都駅研究家の北川さんにもお会いしました。

・京都停車場 ひっちょのステンショと呼ばれた駅
 http://kyototeisyaba-hittyonosutensyo-m1025.blog.jp/

 京都のカフェで「『京都駅 絵葉書で見る140年』展」というのをやってて、京都駅関連の図像資料がずらーっと展示してあったのを、あたしもこないだ見に行ってきました(https://twitter.com/egamiday/status/860339682378477568)が、充実しすぎてて図録買って帰らざるを得ない感じで、堪能して帰ってきました。(当然ながら)知らんこともいっぱいあった。京都駅はまだまだ掘り下げられるべき。


●合同会社AMANE
 金沢からいらっしゃっていた上田さんという方にもお会いしました。合同会社AMANEというところは学術資源の保存とデジタル化にかかわる事業をやっておられるところで、金沢大学や石川県などの各機関、京都大学などとも連携でいろいろやっておられる。あと、あの国文研の江戸料理レシピ関連のをやっておられたのもこちらです。
 CiNiiひいたらいっぱい記事出てたので、リンク貼っておきますね。

・CiNii Articles 検索 - 上田 啓未
 http://ci.nii.ac.jp/search?q=%E4%B8%8A%E7%94%B0%E3%80%80%E5%95%93%E6%9C%AA
・KURA: 博物資料情報に対するDOI付与の意義と展望
 http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/handle/2297/45891

・合同会社AMANE
 http://amane-project.jp/


●『賀茂祢宜神主系図』データベース
 月本さんという方は、本業とは別に、上賀茂神社の文書のデータベース化にたずさわっておられるそうです。

・賀茂県主同族会
 http://www.kamoagatanushi.or.jp/
・賀茂県主同族会(上賀茂神社) 賀茂祢宜神主系図ほか
 https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/2600515100

 上記サイトで重要文化財である「賀茂祢宜神主系図」が公開されていて、800年代から明治までまとまってる、検索もできるという。
 関連論文もオープンアクセスで公開されてましたので、貼ります。

・『賀茂祢宜神主系図』データベースの構築と活用の可能性(じんもんこん2015論文集)
 http://id.nii.ac.jp/1001/00146546/

 9月にはこの系図の曝涼・展覧もおこなわれるらしいので、これはカレンダーに書き込んどかなきゃなという感じです。


●展示・イベント各種
 京都国立近代美術館の黒岩さんから、8月から10月にかけて開催の「絹谷幸二 : 色彩とイメージの旅」展をご案内いただきました。9/1には京大の山極総長と対談イベントするらしいですよ。

・絹谷幸二 色彩とイメージの旅 | 京都国立近代美術館
 http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2017/421.html
 
 伊丹市昆虫館の坂本さんからは「ぶんぶんミツバチ」展の案内をいただきましたが、残念ながら7/3まででしたね・・・

・伊丹市昆虫館
 http://www.itakon.com/ 

 大阪市立中央図書館の司書の皆さんからご案内いただいたのは、デジタルアーカイブのオープンデータ提供についてです。
 下記のページを見たら、ミニ展示として「オープンデータ活用術」というのをやってたんですね。そうか、”活用方法の展示”か、これはかなり学ぶべき。

・デジタルアーカイブのオープンデータ化開始 - 大阪市立図書館
 http://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?key=johsaozpv-510


 他にもたくさんの人にお会いしましたが、手元に資料のあるがこんな感じです、すみません。

 あと、ごくごく個人的なハイライトとしては、高校の時の先輩に20数年ぶりに再開したことで、まさかこんな近場におられるとは思ってなかった。名乗ってもしばらくリンクしなかったみたいで、めっちゃ驚かれましたとさ。
 そんなハプニングもたまにある(かもしれない)という近畿地区MALUIの催しは、今後もちょくちょくおこなわれると思いますので、興味のある方はぜひ下記のML登録からよろしくです!

・近畿地区MALUIメーリングリスト
 http://www.freeml.com/k-malui


posted by egamiday3 at 12:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする