2019年09月13日

今日の「CA読み」メモ:「テクノロジー導入に伴う若者と図書館の関係構築」他


●E2157 - 佐賀県立図書館における「漫☆画太郎カード」制作の経緯
 http://current.ndl.go.jp/e2157

 制作の”経緯”を記すという目的の記事なら、こんな感じかしら。”意義”や”効果”の分析がないので保留。


●E2158 - 福井県立図書館の新システム:新機能の導入と連携の強化
 http://current.ndl.go.jp/e2158

 これも↓もうちょっと詳しく知りたいという各地の公共図書館さんは少なくないのでは。
「開発にあたって,筆者が重視した機能は(6)(アーカイブシステムに登録済みの行政刊行物PDF版の検索・印刷機能)である。行政刊行物のPDF版を,図書館の蔵書検索と同じ画面で見ることができるため,利用者は,印刷物を利用するか,データを利用するか選択できる」


●E2159 - ジャーナルプラットフォームの連合体“GLOALL”の結成
 http://current.ndl.go.jp/e2159

「商業出版社によらない各国ジャーナルプラットフォームの連合体の構想(Global Alliance of Open Access Scholarly Communication Platforms:GLOALL)が提案され」
「GLOALLでは,科学的および学術的知識が国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に不可欠な世界的公共財であるという原則を共有し,多言語学術コミュニケーションに関わる規範,製品およびサービスの開発を促進し,世界の研究への関与を深めるための相互運用性の強化を図る」
「日本においても,国内ジャーナルのオープン性や,和文論文の国際的なアクセス性等への関心が高まり,それらの取組に変革が起こることが期待される」


●E2160 - オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2160

「2019年度京都大学図書館機構講演会「オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開」
「学術出版物のオープン・サイテーション(引用データのオープン化)を推進する国際的なイニシアティブとして,2017年4月に設立されたI4OC(Initiative for Open Citations)」「現在は,出版社に対してCrossrefメタデータに登録された各文献の引用データの公開を促進している」
「オープン・サイテーションが普及することで,研究評価指標の検証が容易となり,新指標の開発が促進され」
「紀要はほぼオープンアクセスであるものの,引用データが組織化されていないことが多い」


●E2162 - どの研究データを保存すべきか:英・Jiscによる調査レポート
 http://current.ndl.go.jp/e2162

 「一部の研究分野や機関にはすでに保存すべき研究データのチェックリスト」とあり、肝はその評価と開発なんだろうな、という理解。

「(「研究公正・再現可能性」)と他者と共有するためのデータを利用可能とすること(「再利用の可能性」)の2つが主要なユースケースである」
「「研究公正・再現可能性」の観点からは生データ,及びデータ処理の一連のプロセスを示したパイプラインの保存が,「再利用の可能性」の観点からは最終的な成果物が利用可能であることが必要」
「分野やデータタイプ別の保存期間,保存場所,保存方法についてはまだ試行錯誤が続く段階」


●E2163 - 起業における図書館活用(3)農業を通して広がった社会貢献
 http://current.ndl.go.jp/e2163

 やっぱこういうのに有用なのは講義やセミナーなんだな、とあらためて理解した。
 ここにこういう資料があり情報があるんだから、てめえのリテラシーでもって活用しに来い、ではアウトリーチにならないし、いまどきはもはやアウトリーチ無しでは活用は無いのでは。


●E2164 - 県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」の整備と現状
 http://current.ndl.go.jp/e2164

「行政が用意したハコとサービスを利用者が一方的に消費するという関係性ではなく,自立した市民が主体的に運営に関わり続けていくことが必要」
「整備段階からオープンに至るまでに何度もワークショップを重ね」「ラボがオープンした現在も継続して開催」
「みんなで対話し公共空間を創り上げていくこのプロセス自体が,ラボのコンセプトである「共知・共創」を体現するもの」
「既存の組織が行う定例の企画ですら,誰もが自由に利用できる「開かれた場」というラボの特性を意識することにより,フラットで対話的な工夫が自然となされている」
 →これに尽きるよなあと思うし、そしてこういうことをファシリテートしていくことが一番難しくコストがかかって人材頼りだということ。続けるのもたぶんエネルギーがいる。


●E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状
 http://current.ndl.go.jp/e2165

 ん、これで終わりかな?


●E2166 - 図書館の共同出資による特別コレクションのOA化事業(米国)
 http://current.ndl.go.jp/e2166

「Reveal Digitalが進めるプロジェクトは,コレクションの原資料所蔵館(Source Libraries)とともにデジタル化の対象を決定し企画を立ち上げることから始まる」


●E2167 - アーカイブサミット2018-2019<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2167

 「2018」を無理くり入れるとかいうような、無駄なところにこだわってはるな、という印象。2018はなかった、でも別にかまわんじゃんね。
 あと、「今回がいったんの着地点となる」「アーカイブサミットは今回で一区切りとなる」あたりが隔靴掻痒で、要するに終わったのか?

「長尾氏により,(デジタルアーカイブ整備)推進法には,理念の核となる文言,国立国会図書館法にある「真理がわれらを自由にする」もしくは同氏が国立国会図書館長在任中にそれをベースにして提示した「知識はわれらを豊かにする」に比するもの,を入れるべきではないかという指摘」


●E2168 - 議会図書館の評価指標を考える:英国の事例から<文献紹介>
 http://current.ndl.go.jp/e2168

(1)図書館刊行物の利用に係る指標
(2)図書館への依頼に係る指標
(3)所蔵資料の貸出に係る指標
(4)議会での図書館への言及に係る指標
(5)Google Analyticsによる議会ウェブサイトのアクセス解析データ
(6)Googleアラートを用いた,報道での同館刊行物の言及数やその取り上げられ方
(7)(4)や同館関係のツイートをスクレイピングしたデータ


●E2169 - 図書館総合展2019フォーラムin須賀川<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2169

 なんというか、一文がやたら長かったり、表現にクセがあったり、文章的に多少つっかかるところがある。まあお役所的な文章よりはいいと思うのですが、今回はカレント名物”鬼の査読”は発動されなかったのかな。
 フォーラムの報告なのか図書館設置の経緯なのかも、なんか、ゆらっとしてる。


●E2170 - 「とよはしアーカイブ」公開記念シンポジウム<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2170

 ↓ほえー。
「今回のシンポジウムによって,羽田八幡宮文庫は日本でも最古級の市民が設立した公開図書館といえることが改めて確認された」


●E2171 - 子どもの電子メディアの利用実態と読書との関係
 http://current.ndl.go.jp/e2171

 むしろ問題は↓これな気がする。
「保護者の電子書籍利用率は,約1割であった。」


●E2172 - テクノロジー導入に伴う若者と図書館の関係構築<文献紹介>
 http://current.ndl.go.jp/e2172

 ライブラリアン像がどんどん上書きされてってるなあ。キャッチアップしないと。

「「つながりの学習」とは,若者が仲間や教育者と開かれたネットワークテクノロジーを介し相互協力をしながら,興味を動機とした主体的な創作活動に焦点を当て,自ら新しい知識とスキルを発見し獲得することを核とする学習理論である…誰に対しても開かれている図書館を「つながりの学習」のための理想的な拠点として位置付ける」
「図書館員が若者と強いきずなを結び,若者が応えてくれれば,どんなワークショップも提供できます」
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2019年09月08日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・2日目その3「バルト海にいまは漕ぎ出でな」(ヘルシンキ→ストックホルム) #2019GWeu

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 2日目・4月28日、16時頃です。
 ただいま、ヘルシンキ・オリンピアターミナルのフェリー乗り場です。

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 ここから航路で1泊、翌朝ストックホルムに到着するという予定です。


【egamidayさん、船中にイオン帝国を見る】

 ■4/28 17:00 ヘルシンキ発 →(フェリー・タリンク・シリヤライン)→ 4/29 09:45 ストックホルム着

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 船は夕刻にヘルシンキを出港し、フィンランドとエストニアの間を抜けてバルト海に出て、途中でいったん島に寄港して、翌朝にストックホルムに到着します。

 出発前、ヘルシンキからリスボンまでの旅程を検討したとき、最初のネックになったのがこのヘルシンキ−ストックホルム間の海路でした。ヘルシンキからリスボンまで、と豪語したはいいものの、いきなり陸上鉄路でストックホルムまで行くのはだいぶ無理があり、どうしてもここは海路を確保しなきゃいけないから、それを固定したうえでその前後を予定組むことになる、という。
 幸いにして夜行便だったので、宿代が1泊浮く。さらには、ユーレイルパスのホルダーなら半額という特典があるときいて、ほほう、ではせっかくなのでと、良さめの個室を手配しました。

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 ↑ネット予約も実に簡単、そのまま現地チェックインできましたので、みなさんも北欧旅行ではぜひお試しください。(注:アフィリエイトの類は貼ってない、はず)
 ちなみに空路でも片道1万円台くらいみたいなので、何をどう楽しむかによるかと。私は当然、”移動を楽しむ”のです。

 というわけで、ふつーのチケットカウンターで、ふつーに並んでチェックインを済ませて。

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 出航も近いんで、そそくさと乗り場に向かうと。
 途中で陽気なカメラマンに証明写真らしきものを撮られる。
 あと、ピシッとした制服の紳士に出迎えを受ける。
 何かの出国手続きだろうか?とか思いながら乗船すると。

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 ・・・船の中に、イオン帝国が展開されとる
 え、待って、こういうノリの乗り物なのこれ??? 
 あたし、ストックホルムへの移動手段&寝泊まり手段としか考えてなくて、こういうつもりでは来てなかったのですが・・・。

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 確認すると、レストラン数種類、カフェ、軽食バー、お土産売店や免税店があるのはあたりまえ。カジノバーやジャズライブバーもあり、温泉プールもあり。ドラッグストアまであるので、そっか、がんばって買い出ししなくても大丈夫なんだなこれ。(ヒゲそりを買った)
 それなりのビアパブもあるので、とりあえずビールには困らないことがわかって安心しました。(買って乗り込むか迷ってた) じゃあここでひと晩ダラリと過ごします。

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 今夜の寝床。
 明るいデザインでよかったね。窓の外は海、オーシャンビューです。

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 室内テレビにはムーミン専門チャンネルがあって、さすがフィンランド。
 って思ったけど、よく考えたらこれ日本産アニメでしたね(笑)。

 で、早くも出航時刻なので、デッキに出てみました。

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 船体がぼわっと岸から離れ、水面が渦を巻き、海鳥がきゃいきゃい飛び交う。

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 小島があちこちに浮かぶ港を出て、ヘルシンキをあとにする。
 さようならヘルシンキ。ありがとう1ヶ国目フィンランド。良い街でした、あんま知らんけど。

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 待ってろよリスボンめ、絶対にたどり着いたるからな。

 大型客船なので、最上階のデッキまで出れば、海と空が広々と見渡せます。屋根のない青空ゾーンに加えて、ガラス張りの通路もある。

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 ↑ずいぶん晴れて雲ひとつないなあ、と思いながら、そうか北緯がだいぶ高いからまだかなり遅くまで明るいんだな、と。
 ↑もうひとつ、よく見ると北の方に陸地が見えます、そっか、フィンランドの本土ですね。

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 日が高いうちに夕食。
 ビュッフェ形式のそれは、種類が豊富なのは良かったですが、やっぱりシーフードはどれも塩気が濃かったなという。
 なお、お隣の日本人夫婦の会話を聞きながら食べてたので、これといった旅情感が無い。箱根っぽいです。

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 夜9時をまわって、ようやく陽が沈もうとしています。
 脳内BGMが自然と「母を訪ねて三千里」になります、遥かなリスボンを目指せ。

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 日沒するところ。さよなら太陽、また明日会おう。
 ていうか、いい感じの夕空で、こういう色で少しだけ甘めでホップの香りの効いたビールが、美味いんだよなあ、と思います。

 日が沈んで、海がその姿を次第に闇へと変えていくわけです。

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 場所的には↑、南にもエストニア側の陸地があるわけで、確かによく見ると灯りがぽつぽつあるのがわかる。
 北は半島のフィンランド、南は大陸のエストニア、その間を抜けてストックホルムへ向かうべく、バルト海にいまは漕ぎいでな、と。

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 さて、↑船内パブにて今夜のビールです。

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 ↑1杯目、Hopster Pearu IPAというビール。調べたらエストニアのらしいです。(註:そもそもフェリーの運航会社がエストニ便アも込みのところ)
 このくらい濃くて、甘いと言えないくらいほんの少し甘い、っていうくらいが美味くて好きなやつ。

 ・・・ていうか、カウンター内のケース見たらわかるけど、ドラフトだけじゃなくてボトルが相当詰め込まれとるな、という感じ。 

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 ↑2杯目、思わずボトルで、パウラーナーのヘーフェヴァイツェンを注文してしまった。そしたらちゃんとこのヘーフェヴァイツェン用グラスで出るから、めっちゃうれしい。
 しかもここのバーのおっちゃんがちゃんとプロの人で、さっきからドラフトといいボトルといいひとつひとつ味を丁寧に教えてくれるし、それだけじゃなくて、このヘーフェヴァイツェンもボトルをくるくる回したりゆらしたりしながら、泡と酵母の最後の一滴まできっちり無駄なくグラスに注いでくれはるのです。やっぱりね、人です。ビールも何もかも、ちゃんとした人がいてくれてこそだと思います。
 もちろん、文句なく泡から甘美味い。

 いやもうね、ビールが美味ければ旅は間違いないですよ、ほんとに・・・・・・。


【タリンクシリヤのフェリー、網目のような入江を航行する】

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 ・・・朝です。
 時差があるのでまだ4時過ぎですが、日の出もこちらは早いはず。
 ていうか、めっちゃ寒い。

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 というわけで、午前5時前に日の出です。
 おはよう太陽。ていうかあいつすげえな、もう裏側一周して来たんや、この船なんか首都ひとつ分もまたげてないのにね。

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 そして進行方向に目をやれば、もうすでにスウェーデン側の小島が見えつつあります。
 見えるというか、なんか挟まれて、囲まれる感じになってる。

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 ↑この地図の点線が航路らしいのですが、そうか、ストックホルムは港街とはいえ、入江の奥の方に位置しているので、しばらくはこの島々の間を縫うようにして進行するわけです。このあたり一帯で2万以上の島があるって噂を耳にしたんですが、ホンマかしらそれ。ていうか、水と陸とが網目模様みたいになってるところを、覆うようにして街全体が建ってる、と考えた方がうなずけるような造りになってる、ようこんなところに100万人レベルの都市できたな、すごいな。
 そんな中を巨大客船が進もうとすれば、そりゃ相当の徐行をしなきゃいけないだろうなわけで、いまが5時でも、港への到着は10時前、5時間近くかかるのも当然ですね。だっていま自転車くらいのスピードしか出てないもの、この船。

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 ↑この距離感で何時間も船動かしてるんですけど、えらい航路だなあ、操縦側は相当緊張感あるんじゃなかろうか、船の操縦のことあんま知らんけど。なつかしの電流イライラ棒みたい。

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 というジリジリとした徐行の旅も、待てば海路の日和あり(注:用法違う)、ストックホルムまではあと少し、↑もう街は見えてます。
 ↑あの港に着くようです。

 我が輩のアホな性分により、着岸するところをデッキに見に行きます。 

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 ↑着いたー。
 (注:こういう写真を撮るのに嬉々としてる人のブログだとご理解ください)

 というわけで、ひと晩かけた航路の末。
 2ヶ国目、スウェーデン・ストックホルムに到着です。

 スウェーデンは初上陸です、めでたい。何が出るかな。



 なお、次のコペンハーゲン行き電車の出発まで、4時間半しかありません。
 そんな短時間でいったい何が出るというのだ。
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2019年09月07日

2019年8月のまとめ

■2019年8月まとめ

●総評
自宅模様替えと某執筆が思わぬ快進撃、やっぱり連休は大事。

●まとめ
・松方コレクション展@国立西洋美術館
・大正イマジュリィ学会「大正イマジュリィ研究とデジタル・アーカイヴ」
・なんというか、ディスカバラビリティーのグローバルな戦略と、個々の資料・プロジェクトのローカル性の保証とは、全然別だな、という
・デジタルアーカイブWG打ち上げ焼き肉大会@梅田
・壮大な京都コントとしての、「京都 百味会〜知られざる“奥座敷”」(NHKスペシャル)
・『太宰治の辞書』
・『魔王』
・『彼女は一人であるくのか』
・『真実の10メートル手前』
・『このひとすじにつながりて』
・我々が「図書館の自由っていうのがあるんですよーっ」って言って、「へーそうなんだーっ」て納得してくれるような世の中だったら、愛知トリエンナーレみたいなこと起こってるわけないじゃんね。
・六道まいり
・連休9days
・ヨーロッパ企画「ギョエー! 旧校舎の77不思議」@京都府立文化芸術会館
・MONO「涙目コント」@THEATRE E9 KYOTO
・ギョエーおかわり、からの、かもがわカフェ
・10年に一度レベルの自宅模様替え大作戦。4畳半と通路と押し入れ3箱分が空になる。猛暑下とは思えぬ快進撃。
・「横山崋山展」@京都文化博物館、おかわり
・送り火@嵐山
・「5丁目寄席」@東山青少年活動センター
・パン屋の青い鳥発見が続く。
・『生きるための図書館』
・地ビール祭り@八瀬比叡山口駅
・室町セゾン(西陣麦酒)
・博士論文公聴会
・学生実習対応
・「セミオトコ」
・「フランケンシュタインの誘惑 E+」
・『科学技術の現代史 : システム、リスク、イノベーション』

●8月の月テーマ進捗
  ・2019GWeu他 →快進撃
  ・京都・夏編 →まあまあ
  ・リプレイス前に身ぎれいにすること →まあまあ、というかその必要もあまりなさそう
  ・追加:自宅模様替え →快進撃

●9月の月テーマは
  ・多忙危機のため、努めて安静にすること
  ・多忙危機のため、努めて安静にすること(大事なことなので2本分で)
  ・某司会
  の、3本です。

posted by egamiday3 at 12:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・2日目 その2「もう半フロア欲しい」(ヘルシンキ) #2019GWeu


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 4月28日午後1時過ぎ、まずはヘルシンキ空港に到着。

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 ここからの行程です。 

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 13時過ぎ ヘルシンキ空港着
  ↓
 鉄道でヘルシンキ中央駅へ
  ↓
 (ヘルシンキ中央図書館を見る)
  ↓
 16:30まで フェリー乗り場・チェックイン
  ↓
 17:00 ヘルシンキ発(タリンクシリヤ(フェリー)) 
  ↓
 4/29朝 ストックホルム着
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 飛行機がオンタイムで到着してくれたからよかったのですが、フェリーへのチェックインまで3時間しかない、わりと”時間との闘い”状態ではあります。

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 とりいそぎ、1分を惜しむかのようにして、鉄道でヘルシンキ市内へ向かいます。
 あの矢印が「こっちへ行け」と有無を言わさぬ体で支持してますから、そりゃ行かざるを得ない。

 ヘルシンキ空港発、ヘルシンキ中央駅行きです。

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 4月末のヘルシンキ、まだまだ寒いんだろうなと思っていましたが、車窓風景はやはりまだごくごく浅い春という感じの色合いです、樹は多くても緑はうすぼんやりしてる。でもその中で、駅横の桜の樹が満開だったりして、ほっこりします。

 30分くらいでさくっと、ヘルシンキ中央駅に到着。

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 1カ国目・フィンランド、ヘルシンキ。
 …残念ながら超短時間滞在なので、あまり感慨は抱かないように。


【egamidayさん、ヘルシンキの新図書館に足らざるところを覚える】

 なにはともあれ、フェリーに間に合うか間に合わないかの緊張感ながらも、それをこじあけてでも寄り道しなきゃいけないところがあります。
 2018年12月にオープンしたばかりの、ヘルシンキ中央図書館 Oodi です。

 「フィンランド・ヘルシンキ中央図書館“Oodi”が開館」(カレントアウェアネス・ポータル)
 http://current.ndl.go.jp/node/37157
 「E1749 - 新ヘルシンキ中央図書館とその構想」(カレントアウェアネス・ポータル)
 http://current.ndl.go.jp/e1749

 日本でも業界界隈では軽く話題になってましたので、これは行かざるを得ない。
 一時はサウナ併設案すら出てたようですが、無事(?)そんなことにはならなかったようで、とはいえ、居場所を大事にするイマドキの北欧図書館という感じではあるらしい。

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 しかも、マジですぐ隣り、近すぎてGoogleマップが遠回りルートしか出せなくなってるパターンのやつです。
 外観が↓こちら。

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 ↓入ってすぐ、1階がこう。

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 ↓フロアマップとデジタルサイネージです。

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 1階が展示やディスプレイと、インフォメーションカウンター、カフェ等、まあ人が交流し行き交いますよという感じのスペース。
 2階が、会議スペースや最新の3Dプリンタ、懐かしのミシンも備えた、アクティブでラーニングでコミュニティなスペース。
 3階に、書架(低層)とソファなどの閲覧・居場所スペース。

 ↓2階です。

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 おおむね自習スペースと化したのかな。
 ミシンのコーナーが実は結構人がいてちゃんと使われてるので、おおっ、と思いました。

 ↓3階です。

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 ざっと見の印象でしかないんですが、きれい、過ごせる、居心地のいいリビング。

 ただ、物足りない。
 というのも、うん、こういうのだったらよその国でも、例えばアムステルダムでもバーミンガムでもデンバーでも岡山でも、これまで散々見てきて、ああそうですね、こういう見た目や什器、空間設計、アクティブ系の場所作り諸々、まさにイマドキはちょうどこういう感じなので、特にここだけが突出して何か訴えかけてくるものがあるかというと、そういうのはない。

 そうじゃなく、よそさんで訴えかけてくるものが何かあったとしたらそれは、こういうまさにイマドキの空間・設備を設けた上で、さらに従来型の地域郷土資料とかアーカイブとか調査研究系の、がっつり骨太なエリアなりフロアなり”も”あって、両者がどう融合してるか、人々をどう誘導してるか、そこらへんの全体デザインや境界のせめぎ合いなんかがほんとは見どころだったりすると思うんですね。
 アムステルダムやバーミンガムやシアトルには、それがあったんですよ。で、それがあってこその、アクティブや3Dプリンタやリビングなんじゃないかなって。

 ところが、このOodiさんにおいては、居心地のいいリビングが3階にあって、ん、え、あれ終わり?ってどうしても思っちゃう。
 この上に地味だけど骨太なエリアがあったりしないの?と。もう一声、もう半フロアでもいいから欲しい、って物足りなく思っちゃうのは自分が業界人だからなの?と。
 最終的に、え、っていうかホントは隠し階段なり隠しフロアがあるんじゃないのか?と疑ってフロアマップを見返しに行くくらいには、ちょっと納得してないという。
 だって、このままだったらここって、ただの3Dプリンタがあるリビングじゃん、と。いやまあ別にそうしたかったからと言われるとそうなんだけど、もう1フロア上に重ねて、あるいは地下にでも、そういう骨太エリアがあって両者を融合させる余地があっても罰はあたらなかったんじゃないのかなって、まあ、昭和の感想なんでしょうかね・・・。

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 とりあえず、リビングとしては最高でした。(ソファが気に入った説)
 (注:1時間しかいなかっただけで、インタビューをしたわけでもないので、話半分でお願いします)

 以上、ヘルシンキ中央図書館の巻。
 そうこうしているうちに、ストックホルム行きフェリーのチェックイン〆切時間まで1時間強というあたりになりましたので、図書館を出て港に向かいます。


【egamidayさん、ようやくスタート地点に立つ】

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 ヘルシンキは、気温8度。冬の空気ですが、とはいえ日射しがあったかいので、街を歩く分には特に苦にはならないほどです。
 ここが一番寒いはずで、あとは暖かくなっていく一方の旅程(のはず)だから、まあ快適に過ごせるんじゃないかな、厚着の準備は特にいらなかったね。
 とはいえ、さすがに地元っ子のみなさんのように、気温8度の中をオープンカフェの外座席で談笑する度胸はありませんが…。

 それから、フェリーに乗ってしまったあとでどうなるかわかんないので、水とか虫養いレベルの軽食を買い出しとかなきゃな、ということで事前にいろいろ調べ漁ってたところ。
 シナモンロールがヘルシンキ・フィンランドの名物のひとつらしいじゃないですか。
 いくつかの候補店をGoogleマップにブックマークした中で、ちょうど行きがけに有名店があるとかで買い込んでおきました。

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 ↑購入したのが、Cafe Esplanadという有名カフェっぽいところの、シナモンロール。
 でかい。重い。そして1つ4ユーロする。
 のちほど船内で夜や朝やにつまんで食べたのですが、日本でなんとなく買って食べるようなケーキ然としたようなのとは、なんて言うんでしょう、主食としての重みが違うなこれは、という食べ応え。それこそ骨太感。おやつのノリで食べる感じではなかった。

 さておき。

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 徒歩で、港に出ました。
 ヘルシンキ市内中心部の↓オリンピアターミナルと呼ばれる港。

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 写真1枚目の右に見えるのが、いまから乗るらしいフェリー、タリンクシリヤです。
 ていうか、え、あっ、そうかあんなにでかいんだ。どこの誰が乗る豪華客船だろうかと思ってたけど、自分があれに乗るのか。
 
 というわけで。
 ただいま、2019年4月28日、15時46分。
 ここヘルシンキ・オリンピアターミナルをこの旅の出発点とし、ここからゴールのリスボン・ロカ岬へ向かいます。
 なお、5月5日5時0分にリスボン発の飛行機に乗らないと、帰国できません。なので、それまでになんとかしてたどり着くこと。
 さて、うまくたどり着けますかどうか。


 …うん、早よチェックインしに行けよ。
 あの船、たぶんまあまあ遠いぞ。

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2019年08月06日

2019年7月のまとめ

■2019年7月まとめ

●総評
・祇園祭や某謎に時間をだいぶ割かれたわりには、書き物もお仕事もわりと手をつけられて、よかったね。

●まとめ
・「うつろはダメだ、ダレる。」
・謎鬱・謎カミングアウト・謎談義
・「ゲゲゲの女房」(再放送)
・映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』、おかわり。
・「朝顔」
・「2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行」(egamiday3)
・バンガロー・アウトリーチ会議
・NYPL映画について(ほぼ身内で)語り尽くすイベント。附たり、ビア小町密談。
・「#ニューヨーク公共図書館 ニューヨークみたいに多様性も格差もえげつない場所での公共図書館としては、人もお金もリソース全然足りてないはずで、それでもああいう活動やってるんだから、それは別に「特別恵まれてる人たちの活動」ではないことは意識してたい。」
・宵宵宵山(前祭)
・宵宵山(前祭)・昼の部
・宵山(前祭)・石見神楽「釣りバカ恵比寿」「酒呑童子」
・寄席終了。
・「今日の「CA読み」メモ」(egamiday3)
・サマーガーデンでアイスクリームをスクープするおっさんのイベント。附たり、韓国飲み屋密談。うちもいろいろある。
・ハルオ・シラネ対談。資料に頼るのでなく、論点で見取り図を描くということ。
・ナントカ世代「粗忽長屋」@東山青少年活動センター。実に良いナントカ世代、実に良いスズキスズオを見た。
・ヒグチ亭
・曳き初め(後祭)@室町通り。ここがほんまの都大路や!
・「99人の壁」は順当に”提供バック”で終了。「放送終了したので簡単に報告すると、まさかの抽選でセンターへ→3問目まで順当にクリア→4問目早押しで”クイズガチ勢”に僅差で押し負けて終了、という感じでした。図書館業界の皆さんには、”図書館アピールコメント”も流せず不甲斐ない結果で恐縮です、とか何とか。 #99人の壁」
・ナントカ世代「粗忽長屋」@東山青少年活動センター、おかわり。
・「横山崋山展」@京都文化博物館。「祇園祭礼図巻」。
・宵宵山(後祭)・夜の部
・ドナルド・キーン『このひとすじにつながりて』
・宵山(後祭)・日和神楽
・映画「祇園祭」@京都文化博物館。巡行シーンのセットと鉾の復元はすごかった。あとは時代なりのやつ。
・還幸祭&平成女鉾@三条会商店街
・『科学の発見』
・『海外で研究者になる』
・インド料理屋密談。
・「霜降り明星・粗品が今一番やりたい企画TV」
・謎のお隣さん部屋
・公開研究会「地方新聞の利活用にむけて : デジタルアーカイブ化と情報デザイン」@東京大学
・シベリア少女鉄道「ココニイルアンドレスポンス」@新宿シアターBRATS
・新宿BeerBrewing


●7月の月テーマ進捗
  ・CA+日本研究(引き続き) → 定番化はできたのかな。
  ・2019GWeu → 水面下進行中。
  ・祇園祭 → たのしかったねえ。

●8月の月テーマは
  ・2019GWeu他
  ・京都・夏編
  ・リプレイス前に身ぎれいにすること
  の、3本です。

posted by egamiday3 at 06:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月20日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・1&2日目 その1「まだ始まってもいない」(関空→ヘルシンキ) #2019GWeu

 ヘルシンキからリスボンまで鉄道旅行、に行ってきましたという話です。

 旅の概要は下記の通り。
 「2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467814076.html

mapall_2019GWeu.jpg

 なんていうか、観光はおまけで、とにかく10連休のあいだ、列車のシートに座ってひたすらぼんやりしてよう、ついでに「ヘルシンキーリスボン間移動」というタスクをこなすだけの話です。


【egamidayさん、関空で旅を終えそうになる】

 まず何はともあれ、スタート地点であるヘルシンキまで行かなきゃいけません。
 というわけで、まずは関空向かいです。
 記念すべき第1鉄道、特急はるか。

IMG_5481_2019GWeu.jpg

 なんだろう、駅で鉄道待ってるだけで早くもテンションがあがりそうなのですが。
 いや、まだ始まってもいねえよ的な、ヘルシンキまでの旅程はこうです。

-----------------------------------------------------
4/27 19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)
4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)
   09:55 アムステルダム発 → 13:15 ヘルシンキ着(KLM KL1167)
-----------------------------------------------------

 上海経由で、深夜便で渡欧し、翌日昼過ぎにヘルシンキに着く、という要領になります。
 ゴールデンウィーク期間どストライクの便を、なんとかかすめとるようにして予約したものですから、まあ2回乗り継ぎとか待ち時間とかは呑み込まないといけない。

 ただ、問題は1便目の”上海航空”です。
 web予約したサイトはKLMですが、上海−AMSの渡欧便はコードシェアの中国東方航空、そして関空−上海便がそのまたさらに子会社っぽい雰囲気の「上海航空」なる、なんかマイナーそうな名前。webサイト見たら英語ページもなく、レイアウトが乱れててリンクもあぶなっかしい、不安。
 ていうか、予約時にKLMのオペレーターさんが「上海航空はたまに予約がオチることがありまして」とおっしゃったりおっしゃらなかったり(註:人によって言うことが違う)してて、オチたらどうなるんだろう、しかも夜便だから代替手段無いぞ、と危ぶんでいたのですが、じゃあ予約確実にするための基本的旅行事務その1として”前日にオンラインチェックイン”を試みたところ、KLMサイトには拒否られ(コードシェア便だから)、上海航空サイトは皆目なんだかよくわかんない、中国東方航空サイトのほうでなんとか日本語・中国語混じりの中、もぎりとるようにしてオンラインチェックインできたという。
 ・・・できたのかな、あれ、大丈夫かな。
 「インできました」画面とかボーディングパス画像とかを全部PDFにして、コンビニで印刷して持っていっとこう。

 というのが前日までの流れでした。

IMG_5485_2019GWeu.jpg

 で、関空のチェックインカウンター前に並んで待ってるところではあるのですが。
 安いだけあってということでしょうか。セルフチェックインのシステム、無し。オンラインチェックイン済みのバゲッジドロップ、無し、全員同じ列に並ぶ。長蛇の列ですが、カウンター開くの2時間前って、ここ大丈夫かしら。なかなかキビしい感じではあります。
 と、やきもきしながら1時間近く待って、やっと自分の番。
 あー、スタッフさんはJALロゴつけてはるんだねえ、と。

 スタッフさん「お客様、上海までですよね?」

 は?
 いえ、おたくで予約したのは、乗り継ぎでアムステルダムまで行く便ですよ。
 きのうのチェックインもそこまで済ませてるはずです。
 
 スタッフさん「こちらの画面では、上海までになってます」

 ・・・待て待て待て、やばいやばいやばい。

 ほらやっぱり、念のためにオンラインチェックインを無理にでもしといてよかった、無駄かもしれなくても画面プリントアウトしてきておいてよかった。
 まずこれが、ほら、オンラインチェックインの時のプリントアウトです。
 それから念のためにチケット購入時のプリントアウトもあります、でしょ?
 ここは、紙です。スマホ画面がどうとかデータがどうとかじゃない、情報を物理的物質上で、見せる。

 スタッフさん「・・・少々お待ちください」

 はい、待ちます、待ちますからどうか乗せてくださいよね。
 とじっと見てますと、スタッフさんがめっちゃキーボードを叩き始める。叩く、叩く、何度も叩く。繰り返し繰り返し、え、そない何回も叩かな結果出ませんか、ていうくらい叩く。と思ったら、今度は奥のデスクの業務端末に移動して叩く、何度も叩く。戻ってきて(あかんかったんかい)叩く。そのうち別の人が来る。また別の人が来る。3人がかりで、日本語中国語混じりで、対話したり指示したりどこかへ電話してやいやい言ったりしてはる。

 そんな様子を目の当たりにしながら、考えてたことと言えば。
 うわあ、やっぱ紙大事、めっちゃ大事。これプリントアウトしたやつを見せなかったら、画面のデータと口頭の主張だけだったら、もしかしたらここまでやるくらいに信じてもらえなかったかもしれない。
 これからも、重要事項はちゃんと印刷して携帯しとこう。(申し送り事項)

 という、この長蛇の列が控える中、結局10分以上かかって、最終的に「オンラインチェックインはできていましたが、こちらの予約がオチてました」とさらっと怖いこと言われながらも、クリアしました。
 あと、「上海空港でTSCカウンターに立ち寄って正しいチケットに交換してください」と言われた。だいじょうぶかな、荷物AMSまでちゃんと来るかな、たいしたもの入ってないからいいんだけど。 
 こんなことがあったものだから、セキュリティと出国審査通って搭乗口に到着したのが、早くも出発30分前でしたが、でもあたしよりもまだ後ろに並んでる人たちもっとたくさんいたんだけどな、みんなクリアしたのかな・・・。

 この旅は、どうやら長くなりそうです。


【egamidayさん、上海で中国政府の言論統制に挑む】

■19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)

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 0ヶ国目その1、中国・上海。

 というわけで、どうにかこうにか上海空港に到着しました。
 ちなみに、地味に中国本土初上陸の人です。

 結局TSCカウンターに寄る必要はなかったらしい、空港スタッフに一生懸命説明したけど、いや、いいから先に行きなさいっていう扱いだった、よくわかんないよ。とりあえず、この乗り継ぎが”中国入国扱い”では無いらしいことは、なんとなくわかった。(参照:「中国東方航空/China Eastern Airlines (MU)|乗り継ぎ案内-上海浦東国際空港での乗り継ぎ(国際線⇒国際線)スルーチェックイン対象空港からご出発の場合」https://htn.to/3oVdGiESU7
 あと、乗ってきた関空−上海便には、カナダや別の国の日本語ガイド(黄色い)見てる人がたくさんいたり、配られる中国入国カードを受けとる人がむしろ少数だったりして、日本人客の場合はあたしみたいに上海経由であちこち行かはる人たち向け、という便なんだなとなんとなく理解した。

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 たった3時間程度の中国滞在中、軽食とったり買い出ししたりしてましたが、噂に聞いたとおり、ネット使用が非常に不自由なんだな、という感じでした。空港wifiにつながったところで、Googleもツイッターも使えない、これでは何の情報も入手できないし、何の言論も発信できないじゃないか。
 と、あれやこれやと試していると。
 あ、はてなブックマークのアプリはつながってるな。・・・ということはあれだ、はてブ投稿を自動でツイッターアカウントから流す設定にしてあるから、はてブ投稿という形でなら中国からでもツイッター書き込みができるのでは?
 つって、試したのがこちら。

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 そう、やってみたのはいいんだけど、書き込みに成功したかどうかを確認する術がないのでした。
 私の言論は、みなさんの元に届いているでしょうか。Can you hear me?
 やっぱ、ネット自由に使えないのはダメだ、良くない。インプットの自由とアウトプットの自由、言論・議論の自由は人としての自由なのだ。絶対的に断固死守なのだ。
 そういう思いを新たにしたのでした。

 あとは、なぜか自宅の録画機チューナーにアクセスすることは許されてたらしく、日本のテレビを見ることはできました。「ヨーロッパ企画の暗い旅」を見てた。


【egamidayさん、やっとヘルシンキに到着する】

■4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)

 2便目です。
 上海−アムステルダムは14-5時間かかるらしい。関空発よりさらに長かったんですね。

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 結果として、今フライトはひさしぶりに苦労した感が強かったです。脂っこい鶏めし。繋がらない機内wifi。なんだか居心地悪く、途切れ途切れにしか眠れなかったし、ただ漫然とKindle本読むだけで、ほぼ何もせずに終わった感。
 読んだのは、恩田陸の『恐怖の報酬日記』と、サクラダ・ファミリア予習のためのガウディ本。

 「ダリが、こんな言葉を残しています。「私のことを話し続けてほしい。たとえそれが誉め言葉であっても」…人が自分のことを話すのは悪口に決まっている。誉め言葉など言われてもろくなことはない。その誉め言葉でもいいから自分のことを話題にし続けてほしい」(『ガウディの伝言』)

 なるほどねえ、わかる気がするなあ。(ガウディじゃなくて、ダリの言葉だけど)

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 というわけで、0ヶ国目その2、オランダはアムステルダムのスキポール空港に到着。

 旅情の感慨もそこそこに、ここではいくつかの旅行事務的ポイントがあります。
 その1、オランダへの入国。ここで入国すると、あとはポルトガルまですべてシェンゲン協定内ですから、移動・イズ・フリーダム。
 その2、預け荷物をいったんひきとってチェックインし直し。日本−アムステルダムの航空予約と、アムテルダム−ヘルシンキの航空予約とは別々だったので。ちなみに預け荷物といっても3.4キロしかないので、ここからはもう持ち込みで。

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 その3、ユーレイルパスのアクティベーションをしてもらう。
 今夜の船便からさっそく割引効力を発揮するユーレイルパスを、有効化してもらうという手続きのために、待ち時間を利用して駅オフィスへ。

 以上。

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 さすがに飛行機3本目になると何の感慨も、これと言った想い出もない。
 ヘルシンキ空港もついこないだ行ったばかりだし(注:この1年で3回目)。

 そのうち高度が下がりはじめる、窓からヘルシンキの街が見えてくる。樹木が豊富で、すっきり晴れてる感じ。

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 4月28日午後1時過ぎ、ヘルシンキ空港到着。

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 →、旅はここから始まるのです。

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2019年07月18日

今日の「CA読み」メモ:「ちいさなおはぎ屋」「Japan Open Science Summit 2019」他


 いつも思うんだけど、執筆者署名は冒頭にほしいなって。読み始めて5秒で、これ誰が書いたんだろうって気になってガッとスクロールする毎回。

 あと、とっくにバレてると思うんですが、要するにCAをダシにして自分の言いたいことを言ってるというだけの企画です、そんなつもりではなかったんだけど。


●E2152 - 起業における図書館活用(2)ちいさなおはぎ屋はじめました
 http://current.ndl.go.jp/e2152
 これを読んで一番に考えたことには、これまでのカレント・アウェアネスにはあまりジャーナリズム的なものは感じられなくて、それはもちろんそういうつもりではやってないからってことなんだろうけど、ジャーナリズム的に記事が書かれたカレント・アウェアネスをどこか求めている自分がいるにはいるわけです(それは別に図書館雑誌からも感じないし)。カレント・アウェアネスはそれこそキュレーション的なことをやってるということなんだろうけど、キュレーションよりもジャーナリズム寄り的な立ち位置の、何か、ってこの業界ではどんなんだろうなと。そういうことできるとほんとはおもしろいんだけどな、と。
 と言いつつ、ジャーナリズムって何かねなどということはあたしみたいなヘッポコにはあれなんですが。それが証拠に、なぜ「ちいさなおはぎ屋」記事からそんなこと連想するのかという。

 なおビジネス支援という意味で言えば、最初のきっかけとなった「相談会では,一般社団法人広島県中小企業診断協会の中小企業診断士,広島県信用保証協会職員,図書館の司書が,事業プランが不十分な状況にもかかわらず親身に相談に」あたりが図書館のビジネス支援取り組みとしては非常に理想的というかやるべきことちゃんとやってて、NYPLがなんぼのもんじゃという感じではあるのですが、無論、このおはぎやさんの成功要因としてはこれの数百倍の多々な知的基盤、人的ネットワーク、プロのビジネス支援等々の”マジなビジネスの世界”でのあれこれがあっただろうし、そこを乗りこなした人たちだからこその成功者記事だとは思うんですが、なんていうかな、そういう”マジなビジネスの世界”と自分とが決して無縁ではないんだ、そういう世界の”風景”を壁越しにでものぞけるんだ、というつなぎなり踏み台なりの役目、ロマンをロマンで終わらせないリアルの1丁目的な役目ができるのが、公共図書館というものならではの強みなのかな、っては思いますね。
 それは”入口に絞り込みがない”からこそかなうわざ、というか(ハローワークでできるじゃん、ていうことは逆に言うと、ハローワークに行く人にしか届かないじゃん、的な)。


●E2153 - 大学図書館の成果を測る:Project Outcome大学図書館版
 http://current.ndl.go.jp/e2153
 調査という名のクライテリア的な。回答じゃなく出題が世界をかたちづくる、的な。
 これ、各機関のつくったフォームと、回答集計結果を、ユーザ機関間で共有できたりとか・・・まあそれは難しいかな。
 あと必要なのは、Googleフォームじゃダメな理由、かしら。


●E2154 - 国立国会図書館,次世代デジタルライブラリーを公開
 http://current.ndl.go.jp/e2154
 「次世代デジタルライブラリーの目的は,全文テキスト検索機能,機械学習(AI技術)を応用した自動画像処理機能,IIIF API(E1989参照)等の次世代図書館システムへの実装が期待される新たな機能の技術的有効性を検証する」「本サービスで先端的な機能を実験的に一般公開し,利用者やエンジニアからのフィードバックを得ることによって,正式サービスに導入する技術を検討する際の見通しを立てやすくなる」
 →最高のパターンのやつ。


●E2155 - Japan Open Science Summit 2019<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2155
 なんかもうあれだな、すべてのものがオープンサイエンスに通ず、的なノリになってるな、もちろんそれでいいと思うんですが。ていうか、そもそも図書館という機能自体がオープンサイエンス的なものなんだから、あたりまえなんだけど。(一時のバズワードで終わらないようにするには、過去の概念を呑み込みに行くくらいがいいのかな、とかなんとか)
 こういう集まりについてほんとにレポートが読みたいのは、末尾にあるような全体のラップアップ企画で、本稿でいう「多岐にわたるセッションのテーマに基づき議論された」にあたるところ、だったりしますので、選んで書くんだったらそっち選んでいただけるとありがたいなと思いますね。個々の文科的テーマだとよその記事とかで読めばまかなえたりするけど、最後に横断的なまとめがされるのこそがそのイベントならではだし、わざわざいろんな人が集まった意味というか旨味がうまれるところだと思うので。それは例えてみれば、朝ドラで後半にさしかかると故郷側のキャラと東京(大阪)側のキャラとが徐々に出会い交わり始めるあたりのおもしろさ、的な。
「JOSS2019」
「国内でオープンサイエンスに携わる関係者を対象としたカンファレンスであり,昨年(E2051参照)に続き2回目」
「研究者,大学や研究機関,図書館,市民や社会との境界を超えた相互作用や相乗効果について」


●E2156 - IFLA,貴重書等の整理におけるRDA適用に関する報告書を公開
 http://current.ndl.go.jp/e2156
 たぶん、自機関本体ががっつり採用して充分にこなれた頃になってから、ぼちぼち検討し始める、くらいでも罰はあたらないんじゃないかな、って思った。貴重書サイドにしてみれば、もう何度目のモデルチェンジだよ、ていう感じだろうし。



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2019年07月16日

今日の「CA読み」メモ:「2019年CEAL・AAS・NCC」他

●E2151 - 2019年CEAL及びAAS年次大会・NCC公開会議<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2151

 ”カレントの種”があるとするなら↓このあたりだろうと思われる。灰色文献・エフェメラ、マイノリティ・アウトリーチ、デジタルアーカイブ・webアーカイブ、など、いま我々がしっかり目を向けて取り組むべき要素が凝縮されてる。
「イェール大学の中村治子氏からは,アイビー・プラス図書館連合による日本のLGBTQに関するウェブアーカイビングプロジェクト“Queer Japan Web Archive”についての説明があった」

 他。
「NCCから新たなプロジェクトComprehensive Digitization and Discoverability Grants Programの紹介があった。学術的に有用な日本関連資料のデジタル化とその活用の促進,国内外の協同と基盤構築を目的とした新しい助成金プロジェクト」
「「日本研究の死」をテーマとしたセッション…地域研究や人文科学の縮小傾向などが課題として言及される中,小規模大学における日本研究への援助の必要性を指摘する声や,研究者自身が学問におけるトランスナショナル(越境性)や分野横断の重要性を認識することが必要」


●E2146 - 公共図書館におけるプログラミングワークショップ実証実験
 http://www.current.ndl.go.jp/e2146
 ビジネスチャンスだなあという印象。
 是非の議論はもう済んだのかしら。
 そしてちゃんと”人”に報酬が払われるのかどうかが気になる、搾取のタネになりませんように。


●E2148 - 台湾公共図書館の利用状況と読書力:2018年報告より
 http://www.current.ndl.go.jp/e2148
「台湾の公共図書館では,…日本風・北欧風等にデザインされた読書スペースの設置…等,図書館をより身近にするための様々な取り組みがなされている」
→台湾にとっての”日本風デザイン”とは?(気になったのはそこくらい)


●E2150 - Asia OA Meeting 2019<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2150
 なんとなく、希望的感情がこめられたような雰囲気の記事。
 「様々な出席者から,オープンサイエンスが「持続可能な開発目標(SDGs)」の17目標全ての達成に関連する,あるいはその前提条件である旨の発言がなされた…オープンサイエンス推進などは,そのような国境を越えた持続的発展の基盤構築と,それらを活用した発展を求める多くの人々の希望の表れのように感じられた」


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2019年07月10日

2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」


 2019年ゴールデンウィーク期間の、ヨーロッパ旅行の記録です。
 (今年中に最後まで書き終わるといいな・・・)

●旅の概要

・ルートは、ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
・期間は、2019年4月27日から5月6日まで、10日間。

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4/27-28 関西空港・発→ヘルシンキ空港・着
    ↓
 鉄道・フェリーで移動する
    ↓
5/5-6 リスボン空港・発→関西空港・着


●旅の動機

 なぜゴールデンウィークなどという、旅行者も多くお値段もお高そうな時期にこの時期に、あえて旅に出ることにしたのか。

 2019年のGWはどうやら改元やなんやで10連休になるらしい、と決まりかけた頃、これはヤバイという危機感に襲われていました、いや、そんな10連休などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、よほど何かしらの能動的な計画がない限りは、職場に通い詰めか、あるいは昼からビール尽くしかのどちらかになる危険性が非常に高い。そんなもん、どっちにしたって無為に時間を浪費するうえに健康に悪く、心身疲弊して連休明けを迎えるだけじゃないか、ダメダメ、そんなことなら無理くりにでもどっか行ったほうがマシ、という判断。
 加えて、「改元」などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、いまどきの流れから察するに、マスメディアの不愉快なお祭り騒ぎムードを押し付けられる危険性が非常に高いわけです。で、じゃあどこかへ出かけようものなら、国内おしなべてGWですから、外は外で混んでるに決まってる。いやもう、そんなことならとりあえず日本を出た方がマシ、という判断。

 とにかくなんでもいいから、いったん日本を出よう。話はそれからだ。

 というようなことから、前年の10月11月頃から早くもちまちまと下準備しており、なんとかぎりぎりかすめとるようにして、ある程度安価に往復航空券だけは確保できていた、という感じです。無理にとったので、ちょっと不安げなLCC含みの上海深夜便経由ではありますが、日本に10日いるよりは絶対にいい、こじあけてでも旅に出てやる。


●旅のルート

 2018年6月ドイツ旅行(http://egamiday3.seesaa.net/article/465127478.html)では、鉄道大国ドイツを堪能するぞとばかりに、北から南までぐるっと大移動する、という旅を挙行したわけです、ドイツレイルパスで好きなだけ乗り遊んでた。
 結果、どういう心境になったか。
 いや待て、ぜんぜん乗り足りんぞ、と。もっと鉄道移動をさせろ、できるだけ無駄かつおもしろいルートで旅をさせろ、と。
 結局はさらなる飢餓感に陥って終わったという。
 というわけで、実はそのドイツ旅行の最中からすでに「次はどういうルートの旅にすべきか」検討委員会が会議を始めていました。しかも、わりと早い時期に草案が可決されてた気がする。

 乗りたいんでしょ鉄道に、できるだけ無駄で、おもしろく、長く。
 じゃあ端から端までってことね。
 端ってことは、えーっとまず西の端はポルトガルですね、確かリスボンの近くにあるロカ岬というのがヨーロッパ本土の最西端とかなので、片方はリスボン・ロカ岬。
 じゃあ反対側の端は北東か、なるほど、いわゆる西ヨーロッパ諸国の北東の端ならフィンランド、ヘルシンキか。

 ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
 そんなの現実味あるのか? と、ヨーロッパ時刻表検索サイト(ドイツ鉄道: https://www.bahn.com/)をふわっと検索してみたところ、なるほど、ノンストップなら3日で行ける程度か、じゃあ多少の寄り道や休息を入れても正味1週間あれば充分じゃないですかね、よかったよかった。

 というわけで、わりとすんなり上図のような大枠ルートが決まってた、という感じです。


●旅の経由地

 とは言え、ただ単にヘルシンキ→リスボン移動するだけではおもしろくない。
 要所要所であちこちに寄り道して、無駄なルートを踏んだり、立ち止まったり、いろんなものを見たり食べたりしてるうちに、最終日の予定までに間に合うのかどうなのか!?というあたりが旅の醍醐味じゃないですか。(注:あからさまに何かの影響を受けています)
 じゃあ、この距離だけはだらだらと長いルートのうちの、いったいどこをどういうつもりで寄り道すればいいんだろう、と考えるうち、もうひとつの今旅のテーマに思い至ったわけです。

 興味ある地域がある程度まとまっていたりすると、まとまった日程を確保して旅行に行きやすいんですよね、アイルランド何日間とか、ドイツ何日間とか。
 ところが、興味はなんとなくある場所なんだけど、そこ単独へ行くためだけにわざわざ旅行組むほどでもないんだよな、みたいな断片的な目的地って、よほど近所まで行く別の機会に恵まれないと、なんだかんだで結局行きそびれてる、みたいな状態になるわけです。そしてこれからも何かのついでが訪れるまで行くチャンスなさそうだな、と。
 そういうtogoリストにたくさん澱のように溜まってる行きそびれスポットを、落ち穂拾いするかのように寄り道していく、という方針でどうか、と。

 行きそびれスポットをリストアップすると、こうなりました。

 ・ストックホルム市立図書館(某日文研図書館のモデル)
 ・ランス・フジタ礼拝堂
 ・ストラスブール、アルザスほか、フランスの東縁あたりの地域
 ・ジェノバほか、イタリアの北西あたりの地域
 ・南フランスの海岸あたりの地域
 ・サグラダファミリア

 というのを踏まえて地図を眺めると、ははあん、なるほどなるほど、これはどうやら上手いことあちこち拾っていけるルートですな、というのが見えてくるわけです。大移動もできるし、小さな石も拾ってまわれる、いい企画じゃないですかねっていう。


●旅の事前準備

 行った先でルートを決めるのがユーレイルパス旅行の楽しさではあるものの、とは言え、「ヘルシンキからリスボンまで」という旅の大枠と「行きそびれスポット」が地図上に並ぶと、なんとなくここがネックだな、ここクリアしないと旅が前に進まないな、という要所が見えてくるわけです。

 ネック@、ヘルシンキ→ストックホルム間の夜行フェリー
 ネックA、コペンハーゲン→ドイツ本土
 ネックB、マドリッド→リスボン

 このネック3兄弟は、多少の無理をしてでも事前の確保をしておこうというオトナの判断。逆に、そこを確保しておけば、他の日程・ルートは安心しておふざけできるんじゃないか、と。
 というわけで、詳細は省きますが、嬉々として旅行事務に取り組み、あれこれ調べるなどした結果、今回はネット上の旅行代理店さんにかなりお世話になりました。代理店使うのってほとんど20年ぶりくらいなんじゃないかくらいにご無沙汰でしたが、ネットで自力で手配できるチケットには結局は限界があり、そういうところは多少の手数料を出してでも専門業者に頼る価値あるんだな、とあらためて認識した次第です。

 ・・・というような感じで、ちまちまと旅行事務をこなしていきながら、2019GWeu当日に備えていく、という感じです。

 では、行ってきます。

posted by egamiday3 at 08:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月09日

映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ


 ・・・そういえば、芝居は「観劇」、では映画は? 「視聴」でいいの??
 というくらいのていたらくでふだん映画を観ず映画リテラシーの低いegamidayさんが、それでもこれは観ないわけにはいかないよな、ということで、いま話題のドキュメンタリー映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観てきました、というメモです。
 6月頭に東京・岩波ホールで、7月頭に京都シネマで。映画リテラシーが低すぎて、岩波ホールも京都シネマも入館(「入館」でいいの??)要領がさっぱりわからなかった、わからなかったというか呑みこめなかった(納得できなかった)。

 以下、メモ。

・長い。とにかく長い。
 1回目に東京で観たときは、その後の予定に遅れそうだったから途中で退席した、というくらい長い。
 監督がそれが必要と判断してそうしてる、っていうのはもちろんわかるんだけど、それにしたって長くないかな。伝えるべきことを伝えるためにであっても、各エピソードを7割くらいまでにして、伝わんないもんなのかな、と。
 というのも、もっと短かったら観た人もいたかもしれないところを、この長さで逃してたとしたら、それだけでもやっぱ「伝わるものも伝わんない」と思うんですよね。観たあとビール呑みに行ったら、タップルームの青年があたしのパンフ見て「あ、ニューヨーク公共図書館、自分も気になってるんですよね、でも長いんでしょう?」って話しかけてきて、もっと短かったら彼にも伝わったんじゃないだろうかと思うと、口惜しくないですか。そこのアウトリーチ必要くないですか。
 しかも暗闇でメモもとれない(無理くりとったら、解読できなかった)、スマホでググって確認もできない、映画館って奴は難儀だなあ。
 以上、どうしても「伝わるか伝わらないか」や「コンテンツの消費でなく再生産」が気になるegamidayさんの愚痴。

・とは言え、長いからといって、つらいかというと、全然そんなことはなかったです。ただ、ぼーっと呆けた状態で眺めてるという感じ。
 なぜなら、これ、自分にとっては「ただひたすら心地いいだけの環境ビデオ」だったからです。それは、本当の意味で環境ビデオだったという意味ではなく、なんていうんだろう、登場する映像だけでなく、議論も主張もスピーチもチャレンジングな課題も、いちいちすべてが自分の思索思考にも信条感情にもいっさいひっかかったりつっかかったりしてくるところがなく、異論も驚きも違和感ももやもやもまるでない、ああもうすべてが「まさにそのとおり」「これが当然のあり方」なだけでしかなかったので、冒頭からエンディングまでが毛ほどの摩擦もなくスルスルと体内に染み入ってくる、ちょうど風邪の時にポカリスエット飲んだら、飲んだ先から体内に同化して消えていくようなあの感じ。
 なので、矛盾した話ですがこのブログを「メモ」と言いながら、端的な話、あたしはあの映画に対して何ひとつも実のあるコメントがありません。「あれ? うん、あのとおりじゃない? あれが図書館であり、図書館ってああだよね」。以上、と。

・そういう意味では、全編通して、いわゆるステレオタイプな図書館・司書の像がほとんど登場しない、”だから”、すごく心地いい。唯一、終盤で登場する版画コレクションのトリビアたくさんな資料解説のあたり、あれなんかステレオタイプなはずなのに、この映画内では際だって異端に見える。

・図書館サービスとしてのレファレンスって、Q&Aですかね? いや違うんだな、というのがこの映画でわかった。電話で質問受ける人力Googleも、ジェネオロジーのカウンターでの根気強い対応も、あれ”お客様の質問にお答え”じゃなくて、ちゃんとしたある種の”ディスカッション”になってるもの。自分もこれから「これはディスカッションだ」という姿勢でカウンターにのぞもうって思いました。

・で、その「ディスカッションとしてのレファレンス」のシーンからの、「公民協働」のスピーチでしょう。この2つのエピソードで、あ、なるほど、知識にしろ図書館にしろ、お上から与えられるようなものでも、どこからか自然に降ってくるようなものでもないんだな、とあらためて思う。

・図書館は何をやっているのか、その1、「社会活動」。
 子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館でおこなわれているのは、いわゆる”本のお仕事””図書館のお仕事”ではないんだな、ということをどうしても確認せざるを得ないです。図書館がやっているのは「社会の一端で社会活動をする」ことであって、ここでは図書館がその現場であり、本・情報をツールとしている、というだけにすぎない。IT・wifiルータとアウトリーチのディスカッションのシーンあたりなんかたぶんそれがわかりやすく出てて、ナレッジへのアクセスを市民にアウトリーチするという種類の社会活動を、図書館を舞台にやってる、というわけなので、それは図書館のお仕事であって、図書館のお仕事ではない、ということだろうなと。

・ということを踏まえて言うと、この映画に登場するニューヨーク公共図書館の活動のことを、「ああいうことは、あんな大きい特別な図書館だからできることなんだ(=そうじゃないふつうの図書館でできるようなこととは違うんだ)」というふうに解釈することは、あたしはまったく当たらないと思います。自分たちの存在を社会の中でどう位置づけるのかとか、自分たちの活動によって社会に何をもたらすことができるのかどうかとか、そういうことを意識しもって図書館現場で仕事する、ということに、そんな大きいとか小さいとかどんだけ関係あるでしょうか、と。そりゃ、余裕のあるなし(=人や予算のあるなし)が意識できるできないに影響しないとは言いませんにもしろ、そういう意識も無しに金だけあったところでそういうことができるわけでもないだろうし、人や金が無いならなおさら「何をやる?やらない?」の選択時にそれを意識してるかどうかは大きく影響するでしょうし、それでもってこんなことやってみました的な事例は、カレントアウェアネスあたりを見れば国内にもあちこちにそのタネがあるんだなって、知れるじゃないですかね。

・図書館は何をやっているのか、その2、「find」。
 繰り返しになりますが、子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館が市民(=社会)に提供しているのは何でしょうか? それは本や資料だけですかと言うとそうではない、情報やナレッジですかと言うと、それですらないんじゃないか。そう疑問に思いながら全体を通覧してたのですが、そうか、図書館が提供しているのは「find」なんだな、という発想に至りました。「find」は「見つけること」であり、それは主に知識や情報かもしれない。ただそれだけではなくて、「わかる」とか「気付きを得る」という「find」ということだよな。
 というふうに理解すれば、図書館でレファレンスや読書だけでなくなぜか就活講座やダンス講座やポエットリーディングのようなカルチャーセンター的なことがおこなわれていることにも、わりとすんなり合点がいきます。人はあの場所で「find」を得られるわけです。そこに多様で膨大なリソースがあり、手を引いてくれるナビゲーターがいる、っていうのが他の場に比べて長じてるところかしら、強いて言うなら。

・ということは、司書は、図書館で人は「find」を得られてそれは強力な武器になる、っていうことを知ってるから、見つけてほしい、気づいてほしい、と思って躍起になって利用者に働きかけよう働きかけようとしてるんだろうか。

 なぜそんなことをする?
 別に「find」無しでボーっとしてても、死にゃしないんじゃないの、病院でも医者でも患者でもないんだし。
 司書がわざわざそれを働きかけにくるのは、壮大なおせっかいなんじゃないの?
 そんなことをする必要がある?

 ある。
 なぜなら、それによって見つけられる/得られるものこそが、ショーンバーグ図書館(ブラックカルチャー)の館長が言うところの「必要な面倒ごと」だから。
 necessaryなtroubleだから。
 おまえら、ご都合よろしく目つぶってスルーしてんじゃねえぞ、このダチョウどもが、と。だってさ、そういう面倒ごとって、この効率化されためまぐるしい市場主義的な世界では面倒どころか害悪だという洗脳に流されそうになりがちだけど、でもそういう面倒ごとと真摯に向きあうことって、そもそも我々個々人が持っているはずの権利じゃないですかね。

 図書館(=膨大で多様な知見にアクセスできるパブリックな場)でそういうことが得られるはずだ、っていうのは、もっと強く言っていいんじゃないかなって思いますね。

・いくつか気になったこと、その1。
 ピクチャーコレクションが際立って旧式モデルの資料提供してる気がする。インターネット創世記の約20年前にあの部屋実際に行ったのですが、その時の情報整理技術から何も進歩してないってはずはないと思うんだけど。オンラインまたはデジタルでタグ付けして探す、類似画像をレコメンドする、とか提供してないのかな。

・いくつか気になったこと、その2。
 ニューヨークと言えばチャイニーズ、わかる。
 そのチャイナタウンの図書館で、「ITに弱い年配者たち」としてのチャイニーズを描く。それ、どんなイコール??
 あと、いくつかある議論のパートで、肌の色の濃い人が発言するのが、ホームレスに対して厳しめのコメント、ていうのは??
 前半の、イスラムと西洋の奴隷解放思想、の話がちょっとよぎりますよね。

・映画中の、本の扱いや利用者対応について粗雑さが気になる、というコメントをたまに見るのですが、いや、あれでたぶん中の上くらいじゃないかな in US。

・で、なんやかんやがあった末の、ラスト・教科書批判の話。あー、今日見てきた図書館像の集大成だな、って思いましたね。この鍋のシメでこの雑炊が出てきてよかったな、ていう。(注:極私的にはうどん派)

・のこされた謎。
 劇中何度かカットインされる、館内の長い廊下の向こうのほうのベンチに誰か座ってる、っていう画はなんだったんだろう。
 でも、次に5番街のあの図書館行ったら、あの場所にあの人いそうな気がする。

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2019年07月04日

2019年5月後半+6月のまとめ

■2019年5月後半+6月のまとめ

●総評
 6月はイベント過多のうえに、予定外のタスクが入り込み、あっという間に過ぎ去って行きました。

●まとめ
・webフォームから、死ぬまでにやっておくべきことリストの更新をはかる。
・「なつよ、」
・「腐女子うっかりゲイに告る」
・深刻な時差ボケが長引いたために、たまってた「なつぞら」を消化できてしまう現象が発生。
・お取り寄せを提供すると造り方を分析するクラスタが作ったしめ鯖。新ジャガイモの素揚げ。
・地域コミュニティ参加とその現実について。
・吉備路を歩く。
・つながりのない同窓会に乱入する。
・仕事の進め方が親譲りであることを確認する。
・日文研好例創立記念パーティで、アイスクリーム屋さん&こだわりバリスタの珈琲屋さん(コーヒーメーカー製)を演じる
・新町特論寄席、OCLC話。
・暑くて喉が渇いているせいで一杯目を「週休6日」にしてしまう京都醸造タップルームに特有の現象。
・「今日の「CA読み」メモ」シリーズ開始。
・突然、1。
・暗緑物質(京都醸造)
・映画館リテラシーが低すぎて岩波ホールの映画入場要領がまったく呑み込めない事件発生。映画と演劇ってそんなに違うもんなのか問題。
・映画「エクスリブリス: ニューヨーク公共図書館」。コージーな環境ビデオ(議論パート含め)。
・邂逅、1。
・図書館。
・原田泰造です。
・「こういう仕事(図書館)をしてると、専門の常識を当たり前として物事を考えちゃうけど、世の中の100人中99人はそんなことどうでもよく、知る由もなく、非常に理解がざっくりとしていて、そのざっくりとした中からどれほどの興味をひきつけられるんだ、って話なので、そういう目線を意識的に持たねばだ」
・カレントアウェアネス編集会議(初参加としての)
・アート・ドキュメンテーション学会(JADS)・2019年度年次大会シンポジウム「アート・ドキュメンテーションとデータベースとの関係を探る : 知の蓄積と共有化のために」
・想定してない使われ方を想定することは本当に想定できないことだろうか、という疑問。
・成安造形大学のカフェテリア「結」の料理が尋常じゃなく美味すぎて、とても懇親どころではなかったという事件発生。蒸し鶏と焼き茄子を重ねてキャベツで巻いたの、鶏のクリーム煮、鮭や豚のグリル、白和え、グレープフルーツのジュレ、カナッペ、フォカッチャ。
・問題:「次のイントロを聴いてお答えください、というときの「イントロ」」
・努力クラブ「どこにも行きたくないし ここにもいたくない」@人間座スタジオ。何をしたくて何を考えてるかよくわからない、価値観がふわっとしてぶれぶれで何かがあっても表現し難い、そういう中2頃がよく出てるなと思ってたら、いやこれ、大のオトナも形は違えどだいたいこうだな、と。
・京都クラフトビールガーデン@北大路
・「N・Yはすごいのにおまいらときたら・・・」
・「夢見る帝国図書館」
・突然、2。
・なまはげチョップ
・好例・係の会@バンガロー
・ニューヨーク公共図書館トークイベント@京都府立図書館。NYPLのピクチャーコレクションと府立図書館のシナリオコレクションを並べて語るなら、NYPLのように使い方ガイダンスを行なったりボロボロに使いこまれたりくらいの“公共財化”を期待したい、と。
・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」上映会
・近畿地区MALUI名刺交換会。ダブリン税抜き価格事件。タイグ乱入→みっひつーるーさん顔利きの店乱入事件。
・ウッドミルブルワリー
・「大学図書館におけるデジタルアーカイブの利活用に向けて」(学術資料整備委員会 デジタルアーカイブWG)
・「図書館が日文研と世界をつなぐ―OCLC他による海外連携と図書館サービス」@日文研木曜セミナー。寄席。突然のホワイトボード芸。
・大阪王将で気の置けない人たちとの二次会。これが最後の別れになろうとは思わなかった・・・(注:大阪王将との)。
・突然、3。
・予習。
・『美しい知の遺産 : 世界の図書館』
・潜入→祭り→突然、4&邂逅、2→早過ぎた祭りの終わり
・日文研図書館見学会
・夏越の祓@上賀茂神社
・「いだてん」第2部初回。こんなの大河でやってる場合じゃない。

●5月後半+6月の月テーマ進捗
  ・CA+日本研究 → ペースとリズムはつかめた。
  ・木セミ+OCLC → 無事こなせた。
  ・調整活動 → 一部数値改善に成功。よかったねえ。
  ・(追加タスク) → あっという間に過ぎ去った。

●7月の月テーマは
  ・CA+日本研究(引き続き)
  ・2019GWeu
  ・祇園祭
  の、3本です。
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2019年07月02日

今日の「CA読み」メモ:「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜他

 40周年記念号的な記事をいくつか読んで、これ50年までにもうひとテコ入れが期待されてるんだろうな、じゃないと”安定側”にまわっちゃうしな、と思たです。カレントはカレントだからとカレントがカレントのことしか考えてなければ、ていう(札幌記事参照)。

●『カレントアウェアネス』40年の歩み / 関西館図書館協力課
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_history
 これも参照のこと → 『カレントアウェアネス』30年の歩み(http://current.ndl.go.jp/ca_no300_history))

●友愛が図書館の連帯を強化する:LCとNDLでの交流から / 松林正己
「図書館文化の差異は、図書館が運営される文化のギャップそのものであり、その差異をCA編集上反映できないか」

●編集企画員を務めた12年間を振り返って / 森山光良
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_moriyama
・「編集企画会議で公共図書館の立場から推奨テーマ案を力説しても、関心を持たれず廃案になったということも少なくなかった」「アンケート調査によれば、CA ポータルの読者層に占める公共図書館関係者の割合は8.3%に過ぎなかった」
・「日本の図書館関係者、研究者等が、日本語以外の言語(主に英語)で、海外の雑誌、学術雑誌等への投稿をあまり行っていない」
・「編集企画会議の究極の目的は、とにかく執筆候補者を探し、承諾を得る道筋を付けることにある」「記事候補選定用の電子ジャーナルのリンク集(30誌程度)を、自分なりに作成するとともに、随時入れ替え更新しておき、会議前に一通りチェックおよびピックアップした。これによって、最近の動向を把握した」
 →よく考えたら、自分の主たる情報源がカレントで、それではカレント新記事の企画はできないんだ、ということにいまさら気付いた。どうしようかな・・・。

●『カレントアウェアネス』50年に向けての期待 / 村上浩介
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_murakami
「硬軟自在、「ノリ(乗り)」良くタイムリーに、最新情報(カレント)を慎み深く紹介する(アウェアネス)媒体」

●CA1951 - 『日本目録規則2018年版』のはじまり:実装に向けて / 渡邊隆弘
 http://current.ndl.go.jp/ca1951
・「FRBR等の概念モデルに準拠し、RDAとの相互運用性の担保をめざしたことで、これまでのどの版よりも抜本的な見直しとなった」
・「NDLは2018年3月に発表した「書誌データ作成・提供計画2018-2020」において、2021年1月からのNCR2018適用を目指すとした。これに向けてNDLでは適用細則の作成を開始」「NACSIS-CATについては、軽量化・合理化を目指す大きな見直し(「CAT2020」)が予定されているが、この段階では適用する目録規則の変更は行われない」「RDAにも言えることだが、NCR2018は従来のNCRと比べ自由度がかなり高く・・・記録の方法にも別法や任意規定が多いため、各データ作成機関では適用細則の作成など、入力方針の検討が欠かせない」「ISBD区切り記号法のようなエンコーディング方式(メタデータの構文的側面)は全く規定していない」
 →これきっかけで、今後おたがいの足並みをそろえ”ない”というのがある種のトレンドというか方向性になるのかしら。まあそれでもいいよね、っていうのがRDA以降の考え方っぽい気がする。
・(機械可読性の確保)「非構造記述ではリンク機能の提供につながらず、機械可読性の観点からは望ましくない」
・(著作の典拠コントロール)「全著作に独立した典拠データを作成することは、RDAを適用する海外の図書館においても行われていない。・・・複雑な場合にのみ典拠データを作成し、それ以外は書誌データ内で完結させる運用が多く見られる」
・(書誌フレームワーク)「NDLでは比較的早くからBIBFRAMEに注目していたが、当面はMARC21を採用するとした。合理的な判断と思われる」

●CA1952 - 灰色文献のいま〜2010年代の動向を中心に〜 / 池田貴儀
 http://current.ndl.go.jp/ca1952
・オープンサイエンス、オープンアクセス、研究データ
・「2010年代は、既存及び新しいステークホルダーの議論など、広く一般公衆への働きかけに関心が向けられ始める時期でもあった」
・「灰色文献の問題の所在が変化してきている」「インターネットを通じて灰色文献が流通することで、灰色文献そのものの概念が変わり、灰色ではなくなる」「膨大な知識や情報が生み出される今日、出版物以外のデータや資源など、あらゆるものを対象とせざるを得ない」
 →むしろ灰色であることがあたりまえになろうとしており、そりゃRDAにしろNCRにしろ自由度高くせざるを得ないので、ちゃんと自分たちで考えなさいね(=誰かが決めてくれるわけじゃない)、ということだなあ。

●CA1953 - 「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜 / 淺野隆夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1953

・「都市計画、エリアマネジメントの関係者から・・・これだけしかない面積でも、図書館が街の中で人の流れを作り、交流を生むことがわかった」「小規模なライブラリーでも併設してもらえるよう、新たなビル、施設を建設する地権者に対して図書館サービスのノウハウや人材を提供していきたいと考えている。これが筆者の考えるエンベデッド・ライブラリー(組込み型図書館)」

 図書館が図書館であることから外へ踏み出すことで、図書館本来の機能を取り戻した、というような話。
 大きいことをやるのか。小さいことからやるのか。いや、小さいからこそ大きいことができるのか
 小さいものが大きい流れを変えるには、自分自身が大きさをイキろうとするのではなく、社会全体の大きな流れを広く意識してその中にいかに飛び込むか、というのが課題なんだろうな、と。そりゃ、”図書館は図書館だから”といって図書館が図書館のことしか考えてなければ、社会にエンベデッドするという本来の機能はまっとうできないだろうからなあと。
 そういう意味では、大きいニューヨーク公共図書館のあの活躍は、決して”大きいから”ではないんだな、とも。
 とても興味があるというか、勇気が出る話でした。
 (注:1500uが小さいかどうかはまた別)

・「課題解決型図書館を標ぼうしているが、実際の利用者の課題とは、もっとはっきりとしない、もやもやとしたものではないだろうか」
「入り口に大きなタペストリー風のサインで当館サービスのコンセプトをわかりやすく表現した「はたらくをらくにする」を掲示」
「ビジネスパーソン支援に本当に求められているものは何か・・・「各職業の専門書」が2位にとどまり、1位が「ビジネスマナー・仕事術」、3位が「人間関係・コミュニケーション」」
・「Workのエリアでは自分の業界の棚に行けば必要な情報がすべてそろうようにまとめられている。またLifeのエリアでは働く人たちの生活に必要な情報とは何かをイチから考え、それらを項目立てしてふさわしい本を並べている。このようなテーマを決めてから本を選び、手に取りやすいように並べる」
・「利用者からは「ここができたおかげで本の世界に戻ってきました」という声をよく聞く」

●CA1954 - 企業のアイディア発想法を参考にした企画・イベント展開〜杉戸町立図書館の取り組み〜 / 小暮雅顕
 http://current.ndl.go.jp/ca1954
 「下記の企画イベントを全て予算0円で実施した」

●CA1955 - 阪神・淡路大震災関連文書に関する神戸市の取り組み:情報発信の活性化に向けて / 杉本和夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1955
・「阪神・淡路大震災の関連文書の整理保存等の作業は、神戸市からの委託契約により、2010年度から8年間にわたり、神戸市の外郭団体でシンクタンクである公益財団法人神戸都市問題研究所の手により行われた」(2018年3月終了、業務は神戸市文書館へ)
・「一次文書の典型はファックス文書で、当時ファックスは重要で確実な通信手段であった。ファックスで使われた感熱紙は、ほぼ真っ白な状態に劣化、判読困難となっていた。・・・感熱紙の復元手法を多数回に及ぶ試行錯誤を重ねて完成し、約1万5,000件の感熱紙を復元した」

●CA1956 - 国際子ども図書館の中高生向けサービス:調べものの部屋と調べもの体験プログラム / 小熊有希
 http://current.ndl.go.jp/ca1956
 「参加者はSNSやブログの記事など出典が不確かな情報源を参照していても、結果的にクイズに正解すれば満足してしまうことがある。単に情報を探す調べものから一歩踏み込み、「信頼できる情報源を選ぶ」「情報の正確性を確認する」といったプロセスも含めて調べることの面白さを体験してもらうためには、さらなる工夫が必要」
 →”出題”の巧拙は人を左右するし、だからこそ”出題”は難しいよね、という。
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2019年06月27日

今日の「CA読み」メモ:「田中あずささんにインタビュー」「民主主義の宝庫」他


●E2141 - LJ誌Movers & Shakersに選出の田中あずささんにインタビュー
 http://current.ndl.go.jp/e2141

・詳しくは「E2068 - 日本学多巻資料の総目次・索引電子化プロジェクト」(http://current.ndl.go.jp/e2068)を参照。
・「世界的に権威のある組織が,日本語資料をテーマとしたプロジェクトという,メインストリーム以外の分野に,スポットを当てて評価してくれた」
・ホントはここなんですが・・・>「日本でこのようなプロジェクトを引き継いで頂ける場合,私達のプロジェクトで使ったワークフローなどを共有することが可能です」

●E2142 - 須賀川市民交流センター内に中央図書館が移転オープン
 http://current.ndl.go.jp/e2142

 情報とアーキテクチャみたいなことだと思うので、”空論”と”実践”のどちらもをもっと知りたい、という感じだった。
 ↓
「tette内の図書館以外の場所にも相当数の本を置くという斬新な案」
「tette内の図書館エリア外にある子どもの遊び場や円谷英二ミュージアムなどの中にも本を置くこと」
「オープンして4か月経ち,多くの利用者はどこに置いてある本でも使いこなしている」
「趣味の活動で来館した人や,特に目的を持たずに来館した人が,ふと目に入った本に興味を持って手に取り借りてみた」


●E2143 - つくば市立中央図書館におけるロボットスーツHALRの導入
 http://current.ndl.go.jp/e2143

 問題は、こういうツールを必要とする仕事を担当するのはどういう職員なのか、と考えるのはヘンなことなのかな。(タグは #専門性 で)


●E2144 - 研究データ同盟第13回総会<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2144

「我々には,新たなデータの世界を結ぶ,堅固で美しく,立派な懸け橋を作り上げる責任がある」

●E2145 - 民主主義の宝庫:スウェーデンの図書館戦略に関する提案
 http://current.ndl.go.jp/e2145

 作成過程の後半や報告書のあり方が、民主主義のメディア的実践だなあ、と思った。
 オチが「今後の動きを注視していく必要がある」なのは、もっと来い、と思った。

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2019年06月05日

今日の「CA読み」メモ:「学校と公立図書館との複合施設」「デジタルアーカイブコンテンツの児童・生徒向け教育への活用をめぐって」他


●CA1941 - 日本図書館協会建築賞について / 植松貞夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1941
・「2016年1年間で新たに建設された公共図書館が38館あるのに対し、応募館は9館と少ない…設計者には応募に熱心な者、そうでない者、賞の存在を知らない者があることから、周知方法に改善を要する」
・受賞館を確認しようとすると、JLAのwebサイトには途中からのリストしかなく、結局wikipediaを見るのが一番早かったので、そういうとこだなと思った。

●CA1942 - 動向レビュー:学校と公立図書館との複合施設 / 長澤 悟
 http://current.ndl.go.jp/ca1942
・これは読み返すべき。理想的なまとめ。
・これを読んでると、カレントアウェアネスは写真の掲載にあまり積極的じゃないのかな、と思う。建物とか位置関係の説明を読んでると、えっと、要するにどういうこと?、ってなる。
・「大人にとって魅力のある蔵書の構築、管理者だけでなく司書の配置の必要性、市の図書館ネットワークへの組み込み等が課題として指摘されるようになった。学校図書館の開放は校庭や体育館の開放と違い、単にスペースの利用だけではなく、本来の図書館機能を充実する必要があった」

●CA1943 - 動向レビュー:デジタルアーカイブコンテンツの児童・生徒向け教育への活用をめぐって:米国・欧州の動向を中心に / 古賀 崇
 http://current.ndl.go.jp/ca1943
・「米国デジタル公共図書館(DPLA)での教育活動」「「オンライン上の一次資料」の項目と教材・指導案を取りまとめて公開する「一次資料セット(Primary Source Sets)」」「「一次資料セット」は、2018年9月時点で141の項目を収録しており、各項目にはテーマに即したDPLA内の複数の一次資料と、Wikipediaを含めた外部の関連資料、そして指導案として質問項目や課題の事例、およびTPSのための留意点など」「「1980年代の保守主義の高まり」の項目を例にとると(14)、レーガン政権期の戦略防衛構想(SDI)を記した政策文書や、当時の政権高官へのインタビューなどの動画、政権批判の風刺画など」
→やっぱりキュレーティングが非常に大事であるな、という理解。
・「公文書管理をめぐる問題が頻発する日本の現状では、デジタル技術の活用以前に、一次資料や証拠の成り立ち・形状・出所から考えつつ学習を進める、という取り組みこそ」必要
→何周か遅れてる・・・。
・参考文献
 -鎌田均. 一次資料の利用と情報リテラシー:米国大学におけるアーカイブ, 特殊資料コレクションの教育的役割から見て. 同志社図書館情報学. 2013, (23), p. 1-15.
https://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014206, (参照 2018-09-14).
 -鎌田均. 米国の高等教育におけるアーカイブズの教育活動.アーカイブズ学研究. 2016, (24), p. 86-91.
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2019年06月03日

今日の「CA読み」メモ:「人文社会系分野におけるオープンサイエンス」「地域コミュニティにおける公共図書館の役割」他


●E2136 - 起業における図書館活用(1)起業知識ゼロから飲食店経営者へ
 http://current.ndl.go.jp/e2136
 菅谷本を読んでるかのような、非常にベストプラクティス的なビジネス活用談話だったので、もっと長尺でじっくり読みたいなとも思いましたが、シリーズ化される風のナンバーがついてるので今後に期待という感じです。次は語り口を変えてくるかな?

●E2137 - 「ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>」<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2137
 いや、これは動画だな。

●E2138 - 文化資源学フォーラム「コレクションを手放す」<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2138
 「本テーマは,ミュージアムのコレクションを手放すことを奨励するかのような誤解を招きやすいテーマであるものの,今,ミュージアム側が先手を打って議論しなければ,外部者の思惑に引きずられ,ミュージアムにとって不利益になるだろう」

●E2139 - NDL,「デジタル化資料活用ワークショップ」を開催<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2139
 大学図書館と公共図書館とでは活用の様相が若干異なってくるような気がするんだけど、どうか。

●E2140 - 3D/VR技術と学術図書館の役割に関する報告書
 http://current.ndl.go.jp/e2140
 結局はデータマネジメントの問題ということなんだろうか。

●E2130 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2019/5/10現在)
 http://current.ndl.go.jp/e2130
 「東日本大震災による被災資料の保全等に関する白井哲哉氏の著書『災害アーカイブ:資料の救出から地域への還元まで』」

●E2131 - 日本図書館研究会第60回研究大会シンポジウム<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2131
 「一般に図書館司書は博物館学芸員などと比較すると,地域資料のような固有の貴重資料を後世に継承していく意識自体が希薄なのではないか」

●E2132 - 第4回SPARC Japanセミナー2018<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2132
 読みやすいなと思ったら、飯野さん筆だった。
・第4回SPARC Japanセミナー2018「人文社会系分野におけるオープンサイエンス〜その課題解決に向けて〜」
・「海外において,大学以上の高等教育レベルで日本語を学習している人々は100万人前後いることから,日本語の学術書をOAにすることで,これら潜在的な読者がアクセスできる機会が増える」
・へえ〜→「海外ではデジタル化は進んでいるものの,商業出版社での出版が中心となっていることから,コンテンツへのアクセスは多くが購読者に限られる」「日本の学術雑誌では,採算という概念はあまり持ち込まれない傾向があり,OA化など広く社会に研究成果を還元するというシステムに繋がっている」

●E2133 - 米国OPEN Government Data Actの成立
 http://current.ndl.go.jp/e2133
・「民主党のオバマ大統領から共和党のトランプ大統領へと政権の移行があったが,オープンデータに関しては重要な政策として位置付けられ」
・「連邦政府機関に対して,保有するデータ資産の全容を把握するために,データ一覧を整備することを求めた。さらに,唯一のオンライン上の公開インターフェースとしての連邦データカタログの整備についても明確化された」(Data.govに法的裏付けを与える)

●E2134 - 地域コミュニティにおける公共図書館の役割:米国の実践事例
 http://current.ndl.go.jp/e2134
・そこまで度肝を抜かれたとんがったものがあったわけではないので、日本全然追いつける、できる。
・「スマートコミュニティにおけるアンカー機関として革新的な取り組みを行っている米国各地の公共図書館」
・テネシー州のチャタヌーガ公共図書館「自治体と協力し,犯罪統計や予算,計画類等のデータセットを提供するオープンデータポータルも開設」

●E2135 - 私達の人生を変える図書館:第3次図書館発展総合計画(韓国)
 http://current.ndl.go.jp/e2135
 ・「(7)「積極的な情報福祉の実現」・・・農・漁村での図書館サービス強化」
posted by egamiday3 at 22:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月29日

今日の「CA読み」メモ:「奈良大学図書館における日本考古学協会図書の受贈事業について」「システムとしての国立国会図書館オンライン」ほか

●CA1947 - 奈良大学図書館における日本考古学協会図書の受贈事業について / 森垣優輝
 http://current.ndl.go.jp/ca1947

 セインズベリーにたいへんな不義理を働いた考古学協会の件が、いまはこう落ち着いたんだね、という話。
 http://jlablog.seesaa.net/article/165398139.html

・「2010年5月にいったんは英国のセインズベリー日本藝術研究所への寄贈が決まった。しかし、会員より、国内有数の規模である考古学関連図書コレクションの海外流出を危惧する強い反対意見が出されたため、同年9月に協会臨時総会が開催され、同研究所への寄贈は否決された」
→セインズベリーでどう扱われる予定だったかと、現在何が成就したかとの比較をしたい。
・「予算規模は、当初予算としては遡及事業費(遡及作業費、装備材料費、倉庫保管費)に約4,700万円、1階集密書架リニューアルと3階書架増設に約1,100万円を要した。さらに地下2階の電動集密書架新設工事には当初予算とは別に補正を行い、約1億5,360万円(うち書架に6,500万円)を支出している。奈良大学としては通算2億円を超える経費を投入したことになる。」
→お金の話をどこまでどう話すかというのはわりと悩む(つい最近悩むことがあった)ので、これは参考にする。「・・・したことになる」とか。
・「作業開始後、委託先からは毎月、段ボール箱20個前後(約2,500冊)の資料が納品されてきた。もともと協会の保管先から箱詰めで作業場所へ送付されていたもので、遡及作業にあたってはなるべく都道府県コードの若い順に、すなわち北の地方から順番に実施するのが望ましいと取り決められていたが、実際の作業開始後はどの箱にどの地方の資料が入っているか正確な情報がなく、開梱してはじめて判明する状態だったと聞く。このため納品後に配架すると都道府県別の配架状況に極端な濃淡が生じた。2015年度後半からは大規模な書架調整を毎月行う必要に迫られ、しかも先の見通しが不明のため一挙に調整を済ませることができず、現場合わせの移動作業を30日ごとに行うため図書館の通常業務を相当圧迫した」
→本記事の白眉とも言える、力のこもった記述だなと思った。相当の何かしらがあったのだろうなということと、じゃあそれをどうすれば避けることができたのかという失敗学として、読み返すべき。


●CA1948 - 第12回アジア太平洋議会図書館長協会(APLAP)大会 / 春原寛子
 http://current.ndl.go.jp/ca1948
・当日資料が注1のリンク先にある。(すぐにわからなかった)


●CA1949 - レーザーディスクのデジタル化に向けた国立国会図書館の取組み / 本田伸彰
 http://current.ndl.go.jp/ca1949
・レーザーディスクはデジタルじゃなかった・・・何者だ・・・幾三・・・。
・とはいえ、うちとこ所蔵分の媒体変換も考えてたところだったので、ありがたい記事。
・例えば「この記録方式の違いが、デジタル化作業に与える影響やコストの違いについて業者に確認したが、特に違いはなくデジタル化時に留意する必要はないことが分かった」のような情報や、「チャプターの情報は、デジタル変換した際に自動的に移行されず、編集作業により情報を付与するにはコストも掛かるため、デジタル化で再現しないこととした」のような”あきらめ判断ポイント”なんかはすごくありがたいです。
 国会さんにその意図はないにしろ、うちとこみたいに小さいところは、「とりあえず国会さん方式でやりましょうよ」で先に進めますからね・・・。


●CA1950 - 研究文献レビュー:公共図書館のビジネス支援サービス / 滑川貴之
 http://current.ndl.go.jp/ca1950
 普及や実施の現状はわかった。
 ”成果”や”効果”は具体的にどうなんだろう、気になる。(そういう文献が少ないということ?)


●CA1939 - 公共図書館の地域資料を活用した没年調査ソンのすすめ〜福井県での事例から〜 / 鷲山香織
 http://current.ndl.go.jp/ca1939
 このソンにおける、特に地域資料の活躍ぶりの具体的なところを知りたい。実際に活躍した地域資料はマイルドなやつだったのかしら。(注:マイルドではない地域資料とは何か)


●CA1940 - システムとしての国立国会図書館オンライン / 川瀬直人
 http://current.ndl.go.jp/ca1940
・(インデントによるグループ表示)「電子ジャーナル書誌と冊子体のジャーナルの書誌を ISSN を用いて同定したり、雑誌記事索引とデジタルコレクション収録の目次情報との同定を行っている。これらについては、1件にまとめるのではなく、インデントをつけてまとまりのあるグループであることがわかるように表示している…こうした機能は、単に紙資料とデジタル資料を統合して検索・提供するだけでなく、できるだけわかりやすく短い手順でデジタル化された資料にナビゲートするために考えられたものである」
・「アイテム情報はNDLオンラインでは保持していない。アイテム情報や利用者の情報は、申込を処理する別の業務システムが保持しており、NDLオンラインは都度その業務システムのAPIに対しリクエストを投げる」「別のシステムとAPIで連携することで、認証や申込、アイテム、利用者情報の変更等の機能を含めた全体のサービスを提供」
・「かなり多くの検索項目を簡易検索で検索可能となるように設定しており、多くの場合は詳細検索の項目を意識することなく、簡易検索のキーワード欄で検索し、必要に応じてファセットで絞り込んでいく使い方が可能」


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2019年05月28日

今日の「CA読み」メモ: 「図書館総合展の20年」「韓国の公共図書館の多文化サービス」他


●CA1944 - 図書館総合展の20 年 / 今井福司
 http://current.ndl.go.jp/ca1944
・「本稿の執筆にあたり、図書館総合展事務局より過去のパンフレットおよび開催記録の提供を受けた。」「なお、図書館総合展は印刷媒体での記事化が希である。その代わり、インターネット上での記録はかなり多く、代表的なものとしてはTwitterの投稿アーカイブサイトであるTogetterが挙げられる。」
 →togetterが記事化の代表というのもなかなかつらい。”足下のアーカイビング不備”的なことってほんとに難しい問題だなと思いました、うちとこ含め。
・ほかの参考文献は注のかたちでリストアップされてる一方で、同じカレントアウェアネス内記事への参照は本文中に「(E2035ほか参照)」って書くかたちになってるというのは、カレントアウェアネス自身のきまりごとなんだろうか。それは、”この記事で使われている参考文献”があちこちにちらばってしまってすごく使いづらいので、やだな。
・図書館総合展自体に関するまとめでわかりやすかったのは、下記の大西文献だったなと思ってたのですが、これもう10年以上前なのだなあ。
 http://kulibrarians.g.hatena.ne.jp/kulibrarians/20081219/1290519705
・↑このときも思ってたんですけど、図書館総合展って企業展示メインのビジネスなイベントだと思ってたのが、いつのまにか図書館業界人の是非もの的な、交流・フォーラムメインのイベントにイメチェンした、という印象が極私的にあって、いったい何きっかけでいつからそうなったのか、とずっと思ってたんだけど、この記事でも特にその疑問は払拭できなかったので、わかった、じゃあもうこの疑問はとりあえず無かったことにしよう。

●CA1945 - 近年の公立図書館による出版活動の概要:定期刊行物を中心に / 武田和也
http://current.ndl.go.jp/ca1945
・以下は、#調べる タグで。調査の参考にする。
「調査は、日本図書館協会編『図書館年鑑』(2009年から2018年までの10年分)掲載「各地各図書館の動き」内の「図書館等による発行資料」の項目等での文献調査及び、都道府県立図書館等が作成しているリンク集から各都道府県内の図書館のウェブサイトを閲覧することで行った。さらに、オンラインで公開されていない出版物の遺漏を防ぐため、本文中で整理した区分に従って、日本図書館協会資料室及び都道府県立図書館に対して、各館が所蔵する資料の範囲内でのレファレンスを依頼した(13)。また、レファレンスの回答で紹介があったツールや助言に基づく再調査もあわせて行い、書誌事項については国立国会図書館所蔵資料の確認に加え、CiNii Booksや当該出版物を刊行している館のOPACでの検索を実施した。直接当該館に尋ねた場合もある。」
・文芸誌の紹介その他のところでタイトル・書誌事項を本文中に羅列してるあたり、無理に文章化せずにリスト化しちゃったらダメだったのかな、と思った。CAって、記事として読むだけじゃなくて、レファレンスツールとしても使うじゃないですか。
・「ところで、今回の調査の過程で、国立国会図書館や日本図書館協会資料室、都道府県立図書館では所蔵が確認できない出版物もあった。当該出版物を刊行する図書館のOPACでヒットしない場合もあり、ウェブサイト上でのみの掲載や、エフェメラ扱いで蔵書としては管理されていないことも考えられる。」
→今日2回目の、”足下のアーカイビング不備”的なことってほんとに難しい問題だなと思いました、うちとこ含め。

●CA1946 - 韓国の公共図書館の多文化サービス−プログラム事例を中心として− / 廣田美和
http://current.ndl.go.jp/ca1946
・「韓国は、日本より一足先に、また急速に多文化時代に突入し、政府の多文化政策と共に、公共図書館における多文化サービスも発展を続けている。事例集には、本稿で紹介した事例のほかに6の事例が掲載されているが、そのすべてに共通するのは、多文化プログラムを図書館だけで運営するのではなく、学校や多文化家族・外国人支援機関(20)、民間支援団体、大使館など、関連機関・団体と協力して運営している点である。このような、韓国の公共図書館における多文化サービス事例は、日本の公共図書館で多文化サービスを企画・運営する上でも参考になるものと思われる。」
→日本が学ぶべき、一歩先を行く韓国の多文化サービス。では、その韓国はこの多文化サービスをどこから学びとった? オリジナル? やっぱりアメリカ? アメリカだとしたら、なぜ日本はそれを学びとれなかった?
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2019年05月26日

2019年4月+5月前半のまとめ

■2019年4月+5月前半のまとめ

●総評
 2019GWeuが成功。よかったね。


・2019GWeuのための旅行事務に次ぐ旅行事務(ユーレイルパス、代理店で予約確保、無理くりオンラインチェックイン等)
・『インターネットの次に来るもの』
・今年の桜:醍醐寺+上醍醐登山。哲学の道、インクライン、東山。賀茂川、桂川。
・京都ビアラボ通い
・春季寄席開始
・「イズム、離れて」(ユニット美人xソノノチ“ビジノチズム”)@ KAIKA。いい“創作”コメディだった。
・ICOM2019京都の準備
・宗田文庫@木セミ
・劇団厚岩、from韓国、の会話劇「黒白喫茶店」@吉田寮食堂
・同志社ホームカミングデーにて寄席旧常連と対談
・顧問お別れ会
・『ガウディの伝言』
---
(以下、2019GWeu)
・ヘルシンキからリスボンまで
・とにかくなんでもいいから、いったん日本を出よう。話はそれからだ。
・チェックインクライシス
・豚肉が甘い
・パスタが美味い
・パエリアが濃い
・神は塔の上から見下ろし、東から来た者にこう告げられた。「お前には予習が足らん」
・ロカ岬。ね、簡単でしょ?
・初ロストバゲージ体験
---
・ゆる速報:次の旅程が決まったらしい
・深刻な時差ボケに悩まされるの巻
・中野劇団「10分間2019」@HEPHALL
・じんもんこん
・「吉田寮で考える大学の自由自治」(https://togetter.com/li/1354429)@吉田寮食堂。いままでで一番わかりやすかった。
・もなか軍団「ハムちぃ」@KAIKA

●4月テーマの進捗
  ・寄席、再構成 → おおむねできてる気がする
  ・2019GWeu → よかったねえ。
  ・あらたな1年の計を身体になじませる、さらに → なんだっけ・・・

●5月後半+6月の月テーマは
  ・CA+日本研究
  ・木セミ+OCLC
  ・調整活動
  の、3本です。
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2019年05月07日

2019年05月06日のtweet (@egamiday)




























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2019年05月06日

2019年05月05日のtweet (@egamiday)






















































































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2019年05月05日

2019年05月04日のtweet (@egamiday)


























































































































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2019年05月04日

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2019年05月03日

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2019年05月02日

2019年05月01日のtweet (@egamiday)
































































































































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2019年05月01日

2019年04月30日のtweet (@egamiday)












































































































































































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2019年04月30日

2019年04月29日のtweet (@egamiday)










































































































































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2019年04月29日

2019年04月28日のtweet (@egamiday)




























































































































































































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2019年04月13日

201806eu・ドイツ日記 index


2018年6月、ドイツ旅行の記録 index。


map_201806eu.png

A ハンブルク
B ロービュ(デンマーク)
C リューベック
D ベルリン
E ライプツィヒ
F ハレ
G バンベルク
H ミュンヘン
I ザンクトガレン(スイス)
J チューリッヒ(スイス)


●旅の概要、そしてその参考文献

0日目その1「旅の概要」
http://egamiday3.seesaa.net/article/460485487.html

0日目その2「旅の参考文献」
http://egamiday3.seesaa.net/article/460443477.html


●ハンブルクからコペンハーゲンを目指すも挫折する話

「このフライトは、ドイツ3B方面行きです」@関空→ヘルシンキ→ハンブルク(1日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460560859.html

「このピルスナーは、アルトビール寄りです。」@ハンブルク(1日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460666675.html

「ハンブルク、あっ美味しい。」@ハンブルク(2日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460733370.html

「この車両は、コペンハーゲン方面行きです?」@ハンブルク→コペンハーゲン?(2日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460820050.html

「今度こそは、デンマーク方面行きです」@デンマーク?(2日目その3)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460877916.html

「この世界のかたちをミニに」@ハンブルク(2日目その4)
http://egamiday3.seesaa.net/article/460913792.html


●リューベックという町がどうやら気に入ったらしい話

「ハンザという市の女王」@リューベック(3日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/461089900.html

「ありし日のままのすがた見せる書庫」@リューベック(3日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463200771.html


●ベルリンの街と歴史の影を踏みしめるように歩いた話

「このローカル線は、無駄な乗り換え経由、未来都市ベルリン方面行きです。」@リューベック→ベルリン(3日目その3)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463270849.html

「今はもうない」@ベルリン(3日目その4)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463541282.html

「本を焼く者はやがて人を焼く」@ベルリン(4日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463661454.html

「ベルリンは晴れているか」@ベルリン(4日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463772374.html


●ライプツィヒとハレでそれなりに観光体験しながらなんか理屈こねてる話

「ガスト・イン・トランスレーション」@ライプツィヒ(4日目その3)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463821713.html

「ハレったらいいね」@ハレ(5日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/463890339.html

「メフィストに叱られる」@ライプツィヒ(5日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464137673.html


●バンベルクという町がどうやら相当気に入ったらしい話

「ラオホ、ちょっと鼻につくビール」@バンベルク(5日目その3)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464225788.html

「マジカル・ランドスケープ」@バンベルク(6日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464274350.html

「酢漬けものに慣れない私たち」@バンベルク(6日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464394672.html


●ビールの底なし沼・ミュンヘンでヘーフェヴァイツェンに沈んでいく話

「シュバイネハクセとの非常な相性」@ヴァイエンシュテファン(6日目その3)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464450196.html

「酵母三遷の教え」@ミュンヘン(6日目その4)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464500575.html

「まちが円だっていいじゃないか、ネルトリンゲンだもの」@ネルトリンゲン(7日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464554897.html

「小麦がときめくヘーフェヴァイツェンの魔法」@ミュンヘン(7日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464593945.html


●あと、スイス

「この列車は、無駄な乗り換え経由、ドナウ川経由、船旅経由の、スイス方面行きです。」@ミュンヘン→ザンクトガレン(8日目その1)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464908041.html

「酒と泪とザンクトガレン」@ザンクトガレン(8日目その2)
http://egamiday3.seesaa.net/article/464908175.html

「おもひでがポロポロ」@チューリッヒ→関空(8日目その3〜10日目(了))
http://egamiday3.seesaa.net/article/465016855.html

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2019年04月07日

おもひでがポロポロ@チューリッヒ→関空(201806euドイツ8日目その3〜10日目(了))


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 そして。
 この列車は、チューリッヒ方面行きです。
 いよいよ、おしまいの街です。明日帰国。

 ・・・なんですが、なんかトラブルで電車が来なかったり遅れたりみたいになってて、いつ発車するのかよくわかりません。
 その後情報を得たところによれば、チューリッヒまでの間の線路がブロークン?なので、とちゅうで代替バスに乗り換えるらしい。

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 見知らぬ謎の駅で降ろされ、謎の満員バスに詰め込まれ、見知らぬ謎の土地で放り出され、謎の駅から、この列車は本当にチューリッヒ方面行きです?

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 やっとのことでチューリッヒ駅着でした。

 チューリッヒ。
 20年ぶり、2度目。

 最初に海外旅行で訪れた(飛行機で着)のが、この街でした。
 あれからもう20年か・・・。
 というわけで、駅近のラスト宿にインして、さっそく街に出て昔の記憶を呼び覚まさせましょう、と。

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 ・・・・・・。
 えーと、こんな感じの街だったんだっけ、さっぱり覚えがない
 この後、街角のあちこち・辻々で想い出探しを試みるのですが、え、あたしほんとにこの街に来たんだっけ??とほとんど覚えがない。ていうか、想い出の中にある町並みに符号する場所がない。駅のコンコースがやたら広かったのは、なんとなく覚えてる、気がしなくもない。

 自分はあのころ、この街のことをどう理解してたんだろうか。
 ていうか、湖だのトラムだの、そんなものあったっけ・・・。
 ほんとにあたし、この街に来たことあるんだろうか・・・。

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 なんか音楽祭みたいなのやってた。 

 このあと、地元の友人と合流してビール。

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 何軒か行ったのですが、めちゃめちゃ眠かったので、何飲んだかほとんど覚えてない・・・何か話もいろいろしてたと思うんだけど・・・・・・ごめんなさい・・・。

 こんなことではダメだ、と、翌朝(2019年6月17日・帰国便が出る日)、街を歩き直してみました。20年前に訪れたはずの場所を探して。

 20年前に訪れた場所その1、泊まったホテル。
 日本から初めて国外に来て初めて泊まったホテルは、旅行会社にてきと−かつ事務的にとってもらった中級のやつで、実際に行ってみると、廊下といい室内といいあちこちに肉付きいい男性の半裸のデッサンが飾ってあって、お、なるほどふつーにこういう感じなのが海外なんだな(ざっくりしてる)、と学んだものでした。
 という、ファーストコンタクトの地を求めて。

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 このへんは夜になるとレストランや飲み屋でにぎわうパターンのところ。
 たしかこのへんのはずなんですが、町並みに何も記憶がない。

 宿の名前は一応わかってて、日本で当時の記録をダンボールひっかきまわして見つけてきた(注:まだPC未所有の時代、すべて紙記録のみ)んです。
 名を「Goldenes Schwert」と言う、豪奢な名前。
 住所も「Marktgasse 14」とわかってる。
 実は、せっかくならここ泊まったろうと思って、日本にいるときからパソコンでいろいろ検索してたんですが、なんかすごくぼんやりしたサイトしか見つからず、予約もできなかったという。

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 住所Marktgasse 14なら、↑ここなんだけどなあ。洋服やさんしかない。裏に入口があるのかな。
 と不審に思いながら、スマホでググって場所を確認してみようとすると。

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 ・・・・・・「閉業」。

 わからないものですね、PCのブラウザでのレイアウトと、スマホのブラウザでのレイアウトとで差があるせいでしょうか。あるいはスマホの位置情報が加味されることによっての差なんでしょうか。使ってるデバイスで得られる情報に違いが生じる、っていう。
 日本で見つけてたサイトも、古い情報が残ったままのゴーストのようなものに、ググって直接アクセスしちゃったとかなんとかなのかな。
 などと、こんなところで”情報のあり方”のようなものに若干の知見を得てる場合でもないのですが、20年前の旅行の時に泊まった部屋から街の様子を撮った↓写真(写ルンです、からの紙焼き)がありまして。

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 そして今朝撮った↓現在の街並み。

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 あー、あきらかにここだな。
 やっとのことで、20年前と現在とがひとつだけ符合しましたね。

 20年前に訪れた場所その2、チューリッヒ大学。
 当時、なんか図書館を見に行こうと思ったらしく、チューリヒ大学のキャンパスあたりで教授っぽい人に図書館どこですかときいたら、なんだかんだで学生さんたちに相手されやいのやいの言われて、最終、”市の図書館と大学図書館とが兼ねられている”という理解を得た、それが正しかったかどうかもいまとなっては怪しいけど、なんかそれっぽい図書館に行った、気がする。

 というわけで、チューリッヒ大学のキャンパスあたりへ。

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 ↑やいのやいの言われてたのは、ここだった、気がする。

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 ↑これが図書館らしい。よく覚えてない。あ、もちろんまだ開いてない。(朝7時台)

 小雨に降られながらえっちらおっちらやってきましたが、こんな感じでしたね。
 ていうか、写メやツイートが無ければこうも想い出があやふやなもんかな、一応初の海外旅行っていう大イベントな街だったはずなんですけど、想い出すためのよすががないとポロポロとこぼれ落ちていっちゃうんでしょうかね。という、ここでも”情報のあり方”に無理くり結びつけて考えてる場合でもないのですが。

 あとは、↓チューリッヒの街並みをどうぞ。

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 そして。
 ↓この列車は、チューリッヒ空港方面行きです。

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 というわけで、長かった201806eu、主にドイツの旅、ちょっとだけデンマーク&スイスの巻も、終わろうとしています。ほんとに長かった。書き終わるあいだにリトアニアとデンバーに行ってた。年越すどころか、年度までまたぐとは思わなかった。
 とはいえ、ドイツを離れた昨日の時点で、もうだいぶ旅情は終えて”さよなら”感に満たされているので、帰国までの感情はもはやあっさりしたものです。

 とにかく、ドイツが最高に楽しかった。
 鉄道に次ぐ鉄道。
 ピルスナーと思えないピルスナー。
 リューベックの図書館、ハレの文化財団。
 ベルリンの歴史とその現場。
 バンベルクの酒場。
 ヴァイエンシュテファンというエクスカーション。
 ヘーフェヴァイツェンに次ぐヘーフェヴァイツェン。
 インフラのおかげで旅もはかどるし、がっつりした予習の甲斐もあったし、それでもなお学び足りない奥深さとローカル色。
 そしてビールが美味い。2019年3月に訪れたデンバーもアメリカではビール処として知られていますが、ドイツのビールは「わざわざこの土地まで飲みに来た甲斐があった」とほんとに思わせるような感じ。「ビアライゼ」の言葉は伊達じゃないんだなと。
 行く前から「もう一回行きたい」などと妄言を吐いていましたが、その言のとおり、まちがいなくまた来るでありましょう、ちょっと間を置いて。もっと勉強して。

 自分のためのブログなので、若干の旅行事務的申し送り事項を最後に書き置く。

・チューリッヒの宿が古いタイプの施設で充分に充電が出来ず、まあまあ深刻な電力不足におちいった。コンセントが丸穴2つだけでは飽き足らず、根本が潰れた六角形であることを求めるやつだった。教訓:初日と最終日の宿は事務がはかどる大手チェーン系にすべき。
・チューリッヒの宿をアウトしようとしたら、おばちゃんがやたら朝食をすすめてきて、朝食無しで予約したので断ったらえらく残念がるので、なんだろうなと思ってたら、あとで確認すると朝食付きで予約してた。教訓、そういうところはちゃんとしよう。
・チューリッヒで行きそびれたクラフトビールの店あり。次回に期待。
・行きの関空で4.8キロだった預け荷物が、帰りのチューリッヒ空港では12.2キロだった。どんな旅行をしてきたというのか。

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 ヘルシンキ空港に、美味いエールビールをドラフトで飲ませるバースペースあり。食事も美味くて、電源もある。これは使える。

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 ↑というわけで、なんだかんだで日本に着陸したのでした。

 ちなみに当機着陸の直前(2018年6月18日午前8時前)に、機内wifiを介してゆれくるを受信。
 大阪府北部地震の発生でした。
 関空からなんとかして離脱、その後の諸々なことどもなど、あるにはあったのですが。それはまた別の話。

 ただ、一連の旅のしめくくりとして、奈良方面経由で帰洛する乗り合いシャトルに揺られ、うつらうつらしてた末にふと目を覚ましたところ、ちょうど芸亭跡前(Bibliothek)を通過してた、ということだけ記しておきます。
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2019年04月03日

あなたのデジタルアーカイブはどこから? index


 あなたのデジタルアーカイブはどこから? index


@「私はメタデータから」(その1)赤血球に2つの成分が効く
http://egamiday3.seesaa.net/article/464235925.html

@「私はメタデータから」(その2)まだ見ぬ連携先に狙いを決めて
http://egamiday3.seesaa.net/article/464274503.html

@「私はメタデータから」 (その3)ジャパンサーチでメタデータさらさらのためのCC0/PD習慣
http://egamiday3.seesaa.net/article/464333206.html

A「私は人材育成から」或いは、イシャはどこだ!?について
http://egamiday3.seesaa.net/article/464457867.html

B「私は連携・協働から」
http://egamiday3.seesaa.net/article/464966716.html

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あなたのデジタルアーカイブはどこから? B「私は連携・協働から」(終)


 「あなたのデジタルアーカイブはどこから?」シリーズの、ラストです。
 Bは「連携・協働から」、という、なんとなく前向きに考えられそうかなっていう話で終わります。

 専門的人材の長期的確保が必要なデジタルアーカイブと、短期間でローテーションな異動を習慣病として持つ大学図書館職員人事の現状とは、本質的に矛盾した関係にある、と。そのため、人材育成によらず別の方法で人材または知識・技術・能力を外部から調達する、現実解的な処方が必要であろう、と。
 で、その処方のひとつが、「連携・協働」、すなわち自館に無い諸要素・・・専門性であったり知識・技術・能力であったりそれ以外のものであったり・・・について、それを持ち備えた外部の人材(=専門家・研究者等)や機関と必要な時に必要なだけ協力しあってなんとかする、ということができればいいんじゃないかな、と。

 「あなたのデジタルアーカイブはどこから? A「私は人材育成から」或いは、イシャはどこだ!?について」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/464457867.html

 という前回までの流れにもとづいての、デジタルアーカイブ界隈における連携・協働的な活動を、具体的な事例をベースに考える、主に大学図書館業界を主語にして、という感じです。

 その1、学内の研究者・専門家との連携・協働。
 ていうか、これはもうおおかたの大学図書館の方がいろんなかたちでやってはるだろうなと思いますんで、多くはもうしません。なんせ大学図書館の最大のアドバンテージは”すぐそこに大量の専門家集団がいる”ということであり、これを活用しないなどというマヌケな話はないわけなんで、いくつか拾った事例を淡々と挙げるにとどめます。
 東京大学田中芳男・博物学コレクション。情報系の教員がIIIFやTEIやLODを、資料が専門の教員が解説文やセミナーを、史料編纂所が既存データの提供を、というふうにそれぞれの得意分野で役割分担、というパターン。
 長崎大学幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース。各分野の研究者が学部横断的に集まって「附属図書館古写真資料室」を組織したというパターン。

 その2、外部の専門家との連携・協働。
 国際日本文化研究センターの「朝鮮写真絵はがきデータベース」ですが、これは資料の所蔵者が外部にあり、それの電子化とデータベース公開をセンターでやった、というパターンのやつです。この場合、その所蔵者&関係者がその資料についての最大の専門家ということになり、その協力を得てメタデータや解説の作成にあたっている、ということになります。
 こういうパターンの場合、メタデータどうやってつくるのかというような基礎的な方針の合意だけじゃなく、作ってもらったメタデータ、CC0で流しても(当然)いいよね?というような、のちのちになって効いてくるような合意事項についても、外部・他分野の協力者にとってみれば、いや、何が当然なんですそんなつもりさらさらないですよ、という話にだってならないとも限らないわけなんで、意思疎通と調整は先手先手で丁寧にやっとかないとな、って思いますね。

 その3、教育現場との連携・協働。
 上智大学で開講している「デジタルアーカイブ論」っていうのの事例を、『デジタルアーカイブ学会誌』で見つけて、あーこれいいなー、って思いました。

 柴野京子. 「知る、使う、つくる : 学部授業におけるデジタルアーカイブの実践的理解」. 『デジタルアーカイブ学会誌』. 2018, 2(3), p.277-281.
 https://doi.org/10.24506/jsda.2.3_277

 放送番組センターというところが持っている未公開放送番組について、授業でメタデータを作成するという実習をやって、そのデータをセンターに提供する、ということらしいんですが、センターにとってはデータをゲットでき、学生にとっては資料にじっくり向き合って緊張感&責任感持って実習にあたるという教育効果があり、win-winでよかったね、ていうやつ。(自分も、すこぉしだけ真似してみたりした)

 それから教育という実践例では立命館大学アート・リサーチセンターさんの「ARCモデル」に如くは無しとおもっていて。

 赤間亮. 「立命館大学アート・リサーチセンタ一の古典籍デジタル化 : ARC国際モデルについて」. 『情報の科学と技術』. 2015.4, 65(4), p.181-186.
 https://doi.org/10.18919/jkg.65.4_181.

 海外機関が所蔵する日本美術・古典籍等をデジタルアーカイブ化する、っていう活動なんだけど、ただやっておわりとかじゃなくて、デジタル化なりそれに伴う資料修復なりなんなりについて、必要な実践的スキルを、そこの現地の学生・若手研究者にレクチャーしながら作業を進めていく、という。レクチャーされてスキルを得た人らは、あとは自分らで電子化をきりもりしていく、という。そういうふうに若い世代をプロジェクトの実働に巻き込むことによって、デジタルアーカイブそのものが構築できるよっていうだけじゃなくて、その構築とメンテに必要な人材も育成できて、スキルや知見も広く継承できて、プロジェクトがとりあえず終わってもまだまだ続くデジタルアーカイブのケアが実現していけるよ、っていう。そういうコラボが国際的にできてるっていう意味で、ビジョンの地理的な幅広さも、未来を見据えた時間的な大きさも、すげえ見習わなきゃな、って思うやつです。

 その4、地域の人々・自治体あたりとの連携・協働。
 GだのLだの関係なく、大学はその土地土地での知的インフラ・専門性インフラとしてもっと活躍できるはずじゃないか、っていう希望的な感想を持ったのが、島根大学附属図書館さんの事例でしたね。ここで実践してはるのが、大学教員がその地域にある資料を調査しに行き、何かしら発見し、それを島根大学附属図書館デジタル・アーカイブで収録&公開する、っていうパターン。土地土地の個々の史料なりその所蔵者なりでめいめいにデジタルアーカイブの仕組みなんてそりゃ持てませんでしょうから、それを大学図書館がインフラ提供する、と。これによって、その資料を使った研究・教育ができて教員がよろこぶ、図書館がよろこぶ、さらに自分の所蔵する資料が活きて地域の所蔵者がよろこぶ、あ、三方よし出ましたね、これ。地域が大学の味方になりますよ。
 島根大学さんはそのへん一筋通っていて、「GO-GURa」と称する”地域資料リポジトリ”も構築してはります。県内の自治体と連携して、そこの行政資料を大学のリポジトリが集約・公開する、っていう。これについては下記を参照でぜひどうぞ。

 中野洋平. 「しまね地域資料リポジトリGO-GURa構築の取り組み」. 『図書館雑誌』. 2017, 111(6), p.376-377.
 http://ir.lib.shimane-u.ac.jp/39947

 あれですね、このへんからはもう、「大学図書館にない人材を外部から調達する」じゃなくて、「大学図書館が持てるもの、得意とするものを、外部に届けに行く」っていう連携・協働になってますね。

 その5、ユーザ・市民の参画
 市民とともに構築していくという例では、やはり渡邉先生のヒロシマ・アーカイブを参考にするのが一番じゃないかなと思います。

 田村賢哉,井上洋希,秦那実,渡邉英徳. 「[C24] 市民とデジタルアーカイブの関係性構築: ヒロシマ・アーカイブにおける非専門家による参加型デジタルアーカイブズの構築」. 『デジタルアーカイブ学会誌』. 2018. 2(2), p.128-131.
 https://doi.org/10.24506/jsda.2.2_128.
 渡邉英徳. 『データを紡いで社会につなぐ : デジタルアーカイブのつくり方』. 講談社. 2013.。

 原爆関連資料や被爆体験談等の多様な資料を、地元の高校生や全国のボランティアが活動することによって、アーカイビングしていくというようなもので、アーカイブそれ自体ももちろんのことですが、参加者たちの活動それ自体、記憶の共有とか、世代間・国際間の交流とか、そういうことに価値を見いだすことができるということが、よくわかる好例。
 同じく参画型といえば「みんなで翻刻」プロジェクトを見ないわけにはいかない。古地震資料の翻字翻刻をユーザの手で処理した結果、膨大な量のテキストデータが短期間で生成されたという。同じくユーザ参画型と言えばWikipediaタウンというやつもあって、これはデジタルアーカイブかと言われればまあそうは言い難いものの、仕組み方・仕掛け方としてはこれも見ないわけにはいかないやつだよなって思います。そしてどちらも、クラウドでみんながちょっとづつ労力出し合えば膨大なデータが集められる仕組みだよ、って言ったところで、その仕組みさえあれば自然とデータが集まるというような虫のいいだけの話ではなく、ユーザという名の打ち出の小槌があるわけじゃないので、え、じゃあそのデジタルアーカイブとやらが、そのためのプロジェクトトやらが、ユーザ自身にどういう価値をもたらしてくれるの? どういう魅力がそこにあるの? --例えばユーザ間交流とか、社会への貢献の手応えといったようなものがその一種だろうと思うんですが-- っていうのがちゃんと提示されていてこその、成功への道だよな、って思います。まあそれは畢竟、デジタルアーカイブ自体の意義とは?というところに直結する問題でもあると思うので、どっちにしろ丁寧に考えなきゃな話ですね。

 その6、海外との連携・協働
 既出の立命館大学アート・リサーチセンターもそのひとつですが、海外機関が所蔵する日本資料、在外資料っていう感じのやつですね、そのデジタルアーカイブ化を現地機関と日本の機関とがコラボでやるっていう例も、少なからず聞きます。これはちゃんとやれば日本側の人材育成に大きく貢献するんじゃないかなと。
 というわけでその例をいくつか挙げると。

 「イェール大学所蔵日本関連資料調査プロジェクト」(東京大学史料編纂所、参照:松谷有美子. 「イェール大学図書館の日本資料コレクションに関する最近の研究動向」. カレントアウェアネス. 2016.12.20, CA1885. http://current.ndl.go.jp/ca1885.
 「ハワイ大学所蔵阪巻・宝玲文庫デジタル化プロジェクト事業」(琉球大学附属図書館、参照:Tomita Chinatsu, Bazzell, Tokiko Y. 「越境する沖縄研究と資料II : 「阪巻・宝玲文庫」のデジタル化プロジェクトを通して / 障壁をのり越えて : 太平洋間の協力が貴重資料庫の扉を開く」. 日本資料専門家欧州協会. http://eajrs.net/2015-presentations#tomitac

 特に琉球大学さんの例は、資料の特性によるところもあると思うんですが、似たようなプロジェクトがもっとあちこちであればいいんじゃないかな、って思ってます。

 その7、実務担当者同士の連携・協働
 最後はちらっと毛色の違う話になります。前回「DRFパターン」という謎のフレーズでまとめた、「ローテーション人事でやってきたぽっと出の実務担当新任者を、単館でではなく、大学図書館業界によるコミュニティ全体でサポートする」というやつです。
 現行の短期間でローテーションな異動を旨とする大学図書館職員人事が続く以上、何の知識も経験も文脈も持たずにある日突然デジタルアーカイブの実務担当となる新任職員というのは、年々歳々大量に産出され続けるわけですね。いかに連携だ協働だ外部の専門家だと気勢を張ってみたところで、高度で専門的な技能を求められるらしきプロジェクトに挑むのは、容易ではない、限度というものがあろうかと。そのうえそんなことを担当する部署自体、大きいわけでも複数人いるわけでもないでしょうから、同僚もおらず、相談できる人も学内におらず、未経験だから外部に人的ネットワークがあるわけでもない。そんな悩みを抱えながら日々だましだましデジタルアーカイブ業務に取り組んでいる、っていう実務担当者が、津々浦々の大学図書館に散らばって孤立しているんじゃないかなって想像するだけでも、なんかこう、胸がしめつけられる思いがするんですね。
 そういう、散らばってそれぞれで悩んでるのを解消できるように”コミュニティ”をつくって、リアルなりバーチャルなりに集まれるような”場”を持って、お互いに、困難で悩んでるんダヨーとか、だったらこうしたらイイヨーとか、そういえばこういう話をキイタヨーとか、じゃあ今度みんなでこうしてミヨウヨーとかいうふうに、知見の共有、課題の議論をやっていけば、いいサポートになるんじゃないかなって思うんですね。まあこれ、いわゆるDRFという成功例がすでにあるわけですが、もちろんあれはかなり標準化された世界の話ではありましたけど、それとは一見真逆の個々に多様なデジタルアーカイブでも、いやだからこそ、人と話して知見を共有することでしか解決できないことってあるんじゃないかな、って思いました。
 なおこれについては、某神戸大学さんを中心に実際にそういうことをやってるグループができているということをなんとなく付記しておきます。ていうか、そこからの発想です。


 以上、デジタルアーカイブの問題(主に3つ)にどこから手をつけるか、自分なりに考えたことの、じぶんなりのまとめでした。
 正直、タイトル先行の見切り発車で始めた@ABなので、特にこれといった明確なオチもなく、こんな感じでーす、で終わります。

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2019年3月のまとめ

■2019年3月のまとめ

●総評
 いや、まだ全然書き足りない。

●まとめ
・引き続き、ジャパンサーチ。
・あと、違法ダウンロード拡大。
・猪鍋クライシス、箸の上げ下ろしをとやかく言う。
・高野屋でビールの解説を聴く。
・「なにも成しとげられなかった男の、どこにも届かない、俺だけの言葉でした」(尾ア乏しい@「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」)
・デジタルアーカイブのあり方と、大学図書館職員人事の現状とは、本質的に矛盾した関係にある。
・アートドキュメンテーション学会の勉強会@立命館ARCに参加。
・「事務連絡: このブログに「CC BY-NC-SA」のマークをつけました。」(egamiday 3) http://egamiday3.seesaa.net/article/464517110.html
・諸橋大漢和のUSBデジタル版が、米国司書間でプチ炎上。
・キュレーションとジャーナリズムの中間にあたるもの。
・「学校・地域・物語 : 『北白川こども風土記』から探る」(@京都文化博物館、2019年3月9日)。なんだろうこのイベント、天国かな。
・「『#北白川こども風土記』イベント参加メモ : 学校資料・アーカイブ利活用・アクティブラーニングに興味ある方へ向けて」(egamiday 3) http://egamiday3.seesaa.net/article/464539335.html
・『学校資料活用ハンドブック』
・「白川道中膝栗毛」における、アート”パフォーマンス”というあり方。
・キテクレルカナー(など、カタカナ表記による棒読み風のそらぞらしいセリフ)
・Takumiya4周年記念
・Hage-Tama(ウッドミルブルワリーがTakumiya4周年のためにつくったウィートIPA)
・「3億年か4億年」
・OCLC ILL実績まとめ
・”共感”と”理解”について。(「『事件の涙』「そして、研究棟の一室で〜九州大学 ある研究者の死〜」を見て、”共感”と”理解”について考えたメモ」(egamiday 3) http://egamiday3.seesaa.net/article/464578082.html
・タクシー内歴史談義の巻。
・デジタルアーカイブ学会懇親会、2次会、3次会
・「キノコになるねん」「タケノコな」
・「ここが日本の知財本部」
・デジタルアーカイブ学会(本番)
・トークイベント「京都の洛外をテーマに物語をつむぐこと」
・「旅行者」@人間座スタジオ。自分が何者で、どこに居りどこに行くかを、社会に強いられるということ。「世の中のほとんどは知らないところで決まる」と無邪気に笑う女と、「どこかの誰かに言われてここにいるんじゃない」と叫ぶ女と。
・吉田寮公開連続セミナー「21世紀の京都大学吉田寮を考える」
・デンバー
・「ミス・シャーロック」
・Rock Bottom Brewery。デンバーに行きつけのビール屋ができる。ただしヘイジースタイルのビールは3回行って3回ともアウトという憂き目を見る。
・日本食料品店で「おーいお茶濃いめ」という名の精神安定剤を入手する。
・基調講演・ポスターセッション。#CEAL2019をせっせとツイートする、日本人一人とオランダ人一人。ここでもツイートするのは我々だけなのかと。
・アメリカの肉はね、アメリカの肉ですよ。
・アウトリーチ・プログラム
・Whole Foodsの惣菜という精神安定剤を入手する。
・買ってよかったもの:HOP TEA
・買ってよかったもの:シナモンのガムとミント
・デンバーのビール総評: 日本と変わらない(注:たぶん日本が後)
・吉田寮食堂春のオールスター感謝祭
・劇団衛星、やみいち行動、ヨーロッパ仁鶴、喀血劇場
・ユリイカ百貨店。教壇は舞台になる。
・ヨーロッパ仁鶴とヨーロッパ企画がガチで出逢った。
・「部下がこんなにかわいい・・・」
・『インターネットの次に来るもの』
・Go and Mo's 「黒川の笑」
・京都ビアラボ

●3月テーマの進捗
  ・デンバー →がんばった
  ・GW →これから
  ・あらたな1年の計をもまた、身体になじませる →もうちょっとがんばる
  の、3本です。

●4月の月テーマは
  ・寄席、再構成
  ・2019GWeu
  ・カレントアウェアネス読み
  の、3本です。
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2019年03月31日

「酒と泪とザンクトガレン」@ザンクトガレン(201806euドイツ8日目その2)


 空腹を忘れてしまいたい断食や
 生水ではどうしようもない疫病に
 苛まれたときに修道士は
 酒を醸すのでしょう



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 あ、すみません、駅のベンチでアルコールフリーの缶ビール飲んでました。これがまたレベル高くて美味い。
 いや、ちがうんです。荷物をコインロッカーに預けようとすると、コインがいるじゃないですか。しかもトイレ行くにも有料でコインがいるじゃないですか。でもスイスフランをATMで手に入れても、札しかないじゃないですか。だからコインを得るために駅併設のスーパーで飲み物買って、午前中のドタバタで渇いたのどを潤そうとしたら、これがあったわけですよ。
 ね、美味いアルコールフリービールは頼りになるインフラですよ。

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 というわけで、ザンクトガレンの町にやってきました。
 ここでのお目当てはザンクトガレン修道院とその図書館です。

 説明しよう、ザンクトガレンとは。
 7世紀にアイルランドからやってきた修道士(ここでアイルランドが出ますかそうか)が建てた小屋を起源とするザンクトガレン修道院は、中世も早いうちから学問と写本作成を熱くおこなっていた中核的存在だったと。建物こそ近世以降のもののようですが、バロック建築たる大聖堂、豪華な装飾の付属図書館、世界最古といわれる建築設計図ほか稀覯過ぎる蔵書群などなど、もちろん世界遺産認定(1983年)です。

 というわけで、駅から町を抜けて、ザンクトガレン修道院へ向かいます。

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 ↑旧市街っぽいところで、かつ観光客やお店も多そうなところですが、なんかフェスティバル的なことをやってはる。

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 祭の催しや市民のみなさんのにぎわいの中を、適当にぶらつきながら路地を歩いていくと。

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 なるほど、これがザンクトガレンの大聖堂か。
 シンメトリーに2つ並んだ塔(逆光のため正面からは撮影できませんでしたが、展示品の模型を↑参照)、随分と男前なのと、芝生で市民のみなさんが思い思いにくつろいでるのを見ると、あ、愛されてるんだな、というのがちょっとわかりますね。建物自体は近世以降のものなので、古さからくる威厳のようなものが感じられるわけじゃないんだけど、なんか、愛され感はある。

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 そして↑中がこんな感じ。
 もうこれはごてごてしてて、ちょっとあたしの手には負えません(笑)。

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 ↑お目当ての図書館へ向かいます。

 で、もちろん撮影禁止なので生撮影の写真はありませんが、以下、代替物でいくつかご紹介します。

 まずWikimedia Commonsの写真が、↓こう。

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Stiftsbibliothek St. Gallen [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

 あと、館外で掲示してある室内写真が、↓こう。

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 いわゆる「世界の美しい図書館まとめ」的なところで出てきそうなやつ、ですね。
 18世紀の建造物だそうで、木造が醸し出すいい感じの色調と照りが癒やされるし、ごてごて感のある装飾もその木造感でいい具合に抑制されていて、上品さを保ってくれてる、という感じがする。
 なので、ほぼ1時間ぐらい室内をうろちょろ見まわる感じで滞在してました。去るのはもったいなかった。

 蔵書的には、全17万点。それはともかく、西暦が3ケタの写本が400あるっていうのがすげえなと。当時は写本作成のためにヨーロッパ各地の僧侶たちがここまで足を運んだ、というようなこともどっかしらに書いてあったので、一大アーカイブセンターだったんだな、と思います。

 上記写真は無人状態ですが、実際はかなりの観光客が室内にいて、入れ替わり立ち替わり、いろんな言語をしゃべりつつ見学する、という感じです。稀覯書展示ケースもたっぷり置いてあって、ここの蔵書でもってここの歴史や修道会の歴史を語る、的な感じ。アイルランドの話もたっぷりあったと記憶してます、英語でこのへんの説明をされてもなかなかしんどいのでぼんやりしてますが。
 入室者は、靴を履いたままもうひとまわり大きいウレタンのスリッパを履きます。履き替えるんじゃないだ、と思った。あとはロッカーとミュージアムショップが充実してる感じです。相当の来客を受け入れる態勢はちゃんとできてると。

 蔵書や装飾の諸々の謂われ(人形が各分野を表現してるとか)はもちろんあるんですが、ここであたしがうろ覚えでふんわり書くよりは物の本でも参照し直したほうがいいと思うので、おおかたを省きます。
 ただ、それでも省けないというか、これがここへ来たメインだよという最大の見物が、”世界最古”と呼ばれる9世紀の建築設計図です。

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 ↑館外掲示の、原寸大写真です。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/5e/Pianta_dell%27abbazia_di_san_gallo%2C_816-830%2C_san_gallo%2C_stiftbibliothek.jpg

 ↑wikimedia Commonsの画像へのリンクです。

 77cm×112cmだそうですので、ほぼA0ですね。
 室内にもテーブル状の展示があって、みんなが囲んでやいのやいの言ってました。

 ポイントその1。建築図面として世界最古らしいこと。
 修道院施設として教会や作業場などなどが書き込まれている。
 ただし、世界というかたぶんヨーロッパで。あと、実際には建設されてないらしい。

 ポイントその2。「図書館」も書き込まれている。
 この図書館は2階建てで、書庫と写本室があったらしい。
 ね、写本という複製行為と、保存がセットなんですよね。よくわかる話だ。

 ポイントその3。「ビールの醸造所」も書き込まれている。
 この建築平面図にはビール醸造施設らしき場所、樽らしきものが描かれているという話じゃないですか。マジか。
 そもそも修道院とビールは古来関わりが深く、例えば断食修行の時でも飲料は認められていたから栄養補給のためにビールを醸したんだとか、例えば疫病が流行ると生水が飲めないから煮沸済みのビールが飲まれたんだとか、結果ビールが収益になったんだとか、いろいろなことを言われていますが。
 (なお、「ザンクトガレン修道院は文献に登場する最古のビール醸造所」という説もありましたが、現在は否定されている様子)

 まあいずれにしろ、図書館史では図書館史の見地から、ビール史はビール史の見地から語られる建築図面ということで、ドイツではないのにドイツ3Bのうちの2つ(BibliothekとBier)がここにあるじゃないですかね。しかも相当古い。
 というわけで、今回の旅にぴったりな、かつ図面としてもなかなか愛らしいこの資料の絵葉書を記念にいただいて、帰ったのでした。

 ほんとはアイルランドから続くキリスト教文献史的なのをちゃんとたどるほうが絶対おもろいと思うのですが、それはまたいずれ勉強しなおします。
posted by egamiday3 at 20:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「この列車は、無駄な乗り換え経由、ドナウ川経由、船旅経由の、スイス方面行きです。」@ミュンヘン→ザンクトガレン(201806euドイツ8日目その1)


 8日目(2018年6月16日)の朝。

 ・・・やばい、寝過ぎたっ。
 昨晩調子に乗って呑んでて、あきらかにヘンなテンションになってる(参照:http://egamiday3.seesaa.net/article/464593945.html)のが言葉じりからもわかるのですが、目論んでた起床時刻を大幅に過ぎてしまってて、早朝の列車の時刻が迫ってるのでした。急いで支度せねば。

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 ↑朝食のために急いで茹でたヴァイスヴルスト(ミュンヘンで朝だけ供されるという白ソーセージ)とシュパーゲル。

 いや、こんなことしてる場合じゃない、ミュンヘン発06:43に乗らなあかんのです。これもう6時過ぎてる。

 というわけで、今日の目論みです。

(1) ミュンヘンから、できるだけ"おもしろいルート"で、スイス・ザンクトガレンにたどり着く。
(2) ザンクトガレン見物。
(3) 最終地・チューリッヒ着、友人に会う。

 実はきのう、ネルトリンゲンからミュンヘンへ戻る列車の中で、ノートと時刻表アプリと時刻表(紙)をひろげまくり、ミュンヘンからザンクトガレンまでどうやればいかにおもしろくたどり着けるだろうかと、超真剣&集中モードでルート調査してたわけです。
 ちなみにその時のノートがこちら↓。

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 ね、列車の中でこういうことしてる時が一番楽しいんですよ、観光とか二の次でいい。

 で、私の頭の中の西村京太郎が導き出した結論が、以下、「全7回の乗り換え」と「朝のドナウ川を眺める車窓」と「ボーデン湖をフェリーで渡ってスイス入国」という、旅情たっぷり全部のせのようなルートプラン。これじゃないかな。

0643 Munchen > IC2266 > Ulm 0802
0816 Ulm > RE3206 > Herbertingen 0915
0919 Herbertingen > RB22805 > Aulendorf 0944
0955 Aulendorf > RE4209 > Friedrichshafen Stadt 1032
1033 Friedrichshafen Stadt > RB17755 > Friedrichshafen Hafen 1034
1040 Friedrichshafen Fahre > フェリー > Romanshorn Autoquai 1121
1129 Romanshorn Bahnhof > バス > Haggenschwil-Winden 1145
1148 Haggenschwil-Winden > RE5222 > St. Gallen 1158

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 ↑もう、以上のルート提示でオチたんじゃないかとも思いますが、以下、旅の記録です。

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 ↑さよならミュンヘン。

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 ↑Ulm着。
 この街は大聖堂で名高く、ちゃんとした写真は撮れませんでしたが、駅に近づくと突然見える巨大建造物=大聖堂の堂々感がすごくて、思わず声をあげレベルでした。またいつか来ようね。

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 ↑Ulm駅で、Herbertingen行きに乗り換え。この間の車窓が、地図の示すとおりドナウ川沿いのはずです。

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 ローカルな車内でぼーっとしてると。

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 付かず離れず、「われてもすえに」かのごとく、右になったり左になったりして、ドナウ川沿いを進みます。
 ていうかあれですね、ドナウ川と聞いただけで勝手にどっぷりとしてゆったりと流れるワルツのような蒼き水を想像してしまいますが、さすがにこの辺まで上流だと子供が水浴びしててもいいくらいの規模なんですね。

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 ↑Herbertingenで乗り換え。次のAulendorfへは20分ちょっと。

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 ↑Aulendorfで乗り換え。とにかく天気がいいから、自然豊かな南ドイツの車窓が楽しめてよかったね、という感じです。

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 で、↑最終的に着いたのが、ボーデン湖畔にあるFriedrichsgaften Stadt駅。
 ここでさらに別の車両に乗り換えると、こいつがボーデン湖フェリー乗り場に連れてってくれる、という段取りらしいのです。
 その乗車時間、約1分。

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 着いたw
 え、これ着いたでいいんだよね、大丈夫かな降りてw

 と、笑ってる暇もホントはない、3-4分もすればフェリーが出ちゃう。しかも切符どこでどうやって買えばいいのかも結局調べついてない。
 焦りながら人の流れにつくようにして、走ったり焦ったりしてると。

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 ・・・あれ、これもう乗ってるな。

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 あれ、これなんか、もう出航したな。
 というわけで、切符は買わずとも船内でスタッフが料金徴収に来るというシステムでした。

 ・・・ということは、ドタバタしているうちにこれをもって、ドイツとはお別れなのですね。

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 さようなら、ドイツ。
 さようなら、3Bの国。
 楽しかったし、イタリア並みに土地ごとでローカル色違うし、旅がはかどるインフラがしっかりしてるので、また絶対来る。

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 そして、待ってろよスイス。
 いま見えてるあの湖岸が、ドイツ側なのかスイス側なのかもちょっとよくわかんないけど。

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 所要時間40分程度、10ユーロしない船便ですから、旅行者だけじゃなく生活者も両国間の行き来に使ってるんだろうな、と思います。特にスイスなんか物価高いだろうから、買い出しに来てる人もいるんじゃないかな、デンマーク船便みたいに。

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 わりとあっさり、あちら側の岸も見えるようになって。

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↑着岸です。

 ところで、あたしはてっきり「スイスはシェンゲン協定に入っていない」と思い込んでいましたが、2008年に入ってたんですね、知らなかった。
 ていうかよく考えたら、スイスに踏み入るの20年ぶりとかじゃないのか。

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 というわけで、なぜか船内からしっかりパスポートを握りしめるなどしていたのですが、人波に流されるままにふわっとスイス入りしたのでした。随分あっさりしたものでした。

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 と、思いきや。
 ここからザンクトガレン方面行きバスへ乗るのに手間取って、結局乗りそびれるという事案が発生・・・。
 ・券売機があるが、スイスフランが無いからカードで買うしかない。
 ・カードで買おうとすると、券売機のPINパッドがドイツ語オンリーで操作できない。
 ・バスだからドライバーから買えばいいのでは、と思い当たり、バスドライバーと交渉するも、(バスの次に乗る)トレインチケットとセットだから、チケットを買えと言われる。
 ・バス、無情にも発車(さよなら・・・)。

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 結局、予定を1本遅らせて次のバスで向かいます。

 (いまここ)ボーデン湖畔バス乗り場 →(バス)→ どっかの鉄道駅 →(鉄道)→ ザンクトガレン駅
 
 まあ、こういうトラブルがあろうことを折り込んで早めに着くルートプランを組んでたのでいいのですが、今度は日本から持ってきたレンタルwifiが急に使えなくなった・・・。え、スイスでも使えるやつ契約してきたよね・・・スマホがつながらなくなると、途端にどうやってザンクトガレンまで行けばいいのか、困る・・・。
 まあ、周囲の人たちみんなだいたいザンクトガレン行きみたいなんで、いいんですが。

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 ネットにつながらない不安を抱えたまま、スイスのどっかわからない田舎の駅に到着。

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 なんだろう、↑車窓が急にスイス感を出してきたぞ、という印象があります。
 どこでそう感じるんだろうと不思議に思ってたんですけど、写真をよく見ると、家屋が石造感ではなく木造感なところと、屋根の勾配がめっちゃ急(雪国感)なところ、なのかな?
 あと一気に山がちな上がり下がりが増えた。湖渡る前、スイス国境が近づいたあたりもやたら岩肌が見える山間感が出てたし、ドイツってよほど平らだったのねと。

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 というわけで、12時半ころにザンクトガレン駅着、なのでした。おつかれちゃん。
 このあとは、ザンクトガレン見学です。

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2019年03月12日

「小麦がときめくヘーフェヴァイツェンの魔法」@ミュンヘン(201806euドイツ7日目その2)


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 というわけで、ネルトリンゲンからミュンヘンに戻ってきました。
 とりあえずミュンヘン市内のざっくりとした街歩き&呑み歩きをしにいく感じです。

 明後日は帰国便に乗る、そのため明日はチューリッヒに泊まる。
 ということは、最後から2番目である今宵は、同時にドイツ最後の夜でもあるわけです。
 ああ、とうとうその時が来てしまったか・・・。
 と思いつつも、なんというか、もうそろそろちょっと飽きが出てきたかな、というのも正直なところです。バンベルク&ヴァイエンシュテファンではしゃいでた昨日に比べて、ここへきて一気に”潮時”感が襲ってきましたようで、旅先の精神状態というのはなかなかナイーブなもんだなと思いますね。それがミュンヘンのなせる術だったのかどうかはわかりませんが。

 とりあえず。
 ミュンヘンの有名なビアハウスである、↓ホフブロイハウスにやってきました。

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 説明しよう、ホフブロイハウスとは。
 ホフ=宮廷、ブロイハウス=ビール醸造所。宮廷(王家)というからには、例のビール一族ことヴィッテルスバッハ家です。
 そもそもですが、ドイツにおけるビールづくりというのは中世近世くらいまでは北ドイツのほうが有名だったらしく、特にアインベックという町のボックビールというのが有名で、ミュンヘンもそこからわざわざ取り寄せて消費していた状態だったと。それを、いや、それでは足りん、まかなえん、まどろっこしい、というんで16世紀当時のヴィッテルスバッハ家当主が自前でビール作っちゃえばいいじゃんというノリで設置したのが、このホフブロイハウス。で、近世以降の「ビールと言えばバイエルン」「ビールの都・ミュンヘン」というブランディングはここから始まったと言われているようです。
 あー、あとあれだ、そんなことよりたぶん有名なのは、1920年にヒトラーが演説した大集会の会場がまさにここホフブロイハウスだったわけです。そういう歴史の現場でもある、と。

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 もちろんいまでは観光客でたっぷりのこの店内で、とりあえず昼食をと。

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 まずは、↑ホフブロイハウス製のミュンヘナーヴァイセ(ヘーフェヴァイツェン)、これはもうしかたがない。(何が?w)

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 食事は↑Surhaxe、豚肉のスネをゆでてあるということでアイスバイン(北ドイツの料理)ぽいですが、ミュンヘンのこの店のバージョンはいったん豚肉をハムみたいに塩漬けにしてあるらしいです。まあ、あまり気づかないくらいに美味い、さっぱりして鶏肉っぽい。ザワークラウトが一切くたっとしてなくてしゃっきりしてる。ホースラディッシュがわんぱくな食肉に相性ぴったりで、かつ最高のジェネリック日本食感を生み出しており。あとはポテトのクヌーデル。ライプツィヒのあの店のクヌーデルほどではないものの、粒がのこったうえで半もっちりという感じ。
 はい、ツーリスティックな店であったとしても美味いものは美味いのでありました。

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 ↑バイエルン州立民族学博物館、「五大陸博物館(Museum Funf Kontinente)」という名前を持っているところです。
 ここはあれです、シーボルトのコレクションをたんまり持ってはるところです。
 そう、民博でやってた展示のやつですよね、あれあたしボーッとしてて結局行けてなかったんですよ、しまったーと思ってたけど、現地に来ちゃいました、やったー。

 と、喜び勇んで見て来ました。
 ・・・シーボルトのコレクション、無かった。
 なんか、ネパールの展示をしてあった。そっか、常設してるというわけじゃないんだね・・・まあ五大陸分の博物館だからね・・・。
 なお、2019年秋にはシーボルトの特別展をやる模様。タイミングが・・・。

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 地下鉄で移動。

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 次にやってきたこちらが、↑Bayerische Staatsbibliothek、バイエルン州立図書館です。
 州立図書館とは名乗るものの、下記のリストを再掲します通り、

 1. ドイツ国立図書館(DNB)
   −1.1 ドイチェ・ビュッフェライ(@ライプツィヒ)
   −1.2 ドイチェ・ビブリオテーク(@フランクフルト)
   −1.3 ドイツ音楽資料館(@ベルリン)
 2. ベルリン国立図書館(SBB)(@ベルリン byプロイセン文化財団)
   −2.1 ハウス1・古典資料(@ウンター・デン・リンデン通り(旧東ドイツ))
   −2.2 ハウス2・現代資料(@ポツダム通り(旧西ドイツ))
 3. ★バイエルン州立図書館(BSB)(@ミュンヘン)
 
 3つめの国立図書館@ミュンヘンですね。
 前身はヴィッテルスバッハ宮廷図書館、あ、やっとこの一族のビールキャラじゃない側面が見えましたね。そういう経緯からか相当の蔵書数で、全900万冊。インキュナブラだけで2万冊あるという、なにげにラスボスっぽい図書館じゃないかな。
 そしてこちらの図書館もこれまでと同じく、特に特別な手続きをすることもなくすんなり入館することができました。図書館大国・ドイツ!
 閲覧室に入ると、だだっぴろい閲覧席フロアがおおむね利用者で埋まっています。利用者で、っていうか、よく見るとおおむね学生っぽい若者ばかりで、しかもこれたぶん自学自習で席使用してるよなという雰囲気。
 実はこの国立図書館のほぼお隣くらいのところに、ミュンヘン大学があります。ミュンヘン大学の中央図書館もすぐそばにあるにはあるんだけど、そこだけでは足らずこっちに学生さんが流れてきてる、と見た方がどうやら自然っぽい。プロフィールはラスボスっぽい国立図書館でも、立地と利用条件によってはこういう使われ方することになるんだなと思うと、うん、良し悪しは別にしても(そして学生の席使用にポジティブな自分であっても)、ちょっと考えるところはありますね。

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 この国立図書館とミュンヘン大学があるあたりは、やはり大学があるからなのかな、シュヴァービング地区と呼ばれる若者に人気のエリアというキャラらしいです。通りのお店とか活気がある感じのやつ。

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 ミュンヘン大学です。
 ここには(行けませんでしたが)白バラ記念館というところがあります。ミュンヘン大学の学生や教員がナチスの政治に反抗し、自由・人権・反戦を訴えるビラを配布する運動を起こした、それを白バラ運動という、と。自分たちの意見を訴えるビラを配った学生や教員は、ナチスに逮捕され、処刑されたとのことで、戦後、大学が基金を設立し、記念館やモニュメントを建てたとのことです。

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 Zentrale Lehrbuchsammlung。テキストブックセンター? これなんだろう、学部生用図書館みたいなのかな

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 しばらく通りを歩いてましたが、歩き疲れたので、↑こうなった。店員さんがグリュスゴット言うてはるので、やっぱり南部なんだなと。あと、こどもにかくれんぼごっこされた。

 このあと、スーパーで今夜と翌朝食べる食材を調達し、H&Mでは安売りのシャツを買いだめ。

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 2杯目のヘーフェヴァイツェン。Franziskanerのレストランにて。
 グラスの向こうに見えるのは、バイエルン国立劇場とバイエルン王家のレジデンツ・宮廷美術館です。古典・新古典な建物を眺めつつ、日の明るい中で優雅に呑むヘーフェヴァイツェンは、美味いねえ。

 その後、買い物したり湯浴みしたりして、再度町へ。
 どこで仕入れた情報だったかはもうすっかり忘れてしまったのですが、なんとなくこんな店があるらしいとノートにメモしてた店を、探し探し歩いて中心街からはずれたあたりに来てみると。

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 おおう。
 ↑これ、鴨川(特にデルタ)にそっくりじゃないですか。
 市民が憩ってらっしゃる様子がまさに鴨川っぽい。いい場所がありましたね。

 ていうか、このせいで突発性京都帰りたい病を発症

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 Trachtenvoglという、カフェバー的な店。
 ゆったりしたソファ、客もまばらで静か、レジやカウンターは遠くで気にならない、そしてお店の人の人あたりが良い。
 雰囲気も内装もフレンドリーさもすごく心地よくて、ああこんなところでドイツ最後の夜を決めれて良かったなと。

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 当然のように、ノンアルコールのヘーフェヴァイツェン。
 それからパスタはシンケンヌードルという、ミュンヘンのローカルなパスタらしいのですが、なんというか、ふつーの家庭料理っぽく作ってある。ペンネにハムとスクランブルエッグ、パルメザンチーズ、ハーブ、特に刻みネギあたり、これらを大雑把に混ぜてハイって出しただけのやつなんですが、もうなんというかただの素人のキッチン料理で、まるで自分が自宅で作ったかのようなテイストで、だからこそ、ああこういうのを食べたかったんだよなという感じで、すげえ胃が落ち着く日常食。

 ここ、尻に根が生えるわあ。住みたい。自分ちにしたい。

 という居心地良さを味わったところで、京都・自宅の居心地良さを思い出しました。
 帰りなん、いざ、京都へ。ほんとの自分ちへ。
 仕事もたまってるし、日本のビールも飲みたいし、コンフィデンスマンJPやモンテクリスト伯も気になる。
 (注:帰国便は明後日)

 (注その2:まだもう少し呑み歩きます)

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 次の店↑は、Schneider Weisse。Weisseは白、つまりヴァイツェンビールですね、ヴァイツェン専門醸造所の直営店らしいです。

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 メニューみたら「Hop」がどうとか書いてある(Hopfenweisse)↑ので、ホップが効いてるヘーフェヴァイツェンとは気が利いてるじゃないですか。もらってみたら、すげえホップの香りが効いてて、薬草みたいという感想を当時抱いたらしいです。印象はそれくらいかな。

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 次の店は(まだ行く)、ドイツのビールといえば有名なブランド名がいくつもありますが、そのひとつ・パウラーナー↑のヘーフェヴァイツェンです。「ビビった。ヴァイスみたいな小麦のビールと、麦茶感のするビールとって、それぞれ別物なんだと思ってたけど、これ、どっちもある」ってツイッターには書いてありますから、そういう味だったんだなと。
 でもたぶんあれですよ、あまりにいろいろ呑みすぎて違いなんかわかったもんじゃないですよ。
 だって、この日だけでヘーフェヴァイツェン3リットル飲んでる計算じゃないですか。3リットルがグラスになみなみだと。うち1リットルはノンアルコールなのがせめてもの救いとでも考えないと、やってられない。
 おなかいっぱいだし、おなかガスいっぱいだし、っていうね。

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 これでドイツの夜はおしまいです。
 
 というわけで、発表しまーっす。
 ドイツ7日間で美味かったビール。

 その1。ハンブルクの、とてもピルスナーとは思えない色の濃いピルスナー。(たぶん初日補正)
 その2。バンベルクの、いまどきな店で呑んだいまどきなビール。(たぶん久しぶりにいまどきなのを飲んだ補正)
 その3。バンベルクの、宿の冷蔵庫にあったボトルのヘーフェヴァイツェン・デュンケル、日本のリカマンでいつも買えるやつ。(たぶんよっぱらい補正)
 その4。アルコールフリーのヘーフェヴァイツェン全般。(たぶん昼間運動後の喉渇き補正)

 そう、昨日今日と馬鹿のひとつ覚えのようにヘーフェヴァイツェンを選んで呑んでるのは、バンベルクのボトルのより美味いドラフトの(樽からの、ドイツ語で vom fass)ヘーフェヴァイツェンがどっかにあるにちがいない、と思ってずっと探してたんですけど、結果、あの時に呑んだ”美味いっ!”ていう感覚を超えるものに出会えなかったという。たぶんよっぱらい補正の故だとは思うんですが、補正の力ってすごいですね、とてつもない魔法だなと。
 おかげで日本でもリカマン経由で魔法に酔いしれそうです。

 以上です、ありがとうございましたーっ。

 明日はいよいよ最終日、スイスに移動します。






 以下、余録。
 この記事のタイトルとして候補に挙がったのは、次の通り。
 「最後から2番目の今宵」
 「帰去来辞」
 「3リットルのなみなみだ」
 「小麦がときめくヘーフェヴァイツェンの魔法」(採用)

posted by egamiday3 at 23:11| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年2月のまとめ

■2019年2月のまとめ

●総評
 めっちゃたくさん書いた。ペースはつかめた、か?

●まとめ
・『ヨーロッパ近代史』
・京大吉田寮写真展「百年の光跡」
・フェイクシンポジウム「マジカル・ランドスケープ」。シンポジウムというかイベントの可能性を探る。あと京都。
・『恋墓まいり・きょうのはずれ』
・京都国立近代美術館「世紀末ウィーンのグラフィック」
・節分祭@吉田神社。神社が「並ぶな」つってんのに、並ぶ大衆。
・「新年明けましておめでとうございます。今年も、やりたいことをたくさんやろう。」
・「「レジュメをつくる」演習はこんな流れ」(egamiday3)
・「刑事ゼロ」と下見
・「母校が自ら死んでいくのを目撃するのは、非常に悲しい。こんなんで、細胞作ろうがノーベル賞取ろうが、何の意味も無い。」
・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」「#吉田寮三文オペラ を観た。ちょっと言葉にならない。剥き出しで広々とした舞台。その舞台を埋め尽くす大人数のキャストが、動き回って合唱。当然ながら上手い。その辺に転がってる壊れ調度が万物に化ける。洗練された艶かしさ。人間の駄目駄目さ益体なさが何故こんなにもこよなく愛しいのか」
・コント#52 石清水八幡宮
・シベリア少女鉄道「いつかそのアレをキメるタイム」
・オール(ノルウェービール@渋谷)
・笑の内閣「第26次改造内閣 新代表お披露目会」。政治と演劇の親和性を非常にわかりやすいかたちで目撃したので、今後政治にももっと近づくかもしれない。
・総合書物学シンポジウム「書物を耕す : 総合書物学の挑戦」@奈良女子大学
・「あなたのデジタルアーカイブはどこから? @「私はメタデータから」」(egamiday3)
・「寿司は別腹」。なるほど、ああいうクラスタはこういうクラスタへという流れなのか、という新体験。
・京都文化博物館「古社寺保存法の時代」
・ドナルド・キーン先生
・ルドルフ「フレイム」
・ついに手を出してしまった、京都醸造のグラウラーと、春の気まぐれ
・ジャパンサーチ試行版の公開

●2月テーマの進捗
  ・健康第一 →達成!
  ・1年の計を、身体になじませる →半分行けた、というより、新たな1年の計を思いついた
  ・初夏以降への布石 →ここがまだ足りてない
  の、3本です。

●3月の月テーマは
  ・デンバー
  ・GW
  ・あらたな1年の計をもまた、身体になじませる
  の、3本です。

 いつも”計”ばかりウロチョロしてますが、だいじょうぶ、子どもの頃からこういう気質です。
 ていうか、こんな時期のこのタイミングにあらたな1年の計を思いつく、とか、さすがに自分でもあれ?とは思うけど、思い立ったときに日々刻んでいけばいいのだ、どうせ日付なんてデジタルな数字でしかない。

posted by egamiday3 at 07:46| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月11日

『事件の涙』「そして、研究棟の一室で〜九州大学 ある研究者の死〜」を見て、”共感”と”理解”について考えたメモ


 ちょっと考えるところがあって、昨年末(2018年12月)にNHKで放送されていたドキュメンタリー番組を、もう一度見返したんですね、それをめぐって考えたことのメモです。

 『事件の涙』「そして、研究棟の一室で〜九州大学 ある研究者の死〜」
 2018年12月28日(金) 午後10時45分〜11時10分
 https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92894/2894212/index.html

 この事件については、報道もされ、下記のようにのちにネットでも語られ、ということがありました。
 その概略を、NHKのwebサイトから引用します。なお、この件は上記のドキュメンタリー番組だけでなく、再構成する感じでwebニュース記事にもなっていて、そちらのほうがよりわかりやすいので、そちらを紹介するものです。

 「去年9月7日の早朝。福岡市の九州大学で火災が発生した。現場は、大学院生が使う研究棟。所狭しと研究室が並ぶ「院生長屋」と呼ばれる場所だった。キャンパスの移転で、取り壊しが始まるやさきに事件は起きた。焼け跡から遺体で見つかったのが、K、46歳。九州大学の博士課程まで進み、9年前に退学した男で、誰もいなくなった研究室に放火し、自殺したと見られている。九州大学は、Kが利用資格を失った後も、無断で研究室を使っていたと説明した。(中略)その死をめぐり思わぬ波紋が広がった。ネット上に、「あすはわが身」など、Kにみずからの境遇を重ね合わせる研究者たちの悲痛な叫びがあふれたのだ(後略)」
(「九州大学 ある“研究者”の死を追って」. NHK NEWS WEB. 2019年1月18日. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190118/k10011781811000.html. の冒頭部分から引用)

 この事件が報道されていた9月当時にもその概略に触れてましたし、年末にもこのドキュメンタリー番組を視聴し、それをめぐっての友人知人や見知らぬネットの人々のさまざまな感想や反応やコメントも読み聞きしました。そしてその大半は上記の引用文にもあるように、みずからの境遇を重ねる的な感じの”共感”だったと思います。

 申し訳ありませんが、白状します。
 私は本件について、特に”共感”を覚えていませんでした。
 気持ちがわかると感じることはできなかったし、みずからの境遇が重なることもありませんでした。行動やそのうらにあった気持ちにシンパシーを感じることもなく、あれは自分だ、自分もそうだっただろうという想像にも至りませんでした。

 これは自分語りになるので手短に済ませますが、私はこの方と同世代であり、進学進路も(大学こそ違え)だいたい似たようなもので、だいたい同じ頃に大学に入り、おそらく同じようにして大学院にも進学し、似たような時代と環境の中で同じように研究職のことを考えていたんだろう、というのは想像できます。ただ、この頃はいわゆる大学院重点化の始まった初期の頃で、大学院に入って周囲を見てみると山ほど進学者がいる、いや、この先日本の経済状態がどうなるかもまだわからない(注:まだわからない程度だった)し、ポストも急増するわけじゃないだろう(注:これはなんとなくわかった)に、この進学者数となると、いつ仕事に就けるかわからんな、という打算的な判断(注:他にも理由は諸々ありつつ)から、経済的に自立安定する方を優先させるべく方向転換した、という経緯があります。
 だからなのかどうなのかはわかりませんが、映像を見ていても話をきいても他の方のコメントを見ても、自分はこの方からそれほど遠くない場所にいるはずなんですけど、”共感”にはいたりませんでした。(ていうか、もともとそういう”共感力”の低い気質ではあって、そのせいで疎まれることもしばしばあるのですが。)(あと、どちらかというとその前後に放送していた、老齢のお一人様女性がグループで暮らしているマンションの話の方が、だいぶ身につまされた。)

 ただし、です。
 ”共感”はしませんでしたが、”理解”はしています。

 これは9月の時も12月の時もそして今回もほぼ同様ですが、今回のこの事件とこの方の境遇を引き起こすことになった、大学のマネジメントのあり方、その経済的な問題と制度の問題、研究者の雇用とヒューマンリソースマネジメントの問題、学術や専門性と社会のあり方のひずみのようなもの、機能しなかったし届くこともなかった(もしかしたら存在すらしなかった)セーフティネット、といった諸々の問題が存在することを”理解”し、それらが実にシリアスな社会問題であることを”理解”し、結果としてのこんなことが今後ゆめゆめ繰り返されてはならないと”理解”し、一個人としても一納税者としても一ライブラリアンとしても学術関連業界に身を置いている一人としても、解決されなければならないし、(実際にどこまでやる/やらない/できる/できないに関わらず)解決に取り組まなければならないことである、ということを”理解”しています。

 とてもシリアスに”理解”しています。
 そして、でもやっぱりそれは、この方の境遇その他への”共感”ではないんですね、おそらく。

 (注:”共感”と”理解”の言葉の使い方も人によって同じとはかぎらないので、ここであたしが言ってる”共感”のことを「理解」という言葉で示す人もいるかもしれませんが、それは適宜読み換えていただいて)

 今回このドキュメンタリーをもう一度見返したのは、自分は本当に本件に”共感”しないんだろうかどうだろうか、というのをあらためて確認するためでした。
 やはり同じでした。
 
 本題は、これ以降です。

 我々にとって本当に重要なのは、”共感”できない相手・立場・物事のあり方のことを、”理解”すること、”理解”しようとつとめること、なんじゃないのか、ていう。

 人によって環境や立場も価値観も優先順位も違うから、一個人が”共感”可能な対象にはどうしても限りがあるだろうし、どれもこれも必ず”共感”せよなどという強制はどだい無理な話というかアカンやつでしょう。
 でも、もしそこに解決されるべき課題や問題があるんだったら、それを理解することはできるだろう、と。あるいは、自分にとってシリアスでなくても誰かにとってシリアスなことだったら、それを「誰かにとってのシリアスなもの」として理解することはできるだろう、と。
 なぜなら何かを理解できるかどうかというのは、ひとつのリテラシーの問題だし、理解できるように努めるというのは知的怠惰から抜け出すことだろうから、かな。

 逆に言うと、共感こそすべてであり、共感できない相手を理解する必要はない、そこにある課題問題を理解する必要もないし、解決を考えることも取り組むこともしなくていい、って、これは空恐ろしいことだなと。共感できない相手のことを理解することも拒絶して起こしてきた諍いを、我々は戦争という愚かなかたちで繰り返してきたわけだから。

 そんなことを思ったのは、大学人や文教関係者にあたる人の中にさえ、まさにこの九州大学のこの方の事件のことを、冷笑したり茶化してネタにしたりするような人がいるのを、まれに見かけるからです。いや、信じられへん、と思うのですが。ていうか、”共感”できてないあたしが言うのもおかしいんでしょうか、でも、共感してなくてもそのシリアスさを努めて理解しようとしていたら、無神経に冷笑や茶化しはできんだろうと。

 それって何だろう、近頃「共感する/できることの大切さ」だけがやたらメインに押されてきてて、表裏一体で裏を返せば、「共感できないものは、理解もせずにないがしろでいい」ということなんだろうか。LGBTも移民もハラスメントも右も左も。最近やたら政治行政が恣意的に動いてるように見えるののバックグラウンドに、そういう潮流があるんじゃないだろうか。だとしたらやっぱり空恐ろしい。

 もうひとつ逆に言うと、例えば昨日(3/10)最終回だったばかりのドラマ『3年A組』を見てたんですけど、あれ人気でしたけどそれはそれであぶなっかしいなあ、と。共感することでしか相手を理解できないとしたら、それはどこかすっぽ抜けてないかな。
 でも、共感できない時は無理に共感することはないだろう、リテラシー的に努力しさえすれば理解することは可能なんだし、まさにそれが相互理解なんだとしたら、他者との議論や問題解決のための連携はそこから始めていけるはずなんだから。そういうこと込みで、あの生徒らには理解してほしい。(注:それなりに感情移入してるらしい)

 というようなことをつらつらと考えてて、それをふまえて、このひとつの事件への”共感”はいまのところまだできてないけども、重々シリアスに”理解”したうえで、トータルで言えば学術と人と社会のあり方の問題のようなものに、これからも真摯に向き合っていく、ということです。

 こういうことを考えていたことのもうひとつのわけは、例えば自分はいわゆる記念日とか何の日とかそういうのがほとんどどうでもよくて、まず自分の誕生日がもうほとんどどうでもいい、だってそれたまたま日付の数字がデジタルに合致している以上の意味ないじゃないですか、と。そういう調子なので、あれから何年経ちましたという”経過”や、1年・1月でどう進めようという”計画”、どう進んだという”進捗”にはそれなりに意味を覚えつつも、一方で「今日がちょうど同じ日です」ということにはあまり”共感”を覚えない、そこの共感は足りていないようなのですが、だとしても、8年経ってもいまだ避難者は5万人を超えているのをどうするのか、エネルギーは、街作りは、文化資源は、震災遺構はどうするのか、そういう継続するシリアスな課題問題の存在を、日付という数字はまったく別にしてしっかり”理解”し、向き合っていくことにかわりはないんだな、ということです。

 まあ、そういうことをこの日に書こうとしてるということは、日付関係なくもないのですが。

posted by egamiday3 at 21:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月10日

「まちが円だっていいじゃないか、ネルトリンゲンだもの」@ネルトリンゲン(201806euドイツ7日目その1)


 7日目(2018年6月15日)です。
 実働のこり2日。

 これまでの行程と帰国までの予定を確認します。

 6/09 京都発→ハンブルク泊
 6/10 ハンブルク→デンマーク→ハンブルク泊
 6/11 ハンブルク→リューベック→ベルリン泊
 6/12 ベルリン→ライプツィヒ泊
 6/13 ハレ→ライプツィヒ→バンベルク泊
 6/14 バンベルク→ヴァイエンシュテファン→ミュンヘン泊
 6/15 ★(いまここ)・・・・→ミュンヘン泊
 6/16 ミュンヘン→ザンクトガレン→チューリッヒ泊(予定)
 6/17 チューリッヒ→機内泊(予定)
 6/18 →京都着(予定)

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 思えば遠くへ来たもんだ・・・。

 で、本日6/15の日中の予定をまだ決めていません。ミュンヘン泊ではあるけども、ここを拠点にどこかエクスカーションに行ったろうという魂胆です。どこへ行こうかしら、ニュルンベルクか、ローテンブルクか、フュッセンまで行ってノイシュヴァンシュタイン城か、思い切ってツークシュピッツェ登山か、なんなら国境越えてザルツブルク行ってまうか・・・。
 いや、そうじゃない、と。のこり日程わずかとなったところで、自分がいま最も物足りなさを感じる第一位は、「もっと鉄道に乗りたい」
 というわけで、鉄道に乗って適当なところへ行き、できれば早めにミュンヘンに戻って来れるような行き先を、時刻表データベース首っぴきで朝4時から戦略会議した結果。
 あー、ネルトリンゲンあるな。
 よし、ここまで無駄に往復するという遊びをしよう。と、思い至ったわけです。

 説明しよう、ネルトリンゲンとは。

Nördlingen 009
Wolkenkratzer [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

 ミュンヘンからは鉄道を乗り継いで2時間(注:そういうルートを選んだ)ほどのところにある、ドイツ中南部の小さな町で、直径1キロほどの円形の壁でまわりをぐるっと囲っている、というところ。写真見てもわかる通り、物理的に円形というキャラの町でもあり、屋根の色味など景観にしっかり気をつかってる"中世の町並み"キャラでもある。この辺一帯は巨大な盆地になっていて、その盆地は1500万年前の隕石落下によってできたんだとか、壁の様子が巨人の漫画のモデルになったのかどうとかとか、いろいろな話がありますが。
 いやもう、わかる人にはスパッとわかる説明としては、「水曜どうでしょう」ヨーロッパ編で教会の塔・ダニエルにのぼったところ、と言えば充分でしょう。

 というわけで、朝5時台の鉄道で、ダニエルに会いに行く。

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 05:42、ミュンヘン発。まずはアウグスブルクまで行きます。
 客車がこの旅では初めてのコンパートメントなやつ、しかもずいぶんな使い古しで、あー、20年前に初めてユーレイルパスで旅行したとき、さんざんこういうの乗ったわぁー、と感慨にふけってます。

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 久しぶりにすっきり晴れて、良いエクスカーション日和と思われます。

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 06:10、あっという間にアウグスブルク着。
 アウグスブルクという上の句を聞くと宗教和議という下の句が出てしまう詰め込み教育の犠牲者ですが、乗り換えの10数分ででも町を見てみようと外へ出ますと、駅前はそこそこの街という感じで、日本の感覚ならミュンヘンへの通勤圏内ではあると思うんですけどどうでしょう。
 通勤通学の人たちが少なからず行き来してて、あっ、日常だ、と思いました。なんか日常をおくるみなさんの中にぼんやりした自分がいるのちょっと気が引けるのですが、数日後には自分もあそこへ戻るんだと思うと、さらに気持ちが引く。

 06:28アウグスブルグ発、06:56ドナウヴェルト(Donauworth)着。

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 この界隈からロマンチック街道になるらしいです。
 07:07ドナウヴェルト発。

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 天気がいいうえに街道も田園もロマンチックがとまらなくて、癒やされる・・・。
 30分ちょっとの車窓でこのクォリティって、どんだけレベル高いんすか・・・。
 
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 07:39ネルトリンゲン着。
 駅は円形の町から少し離れたところにあるので、ここから徒歩で向かいます。
 なおこの駅には鉄道博物館、ていうか近江鉄道の車両展示みたいなのがあるらしく、遠くに車両がぼてぼてと置いてあるのが見える。ドイツは鉄道とミュージアムがお好きですね。

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 ネルトリンゲンの町に入るにはこういうタワーゲート的なところをくぐります。全部で5箇所。なるほど壁だ、と。壁がぴっちり囲ってるのと、上にあがれるようになってるのがわかる。

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 そもそも町を壁で囲ったのは”帝国自由都市”として認められたのがきっかけで、交易都市として独立した自治権を持った(領主の支配ではない)というところだから、ハンブルクやリューベックと同じ、レベルがだいぶ高い存在。それで最初に壁ができたのが13世紀で、いまの壁ができたのが14世紀、第二次世界大戦の空爆でも壁や旧市街はのこったというから、そうか、ここものこってる町か、ていうかあんた(壁)14世紀の生まれかいな、そう思ってみるとそりゃすげえな、と。ちゃんと高いし厚いし崩れてもない。機能としてはともかく、建造物としては立派な現役だもの。

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 壁の内側に入るとこういう町並みになります。
 昔ながらの路地っぽい雰囲気のところもあれば、ちゃんと車道が通って現役生活してるところもありで、ただ保存してるだけじゃないそういうバランスも感じる町。
 住むにはいいのでは(何度目だ)。

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 これなんかは相当古ぼけて見えて現役使用されてないっぽいけど、あの上のところに滑車吊るやつがついてるの、荷物揚げるやつだねえたぶん。

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 これなんかはリノベーション済み物件だねえ、と思いきや、よくみると「1574」などと掘ってあって、おおうっとなる。

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 そしてさっきからチラチラ見えてる、彼がダニエル(=聖ゲオルグ教会の塔)です。見えるはずです、この町の中心にある一番高い塔で、周囲を見張り見渡すためのものなんだから。

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 ダニエルに登って塔の番人にもご挨拶をと思うのですが、ダニエルは朝9時まで寝てるらしい。いまは朝の8時過ぎなので(注:早く来すぎだろう)、途中のカフェで休憩。

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 ていうか、今日は金曜日で、いま日本は午後、ということは諸々支障ないかをいまのうちに確認しとかなきゃ、と俄にワーカホリックキャラが鎌首をもたげ、メールに次ぐメール、果ては職場に電話までしてしまった。「何ビールばっか呑んでるんですか」と言われた・・・。

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 閑話休題、休暇再開。
 さて、とりあえずダニエルをどう攻めるかですが。

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 ・・・あれ、オープン10時じゃん。
 ダイヤモンド社め、また騙りおったな・・・。

 とりあえず塔の入口へまわってみる。

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 ここからあがるらしいのですが、まだ鉄格子が閉まってる状態です。
 やっぱ10時からなんだろうか。

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 8階建てだよ、現金よろしく、的なことかな。
 上まで青息吐息であがった末に、現金ちょうどないとかだと、どちらにとっても不幸だからなあ。

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 ・・・ていうか、さっきからベタベタあちこちに貼ってるらしきあの表示、なんだろう。

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 福留「これを何と読む!!」
 おおう、ダニエルよ・・・工事中とは情けのない・・・・・・。
 マジか・・・。 

 (´-`).。oO(こんなことならローテンブルクかフュッセンにしとくんだった…)

 えー、どうしよう。
 なんか、旅終盤の飽きが来はじめたグダグダ感を象徴するような事態に放り込まれたな。

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 とりあえず↑市庁舎にあるという町のツーリストインフォメーションへ。
 塔がダメなら、壁にあがればいいんじゃない?と思ってきいてみると、壁へのあがりかたを教えてもらったので、行ってみます。
 
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 ↑町の様子。
 そうか、壁で囲ったうえで、なお外から水を引いてこなきゃいけないから、水をどうコントロールするかってわりと重要事項なんだなあ。水門なんか格好の侵入ポイントだろうし。

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 じゃあ、↑壁へあがってみます。 

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 なるほどなるほど、↑こうやってぐるっと町を一周できるわけか。

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 ↑内側は町を望む。

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 ひたすら歩くというスタイルの観光。
 ていうか、直径一キロしかない円だから、まあまあのカーブ↑を経験することになる。

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 ガードありな建造物だったところから、ふわっと青空になって。

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 カフェがあったりする。

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 まあ、あたりまえの構造ですが、どこへ行ってもダニエルは見える。

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 赤がスタート、青が現在地。
 30分以上をかけて半分歩いてきました。直径1キロということは1周3キロ、まあさすがに飽きるよな。
 というところで、修理による通行止めに行きあたりました。
 どっと疲れた。
 何しに来たんだ(笑)。

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 町もすこしづつ昼の活気に近くなってきたので、すでに開店していたアイリッシュパブを見つけて休憩。

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 ドイツでアイリッシュパブ?
 いやいや開いてればなんでもいいんですよ、昼前からこんな立派なエルディンガーのヘーフェヴァイツェンいただきました。しかもこれまたアルコールフリーです、渇ききったのどにすげえ心地いい。
 朝開きのアイリッシュパブと、しっかり美味いアルコールフリービール、最強のインフラじゃないですか!日本にも導入を!

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 町売りのソーセージ買ったら、もれなくパン付き、しかもソーセージは2本から!これで2ユーロしない!

 ネルトリンゲンはこんな感じです。
 近世の宿とか、いろいろ由緒謂われある木組みの建物もあるんだけど、もうそろそろそこまでの食指が動かなくなってると思われます。
posted by egamiday3 at 14:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月09日

『 #北白川こども風土記 』イベント参加メモ : 学校資料・アーカイブ利活用・アクティブラーニングに興味ある方へ向けて


 さて、このブログ記事は次の3つをプロモーションするために書いています。
 主に、学校資料、アーカイブの利活用、アクティブラーニングあたりのトピックス。ほかに司書課程、京都近代史などです。

 その1。
 小冊子『みんなで活かせる!学校資料 : 学校資料活用ハンドブック』というのが出ています。京都市学校歴史博物館の発行で、連絡先として学校資料研究会事務局(https://gakkoshiryo.jimdofree.com/)と書いてます。
 あたくしはただいま司書資格科目の「図書館情報資源概論」、あるいは司書教諭資格科目の「情報メディアの活用」で教えさせていただいてますが、かねてより学校資料・校史資料の類についてなんとかして司書・司書教諭候補生のみなさんに問題意識持って知ってほしい、というふうに考えてはいたものの、自分がそれに詳しいわけでもないし、簡便に説明できるためのテキストもなかなか見あたらない。どうしたもんかと思ってたところに、この救世主が春一番のごとく現れましたので、ぜひ活用させていただきたい、いや、自分が活用したいというよりむしろ、世の司書・司書教諭関連教員のみなさまに広く手に取っていただきたい、と思うものであります。
 ごくごくざっくりと目次をメモすれば、「学校資料の魅力」「こんなに広がる学校資料の可能性」「学校資料の保存と整理」、ほか参考文献、学校資料保管場所リスト等、およそ150ページ。
 非売品のようですが、上記連絡先に連絡すればいいのかな、たぶん。

 その2。
 「学校資料の活用を考える : 学校資料の価値と可能性」というシンポジウムが、2019年3月10日、学校歴史博物館にておこなわれるそうです。
 http://kyo-gakurehaku.jp/exhibition/H30/301215/index.html#koen2
 いまこのブログを書いている日のまさに翌日であり、だからあたしいま超いそいでこれ書いてるんですが、ご興味のある方はぜひ。

 その3。
 「北白川こども風土記」という映画、今日上映されたのを見てすごくおもしろかったんだぜっ、ていう記事をこれからこのあと紹介するんですが、えー、そんな言うなら見たかったねーとおっしゃる方のため、2019年3月16日、つまり来週の土曜日、京都文化博物館にて再度上映されるそうですので、これもぜひどうぞ、っていう紹介です。

 というプロモーションを前面に押し出しての、イベント参加記録。
 「学校・地域・物語 : 『北白川こども風土記』から探る」(@京都文化博物館、2019年3月9日)というイベントに参加してきました。

 説明しよう、『北白川こども風土記』とは。
 1959年に北白川地元の山口書店から刊行されたこの本は、京都左京区・北白川小学校のこどもたちが、先生の指導のもと、地域住民のみなさまからお話を聞いたり、資料を読んだり、実地でフィールドワークに及んだりして、北白川という地域の郷土学習をおこなった。その、こどもたち自身が執筆した郷土史の記録が本になり、出版され、当時全国的にかなりの評判となり、あの梅棹忠夫をして「おどろくべき」と言わしめ、最終的にはそのドキュメンタル・フィクション的な映画まで作成されたというもの。

 その映画を上映し、みんなで見たついでに、さまざまな分野の人々がこれを題材にトークをするイベント、というものでした。トークイベントっつっても、実際行ってみたら壇上に10人いるんですよ、これ3日くらいやれるんちゃうかと思ったけど。

 以下、ごくごくざっくりとしたメモを、ツイッターの自分のツイートから再編集したもの。

・村野(京都文化博物館)「学校資料の価値の多層化」。学校資料からどんな価値や魅力を引き出せるか。どう活用できるか。散逸と消失の危機にある。活用の基盤整備、多くの機会と多様な視点が必要。からの、ICOM2019。
・菊地暁(民俗学・京都大学)「北白川こども風土記 を考える」。こども風土記というムーブメント/北白川は扇状地で古くから人が住んだ。大津への街道筋だった。白川女、京都に仏花を供給。農地依存が減って住宅地になった。花売り族と大学族という新旧住人たち。そういう時代の「風土記」だということ。郷土教育は歴史的傍観者に終わらず現代的意義につなげること的な。
・谷本・中村(アーティスト):白川街道を歩くアートパフォーマンスの紹介。街道をポニーを連れて大津まで実際に歩いた記録。アートパフォーマンスという形で学校資料を活用し、歴史を実践する、という姿勢。(´-`).。oO(すごくよくわかる、もっと周知されるべき。
・福島(偉大): 大正期の自由教育綴り方と郷土史、柳田國男こども風土記、戦後すぐ郷土史を住民が掘り起こす、こどもが記述する北白川こども風土記、郷土教育、地域の変容と学校への負荷。戦後のサークル的文化運動、小学校という自由教育の装置、北白川の知識人集団・旧文化・山口書店・
・佐藤(資格文化論・京都精華大学):図版・図解に注目。特に版画。なぜ版画教育か。自由画教育と生活綴り方の融合。版画文集は学校とその周辺のミニメディアであった。参照:「郷土を調べるこどもたち:北白川こども風土記とアーカイブする実践」@手と足と眼と耳。
・石神(考古学・京都造形芸術大学):登場する遺跡史跡は全国的にも発見が早期。大正−昭和期の発見は、京都府史跡名勝天然記念物保護法、濱田耕作らによる史跡調査活動の成果。小林行雄の製図技術と報告書。
・黒岩(歴史学・天理大学):貢献した土地の有識者たち、おじさんたち、古老。郷土研究地域研究に欠かせないこの存在が、失われつつある中で、どう代替再生産するか。
・堀内(北白川小学校運営協議会):伝世品としての北白川こども風土記。
・一色(教育学・佛教大学):調べ学習と学校資料。北白川小学校の総合学習で北白川こども風土記を活用とのこと。当時のこども執筆者が地質学者として指導するなど。現代において地域ぐるみでこどもの教育にあたるということ。
・池側(映像デザイン・京都工芸繊維大学): コンテンツそのものだけでなく、こどもが価値を発見到達するプロセスが興味深い。現代行った試みとして、本書の当時の風景を実際に探すというワークショップ。地域のモノクロ写真のカラー化と実地調査。水害記録写真を現在のイメージにVRで重ねる実践、など。

 ほかに、この本の評価を特殊から普遍に開くこと。今回のトークイベントによって解く鍵が得られた。北白川新聞を探したい。北白川にお住まいのみなさんのお宅に眠ってるのでは。このような地域資料の保存、デジタル化、アクセス可能化について。あと版木。アーカイブ。1950年代を見直すということ。映画分析、等々。
 最終的にはフロアにたくさん来ておられた60年前当時の執筆者がフロアから発話。

 もう面白すぎて、後半ずっと頭痛してました。
 なんだろうこのイベント、天国かなって。

 『北白川こども風土記』という題材もものすごく魅力的なんだけど、その題材を、これだけ多種多様な専門・視点から語れる人が一堂に会して(しかもほぼ京都だけでまかなえてるという)、互いにトークし合うという。 
 そういう、天国の時間。
 このイベントを録画しておいて、60年後にまた流してほしい的な。

 っていう、イベント報告メモでした。
 追記があれば、後日また追記します。

 


 ひとつだけ、会場にたくさんの年輩者がいるんだけど、ほとんどが「男性」なのがなぜか気になった。

posted by egamiday3 at 17:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月08日

事務連絡: このブログに「CC BY-NC-SA」のマークをつけました。

 事務連絡:
 このブログに、「CC BY-NC-SA」のマークをつけました。



 以下、余録:
 このブログの右上のあたりに、「CC BY-NC-SA」のマークをつけました。(注:スマホで見てる人はPCモードでどうぞ)
 なんかわかんないけど、とりあえず付けとくだけ付けとこうと思って付けました。貼るだけだったらどうせタダなので。
 どこまで意味あるかはわかんないです。あと、BY-NC-SAでほんとによかったのかもわかんないです、とりあえずいろいろ調べてたら鷹野凌さんの見て歩く者ブログにそう書いてあった(https://www.wildhawkfield.com/p/copyright.html)ので、まずはこれをセンパイにしたらいいかなって思った、っていうくらいです。
 シーサーブログの規約類との関係性もまだちょっとよくわかんないです、全国1億2000万人のみなさまと同じく私も規約に同意しつつもちゃんと読んでるわけじゃないので、また追々読んでおかしかったら訂正することになるのでしょう。
 いま今日現在の著作権についての動き(=例のアレ)に必ずしもダイレクトに反応したというわけでも特にないのですが、ただ、なんだろう、アレを含むけどアレだけではない全体的な流れをなんとなく見てると、悪い(望まない)方面に流れていってるのはどうやらに確からしいと。そうなったときに、今後将来近未来のいつ何時、この、謙遜的には「ニッチなトピックで適当におふざけで遊んでるだけ」の、イキった感じでは「情報は公開し共有することによって価値が増す、と信じている」というブログの分際でしかないのに、それきっかけで誰かが自由を奪われ口をもがれ人権を蹂躙されるようなおそれが、ナノレベル、ピコレベル、微粒子レベル、天文学的数字レベル(注:雰囲気で書いてるのでどれが大きくてどれが小さいかもあんまよくわかんない)ででも存在するとしたら、そのおそれを排除できるという至極簡単な仕組みがあるとしたら、お札代わりにぺっと貼っといたらいいんだろうな、って思いました。
 クリエイティブコモンズってそういうことですよね、しらんけど。
 「こんなニッチなブログでそんなこと起こらないだろう」と、それはあたし自身も思いますが、”そんなこと起こらないだろう”に備えるのがセキュリティだろうなと。

 貼るだけだったらどうせタダだし。
 あとから学んで、まちがえだったら取り下げるだけなので。
 人間だもの。

 あと「そもそもてめえの記事自体の画像や引用が(略)

 あとNCいらんかな?とも思ったのですが、あんまよくわかんないので、わかった時点でなんだったら取り下げるでしょう。

posted by egamiday3 at 07:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月07日

「酵母三遷の教え」@ミュンヘン(201806euドイツ6日目その4)


 ヴァイエンシュテファンからミュンヘンへ戻ります。

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 帰りはALXなる謎の電車。近郊鉄道的なものかな。
 この旅ではドイツ鉄道(旧国鉄)のレイルパスを活用しているのですが、問題は、個々の近郊鉄道(市営か私鉄かもちょっとわかんない)がそれぞれレイルパスに含まれるかどうかが、いちいちよくわかんないということ。それで、でもじゃあ近郊だしたいした金額でもなかろうからとあらためてキップを買おうとすると、今度はその自販機がネイティブ色強すぎて、どこをどう押せば乗りたい便のキップがわかんない、という責め苦をこの旅で何度か味わいました。自販機と格闘の末、なんとか導き出した答が正しいと信じるしかない(正しくなくて検札にかかったら、罰金刑)。

 で、ミュンヘン到着。
 ビールの底なし沼と呼ばれた(注:勝手に言ってる)土地ですから、もう少し呑みに、と、そのまま街に出ます。

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 うーん、人が多くてがしゃがしゃしてる、という印象。
 あのバンベルクで会ったウシ先生(註:「酢漬けものに慣れない私たち」@バンベルク(201806euドイツ6日目その2)http://egamiday3.seesaa.net/article/464394672.html 参照)が言ってた「ミュンヘンよりバンベルクのほうがずっといい」というコメントが、いまにして思い出されます。

 しかし、ビールキャラの土地であることにはまちがいないので、おさらいしておきます。
 そもそも、ミュンヘンとは。

 いまでこそドイツ第3の都市、人口140万、バイエルン州の州都でありかつ南ドイツを代表する大都市・ミュンヘンですが、街が生まれたのは12世紀頃とまあまあの遅咲きで、しかも街として大きく発展したのも近世以降、ヴィッテルスバッハ家がミュンヘンに居城を築いてから、とのこと。
 いま珍しく「ヴィッテルスバッハ家」などという歴史固有名詞を出しちゃいましたが、まあまあネックな存在らしく、まず中世から近代までずっとバイエルン地方の君主の家柄であり、あたしの大好きなシシィことエリザベート后が出た家であり、みなさんの大好きなノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィヒ2世が出た家であり、そして1516年にはヴィルヘルム4世がビール純粋例を発布したと、わかった、この界隈の歴史では必ず出てくる家なんですね、覚えときます。

 バイエルン王・ヴィルヘルム4世が1516年に出したビール純粋令というのは、「ビールには大麦、ホップ、水以外を用いてはならない」(註:酵母の存在がまだ発見されてなかった時代)という、山岡士郎のようなことを言い出す王様による当時の法律であり、当時のっていうか以降ずっとそれが守られてて、最近でこそEUがらみで法律としてモデルチェンジされてしまったらしいものの、やっぱり自主的に守られてるという。あのベルギーのいろいろ混ぜて百花繚乱なのとはだいぶ趣きがちがうんですね。

 王様がそんな法律つくっちゃうビールキャラの土地・バイエルン。修道士がパン代わりに飲むからと言っては醸造し、王侯貴族が資金稼ぎのためにと言っては醸造する、バイエルン。一時期ドイツ国内の醸造所の7割はここにあったという、バイエルン。ホップをビールに使い始めたのも、バイエルン。ていうかミュンヘンから北に行ったあたりのハラタウという地方では、世界のホップの約2割を生産してるらしい、ホンマか。
 そりゃ、オクトーバーフェストみたいなえげつないビール祭もやるでしょう、と。ていうか、そのオクトーバーフェストの起源っていうのがヴィッテルスバッハ家の結婚宴会だったらしい。また出たなこの家。っていうか、わかった、要は「ドイツと言えばビール」扱いされることになった主犯はあんたら一族だろう、と。

 ということを踏まえれば、多少がしゃがしゃした大都市とはいえ、ビールの底なし沼加減を確認すべく呑み歩かざるを得ないわけです。

 歩いてると、突如あらわれる巨大建造物。

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 ミュンヘンのど真ん中、↑マリエン広場にたどりつきました。このネオゴシックの秘密結社幹部のようなどっしりしたやつが、新市庁舎と呼ばれる建物で、定時には時計塔の仕掛け人形が踊り出すのを観光客がやんややんやと見る、ていうパターンのやつ。
 なお、ただいまその定時たる午後8時です。午後8時でこの明るさですってよ、やっぱドイツは夏に来て明るさの中を延々ビール呑み歩くに限るんじゃないですかね。

 というわけで、ビールです。
 人並みの旅行ブログならマリエン広場周辺の史跡教会ミュージアムの類を紹介するんでしょうが、そんなのは知らん、歴史的経緯もビールがらみの知識のみ、あたしはこのミュンヘンにビールを呑みに来たんです。
 そのために、京都の某ビール屋で知り合ったビール師匠から、ミュンヘンのビール処の名前をいくつも聞いてきたんです。耳で聴いてうろおぼえでメモしてたから、正しい名前を探しあてるのに結構苦労したけど。

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 1軒目、Andechser am Dom。フラウエン教会のそばという、これも街のど真ん中界隈。っていうか、どれもこれもこの辺一帯にやまほどビールの店があると思ってもらったらいいです。
 ビールは、この店の名前の銘柄で、ヘーフェヴァイツェンのデュンケル。
 ヘーフェヴァイツェンは、昨日の夜にバンベルクの宿で、今日の昼にバンベルクでノンアルコール、先ほどヴァイエンシュテファンで、に引き続いて4杯連続、今日だけでも1.5リットル目であります。

 ていうか先だってからあたりまえのようにヘーフェヴァイツェン、ヘーフェヴァイツェンと言ってはしゃいでますが、説明しよう、そもそもヘーフェヴァイツェンとは。
 ヘーフェ(hefe)は酵母、ヴァイツェン(weizen)。つまり、酵母入りの小麦ビール。またの名をヘーフェヴァイス(白)とも言う。ミュンヘンはじめバイエルン地方では定番のビールです。
 先ほどヴァイエンシュテファンで飲んだヘーフェヴァイツェンの写真↓を再掲しますと、

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 こんなふうに黄金色で、たっぷりと濁っていて、たっぷりと泡が出る、という見た目。
 口あたりはまろやかで、苦みは少なく、甘みが大きく、酸味がほどよい、フルーティという尤もらしいフレーズはこのビールのためにあるようなものであり、しかもこの場合でのそのフルーツはあきらかに”バナナ”のそれである、という風味。
 ですが、これがベルギービールだったら「バナナ入ってる?」ってなるかもしれませんが、ここはビール純粋令の土地ですから入ってません、酵母(ヘーフェ)と小麦(ヴァイツェン)でそういう味を産み出している、というあれです。
 まず小麦を使うと、酸味が出る、フルーティになる、泡と濁りが良く出る(小麦のタンパクによるものらしい)。
 そして酵母がこれもフルーティな香りを良く出してくれて、濁りの元となる。日本でふつーに飲むビールのクリアさは、この酵母を徹底的に濾過して除去したもの、とのことですから、このヘーフェはその真逆の方向性なんだということでしょう。
 で、デュンケル(黒・暗い)というのはそれのさらに褐色で味も濃いやつ。

 ・・・で、えーと、読み飛ばさずにちゃんと読んでる人は、おかしいじゃないか、と思ってはると思います。
 ビール純粋令では「大麦、ホップ、水以外を用いてはならない」のに、「小麦」ってなんやねん、と。
 なんか、もともとは小麦ビールは純粋令で認められてなかったけど、近世に入ってからヴィッテルバッハ家が例外で認められた小麦ビールの醸造販売権を独占してたらしい。で、相当人気で結構稼いだらしい。え、ずるくないそれ??

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 おつまみプレートがメニューにあって、あ、これ食べてみようと思ってたやつや、という単語がわかったのでオーダーしてみました。
 まずごっそり乗ってる白いのが、大根。生の大根をクルクルの薄切りにしたもの、これがドイツ定番のビールのあてらしいです、食べたら、想像していたよりも数倍大根そのままで、突然のちゃぶ台で日本酒呑んでる感、ミュンヘンなのに。
 左手前のペースト状のやつが、これもドイツ定番のビールあてその2で、「Obazda」とかいう謎の食べ物。チーズをペースト状にしたものらしく、食べるとチーズをペーストにした味がします。 
 あとパンにたっぷり乗ってるのは、鹿のラードと、あさつき&バター。ラード食べるよねこっちの人、ビールにはちょっとしんどいと思うんですけど。
 なお、肝心のビールにはたいして印象がないのでした。いまだ、昨夜宿の冷蔵庫から出して呑んだボトルのヘーフェヴァイツェンを塗り替えるものに出逢えていないという。あれやっぱ酔っ払い補正かかってたんだろうか。
 店も混み混みであまり回ってなかったので、次へ行きます。

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 2軒目、Augustiner am Dom。つまりさっきのAndechserも一緒ですね、DomんとこのAndechser、DomんとこのAugustiner。
 ビールはヘレス。ヘレスはピルスナーと同じくすっきり系さっぱり系でそれのミュンヘン・南ドイツ版ということらしい。ので、注文してみたのですが、んーやっぱり、ハンブルクで初日に呑んだあの褐色のピルスナーとはだいぶちがう、と、あいつと比べるのはやっぱムリがあるということでしょうか。
 しかも、でかい。うちはサイズ500ml以上、それよりスモールはないよ、というのはこちらではたいして珍しくもなく、昼間立ち寄ってみた公園のビアガーデンなんか1リットルからしか無いとかいうんですごすご帰ってきたという、これがドイツなのか? いや、昔デュッセルドルフで呑んだ時は、こんなちっちゃな器で椀子そばみたいに次々持って来られるというシステムだったので、それも土地柄ということなのかな。

 というふうに、ビアライゼ(註:ビールの旅。その土地土地でしか呑めないビールを求めて旅をするさまを言う)というほどでもないのですが、あっちへ行けばもっと美味いビールがあるんじゃないか、巡り会えるんじゃないか、と、あきらめずにというより、というかあきらめきれずに、次々に場所を遷してはビールを呑み探している、という状態です。
まあその結果、普段行ってる近所のリカマンでも買えるボトルのヘーフェヴァイツェンが一番美味いことがわかった、という教訓を得ることになりそうですが。(孟母三遷のオチってそんなんだったっけ??)

 あとはコンビニでなんか買って宿でダラダラしてた記憶があります。結局うちが一番。(そういう孟母三遷じゃない)

posted by egamiday3 at 06:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月04日

あなたのデジタルアーカイブはどこから? A「私は人材育成から」或いは、イシャはどこだ!?について


 あなたのデジタルアーカイブはどこから?
 「私は、人材育成から」

 ・・・人材育成って、何かね。
 デジタルアーカイブだけでなく、何事によらず大事な処方だと言われる。
 二言目には人材育成って言われる。
 MLA業界はコンテンツやメタデータの専門であって人材育成の専門は別にあるはずですが、やはり教育を論じるというのも参入障壁が低いエンタメのひとつなんでしょうか、何かと言えば、人材育成、人材育成と言っている。
 人材育成って、何かね。

 ということから、大学図書館×デジタルアーカイブ×神座育成、についていろいろ考えたのの、メモA。
 とはいえ、正直このテーマはあれだと思ってるので、このAは→Bへの“ていのいい”橋渡し、くらいに考えていただければ目安となるでしょう。

 もちろん、特にデジタルアーカイブのような長期的運用、安定した持続が必要なしろものにおいて、それを担うに必要充分な技能をもった人材が確保されねばならんというのは、日頃からバランスの良い食生活だの日光浴だの適度な運動だので風邪を引きにくい体質をつくりましょうということと同じくらい重要である、ということに異論はないのですが、だったら日頃の食事と運動をちゃんとしましょうで処方お終いじゃんって思うんですが、にもかかわらず人材育成って何かと「急務」「喫緊」っていう言葉とセットで煽られがちなところがあって、普段の不摂生を棚に上げて喫緊とか無茶言わんといてと、風邪に即効薬なんかねえよと、米百俵とかいうバズワードどこ行った、って思うんですけど、まあそれでも参考文献を集めて、とりあえずこれまでのところで「デジタルアーカイブを担う人材に必要な能力」は何だと言われてるのか、思われてるのか、語られているのかを、しおらしくリストアップしてみる、というところからやってみました。
 Thanks to以下です。

・国立大学図書館協会学術情報システム委員会. 「これからの学術情報システムに向けて : 現状・課題・当面の方向性に関するレポート」. 国立大学図書館協会. 2018.6. https://www.janul.jp/j/projects/sis/SIS_report_201806.pdf.
・デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会. 「我が国におけるデジタルアーカイブ推進の方向性」. 2017.4. http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/houkokusho.pdf.
・三宅茜巳,井上透,松家鮎美. 「デジタルアーカイブと人材育成 : 知識基盤社会を支える人材-デジタル・アーキビスト-育成教育」. 『デジタルアーカイブ学会誌』. 2018, 2(4), p.376-384. https://doi.org/10.24506/jsda.2.4_376.
・佐々木秀彦. 「デジタルアーカイヴィングの担い手」. 『これからのアーキビスト : デジタル時代の人材育成入門』. 勉誠出版, 2014, p.209-227.
・文化資源戦略会議. 「アーカイブ立国宣言」. 2014. http://archivesj.net/page-163/.

 だいたい共通して言われてるあたりをまとめたのが、↓こちら。

・対象についての専門的な知識・技術
 (資料、コレクション、対象分野、対象地域・・・)
・アーカイビングの知識・技術
 (収集、修復、組織化、メタデータ・・・)
・デジタル化の知識・技術
 (作成、保存、マイグレーション・・・)
・情報システム管理の知識・技術
 (web、ネットワーク、サーバ管理・・・)
・関係法令・倫理等の知識
 (著作権・知的財産権、個人情報、契約・・・)
・プロジェクトマネジメント・プロデュースの能力
 (企画調整、財政、開発、進捗管理・・・)
・コミュニケーションの能力
 (組織・分野・地域をまたぐ活動、つなぎ役や活用者との連携・協働・・・)
・キュレーション・コーディネートの能力
 (活用者の視点での活動、ニーズ分析、文化財活用、参画型企画の運営・・・)

 要求、高っ。
 技能の満漢全席やあ、ですかこれは。
 ていうかこれ全部持ち備えてる奴おったら、そいつ一人で図書館もうひとつまるごと運営できるんちゃうか。・・・というのは別に揶揄したいわけでもなんでもなく、そもそもデジタルアーカイブというのはMやLやAがその機関・活動のone of themなものとして片手間で考えていいようなものではなくて、それこそアバターとしてもうひとつの館を運営するくらいの相応の覚悟なりビジョンなりが、本来はあらまほしき存在だよな、とわりとマジで襟を正す思いがするわけです。

 というほどに、多岐にわたりかつ高度でかつ専門的な、知識・技術・能力を必要とする。そんじょそこらの”専門的”ではなく、分野的専門性、文化資源取り扱いの専門性、デジタルアーカイブについての専門性という専門性の三位一体攻撃を必要とする。しかも最後のほうのコミュニケーションやコーディネートなんかもはや“人間力”じゃないですか、スーパー超人ですか。
 そんなレベルなわけですから、アーカイブ立国宣言さんなりが、「高度文化資源専門職」を創設しましょう、というふうに“制度”話をちゃんと組み込むことで人材育成を語っているのも、むべなるかなという感じですね。
 もちろん、現実問題として個人・単館でこれらすべての技能を自前調達するなんてことはできるわけはないし、やる必要もないんだよ、とおっしゃる向きももちろんわかっております、それは末尾のほうでたぶん出てくるのでしばらくお待ち願いたいのですが、それでも例えば、デジタル・アーキビストの資格認定が求める単位の数と幅広さは実際1人がまかなうわけですから似たようなもんかなと。
 いずれにしろ、これだけリストアップしてみると、後進には求めるだけは全部盛りで求めたい、という、なんかこう上世代から次世代への手放しの期待、夢、みたいなのが感じとれて高度成長期の万博みたいですね。ただ、万博は夢を語ればそれでいいかもですが、人材育成はそうはいかないと思うんで、期待に見合う返報があるといいなって思います。

 で、問題は、です。高度文化資源専門職やデジタルアーキビスト資格のような“制度”話込みの人材育成ビジョンを、現在の日本の大学図書館における職員人事のあり方(そう思い出しました、このメモは大学図書館の現場人に向けたものを書いてるはずです)を前にして、そのままふんわり議論することに、アリバイ作り以上の意味が果たしてあるんだろうか、という迷子感、ロスト感です。たらい回しの配置転換、人格を黙殺した玉突き人事、そういうもんだよで終わる説明責任、精神論と処世術が横行するヒューマンリソースマネジメント、それマネジメントか?と。きみ来週からデジタルアーカイブ担当ね、これが前任者のマニュアル、引継は2-3時間、あ、これは20代の頃のあたしのリアルな姿ですが、あれから20年近く経ってもほぼ同じ様子をふつーに目撃しますから、もはやそんなものも風景・バックグラウンドと化して気にならなくなってしまってるんでしょう。その成果物としての、周回遅れの専門性。
 とかなんとかいうのは、まあ正直繰り言のレベルなので軽く流すにとどめますが(軽く?)、それに輪をかけていまどきは人員不足が進行しているからか、一部署・一職員が複数種類の業務を兼任・兼務する例も多いので、名刺の肩書きがめっちゃ小さい字だったりする。”専門“どころか”専任“すらまかなえてない、のが残念ながら現状なんだろうなと思います。one of themじゃダメだっつってんのに。

 つまり、多岐で高度で専門的な技能をもった人材による長期的永続的な管理運営が求められるらしきデジタルアーカイブのあり方と、大学図書館職員人事の現状とは、本質的に矛盾した関係にあるんじゃないのか、と。

 そんな矛盾の中で、人材育成を急務喫緊として処方を求めて「イシャはどこだ!?」っつっても、さすがにそんな無茶をきいてくれるお医者なんてそうそういないんじゃないかな。風邪なんて即効薬も特効薬もないんだから、薬出したところで眠らせるか症状緩和させるかだけで、「絶対に休めないあなたへ」なんてこと言ってないで、治したいんだったら不摂生な生活習慣や疲労の溜まるオーバーワークを改めて、暖かくしてちゃんと睡眠とりなさい、って言われるでしょう。それと同じで、デジタルアーカイブに必要な人材確保を実現したかったら、それと整合の取れてない慣例や制度疲労を改めて、地道な職員育成をトータルで設計し直すしかないんじゃないかしら、と。

 と言ったところで、まあ結局そんなことできないだろうし、しないだろうから、じゃあそれができない時の人材育成って、何かね、と。
 すなわち、人材育成をせずに別の方法で人材または知識・技術・能力を外部から調達する、という現実解的な処方を考えると、だいたい以下の3つかな、と思うわけです。

 処方その1: すでに完成された人材(=専門家・研究者等)を、外部からお迎えして登用する、”研究開発室”パターン。
 処方その2: 必要だけど自館には持ち玉が無い要素(各知識・技術・能力)について、それを持ち備えた外部の人材(=専門家・研究者等)や機関と、必要な時に必要なだけ連携・協働する、”MLA/MALUI連携”パターン。
 処方その3: ローテーション人事でやってきたぽっと出の実務担当新任者を、単館でではなく、大学図書館業界によるコミュニティ全体でサポートする、”DRF”パターン。

 ああなんだ、結局はすでに目や耳になじみのあるパターンでしたね。
 特にその2とその3ですね、なんだかんだいってもこれが一番効用のある処方だと思います。3なんか、リポジトリという難局を船団的に乗り越えてきた成功体験があるんだし。っていうか、仮に職員育成や外部登用が実現できたとしたって、2.連携・共同、3.コミュニティは同様にあらまほしき処方なわけです、と、念のため述べ添える。

 というわけで、人材”育成”のことはあまり長々言っても正直あれなんで、次のB「私は連携・協働から」に話を移します。

 ほんとは不摂生な生活習慣をあらためるのが、トータルな健康管理には不可欠だと思うんですが。
posted by egamiday3 at 12:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「シュバイネハクセとの非常な相性」@ヴァイエンシュテファン(201806euドイツ6日目その3)

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 6日目(2018年6月14日)、15時半。
 ミュンヘンの宿にチェックインしたあと、またすぐミュンヘン駅に戻ってきました。
 いまからフライジングという町にある、ヴェイエンシュテファンという醸造所にビールを呑みに行こうとしています。

 説明しよう、ヴァイエンシュテファンとは。
 世界最古の醸造所(Alteste Brauerei der Welt)とされるヴァイエンシュテファン(Weihenstephan)は、名前から察せられるとおりもともとは修道院だったところ。で、まあバイエルン州でなくても修道院といえばビール(註:省略)なわけで、ここでビールの醸造が始まったのが西暦1040年だと言うんだけど、ほんとかよ、と。源氏物語(註:1008年)かと。もちろん、ビール自体の起源はもっと古いでしょうから、「現役で最古の」ということなんでしょう。それが、19世紀初めに教会の財産が国有化されたことによって修道院はなくなったんだけど、醸造所は現在バイエルン州の州立施設になっており、実際に醸造に携わっているのはこの土地にあるミュンヘン工科大学の醸造学科、ということらしいです。”産官学”の三位一体を超える、”産官学院醸”の五人囃子ですね。
 で、そういう経緯での現役最古の醸造所によるビールが、この現地へ行けば、直営ビアガーデンでもって呑める、と。
 そりゃ行かざるを得んでしょう、と。

 ちなみに、ビールと言えばいまでは当たり前のようにホップですが、ビールにホップを入れるようになったのは、ドイツから。ていうか、バイエルンから。ていうか、そもそもホップ入りビールを生み出したのはヴァイエンシュテファン修道院だ、って物の本に書いてあるんだけど、ホントかなこれ。

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 ということで、広大な麦畑の中を、ヴァイエンシュテファンがある町・フライジングへ向かってます。
 フライジングはミュンヘンから北へ30キロほど、ローカル線で数十分のところです。日本だと通勤圏内になりますけど、こちらの感覚でも衛星都市っぽい感じなのかな。

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 ↑フライジング駅に到着。
 天気いいし町の雰囲気もいいので、少しだけフライジングの町もふらっとしてみます。

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 のどかですね。
 町はこじんまりとしつつも、人がそれなりに行き交っててお店も多く、石畳ながら古すぎず、新しすぎず騒がしすぎず、暮らしやすそうな感じ。
 と言いつつ、歴史的には8世紀にまでさかのぼるカトリックの町だそうですよ。丘の上にある大聖堂が由緒あるところらしい。
 というわけで、大聖堂に行ってみました。

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 そこそこの上り坂の先に。

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 ↑こんな感じの大聖堂がありました。
 外装からなんとなく新しく見えるのですが、物の本によれば創設は8世紀(!)、現在の建築物は13世紀初頭という、実は歴史のベールを脱いだらすごいんです系の教会。ちなみに残念ながら拝見はできませんでしたが、図書館と司教区博物館も併設されていて、司教区博物館に至ってはヴァチカンに次いで世界第2位だという、ちょっと待って、さっきからこの物の本とやらの言うことはホンマなんか??

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 ・・・あ、ごめんなさい、疑ってたとかじゃないんです。
 (納得はしてないが圧倒はされた)

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 眺望もある。

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 ↑噂の司教区博物館(閉鎖中)。

 フライジングはそんな感じで、で、その町はずれにあったベネディクト会修道院が、ヴァイエンシュテファンであると。
 こちらもまた別の丘の上にあるというんで、Googleマップを便りにしつつ向かいます。

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 ・・・ちょっと待て、こっちも結構な坂、ていうかもはや山道じゃないか。
 そんなマジなハイキングのつもりでは来てなかったんですけど・・・。
 町から少数ながらバスも出てるらしいところを、せっかくだからと思ってイキって歩いて来てしまった・・・。

 まあまあのハイキングがしばらく続き、これホントにあってんの? またGoogleマップに騙されたパターンじゃないのか?と不信感がつのりにつのりかけたあたりで。

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 あ、なんかあるから、たぶん遭難はしなさそう。
 これは、大学の演習庭園みたいな感じかな。

 元修道院だったヴァイエンシュテファン醸造所には、いまミュンヘン工科大学の醸造学科があり、加えてこのあたり一帯がミュンヘン工科大学のキャンパスになっていて、農学だの園芸学だの酪農学だのといった大学施設や研究機関が点在している、ということだそうです。

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 結構な山道の末の丘の上ではありますが、こういう風景にたどり着くと、あ、緑に囲まれた気持ちいいキャンパスなんだなってことがわかります。さっきからぽつりぽつりではありますが、大学構成員らしき人とすれちがったりもしますし、校舎らしきものもちょいちょい増えてきた。
 と、いうところへ。

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 急にビール醸造のにおいがふわっと漂ってきたかと思うと、これは紛うことない、リアルな醸造施設だなという場所に行き当たりました。

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 スーベニアショップもあるみたいでしたが、残念、タイムアウト。

 そしてもう少し先へ行くと。

 あー、これはまちがいない、飲食できる施設を発見。
 鼻でわかりましたよ、食事処特有の油のにおいがぷんぷんしてくるんだもの。あ、呑める場所だな、って一発でわかるにおい。あと大勢のはしゃぎ声。

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 ↑ヴァイエンシュテファンの飲食処、Braustuberl Weihenstephanです。(註:stuberlはオーストリアのドイツ語で小さい部屋、と辞書にあり。やはり同じドイツでもドイツ語が南部の感じなんだなと)
 1000年代がどうのこうの言っても、わりとすっかり内装塗り変えてはるから特に雰囲気とかないし、正直そんなことより何より、もうのどがカラッカラなんですよ。

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 季候も天気もいいから、みんな外でくつろいでます。
 あと、なんかサッカー中継やってる? ピーピーパーパー騒がしいの。(註:2018年6月14日)

 ビアガーデンのアラカルトカウンター的なところでいろいろと渉猟した結果、最終こうなった。

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 ↑ビールは、ヘーフェヴェイツェン、酵母無濾過の小麦ビール。
 そして、ドイツ豚肉料理の南の横綱、シュバイネハクセ。

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 ヘーフェヴァイツェンは、渇いたのどでゴクゴク呑んでしまえるような、ちょっとあっさりしてる?と思ってしまうのは、昨夜のボトルのヘーフェヴェイツェン・デュンケルと比べちゃってるからかな。

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 シュバイネハクセ(Schweinshaxe)、schweinは豚肉、haxeは脚。豚の脚と言っても日本の豚足ではなく、膝からスネのあたり。皮付きの豚スネを、下茹でしてからローストにする。バイエルン地方でよく食べられるらしい。(なお、これが塩ゆでにされた版がアイスバイン、ドイツ豚肉料理の北の横綱(ドイツ北部でよく食べられる)。)

 皮のパリパリ感とジューシー感が五感をわしづかみにして幸福。
 骨や関節に近いあたりのネットリ感が口の中を脂まみれにして幸福。
 この大きさをナイフフォークで切り分ける豪快さと肉食の征服感。
 そして食べても食べても終わらないボリューム感。
 ・・・それが、いつか終わる時の絶望感。

 シュバイネハクセというこのドイツ料理、豚肉好き日本人と非常に相性が良いと思われます。

 なお、つけあわせのクヌーデル(団子)その1、ジャガイモのクヌーデル。ライプツィヒのガストハウスで欣喜雀躍ばりに美味かったあのジャガイモのクヌーデルが、・・・不味い。もそもそまたはべちゃべちゃしてる、ただ単にジャガイモを丸めただけじゃん。
 そしてクヌーデルその2。おそらくこれがパンをミルクに浸すなどして団子化したと言われる再利用ドイツ料理。・・・ごめんなさい、とだけ。
 んー、なかなか、どこで何を食べる機会にめぐまれるか、というのは難しいものですね。ライプツィヒのガストハウスでの初対面があんなに美味くなかったら、感想はぜんぜん変わっていたかもしれない。

 ともあれ。

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 ふう・・・美味かった・・・。
 ていうか食べ終わってしまった・・・。

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 満腹ほろ酔いでまたもやハイキングするつもりはさらさらないので、あらかじめ下見しておいた最寄りのバス停から、駅へ戻ります。

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 バスはミュンヘン工科大学のキャンパスを、岬や半島のように巡りながら、学生を拾っていきます。

 そろそろ旅が終わろうとしてるなあ。
 あと何杯ビール呑めるだろうか・・・。
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2019年02月28日

「酢漬けものに慣れない私たち」@バンベルク(201806euドイツ6日目その2)


 引き続き、バンベルクからお届けしています。

 前の記事では18世紀の宮殿跡までやってきて、バラ庭園から美しい中世の町並みを一望できますよなどと、文字通りお花畑なことを書いてましたが、そんなとこにわざわざ足を運んだのにはちゃんと理由がありまして。

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 ↑宮殿内に州立図書館(Staatsbibliothek Bamberg)があるのでした(だからわざわざ来た)。
 わりとがっつりした数量の稀覯書展示エリアがあって、あと閲覧室にも入れた。宮殿内に設けてあるから天井がバロック装飾だったりするんだけど、あとはまあ、ふつーの静かな大人向け(おそらく歴史系)図書館という感じで、参考図書類があって、書見台があったりマイクロリーダーがあったりオーバーヘッドスキャナがあったりという感じ。宮廷なり修道院なりの蔵書が資産として受け継がれてきて、ここで州立図書館として運用してるというパターンなんでしょう。
 そして、ここもやっぱり誰でもふらっと入れるんだね。さすがドイツ3B(bibliothek)。

 さらにもうひとつ。今度は駅に近いあたりまでだいぶ戻ったあたり、新市街エリアに↓市の公共図書館(Stadtbucherei Bamberg)もちゃんとありました。

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 ここはもう、絵に描いたような市の公共図書館であり、明るくて入りやすくてデザインも調度もわりと新しく、開架に貸出用図書あり、児童書エリアあり、参考図書エリアや視聴覚資料ありといった見慣れた装いのところですが、縦に数フロアあって、人口7-8万人くらいだったと思うけどそれにしてはかなり充実してるほうなんじゃないかな、って思いました。リューベックも開架書庫に蔵書充実してたけど、やっぱ本には手厚いお国柄なのかしらと。

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 ↑もうひとつ見つけたこれは・・・あ、ビールのbibliothek、でした(笑)。ドイツ3Bのうち2Bを兼ねる。

 それはさておき、その市立図書館の数軒お隣にあるのが、この町伝統のラオホビールを提供する2大老舗のもうひとつ「Brauerei Spezial」です。
 せっかくというかもうとっくにお昼時なので、昼食をここでいただくことにしました。

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 創業1536年の老舗ブロイハウス。
 燻製のにおいと歴史的建造物の香りがしっかり漂う。

 昨夜の店「Schlenkerla」と似たサイズの食堂っぽいフロアに、木の長机が何本かぼてぼてと並んでます。まあ平日の昼間だからでしょうか、観光客っぽい人はあまりおらず、ジャージ姿のおっちゃんなどといったネイティブ感がだいぶ色濃い、ちょっとそわそわします。
 しかもと言うか、フロアのおばさんがつっけんどんで愛想無しのパターン。これどうしたらいいのかなとおたおたしてると、そばの机で昼から呑んでるおっちゃん(注:ていうか、みんな昼から呑んでますが)がドイツ語で(たぶん)「その辺に座れ」的なことを言ってくれる(註:ドイツではカフェでもビアハウスでもたいてい勝手に席についていい習わしになってる)ので、あ、そうすか、それじゃあ、とそのおっちゃんのはす向かいあたりに腰を下ろすと、今度はドイツ語で(たぶん)「そこには座るな」と、理不尽にも追い払おうとする。
 え、何、どうなってんのこの老舗。怖いんですけど。

 註。これ、あとから思い当たったのですが、ドイツにはStammtischという”常連席設定”が伝統的にあるらしく、地元のお客がいつでも好きなときに来ては顔見知り同士で酌み交わせるように、コミュニティ用のスペースを確保してる、というのを物の本で読んだことがあって、それがあの机だったんじゃないかな、という気がします。じゃあまあ、アカンって言われてもしゃあないのですが。

 そんなこととはつゆ知らず、別の席におたおたと腰かけて、とりあえずの注文はこちら。

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 すばらしい、この、見た目は非常にどっしりとした紛うことなきヘーフェヴァイツェン(酵母無濾過の小麦ビール)。しかもお客さん、これでアルコールフリーなんですよ。さすがドイツ、さすがバンベルク、純粋令を先取りしてたビール王国、ビールの足腰がちがう、このアルコールフリーのヘーフェヴェイツェンがまともに”ビールとして美味い”わけです。これ日本でも頼みますよ、こういうのあれば休肝がはかどって、国民の健康維持につながる。
 本旅行での最大の学びのひとつ、「ドイツの美味いアルコールフリーは、美味い」。

 で、食事はとりあえず軽めに、しかもここへ来てさらにアスパラガスをということで、メニューからシュパーゲル(ホワイトアスパラガス)のサラダを注文しました。

 しかしやっぱりなんとなくそわそわして落ち着かない。フロアのおばさん(命名「愛想なし」)や理不尽なおっちゃん(命名「常連」)もそうなんだけど、今座ってる机のちょっと離れたところにいる若いご婦人、ひとりでビール呑んではるんですけど、あっちの客の様子見てはフフフと笑い、向こうの客の動きを見てはクスクスと笑い、こちらがスマホでビールの写真撮ったりすると、そりゃまあそんな日本人観光客の様子も確かにネイティブさんから見たらアレでしょうけど、クツクツと笑ってきては、だらだらとひとりでビール呑んではるので、えっと、とりあえず命名「笑い猫さん」でお願いします。
 ていうか、なんか登場人物がそろいもそろってちょっとづつしんどい、っていうドラマみたいになってる。

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 ↑シュパーゲルのサラダ、こんなふうな装いで来ました。
 もっと野菜野菜してるかと思ったら、冷たいドレッシングソースにしゃぶしゃぶ漬かっててマリネっぽい感じでしたね。
 というのを実食。

 ・・・・・・酸っぺぇ〜。

 えっ、何これ、酢漬けなの? 
 シュパーゲルって、昨日のお昼にライプツィヒで食べたじゃないですか、ライプツィヒ風温野菜盛りみたいなの、あのシュパーゲルはふつーにゆでただけで素朴な野菜の甘みがあったと思いますよ。
 でも、このシュパーゲルにはそういう甘みみたいなんがない、わりとキンキンに冷えて、キンキンに酸っぱい感じ。

 んー、なんだろう、これはこういう料理ですっていうことなんだろうか、とも思うし。
 保存食的な加工として酸っぱくしてある、ってことかな?、とも思うし。
 いやこれ、もしかして、もしかしたら、缶詰か瓶詰めで酢漬けにしてあるやつを出してきとるってこともあり得るぞ、とも。疑惑の念。
 何にしても、酢漬けのつもりにしろマリネのつもりにしろ、この酸味にはちょっと慣れないかなあ、アスパラの味殺してるもんなあと、もそもそといただいておるわけです。物の本によれば、バンベルクって中世から美食で有名な町だったらしいんですけど、これは「?」だぞと。

 で、まあこんなもんかと、不機嫌に忙しそうな愛想無しおばさんを呼び止めて、お会計にしてもらおうとする。手書きのお代を見て、財布の手持ちから現金(註:ドイツではカード不可の店が存外に多い)を出す、キリのいい払い方をすると若干チップ多めの状態になっちゃうな、なんだかな、まあいいや、と、「じゃあ、これ全部どうぞ」と差し出すと。
 現金、ってのはこういうことを言いますね、愛想無しおばさんがくるっと「あら、どうも」と微笑んでくるわけです。なんだ、きみ笑えるじゃん、と。
 しかもさらに「どうでした、美味しかった?」とお愛想で問うてくる、そこまでかよ笑、と思いつつ、答え。
 「あー、良かったけど、リトルサワーかな」

 すると。
 まわりにいたネイティブなお客の人たち、愛想無しさんも笑い猫さんも含め、そろって「ふふふっ」と軽くなごやかに笑うわけです。
 ・・・え、なんだろう、このふわっとそよ風が吹き込んで来た感じ。

 すると、ちょうど新たに入店してきたばかりの一人の紳士が、近くの空いた席に座ろうとしながら、「あー、それはね」的にしゃべりかけてくるわけです。
 この新キャラの紳士、恰幅がよくて丸顔で髭面で、ビジネスマンか大学教授かのような出で立ち、ネクタイこそないけどクールビズ姿で、汗をぬぐいながら、暑い中やっとこの店まで来たぞという様子。えっと、極私的に「ウシ先生」と命名します。
 ウシ先生の解説によれば。
 「それはねー、ローカルフードなんだよー、この土地ではティピカルなんだよねー」と。
 あ、そういうことなんだ。
 そういえばメニューにFrankischer(=フランケン地方)と書いてあったかなと。
 (註:ここバンベルクは、ドイツ南部のバイエルン州の中でも、フランケン地方と呼ばれる地域にあります。)

 のちに調べました。日本語はおろか英語でも情報がなくてなかなか難渋しましたが、がんばってドイツ語で見つけました。
 この料理「Frankischer Spargelsalat」、すなわち「フランケン地方のホワイトアスパラガス・サラダ」という名前がついたもので、ネットにあがってるレシピをいくつか見てみると、多少の砂糖やバターも使ってはいるものの、基本は大さじ何杯かの酢とそれと同量のオイル。これにアスパラを漬けて冷やす、と。なるほど、そう聞くと納得いく料理だし、確かにああいう味になるよな。で、一度にたくさんつくって冷蔵庫で冷やして置いておけば、注文が入る都度出してこれるでしょう。そういえば、とある日本人の旅行ブログに「(別の店で食べた)アスパラガススープの具がやたら酸っぱかった」ことを書いてあったのですが、これも酢漬けのアスパラを刻んで具にしたと考えればうなづける話ではある。
 ていうか、缶詰瓶詰めじゃなかったんだね、疑ってごめんなさい。m(_ _)m

 ウシ先生、「どこから?」
 あ、日本です。
 「あーそう、バンベルクは初めて?」
 はい、いいところですね。でもこれからミュンヘンに行きます。
 「ミュンヘン行くの。僕はいまミュンヘンから来たところなんだよ。でもねー、ミュンヘンなんかよりバンベルクのほうがいいよー。断然バンベルクがいい。僕は好きだね」

 うん、そうですね。あたしもそう思います。
 常連さんも笑い猫さんもなんだかんだいっておもろかったし、ウシ先生がそうおっしゃるならいいところなんだろうなって思うし、トルコの兄ちゃんもそう言ってたし。実際もうちょっとゆっくりして町歩きしたりビール飲んだりもしたくなる町だな、って。
 でも、今日はこれからミュンヘンまで移動したうえで、もうひとつエクスカーションを稼がないといけないので、にわかに後ろ髪ひかれる感じになりつつもおいとましますね。

 さようなら、バンベルク。
 egamidayさんはバンベルクを愛しました。
 だいぶ小さな町だけど。
 あと行けてない醸造博物館もまた行かなきゃ。

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 バンベルク発→ミュンヘン着。
 ていうか、もう当たり前のように遅延してるので、時刻書く意味もあんまない。だいたい13時前にバンベルクを出発して、14時半過ぎにミュンヘンに着いた感じです。

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 というわけで、ついにラスボス、ビールの底無し沼・ミュンヘンに到着しました。
 ミュンヘンには2泊の予定です。

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 駅近でキッチン付きの宿が安売りで予約できたので、遠慮無くビールが呑めます。
 そして、ここを拠点に今日・明日・明後日と動きます。

 で、15時半ですが、さっそくこれからまた別の町へお出かけします。
 次のビアライゼは、ヴァイエンシュテファンです。
posted by egamiday3 at 21:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月27日

あなたのデジタルアーカイブはどこから? @「私はメタデータから」 (その3)ジャパンサーチでメタデータさらさらのためのCC0/PD習慣


 デジタルアーカイブのメタデータのあり方を、大学図書館の現場で、ジャパンサーチに寄り添って考える(2018年12月現在)メモの第3弾。特に、メタデータを赤血球として血液さらさらに流したかったら、その成分自体をにらみつけてうんうん考えてばかりではなく、その流し方とかつながり方を考えたほうがいいよな、っていういくつかのメモです。要点は3つ、自由かつオープンに流れるようにすること(CC0/PD)、海外にも広く流れるようにすること、みずからが流れのハブになること(つなぎ役と”サブつなぎ役”)、です。

(その1)赤血球に2つの成分が効く http://egamiday3.seesaa.net/article/464235925.html
(その2)まだ見ぬ連携先に狙いを決めて http://egamiday3.seesaa.net/article/464274503.html


●利用条件

 註:コンテンツの利用条件ではなく、メタデータの利用条件のことです。
 (その1)で言及したように、『ガイドライン』ではメタデータが立派な赤血球になるための要件として、自由な二次利用を可能とすること、を示しています。CC0またはPDです。メタデータもサムネイルもどちらもです(コンテンツは別)。いくら立派なポータルが試験公開だ本番公開だとされたところで、データ自体に権利的なひっかかりがあると、あちこちで失速・滞留してとてもさらさらとは流れてくれない。広く流す、ということは、どこでどう使われるか想定不可、ということですから、限りなくゼロに近いフリーでないと流れてくれる保証がありません。
 もう一度言います。メタデータと、サムネイル/プレビューは、CC0/PDでお願いします。

 たぶんですが、ジャパンサーチというポータルを介して国内外に流通させよう、という時に流す側に必要なのは、うちから発信するデータが、どんな国のどんな分野のどんなシステムでどんな文脈でどんなユーザに見られいじられこねくりまわされることになろうと、いっこうにかまわない、というある種の覚悟じゃないかな、と思います。あなたの子供はあなたの所有物ではないし、あなたのところにある文化資源はあなたの専有物ではない、ましてやメタデータやサムネイル/プレビューなんか、いったん世に出ればCC0/PD、アウトオブコントロールです。
 …ということを、いや、図書館員であればまあ理解できると思うんです、いちいちメタデータに権利を主張するようなトンチンカンはまともな司書教育を受けてる中にはおらんだろう(と、思いたい)。
 問題は、デジタルアーカイブというしろものは図書館が単独でつくるようなものとは限らない、限らないというよりむしろそうでないことのほうが(図書館所蔵資料のデジタルアーカイブであっても)多いわけで、大学であれば学内の研究者や他部署の別職種関係者と、あるいは学外の専門家や関係者と連携・協働する。あるいは収録したコンテンツの出どころ・所蔵者自体がよそさんだったりする。そういう人たちと連携しあるいは協力を依頼してメタデータ、あるいは解題・記述の類を作成したときに、さあいざ流通さそうぜ、という段になって、いやサムネイルとは言え勝手に使わせるのはちょっととか、精魂込めて書いたディスクリプションをコピペさせるとはけしからんとか、そういうコテッとつまづくような世知辛さを言い出す人が出てこないとも限らない。あと、いまはやりの、クラウドなんとかイングでたくさんのユーザがデータつくってくれました、タグ付けしてくれました、みたいなのについてもじゃあ不特定多数の人による生成物を、どこへどう流通させたって文句言いっこなしですよね、っていうようなことはあらかじめ同意得ておくとか、そういう先手先手はいるだろうな、とも思います。


●海外ユーザのために

 そもそも「ジャパンサーチ」というネーミングセンス自体、日本のコンテンツを海外に届けよう、的な発想から醸し出されてるというにおいがぷんぷんします。”可視化のため”とさんざっぱら言ってますが、視せたいのは誰?かといえば、日本のコンテンツを自力でサーチできる日本リテラシーの高い日本人よりもむしろ、そうでない海外のユーザを想定するほうが、より”可視化”、”可視化”オブ”可視化”だろうと。そういうことは、『方向性』でも『ガイドライン』でも言ってるし、手前味噌ですがあたしがらみの参考文献(参考1:JALプロジェクト2016「海外日本美術資料専門家(司書)の招へい・研修・交流事業」実行委員会. 「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための課題解決についての提案」. 2017.3.31. http://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2017/04/J2016_520.pdf.)(参考2:江上敏哲. 海外における日本研究と図書館 : 概観および近年の動向・課題と展望. 情報の科学と技術. 2017, 67(6), p.284-289. http://doi.org/10.18919/jkg.67.6_284.)も参照いただければと思います。
 まっ先に思いつくのは「英語」や「ローマ字」をメタデータに含めること、だろうと思います。残念ながら、国内主要大学のデジタルアーカイブだけでなく、そもそもうちとこもその辺は決してちゃんとできてるわけではないですが、やはり「英語」「ローマ字」。国文研・新日本古典籍総合データベースの海外ユーザを対象とした調査(井原英恵. 「国際社会の中での日本のデジタルアーカイブ:新日本古典籍総合データベースの海外ユーザー調査から」. 日本図書館研究会情報組織化研究グループ. 2018.6.23発表. http://josoken.digick.jp/meeting/2018/201806.html.)というのがあって、それによれば、「回答者の63%が英語インターフェースを使用している」、「ローマ字で提供してほしいメタデータは、個々のタイトルと作者」等々、とのことです。例えばですが、「渋沢社史データベース」(公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センター. 「渋沢社史データベース」. https://shashi.shibusawa.or.jp/.)のようにローマ字付与等をすでに実現している国内のサイトを参考にすると良いかなと思います。
 もちろん、英語以外の言語のことも考えないといけないよな、っていう問題もありますが、それは端的にユーザが英語話者とは限らないから、というだけの話ではないです。日本のコンテンツを求めて探している人が、日本だけをピンポイントにしているとは限らない、むしろ中国・韓国・台湾その他の東アジアやアジア全体をひっくるめて国際的・横断的な視野で研究してますよ、というパターンの方がいまどきは多いんじゃないですか、となったときに、じゃあ例えば孔子や論語は「孔子」「論語」だけでいいですかと、アリランやソウルはどうですかと、人の名前や土地の名前、海の名前や島の名前はどうしますかと。なのでメタデータの表記については単純に「英語・ローマ字」で終いにするのではなく、「多言語」としてオープンにしておいていただければと思います。
 なお、英語/多言語にしておきさえすればそのデータはどこに置いてあっても見つけてもらえる、なんてそんな甘っちょろい話は無いわけなんで、自分とこのメタデータを海外ユーザの目に触れさせたい、と思うんであれば、海外ユーザがふだん目にするところ=海外の各種ポータルサイトで発信できるような連携もしたらいいかと思います。国際的に利用の多い総合的な検索サイト、Google、OCLC、ウェブスケールディスカバリーといったものに加えて、「Ukiyo-e.org」「Artstor」「Getty Research Portal」のように各分野においてメインでインターナショナルなポータルサイトと積極的に連携していけばいいじゃないですかねっていう。例えば、東京文化財研究所さんの最近の活動はすごく参考になるやつばかりで、Getty Research Instituteと連携して、過去の刊行物600タイトル以上のデジタル版をGetty Research Portalから検索できるようにしてる(参照:「ゲッティ・リサーチ・ポータルへの東京文化財研究所刊行物の情報提供」. 東京文化財研究所. 2018.10. http://www.tobunken.go.jp/materials/katudo/809721.html.)っていうのなんかもっとこの界隈で大騒ぎになっていいと思います。


●"サブつなぎ役"となるということ

 さて、この説明が大学図書館の人向けであることを、もう一度思い出します。
 各大学図書館というのは、ジャパンサーチを介してメタデータを流通させようという日本全体のエコシステムで言うと、

 ジャパンサーチ (すべての親玉)
 「つなぎ役」 (各業界を束ねる親玉)
 「各アーカイブ機関」

 3層構造のうちの末端・「各アーカイブ機関」になります。大学図書館の「つなぎ役」は国会図書館・NDLサーチであると想定されていますので、「NDL兄貴ぃ〜」っつってメタデータ類を納めにいくことになります。
 とは言え、です。自分たちを単なる3層構造の末端でしかないとする理解はいかがなものかと思います、このエコシステムは多分そんな単純じゃないし、単純に考える必要もない、もっとおもしろく、可能性潤沢に考えていいんじゃないかなって(ええように言えば)。
 中規模以上の大学の大学図書館さんであればよくおわかりかと思いますが、大学図書館は大学という機構組織の中にあって、なにかとまとめ役・調整役を担う(担わされる/担わざるをえない)シーンも多々あるかと思います。それはこのデジタルアーカイブについても同じことであって、学内の各部局がそれぞれにwebサイトにあげてみたりとか、学内のあちこちの研究者が科研費やらプロジェクト費やらなんやらで単独で構築してみたりとか、あちこちに生えたタケノコのようなデジタルアーカイブを、外部との間に立ってどうにかこうにか束ねあげ、NDLさんなりジャパンサーチさんへつなぐ窓口、”サブつなぎ役”としての役目を担う必要も出てくるんじゃないかと思います。というか大学図書館なんて、単独で完結するようなことなんかむしろ無くて、そういうつなぎ役で存在アピールしていかないとあれだろうっていう。
 それは、単なる学内調整役としての中間管理職、っていう意味にとどまるわけでは決してない、というのは、うまくやってるよそさんの事例を見ればわかると思います。文化学園大学の「服飾分野における機関横断型デジタルアーカイブ構築に向けて」(金井光代,中村弥生,田中直人,近藤尚子. 「[A43] 服飾分野における機関横断型デジタルアーカイブ構築に向けて」. 『デジタルアーカイブ学会誌』. 2018, 2(2), p.56-59. https://doi.org/10.24506/jsda.2.2_56.)はある専門分野におけるポータル/横断的デジタルアーカイブ、という意味では複数機関をまとめあげたつなぎ役になり得るし、多分似たような事例は探せば国内・国際であることでしょう。それから特に地方の国立大学は、地域のまとめ役みたいな役割を持つこともできるという強みがあって、例えば島根大学の島根大学附属図書館デジタル・アーカイブというのは、学内の所蔵資料に加えて、研究者が地域の資料調査なんかで掘り出してきた資料だとか、その地域の他機関が所蔵する資料だとかいうのもまるごと収録しているということらしいです。そういう、大きい意味だけでなく、それぞれの場所でそれぞれのサイズでのまとめ役・つなぎ役という立ち位置を、居場所を確保できる可能性があるんだったら、ジャパンサーチの文書・マニュアル類の「つなぎ役」のところにも目を通していろいろ発想してみるのも、ぜんぜんムダじゃないんじゃないかなって思いますね。

 以上、「あなたのデジタルアーカイブはどこから? @私はメタデータから」、でした。
 Aはどこからだろう、「人材育成」あたりかな?

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2019年02月23日

あなたのデジタルアーカイブはどこから? @「私はメタデータから」(その2)まだ見ぬ連携先に狙いを決めて


 ひとつ前の記事はこちら↓。
 「あなたのデジタルアーカイブはどこから? @「私はメタデータから」(その1)赤血球に2つの成分が効く」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/464235925.html

 メタデータは、ジャパンサーチを介してかけまわる赤血球のようなものであると。
 そのメタデータの主要な要素は5つ(タイトル、人物、時間、場所、管理番号(識別子))、最低限で2つ(管理番号とタイトル)あれば、ジャパンサーチに入れてもらえると。
 いうことまでわかりました。

 よっしゃ、じゃあやったろう、っつって突っ走れるかって言うと、そんなことができるようなら苦労はしない、それができないからわざわざこんなブログ読みに来てるんであって、とおっしゃる方を手ぶらで帰すわけにはいかないので、もうちょっと具体のところをうにょうにょと考えてみた、メモの続きです。

 念のため再度のエクスキューズですが、「大学図書館の現場人が実務上」「ジャパンサーチに寄り添うかたちで」「よそさん事例を参照しつつ」考える、2018年12月現在という感じで。

●方針

 その1で確認したように、ジャパンサーチというポータルはメタデータとコンテンツの可視化&オープン化を看板に掲げてる、ていうか、時代が、世界が我々にそれを求めている、というふうに理解すれば、各機関のメタデータにおかれましても、共有されやすいこと、相互運用性が高いことが肝要だな、っていうのはわかります。
 ただそれも端的に、そういうメタデータ項目を作り込む、というような話で終わっていいわけじゃない。そのメタデータを公開するのにオープンな条件を明示するとか、提供方法も機械可読性の高いテクノロジーを採用するとか、そのあたりに注力することで、活用者が(注:利用者じゃなく活用者と言うことにします)自身で入手・加工できるようにしよう、と。そういう話なんだと思います。
 じゃあそれは具体的にどうすることなんだっていうと、(これ、その時々でアップデートされてたら後継最新版に読み替えてほしいんですが)たぶんこれが参考になるんじゃないかなっていうのが、『第一次中間取りまとめ』(デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会. 「第一次中間取りまとめ」. 2018.4. http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/jitumusya/2017/torimatome.pdf.)の中にある、「デジタルアーカイブアセスメントツール」っていう表。ここに書いてある「標準モデル」(初歩レベル)や先進モデル(中級レベル)に求められる要件がずらずらっと書いてあって、例えば「当該コミュニティのつなぎ役にメタデータを提供している、又はつなぎ役がいない場合は、直接ジャパンサーチ(仮称)と連携している。」とかそういう雰囲気のやつです。これ、「アセスメント」と書いてはあるんですが、なんならこれをセルフチェックリストがわりに使うとちょうどいいんじゃないかな、って思ったんですよね。あ、こことここ足りてないから、付け足そう、的な。

 ね、一気に話が具体に振れ始めましたね。


●基礎項目&全体設計

 すでに触れたように、ジャパンサーチさんにメタデータを流すには、究極「タイトルと管理番号のみ」が必須で、人物情報・時間情報・位置情報的なのは、あればつける、なければ不明、で良いと。
 良いとは言え、ちょっと気をつけたいのは「管理番号」、またの名を「識別子」、これはカンのいい図書館業界の方ならすんなり飲み込めると思いますが、長期的な安定と相互運用性を担保するためには、重複せずに一意的であることが求められる、と。まあ、そりゃそうですが、注意してください、図書館職員にはコモンなセンスでも、学内で研究者がぼんやりつくる個別デジタルアーカイブの類がこういうことわかってくれてなかったりする。
 良いとは言えその2。基礎以外の項目の取り扱いについて、ジャパンサーチさんでは「共通項目ラベル」というものを付与します、これはよそさんでもだいたいよく使われがちな”あるある系”の項目は共通でまとめちゃいます、というものです。だから言ってみれば”準・基礎項目”と思ったらいい。で、例えばどういう項目がそれにあたるんだというと、「タイトルのヨミ」「タイトルの英語名」「URL」「権利表示」等々といった、ちょっとホッと安心する具体的な項目名が、『第一次中間取りまとめ』表2に並んでます。

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 よかったねえ、全国1億2千万人の図書館業界人のみなさん、少なくともこの表に書いてあるメタデータつくったらいいんですよ。(なお表3はジャパンサーチがアウトプットするときの「利活用フォーマット」の項目なので、ここから逆算するのもいいかも)

 で、「基礎」「準・基礎」に加えてさらにその先は、っていうと、少なくともジャパンサーチさんは「その先はまるっと呑みこみます」と言うてはるんだから、お言葉に甘えて、各機関/対象資料/コレクションの特性を活かすようにオリジナルマインドで項目設計したらいいんじゃないかなって思いますね。
 もちろん、そうはいってもゼロから設計するよりはもうちょっと賢く、DC-NDLだのJPCOREだのっていう既存の標準を見まねしたり、同じ分野のよそさんのアーカイブを先行調査したりすればいい。『ガイドライン』の参考資料には各業界の「確認すべき標準・ガイドライン等」っていうのが収録されてます。あと、ちゃんと使ったことあるわけじゃないからわかんないですが、「Meta Bridge」(メタデータ基盤協議会. 「Meta Bridge」. https://www.metabridge.jp/infolib/metabridge/menu/.)っていうサイトがあって、これはいろんな業界が採用しているメタデータの枠組みを検索したりブラウジングしたりできるポータルらしいです。
 あと、もっと言えば、同じ分野や類縁機関で似た者同士のデジタルアーカイブつくってるところあったら、すんません、おたくのメタデータどんなんですか、と。うち、困ってるんですけど、おたくさん困ってませんか、なんならこれを機会にいっしょに検討しませんか。ってなったら最高じゃないですか、それ、メタデータ自体よりよっぽどうまくいく流れのやつですよ。

 補足として、そのメタデータをどうやってジャパンサーチさんに渡せばいいのか、ですが、これはTSVでもCSVでもエクセルでもXMLでもいいし、それを専用画面からアップロードしても、web公開しても、OAI-PMHでも何でもいいそうです。


●ジャパンサーチ以外の共有・連携

 ジャパンサーチさんはまるっと呑みこんでくれるかれいいかもしれない。似た者アーカイブ同士は参照しあえるかもしれない。じゃあ次は、それ以外のよそさんたちとの共有・連携は?という問題になる、と。ジャパンサーチさんだけ一択でもやってけなくはないかもしんないけど、赤血球をもっとさらさらに世にあまねく流そうとするのであれば、“可視化”という本来の趣旨から言えば、ジャパンサーチに限らずユーザにとっての情報のメインストリーム上にメタデータを流通させるべきだろう、と。で、その有効なメインストリームとしては、Googleさんほかのサーチエンジンなり、ウェブスケールディスカバリーなり、大学図書館さんで言えばJAIROやERDB-JP、その他、自分とこが属する業種や地域のポータル、あるいはそのデジタルアーカイブの分野のポータルがどれかっていうのはおわかりでしょうから、そういうところに流す努力もやってくことになる。その、よそに流すための努力をメタデータ上でやるとしたら、という話です。
 例えば、既出の話では、「管理番号」と呼ばれるものを一意・ユニークなものにする、ということ。あるいはその派生的な話だろうと思うのですが、URLを固定・パーマネントなものにすること。これが外部連携&安定的長期アクセスには必須だよということはよく耳にします。その代表格がDOIで、わかりやすくは国文研さんの新日本古典籍総合テータベースの例(参照:松原恵. 「古典籍画像を見るなら,新日本古典籍総合データベース!」. 『カレントアウェアネス-E』. 2018, E1992. http://current.ndl.go.jp/e1992.)があり、そうでなくてもどっかが何かにDOI付与したと言えばすぐカレントさんが嬉しげに取り上げてはるので、まあこれがニュースにならないくらいに浸透する頃からが本番なんだろうなと思いますね。
 あと日本の大学図書館さんにとっては特に、という話ですが、同じく国文研さんの新日本古典籍総合データベースはNCIDをキーにしてCiNii Booksと連携してる、というのが実際実現してるわけですから、自分とこが属する業界のポータルが何なのかがわかってれば、国内大学図書館さんにとってメタデータにNCIDを付与することはがっつり推奨されるべきだろうと思いますね。

 もちろんデジタルアーカイブのメタデータの可視化は、現時点で容易く想定可能な範囲での連携話に限るものではなく、もっと広く考えれば自分が属そうが属すまいが世界に広くあまねく共有されること、重ねて言えば、まだ見ぬ外部の存在と共有可能・連携可能なポテンシャルを持っていること(こういうの何て言うんだろう、シェアラビリティ?)が大いなる理想だと思うので、そのための重要な考え方として「機械可読性」が大事だよ、ってあちこちで言われてるんだろうと思います。
 それが例えば、メタデータにURIを識別子として付与すること、だとか、APIを設けること、だとか、APIは
OAI-PMHだのLinked DataだのOpenSearchだのOpenURLだのと複数用意できればまだ見ぬユーザにもやさしいだろうとか、そういうことなんだろうなと思うんですけど、ごめんなさい、正直あたしこのへんふんわりとしか理解できてないので、書いてることも上すべりしてる気がする。ていうか、そもそも”まだ見ぬ外部の存在”と連携するため、とかなんとかって、雲をつかむような虹をつかむような話しすぎて、それで整備しましょうってイメージ湧かなさ過ぎじゃないか、って正直思ってるのがこのへんの話題をあたしがふんわりとしか理解できてない原因なんだろうな、という自覚はある。
 と思ってたところに、あ、これならまだちょっとわかりやすいかも、っていう事例報告を見つけたので参考文献として紹介しておきます。東京大学の「平賀譲デジタルアーカイブ」っていうデータベースとそのプロジェクトなんですけど、参考文献(中村覚,大和裕幸,稗方和夫,満行泰河. 「[C04] Linked Dataを用いた平賀譲デジタルアーカイブの構築と活用」. 『デジタルアーカイブ学会誌』. 2017, 1( Pre), p.71-75. https://doi.org/10.24506/jsda.1.Pre_71)によれば、学内一プロジェクト内でLinked Dataを活用した、ということだそうです。つまり、平賀譲云々というひとつのデジタルアーカイブの中に、資料管理の目録データ、研究者の研究データ、一般向けの展示データっていう3つのグループがあって、それを図書館員だとか研究者だとか一般展観者目線の担当者だとかが別々につくったりメンテナンスしたりしつつ、それぞれをLinked Dataで連携させることによってひとつの平賀云々を築いている、と。大丈夫かな、理解あってるかな。でもこういう、近距離での実例を具体的に聞かされると、ああなるほどlinkedってそういうことね、と前よりはちょっとわかった気がする。
 あと、「平賀譲デジタルアーカイブ」では一般利用者のためにメタデータに入力する「キーワード」を、DBpediaのURIで記述する、ということをしてるそうです。こういうふうに、メタデータ内の人物情報やキーワードを記述するのに、例えばDBpediaやWeb NDL Authoritiesといった主要なデータベースのURIを典拠として採用したらいいよ。って、当時の自分は書いてるみたいなんだけど、これもまだちょっとふんわりしてるので保留、わかる人はわかればいい。

●メタデータのリッチ化

 で、これはあくまで余裕ができたらでいいんで、でも余裕ができたら是非、メタデータの内容をできるだけリッチにすることも思い出してください。
 神戸大学さんの震災文庫は、収録資料の目次情報をメタデータに含めているのでディスカバラビリティが高められリティだそうです。それどころか、位置情報(資料の取得場所とか写真の撮影場所とかそういうことかな?)も含めているから、地図からの検索が可能、と。あー、地図でのブラウジングはいいですねえ、ジャパンサーチさんも地図インデックス出すみたいだから、位置情報はあらまほしい。これも可視化。
 国文研さんの新日本古典籍総合データベースは、メタデータ検索だけでなく翻刻テキストを本文検索できるからそりゃヒットするだろう、と思うんですが、そのほかにも8万点の画像に挿絵キーワードや見出しなんかをタグとして付与してはって、それが26万件あるっていうから、ちょっとひくレベルなんですけど、それによって別に書名も専門用語も知らないユーザでも資料になんとなくアクセスできる(参照:松原恵. 「日本語の歴史的典籍のデジタル化とその公開」. 「平成 30 年度国立大学図書館協会シンポジウム : 大学図書館デジタルアーカイブの活用に向けて」. 2018.10.29発表.)っていう、これも可視化のひとつ。
 いろんなデジタルアーカイブをぼーっと見てると、たまに、リッチなコンテンツが生まれやすい環境っていうのがなんとなく想像できるところがあって、例えばそのひとつが、研究者による研究成果の一環としてできあがるようなパターンのデジタルアーカイブ。例えば「近代日本の身装文化」(国立民族学博物館. 「近代日本の身装文化」. http://shinsou.minpaku.ac.jp/.)はコメントが全文検索でヒットする。「怪異・妖怪伝承データベース」(国際日本文化研究センター. 「怪異・妖怪伝承データベース」. http://www.nichibun.ac.jp/youkaidb/.)は書誌データベースのひとつですが文献の要約が記載されていて、これも全文検索でヒットする。とりあえずコンテンツぶちこんどいて、まるっとヒットさせる、ていうのは意外と図書館関係者のみなさん嫌がる向きがあるっぽいんですけど、まあ別に図書館関係者のためにつくってるわけじゃないんでそんなんはほっといたらええ。けど、研究者が研究目的だけでつくると、図書館員なら容易にわかる不足どころがそのまま欠点としてのこされてしまってる(IDがないとか表記が揺れ揺れとか)、というパターンもまたあるあるなので、そういうのはもっと歩み寄らないとなって思います。
 あと、こういうメタデータをクラウドによるユーザ参加でつくる仕組みも、これはたぶん別のメモで触れることになるかと思うんですが、有用だよねとだけ記しておきます。

 もうちょっとだけ続く。
posted by egamiday3 at 11:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「マジカル・ランドスケープ」@バンベルク(201806euドイツ6日目その1)


 おはようございます。
 6日目(2018年6月14日)の朝です。

 ていうか、朝鳥がめっちゃうるさい・・・。

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 自然あふれる風景もいいでしょう。古都然として汚されてない町並みもいいでしょう。
 それ以前に、この町の人たちはこの鳥の囀りの中、眠れてるのだろうか・・・

 ここで旅程を確認しておきます。 

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 ハンブルク(上の赤)を6月9日に出発。
 現在は6月14日、バンベルク(青のH)。
 帰国は、チューリッヒ(下の赤)から6月17日の朝なので、6月16日のうちにはチューリッヒに着いておきたい。

 というわけで、実働残り3日。
 明らかに旅も後半になってきましたが、全然足りない・・・つらい、帰りたくない・・・。

 今日の予定(もくろみ)です。
 @バンベルクを町歩き
 Aミュンヘンへ向かう
 Bヴァイエンシュテファンへ行く

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 なお↑こちらが、この旅で唯一のホテル朝食。
 この朝食品揃えを見てると、あ、この宿って、Booking.comで直前安売りしてたのをポチったけど、ほんとはもっとお高いホテルだったんだろうな、というのがわかります。あたしが支払った宿代だけではたぶんサラミ止まりじゃないかな。できたてのネギとベーコンのスクランブルエッグまであって、特にネギがジェネリック日本食として身体に染みる。

 午前中は、バンベルク町歩きです。

 まずはコインロッカーに荷物を預けるため、駅へ向かいます。

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 バスを待つ間に、ざっと予習しておきます。
 説明しよう、バンベルクとは。

 ドイツのやや南部、くびれた部分の腰骨にあたる位置にある、バンベルク。地域的にはバイエルン州で、さらにその中でもフランケン地方と呼ばれるあたりにあります。
 世界遺産に指定された古都で、中世からのさまざまな様式の建築物が、民家的なものといい教会的なものといい、街全体にのこっている、と。
 そう、のこってるんです。第二次世界大戦時の空襲被害をほとんど受けずに、のこってる。ドイツで観光地としてよく見る、たとえばローテンブルクだとかは、戦時中にそのほとんどを破壊され、そこからがんばって中世以来の町並みを復元してきた、そういうあり方のものらしいのですが、ここはその被害を受けていない、と。

 またここは司教がつかさどっていた宗教都市・カトリックの町だったとかで、教会建築もがっしりしてるし、修道院もたくさんあったと。なるほど、修道女姿の方を町でもちょいちょいお見かけした気がします。
 で、修道院といえばビール(註:間の理屈は省きます)、ということで、昨夜のシュレンケルラも元修道院の建物だったというし、町の中にはビール醸造博物館的なものもある。
 そもそもバイエルン州というのがビールの盛んな土地柄にあって、中でもフランケン地方が醸造所の多いところであり、バンベルクには19世紀初頭で65軒のビール醸造所があったと。いまでこそ町には10軒程度(それでも多い)ですが、近郊を含めればいまでも約60軒・300種類のビールを産するという、ラオホという強烈キャラがたとえ無かったとしてもここはハズせなかったビールどころなんだな、という感じです。ラオホじゃないビールだって充分楽しめたはずでは、と。(例:町の観光パンフにそれなりの量のビール記述があるものの、ラオホには特に触れていない)

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 ↑「ピカチュウ、生中、アル中。」
 バス待ち中のやくたいもないツイート。

 あともうひとつ、気になるツイートをバスの中でしてます。「地名の感じがベルリンやハンブルクの時と違って見えるのは気のせいなんだろうか。初めてオーストリア行った時の感覚を思い出す」、と。これは保留。

 ともあれ、鉄道駅に荷物を預けて、バンベルク町歩き開始です。
 駅から旧市街へ向けて徒歩で戻ります。

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 バンベルクの町には川が2本、並行するように流れています。
 町の構成がだいたい↓こんな感じになってる。

 西 宮殿・大聖堂←川(小)・旧市庁舎←新市庁舎←川(大)・新市街←駅 東

 特に「川(小)・旧市庁舎」あたりが町のホットスポットになるのかな。
 極私的に「水のある町は、よい町」の法則があるので、期待は高いです。

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 新市庁舎から旧市街中心へ向かうあたり。
 このへんは、町として現役・現代的な使われ方をしつつも、町並みがやはり古都然として美しい、という意味では、休日なんかに時間かけて滞在するのに一番気持ちがいいあたり、になるのかもしれませんね。

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 なにせ、こうやってマーケットが色とりどりに花開いてるの、一番好き。
 って言ってるそばからホワイトアスパラの束。

 で、ホットスポットたる「川(小)・旧市庁舎」付近へやってきました。
 川の名前をレグニッツ川と言います。

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 ↑町一番のイケメン旧市庁舎、アルテス・ラトハウスです。
 なんかさ、ずるいもん。水の上にこんなふうに建ってたら、そりゃたいていの古建築はイケメンに見えるって。
 ていうかこうやって陽の当たる角度なんか、自分をイケメンに見せる術を知っとるなコイツ、と。
 しかも、この複合的な様式を合わせ持ちながらも、決してゴテゴテと下品に見せることなく、どの様式も実にさりげなく着こなしてる感。
 (註:最も古い部分は15世紀、木組みのあたりが17世紀)

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 ↑というわけで、角度を変えて旧市庁舎の派手な部分に寄ると、こう。

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 ↑イケメンを取り囲む、やはりイケメンな水のある風景たち。
 イケメンの周囲にはやはりイケメンが集まり、しかも中心のイケメンをさらに引き立ててやまないのであります。キムタクのドラマは脇役が豪華の法則とおなじ。

 ↓ちなみにこのイケメンの夜の顔(昨夜)がこちら。

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 この日、相当このイケメンの写真を撮ってます。しばらく立ち去りがたかったらしい。

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 近くに↑ツーリストインフォメーションがあり、参考文献として日本語ガイドブック、自分用土産としてビール用栓抜き(愛用中)、そしてはかどる旅のアイテムとして、ちんまい肩掛けカバンでiPhoneを充電しながらいじれるちょうどいいやつ、を入手。
 また別の土産屋では、職場のカウンターに飾るためのラバーダック・バンベルク仕様(ビアジョッキを持ってる)を入手。

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 昨晩訪れたシュレンケルラ。
 ていうかさ、昼夜問わず燻製のにおいがプンプンするんだもの(笑)。

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 さて、先ほどのレグニッツ川をちょっと上がったところにある、↑この岸のあたり。川べりに軒を並べている昔ながらの民家風建築は、もともと漁師たちの住処だったそうで、川から直接舟でアクセスできる造りになってるのがわかります。
 ここを、水辺の美しさからか、「小ヴェネツィア」と呼ぶんだそうですが。

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 いや、むしろ「小ヴェネツィア」とかいう言い方する必要ないと思いますよ、あたしはこれ、バンベルク固有の美しさだと思います。屋根、窓、花、バルコニー、舟付き場。すごく愛らしい眺め。
 あと、あの屋根のつくりが気になる、なんであんなに食い込みあってるんだろう。(ブラタモリならここで案内人が現れてくれるのに)

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 ↑案内人はこちら。

 さらに丘をのぼる感じになって、宮殿・大聖堂エリアにさしかかります。

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 ↑大聖堂。なんかちょっと引っかかる見た目だなと思ったら、13世紀、ロマネスクとゴシックの融合らしい。

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 ↑近くに飾ってあった一連のレリーフ。この町の歴史を描いてるんだろうな、という気がする。左に1208と書いてある年号を物の本で確認すると「シュヴァーベン国王フィリップが結婚式宴会場で撲殺される」と書いてある、なにこれ。

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 ↑新宮殿(18世紀)。

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 ↑新宮殿に入るとバラの庭園があり、バンベルクの町を眺めることもできるのでした。


 ↓その他の、バンベルクの古都っぽい風景。

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 ↓ドイツ名物、看板なのです。

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 この看板もそうですが、いくら戦時被害をまぬがれた町とは言え、この町並みの全部が全部当時からのこされてるものというわけではないだろうし、ということは、この町にはおそらく「歴史的にのこされた」ランドスケープと、「現代がそれを希求したために復元された」ランドスケープと、「現役の暮らし営みのため」のランドスケープとが、肩肘張らずに同居してるんだな、と思いました。それがこの町の居心地の良さを醸してるんじゃないかな。歴史的スポットの案内板に英語がなくてドイツ語だけな様子も、なんか、落ち着いた感じすらする。

 いい町ですよ、バンベルク。
posted by egamiday3 at 10:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月20日

あなたのデジタルアーカイブはどこから? @「私はメタデータから」(その1)赤血球に2つの成分が効く


 あなたのデジタルアーカイブはどこから?
 IIIFから? CC-BY/PDから?
 「いいえ、私はメタデータから」
 そんなあなたに、効くかもしれないし、そうでないかもしれない。
 当座のブログ。

 さておき。
 デジタルアーカイブとはなかなか縁が切れなくてしょうがないんですけど、とあるところでとある経緯から、「デジタルアーカイブにおけるメタデータのあり方を考えてとりまとめて書く」みたいな重荷を背負わなきゃいけなくなって、だいぶ勉強し直さないとあれだったうえにちょうど風邪ひいて(私はノドから)倒れそうだった中、うんうん唸りながら唸らされながらやってたのの、メモみたいなもんです。

 といっても、「デジタルアーカイブにおけるメタデータ」なんて壮大なテーマ扱えるのお釈迦様ぐらいじゃないかと思うんですが、一応、↓こんくらいの文脈というか箱庭の中で書いたものとして、お目こぼしいただければ。

・”可視化のため”のメタデータのあり方、という身構えで書いたものだということ。デジタルアーカイブをネットで見つけやすくし、プレゼンスを上げ、海外からもどうのこうの、といういつもの感じでの、”可視化のため”。
・特に大学図書館における、現場担当職員が、実務上でどうしたらいいんだろう、ていうかルーティンな人事異動でひょっこりこんな仕事あてがわれてお困りお悩み考えあぐねてる人が、読む、という想定での。
・それを、よそさんの事例をあれこれ手広く参照することで、できるだけ具体的なイメージがわく議論ができるように、という示しかたで。
・しかも方針としては、ジャパンサーチさんにがっつり寄り添う感じでやってる。いやもう、可視化でメタデータつったら、向こう数年当面の現実解はこれだろう、っていう。

 なお、さらに言うと、2018年12月に書いたメモです、というエクスキューズ。


●メタデータはジャパンサーチにとって何なのか

 ジャパンサーチさんにがっつり寄り添う方針、ていうのも、別に極私的になんとなくそう志向しているわけではなくて、国大図協さんの『これからの学術情報システムに向けて』(註:国立大学図書館協会学術情報システム委員会. 「これからの学術情報システムに向けて : 現状・課題・当面の方向性に関するレポート」. 国立大学図書館協会. 2018.6. https://www.janul.jp/j/projects/sis/SIS_report_201806.pdf.)っていう文書でもなんかそれっぽいことが書いてあるはず、えっと、「「ガイドライン」をもとに」、「いずれ来る「ジャパンサーチ(仮称)」に備え」、「他のアーカイブとの連携が可能」となるようにして、「搭載データの視認性や発見性の向上」を云々と。

 じゃあその前提となるらしき『ガイドライン』だの「ジャパンサーチ」だのっていうのはそもそもどういう流れ図になってんだ、ということですよね。わかってる人はとっくにわかってるだろうけど、そうじゃない人にはさっぱりわからない。

↓ 『方向性』
↓ 「ガイドライン」
↓ 『第一次中間取りまとめ』
↓ ジャパンサーチ

 日本のデジタルアーカイブをなんとかしよう(結果として、ジャパンサーチを作ろう)、っつって、内閣府の知的財産戦略本部というところにいろんな人が集まって会議した結果、2017年4月の段階でひとまず、じゃあこういう方向性でやっていきましょうかという大筋を示したのが『方向性』(註:デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会. 「我が国におけるデジタルアーカイブ推進の方向性」. 2017.4. http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/houkokusho.pdf.)、それについては各々で具体的にこうしましょうっていうもうちょっと具体的なのが『ガイドライン』(デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会. 「デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン」. 2017.4. http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/guideline.pdf.)。その後、じゃあジャパンサーチをつくりましょうよねって具体的に検討したのの2018年4月現在の結果が『第一次中間取りまとめ』(デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会. 「第一次中間取りまとめ」. 2018.4. http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/jitumusya/2017/torimatome.pdf.)であり、その流れの末にできあがりつつあるジャパンサーチの試行版が、そろそろ人目に触れるのかどうか、梅は咲いたか桜はまだかという状態。

 じゃあ、そのジャパンサーチさんはどういうつもりでつくられていて、その中でメタデータはどういう働きをする存在なのか。『方向性』によれば、ジャパンサーチ・・・日本のデジタルアーカイブを多分野多業種で横断するポータルサイト、は、こんな構造で運営されるものだとイメージされています。
 『方向性』のp.19、図4「デジタルアーカイブの共有と活用のために」からの図版の引用です。

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 要は、まず各館がコンテンツとメタデータを、日々地道に整備します。
 その各館のメタデータを、「つなぎ役」がまとめて吸い上げます。「つなぎ役」はざっくり言えば各業界の親玉的存在、図書館業界なら国会図書館さんです。(あと、”コンテンツを吸い上げる”のではないことに注意)
 で、「つなぎ役」は各館から吸い上げたメタデータをジャパンサーチにお納めします。
 あちこちのシマから納められたメタデータは、ジャパンサーチで一発検索・ネット配信がされるようになりますから、ファインダビリティもディスカバラビリティもヴィジビリティも向上ビリティになり、リンクをたどって各機関のコンテンツにたどりつき、活用してもらえるんじゃないか、という目論見になります。

 ということは、です。ジャパンサーチにしろ、各機関のデジタルアーカイブにしろ、それらをつなぐ間にしろ、この日本のあらゆるデジタルアーカイブを束ねる”エコシステム”全体にわたって、メタデータというものが縦横無尽に流通し、橋渡しされ、検索され、ヒット&リンク、リンクに次ぐリンク、それがデジタルアーカイブの利活用の大前提でしょう、と期待されているわけです。
 だからここにおいてメタデータは赤血球であると言っていい。良質なデータをたっぷり抱えて、身体中の隅から隅へと運搬し、活力の源流となってくれる存在。
 ですから、「どんなデータが」ももちろんですが、「いかに流通するか」も相当重要、なわけです。

 なおもう少し細かく言うと、『方向性』や『ガイドライン』は
  ・「コンテンツ」(例:画像本体)
  ・「サムネイル/プレビュー」(例:ヒットしたものを一覧できる縮小画像)
  ・「メタデータ」
 の3層を前提としており、「メタデータ」だけでなく「サムネイル」の流通も重要視してますので、以下、同様にとりあげますね。


●メタデータに求められる要件

 全体の仕組みはわかった。メタデータの役割もわかった。
 じゃあ各機関のメタデータは、どうすれば立派な赤血球になれるの?
 まあ、現場が知りたいのは結局そこですよね。

 どうすれば、を示しているのが『ガイドライン』です。
 いろいろ書いてあるのを甘々にざっくり言うと。
 その1。そのメタデータは、自由な二次利用が可能な条件で提供されててください、と。具体的にはCC0なりPDなりです。権利的にひっかかりがあるようではメタデータはさらさらと流通してくれませんので、ここは“制度的にオープン”であることが求められたい。
 その2。これは”技術的にオープン”であることです、つまりはイマドキのOAI-PMHやぁLinked Dataやぁ言うて、人さんがわざわざ泥臭く作業せんでもええように、ネット経由の機械可読でお願いします、と。
 その3。項目です。もう言っちゃいます、特に重要な項目は「タイトル(ラベル)」「作者(人物)」「日付(時代)」「場所」「管理番号(識別子)」、の5つ。

 ・・・え、終わり?ってなりますよね、たぶん「メタデータ、5つそろえよ」だけではおおかたの悩みは解決しない、そんなざっくりとした話でほんとにジャパンサーチさんと連携させてもらえるんだろうか、と。
 ところが驚いてください、その後の「第一次中間取りまとめ」を暗号解読したところ、ハードルはさらに低くなってます。
 曰く、「管理番号と名称/タイトルのみ、必須」と。

 ジャパンサーチさんは、各館から集めるメタデータについて「共通メタデータフォーマット」というのを提案しておられます。「共通メタデータフォーマット」には2種類あります。
 各機関から集める、インプットのための、「連携フォーマット」。
 ユーザに提供する、アウトプットのための、「利活用フォーマット」。
 今回我々が気にしなきゃいけないのはインプット用の「連携フォーマット」のほうでして、どうやらこちらでは各館の負担を軽減するようにいろいろと配慮くださってるようなんですが、「第一次中間取りまとめ」によれば、そのおおまかは以下の通りです。
 ・必須項目は、管理番号(識別子)と名称(タイトル)のみ。
 ・それ以外のフォーマットなんかは特に何も求めていません、各館のメタデータ項目をそのまま渡せばよろしい。
 ・とはいえ、そのありのままのメタデータ項目の中にも、いくつかはよそさんと共通するものがあるはずですよね、例えば”タイトルのヨミ”とか”タイトルの英語名”とか”最終更新日”とか”URL”とか、わりとどんなデジタルアーカイブにもありそうだし、だったら共通の項目としてまとめられたほうがいい。そういうのがもしあれば、これはよそさんと共通の項目ですよっていうのがわかるように「共通項目ラベル」が付与されます。もちろんそうじゃないのは、やはりありのままの姿かたちで吸い上げられます。
 『第一次中間取りまとめ』から引用の、図4「ジャパンサーチ(仮称)におけるデータ変遷のイメージ」です。

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 これによって、みんなちがってみんないい、ありのままの姿見せてくれれば、その項目がそのまま採用され、おかげで無理矢理よそさんと調整するコストをかける必要はなく、でも部分的になら横断検索もできなくはないという、ふわっとした連携ができる、みたいです。
 よく考えれば、そりゃそうか、と思います。ここで目指すポータルは、国内のありとあらゆる分野・業種のデジタルアーカイブをひっくるめようと言ってるわけなんで、ミュージアムだとかアーカイブだとか、放送とかメディア芸術とか、どんな由来のメタデータであろうとぶつかり合うこともひっかかることもないように、血液さらさらになるように、何も足さない何も引かない何も決めないくらいの勢いで受けいれられるような、そういう仕組み・規則でないとやってけないだろうな、と。

 ただ、です。
 図書館業界(そう思い出しました、このメモは大学図書館の現場人に向けたものを書いてます)の人にとっては、「何も決めない」ではちょっと具合が悪い、なにせメタデータ=目録についていえば、分厚い規則、厳格な区切り記号、執拗なまでのコーディングマニュアル、水も漏らさぬ世界規模の標準化、というエコシステムに100年近くどっぷり浸かってきた住人たち(注:表現が過度に滑りつつあります)なわけですから、何の規則も指針もない、「管理番号とタイトルだけあれば、好きにしていい」などという無限のサバンナにぽおんと放り出された日には、いったい何をどうすればいいのか途方に暮れるしかない、手足の動かし方すらわかんなくて泣きそうになるんじゃないかしら、と思うわけです。まあ気持ちはわかる。

 じゃあどうしよう、っていうところで続く。

posted by egamiday3 at 21:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ラオホ、ちょっと鼻につくビール」@バンベルク(201806euドイツ5日目その3)


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 ドイツ5日目(2018年6月13日)の夕刻。
 ライプツィヒからICE(International City Express)で次の街・バンベルクへ向かっているところ、なんですが。

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 さっきから列車がもう1時間半くらい止まってる・・・。
 しかもアナウンスがドイツ語しかない。
 これがドイツ鉄道の遅延か・・・。

 本来の時刻表だと、
 ICE1513 Leipzig 1548発 → Bamberg 1715着
 なんですが、いまやもう18時半近くです。
 そういえばベルリンの友人がよく忌々しそうに言ってました、ドイツの鉄道はとてつもなく遅れる、と。えー、そんなことないだろう、規則正しさがドイツさんのキャラなんじゃないの、と思ってたんですが、ドイツ鉄道が国有から民営化か何かした時から、わりと高確率で遅延するともっぱらの評判です。
 特にいま乗ってる路線、ベルリン−ミュンヘン間を拘束で結ぶICEで、言わば”東京−大阪間のぞみ”みたいなもの、便数も多ければ乗客も多く、ビジネスパーソンっぽい人らがたくさんで、立ち乗りも出てるほど。そこで1時間半待ちの発生ですから、うまいこと1席確保できててほんとよかった。

 とはいえ、こういう日に限って、バンベルクの宿が”修道院を改修して運営している”とかで、そしてチェックインデスクが早めに閉まるところ、ていうややこしそうなところ。ていうか、19時〆めでしょ、もうたぶんいまの時点でアウトですよ。
 そう思っておそるおそる、デッキで電話をかけて、ゆっくりめの英語で懸命に説明を。
 「えっと、私は今夜ルームを予約していて、でもトレインがディレイで、いまトレインの中で、私は20時くらいに到着するとアフレイドしている」
 返し、「それで電話?w はーい、わかりましたーw」
 あ、いまなんか、「そんなことでわざわざ電話してきた奴」感が・・・。

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 なんだかんだでバンベルク駅到着。

 チェックイン〆め時刻からすでに30分が過ぎていて、しかも宿は駅から2キロ以上、新市街も旧市街も抜けてさらに結構な坂のうえ。迷わず、駅前のタクシーに声をかけます。
 ドライバーは、若くてがたいの良い野球帽の兄ちゃん。お互いに英語不得意ながら、まあなんとなくな会話をぽつぽつとするわけです。
 バンベルク初めてー、はいー、仕事ー、いや観光ー。そー、バンベルクいいとこー。
 どっから来たー。日本ー。あーそー、日本、いいねー、好きー。どうもー。
 ・・・・・・。

 運「トーキ」。
 ん? なんて?
 あ、「東京か?」ってことかな。
 e「ノー、Do you know キョート」(「Do you know 札幌」のノリで)
 運「ンー。ミー、トーキ」
 あ、東京に来たことあるって言ってる? へー、観光?
 運「・・・・・・」
 
 兄ちゃん、だいぶ英語不慣れっぽいな。ドイツでタクシーやってたらもうちょっと英語できんかな。
 何を言いたかったんやろ。何の話してたっけ、あなたは日本から来た、で、私、トーキ。
 トーキ、トーキー。

 ・・・あ、ターキー Turkyか。自分はトルコ出身って言うてはるんや。

 e「あー、ターキー!」
 運「そうそう! 行ったことある?」
 e「自分はないけど、知人の女性がイスタンブールすごく良くて好きって言ってた」
 運「いや、それはウソだと思う」
 どないやねんw

 なんだかんだで、宿に到着。

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 心配されていたチェックインデスクは、わりとまだ人が多くて特に問題なく済ますことができましたが、しばらく後に行ったらもう閉まってたのでまあまあヤバかった。

 ここまでが長い長い前置き。
 そんなドタバタはどうでもよろしい、あたしはこのバンベルクに、ビールを飲みに来たんです。

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 ちょっと歩いただけでも古都風情をかなり濃く楽しめる、ここバンベルクは、ドイツのやや南部、腰骨あたりに位置する町で、ビールで有名・・・えっと、ドイツ国内に山ほどあるビールで有名な町のうちの、ひとつです。かつてはこのそう広くもない町にビール醸造所が60軒以上(19世紀初め)あったといい、いまでこそ減ったとは言えそれでも10軒あるっていうから、まあ相当のビールどころだということなんでしょう。
 しかも、そんなバンベルクならではの独自ローカルビールが、ラオホビール、というやつです。

 説明しよう、ラオホビールとは。
 別名・燻製ビールなどとも称されますが、もちろんビールを燻製にしたわけではなく、麦芽を燻したうえで醸造する、という独特のつくりかたをするもの。麦芽を燻すのに、ウィスキーは泥炭を使いますが、ラオホビールはブナの木で燻します。色は黒く、燻製と言えば燻製のようなスモーキーフレーバーのするビール。ここバンベルクの名産物で、その昔、市内の醸造所が火事に遭って麦芽が焦げてしまったときに、もったいないからそれでビールをつくってみたところ、こんな味と香りのするビールが・・・という逸話はまあ眉唾ものではありますが。
 で、現在でもバンベルクには昔ながらの作り方でラオホビールを飲ませる醸造所が2軒ある、という。

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 そのうちの1軒↑、Schlenkerla(シュレンケルラ)にやってきました。(註:この明るさで夜8時過ぎ)

 ほほお、ここがシュレンケルラですか、予習時に物の本でさんざっぱら紹介されてたという。
 ていうか、さすが人気店らしく、みんなグラス持って路地で立ち飲みしながらやいやい騒いでるの、これを周囲の民家店舗が容認してるんだから相当の老舗なんだなと。
 なお店内は店内でそれなりに席も充分にあり、ここもかつては修道院の建物だったんだよと言われるとなんとなくうなずける(部屋割り構成が飲食店っぽくなく、軽く無理ある感)。
 外観(↑写真参照)も、木組みっぽさや、ビール処をあらわす吊るし看板が老舗っぽく、でもツーリスティックというよりはトラディショナル感のほうを感じるのは、なんだろう、この町自体が観光と古都のバランスをちゃんと保ってるという感じなのかな。

 というわけで。

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 やっと、ラオホビールにたどりつきました。
 長かった・・・今日も一日歩いてた・・・。

 なお肝心のラオホビールのお味は。
 色はしっかり濃く黒いけども、ビールとしてはむしろあっさり感がある、そっかこの黒は燻し由来だから見た目から想像してしまうスタウト感があるわけじゃないんだなと。あと、やや甘め。そしてそこに煙の香りががっつり付いている。
 飲むときも、飲んだ後もずっと、というか、飲む前から、店に近づいた頃から、ずっと延々いつまでも燻製香がつきまとうので、正直、もうええわ、とは思う。まあ、鼻につく。
 ていうか、ぶっちゃけ言うと、そもそも燻製料理や燻製香の類がそこまで好きというわけではない、のですがそこはまあ、ドイツ3B(Beer)の旅なんで。

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 そして夕食です。
 物の本によれば、この老舗店には料理にも名物があって、その名も「バンベルク風タマネギ」というらしい。丸ごとのタマネギ(Zwiebel)の中に挽肉が入ってる、と、なるほど肉詰めパターンのやつね、と思ってそれを注文。でもタマネギだけの夕食というのもあれなんで、じゃあソーセージを小皿でください、それなら軽く済ます感じでいけるでしょう、と。

 で、出てきた「バンベルクのタマネギ」が↓こちらになります。

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 ・・・ちがう、これタマネギ料理やない、肉料理や。
 誰や、「タマネギの中に挽肉が入ってる」言うたやつ、「ゲンコツハンバーグをタマネギで巻いてる」て言え。ていうか、タマネギ薄っ、タマネギの味せえへん。しかもその上に豚バラベーコン乗っとるやないか。どんだけ、肉、肉、やねん。

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 ・・・あー、ソーセージ来てもうた。屋上屋や。肉上肉や。しかも3本、”小皿”でソーセージ3本、あとご丁寧にパン。
 このボリューム、もはやワンパク者の晩ごはんやないか。

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 ほんで、ソーセージの付け合わせにカリカリベーコンってなんやねん。

 ドイツ料理(ていうかドイツの”料理量”)をなめたらあかん、という教訓含みの夕食を、ワンパクにたいらげざるを得ない、タマネギなんかラオホビールソースでさらに燻製香ですが、そんなのも気にならないくらいの肉尽くし。
 とは言え、まあさすが伝統の人気店だけあってか、どれもこれもしっかり美味い。なんだかんだ言って食べてる。半ば観光地化してるような店なんだろうなとは思ってたんですが、安心してしっかり美味いから、歩き方本に書いてあるからといって忌避することなく、バンベルクに来たらこの店を訪ねると良いと思います。

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 2軒目飲みに行く前に、腹ごなし酔い覚ましに歩いてるパターン。

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 歩いているうち、川べりに建つビアバーにたどり着いた。トラディショナルなのもスモーキーなのもちょっと飽きたので、バンベルクながらもイマドキ風でこじゃれた感じの、Eckertsというお店。

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 店の名前がついたビールということはたぶん自家醸造のやつだと思うんだけど、オレンジのすごくいい色で、甘くて濃くて苦くて、これひとつあればハズレなしで安心のやつでした。日本にも輸出して、近所で売ってほしい。
 あとよく見たら、モーニングもやってるらしい。ていうか、ホテル併設らしい。次はここで(次回申し送り)。

 なお、この日一番美味かったビールは、宿の置き売り冷蔵庫でもらったフランツィスカーナーのヴァイスビア・デュンケルのボトルであったことをご報告します。うん、えっと、近所のリカーマウンテンでも買えるやつではあるんだけど、やっぱなんだかんだ美味かった、それがこのビールの美味さか、輸出品と国内ものとの味の差なのか、旅先補正なのか、輸送小売者の品質管理の差なのか、はわからない。でも美味い、よかった。

posted by egamiday3 at 05:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月14日

「メフィストに叱られる」@ライプツィヒ(201806euドイツ5日目その2)

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 ハレからライプツィヒに戻りました。
 ここからライプツィヒ巡りです。
 主なアクティビティはこちら。

 ・ドイチェ・ビュッフェライに行く
 ・中心街歩き
 ・昼食
 ・ライプツィヒ駅構内の鉄道現物展示を見る

 その1、ドイチェ・ビュッフェライに行く。

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 中央駅から近郊鉄道で街の南の方に行くと、存外に郊外めいた立地のところに、ドイチェ・ビュッフェライ=ドイツ国立図書館@ライプツィヒ、がありました。

 ここでドイツの国立図書館事情を再掲します。

 1. ドイツ国立図書館(DNB)
   −★1.1 ドイチェ・ビュッフェライ(@ライプツィヒ)
   −1.2 ドイチェ・ビブリオテーク(@フランクフルト)
   −1.3 ドイツ音楽資料館(@ベルリン)
 2. ベルリン国立図書館(SBB)(@ベルリン byプロイセン文化財団)
   −2.1 ハウス1・古典資料(@ウンター・デン・リンデン通り(旧東ドイツ))
   −2.2 ハウス2・現代資料(@ポツダム通り(旧西ドイツ))
 3. バイエルン州立図書館(BSB)(@ミュンヘン)

 ライプツィヒというのはそもそも古くからの大学の街であり、古くからの出版産業の街でもある、というキャラで、国立図書館のひとつもある、それがドイチェ・ビュッフェライである、と。
 ドイチェ・ビュッフェライの創立は1912年、この頃というのはドイツの図書館業界的には、各領邦の宮廷図書館が国に移管されるようになってきたというご時世で、そうか、ここでまた領邦国家キャラが出てくるのか、そのせいで国レベルの図書館を設けるのがずいぶん遅れたということらしく、やっと1912年にできた(しかも当初は民間)のがライプツィヒのドイチェ・ビュッフェライで、ドイツ全国書誌はここから編纂されるようになった、あー、このへん学生時分に司書の科目で勉強した記憶あるわー、突然のノスタルジー。
 ただし、これも例によって東西分裂で”全国書誌”編纂機能が働かなくなったので、西側にできたのが1.2のドイチェ・ビブリオテーク@フランクフルト、とのこと。フランクフルトも出版の街、ていうか、ドイツなんてどこ行っても、出版の街か大学の街かビールの街かのどれかでしょうたぶん。
 もうひとつの特徴が音楽資料で、ライプツィヒで一括して数百万点を所蔵しているというので、さすがはドイツ3B、音楽の国(注:こちらが本来のドイツ3B)。

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 というドイチェ・ビュッフェライへ、ふわっと入館してみました。
 随分あたらしい外観ですが、古い時代の石造り建物はこの反対側にあり、中でながーくつながってるという感じのようです。
 入ってすぐのパブリックなロビーは、さすが出版の国・ドイツの国立図書館だけあって、かなりたっぷりとした常設展示フロアになってまして、書籍史・出版史・メディア史・知識社会史的なストーリーで、マニュスクリプトなりインキュナブラなり、製本用具や印刷機械なり、近代の雑誌なり統計やグラフの発明的な展示なり、webサービスの東京路線図(参考:http://photoshopvip.net/1313)まである。まあドイツ語と英語しかなくてぼんやりとしかわかんなかったのは残念でしたが、もうひとつ残念なことには、観てる客が自分1人しかいない。あまりに誰もいないせいか、機械調整してる作業員が大音量でラジオかけながら仕事してるくらい。
 閲覧者誰もいないのか?と思ってましたが、展示フロアからさらに奥のほうへ進入していきますと、メディア閲覧室のようなものがあり、音楽資料展示室があり、からっぽの展示室があり、いつの間にか古い旧館につながっていて、おなじみなしつらえの木造・白壁な参考室兼閲覧室にはそれなりに人がおり、なんだかんだで反対側から退館、という、軽いダンジョン体験でした。 

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 ここの図書館もやっぱりふわっと入れるんだね、っていう。

 その2、ライプツィヒの中心街にもどって、街歩き。

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 ↑マルクト広場。

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 ↑ニコライ教会。
 教会だねえ、とだけで通り過ぎそうになるかと思いきや。
 1989年10月のある日、このライプツィヒのニコライ教会を中心に発生した7万人参加のデモ。当時の東ドイツですから言論その他の自由と民主化を求めて、一触即発になりそうになりながらもおこなわれたでっかいデモが、この後あっというまに東ドイツ全土に波及し、で、なんやかんやで1か月後にはベルリンの壁崩壊、翌年にはドイツ統一、その出発点となった場所だとのこと。
 路地の多い手狭な街ですけどね、そこで7万人デモが、と想像すると結構感慨深い

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 ↑ゲーテ。

 ゲーテはライプツィヒ大学で学んでらしたとかで、その時の経験からかどうかはあれですが、『ファウスト』の冒頭部の舞台となる「Auerbachs Keller」というワインセラーがここライプツィヒにある、と。

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 ↑
 このアーケードから入っていくと、地下店舗になってる「Auerbachs Keller」が実際にあって、いまも(観光地化しつつも)現役で営業しておられる。

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 悪魔メフィストが主役ファウストを誘惑するのに、この酒場に連れてくると、酒浸りで享楽的な学生たちがくだを巻いてて、ワインがバーッと出て、なんやかんやドタバタして、ケンカふっかけてきた学生たちを、悪魔メフィストが「ぼーっと生きてんじゃねえよ!」とばかりに手玉に取る、という、その現場としての実在の酒場。
 まあ、ゲーテ本人がこの店に通ってたらしいし、ここで耳にした与太話が『ファウスト』の原型らしいので、それなりに愛着持って舞台にしはったんだろうなということくらいは、同じ酒飲みのよしみでなんとなくわかる

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 ↑さて、ライプツィヒ街歩きのポイントのひとつが「パサージュ」とのことで。
 パサージュとは、建物のならぶ間の路地をアーケードにして通り抜けるようにした街のつくり、ですから、リューベック、ベルリンに続いて、egamidayさんの好物なやつです。ていうか、パサージュと言えばパリでありフランス語だと思ってたんですが、ドイツでも「パサージュ」というのかしら。

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 で、ここライプツィヒの見どころのひとつがパサージュの多さ、らしいですが、ベルリンやリューベックに比べるとすっかりと現代ショッピングモール風で、あまり印象がない。

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 ↑もうひとつは「ホーフ」と呼ばれるタイプのもので、こっちは建物に囲まれた中庭風のスペースになります。まあ結果として通り抜けができてれば、似たようなつくりになるのかな。

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 ↑そのホーフの中にある小ぶりのガストハウスBarthels Hofというところで、遅い(14時過ぎ)昼食にしました。

 その3、昼食。
 
 いただいたのがこちら。

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 なんかもう、とにかくみんながアスパラガスアスパラガス言うから、ここでもアスパラガスにしてみました。

 説明しよう、アスパラガスとは。
 とは、っていうか、アスパラガスなんですが、とにかくドイツでは5月6月の春の時期に、我も彼もという感じでホワイトアスパラガス(spargel)を食べる、自宅でも食べるしレストランでも食べる、しかもそのラストデイが6月24日と決まってるという、なんかこういう熱狂振りって少なからずどんな国にもあるもんだなあ、くらいだったらまだ微笑ましいんですが、その定番料理が「アスパラガスのステーキ添え」(メインでたくさんのアスパラガスを食べるのに、付け合わせがステーキ)だとまで言われると、さすがに「おい待て」とちょっと思いますね。

 で、↑この料理はLeipziger Allerleiという、ライプツィヒの名前がついた温野菜盛り合わせスタイルの料理らしいです。野菜のたいたん、みたいなのかしら。かつて税金逃れのために、盛った野菜の下に肉を隠して貧しく見せたのが由来らしい(注:Leipziger Allerleiの起源には諸説あります)
 この手の西洋料理に疎いのですが、かかってるのはいわゆるオランデーズソースかな。これも定番らしい。ていうか、オランデーズソースならこれもフランスじゃないかな。なんかよくわかんない。
 味は、まあ、アスパラガスですよ(適当)。太くてゆでてるからか、みずみずしい感じ。

 で、昼食をいただくともはや15時で、そろそろ次の街へ移動することも考えなければ、ということで駅へ向かいます。

 その4、ライプツィヒ駅構内の鉄道現物展示。

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 ライプツィヒ駅の駅舎、ヨーロッパ最大級との呼び声もあるくらいで、とにかく横に長い、ホームが26とか28とかある。
 その余剰空間の豊富さをそれなりに活用してということか、右端のホームに歴代の鉄道車両の現物が置いてあって、ちょっとした展示スペースになってるという。

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 ・・・・・・とはいえ、残念ながらegamidayさんは”車両”についてはたいして興味も知識もないので、ほほぉー、くらいの感じ。

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 ↑でも、流線型&原色の組み合わせのダサかっこいいのはわかる。
 「Deutsche Reichsbahn」ていうのは、戦前のかな、東ドイツのかな。

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 ↑そして、この駅からも収容所への移送列車が出ていたという。ホロコーストの犠牲者を悼むための記念碑。


 次は、バンベルクへ向かいます。

posted by egamiday3 at 08:14| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする