2020年04月09日

非対面授業のための教材作成の経緯・メモ (2020/4/5現在)

 1回目(3/29現在)は、動画コンテンツの検討経緯と実践でした。
 2回目(4/5現在)は、テキストベース教材までの経緯と手順です。


●前提(前回と同様)
・科目は「図書館情報資源概論」
・受講者はおそらく20-30名程度、2回生が多い。
・通常時の授業はパワポ投影+書画カメラ投影+ホワイトボードを併用。
・通常時の授業形式は、講師が口頭でしゃべる講義、学生の提出物を書画カメラで投影しながらの応答、等。
・なお、前期は上記1科目しかないので、これだけの手間をかける余地があった、ということはメモしておくべき。


●課題(変更あり)

旧:15回のうちの”少なくとも”2回を非対面でおこなう。
 ↓
新:15回のうちの”少なくとも”4回を非対面でおこなう。(なんと!)


●構成の方針(変更)
・2回だけなら小手先の構成変更でよかったけど、4回だと全体に影響が出るので、わりとホンキで構成を組み直さないといけない。
・とはいえ、変更するのは構成にとどめ、できれば内容やパワポは変更・再作成したくない。(前回同様)
・「図書館情報資源概論」という科目の性格上、どうしても”資料現物”をナマで見せたい単元が少なくない。また、講義であってもやはりナマでしゃべり伝えたい単元も多少ある。
 ↓
・対面授業再開までは、単元の中でも”現物をナマで見せなくても良い”種類のものを、先に済ませてしまうことにする。
(例:インターネット資料(wikipedia)、出版流通、選書・蔵書構築など)


●作成すべきコンテンツの在り方(変更)

【前回の検討結果】
・スマホに耐えうるパワポ・資料投影。
・動画は長いと飽きるし見てもらえない。
・使えるギガが限られている。
・おおかたの受講者向けには短時間で要点をさくっと伝える。
・とはいえ、ガチ勢にもある程度応えたい。

 ↓

【今回の検討経緯】
・いろんな人の見解やデータを見聞きしていると、当初の想像以上に学生側の条件は厳しそう。
・視聴環境・容量・時間について、可処分に限りがある学生(またはあまり消費したくない学生)は、かなり多いのではないか。
・他にもたくさんの科目を履修するであろうことを考えると、他の科目との容量・時間の取り合いが、これも想像以上なのではないか。
・そう考えると、いったん作成したものの、20分の動画は長いのではないか。
・とはいえ、やはり一定数は毎年いる”ガチ勢”には応えたい。ていうか、できるなら勉強してほしいし、させてあげたい。

 ↓

【今回の検討結果】
「余裕がある人/詳しく学びたい人」(ガチ勢)向けに、長め詳しめの動画コンテンツを作成する。
・これとは別に、「余裕がない人」向けに、動画コンテンツと同じ内容でそれを最小限にかいつまんだ、テキストベースの教材を追加で作る。
・どちらを選択してもよいことにして、宿題は同じものを出す。
・これにより、自分の条件や熱意によって、自習するコンテンツとメディアは選択できるものとする。かつ、成績評価のための課題は同じものとする。


●ここまでの感想
・対面式の授業ってなんとリーズナブルで効果的なフォーマットだったのか、リターンズ。


●テキストベース教材の作成
・テキストベース教材の作成を、できるだけ効率化したい。
・ふだんパワポでしゃべってる内容を、推敲しながら文章化して打っていくのは、実は意外と手間や時間がかかる。
・それよりは、いったんしゃべった動画の内容を文章化していけたら、だいぶラク。
 ↓
・Youtubeの字幕機能を活用して、テキストベース教材へ転用してみる。

(手順)
・動画コンテンツをYoutubeにアップロードする。
・字幕機能の画面を見ると、しゃべった内容が自動字幕機能により文字化されている。(ただし、こちらの滑舌にもあちらの精度にも難が多く、そのままではもちろん使えない)
・Youtubeには字幕ファイルのダウンロード機能があるので、試行錯誤の結果、srtファイルなるもので保存→wordで開くと、うまく文字データとして入手できる。
・その字幕文字データを、コピペしたり横目で見たりしながら、しゃべった流れに沿ったテキストを打ち込んでいく。
・動画中の画面を挿画として、ところどころでペーストしていく。フリーソフトのScreenpressoなら、いま見てる画面をそのまま切り取って、画像としてコピペできる。

 ↓
 意外とすんなりできました。
 しゃべり動画とテキストを別々に作るよりは、いったんしゃべってしまってからそれを文字化するほうが短時間で済むのでは、という知見を得ました。


●できた&アップロードしたコンテンツ
・レジュメ(パワポファイル)
・宿題(wordファイル)
・宿題のための必読文献(PDFファイル)
・講義a・長め詳しめの動画教材(mp4ファイル)
・講義b・最小限のテキストベースファイル(wordファイル)
・受講要領「最初に読んでください」と書いたreadmeファイル(テキストファイル)


●今後の展望
・動画がどれだけ視聴されたかによって、今後どっちにシフトしていくかを考え直すべき。


●この間のニュース
 著作権法35条云々の前倒し云々で、オンデマンドでも著作物提示が可能になる、という動きが加速していましたが、egamiday氏はそれ以前から、某文献の配信を許諾してもらうべく某出版社と某著者の方に直接連絡を取る、ということをしていた模様です。結果、快く許諾の返答をいただき、とても感謝している、とのことでした。
 以上、豆ニュースでした。




posted by egamiday3 at 21:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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