2020年02月22日

第1章「センパイがくれた勇気と見積り」(概要と経緯) - 『君に届け 〜 OCLCと日文研をつないだ目録・ILLの物語』


●その背中に叫んでも届かない

 海外には日本について研究したり勉強したりする人たちがいて、日本の資料・情報を必要としています。日本からその資料・情報を海外へいかに届けやすく、伝わりやすく、見つけやすく探しやすくできるかが、海外の日本研究を支援・サポートするための大きなカギとなる。
 というようなことを専門にやってる機関がうちとこ、国際日本文化研究センターとその図書館であり、そういうことを始終考えてるような者がそういうことについて書いた下記のあれこれが、この記事の前提にあります。

・江上敏哲. 『本棚の中のニッポン : 海外の日本図書館と日本研究』. 笠間書院, 2012.5. 
 http://doi.org/10.15055/00006806
・江上敏哲. 「海外における日本研究と図書館 : 概観および近年の動向・課題と展望」. 『情報の科学と技術』. 2017, 67(6), p.284-289.
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/67/6/67_284/_pdf
・江上敏哲. 「日本からの学術資料の提供をどう実践するか : 国際日本文化研究センターによるOCLC参加の取り組みから」. 教育と研究の未来(紀伊國屋書店). 2018, OCLC News 特別号.
 https://mirai.kinokuniya.co.jp/2018/06/4006/

 日本から海外に資料・情報を届けるのにも、いろいろと方法があります。出版物を売り買いする、学校で教える、学会集会でコミュニケーションする、インターネット、デジタルアーカイブ、SNS等々。その中でもここで問題にしたいのが、図書館同士による図書・コピーの送りあい、いわゆる「相互貸借」「文献複写」とか「ILL(Inter Library Loan)」「DDS(Document Delivery Service)」などとと我々界隈で呼び習わしているものですが、以下、全部ひっくるめてこの記事では「ILL」と書きます。
 そもそもどんな図書館であれ、利用者に対してまともに資料提供機能を果たそうとするならば、この「ILL」による図書館同士の横のつながりがなければ成り立たない、君なしでは生きていけないということは、業界界隈の方なら当然承知のことと思います。これは海外の日本関係図書館にとってはいよよ切実で、恵まれてても数万冊、だいたいが数千数百規模の蔵書しかなく、それでは現地利用者のニーズを充分にはまかなえない。かたやデジタルはと言えば、英文中心の電子書籍や理工系中心の電子ジャーナル、PDメインのデジタルアーカイブや紀要メインのオープンアクセス。ほんとに欲しい文献がデジタル化されてくれてることはまだまだ少なく、欧米・中韓に比べても資料の電子化が遅れたまま、そんな失われたn十年を過ごす我々にとって、質・量、品揃えとコストの問題を解決してデジタルが満足に手に入るようになるのは、残念ながらまだ先の未来っぽい。となれば、紙でもしゃあないから、日本からの図書・コピーの取り寄せで解決したいという、日本→海外間のILLサービスへのニーズは当面続く、続けざるを得ないだろうという感じです。

 となれば国際的に日本文化の研究をサポートするセンターさんはそのILLをさぞや、とよく言われてきたのですが、これがなかなかうまく行かずに難儀してた、というのがこれまでのうちとこの実情でした。30年前20年前の古文書をひもといてみる(文書保存は大事です)と、結構な試行錯誤であの手この手を繰り出していた様子はわかるのですが、残念ながらいまに伝わるほどではなかったっぽい。結局のところ、所蔵資料が海外からは発見されにくく、利用もされにくいしリクエストも届かない、たまに届いてもほとんどその場しのぎのソリューションしかない。多くの日本の図書館における現状と、まあほぼ同じ惨状だったわけです。
 例えば、所蔵資料が発見されにくい問題。webOPACかCiNii経由で探してもらうしかないわけですが、CiNiiですらそれなりに日本リテラシーの高い海外ユーザくらいしか使わないわけで、決して発見され安いとは言えない。そこからさらにリクエストを送ろうとすると、ユーザさんは何ステップものタスク(webにしろリアルにしろ)を乗り越えなきゃいけないわけですから、リクエストも届きにくい。
 たまに何かのかたちでリクエストが届いても、サービスの対価を海外から受けとる方法が限られている。クレジットカードは使えないし、IFLAバウチャーも使わせてもらえないし、銀行振込には高額な手数料がかかる。日本の図書館の海外ILL受付がうまくいかないのは、結局この「どうやってお金受けとろう」問題に帰するところがあって、まあ、ラスボスです。
 これを解決しようと大学図書館業界ががんばって編み出したのが「GIF(Global ILL Framework)」でしたが、うちとこはこれがトラブル続きでデータのやりとりや料金のやりとりがスムーズに行かず、まともに機能した試しがありませんでした。おまけに2018年3月でGIFは終了するし代替手段も見つからない、開始当初はそれなりの存在だったと思うんですが、サービスとしてアップデートし損ねたんだろうと思います。日本から海外文献を取り寄せるという観点からは、電子が整備されてほぼ興味失ってるという感じだったし。

 ただ、うちとこに話を戻せば、それなりに何年もの間がんばってあがいてはみてたわけです。そもそもGIFでうまくやりとりできないのはうちとこの経験値が少ないせいであり、リクエスト件数を増やしてサイクルを上げれば成功率も高まるんじゃないか。「センパイ、うちとこにILLリクエスト送ってクレナイカナー」って待ってるだけじゃ振り向いてもらえないわけなんで、英文案内を整備する、国際会議でがんばって営業活動する、「センパイお願いっ、うちとこにILLリクエスト投げて!」って、何度となく叫んでみました。涙ぐましい。
 …が、うまく行かない。行くはずがありません。ユーザは誰も「よし、自分はいまからILLリクエストを送るぞっ」って決心してリクエストなんかしません。《必要な資料・情報がある→その資料・情報の所在がわかる→リクエストする》、という一連の行動の流れがあるわけで、その「資料・情報の所在がわかる」のところにうちとこの目録情報が飛び込んでこなきゃ、気づいてももらえないし、ふりむいてもらえるわけもない。センパイに声をかけてほしければセンパイの通学路に出てきてください、自分の部屋の中で叫んでたってダメです、と。ましてや、最初から日本という分野にその気があって自らCiNiiを検索しに来てくれる積極的なセンパイならまだしも、それほど日本リテラシーも高くない初学者や一般人やよその分野の人に、CiNiiひきに来てクレナイカナーつっても、他校のセンパイが来るのを自校の校門前で待ってて物語が始まりますか、っていう。

 えっと、なんだっけ。
 そのセンパイの通学路、じゃない、海外ユーザの情報検索のメインストリーム、として「OCLC」がある、ということですね。

 
●出逢える場所に、私がいない。(ダメじゃん)

 OCLC、Online Computer Library Centerは、世界規模の図書館サービス機関であり、北米中心ではあるものの、172ヶ国/地域の7万以上の図書館が参加する国際的な機関である、と。その総合目録であるWorldCatは、書誌レコード4億、所蔵レコード26億、ビリオネアじゃないですか、しかもそれをworldcat.orgでオープンに公開していて、世界中から検索されているポータル的な存在である、と。そしてその総合目録をベースに展開しているのがWorldShare ILLというILlサービスで、56ヶ国の1万館が年700万件のリクエストをやりとりしている、と。
 ああなるほど、ここに参加すれば海外への目録情報発信もILLやりとりもできるんだね、ソリューションあるじゃないですか。
 と思いきや、残念ながらこの国際的図書館サービス機関への日本からの参加が驚くほど少ない、というのが現状です。日本から海外に資料・情報が届きにくい理由のひとつが、ここにもあります。WorldCatに目録情報を登録して、WorldShareILLで資料のやりとりをしているのが、日本では早稲田大学とあといくつかくらい、国立大学・研究機関からは無しです。だから逆に言うと、早稲田大学の図書館は海外の日本研究者や学生さんの間ではすごく有名で、現地で話をしてると何かにつけて「WASEDA」の名前が出てきますから、ブランディング的にもしっかりできてるという感じです。
 そう、うちとこもここに参加できればいい、と。早稲田という先輩がいるんだから(註:ここで言う「先輩」はほんとの先輩の意味です)。
 世界中のユーザさんがひきに来てる総合目録WorldCatでうちとこの資料がヒットし、ファインダビリティとディスカバラビリティが上がり、料金収受もスムーズと聞こえの高いWorldShareILLでリクエストをやりとりし、うちとこの図書現物なりコピーなりを届けることが、ルーチンワークとしてサステナビリティになれば、世界の日本研究が推進されて海外ユーザに喜ばビリティなだけでなく、うちとこのセルフ・ブランディングビリティ的にも向上ビリティなわけです。

 これはやや細かい話になりますが、うちとこの蔵書は通常の総合大学さんのようなところとは違い、かなりヘンクツです。蔵書数自体そこまで多くないし、一般ウケしそうな書籍もそれほど多くない。その一方で、ニッチな分野・トピックで所蔵館の極少なそうな軽くレア的なやつがそれなりにある。となると、そういうニッチな蔵書でストライクをとりたければ、検索者という母数が相当大きくないと難しいわけです。自ら意識的にCiNiiをひきに来てくれるような中小規模の検索者数(註:あくまでWorldCatとの対比です)だとなかなかうちとこの蔵書がストライクをとれそうにはなくて、もっと多くの、それこそWorldCatレベルの巨大規模で検索しにきてもらえることで、やっとストライクがとれそうな相手とマッチングできるんじゃないか。という意味でも、WorldCatのような大舞台でのディスカバラビリティが結構大事だと思ってます。

 そう、やはり狙いはOCLCである、と。早稲田先輩を見習って、その背中に追いつけ追い越せと。
 …などと、口で言うだけ、頭の中で妄想するだけならなんとでも言えますが、ちょっと考えてみてもこれがなかなか高嶺の花なわけです。
 目録を登録する? え、50何万冊、書誌30万件を、誰が? どうやって? いくらかかるの?
 OCLCってMARCでしょ? うちとこってあれだよ、NACSIS-CAT、CAT-Pフォーマットだよ。そう、日本の大学図書館がなかなかOCLCの海に漕ぎ出せない大きな理由のもうひとつがここにある、良いガラパゴスとそうでないガラパゴスは紙一重、っていう。
 しかも、書誌レコードって全部日本語で、ローマ字なんか無いんだよ? そんなのOCLCに入れたところで、どれだけヒットしてもらえるろうか、と。実際海外のユーザやライブラリアンに相談してみても、そりゃあなたローマ字無かったら現実問題として検索してもらえませんよ、という反応でした、ええ、そりゃそうです。

 それやこれやが全部クリアできたら夢みたいだけど、でもでも、そんなこと無理だよね、うちとこなんかにそんなことできっこないもの、と。
 校舎の影からそっと眺める遠い存在でしかない、とまでは言わないにもしろ、まああれだ、NIIさんが頑張ってNCのレコードをOCLCに投入してくれるのを、そう遠くない未来と信じて待ってる方が現実的なんじゃないかな、ていう構えでした。
 2020ってそういうことなのカナー、って。
 …あ、そういうことじゃないんだ。というのが分かるようになってきてから、あれ、これホンマに10年経っても20年経っても、OCLCへの船出のドラは鳴らせないんじゃないか、そんなことで国際的に日本文化云々って名乗ってみたところで、結局は海外の日本研究関係者のみなさんにソッポ向かれて終わるんじゃなかろうか。

 そういう意味でもなんとかしなきゃと危機感を感じていたところに、耳にしたのが、これも先輩(註:ほんとの)のニュースでした。
 つまり、OCLCにデータを投入することに成功した、という先輩の話です。


●センパイがくれた勇気と見積り

 出逢いは、何年か前の近畿地区MALUI名刺交換会だったと記憶しています。
 ある人にお会いしたのですが、その方、パワポで描いたポンチ絵的なのを印刷して来てて、見せてくれはるわけです。確かおっしゃってたのが、自分のとこのデータベースのデータを、国内・海外問わずあちこちに流通させて、見つかりやすくしたい、このポンチ絵だけでなくもっと何か他に出せるルートはないだろうか、というようなことだったと思います。拝見して、度肝を抜かれました。いや、もうこれほぼ完璧というか、その時点で考え得るほぼすべてのルートを視野に入れてはるんじゃないか、っていう。
 そしてその中にOCLC WorldCatもちゃんとある。
 これを見て、あ、あかん、自分本気出してない、って反省させられました。

 その時のポンチ絵そのものではないですが、いまネットで公開されてるものから引用すると、こんなんです。
takada.png
 (高田祐一. 「発掘調査報告書の電子公開による情報発信とその新たな可能性」. 『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用』(奈良文化財研究所研究報告21). 奈良文化財研究所. 2019, p.73-78. http://hdl.handle.net/11177/6888 より)

 このころも、そしていまも、奈文研さんと東文研さんはなかなか目の離せない、輝いてる先輩っていう感じがします。そのご活躍には枚挙に暇が無いという感じなので、カレントアウェアネスでキーワード検索でもしていただきたいのですが、当時自分が注目してたのが特に以下あたりです。

・東京文化財研究所、展覧会カタログ情報をOCLCで提供 (2016年10月)
「第7回美術図書館の国際会議(7th International Conference of Art Libraries)への参加」
http://www.tobunken.go.jp/materials/katudo/240626.html
「東京文化財研究所は、本年度このOCLCに、日本で開催された展覧会の図録に掲載される論文情報を提供することになっており、来年度にはこうした当研究所のもつ情報が世界最大の図書館共同目録「WorldCat」や、OCLCをパートナーとする「Art Discovery Group Catalogue」で検索することができるようになります」

・奈良文化財研究所、全国遺跡報告総覧とWorldCatのデータ連携開始 (2017年2月)
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2017/02/worldcat.html
OCLCのセントラルインデクスに奈文研がデータを提供して、WorldCatで全国遺跡報告総覧の検索・リンクができる。
「WorldCatの検索結果画面から奈良文化財研究所の全国遺跡報告総覧に画面遷移し、収録する発掘調査報告書の PDF をダウンロードできる」
(「「全国遺跡報告総覧」は、埋蔵文化財の発掘調査報告書を全文電子化して、インターネット上で検索・閲覧できるようにした“電子書庫”です。「総覧」は、全国遺跡資料リポジトリ・プロジェクトによって構築された遺跡資料リポジトリ・システムとコンテンツを国立文化財機構 奈良文化財研究所が引き継ぎ、運用しているものです」)

 てっきり高嶺の花か夢物語かでしかない、と思ってたOCLCについて、身近なところに実際の成功例がある、と知れたわけです。あれ、これってもしかして、うちとこにとっても遠い対岸の花火ってわけじゃないんじゃない? と。これで食指を動かさなかったら、それこそウソじゃない? と。

 というところでの、出逢いその2、です。
 2016年・冬、都内某所にて。
 東文研さんがOCLCにデータ投入なさったんですよね、あれってどうやってできたんですか、ていうか、うちとこもちょっとマジでOCLCさんとこで目録とILL、なんとかできないかなって思ってるんですけど、と。なんかもう、丸投げのような体当たりのような相談を、とある人に持ちかけたのが、きっかけでした。
 本事業については、その前史的なころからずっと紀伊國屋書店さん、そのOCLCセンターさんと京都店さんにはお世話になっていて、まあOCLCのエージェントだからそりゃそうなんですけど、いろんな提案なり助言なりをその時々で与えてくれはったわけですね。実務的な調整の段階がしばらく続いていた頃も、技術的なこととか制度的なこととがわかんないのを、まるで自分ごとかのように親身になって対応してくださって、なんていうかな、途中でくじけそうになる気が全然起きなかったのがありがたいなって思います。
 とはいえ、最初からいきなりベストな選択肢にたどり着けたわけではもちろんなくて、そこは試行錯誤があったわけです、こういうかたちで実施するとこれくらいの計算になります、こういうかたちだとこんな感じです、みたいなのが選択肢として出るんですが、んー、いやー、やっぱりキビシー、現実的な事業ではやっぱりなかったのかしら、と考えあぐねてたりしてたところが。

 そんな折での、まさかの出逢いその3。2017年・春。
 東方の三博士、ではありませんが、この極東の島国の桂坂の最果ての山裾という辺境の地に、西方から2人のお客様がおいでになりました。
 EMEA。Europe, Middle East and Africaの略。元々はOCLCの中でも欧州をメインに営業しておられた部署らしいのですが、そこが拡大していまや北米以外、アジア・太平洋その他の広域をひっくるめて担当する、とうかがいました。そういうところの結構な方々が紀伊國屋さんと一緒にやってきて、なんだろうと思ってましたら。
 日文研から受け取った目録データを、EMEA(欧州)が一括して登録する、という方法ではどうか。
 というご提案を告げられるのです。

 それまでの考え方としては、うちとこがOCLCの「カタロギングをおこなう参加館」となった上でデータを一括登録する、というものでした。それをやると、なんかOCLCさんって目録1件登録ごとに何ドルとかいう料金がかかるビジネスライクな仕組みらしく、単価(2ドル)かける件数だとそりゃまあキビシー感がでるのも致し方ない。
 でもそうじゃなくて、うちとこは参加館になりません、カタロギング行為はしません、OCLCの欧州のスタッフの方がうちとこのデータを受け取った上でまるごと一括登録します、と。聞いたところによると、OCLCの中でも欧州エリアさんでは、欧州各国でそれぞれ事情が異なるローカルな目録データをOCLC上に上手いことのっける、ということをやるらしく、確かにここ数年、欧州各国の大規模書誌データがWorldCatで検索可能になりました、的な話題はちょいちょい聞くなと思ってたし、どうやら日本・NDLさんのデータもそういうふうにして投入してる、ということらしいです。
 それをセントラルビブリオグラフィックシステムと言うんだ、とかなんとかいうお話もうかがったように思うのですが、こちらの英語力もへっぽこだし、技術的なことはさらにぽんこつなので、正確に理解できてるかどうかは自信薄です。

 ただ、この話を西方からのお客様としてた、その終わり頃に。
 「ていうか、なぜあなた方はわざわざこういうことをがんばってやろうとしてるの?」的なことを尋ねられたので。
 「うちとこは国際的に日本文化を云々なので、積極的に情報を発信することで、海外のユーザを支援するのが、重要なミッションなんだ」的なことを答えました。
 そのときのお2人。
 別にラテンチックに大仰なリアクションをして見せたりということは決してありませんでしたが、ちょっとだけ驚いたような、ちょっとだけ微笑んだような、ちょっとだけ頼もしげ誇らしげな、ふんわりとしたポジティブな表情。

 その顔を見たときに、あ、この事業はたぶん成功するな、と。
 ていうか、成功させなあかんな、と。

 というようなあれこれの想い出をあらためてふりかえってみると、この事業がこんなにもいろんなところから、たくさんの人らに支えられて、そして実現したんだな、ということをしみじみと感じますね。

 付け加えておきます。
 この年の3月のCEAL/NCC@トロントとか、その前の年のEAJRS@ブカレストとか、そういう国際会議的なところでもまた、各国の日本研究者・日本専門司書の人たちにお会いして、具体的なニーズなりクレームなりだとか、目録やILLにまつわる業務の実際のところだとか、そういうフィードバックやアドバイスをたくさんいただきました。そう、そういうフィードバックの類がちゃんと受けとめられてこそ、それがこういう事業のガソリンとしてやる気を起こさせてくれるんだよな、って、やはりあらためて思います。

 第2章で目録、第3章でILLの、それぞれの具体に入ります。

posted by egamiday3 at 12:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『君に届け 〜 OCLCと日文研をつないだ目録・ILLの物語』 序章


 うちとこ、すなわち国際日本文化研究センターが、OCLCに目録情報を登録して、海外からのILL受付を本格的に始めた、ていうことの、経緯や思い・考え、その他あれこれをここに書きとめておこうというものです。
 この話はこれまであちこちで報告したり、「大学図書館研究」に報告論文も発表したりしてきましたが、一度自分の言葉でざっくりとでもまとめたものを、記録しておこうって思いました。
 とは言え、差し障りのない範囲でしか書けなくもあり、しかもあくまで個人的な感想や叙情的な描写が多いものとして、お察しください。

 ILL受付開始を堂々と始めることができたのは2018年4月でしたが、それまでに、大量の目録情報をどうやって登録したらよいのか、お金のやりとりをどうしたらいいのか、どうやったら海外ユーザのニーズを満たすことができるのか、いやそもそもそんなこと本当にできるのかできないのか、さまざまな準備、段取り、議論と検討の紆余曲折があり、さかのぼればそのきっかけは2016年末の東京国立近代美術館、いやもっとたどれば奈良文化財研究所との出逢いだったような気がします。
 結果、30万タイトルの目録情報をOCLC WorldCatに登録し、すべてに一括してローマ字データも付与し、ILL受付は年間で200件を超え、そしてこの事業のサステナビリティ、つまり今後も無理することなく継続していけるというメドも立ちました。
 ただ、本当はもっとうちとこ以外、よその大学図書館・研究図書館さんにもたくさんお仲間に加わってほしい。そういうことを期待して、まあすでにあちこちに報告していることと若干の重複はあるかもですが、あらためてこのweb上の片隅に書きとめておこうとするものです。

 資料・情報を求める人のところに、あるいは求めようと思ってなかった人のところにも、届けるにはどうしたらいいのか。
 そういうことをいつも想っているという、日々の記録のようなものです。


 以下、おおまかな目次。
 第1章 「センパイがくれた勇気と見積り」(概要と経緯)
 第2章 「伝わらない言葉たちをローマ字にのせて」(目録)
 第3章 近日公開(ILL)
 第4章 近日公開(まとめ)

 参考文献です。

・荒木のりこ他. 「国際日本文化研究センターにおける目録・ILLの海外対応 : OCLC WorldCat・WorldShare ILLによる新サービスと課題」. 『大学図書館研究』. 2019, 112.
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcul/112/0/112_2042/_article/-char/ja
・江上敏哲. 「日本からの学術資料の提供をどう実践するか : 国際日本文化研究センターによるOCLC参加の取り組みから」. 教育と研究の未来(紀伊國屋書店). 2018, OCLC News 特別号.
 https://mirai.kinokuniya.co.jp/2018/06/4006/
・江上敏哲. 「海外における日本研究と図書館 : 概観および近年の動向・課題と展望」. 『情報の科学と技術』. 2017, 67(6), p.284-289.
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/67/6/67_284/_pdf
・江上敏哲. 『本棚の中のニッポン : 海外の日本図書館と日本研究』. 笠間書院, 2012.5. 
 http://doi.org/10.15055/00006806



 なお、元ネタ作品についてはタイトル以外何も知らないことを、念のため述べ添えます。
 でもまあ、このトピックにぴったりなフレーズじゃないですかね。

posted by egamiday3 at 12:42| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月08日

2020年1月のまとめ

■2020年1月のまとめ

●総評

 年頭の所感も定まらないうちに、わりと濃いめのあれこれが起こってなかなかのバタバタ感。

●まとめ
・『情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術』
・ギークという名の創作論。ギークという名のメディア論。@ヨーロッパ企画カウントダウン2019→2020
・姫路途中下車の旅
・怒濤の棚卸しシーズン
・らくらくスマホとは何か
・「「情報発信とは研究者の生き方である」研究者のためのターゲティング・ストラテジー: イベントレポート」(https://ura.sec.tsukuba.ac.jp/archives/18505)。これは決定版。
・『オックスフォードからの警鐘』。「内部に参照点を持つ」ということについて。「おまえのオールをまかせるなって言うけど、オール持ってても地図コンパスをよそに握られてたら一緒やからな」
・もう一度学び直す>シェアードプリント
・エアコンクライシス、からの、20年ぶりの買い換え、からの、ずっと寒いクライシス、ぜっんぜんあったまんない。
・ICOM京都大会2019報告会「あたらしいミュージアムのかたちとは?」@京都文化博物館。「おおむねライブラリー界隈の問題と同じだったので、もっとお互い食い込んでいかんと、ばらばらで議論してるのもったいないなって思いました。」
・島津製作所創業記念資料館
・R寄席・D寄席が終了。「やりがいの高いお客の年だったので、終わるのがさみしい」
・NII会議。安定のホワイトボード・ディスカッション。
・SORACHI会議。たくさんのハヤシさんをつくる。最大公約数約数×社会要請カスタマイズ。場の機能に逃げたらダメ、NYPLだってそもそも資料がしっかりあったうえでの話。
・『情報リテラシーのための図書館――日本の教育制度と図書館の改革』
・sli.do
・奈文研講師。sli.do、つるっと行く。
・下鴨車窓『散乱マリン』@旧明倫小。「あたし毎日何して生きてんだろ、って思った。また明日もその毎日になるんだろか。」
・自宅クライシス、始まる。
・京都府立図講師。sli.do、盛り上がる。
・自宅クライシス、具体編。
・AAS in Asia神戸
・『教え学ぶ技術 : 問いをいかに編集するのか』
・某女子会。ボタンを押し込む、自分を駒だと思ってる、不動産相談室、他。
・「お休み」という名のエアコン業者待ち。あと軟禁状態。情報共有の大事さを痛感、等。
・blog20周年おめでとう。


●1月テーマの進捗
 1月テーマは設定していませんでしたが、
  ・絵馬 →まあまあめどが立った
  ・公演対応 →これは成功
  ・公演対応に伴うJLA更新 →これはそこまでは行かず
  ・居室対応 →それどころじゃないクライシスが多発

●2月の月テーマは
  ・AAS神戸対応
  ・OCLC執筆
  ・寄席枠組みの再構成
  ・ボストン準備対応
  の、4本です。
  全部やんなきゃ。

posted by egamiday3 at 16:15| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月19日

2019年に会ったビールのまとめ: 一意専心、暗緑物質、室町セゾン他


 ついにこの年間まとめができてしまった。罪深い。休肝日年間100日達成できたので、許してください。
 2019年に会ったビールから、極私的に上位なものを選んで。

・Lucky Boar (黄桜)
 黄桜が出しているラッキーなんとかシリーズの缶入りクラフトビールで、多分2019年正月に限定で出した干支入り。セッションIPAで、さっぱりしてて苦みがしっかりしてるのと、軽いフルーツっぽさが、スイスイ呑める感じのやつ。正月が過ぎると買えなくなった。

・Lucky Chicken (黄桜)
 Lucky Boarが買えなくなったなあと思い始めた頃に買うようになったやつで、濃い赤褐色でモルト甘みが濃いのと、苦みもちゃんと濃いのとで、ちょっとだけ高めではあるけどもいまのところ国内の缶入りで安定して買える中では一番好きなやつ。

・Hage-Tama(ウッドミルブルワリー)
 ウッドミルブルワリーが、Takumiyaの4周年のためにつくった記念のウィートIPA。甘くて苦くてグレープフルーツっぽい好きなパターンのやつで、それから2週くらい通った記憶がある。

・一意専心(京都醸造)
 京都醸造に必ずあって必ず呑めて必ず美味いので、すっかり自分のスタンダードになったやつ。酵母のふわっとした感と、ホップの苦いのと、甘酸っぱみと、どこか草っぽい香りもあって生作り感がするので、なんかもう、呑みたい。

・暗緑物質(京都醸造)
 ビールで極私的に好きな要素が、一意専心にはないけどこっちにはある、みたいな感じのやつ。赤褐色でモルト甘みもあるんだけどがっつり苦いやつで、これもあったら必ず呑みたいやつなんだけど、夏が終わると出なくなったので、来年また出てくれないカナー。

・千客万来(京都醸造)
 京都醸造と伊勢角屋がコラボでNEIPAつくったという。グレープフルーツ味の桃ネクターのような、とろっとして美味い、見た目もとろっとしてる、ビールでとろっとを呑みたかったらこれだと思った。あったら必ず呑むべき、一回呑みそびれた時があって、一週間待って再度呑みに行った。

・室町セゾン(西陣麦酒)
 八瀬遊園駅のビール祭で。セゾンで気に入ったのにあったためしがないんだけど、人が呑んでるのを見たら見た目がめっちゃとろっとしてたので、思わず捕まえて「それ何ですか」と聞いたやつ。グレープフルーツジュースかミルクセーキのような白濁さなので、セゾンだけど試しにと思って飲んでみたら、美味い。酸味はむしろ柔らかめ、甘みがとろっとしてて、かつ思ったよりホップ苦いのが結構しっかりしてて香りが口中に留まってくれるやつ。濃くて旨みい。

・(場所)西陣麦酒
 その西陣麦酒さんに行く機会がなぜかこれまでなくて、行ったら、八瀬遊園の室町セゾンツイートを把握されてた。

・ふぞろいの麦たち(西陣麦酒)
 スーパーにスタンダードな感じで、常飲したい、蛇口から出したいビールをひとつ選べと言われたらたぶんこれ。西陣麦酒のタップルームでパイントでたっぷり呑める。

・(場所)クラフトビアベースラボ
 大阪・肥後橋にある醸造施設付のタップルームで、醸造者のたくさんの説明書きが書いてあるのを読みながら呑める。そんなに混んでるわけでもないので、ゆっくり呑める。1醸造所でかつ複数種類を試し試し作ってる感じなので、いろんな種類のが呑めるし、好きなのに当たりやすい感じ。「こんなのが毎日呑めたらいい」「語彙が馬鹿になった」等。
 余談、近くのイタリア料理屋のピザがめちゃくちゃ美味い。

・フランツィスカーナー ヴァイスビア・ドゥンケル
 これは前々からリカマンとかでも買ってよく呑んでたやつではあるんだけど、GWのヨーロッパ旅行中、ヘルシンキ−ストックホルム間の船上で、バーのおじさんが瓶を丁寧にくるくる回しながら瓶の中の酵母を最後まで丁寧にグラスに注いでくれたので、感動して、エントリー入り。

・HOP TEA(デンバー)
 番外編。デンバーのスーパーに売ってた缶入りのノンアルコール飲料で、砂糖入りお茶にビール用のホップをがっつり入れたという感じのやつで、あのー、美味いノンアルコールビールを作れないんだったら、これでいいから日本でも作って、頼む。

 その他。
 秋の気まぐれ、冬の気まぐれ、春の気まぐれ、毬男、毬子、強くあれ、等(以上、京都醸造)
 スパイス・オブ・ライフ(奈良醸造、シナモンエール)
 ワイマーケット・ブルワリー(場所)

posted by egamiday3 at 12:11| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月31日

極私的・今年のアルファ本棚行きコンテンツリスト 2019

 自宅の”アルファ本棚”と呼んでる本棚に置いておきたい極私的アルファ級のコンテンツを、書籍メディアに限らずリストアップしたもの。
 My Favorite Things.

・「教育の橋をかけた離島から : 島は学び舎」(ドキュメンタリー)
・「いだてん」、特にシベリア鉄道回、第2部初回、1932年ロサンゼルス五輪、満州回(ドラマ)
・「マジカル・ランドスケープ」(演劇)
・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」(演劇)
・「学校・地域・物語 : 『北白川こども風土記』から探る」(シンポジウム)
・デジタルアーカイブ学会第3回の懇親会の2次会(会)
・下鴨車窓「旅行者」(演劇)
・ユリイカ百貨店「ひばり教授の生命発展理論」(演劇)
・「ヨーロッパ仁鶴のしっぽを掴む旅」(『ヨーロッパ企画の暗い旅』)(テレビ)
・ストックホルム市立図書館(建築)
・コペンハーゲンのフレスケスタイ(ローストポーク)(料理)
・ジェノバのMandilli de Sea(パスタ)(料理)
・バルセロナのパエリア(料理)
・中野劇団「10分間2019」(演劇)
・「エクスリブリス: ニューヨーク公共図書館」(映画)
・成安造形大学のカフェテリア「結」の料理(店・料理)
・係の会(2019年6月)(会)
・バンガロー(インフラとしての)(店)
・『美しい知の遺産 : 世界の図書館』(書籍)
・「99人の壁」(テレビ)
・「Dr. STONE」(アニメ)
・ナントカ世代「粗忽長屋」(演劇)
・「朝顔」、特に第10話の長回し(ドラマ)
・「祇園祭礼図巻」(資料)
・「霜降り明星・粗品が今一番やりたい企画TV」(テレビ)
・オークフード(パン屋)(店)
・○○(パン屋、伏せ字)(店)
・「フランケンシュタインの誘惑 E+」(テレビ)
・ニットキャップシアター「チェーホフも鳥の名前」(演劇)
・一意専心(ビール)
・暗緑物質(ビール)
・室町セゾン(ビール)
・Craft Beer Base Garden、およびその近所のイタリア料理屋のピザ(店)
・ベビー・ピー「ラプラタ川」(演劇)
・「デジタルアーカイブ環境下での図書館機能の再定置」(プレゼン)
・「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」(展示)
・「BEASTARS」(アニメ)
・『日本の文化をデジタル世界に伝える』(書籍)


 なお、以下は”手前味噌編”(自作・自分が関わったものの類)

・「コント#52 「石清水八幡宮」」  https://twitter.com/egamiday/status/1094128809056423936
・「レジュメをつくる」演習はこんな流れ index: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/464078480.html
・あなたのデジタルアーカイブはどこから? index: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/464966736.html
・『事件の涙』「そして、研究棟の一室で〜九州大学 ある研究者の死〜」を見て、”共感”と”理解”について考えたメモ: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/464578082.html
・201806eu・ドイツ日記 index: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/465127478.html
・2019ヨーロッパ鉄道旅行のindex #2019GWeu: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470551204.html
・「今日の「○○読み」メモ」シリーズ
・映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467793521.html
・「大学図書館におけるデジタルアーカイブの利活用に向けて」(国立大学図書館協会学術資料整備委員会デジタルアーカイブWG)
 https://www.janul.jp/sites/default/files/2019-07/sr_dawg_report_201906.pdf
・「図書館が日文研と世界をつなぐ : OCLC他による海外連携と図書館サービス」(国際日本文化研究センター木曜セミナー2019年6月)
 http://research.nichibun.ac.jp/pc1/ja/events/archives/mokusemi/cal/2019/6/20/
・荒木のりこ,江上敏哲,坪内奈保子,西川真樹子,渡邊伸彦. 「国際日本文化研究センターにおける目録・ILLの海外対応 : OCLC WorldCat・WorldShare ILLによる新サービスと課題」. 『大学図書館研究』. 2019, 112.
 https://doi.org/10.20722/jcul.2042
・図書館総合展2019フォーラムin大阪第3部(司会)
 https://youtu.be/Fj97TYBy2b8
・「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応(ノート)」(egamiday_wiki)
 https://htn.to/3tdzpUVKeJ
・司書が”試される”映画 - 『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ・おかわり編: egamiday 3
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472847097.html

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極私的流行語大賞 2019


・木下直之的
 (今後の知的活動の方針の一端としての)
・ジャパンサーチ
・「あなたのデジタルアーカイブはどこから?」(@egamiday3)
・「デジタルアーカイブのあり方と、大学図書館職員人事の現状とは、本質的に矛盾した関係にある」(@egamiday3「あなたのデジタルアーカイブはどこから?」から)
・マジカル・ランドスケープ
・グラウラー
・「なにも成しとげられなかった男の、どこにも届かない、俺だけの言葉でした」(尾ア乏しい@「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」から)
・キテクレルカナー
 (など、カタカナ表記による棒読み風のそらぞらしいセリフの類)
・○○なんやねえ、○○したらよろしいやないですかー
 (など、似非京都弁による棒読み風のいけずなセリフの類)
・「ここが日本の知財本部」(@デジタルアーカイブ学会懇親会2次会)
・デンバー
・アウトリーチ・プログラム
・以下、2019GWeuヨーロッパ鉄道旅行関連
 -ヘルシンキからリスボンまで
 -代理店(旅行事務としての)
 -ロカ岬
 -ガウディ
・ははぁん、○○ってこういうことかあ
 (ストラスブール等、現地に臨んでなんとなくそのキャラを理解した時の様子)
・今日の「○○読み」
 (CA読み、ジャパンサーチ文献読み、等)
・ニューヨーク公共図書館(映画としての)
・「次のイントロを聴いてお答えください、というときの「イントロ」」
 (今年登場した早押しクイズ問題文としての衝撃)
・「N・Yはすごいのにおまいらときたら・・・」
・「図書館の方」
 (クイズ99人の壁において新たに名付けられた呼称としての)
・「うつろはダメだ、ダレる。」
・ガルガンチュワ・メソッド、あるいは必殺仕事人メソッド
 (ブログの中見出しとして、「egamidayさん、○○する」と当人の行動を記述する手法)
・「どこにも行きたくないし ここにもいたくない」
 (努力クラブ(劇団)の公演のタイトル)
・あなたがた人類
 (@Eテレ「フランケンシュタインの憂鬱」から)
・連休9days
・一意専心にたどり着いた
・浪速の司書代表
 (図書館総合展フォーラム大阪における、浪速の司書代表の人を形容する言葉)
・「たくさんの永崎さんを育てるための本」
 (『日本の文化をデジタル世界に伝える』を形容する言葉)
・「殴るなら図書館情報資源で殴る」
・オープンのための逗留地
・リプレイス


裏流行語
・「ネコでも飼ったらどうですか、あっでも飼われたネコがかわいそうだから、やっぱりやめてください」
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極私的・egamiday十大ニュース 2019


「なにも成しとげられなかった男の、どこにも届かない、俺だけの言葉でした」
(尾ア乏しい@「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」から)


 何が成し遂げられたかはわからないし、どこかに届くかもわからないけど、自分だけのための振り返りコンテンツです。


●egamiday氏、衝撃の「本を持ってるのが馬鹿馬鹿しくなった」発言
 昨年(2018)の十大ニュース「egamiday氏、謎のダンボール箱大量購入」の続報です。自宅を大幅に整理する機会に見舞われたegamiday氏、書架部屋(という名の物置)の本を大量に箱詰めして移動させ、押し入れ(という名の物置)の不要物を大量に箱詰めして移動させ、空いたスペースに棚をさらに投入することで、わりと余裕持って機能的に整理することに、まあ65点くらいのレベルで成功したかな、と言った具合です。ところがその副産物として、読み終わったか或いは読むあての無い大量の本が詰まったダンボールの山を前にして、40数年の人生にして初めて「本を持っているのが馬鹿馬鹿しくなってきた、処分したい」との爆弾発言が飛び出し、波紋を投げかけています。なかなかのクライシスで、いろんな可能性を考え中です。
 とはいえ、処分可/処分不可をダンボールで実際に仕分けてみたところ、処分可はせいぜい2割強にとどまっており、あれだ、あきらめなさい。

●egamiday氏、疑惑の「スマホ2個持ち」事件
 今年初頭より、egamiday氏がなぜかスマホを2個持ち構えている様子が随所で目撃されています。その後の調べで、実態は「iPhoneと別にiPodを追加で購入した」だけ、ということがわかりました。この件についてegamiday氏は「iPhoneのバッテリーがいまいち不調かなと感じて買い換えを検討しているうちに、むしろもう1個あったほうが有意義な使い分けができることに気づいた」と釈明しており、英語リスニングを聞きながらTwitterを見る、テレビ番組を耳で聴きながらKindle本を読む等と言ってますが、結局一番助かるのはバッテリーが切れそうになったらもう片方に換える、のほうじゃないですかね。

●egamiday氏、禁断の「グラウラー」に手を出す
 今年、ついに某醸造の「グラウラー」に手を出してしまったegamiday氏。グラウラーとは、某醸造所の樽詰めビールを持って帰れるというリターナブルな1リットル瓶で、ひどいときには2リットル分買ってタップルームから自宅までえっちらおっちら運ぶという謎の苦役を毎週のようにおこなっていましたが、「家にグラウラーが2本あると、休肝日を設ける余地がなくなる」ということにどうやら気づいたらしく、最近は「ボトル(小瓶)を買う」というあれに切り替えた模様です。まあ数値も特に問題ない範囲に落ち着いており、引き続き「限りある肝臓を本当に美味いクラフトビールのためだけに使おうキャンペーン」でよろしくお願いします。

●デンバーでの会議でせっせとツイートしてるのが日本人とオランダ人だった疑惑
 2019年3月、デンバーで開かれたCEAL・NCC、要は日本・東アジア分野の北米の司書が集まる会議に出席したegamiday氏。その模様を日本の関係者にもできるだけ知ってもらおう、届けようと、時差ボケで壊滅的な脳みそに鞭打ってせっせとツイートしていたのですが、よくよく見てみればがんばってツイートしてるのは、日本人の自分とオランダから来ていたライブラリアンくらい。この2人はEAJRS(ヨーロッパの日本司書会議)でもせっせとツイートしてる常連で、ふたりして「あっちでもここでもツイートするの我々だけなのかねえ」と顔を見合わせていたとかいないとか。情報発信のありかたをあらためて考えさせられるひとコマでした。

●ヘルシンキからリスボンまで、egamiday氏的ヨーロッパ鉄道の旅
 ほとんど思いつきで始まった「ヘルシンキからリスボンまで、ユーレイルパスを使って鉄道で移動する」という、テレビ番組の劣化版のような企画が、2019年のゴールデンウィーク期間に催行人員1名で実施されました。その模様はこちら→(cf. http://egamiday3.seesaa.net/article/470551204.html)をご参照ください。長年行きたかったストックホルム市立図書館に行けたり、逆にサグラダファミリアに入れなかったりと、紆余曲折はありましたが、まあ最終結論としては「まだ鉄道に乗り足りない」という餓鬼っぷりでした。そもそもゴールデンウィーク期間を選んで挙行した理由が「改元のタイミングで日本にいるのがウザそうだったから」だそうで、次はあれかな、東京2020期間かしら。

●egamiday氏、今年は「ニューヨーク公共図書館」がトレンド入り
 やっとデジタルアーカイブから解放されたか?と思われた今年のegamiday氏ですが、中盤から後半にかけて新たに「ニューヨーク公共図書館」が急上昇でトレンド入りしてきました。あのマジで長時間の映画をなぜか2回見る。シンポジウムでなぜか発言を求められる。ワークショップに行ったらほぼ身内だった。最終的には年末まで汗かいて何かコメント書いてた様子で、そのうち表に出るでしょう。(cf. http://egamiday3.seesaa.net/article/472847097.html) いえ、菅谷さんの本は今出川寄席でも衣笠寄席でも骨の髄までフォンドボーにする勢いで活用させていただいてますので、これくらいはします。
 ・・・といいつつ、よく考えたら5番街の本館に最後に行ったの、10年以上前じゃないかな。近いうちにまた行きたい。

●egamiday氏、「クイズ99人の壁」に出場するも順当にカット
 もし自分に「死ぬまでにやっておきたいことリスト」があるとするなら、最後まで残ってるのは「クイズ番組に出場する」ことだろうな、と思っていたら、今年それにまさかの「done」が付くという事件が発生しました。そんなことって起こるもんなんだな、と。
 身近な人の知人がクイズ番組に出たという話を聞く→ふわっと影響されてふわっと出願する→まさかの書類&面接通過→まさかの挑戦権獲得、という、「あれよあれよと言う間に」というのはリアルにこういうことを言うのかというスピード感で、佐藤二朗氏の横に立って早押しボタンに手をかけて押す、というところまで行きましたが、僅差で押し負けて放送でもカット。「図書館」ジャンルをひとつ潰すという、世の図書館関係者の皆さんにはたいへん申し訳ない結果に終わりました。(cf. https://twilog.org/egamiday/search?word=%2399%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%A3%81&ao=a
 まあ、この一連の流れの中で「図書館×クイズ、というアウトリーチ」という発想を得ましたので、またいずれ何か書くでありましょう。

●egamiday氏、図書館総合展フォーラムin大阪の司会での成功を「失敗」と暴言
 9月に大阪でおこなわれた図書館総合展フォーラムにおいて、パネルディスカッション(https://youtu.be/Fj97TYBy2b8)の司会を務めたegamiday氏。フロアからの発言を中心にまわすというオーダーに、失敗するか成功するかと気を揉んでいたところ、当日フロアから続々と挙手があったために、ほぼその流れに任すだけでよかった、という”成功”に終わりました。
 ところが後日、当の本人が「いや、失敗だ」と卓袱台返しの暴言。理屈は「自分から挙手できる人の話しか聞けなかった」とかで、えっとね、喉元過ぎれば熱さを忘れるの類でしょうから気にする必要はないです。

●egamiday氏、今年のマイブームは「キムタクが料理するドラマを見ながら、明日のお弁当のおかずをつくる」
 職場がら、昼食問題がわりとシリアスについてまわりがちなegamiday氏ですが、日曜夜に木村拓哉氏(参照:egamiday氏と同い年生まれ)がシェフとして料理する様子が流れるドラマが始まると、それを見ながら翌日月曜のお弁当のおかずをつくる、という謎のマイブームが、ていうか、どういう心境でそんなことやってるんでしょうか。しかも別にフレンチとか何も関係なくて、100均で売ってた3個一組の小さなタッパに、1.炒めた肉と野菜、2.違う炒めた肉と野菜、3.スーパーの惣菜揚げ物をカットしたの、をそれぞれ詰めてレトルトのご飯を添えるだけで、これってたぶん夏場はあまり安心できないやつだなあ、と。

●検証:「木下直之的」「キュレーションとジャーナリズムの中間」とは何か
 昨年終盤に「木下直之全集」展を見て何やらずいぶんと刺激されたらしく、今年の念頭に「木下直之的」「キュレーションとジャーナリズムの中間」なるフレーズを掲げており、自分でもふわっとしてるのですがあえて言葉にすると、「この世界を、自分の視点と思想で、編纂・解釈しなおす」「それを言葉・形にして、伝える、というよりむしろ訴える」ということかなあ、と思うんですが、それがこの1年でできたかできなかったかなんて何もわかりませんが、とりあえず引き続きそういう方向でもろもろ彷徨してください。
 加えて、↑そうするにしたって、頭の中でうじうじ考えてるだけでは形にも何もなるわけがないので、来年は「もっとツイートする。もっとブログを書く。細けえこたぁいいんだよ」という感じでお願いします。


 以上、最後は何故か来年の絵馬みたいになってますが、今年から来年への申し送りも含めた意味での十大ニュースでした。
 来年もそんな感じでがんばりましょう。
posted by egamiday3 at 11:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月30日

2019年11月+12月のまとめ


●総評
 特に12月は、なんや知らん間に終わってた…。
 年末年始の連休より、11月の連休の方がゆったりしていろいろ捗ってた気がする。

●11月のまとめ
・「「特別展 流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を巡ろう」(ニコニコ美術館@京都国立博物館)
・年に一度のディズニーランド詣で=人間ドック。結果は、水を飲む、逆流性食道炎に気をつける、もうちょっと調整。
・連休9days・11月編
・ナントカ世代「のけもの」@E9 Theater。安定のナントカ世代感と、壮大なマジカルランドスケープ感、舞台一面に敷かれた京都都市計画地図の上で進む、不条理屁理屈会話クズ劇、ラストはもちろん東九条。
・万博記念公園ってこういうことかあ。
・「驚異と怪異」展@国立民族学博物館
・外食というコンテンツ、秋刀魚リテラシー、茹で落花生、黒豆の枝豆。
・「交流の軌跡」展@中之島香雪美術館
・クラフトビアベースラボ、再訪。
・「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」@京都国立博物館。“切断”がポジティブに見えた、個性出る紙面、工夫と趣意の表装、寄り添う茶器・花器他、所蔵者各々の思いと流転、その100年も確かにこの文化財の“人生”で、巻かれて収納されてるよりも活きてたんでは、と。文化財、むしろあたう限り切断していこう、とすら思えた。
・千客万来(京都醸造)
・室町セゾン(西陣麦酒)
・西陣麦酒、ツイートしたのがバレてたパターン。
・「草の根のアール・ヌーヴォー 明治期の文芸雑誌と図案教育」@京都工芸繊維大学
・長岡京市、石田家住宅、勝竜寺城跡
・#図書館総合展行きません / #図書館総合展行けません
・オープンのための逗留地
・大澤真幸『社会学史』。ハーバーマス。
・「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応(ノート)」(egamiday_wiki) https://htn.to/3tdzpUVKeJ
・インフルエンザワクチン
・#図書館にスキャナを常設しよう運動
・粟生光明寺、その1
・福田美術館。撮影OK&キャプションのわかりやすさ。
・キムタクが料理するドラマを見ながら、明日のお弁当のおかずをつくる。
・スピカ「ロミオとジュリエット」(一人芝居)@KAIKA
・『ロミオとジュリエット』(白水Uブックス)
・バンガロー宴にて、謎のオープンアクセス・コンサルティング業務。
・大江山古墳群
・レッツノート、突如ディスプレイ映らなくなる病を発症。
・井上章一、中曽根康弘
・笑の内閣「ただしヤクザを除く」@E9 Theater。◯◯は除く、◯◯は入れる等と、人権の解釈と運用が恣意的に操作されることは、コメディーではなくホラーだということ。人が社会と関わる限り、そのホラーは常に隣にあること。公共の無限定性はどこまで有効か、「誰でも」とは誰なのか。
・自宅クライシス、継続中

●12月のまとめ
・粟生光明寺、その2
・「楽屋」@喫茶フィガロ
・「BEASTARS」
・『系統樹思考の世界』
・ふぞろいの麦たち(西陣麦酒)
・恒例の日文研見学会
・お宅拝見
・ワークショップ「公開コンテンツのオープン化の現状と課題」@NBK
・恒例”女子会”
・アネロかキツネかマンハッタン
・パネルディスカッション「国際日本研究の課題と展望」
「「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応」に関するまとめと考えたこと(2019年11月時点)」(egamiday 3)
・todoとブッキングかぶりの嵐@業務
・NYPLの書き物(cf.「司書が”試される”映画 - 『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ・おかわり編」http://egamiday3.seesaa.net/article/472847097.html
・書き物に次ぐ書き物、にしては、終わった形跡がない。
・システムリプレイス
・お歳暮@伊勢丹
・ソファ彷徨
・「本好きの下剋上」
・自分は、司書課程科目しか受けたことがなく、図書館情報学を学んだ経験がない。cf. 「klis OBが司書課程科目の担当講師になった話」(すこしねむい https://laboremus4869.hatenablog.com/entry/2019/12/24/190334


 来年のことは、来年考えます。
 おつかれちゃん。
posted by egamiday3 at 10:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年に見た展示のまとめ: 祇園祭礼図巻、あいちトリエンナーレ、佐竹本三十六歌仙絵 等


 年間棚卸し企画の、展示・ミュージアム系。

・「世紀末ウィーンのグラフィック」@京都国立近代美術館
・「古社寺保存法の時代」@京都文化博物館

・「横山崋山展」@京都文化博物館
 祇園祭、祇園祭、祇園祭、とにかく「祇園祭礼図巻」。

・「松方コレクション展」@国立西洋美術館
 収蔵品自体は正直そこまでなくて、歴史的経緯と文書記録類中心に。

・「ドレス・コード?」@京都国立近代美術館

・「文化財よ、永遠に」@泉屋博古館。
 修理のテクニカルな話ばかりかなと思ったけど、いろんな立場や時代の人のどういう思いで伝えのこされきたんだよ、的な話(大覚寺の僧侶とか八瀬の住民とか)がいろいろあって、よかった。

・あいちトリエンナーレ(全般)
 あんなことがなければ多分行かなかったんでしょう。
 しかし行ってみると、たくさんのダイレクトな政治的メッセージの投げかけや、気持ちを不安にさせたり、ていうか物理化学的に身体攻撃してきたり(何あのメンソール部屋、秒でギブアップした)という感じだったので、あれだけを槍玉にヤイヤイ言うてる輩はよっぽどアレだけのアレだな、と理解した。
 あと、アートって偉大だな、と再認識した。芸術がというより、アートが。ワークが。表現が。人が思う思いを思いの丈表現することが。そして、その巧みさと沈思黙考が、という感じで。なので、egamidayさんはegamidayさんのアートを実践してください。

・「文博界隈の近代建築と地域事業」@京都文化博物館
・「驚異と怪異」@国立民族学博物館
・「交流の軌跡」@中之島香雪美術館

・「流転100年 : 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」@京都国立博物館
 実際展示されているのを見ると、“切断”がポジティブに見えた、個性出る紙面、工夫と趣意の表装、寄り添う茶器・花器他、所蔵者各々の思いと流転。その100年も確かにこの文化財の“人生”の一部で、巻かれて収納されてるよりも活きてたんでは、と。
 文化財、むしろあたう限り切断していこう、とすら思えた。

・「草の根のアール・ヌーヴォー : 明治期の文芸雑誌と図案教育」@京都工芸繊維大学
・福田美術館

posted by egamiday3 at 10:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年に見た演劇のまとめ: 三文オペラ、マジカル・ランドスケープ、ナントカ世代、チェーホフも鳥の名前、ラプラタ川 等


 2019年も終わるので、年間棚卸し企画の、演劇編。
 ときどきコメントを添えて。

・安住の地「ポスト・トゥルースクレッシェンド・ポリコレパッショナートフィナーレ」@ロームシアター京都
・ミンストレルズ「かわらせくんの研究」@京都造形芸術大学

・フェイクシンポジウム「マジカル・ランドスケープ」@京都市北文化会館。
 これ演劇に入れていいんですよね? いや、入れますけど。演劇というかシンポジウムというか、イベントの可能性を探るきっかけとなった演目。あと京都。京都好きだ。
 cf.「目撃せよ!フェイクシンポジウム「マジカル・ランドスケープ」@京都市北文化会館 ホール」(egamiday 3)http://egamiday3.seesaa.net/article/463967368.html

・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」@吉田寮食堂
 今年一番のアルファコンテンツのひとつ。当時のコメント↓。
 「#吉田寮三文オペラ を観た。ちょっと言葉にならない。剥き出しで広々とした舞台。その舞台を埋め尽くす大人数のキャストが、動き回って合唱。当然ながら上手い。その辺に転がってる壊れ調度が万物に化ける。洗練された艶かしさ。人間の駄目駄目さ益体なさが何故こんなにもこよなく愛しいのか」
 「早々と今年のベスト1位、というか10年に1度、いや近来稀に見る、もういいや、いままで芝居観た中でベスト級の、ものすごくどっぷりしたエンターテイメントの現場を目撃した感。3時間弱があっという間だったし、これで3ステしかなくて満席完売なの身悶える。」

・シベリア少女鉄道「いつかそのアレをキメるタイム」@赤坂RED/THEATER
・「寿司は別腹」@京都・時代祭館十二十二
・ルドルフ「フレイム」@studio seedbox

・下鴨車窓「旅行者」@人間座スタジオ。
 「旅行者」は初演以来10年以上ぶり2回目、のはず、でもやっぱ好きだった。
 自分が何者で、どこに居りどこに行くかを、社会に強いられるということ。「世の中のほとんどは知らないところで決まる」と無邪気に笑う女と、「どこかの誰かに言われてここにいるんじゃない」と叫ぶ女と。
 我々のなんと根無しなことか、と。いまの時代。

・吉田寮食堂春のオールスター感謝祭(劇団衛星、やみいち行動、ヨーロッパ仁鶴、喀血劇場)@吉田寮食堂
 特に、ユリイカ百貨店「ひばり教授の生命発展理論」が一番なるほどと思った。なるほどこうすれば一人芝居も、と。なるほどこうすれば、論説が演劇になり、論説が文芸になり、論説が詩になる、と。教壇は舞台だなと。
 ヨーロッパ仁鶴旧作+新作。あらためて、独特な言語性の再現が完璧なの。骨太な時間ネタ構造と、本家を超えるような時間ネタディスカッションと、潤沢な時間ネタあるある。京大製STMB。終演後劇場外での衝撃。生きて見られたことに感謝してます。
 他。玉子亭掛御飯の落語、オケBOX火災の現場に居合わせた様子を語る、話芸がすごい。やみいち行動「しるこの園」、一番好きな会話劇のパターン、これだけを24時間ずっと耳で聴いて暮らしてたい。劇団衛星、“カンチガイ権力性”みたいなものの醜さってフィクションならコメディなんですけどね。喀血劇場、そりゃあんな内容の会話劇をあんな場所であんなふうにつくったらおもろいに決まってるし、それでいてあれがリアルならほんとアレだなと。

・ユニット美人+ソノノチ“ビジノチズム”「イズム、離れて」@KAIKA
・劇団厚岩「黒白喫茶店」@吉田寮食堂

・中野劇団「10分間2019」@HEPHALL
 見て笑わなかった覚えがないという中野劇団の、鉄板。会場でどかどかウケてたし、聞くと東京でもどかどかウケててそんな芝居ふつーないみたいに言われてた。
 伏線も小ネタもたっぷりなのもそうだけど、さらに前回よりアレンジされてたからビビった。同じオチを同じ演者がやってるはずなのに、最高のコメディがほろっとした感動になったりする、トリッキーさも含めて。あと最終ターンで、すべてのコマが出そろったと悟ってか、何も口をはさまずあがきもしないのに、ただ自然と周りが解決に向けて話を転がしていく様を、無口でにこやかに見守る主人公の姿が、神々しくすらあった。

・努力クラブ「どこにも行きたくないし ここにもいたくない」@人間座スタジオ。
 タイトルが最高、ほんとにいいタイトルだと思う。極私的流行語。
 何をしたくて何を考えてるかよくわからない、価値観がふわっとしてぶれぶれで何かがあっても表現し難い、そういう中2頃がよく出てるなと思ってたら、いやこれ、大のオトナも形は違えどだいたいこうだな、と思い直した。

・ナントカ世代「粗忽長屋」@東山青少年活動センター。
 実に良いナントカ世代、実に良いスズキスズオを見た。初演も見たはずだし、ナントカ世代の他の作品も、見る度に狂気だ狂気だ(注:美しい方の狂気)とは思ってたけど、その狂気が単純に2倍になってた感。

・シベリア少女鉄道「ココニイルアンドレスポンス」@新宿シアターBRATS
 相変わらず頭おかしい。観劇慣れしてる人ほど、混乱してパンクするか、爆笑して撃沈するか、それ以外かのどれかです。(注:全部)

・ヨーロッパ企画「ギョエー! 旧校舎の77不思議」@京都府立文化芸術会館
 現場のアトラクション性、という意味で、あ、なるほどそうなっていくのか、と思った。中国琵琶やフルートがあまりに上手すぎるせいで損してるんじゃないかと思った。

・MONO「涙目コント」@THEATRE E9 KYOTO
・「5丁目寄席」@東山青少年活動センター

・ニットキャップシアター「チェーホフも鳥の名前」@伊丹アイホール
 3時間を感じさせない大河物語。サハリンの近現代史を、その町の家を舞台に、日本/朝鮮/ロシア/ギリヤーク人の家族たち(そして民族)のほぼ100年史@辺境、として描き、たぶんいま現在の社会に至る。ずっと見入った末に、ラスト見立的な三人姉妹と朗読が特にぐっとくる。
 伊丹のみで5回公演しかないの、すごく惜しい、1億人に観てほしい。(DVD発注済み)

・劇団ニガムシ「方舟と葬列」@スタジオヴァリエ
・京都学生演劇祭@東山青少年活動センター

・ベビーピー「ラプラタ川」@岡崎別院
 安定のテント芝居、日系パラグアイ移民と能・隅田川を題材に、越境、漂い、記録と眼差し、家族同胞と百年の大河ドラマ、切実に会いたい、割り込み割り込みで語りが何層にも重なっては、剥がれて、私たちを知って、語って、眼差して、溶けて消えてっていう。

・岡崎藝術座「ニオノウミにて」@京都芸術センター(旧明倫小)

・ナントカ世代「のけもの」@E9
 安定のナントカ世代感と、壮大なマジカル・ランドスケープ感、舞台一面に敷かれた京都都市計画地図の上で進む、不条理屁理屈会話クズ劇、ラストはもちろん東九条。

・スピカ「ロミオとジュリエット」(一人芝居)@KAIKA

・笑の内閣「ただしヤクザを除く」@E9
 ◯◯は除く、◯◯は入れる等と、人権の解釈と運用が恣意的に操作されることは、コメディーではなくホラーだということ。人が社会と関わる限り、そのホラーは常に隣にあること。公共の無限定性はどこまで有効か、「誰でも」とは誰なのか。

・「楽屋」@喫茶フィガロ
 ぜいたくな時間と空間。

posted by egamiday3 at 09:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019ヨーロッパ鉄道旅行・最終日「このビール、ドイツんだ? オランダ【完】」(リスボン→ライデン→アムステルダム→京都) #2019GWeu


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 5月6日、午前4時。
 リスボン空港です。

■5/5 (KL1692) リスボンLIS 0500 -> 0900 アムステルダムAMS
■5/5 (KL0895) アムステルダムAMS 1720 -> 5/6 1005 上海PVG
■5/6 (MU0747) 上海PVG 1210 -> 1540 関空KIX

 午前5時リスボン発→アムステルダム行きの飛行機に乗るため、空港横の宿を3時50分にアチェックウト、3時55分に空港着です。この時点ですでに写真のような人賑わいですから、飛行機旅行は鉄道旅行以上にたいへんだなあ、と思いますね。
 しかも余裕綽々で搭乗ゲートに着いたら、もうすでにほとんどの乗客がそろっていてすでに行列が進行してたっていう。
 飛行機不便説。

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 明日朝4時発なんだと言うと、じゃあ朝食バッグ用意しとくよ、とフロントの人が言ってくれて、渡された朝食セット。日本基準では塩っぱくも見えますが、世界標準でしょう、けど越すに越されぬセキュリティでひっかかるような奴が結構あってそれはいただけない、とりあえず口にします。

 というわけで、諸々事務的にすんなりこなして、特に機体の写真もこれといった感慨もなく、ポルトガルを出国する運びとなりました。
 さようなら、ポルトガル。
 おめでとう、ロカ岬まで踏破できた自分。 
 ポルトガルはなかなかついでがあって来れるような位置でもないので、できればもうちょっとちゃんと味わいたかった、特に料理的な意味で。また来ましょう。


【ライデンへはもう何度も行きましたね】

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 午前9時。
 ほぼオンタイムで、なごりの10ヶ国目・オランダはスキポール空港にさくっと到着しました。

 帰国のために上海へ向かう便は17時発、それまで8時間あります。
 スキポール空港には鉄道駅があって、アムステルダムへもライデンへも10分20分程度で行ける、非常にアクセスの良いところ。

 というわけで。

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 ライデンにやってきました。
 ライデンにはもう数えるのがめんどくさいくらい何度も来ましたが、非常に過ごしやすい、自分にとってはベースキャンプのような街です。
 しかも9時40分、着くのが早過ぎて、ミュージアムの類がまだ開いてないという事態。
 スタバ(行きつけのライデン駅店)で雨をしのいだうえで。

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 まずは、これに来た。シーボルトハウスです。
 何度も来たけど、やはり来る。

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 しばらく堪能。

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 ↑民族博物館もざっと見る。

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 それから、いつも立ち寄る駅前スーパー「JUMBO」で、土産兼日用品等の諸々を買い込む。
 これによって、ライデンへの義理も職場への義理も大方果たしたと判断できたので、次にアムステルダムへ向かいます。


【アムステルダムへももう何度も行きましたね】

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 さすが、相当の人波のアムステルダム中央駅ですが、改札を出ようとするとやはり自動改札で出られない。ただ、そこはニースやライデンのような小さい駅ではないので、スタッフが仏頂面でそのへんに立っているので。
 「出たいんだけど」
 「バーコード」
 いや、ユーレイルパスだから聞いてるんだけどな、と思ってると。
 「これ」
 …あー、ほんまや、ユーレイルパスにも確かにバーコードあるけど、え、何これ欧州各国共通で改札を出られるとでも?
 「…ピッ」
 開いた。なんのことはない、ニースでもライデンでもバーコード使えばよかったんだな、と。これは次回の旅行事務への申し送り。

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 駅前の賑わいを通り過ぎ。

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 アムステルダムの通りを適当にぶらぶら歩いていると。

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 ↑あまりの寒さにジャケットをつい買ってしまったりして。

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 ↑こんな店に行きあたって、お土産品を購入。
 入出国スタンプ柄の旅情深いラバーダックなど。

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 なんだかんだの末、アムステルダムで”行きつけ”になってしまった街中のブルワリーにやってきました。
 ただしオープンが14時からであるとのことで。いまはまだ13時半。

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 敷地内に併設してあるカフェバーで、暖をとりながら昼食にしておこうと。

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 フィッシュのサンドイッチがあるからといって、注文したら、↑シュリンプでした。カフェですがちゃんと美味い。

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 まだ本店じゃ無いからおとなしくしてようと思って、↑ノンアルコールビールがあるのを注文してみたのですが、Maisel's Weisseという南ドイツのヘーフェヴァイツェンで、がっつりしたマジなやつ、文句なく美味い。
 日本のブルワリーもマジでこのくらいのレベルのノンアルコールビール作ってくれ、国民の健康のために

 というわけでノンアルコールビールの美味さにとても気を良くした結果。

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 我慢できずにビール注文したら、これが美味っっ!!
 ↑オランダ・Amsterdam BrewboysのKama Citra、カーマ・シトラとはなかなか気の利いた名前で、ホップもしっかり効いてて、小麦で、甘くてフルーツっぽいけどフルーツっぽ過ぎもせず、ちょうどよくて美味い。これはかなり好きなパターンのやつです。
 ていうかこの「Kama Citra」という名前になんとなく聞き覚えがあって、高野屋かどっかで呑んだことある気もするので、運が良ければ日本でもまたお目にかかれるかも。ダメだったら、また今度オランダに来る。っていうくらいに、相当気に入ったらしい、正直、これに出会えたんだったら、別に無理して14時を待って本店のほう行かなくてもいいんじゃないか、とすら思いました。

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 ま、↑もちろん行ったんですけどね。





【旅の結論:いや、まだ乗り足りない】

 というわけで、お気に入りのビールにしっかり出会えたところで。
 2019GWeu・ヨーロッパ鉄道旅行、やっと終わりを迎えます。
 このあとはスキポール空港、からの上海空港、からの関西空港、そして京都という帰路でした。

 ほとんど思いつきで計画した「ヘルシンキからリスボンまで」という鉄道旅行ですが、まあなんというか、行こうと思えばふつーに行けるんだな、という結論です。線路はちゃんとつながってるし、インフラはそれなりに敷かれてる。
 ただ日程が決まってるとどうしても急ぎ足になっちゃいますね。あと1日あればオランダ・ベルギーも寄れたし、もう2日あればオーストリアやスイスも行けたはずなんです。そうすれば随分と充実した旅になったんじゃないかなって。今回はほんとに時間を気にしてましたので、まあ、いつものことですが。

 それよりもちょっとだけ懸念してたのが、これだけ連続で列車に乗り尽くめの旅をしていたら、さすがにもう充分に思うだろう、ゲップが出るんじゃないか、下手したらもう二度と乗りたくないとまでトラウマになっちゃうんじゃないか、と。
 いや、まったく全然です。まだまだ乗れる、乗り足りないくらい。
 旅の間、なんだもう終わりか、もうちょっと乗ってたかったな、と何度思ったことか。乗り足りるということを知らないんじゃないか、と。
 むしろ、今後以降の旅はあれ以上に乗らないと満足できなくなっちゃうんじゃないかしら、というおそれがあって、そっちのほうがよっぽど怖い。今度はお茶が。

 というわけで、またいつか、いつかというかじきに、似たようなことをやることでありましょう。

 このブログは自分のための覚書ブログですので、以下、次回以降への旅行事務的申し送り事項。

・各経由地の予習が不足気味だったのはある種当然の話で、9ヶ国10数都市の予習なぞ満足にできますかと。デンマークの豚肉やジェノバのパスタに会えたのだいぶラッキーだし。しかもその前の海外渡航(デンバー)から1ヶ月しかなくて思うように準備できなかった、鉄道予約事前手配がうまいことできただけでも成功じゃないかと思う。
・今回予習が手薄でもある程度成功した要因とは。幸運。特に鉄道の多くがオンタイムだったという幸運。予約システムと代理店をうまく活用できたこと。リヨンのホテルの併設バーと、ジェノバのホテルマンが有能だったこと。現地の人々に折々で助けられたこと。荷物が軽かったこと@ニース&アルル。あれこれを追わず一点を攻めたこと、マドリッドのゲルニカやコペンハーゲンの豚肉。
・失敗要因の分析。治安に不安、および、距離感と街の様相の見積りを失敗したこと@リヨン。祝日だったこと@リヨン・ジェノバ・バルセロナ。疲れ@リスボン。
・絶対無理だろうと思いながら現地の人に声かけて、お互い言葉わかんないながらなんとか助けてくれること多かったので、だったらなおさら現地語ある程度予習しましょうね、ていう。「駅」とか「コイン」とかくらい。知ればそれだけおもしろくなるんだし。
・ドコモが日本のパケット契約を海外でも使えるプランがあることを、レンタルwifi契約後に知って、じゃあレンタルいらんかったなと思ってたら、そのプランでの接続を上海やオランダで試してみても全然繋がらない事件。はぁ?と思った。結局帰りの上海空港で試して成功したし、かつ、ドコモの海外パケット経由だと中国からもツイッターにふつうに投稿できるっぽい。
・マドリッド−リスボン間の夜行の設備が古く、電源が乏しいかつ不調のためか、バッテリー充電がほとんどできなくて、翌日夜頃には全デバイスほとんど虫の息だった。ところがその夜の新設ホテルでもほぼ充電できず、バッテリー自体またはコードに不調の疑惑がある。
・現金なくて困ることがほとんどなく、キャッシュレス社会はとてつもなく進行してるんだなということがわかった。そもそも今回の旅行では、一切ATMのお世話になってない。けど、コインがなくて困ったことは度々あった。ていうか、機械が認識しない硬貨がやたら多かった気がする。
・なお、クレジットカードを非接触型に切り替えること。お店の人にあたりまえのようにタップされて、?、ってなることがちょくちょくあった。
・フランスでもイタリアでも土地土地にクラフトビール屋さんがちゃんとあって、なんか世界的にそういう流れなんだなって思った。個性はあれど“スタイル“みたいなんは当然いまのやつで、そう考えると、日本で色々飲んでるのとそこまで変わんないのかなと。(ドイツやベルギーをのぞく)
・帰りの上海空港で、人生初のロストバゲージを体験。ていうか、その日だけで上海からの荷物の未着が100件くらいあったらしい。行きでなくてよかったけど、まあ気をつける。



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 5月6日(月)、18時34分。
 オンタイムで京都に到着したのでした。
 気温15度、え、寒いじゃないか。

 おつかれちゃん。
 次の旅の準備をしてください。
posted by egamiday3 at 09:27| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月28日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・8日目その3「閉店の多い料理店」(リスボン) #2019GWeu


 5月5日、16時前。
 無事にロカ岬にたどり着いたわけなので、ここからは帰路の話ということになります。

 とりあえず、リスボンに戻らないと。
 今夜はリスボンに泊まって、明日早朝出発、飛行機でリスボン→アムステルダム→翌日上海→関空、です。


【egamidayさん、大航海時代に帰去来辞を思う】
 
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 ロカ岬からリスボンに帰るのに、単純にシントラに逆戻りしてもいいのですが、あえて別ルートを通って南へ向かいます。
 バスの行き先はカスカイスという海沿いの町です。

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 なお、バスは激混みで、数十分立ち乗りでした。
 カーブの多い山道で立ち乗りはつらいよね・・・。
 途中、名物のローカルな路面電車が走ってるところにも遭遇できたはずなんですが、写真を撮る余裕も特になく。

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 カスカイスから海沿いを走る近郊鉄道で、リスボンに戻ってきました。

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 リスボンの中でもこのあたりはわりと西の方、港に面したエリアになります。
 もう午後6時近く、リスボン観光の余地などはほとんど無い中で、せめてここは行っておこうと立ち寄ったのが、こちら。

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 「発見のモニュメント」。
 ウォーターフロントに建つでっかい彫像で、大航海時代の歴史上の人物が多数登場するというやつです。

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 ↑先頭のあいつがエンリケ航海王子。(コロンブスと間違えてた)

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 ↑この中にバスコダガマやマゼランやバーソロミューなんちゃらがいると聞いています。

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 ↑この宣教師がザビエルですね。

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 このモニュメントの足下には世界地図もあります。
 ご丁寧にというか(おせっかいにもというか)”西洋からの発見年”が書いてある。

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 日本の「1541」は、ポルトガル船が豊後国に着いた年、らしいです。Wikipedia調べ。

 その日本に、私が到着するのは明後日です。
 目的のルート踏破は果たして、もう旅も終わり、10連休も終わる。
 帰ろう。帰去来辞。

 そんな中、地図のあちこちを眺めてると、そのヨーロッパ部分。

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 egamidayさんは今回の旅行で、この地図上の丸いポールが置いてあるあたりから、三角コーンが置いてあるあたりまでを旅してきたわけです。ていうか、なんという奇遇でしょうか(笑)。


【egamidayさん、ポルトガル料理にありつけない】

 さて、もう午後7時近いわけなので、ホテルにインする前に夕食にしようと思うわけです。
 ネットでいろいろと検索してみると、とある日本人のブログでやたらその料理を褒めてる町の食堂(Freixo)を発見。ポルトガル料理の名物のひとつに、豚肉とアサリを混ぜて炒めるという、どう考えたって美味いに決まってるような奇跡のレシピがあるのですが、それが美味い店だとおっしゃる。そもそもポルトガル料理自体、魚介類と肉その他を上手に使って、日本人好みにしあがってるものが多いらしく、食材もタコや米やアサリや豚を使い、調味料もニンニクやスパイスやオリーブオイル等等、ほお、そうか、これは旅の最終日に何が何でもポルトガル料理を堪能せなあかんな!と気合いがグッと入るわけですね。

 とりあえず、Googleマップ頼りにその町食堂に向かってみます。
 ローカルな番号のバスに乗り、地図上でズレズレの位置に記されてるバス停で降り、道の形をマップとリアルでにらめっこしながら、人影もまばらなネイティブな町の道をおそるおそる歩いてると。

 ・・・・・・通り過ぎたな。

 戻って、このあたりのはずだという建物を注意深く。
 ・・・・・・え、この廃業してるらしき店舗のことじゃないか(涙)。

 窓はホコリや貼り紙あとの糊で汚れ、店内は土気色で壊れた椅子が転がってるだけ。ポルトガル語の張り紙が貼ってあるのをがんばってGoogle翻訳してみると、2月まで工事だの、場所を移動するだのということなんだろうか、わかんないけどとにかく書いてある。

 まあ、わかろうがわかるまいが、閉店してるわけです、これはもうしょうがない。
 その移転先というのがわかるだろうか、あるいは別の店でも、とブックマークしてたいくつかの候補を確認していると、これはなんだろう、パティスリーなんだけども食事もだしていて、シーフードのリゾットが美味いよ、ということらしい。さすがポルトガル、米と魚を食わせてくれるなら充分ですよ。
 ちょっとここからは遠いけど、よく見ると、現在地からオリエント駅(注:ここのロッカーに今朝荷物を預けたままになっている)までのちょうど通り道にあたる、なるほど、どのみちそっち方面にこれから向かわなきゃいけないわけですから、そういう意味からも都合がいい、と向かうことにします。

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 港湾地区の軽く荒れた道ばたをとぼとぼと歩き、ていうか”豚肉とアサリ”を逃した時点でだいぶ失意ではあったのですが、レトロなトラムに乗ると窓からの風がさわやかで、ちょっとだけ元気になる。

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 で、トラムと地下鉄を乗り継いで数十分。
 なんか名古屋大学にそっくりな街並みしてるなあ、と。
 店の前まで来てみたところが。

 シャッターが半分下りていて、おっさんが拭き掃除してる。
 ・・・・・・あ、これ明らかに片付けに入ってるやつやな。
 時計を確認する。
 午後8時。
 あ、まだ明るいから気づいてないけど、もう夜8時なのか。
 さすがにパティスリーが開いてるわけもないな。

 ここへ来てにわかに、あれ、これちょっとなんかマズイぞ、という気になってきます。

 よく考えると、今日は朝からちゃんとした食事はとってないわけです、駅のコーヒー屋でつまめるサイズの小さなパイとさつま揚げ、あと、シントラで十何世紀だかいうスイーツ。それだけ。ていうか、もっとさかのぼれば、ほぼ24時間前にマドリッドの駅でホットサンドひとつ食べたのが最後。
 それで今日は午前中からシントラだの王宮だの、モンセラート宮殿の高低差豊かかつ広大な庭園だのを歩きづくめで、挙げ句にユーラシア大陸最西端まで歩いてる(注:一部に誇張があります)。なんかこう、さっきから”心地よい疲れ”に身体が満たされてるな、という気分でいましたが、いやちがう、これはおそらく「ただただ疲れている」だけであり、そしてたぶん食料摂取してないから「脳に糖が行かずに判断力がにぶってる」んだな、自分。(そもそもパティスリーで食事出すって、せいぜいランチとかじゃないか)
 そう、いまやっと気づいた。疲れてるんです、私。
 しかもこのぶんだと、海外旅行あるある代表格のひとつ「食べそびれる」に見舞われるおそれがある。
 これはとりあえず、なんでもいいからいったん食物をしなければならない、食って、セリヌンティウスを、じゃない、食って血糖値を上げて脳にも糖を送るのだ。

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 というわけで、すぐ近くの店がチャイニーズのパティスリーだったらしく、一皿いくらで好きにアジアフード食べれる的な感じだったので、もうなんでもいいですとばかりに、食物摂取行動を実行したのでした。かろうじてバカリャウの煮たのはあった、バカリャウを半中半欧で煮るとああなるんだなという感じ。あとはだいたいインターナショナルな中華、バナナのフライとかあった。
 しかも席についてわかった、自分、座りたかったんだ。相当疲れてたなあれは。

 で、じゃあポルトガル料理はあれだ、ビールのあて的にもらえればそれでいいや、と。
 せめてビールは、ポルトガルのクラフトっぽいよさげなやつ、どっかでもらおう。
 今夜のところはそれで納得しよう、って。
 思ってたんです。この時までは。


【egamidayさん、ビールにもありつけない】 

 そもそもいまになって大ミスに気づいたことには、今朝シントラに着いたときに、「ロカ岬で大西洋を見るのに逆光にならないように、午後に行こう、だから午前中はシントラ観光にしよう」、って、いやいや、ロカ岬から大西洋は西を向くわけだから、逆光を防ぐには午前中に行くべきだったわけです。そして、午後に行って、そのことに気づいてすらいない。
 どうかしてる、判断力低下どころの騒ぎじゃない。これはもはや一週間の旅の疲労が相当たまっていると言ってよい。帰去来辞。

 というわけで、まずはオリエント駅でロッカーから荷物をピックアップして、宿にいったんチェックインしに行こう。
 ビール・ハンティングは落ち着いてからだ、と。
 地下鉄でオリエント駅に向かいながら(註:さっきから地下鉄の便はわりといい街)、ちまちまとネットでポルトガル・ビール情報を探してたところ。

 向かってる先に、「All Beers」という名前のバーがある。

 オリエント駅はリスボン中心部からだいぶ距離はあるものの、空港近く、新しく造りつけたような土地で、そこにイオン帝国さながらのでっかいショッピングモールが併設してあるのです、H&Mやなんやがうわーっと入ってるタイプの、しかも名前が「バスコ・ダ・ガマ・センター」。そのレストランフロアにビアバーがあって、ポルトガルどころか世界各地のクラフトビールが、買えるし飲める、という店らしい。
 何ですか、ここへ来て夢の国ご登場じゃないですか。
 
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 ただいま、午後9時。
 というわけでここがそのショッピングモール。

 「All Beers」は何棟の何階、とネットに書いてあるので、行ってみてうろちょろするんだけど、なかなかそれらしいサインが見つからない。
 あれーどこだー、とフロアマップを念入りに見る、端から端まで歩いてみる。フロアもわりと広くて、ショッピングモールにありがちなわざと歪曲で分け入るような造りになってるのか、分け入っても分け入っても他の店に当たるばかり。

 ヘンだなーと思って、デッキで違う店の食器を片付けてるおじさんをつかまえて、仕事中申し訳ないんだけどと思いながら。
 この「All Beers」っていう店なんだけどね。

 「・・・あー、クローズ」
 え、クローズ!? でもまだ9時でしょ、一応ビアバーなんだし。
 と、怪訝に思ってると、自分の職場らしきレストランを指して。
 「チェンジ」

 …チェンジかぁーっ。

 …。

 ………。


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 ん、ああ、ホテルにチェックインしました。
 あまり遅れてノーショー扱いになっても困るなと思って、わりと時間ギリギリに駅のロッカー荷物(注:ここでも追加コインが無くて困ってた、そばにいた紳士が恵んでくれた)をピックアップして、空港駅までやってきて、車道をガラガラ荷物ひいて、格安でファーストなホテルのせいか明らかにフロントスタッフ手薄で何十分か待たされたけど、まあ、あれです、ここが最後の宿です。
 壁の絵にツッコむ余裕もあまりない。

 軽く湯浴みして、気を取り直し、あらためてビールにありつくために外に出ます。

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 もう何度目かの地下鉄に乗り込みますが、現在もう夜10時半です。
 え、ロカ岬出たの4時とかじゃなかったっけ? 一体どこで時間がこんな押せ押せになったんだろう、さっぱりわからない。
 しかも明日リスボン空港発って、朝5時ですよ。チェックインは4時20分〆切で、荷造りその他を考えると3時過ぎには起きたい。
 なのに、あろうことか地下鉄に数十分乗って酒場にビールのみに行こうとしてる、おかしいだろうと。

 それでもなお、スマホでいろいろ探していたところ。
 候補その1、リスボン中央駅すぐ近くに有名なビアバーがあるらしい、と。ただ間違いなく混んでそう、ネットで写真探しても店先で人が押せ押せになってるようなのしか見かけないんだもの。
 候補その2、オリエント駅に戻ってイオンモールのスーパーで地元惣菜を買い込んで、部屋のみ。それは最後の手段だなあ、時間遅いとろくに品物のこってなさそうだし。
 候補その3、海近くに老舗の市場(Mercado Da Ribeira)があり、近年改装して新しいフードコートができた、と。市場の食材を使ったポルトガル料理やその他の各国料理を出すたくさんの店が並び、大勢収容する席もある、と。
 ははあん、なるほど、フードコートってそういうことか。思い返せば数日前、行きはしなかったけど、デンマーク・コペンハーゲン中央駅のすぐ隣りに新しいフードコートが確かにできてた(http://egamiday3.seesaa.net/article/470485028.html)し、もっと言うと3年前、イタリアに行ったときもローマのテルミニ駅に併設して、わりと使い勝手のいい、しかもローカルな料理も無くはないくらいのフードコートが新設されてた(http://egamiday3.seesaa.net/article/445407391.html)。もっと言えば、京都タワーの下にあるのもそうで、いまどきの流れであちこちにできてるそういうのって、不慣れかつ忙しい観光客をそこそこの感じで大量にさばいてくれるという意味では、時と場合によって上手に使うと捗るな、っていう。

 2択に悩んだ末、選択肢が多そうな市場のほうへ行ってみました。

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 午後11時。
 すげー賑わってる(笑)。
 中央に席が大量にあって、周囲にぐるりと各店舗が並んでる、という造り。
 これだけ店が並んでれば、良さげなビールも見つかるにちがいない。

 と、思うじゃないですか。

 1店1店ローラーのようにのぞいて行くのですが、ビールを置いてるところが一向に見つからない。
 ていうか酒を、ドリンクを置いてる店がないのか??

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 で、どうやら中央に1店舗あるでっかいビール会社のブース。
 ここがこの市場でビールを集中的に提供する、という構造らしい。ワインやコーヒーの集中提供所もあった。セントラルヒーティングみたいですね。
 …ということは、この大手企業らしきビール店のビール一択しかないわけね。(誰だ、選択肢多そうとか言ったの)

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 と、デジタルサイネージが切り替わると、なかなか良い色合いのビールが並んでるじゃないですか。
 テムズ(イギリス)のポーター、バーバリアン(南ドイツ)のヴァイツェン、ベンガル(インド)のIPA、そしてミュンヘンのデュンケル。
 うん、わかる、大手企業さんがクラフトビールっぽく作った各種スタイルのビールっていうパターンのやつですね。グラスもなんかチャラくて内容量少なそうではありますが、でも、もはや何の文句もありません、ここへ来てまさかデュンケルが呑めるとはもっけの幸いじゃないですか、ガツンと飲ませてほしい。

 と思って、お店の娘さんに声をかけます。
 「デュンケルを!」
 「OK!」
 と快諾のうえ、厨房にオーダーを通す娘さん。

 よかった、呑める。
 ヘルシンキからリスボンまでの長旅、いろんな土地のいろんなビールを渡り歩いて、最終日はあちこちの店が閉まりまくってたけど、美味いビールが呑みたいと歩き回り、最後の最後にミュンヘンスタイルのビールが呑める。
 ありがとうミュンヘン、ありがとうリスボン。

 「******!」
 「******!?」
 …なんかもめてるな、娘さんと厨房。
 「ソーリー、デュンケルが出せない」
 えっ、そうなの。
 参ったな。じゃあヴァイツェンでもIPAでもいいんだけど。
 「ごめんなさい、ポーターもヴァイツェンもIPAも出せない。出せるのは、一番左のオリジナルビールだけ、あれも美味しいよ」
 え、いやいや、あれふつーのラガーっぽいやつじゃん、そうじゃなくて。
 「え、何、こっちのクラフトビールはソールドアウト?」
 これだけの人混みのせいで、もう売り切れたという悲劇なのか?と思いきや。

 娘さんのコメント。

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 「ごめんなさい、↑これを出すためのグラスが全部出払ってて、もう用意できない」

 グラスが…無い……。





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 美味かったですよ。どこかの何かのビール。

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 ポルトガルと言えばタコでしょう、と思って、タコのシチューももらいました。
 アリファナ海岸というところがポルトガルにあって、それ風だそうですが、よく見たらこの料理、”いも・たこ・なんきん”なんですよね。
 なるほど、日本人好みと言われるだけのことはある。

 ビールと食事をいただいて、地下鉄でホテルへ戻りました。
 戻ったのは0時半頃だったかな。Googleマップの地下鉄時刻も違ってたしね。



 正直、ビールの恨みは根に持つよ。
posted by egamiday3 at 11:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

司書が”試される”映画 - 『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ・おかわり編


 とあるところでとある事情から、映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』のコメントを書くことになり、なんだ今年は中盤から最後までNYPL尽くめではないか、ライオンちゃんから詰め合わせセット貰ってもいいくらいじゃないか、と思うのですが、というわけで、以前書いた下記記事への追記的なメモです。

・映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ (egamiday3)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467793521.html

 その追記的なコメントを書くにあたって参考にした主な文献を下記に挙げておきます。映画本編+パンフ類と、菅谷さんの『未来をつくる図書館』をのぞけば、目を通しておくべき重要なコンテンツ(日本語による)はこの4つじゃないかなって思いますね。特に4番目の対談と5番目のLRG記事は、映画本編では語られなかった、あるいは深められなかった重要なことを補ってくれるので、すごくありがたかったです。

・鈴木一誌. 「多からなる一 : フレデリック・ワイズマン監督『エクス・リブリス : ニューヨーク公共図書館』」(特集 図書館の未来). 『現代思想』. 2018.12, 46(18), p.69-77.
・(パネル抄録)「『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 公開記念パネルディスカッション : ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>」. ニューヨーク公共図書館 : エクス・リブリス(映画オフィシャルサイト).
 http://moviola.jp/nypl/event.html
・(パネル動画)ミモザフィルム. 「『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 公開記念パネルディスカッション ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>第二部」. YouTube.
 https://www.youtube.com/watch?v=GIciohenaq4
・「スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす」. はてなニュース. 2019.7.13
 https://hatenanews.com/articles/2019/07/13/180000
・豊田恭子. 「もうひとつの『ニューヨーク公共図書館』 : 映画の背景にあるものを読み解く」. 『LRG = ライブラリー・リソース・ガイド』. 2019, 28, p.99-109.

 以下、考えたことのいくつか。

 このドキュメンタリーの特徴として、それが監督さんの妙味なのか図書館のなせる技かは私にはわかりませんが、ナレーションが無い、解説がない、字幕もそれほど流れてない、ただただその現場やバックヤードをカメラが映し続ける、という手法があるとおもうんですけど、そのことを菅谷さんがパネルディスカッションで、観客を「透明人間」として立ち会わせる、っていうふうに表現してるんですね。これが菅谷さんオリジナルの表現かどうかはわかりませんけど、それを聞いたとき、あ、なるほど、と思うと同時に、背筋がちょっとゾクっとしましたね。

 これ、観た司書が”試される”映画だったんだな、と。

 現場に透明人間として潜り込むって、カタギの人=非図書館関係者だったらいいんですよ、バックヤードを覗き見ちゃおうっつって、見たことのないサービス、聞いたことのない議論、そんなことやってんだ、そんなこと考えてるんだ、それこそこの映画の惹句「え、これが図書館?」ってな具合で、驚いたり感心したりして、まあ、それで済むっちゃ済むんですけど、我々図書館関係者、特に現役で働く司書にとっては内心穏やかでいられない、いや、いられるわけがない。
 だって、この映画やそこに描かれる図書館の活動に対してどのような反応をするかっていうのは、すなわち、「自分がふだんどのような考えと心構えで職務にあたっているか」のあらわれであるから。
 カタギさんにとっては大人の社会科見学かもしれないこの映画ですが、現役司書がよそさんとこの図書館のバックヤードに透明人間として立ち会うって、それ、異動か転職か在外研修で送り込まれた状態に近いわけですよね。これからここで実務に携わるかもしれないという想像の中で、規模も活動内容の多様さも桁違いの現場と、同業者たちの議論を目の当たりにするわけですから、まあ、まともな神経の現役司書なら「ただ驚くのみ」という反応はまずありえへんでしょう。
 だからこそ、どう反応するか、が”試される”ことになるのでは、っていう。
 オーマイガッ、こんなことやったことない、考えたこともない、と戸惑うのか。
 ワオッ、こんなことができるのか、なるほどやっていいんだ、と興奮と希望を抱くのか。
 ガッデム、なんで奴らにはできてうちらにはできないんだ、何が悪いんだ、と彼我の差に臍をかむのか。
 ハッ、ありえないよこんなの、現実的じゃないね、と斜に構えてあちこちにケチをつけるのか。
 ……、え、あ、うん、まあふつーじゃん、図書館ってこうだよね、か。

 あ、最後はあたしの反応でしたね。
 前のブログ記事にも書いたように、あたしにとってはなんの疑問もひっかかりもない、「ごく自然なあるべき姿」の図書館が描かれた映画だったな、という感じでした。まあ、彼我の差に臍をかむ、がチョイのせくらいで。
 数々の図書館活動も、公民館のような活動も、スピーチもイベントもダンスも。ライブラリアンたちのディスカッションなんか、正直、さほど目を見張るようなテーマや内容が話されてたとは別に思えず、ああ、まあこういう話するよねー高野屋とかバンガローで、ていう感じ。共通して言えるとしたら、どれもこれもが、図書館がそのミッションを果たすためにやるべきことをやっていた、というまっとうさへの感心、かな。

 強いて不自然さを挙げるとしたら、たとえば図書館が映画動画の素材になるっていうときには、本そのものだの書庫の様子だのっていうのが主役になるのが定番じゃないですか、まああたしも正直そういうのが好きではあるし。
 けど、まあこれも多くの人が指摘済みですが、この映画では本や書庫や書架がほとんど登場しないんですね。終盤でデューラーのサイについて語るペダンチックがとまらないCCBのようなライブラリアンが映りますが、あれなんかがもっともステレオタイプな”図書館”の映像だなって思うんですけど、あれってむしろこの映画内ではかなりの少数派に見えますもんね。
 本が主役じゃないだけでなく、情報すらそれほどでないのかもしれない。印象的なのは、対人サービス・対人活動、人が登壇するイベントとその多彩さ、あるいは利用者の多様さ、といった感じで、それをまあかなりわかりやすく象徴してたのが、これも多くの人がとりあげてた、オランダ建築家の「図書館は人のため」発言ですかね。そういうふうに、パブリックな場所に市民住民が寄り集まってなんやかんやしてるっていう様子は、日本で言う公民館のようでもあるし、あるいは広場や市場、公園にも似てる。
 公園、何回も映ってましたもんね。あれたぶん本館裏手のブライアントパークで、あそこってNYPLの建物からとんでくるwifiつかまえられるから、あそこでスマホいじってた人の様子=図書館利用者の様子、ってことですよね。

 さてそんな、公民館や広場や市場や公園のようであって、でもどれでもない、あくまでも図書館、なのに本や書庫が登場しない。
 そんな映像の中で、この図書館が市民に提供しているものとは、果たしてなんだろう、と思うわけです。
 で、それは「find」ではないかというのが、これも前の記事に書いたことでした。つまり、レファレンスや読書で知識情報を「みつける」だけでなく、「わかる」「気付きを得る」という機能・役割をもち、人々に提供している、それがあの映画で描かれていたことだったんだろうな、っていう。スピーチも就活講座もダンス教室もそういうことだよね、と。
 そして、それによって見つけられる/得られるものこそが、ショーンバーグ図書館(ブラックカルチャー)の館長の言う「必要な面倒ごと」であって、不都合なことに目をつむるのではなく、世界の面倒ごとに真摯に向き合うこと。そのリソースと場所を提供するのが、図書館の役目だ、ていうことなんだろうなって思いました。

 「真理がわれらを自由にする」、ってそういうことですよね。

 しかも、真理もfindも決して誰かから与えられるものでもお上から降ってくるようなものでもない。享受者たる市民たち側からも働きかけることによって、ともに築いていくべきものだろう、と。序盤でルーツ探しのレファレンスサービスの様子もうつりましたが、単なるQ&Aで情報を一方的に与えるのではなく、いつしかユーザとライブラリアンとのディスカッションのようになっていたのがすごく印象的で、で、そのあとのスピーチが「図書館運営は公と民の協働である」でしょ、なるほどつながってるなーと思うわけです。レファレンスも経営も、自分から積極的に築いていくスピリッツっていうか。

 そんなあれこれを透明人間として目撃した結果、やっぱり「自然なあるべき姿」だという感想を持たずにはいられないのは、これもパネルディスカッションでの菅谷さんの言葉を借りれば、「揺るぎない図書館のミッションがあり、それを軸にしつつも、時代やニーズの変化に応じてしなやかにサービスを変え」ているから、っていうことなんだろうなと思います。
 だからあたしはこのNYPLの活動規模と多様性が、典型例ではない、ある意味”けたはずれ”であり、ふつーの図書館にとって”非現実的”であるかもしれない、にもしろ、正直、So What? 「だからなんだ?」って思いますね。だって、それって別に規模の大小やリアルな実践の有無の問題じゃ無くねえ?と。そんなの関係ねえ、と。
 図書館として果たすべきミッションがぶれることなく明確でさえあれば、まあ結果として、規模が大きかろうが小さかろうが、リアルに実践できようができまいが、あるいは実践した結果が紙だろうがデジタルだろうがはたまたダンス教室であろうが、それは個々の図書館の事情と条件で様々に変わるだろうし、変わってあたりまえなんだから問題にする必要なんかないだろう、と。

 NYPLがあの多彩かつ大がかりな種々の活動を実践できてるのは、決して「そこがニューヨークだから」じゃないでしょう、と。「ミッションがブレてないから」できてるんでしょう、と。
 だったら、ニューヨークまでの何マイルかは遠すぎるかもしれませんが、我々の延長線上にあることに変わりはないんじゃないの、と。

 というわけから、あたしとしては、うんやっぱり何の不自然さもない心地よいだけの「環境ビデオ」だったな、という感じです。

 環境ビデオ、でコメント終わるわけにはいかないからいろいろ遠回りしましたが、そんな感じで。

posted by egamiday3 at 10:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月24日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・8日目その2「ねっ、簡単でしょ?」(ロカ岬) #2019GWeu


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 ただいま8日目・5月4日(土)、14時です。
 モンセラート宮殿を想定外に堪能してしまい、つい本来の目的を忘れそうになりましたが、ようやく、そしていよいよ、バスでゴール地点であるロカ岬に向かいます。

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 さようなら、シントラ。
 ここってほんとはもうちょっとゆっくり楽しんでもいいはずの場所よね。
 縁があったらまた来るでしょう。

 ロカ岬行きの乗り合いバスは結構な混み具合で、みんなやっぱり行きたい場所なんだなって思います。

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 バスは細い山際の道を抜け、野原を抜け、たまに集落や辻辻を抜けたりして、ただ淡々と、ユーラシア大陸の端の端へと向かっていきます。 
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 やがて、人工物もほとんどなくなり、一本道のようなところに入って、大西洋がもうすぐそこの間近に見え始めたところで。

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 403バスでおよそ40分。↑ロカ岬駐車場に到着しました。


【egamidayさん、ついにゴールのロカ岬に到達する】

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 ここに岬のインフォメーションセンターがあって、裏手の緑地を行くとロカ岬です。

 帰りのバスの時刻を確認したうえで。

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 向かいましょう。たぶん↑あのあたりです。

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 なんか黄色い花が咲き誇ってます。荒れた土地のはずなので、そういう場所でも強く咲くよっていう種類のやつなんでしょう。
 季節にも天気にも恵まれましたね。

 というわけで。

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 2019年5月4日15時10分。
 ユーラシア大陸本土の最西端、ロカ岬に到着です。

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 ロカ岬、Cabo da Rocaは大西洋上にふんわり突き出たくらいの断崖の上にあり、北緯38.47、西経9.30。
 石碑にはカモンイスというポルトガルの詩人の言葉が刻んであり、「ここに地が終わり、海が始まる」的なことが書いてあるらしい。

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 目の前は大西洋。
 このずっとずっと向こうに、ボストンやニューヨークがある、というわけです。波はニューイングランドへ帰るのです。
 いつかそれも行かないとなあ、実はまだ大西洋を渡る”移動”ってやったことがないんですよね。

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 崖沿いに人々が散策しています。
 なお、経度的に最も西なんであって、南西角とかいうすみっこぐらしではありません。
 ですから、イベリア半島自体はここからもまだ南へ続いています。

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 地形的なことは私にはわかりませんが、岩や土地がゴツゴツしてるわりには緑がしっかり根を張ってるんだな、って思いました。

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 それにしてもここロカ岬、あとからあとから人がひっきりなしにやってきます。
 特にこのモニュメント、さっきから全然写真が撮れません。他人様込み込みで写真撮るしか方法がない。

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 最西端キャラを抜きにしてみても、ずいぶん過ごしやすい場所だなって思いますね。
 ぷらぷらと散歩して歩いてる人たちも大勢います。

 ゴール地点、天気が良くて本当によかったです。

 というわけで。
 4月28日を出発して、現在5月5日のほぼ同時刻。
 ヘルシンキからロカ岬まで。
 9カ国の、たくさんの街を通り、たくさんの乗り物を乗り継ぎ、たくさんの駅に降り立ち、たくさんの美味いもの、美味いビール、図書館や路地やその他諸々を経由して。
 キロ数や便数までは数えるべくもないくらいでしたが、丸7日間かけて鉄道で移動することに、無事、成功しました。

 うん、まあ、意外と簡単でしたよ、だって黙って列車に7日間乗ってりゃいいんだもの(笑)

 ↓以下、一応、全行程です。

■4/28 17:00 ヘルシンキ発 →(フェリー)→ 4/29 09:45 ストックホルム着
■14:25 ストックホルム中央駅発 → 19:31 コペンハーゲン中央駅着
■22:12 コペンハーゲン中央駅発 →(夜行座席)→ 4/30 05:40 ハンブルク中央駅着
■06:18 ハンブルク発 → 11:08 カールスルーエ着
■11:32 カールスルーエ発 → 12:13 ストラスブール着
■14:51 ストラスブール発 → 15:47 ミュールーズ着
■16:19 ミュールーズ発 → 16:59 ベルフォート着
■17:04 ベルフォート発 → 18:28 ブザンソン着
■18:37 ブザンソン発 → 19:22 ディジョン着
■19:40 ディジョン発 → 21:40 リヨン着
■5/1 08:31 リヨン発 → 12:23 トリノ・Porta Susa駅着
■13:30 トリノ・Porta Nuova駅発 → 15:30 ジェノヴァ着
■5/2 06:07 ジェノヴァ発 → 09:03 ヴェンティミリア着
■09:24 ヴェンティミリア発 → 10:21 ニース着
■11:23 ニース発 → 14:01 マルセイユ着
■15:10 マルセイユ発 → 16:01 アルル着
■17:05 アルル発 → 18:15 モンペリエ着
■5/3 06:50 モンペリエ発 → 08:40 ペルピニャン着
■10:00 ペルピニャン発 → 11:21 バルセロナ・サンツ着
■16:25 バルセロナ発 → 18:55 マドリッド・アトーチャ駅着
■21:43 マドリッド・チャマルティン駅着 →(夜行寝台) 5/4 07:20 リスボン着

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 よし、じゃあ帰りますかね。
 帰って、仕事しよう。

 もうちょっとだけ続くんじゃ。

posted by egamiday3 at 22:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応」に関するまとめと考えたこと(2019年11月時点)


 この記事は、国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応について、2019年11月時点で自分なりに調べたり整理したり考えたりしたことを、とりまとめたようなものです。
 (当時のメモから起こした記事なので、その後もし何か変更されていたら、ごめんなさい。)

 今回(2019年11月16日)は、下記のようなまとめを作成しました。
「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応(ノート)」

 そして参考文献が下記の通りです。

・「国会図書館の海外デジタル送信が絵に描いた餅になってしまう」(YamadaShoji.net)
https://yamadashoji.net/?p=836
・本棚の中のニッポンの会(Faxebookグループ・プライベート)
・JpnLibLiaisons(メーリングリスト・非公開)

 プライベートや非公開が多くてなんのこっちゃという感じですが、かいつまんで言うと。

 NDLの送信サービスの海外対応が決まり、参加館受付が始まった。
 でも、そのハードルがあまりに高く、参加の手が挙がらないし、とても挙げられないという声が多く聞こえる。
 どうしてこうなったと思っているところ、海外司書から「日本の図書館は本当にこんなハードルの高い条件で、難解な申請をやったのか」という疑問の声を聞いた。
 で、法律家でも中の人でもない自分にできることがないかと考えて、とりあえず文献に基づいて国内・海外の比較と考察、ということをやってみた。

 的な感じです。


(注)
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 そもそもの前提として「国立国会図書館図書館向けデジタル化資料送信サービス」とは何か?については、割愛します。とりあえず知ってる人向けの記事として。
 なお、過去の自分のブログの関連記事は以下の通り。
・「うちとこの「NDL図書館送信サービス」導入レポ (1)導入するまで編」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/388711019.html
・「うちとこの「NDL図書館送信サービス」レポ (2)-導入した結果編」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/389678377.html
・「「NDL図書館送信サービス、やってみたらこうだった、を語る」の再録 」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/401024726.html

 また、その海外対応については、これも過去の自分のブログから関連記事をひとつ挙げておきます。
・「国会図書館送信サービスの海外対応について、日本の図書館こそがパブコメ(3/29〆切)を送るべきちょっとした理由。」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/448497940.html
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 というわけで、以下、「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応(ノート)」を踏まえて、特にオチや盛り上がりもなく思いついたことを書きます。
 あえて要点を挙げれば、
 1.「必要だ」と「現実的に無理」は歩み寄れるのでは?
 2.「察してね」は届かない
 3.問題の多くは「あるある」「既出」なのにどうしてこうなった
 、の3本です。




 主な違いのひとつとして。
 諸々の要件について、内容が同じでも求められる/示される書類が国内館と海外館で異なるところがある。

 海外館向けには、「利用契約書」として図書館長の署名を求める、これはたぶん署名する側に重く受け止められる。
 同じ内容の要件について書いてある文書が、国内館向けには、@「チェックリスト」提出&A「利用条件」に同意&B「利用規則」を守るとする申請書に公印、の3種類と分散している。分散してるので、なんか国内側は(良い悪いは別にして)ふわっとしてますね。

 それから、海外館向けの独自の要求として、「Legality Checklist」を、政府当局か弁護士資格のある者が作成することを求める。「日本の著作権法や国際著作権条約で著作権切れになっていないものを、NDLから受信して閲覧検索することが、自国内で合法であるかどうか、示せ」。
 これを、自分が海外のサービス契約するときに示されたら、たぶんあきらめるか1-2年逡巡するかしそうなくらい、かなり怖いやつやなと思いました。
 確かに法律上それが必要だということに理屈ではなるんだと思うんですけど、「それが必要である」ということと、「現実的に困難である」ということとは必ずしも対立するだけじゃなく、歩み寄って解消できる話なんじゃないか、と。
 それが「国単位でリーガル・チェック」云々ということなのかな、と思います、USA1回チェック済み、で何十人かのコストがはけるかな、ていう。ここで日米の人的コストへの考え方の違いが出ちゃってるのかな、ていう。




 海外館向けの「利用契約書」をつぶさに読んでいくと、国内館向け書類には見当たらなかったものがいくつかあるので、抜粋してみます。

 契約書第6条2「送信先施設は、その所在地における本サービスの利用について、その適法性を含めてその一切の責任を負うものとし、NDLがいかなる責任をも負わないことを保証する」。
 こういうの国内館向け書類にもどこかにはありそうな話なんだけど、見つけられなかったので念のため挙げておきます。
 でもたぶん、海外館だけじゃなくて国内館だってはっきり「送信先機関が責任を負う」っていう条件出されたら、相当の二の足を踏むんじゃないかと思った。「(機関自身の行為じゃなく)将来何をするか分からないユーザの行為にまで、責任取ると署名できるか」ていうのはだいぶ難所では、ほんとに国内向け条件にこれ載ってなかったのかな、だんだん心配になってきた。
 ていうか、「送信先施設が責任を負う」じゃなくて「NDLに責任を負わせない」じゃダメなんかな、と思いました。

 海外館「利用契約書」にはあるが、国内館向け書類には見当たらなかったもののもうひとつの例が、契約書第17条2「東京地方裁判所の専属的裁判管轄権に服する」。
 え、マジか、と思いました。というのも、これが問題になって日本の電子資料を海外から契約できない、ということは、過去20年近くの「あるある」中の「あるある」であって、これまでも海外日本司書から文献で口頭でネットで何度も言われてきたことだし、それを乗り越えてきた例もいくつもあったと思うんですけど。それがいまになってまた火種化しますか、っていう。あまりに「あるある」「既出」過ぎて、まさか国会さんが二の轍を踏むなんてことないだろうパブコメも大々的だったし、と思ってたら、あったので、なんだろう、自分が法律に疎くて知らないだけで、相当根深い問題なのだなこれは、って思いました。




 ていうか、これは本件全体的に、あるある・既出問題が多いのではないか、という点がちょっと訝しく思いました。裁判所の問題や契約書の文言の問題だけじゃなく、弁護士・法務部署の問題、日本司書有無の問題、技術上の問題その他の多くが、過去20年近くの「あるある」であり「既出」であり、解決事例もあるだろうなのに、それがまたここで繰り返されてるのが何故なのかちょっと解せない。別に『本棚の中のニッポン』(https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB0919843X)を引き合いに出さなくてもいいんだけど(ていうか出したけど)、そういうことを海外日本研究司書が切実に訴えてたような文章の記事が、日本の雑誌にもたくさん載ってるし、NDLさん自身も海外日本研究の特集記事出したり、海外司書会議に毎年出たり、海外司書招いて研修したりしてたわけなので、それでなお解決できないっていうのは、何か理由があるということかな。
 でもあれだけ大々的にパブコメやったわけだから、著作権法改正する前にある程度事前すりあわせというか、クリアされるという見込み・見積りがあって全体デザインしはったんじゃないのかなという気はするんですが、そこらへんの事情は外からではちょっとよくわからないです。




 その他、説明が増えているところ、減っているところがいくつかある。

 説明が増えているところはともかく、減っているところはなんだろう。具体的に何を答えてたら先方のお眼鏡にかなうのかわからない質問が飛んでくるのは、まあたぶん日本に限らず世界共通であることなんだろうけど、それに輪をかけて「察してください」という難しい質問には実際自分も手こずって何度か担当者とやりとりしたし、国境を跨げば「察してね質問」はさらに難しいだろうなので、説明は増やしてもらう方向がいいのではと思いました。

 例:閲覧室の写真図面を求めるところで、国内館向けには「閲覧室、閲覧席(全ての閲覧用端末、管理用端末を含む。)が掲載されている写真」「カウンター・出入口と閲覧席の配置がわかる図面」「上記の内容が確認できれば、利用案内・リーフレット等で代替可能です」まで書いてあるけど、海外館向けにはそういう説明がない。このページでは確認できない別紙があるとかならそれでもいいのですが。

 例:「活動状況」の「Describe how your library will check if patrons who apply for using the service are eligible」や「Explain how your library will comply with the terms of use for the service」も、具体的に何を求めているかが、このままでは意図をはかりかねて、自分がこれを質問されたら「何を書けば認めてもらえるんだろう、ていうか下手なこと書けないから怖い」と思ってしまいそうでたぶんお手上げなので、せめて「こういう感じのことを書いてほしいんだけど」的な例示があればまだ何とかなると思いました。

 あと、海外館向けの説明には「承認手続には、約1〜2か月かかる」というのがないっぽい。事務コストの規模感は事前にわかるほうが助かりますよね。特に、国が違うと”事務の感覚”ってだいぶ違うじゃないですか。
 関連して、実際に国内館として自分がやったときも、何度もやりとりを往復してわからないところを聞き出したり、書類等の修正に応じたり、意図を確認し合ったりということがあったので、あとからそういうふうにお互いすりあわせていかなきゃいけないような手続きなんだ、ということであれば、そういうものだということが事前にわかるといいかなと思いました。わからないと、下手な書類出したらシャットアウトされるのでは、でもこの説明ではわからない、ってなっちゃいそうなので。




 以下、おまけです。
 最初の海外日本研究司書の人の「日本の図書館はホントにこれやったのか」という疑問に戻りますと、これだけの手続きって、海外にとってだけハードルが高いわけではなく、実は国内館にとっても相当しんどいということはすでにあちこちで聞こえているわけで、実際うちとこもサービス開始前からヘビーユーザ館確定的な見積もりはありながら、数ヶ月間の手続き&やりとりの繰り返しで、正直何度かキレてサジ投げそうにもなったわけなんですが、それでもやっぱり、うちとことしてはどうしても国会さんがにぎってはる蔵書を使わせてもらえないと、リアルにライフラインを絶たれる死活問題になっちゃうので、耐え難きを耐えて手配し申請にこぎつけた、という感じです。
 そのことを思い出すと、じゃあ海外図書館にとってそこまでのコストをかけて導入する価値のあるサービスなのか、いや日本司書・日本研究者にとってはもちろんその価値はあるにせよ、館全体・大学全体、図書館の上層部その他はそれで納得できるかはまた別の問題なのですが、さて、それも「あるある」「既出」だしな、うーん、という感じです。

 やはり随所で「あるある」「既出」が見える感じなので、このコミュニケーション不全は、海外側のアピールや問題可視化が不足していて届かないのか、日本側の目や耳が向いてなくてスルーしてしまってるのか、そのどちらともなのか、そして自分はどこにいてどうしたらいいのか、まだまだ自問自答し続けていかなきゃいけないんだなって、ゴム紐を締め直しました。(正直、ちょっと油断してた)
 これは、送信サービス一個の問題ではないので。




 あと、デジタル化された資料がILLできない問題、というのはどうなったのか、未確認。
 これが切実。


 雑駁ですが、以上です。
 また何か分かったり考えたりしたら追記します。


 あ、あと、↓この要点3つはむしろ自分とこのサービス全般を見直すべきところでもありますので、ちゃんとやります。
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 1.「必要だ」と「現実的に無理」は歩み寄れるのでは?
 2.「察してね」は届かない
 3.問題の多くは「あるある」「既出」なのにどうしてこうなった
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posted by egamiday3 at 22:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019ヨーロッパ鉄道旅行・8日目その1「シントラのリスト」(シントラ) #2019GWeu


 8日目・5月4日(土)、朝8時過ぎ。
 ポルトガル・リスボンのオリエント駅にいます。


【ポルトガルの箱根・シントラへ】

 ヘルシンキ・オリンピアターミナルを出発点としたこの旅は、ゴールをロカ岬に設定してあります。
 というわけで、ロカ岬を目指すべく、まずはその手前の町・シントラへ電車で向かいます。

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 ロカ岬は、イベリア半島の最西端、イコール、ユーラシア大陸の最西端で、太平洋に面したところにあります。リスボンからは西へ30キロくらい。
 そのロカ岬の数キロ手前にあって鉄道でアクセスできるのが、シントラという町です。

 シントラとは。
 太平洋を望む位置にある結構な山中にあって、風光明媚・自然豊かで、かついにしえの王宮・城跡・館の類いがその山のあちこちに点在しており、当時は大航海時代の顔的存在、現在は世界遺産であり観光地であり、たくさんの人々がリスボンからエクスカーションにやってくるというちょうどいい感じの町。そんな町ですから、宿や土産屋が並ぶ路地もあり、点在する名跡を巡る周遊バスもあり、あちこちでお客がまあまあ並んだりもしてる、山間の観光地、ああなるほど、要するに”箱根”だな、と。

 というわけで、午前中はシントラをざっとまわって、それから大トリのロカ岬へ向かおう、という算段です。

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 なんとなく、あれ、JR九州かな、と思わせる列車で、リスボン・オリエント駅からシントラへ向かいます。

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 1時間弱くらいでさくっと到着。
 朝まだ早いので、ほどよいくらいの人々が流れこみます。

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 観光地としてのキャラをがんばって押し出している、シントラの駅舎です。外装の陶板・タイルの感じが、たとえとってつけたものであったとしても、すごく好き。南イタリア同様、アラブっぽいですね。
 ここに切符売り場兼インフォメーション的なところがあり、シントラ一帯の地図、シントラ&ロカ岬を含む広域の周遊チケットとパンフなど、旅の基本ツールもろもろを仕入れこみます。

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 ・・・なにせ無精してて、シントラの予習なんかほとんどできてないもんですから、どういうキャラの町なのか、地理的把握や見どころも、ついさっきまで大してわかってませんでした。
 そんな中でもがんばってネットや参考資料をブラウジングしながら、さっきのリスボン・オリエント駅のコーヒー屋で、なんとなくの行き先候補を目星つけるなどして。

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 旅先での旅行事務的秘技「喫茶店の紙ナプキンを筆記具に使うの術」です。
 ↑これが、シントラでのtogoリスト。ていうか、ちょっと調べただけでもいくつも見どころが出てきて、ああこれは結構な観光地なんだなと思うのですが、なんせ場所が散らばっていて移動手段も限られている、そのうえひとつひとつが結構充実していて所要時間もたっぷりとりそうなので、あれもこれもというわけにはいかない、いくつかをセレクトしてリストアップするしかしょうがないですね。

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 ↑例えば、駅や町中から山頂のほうに見えてる石造りの城跡、あれが「ムーアの城跡」、7-8世紀のムーア人によるもので、シントラ観光の定番のようですが、まあまあの体力勝負になりそうですので今回はパス。インスタ映えしそうなペーナ宮殿や、リアルにアスレチックな庭園があるというレガレイラ宮殿も、まあパスかな。
 というようなことを皮算用しながら道ばたで地図を広げ、若い女子や男子に絡まれたりしつつ、とりあえず最寄りの王宮(シントラ宮殿)に徒歩で向かいます。


【シントラ宮殿の好きしか知らないタイル・コレクション】

 シントラの町の心臓部にある王宮・シントラ宮殿は、中世近世に夏の離宮として使われていたとかで、大航海時代のポルトガル王家が夏期だけでもここで政治やってたんなら、まあまあの歴史的な場所なのでは、そんなキャラでもあるのねこの町は、と思いますね。

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 緑がくっきり目に鮮やかだし、大西洋らしきものも望める、という土地柄です。
 ていうか、あまりに緑と晴天が気持ちよくて、バス券買ったのに喜んでてくてく歩いてるっていう。
 そりゃ離宮も建つし、観光客もわんさか来るわな、という好環境です。

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 ↑王宮(外観)。
 なんだ、地味系かな、と思いきや。

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 突如あらわれるスワン過ぎる王宮。
 内弁慶かと。

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 決して派手に色鮮やかというほどでもないのに、これでもかというくらいに”美”を突きつけてくるような、中庭↑。
 これは結構立ち去りがたいです。
 ていうか、天気が良くて正解のパターン。

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 さらにあらわれるカササギ過ぎる王宮。

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 そして、さっきからいちいち目を止めざるを得ない、can't stop stopingなのが、内外の壁にふんだんにあしらわれているタイルです。見事、というか、好き、としか言いようがない。
 というわけで、↓特別企画・シントラ宮殿の”好きしか知らない”タイル・コレクションです。

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 いかがでしたか?

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 ↑たぶんラスボスの、紋章の間。

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 ↑ドームがこう。
 これはさすがに、一歩踏み入れたとたん「おおおぉぅっ」ってなる、びびって一回外出るくらい。

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 ↑壁には狩猟風景がこれも陶板で描かれる。鹿受難です。

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 ↑バルコニーからは大西洋の眺め。ぜいたくじゃないですか。

 というような存外な見どころが続くので、外見地味だなあと思いきや、気がつけば軽く1時間堪能してたっていう。人混みなわけでもないし。ここはマストで来た方がいいな、と。

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 初っぱなから疲れたので小休止。

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 必ず紹介されててる系の、超有名店の超老舗スイーツ。
 丸く小さいのが「ケイジャータ」で、13世紀からの歴史がある地元のお菓子。チーズでできてると聞いたけど、香りはあまりせず、なんとなくアーモンドペーストっぽいです。
 もうひとつが、パイ生地にアーモンド入りクリームを入れた「トラブセイロ」。グラニュー糖の甘さとパイの油が疲れた身体に染みて癒やされます。


【ちょい足しでは終わらないモンセラート宮殿】

 これだけ見どころある町なら、もうひとつくらい、ちょい足しレベルで見物に寄っても罰はあたらないよね。
 ということで、数ある行き先の中から「モンセラート宮殿」をチョイスしました。
 モンセラート宮殿。日本のガイドブックには特に紹介されていないようで、自分でもなぜこれを選んだのかいまいち覚えがないのですが。

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 ↑435番のバスで行けるというから、435と書いたバス停で待っていたら、ここに435のバスは来ず、403のバス停に435が来るからそこで待て、と言われた。
 なかなか来てるな、ポルトガル。

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 乗り合いバスに揺られること数十分。

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 大西洋も、なんかもうさっきからずっと見えてるんだよね的な存在になり。

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 山道の奥つ方のようなところで降ろされて。

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 緑と花と鳥の声であふれる、高低差まあまああるぞという広い庭のさらにその奥に。

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 その建物、モンセラート宮殿があるのでした。
 なかなか手間かかってそうな外観をしているじゃないですか。
 晴天で日差しが明るい分、映えてるし。

 それが、中に入ると、こうです。

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 ↑やはり声が出ます、「うーっわ」、と。
 内装がいいのに加えて、外の強い光と、内の影とのコントラストが鮮やかに決まってます。
 この綺麗さは、日によって違うのかもしれない。もちろん、今日はアタリのほう。

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 ↑寄ってみると、こうです。
 なんだこの、これでもかと押しつけてくるような透かし彫りは、と。


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 このモンセラート宮殿は広大な敷地の庭園とその植物も魅力だというので、帰りバスの時間を気にしながらなので、歩き回ってみました。
 全体の1/4くらいのエリアだけで終わらせましたが、それでもなかなかのボリューム。

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 ↑泉と、やはりここでもタイル。

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 ↑川が流れている先に、一応「Japanese Garden」と銘打ったスポットがあって、竹が植わっている。

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 ↑「Chapel」と地図に書いてある場所に行ってみると。

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 これがなかなかの廃墟感、ラピュタ感。
 ぜひこのままあと数百年、立派な廃墟に育っていってほしい。素質は高いです。

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 というようなかたちで、ちょい足しどころか、うっかり堪能してしまったのでした。だいぶショートカットはしてあるのだけど、何せ広かった。出口へ向かう帰り道も、結構な高低差で、健脚商売でしたよ。

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2019年12月21日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・7日目その4「大地上の星」(マドリッド→リスボン) #2019GWeu


 7日目・5月3日(金)、21時前。
 スペイン・マドリッドの中央駅であるアトーチャ駅から、夜行寝台列車が出るチャマルティン駅まで移動してきました。

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 チャマルティン駅はだいぶ人もまばらで寂寥感すらある。夜行や地方行き列車専用とかなんかな・・・。

 ここで夜行に乗れば、明日にはゴールの国・ポルトガルはリスボンに到着です。


【egamidayさん、夜のイベリア半島を行く】

■ 21:43 マドリッド・チャマルティン駅着 →(夜行寝台TH332) 翌朝5/4 07:20 リスボン着

 夜行車内での不便さや翌朝までの空腹さに備えて、買い出しや腹ごしらえをしておく時間です。

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 食事だけでなく、あとは夜行に乗るだけやしええやろ、ということでビールもいただきます。Cruzcampoという地元の有名銘柄っぽいので、普通のビールよりは少しだけ濃くてありがたい。
 食事は、駅ナカのスタンドっぽいところしかなくてしょうがないなとパン的なものをオーダーしてみたら、はさんである豚肉がかなりまともにローストしたちゃんとしたやつだった。しかも冷めたのを食べることになるかと思いきや、しっかりホットサンドメーカーでプレスしてくれた。あれ大事ですよねー、あらゆるパンが美味くなる魔法の道具。

 もちろん車内用に、缶ビールもちゃんと買っておきました。
 缶ビールを完備。(言うな)

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 ↑こちらが、マドリッド・チャマルティン駅21時43分発の夜行寝台列車、TH332です。
 これに乗り込めば、明日の朝にはポルトガル。今回の旅行では長距離列車はこれが最後になります。

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 国内の鉄道にあまり詳しくないのですが、あまりこういうの見かけなくなったんじゃないかな、っていう、なかなかのレトロ感。ヨーロッパでも無くなりつつはあるのかもしれませんが、良い感じの旅情を味わってます。

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 ↑ここがあたしの寝床でございます。

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 とかなんとか地味にはしゃいでるうちに、列車が動き出しました。マドリッドを出発、これで、あっさりスペインとはお別れです。
 さようならスペイン。
 縁があったらまた来るよ、美味しいもの食べに。

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 …インキー事件が発生
 部屋の鍵自体、↑こういうなかなかの昭和感なのですが、ドアはいっぱしにもオートロックだったらしく、ぼんやりしてたらうっかり外に出ちゃいました。慌てて、3号車、2号車、1号車とクルーを捜し求め、なんとかおっちゃんを連れてきて開けてもらいはしましたが、なんというかこういう旅をしていると、結局「水曜どうでしょう感」が抜けないのだなあと思いますね。
 というより、車掌のおっちゃんも他のクルーも、英語ほぼあかんかった。えー、そんな非ネイティブ観光客が好きこのんで乗るような列車じゃないってことかな。よく見たら、シート席とかまあまあ満席っぽかったし。

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 とはいえ、ちゃんと食堂車があって、(電子レンジじゃなく)火を使った食事も出してはりました。ワインしかもらってないけど。

 存外に速くて揺れる中で、そうか、もうこれが最後の長距離列車なのか、という感慨でおります。
 一週間乗り物尽くめでここまで過ごしてきて、ゲップが出るほど列車に乗ってきて、で、いまの正直な感想としては。
 もうちょっと、追加で乗れないかな。

 リスボンに着いたらその足で、帰国便が出るアムステルダムまで鉄道で逆走できないだろうか。
 …えっと、ちょっと待てよ、念のため時刻表アプリを検索してみました。

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 ↑残念、間に合いませんでした(笑)。

 それから、寝付けたり寝付けなかったりしていましたが、夜中に一度目を覚ました時は、ほとんどひとつも街灯のないところで、汚れきったガラス窓越しでも星がたくさん見えるのがわかりました。大地をガンガン走りきってるのだなという感じだった。

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 ↑スペイン時間で深夜2時40分頃、ポルトガル時間で1時40分頃に、国境越え。ポルトガル側の駅Vilar Formosoに到着して、9ヶ国目・ポルトガル入国を果たしました。
 そうはいっても距離的にそこまで遠くはないはずなので、朝の時間帯に着くようにそれなりの時間調整はしてるのだと思います。

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 そのうちに↑明るくなり始め。

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 6時半ころには車掌が起こしに回ってきます。

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 はじめのうち、あ、↑川が随想する感じになってるのかなー、くらいになんとなく思ってたのですが、その川幅が次第にでかくなっていき、あれ、これ川というかだんだん港っぽくなってきたな、と眺めが変わっていきます。
 大航海時代を支えた港湾都市、リスボンに着くということなのでしょう。


【egamidayさん、ポルトガルに入国する】

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 午前7時12分頃。
 9ヶ国目、ポルトガル・リスボン。
 ついに、ゴールのある国に入りました。
 すっきりと晴れた空と同様、晴れ晴れとして爽快な気分がしますね。

 ・・・人、居ないな、と。

 降りたこの駅は、リスボンの中でも「オリエンテ駅」と呼ばれるところです。市の中心街からは地下鉄でまあまあ離れた東の端にあり、どっちかというとリスボン空港に近い。
 この駅のロッカーに荷物を預け、身軽にゴール・ロカ岬へ向かい、帰りに荷物を拾って空港隣接のホテルにチェックインしたろう、という魂胆で、この駅に降りたのでした。

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 と思って駅のロッカー室に行ったら、開室が8時だとかぬるいこと言うので、おとなしく駅併設のカフェで待つことに。

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 ファーストなカフェっぽいのでドリンクだけでいいかなと思ってたのですが、よく見るとケースに珍しげなものが並んでて、え、なんだろう、と思うわけです。
 お店の娘さんに聞いてみると、まず、トゲトゲのパイ生地っぽいのは味が2種類あって、これは「ピーナッツ&チーズ」らしい、間違いなく美味そうなので、ひとつもらう。
 そして次ですが、さつま揚げっぽく見える丸いのは何かと問うと、「バカリャウ」だとおっしゃるんです。え、バカリャウ? リスボン到着直後にいきなりポルトガル名物・バカリャウ(=干した棒鱈)に遭遇してしまいましたね、しかもこんなファーストっぽい駅のコーヒー屋で。

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 食べてみると、棒鱈のほぐしたのを丸めて揚げてある(pastel)、まったくのさつま揚げでした、「っぽく見える」どころじゃなかった。コーヒーに合わせて提供するんだから、よほどの国民食なんだなと思いますね。

 次にトゲトゲのパイ(empada)ですが。

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 …えーと、味覚をフル回転してがんばってみても、ほうれん草としか思えず、「ピーナッツ&チーズ」の片鱗も見せないという。
 しかたないので、これは「ピーナッツアンドチーズ」という名前のほうれん草だと思うことにします。

 ロッカー室もしばらく待たないと時間通りに開かなかったし、なんというかこの街、いろいろとゆるくて良さそうです。

 いよいよゴールも近く、そして帰国日も近いというアレになってきました。
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2019ヨーロッパ鉄道旅行・7日目その3「あなたもなんです」(バルセロナ→マドリッド) #2019GWeu


【egamiday氏、パエリアの米の溶け汁に悶える】

 サグラダファミリアに入れず外から2時間眺める、という仁和寺の法師並みの苦行を終え、もう午後2時過ぎですので昼食に向かいます。
 バルセロナでのtodoその2、パエリヤです。

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 ちなみになかなかこういう姿は書籍等でお目にかかりませんが、↑街中でサグラダファミリアはこんな感じにたたずんでる、ていう。日常の雑然の中のサグラダもまた良いと思います。

 なんか良いパエリヤ処はないかといろいろ探してたんですが、鉄道旅行の都合上あまりうろうろ迷ってる暇もなく、できるだけサグラダファミリアに近くてかつそれなりにちゃんとしてそうな店を、という感じで見つけました。

 Castell de Xativa
 https://www.castelldexativarestaurant.es/es/

 そもそもパエリアなんて大皿料理ですから、それを「一人前から可能」という評判が付いているだけで御の字なわけで、ああ、ありがたい、もうそこにしようよ、っていう選択になります。

 というわけで実際に行ってみると、2時半をまわろうかというタイミングで軽く店内通路に待ち人の列ができてる感じ。
 このあとの鉄道予定もあるし、時計を見ながらの判断になるかなと思いながら、ふわっと並んでみると。
 待ち人の中に日本人らしき人がちらほら。
 ていうか、日本語が漏れ聞こえるな、と思って店内奥の方をのぞいてみると。
 あちらこちらのテーブルに黄色い表紙の本がちらほら。ていうか、和服のおひとり様女性いるな。
 ていう感じでどうやらお店の3割4割は日本人観光客のようでした。あとで確認したら、「地球の歩き方」にもしっかり掲載されてる店でした。まあ、4時間しか滞在できない初訪問の街で効率的に何かしようと思ったら、結果的にそういうところに足を踏み入れるようにできてるもんだよな、と思います。

 地元の方すみませんねえ、日本人が押し寄せちゃってて。
 と言いつつ、わたしもなんです。

 フロアのスタッフもそのへん手慣れた感じっぽく、もう2時過ぎだからかそれほど鬼気迫る様子もなく、つかず離れずで接客してるかなという感じ。テーブルも、評判のレストランにありがちながんばって無理やり席数を増やしたような配置で、ほどなくあたしが通された席もテーブルと通路の間で壁と向かい合う感じでした。もちろんそんなんはいいんです、孤食のグルメにはそういうのもあるあるですから

 本題は、料理です。
 
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 英語とスペイン語(カタルーニャ語か?)と格闘しながら読み解いた結果、アンコウの身が入ってるらしきパエリアがあるので、どうせなら白身がいいなと「Paella Parellada」。のちに調べたところでは、この地方のスタイルで骨は取ってあるやつですということらしい。
 それから、”とある理由”で雨の中を長時間屋外にいたので、スープをくださいと思ってアサリのスープ「Suquet de cloisses」。Suquetはこの地方の漁師風スープ的なものを言うらしい。

 まずはスープ。

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 そんな、アサリのスープなんか万国共通で美味いに決まってるじゃないですか、まちがいない。
 汁を呑み込んだとたん、塩気と貝の旨味が血液にガツンと染みわたっていく、この感触。
 水分と温かみが雨で冷えた筋肉をほぐしてくれるありがたさ。
 みるみるうちに身体がととのっていく。
 で、ちまちまとアサリの身をついばんでいっては、美味い美味いとエンドレスに繰り返していくという、至福の時間帯。(注:いつかはエンドします)
 まちがいないです。 

 そして、一人前焼き皿で出てくる、一人前パエリア。

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 シンプル、というか、具のあたりが貧相かなって思わなくもないですが。
 一口含むと、なるほど美味い。
 なるほどっていうか、いや、超美味い。
 汁一滴が悶える。
 ああそうなのか、これがパエリアかと。これがパエリアなんだったら、いままで食べたことのあるのは「パエリア風炊き込みご飯」か何かでしたね。

 あたしはてっきり、パエリアというのは米料理、ご飯料理かと思ってましたが、そうじゃなかったですね。
 パエリアは、コメ(という穀物)から溶け出るデンプンの汁を、山海の具や絶妙な出汁と共に味わう、という料理でしたね。

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 米をたべるんじゃない、米が美味いんじゃない。
 この米と米の間のくぼみに溜まってる、てりってりのぬめっとした溶け汁をすくってすするのが、美味い。(注:もはや言葉を選ばないために、語彙が美味くなさそうっぽくなっています)
 ましてや具なんか、出汁を出すためだけの搾取される存在。(注:語彙が不穏当になりはじめています)

 だから、ものすごく乱暴に言ってしまえば、料理としてはもんじゃ焼きに一番近いんじゃないかなっていう、そういう結論に至りました。(注:スペイン料理はあんまり食べつけてないので、そういうおそれを知らぬことを言います)

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 あまりに美味かったので、パンで全部ぬぐっていただきました。ペロリアンです。

 「デンマークの豚」「ジェノヴェーゼの布パスタ」に続き、「パエリアの米の溶け汁」が今回の旅行で得られた食のトップ3に選ばれました。
 よかったねえ。


【egamidayさん、イベリア半島を行く】

 さて、ただいま7日目・5月3日(金)、16時頃。スペイン・バルセロナにいます。
 ここからの旅程です。

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■ 16:25 バルセロナ発 →(AVE3160)→ 18:55 マドリッド・アトーチャ駅着
■ 21:43 マドリッド・チャマルティン駅着 →(夜行寝台TH332) 翌朝5/4 07:20 リスボン着

 ここからはほぼ決め打ちのルート、ゴールは目前です。
 5/3バルセロナ → マドリッド → 5/4リスボン → 5/5アムステルダム → 帰国便、ていう。
 なので上記2つの便も、日本からチケット確保済みでした。

 ここで旅行事務的経緯を記録しておきますと、1本目のスペイン鉄道Renfeの新幹線特急AVEと、2本目のスペイン−ポルトガル国境越え夜行寝台。どちらも、通常のチケットなら日本からネットで変えます。あるいは、スペイン鉄道の鉄道パス保持者ならやはり日本からネットで買えます。ところが、Google翻訳を駆使し個人ブログや掲示板コメントまで漁り、がんばってなんとか調べたところによると、どうやらユーレイルパスのための予約チケットは窓口購入のみらしい。マジか、と。そんなもん、当日のこのこ駅窓口まで行って、全席売り切れ、全寝台売り切れだったら、旅終了しちゃうじゃないですかね、と。
 で、さらにがんばってネットの海を探しまくったところ、web旅行代理店さんにお願いすると代わりに予約してもらえるらしい、ということがわかりました。もちろん、幾ばくかの手数料はお支払いすることになるし、それを取ったあかつきにはいよいよそのルートは決め打ちになるわけですが、帰国便から逆算するとどうしてもハズしたくないルートになってきちゃうので、ここはある程度オトナの判断で行きましょう、と。

 調べた結果。
 1本目AVE。パス無し正規で100ユーロ、パス用予約券なら10ユーロ(安っ)のところ、代理店さん料金が2400円。これは余裕。
 2本目夜行寝台の予約券。パス無し正規で150ユーロ、パス用予約券で88ユーロのところ、代理店さんに支払うのが13000円。これも、本来は現地窓口で当日買えるか買えないかのチケットであることを思えば、そのくらいはもちろんオトナとして払える手数料です。寝台88ユーロも、ホテル代と時短のことを思えばありがたいくらい。
 代理店さんへの最初の発注は、ネットでデータベース叩いてフォームでオーダーする感じのやつ(たぶん業務用とつながってる?)でしたが、あとから細かいフォローが電話で来ました、わりと綱渡りな感じの購入だった。

 というわけで教訓。
 ネットで全部自力でできるわけじゃないので、代理店さんの力もちゃんと借りましょう

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 というわけで、16時25分バルセロナ発のAVEで、マドリッドへ向かいます。
 バルセロナ、また来ても良い街だと認定できたので、また来ます。

 なおスペインのAVE乗り場は、以前あった列車内テロの影響がいまも続いてるのか、まあまあのチェックが間に挟まれるため、乗り込みの行列が長くて買い出しもわりと不自由ではあった。

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 スペインの新幹線は時速300キロの高速で、2大都市を結びます。
 ていうか、イベリア半島の広大な土地、ほぼ平べったくて、何もない。
 ほんとに「山のない土地の風景」というものを見慣れないので、ちょっと戸惑います。この国の高低差活用みたいなものはどうなってるんだろう、ていうか、無いんだろうか。

 というようなことをボンヤリ思ったり思わなかったり、居眠りしたりしてるうちに。

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 2時間半という瞬殺でマドリッド・アトーチャ駅に到着したのでした。
 海外の列車内では「特に何もしない」という時間の使い方ができて、非常にありがたいです。なかなかそんな場所ない。

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 ↑マドリッド・アトーチャ駅名物、駅ナカ植物園です。
 建物を見ていただいてわかると思いますが、古い駅舎を再利用してはります。

 マドリッド・アトーチャ駅をちょっと歩くと、バルセロナ駅よりはキラキラさや人混みさは穏やかのように見えるものの、古い駅舎からの建て増しにつぐ建て増しからか、薄暗く入り組んでてちょっと迷いやすそうな感じではあります。


【egamidayさん、『ゲルニカ』とその創作過程を思う】

 さて、残念ながら植物園に癒されている暇は無い。
 今夜、いよいよリスボン行きの夜行列車に乗り込むわけですが、夜行列車が出るのは、21時43分。同じマドリッドでもチャマルティン駅という、ここから市内電車で20分くらいのところらしいです。
 現在19時前ですから早いところ移動を、という感じではあるのですが、その前に、2時間ちょっとのスキマ時間をかすめ取るようにして、ちょっと行ってみときたいところがあります。

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 ソフィア王妃芸術センター。
 マドリッド・アトーチャ駅から通りをはさんだすぐそこ、徒歩数分のところにあるという、近代芸術メインの美術館。
 ここに、ピカソの『ゲルニカ』があるらしいですよ。
 なんと、知らなかった。あまり予習はしてないから他にどんな所蔵品があるかもロクには存じませんが、とりあえずゲルニカだけでも拝見しておかないてはないな、と。

 鉄道旅行で移動が目的の旅ですから、大急ぎなのはしかたない、チャッと行ってチャッと帰ってきましょう。
 大急ぎで。

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 ・・・めっちゃ行列できてる。
 仁和寺展かと。

 マドリッド2大美術館の片方であるこのソフィア王妃芸術センター、通常10ユーロのところ、さすがですね、夜間19時以降は入場無料という太っ腹っぷりらしいですよ。で、そのまさに19時に来ちゃった、っていう。
 ・・・うー、時は金なりのいまの旅行中だと、それはそれでつらいのですが。

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 とはいえ、そこまで待たされることはなく、こちらも予習無しで『ゲルニカ』さえ鑑賞できれば合格点くらいのノリで、拝観してきました。

 『ゲルニカ』。
 パブロ・ピカソが、スペイン内戦中に爆撃を受けた都市・ゲルニカの悲劇を描いた、というような解説ももはや不要のような、作品。
 こんなふうにして現物を拝む機会が来るとは思いませんでしたが。

 現物を見た感想。
 あ、意外と線というかタッチがやわらかい絵なんだな、という印象。なんかもっと鋭角的というか割れたガラスのような斬り込んでくる作品なんだと思い込んでたけど、内容はともかく絵面はもっと穏やかな感じがする。
 そのせいかはわかりませんが、ゲルニカ爆撃への”瞬間的な激しい怒り”を”煽る”という感じではまったくなく、むしろもっと根深い根源的な、人類の底のほうにべったりと粘りつくような罪・業に対する、同じく粘りつくような怒りや悲しみ、のほうをなんか感じるんだな、と思いました。『ゲルニカ』に対する印象(これまでの思い込み)がだいぶかわった。
 絵画中のこれは何を表すんだ、あれは何の象徴なんだ、みたいなのはいろいろあるとは思うんですが、結果としてのこの絵画の解釈よりもむしろ、この作品に至るまでのいくつもの習作(45枚あるらしい)があって、その記録写真的なのも同室内に多数展示してありました、そっちのほうがだいぶ気になった。彼の中でどう試行錯誤されていったのか、ていう経過・過程のほう。次にこの作品に対峙する機会があるときは、そこをもっと理解したい。「太陽」とかあるしな。

 もちろんたくさんの、あ、これなんとなく見知ってるわ、的な抽象画不条理画の類がダリの物をミロとてかもわからないくらいたくさんありましたが、今度来るときはちゃんと予習して、列車の時間などの憂いがない状態で来るようにします。
posted by egamiday3 at 15:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月19日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・7日目その2「神さまはいない」(バルセロナ) #2019GWeu


 7日目・5月3日(金)、ほぼ正午。
 8ヶ国目、スペイン・バルセロナに到着しました。

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 日本でも観光公害がニュースで取り上げられるほどの街・バルセロナの中心駅は、新しくて明るくて、やはり観光客だらけ、あまりに観光客だらけすぎて安心して歩けるというパターンのやつです。
 外は雨ですけどね。

 そんなバルセロナでの目論見です。

 1. サグラダファミリアへ行く。
 2. パエリアで昼食。
 3. 16:25発、マドリッド行き列車に乗る。

 というわけで、実は4時間半しかないので、ちょっと急ぎます。
 とっとと駅に荷物を預け、とっととメトロに乗って、まずは超有名未完成寺院・サグラダファミリアへ向かいます。

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【egamidayさん、サグラダファミリアに行きたい】

 スペイン界隈に疎くてほぼ食指の動かない自分が、それでも唯一わざわざ足を運んでスペイン入国を果たそうとするモチベーションがあるとするなら、それはひとえにこのサグラダファミリア、その建築を現場で見たい、ということであります。
 ありえへんくらいでかくて塔が高いという、規模感。
 装飾彫刻デザインがびっしりという、充足感。
 ガウディというひとりの建築家の、創造性。
 そしてあろうことか100年レベルでいまも未完成という、高揚感。
 こんなもん、世界遺産であろうがなかろうが見たいじゃないですかね。

 というわけで、サグラダファミリアとは。

 サグラダファミリア(日本語名:聖家族贖罪聖堂)は、バルセロナの街のどまんなか数ブロックを陣取り、敷地は縦横100m以上、高さは170m以上(予定)、着工は1882年でなお未完成。そういえば、サグラダファミリアは実は未届け&違法建築だったとかで、去年だか今年だかになって解決されたというニュースがちょっと笑った。
 建築家、アントニ・ガウディはカタルーニャ出身、1852年生まれ。
 カタルーニャといえば、文化的だけでなく言語的にも個性が強く(フランス国境の駅で見たのはどうやらスペイン語というよりカタルーニャ語らしい)、自治独立の気風が熱く、つい最近も住民投票か何かでえらく揉めてたというニュースが記憶に新しい、というようなことを書いている最中に大規模デモが起こったりしており、歴史的に追ってみればカステラの国に併合される前は独立国どころかかなりブイブイ言わせてた地中海の強国だったわけで、世が世ならポルトガルのように国境線引かれてたんじゃないか、スコットランドとどっちが早いか。
 ガウディが建築を学び、建築家デビューした頃(1870年代)のバルセロナは、カタルーニャ版ルネサンス運動が盛んだったとかで、あと人口増加、産業革命と植民地貿易(そうか、ここでも砂糖が顔を出してくるのか)やなんやで経済的にも騒がしくなり、からの、都市計画と建築ラッシュ。ていうか、1888年には万博やってるじゃないですか、ノリにノッてたんですね、この頃のバルセロナさん。
 そう考えると、あんなとてつもないガウディ計画がうまれたのも、まあなんとなくわかるっちゃあわかるかな、という感じです、単に一人の天才という特異点の賜物なだけじゃないんだなと。バルセロナ市内にはガウディさんの個性がギラギラしてる建築物が多数、なだけでなく、いろんな建築家さんのいろんな様式のいろんな擬態語で表現されそうな建築物が多数、とのことで、そうか、わかった、これはいつかちゃんと来てじっくり見直さないとダメな街だな。

 さて肝心のサグラダファミリアですが、どこぞの施主さんが教会を建てようとしてたところを、前任の建築家とケンカ別れになり、その後任として受けたのがガウディさん、31歳(1883年)のとき。31歳かあ、若いなあ、しかもそんなトラブルのあとで請け負って、結果、生涯(1926年没)それに取り組んで未完成って、よっぽど肝も腹も据わってないとできない所業だなあ、と。そのエネルギー源が信仰だったのか芸術なのか思想なのかは、小者の私にはわかりませんが、この教会のこの部分はキリスト教のこの教えをあらわしている、こういう芸術的効果をもたらす、こういう機能を果たす、こういう建築施工の結果だ、こういうガウディの思想の発露である、というようなのが何百何千とマシマシで盛り込まれてるのを見ると、なんというか、建築物というメディアで編まれたガウディ大事典か何かじゃないか、という気がしますね。舟を編む、ならぬ、堂で編む、的な。

 その謂われを云々する文献はたくさんあってとても予習しきれるものでもなく、ていうか関連書籍1冊も読了できないうちにバルセロナにまで来ちゃいましたので、あれこれ能書きたれていてもしょうがないのですが、2つだけ印象的なエピソード。
 1つ。塔が天に吸い込まれるような姿を設計するために、おもり付きの糸を天井から垂らしてその形を見たという、逆さ吊り構造実験@グエル教会の話。(https://ca.wikipedia.org/wiki/Cripta_de_la_Col%C3%B2nia_G%C3%BCell#/media/Fitxer:Maqueta_polifunicular.jpg)
 2つ。ガウディのつくったたくさんの建築模型や設計図は、あろうことかスペイン内戦で失われてしまったそうで、その後は少ない手がかりからなんとか推測推測で建設を進めてるということらしい。なので、ガウディが天才だったというよりは、ガウディを天才と想う人々の芸術性が肥大化してる、という気がちょっとするし、そしてそれは別にネガティブなことじゃないと思う。

 というような諸々をふまえて。
 この旅の重要チェックポイントのひとつ、サグラダファミリアがあるメトロ駅に到着しました。

 出口を探して、階段をとんとんと上がりながら、さあてサグラダファミリア、どんなんかな、出口を出たらどっちの方向に見えるのかな、などとソワソワとしながら、地上にあがった途端。

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 ↑第一声。
 「おおおうっ」

 デカい。
 メトロ出口がそのまま足下でそこから直に見上げるから、デカさのベクトルが天を衝く

 そして↓この文字部分を見ての、第2印象。

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 「え、ホリディイン・・・いや、コロラドコーヒーかな?」
 あ、そうか、古典古典な装いじゃなくてこういう感じのノリなんだ、と。

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 現在見ている面は西側「受難のファサード」、裏面にあたります。
 ちょっと離れて全体を視角内におさめようとしてみると、こんな感じでしょうか。
 にしてもデカいねえ。


【egamidayさん、サグラダファミリアに入れない】

 さて、外観はあとでゆっくり見るとして、まずは中に入るためのチケットを確保せねばならん、と思うわけです。

 サグラダ・ファミリアのチケット。
 いまどきのこんな一流観光地ですから、ネットでチケット買えます、そうじゃないと当日窓口で行列待たなきゃだよ、っていう。
 公式webサイトで買えるのを出発前に日本で確認済みでしたが、ほら、この鉄道旅行って実際には何日の何時にここに着くかって、直前まで決まらないし決めないじゃないですか。で、4月の時点あたりでサイトをのぞいたら、当日でもわりと余裕でチケット買えるっぽいから、じゃあ出発してから当日か前日に到着時間見積もって買ったらいいや、ってなるじゃないですか。
 と思って、この日の早朝、モンペリエのホテルでチケットweb予約しようとしたら、「no available」って書いてあるんですよ。ありゃ、しまった、と。当日の朝だとさすがに直前過ぎたのかな。ほら、小劇場のチケットも当日券はのこってるにせよ、「web予約は前日夜12時まで」とかだしねえ。じゃあ仕方ない、窓口に行って並んで買うか。並んでもいいけど、天気予報100%雨だよねえ。

 並んでもいいけど。

 と思いつつ、裏面にあるというチケット窓口を探してみようとするのですが。

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 ん、特に混んでる風でもなく、閑散としてる。
 ・・・ていうか、行列がない?
 フェンスにはデジタルサイネージで「チケットはスマホで買えますからね」って盛んにアピールしてるけど、でも、買えなかったよね。

 ・・・・・・・・・あれ、なんだろう、いますげえイヤな予感したな。

 えーとね、あ、なんか対面で人がいる窓口がひとつだけあった。
 灯りに吸い寄せられる虫のようにふわーっと近づいていってみると。
 売り場の娘さんと、雨よけポンチョをゆさゆさ揺らすおばちゃんとが、お互いともに慣れなさそうな英語を大声で交わしてるわけです。

 「ノー トゥデイ!」

 うわあぁぁ・・・・・・・・・。

 英語が出てこないおばちゃんの頭上を飛び越すように、思わずこちらも大声で問いかけます。
 「ソールド アウト!?」
 「ソールドアウト、オンリー サンデー チケット」
 え、ちょっと待って、今日って金曜でしょ。今日だけじゃなく明日も売り切れてるってことかい!?!?
 なに、あの日本で見たサイトの当日余裕で買えてた様子は何だったの!?

 さて、ゴールデンウィークのような飛行機代の高い時期を避けがちなegamidayさんにはあまり経験のないことでしたが、どうやら5月1日のメーデー祝日前後はヨーロッパ現地でも旅行者の多い時期らしく、しかも週末の金曜、ふだんなら行列に耐えれば買えるようなチケットも、まあたぶん、そういうことなのではないかと推察されます。ていうか、そうとでも思わないとやってられない。

 マジか・・・。
 並べば買えると思ってた・・・、sold out なんてあるのか。
 そうか、そりゃ天下のサグラダさんやしな・・・(´ρ`)

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 失意のうちに塔を見上げます。

 神さまは、いない。
 雨に打たれて、塔を仰いで、マジかーorz、と嘆いて見せても、sold outのチケットは手に入らない。
 当日券なんてなかった。

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 東方から一人の司書が教会を訪れた。
 司書は神に訴えた。
 「その狭き門より我を導き入れ賜え」。
 神は塔の上から見下ろし、こう告げられた。
 「お前には予習が足らん」。
 確かに、関連書籍1冊すらKindle上半分までしか読み終えられていなかった。

 なに、この寓話。

 でも確かに、予習完璧の末にこの仕打ちだったとしたら、苦しみは数十倍だったかもしれません。


【egamidayさん、サグラダファミリアをただただ眺めるのみ】

 とはいえ、こんなところでズボンの裾をびしょびしょにしながらつっ立っててもしょうがない。時間だけは余裕がある(涙)ので、外観を四面たっぷり観察に行くことにします。

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 ちなみにいまいる西面ファサードの数々の彫刻は、キリストの「受難」をあらわしているそうです。
 うん、同じく受難の気持ちです。

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 ところどころに鮮やかな彩りの彫刻があるのがわかります。
 果実のやつなんか、雨の中で薄暗い中で見てても、いや、だからこそその部分だけが特にグッと光ってる感じがして、生命感というかなまなましさ、なまめかしさすら感じますね。NHKスペシャルや新書で見た、日本人彫刻家の人の。

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 ちなみに、表面でも裏面でもなく、両サイドを歩道から近めで見上げることもできます。クレーンとともに映るとわりとバブル味が強いのですが、建築物を観て楽しむという意味では、こっちからの眺めも充分おもしろくて、近いしあまり人がいない。オススメです。

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 ↑正面、東側の「生誕のファサード」。
 あ、これたぶん極私的にすげえ好物なやつですね。

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 ↑生命の樹。決して朽ちることはないという、生命。

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 ↑ペリカンとJSH(イエスをあらわす)の文字。

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 東方の三博士トリオもちゃんといます。

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 亀。雨水を吐く。建物ですから機能も重要。

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 ↑その他いろいろ。キリスト説話とか動植物とか。
 ていうか、ほら、これはそもそもキリスト教そのものの予習をしないとちゃんと面白くはならないわけなので、ゆえの、「お前には予習が足らん」だなあ、と。

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 ↑正面には池のある公園があり、そこから眺めればまた一興です。街のどまんなかですが禅庭感すらある。

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 ↑行き掛けの駄賃という言い方もヘンですが、最後、ショップでいくつかのグッズを買って帰るしかありませんでした。
 グッズショップがちょうど内部見学の出口にあたるらしく、日本人観光客が四の五のコメントしながら出てくるの、ああそうですか、と思いながら聞くしかなかった。

 とはいえ、これは負け惜しみ混じりかどうかはさておき、サグラダファミリアは外観を観るだけでもおなかいっぱいだな、という感じでした。2時間見てた。雨の中を。あれは2時間かかる、ていうかかけていい、かけなきゃダメだ。
 でも中も絶対また見に来る。できれば、2026年とか言う完成の前に一回来たいし、完成後も一回来なあかん。

 あと予習は大事。

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2019年12月18日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・7日目その1「水上の方角」(モンペリエ→バルセロナ) #2019GWeu


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 おはようございます。
 7日目・5月3日(金)の朝です。
 リスボンを発つ飛行機が出るのが、5月5日(日)の早朝ですので、のこり2日という感じになってきました。

 今日の旅程は↓この地図、マドリッドまでになります。

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1. モンペリエからスペイン入り・バルセロナへ移動
2. バルセロナで、サグラダ・ファミリアを見る
3. マドリッドへ移動し、リスボン行き夜行列車に乗る
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 ここまで来たら、もう特に迷うルートはないわけで、とっととバルセロナ→マドリッド→リスボンというラストスパートに入るのみです。


【egamidayさん、水上を走る列車にはしゃぐ】

 ■06:50 モンペリエ発 → 08:40ペルピニャン着

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 と言いつつ、ここからスペイン国境駅・ペルピニャンへ向かうまでのこの路線が、実は非常にシーニックであるともっぱらの評判らしく、天気悪いながらも車窓に期待しています。

 南フランスの地中海沿岸は、海岸、入江、岩石等もさることながら、湿地帯も自然の見どころのひとつらしく、その有名なのがカマルグ湿原というフラミンゴが生息しててめっちゃ広いというやつですね。ただし、カマルグ湿原は保護地区的な自然公園ですから、もちろん鉄道なんか通せるはずもない。しかしこれから向かうのは、鉄道の線路が湿原のど真ん中を突っ走ってる、という土地柄らしいのです。
 あたし、その路線のマップを見て、目がトムとジェリーみたいに点々になりました。
 ↓こうです。

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 マジか。もはや車窓を乗客に楽しませるために、わざとこんなアクロバットな線路の引き方してないか、と。なんとかして水上の方角へ意図的に延ばそうとしてるっていう。
 しかも2時間弱の道中で、3回も見どころあるじゃないですか。

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 ↑見どころその1。最初ながらなかなかえげつない、なんでこんなところ通ろうとした。

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 ↑おかわり。わざとだろ、これ。子供が水たまりをわざとキャーッて通るやつじゃん。

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 ↑3杯目。まともに見えるけど、本来だとこれもまあまあ来てると思う。

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 というわけで、まずは1杯目の車窓。

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 ↑内海方面。砂地・湿地と湖の向こう側に、小さく対面の街が見える。へばりつくように生えてる植物が(通常使われる言葉の意味とは異なる感じで)水水しい。

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 ↑これが反対側の窓から、つまり、外海のほう。

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 海沿いを抜けたなと思ったとしても、なおそこかしこに、池だの沼だの川だの、どれともつかずに砂がぐずってたり藻がはえてたり水に浸かってたりというのが、メリハリなくだらだらと続く感じ。保存地区なんかじゃなくたって、いやだからこそ、なかなか趣深いじゃないですかね。

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 もちろん、土地がしっかりしたところまで行けば、田園になる。土地が肥沃ということかしら。

 ナルボンヌという駅を出ると、その2・おかわりの湿地車窓になります。

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 ↑こういう地図で表される土地に、

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 iphoneで撮ったジオタグ付き写真が、↑こんなふうに並ぶという。
 諏訪湖の御神渡りかなんかですかね。

 このためにローカル線で来た、という車窓をどうぞ。

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 いやもう、どっち側の窓からどこを撮ってるかわかんないくらい、どっちを向いても水なわけです。それが湖なのか池なのか沼なのか何なのかわかんないけど、とりあえずなんらかの水
 途中で強い雨が急にざざぁっと降ってきて、窓を水が叩く。水攻めかと。

 ↓俗にそっと出しと呼ばれる3杯目ですが、クォリティ下がる気配を見せない。

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 という感じで、パシャパシャ写真撮ってはきゃっきゃとはしゃいでます。

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 なおいま乗ってる↑この客車は、ヨーロッパでよく見る自転車を置いておけるタイプのやつで、広々として両サイドの窓を自由に見ることができ、しかも早朝のローカル線で人が誰もいないという、奇跡の空間です。

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 ↑湿地のあとに登場する謎の石城。
 調べてみるとサルス要塞というらしく、なるほど、歴史的にこのあたりはフランスになったりスペインになったりした土地柄なんだな、と。

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 ↑ペルピニャン着。8時40分頃、やはりほぼオンタイムです。
 ここはフランス側の国境駅です。昨日のイタリア国境駅・ヴェンティミリアよりもさらに整備されてて、オフィスにもカフェにもそれなりに人がいるという感じ。ていうか、もう正直ここ、歴史的にはカタルーニャって言っちゃっていいみたい、フランス国鉄の駅なのにだいぶスペイン語だらけだし。

 というわけで、ついにやって参りました、次はスペイン・バルセロナ行きです。


【egamidayさん、スペイン入国を果たす】

■10:00 ペルピニャン発 → 11:21 バルセロナ・サンツ着

 9時にようやくあいたチケットオフィスにて、無事、バルセロナ行きTGV9729便のパス用予約券(15ユーロ)を入手。

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 チケットを入手して気分を良くしたのか、ゆったりできるカフェで、アメリカーノとシトロンタルトを浮かれて注文。国境駅のソファでまったりしている。

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 15分ほどの遅れで、バルセロナ行きTGVに乗ります。
 バルセロナまでは1時間数十分程度。

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 いま、↑イベリア半島のくるぶしっぽいところを南下してますから、駅を出て10分もすると。

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 前方左手に連山が見えてきました。
 位置的にいってあれがおそらくピレネー山脈、しかもその左端がまさに海側のはじっこあたりなんでしょう。

 もうすぐ国境、あの山を越えれば向こう側はスペインです。
 なかなか感慨深いものです、この1週間でバルト海を越え、ライン川を越え、アルプスを越え。そしてピレネーを越えればいよいよイベリア半島です。
 ね、来ようと思えば来れるもんですね。

 その山にどんどん近づいていきます。

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 近づいてきて、あれ、意外だったなと思うのが、そこまでやたらと高い山脈なわけじゃないんですね。端っこだからかもしれませんが。雪もないし。
 しかも、近づけど近づけど、上り坂になるわけじゃなくておおむね平原続きなんですよ。扇状地的なものくらいはあったりするのかな、でも、いまから山越えやで、おまえら覚悟ええか!みたいな雰囲気にはぜんぜんならなくて、ずっとのどかで平たい、田園風景ばかりがひろがるような土地を走ってるので。
 あれー、これっていつどうやって山越えるんだろう。下手したらこのまま、山肌にぼがぁんってぶつかるんじゃないかこのTGV。
 と思ってたら。

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 突如、近未来的な注射針型のトンネルが出現。
 吸い込まれる。

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 ほどなくして、吐き出される。

 あ、これがスペインかあ。 
 というわけで、スペインに入国したっぽいです。

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 スペイン側の国境駅・フィゲラス。
 なるほど、駅のサインがデザイン変わりましたね。

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 いよいよイベリア半島に入り、心なしか緑もずいぶんと濃くなってきたようにも見えます。
 あと、山越えてスペイン側もやっぱり平原です。そういう土地のつくりなんだな、ていうか、ピレネー山脈ってたしかイベリア半島とヨーロッパ本土が大陸移動でぶつかったときに隆起してできた、とかですよね。じゃああの山がかさぶたみたいになってずっと残ってるんだな、たぶん。

 というようなことを経て。
 定刻から15分程度の遅れで、バルセロナ・サンツ駅に到着です。

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 8ヶ国目、スペイン・バルセロナ。
 スペインは15年ぶり2回目。バルセロナは初です。

 いよいよ、ラストのポルトガルに王手がかかります。
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2019年12月08日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・6日目その2「絵描きアルル滞在期」(マルセイユ→アルル→モンペリエ) #2019GWeu

 6日目・5月2日(木)、昼過ぎ。
 現在地はマルセイユ。コートダジュール・南フランスを西へ向かっています。

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【アルルの町のキャラのこと】

■15:10 マルセイユ発 → 16:01 アルル着

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 次の行き先はアルルです。
 アルル、ああ、あのゴッホの。
 1時間後くらいです。

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 平原かなと思ったら、遠くのほうに岩盤のような山がひろがってたり、ごつごつした土地に緑がへばりついてたり、またもや謎の巨岩が出現して、やっぱりこの界隈の土地の在り方がよくわからない。ちゃんと勉強してから来たかったパターンのやつになってる。
 南フランスって、オシャレ観光やリゾートのような消費的なイメージだけ強くて、港の荒くれキャラはともかく、こういう地質キャラみたいのはほぼ意識してなかったので、だいぶ反省してます。

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 でもやはり、たまに見せるこういうキャラ。(ベール湖、もと海だったところ)

 そしてほどなく。

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 アルル駅に到着です。
 
 アルル。
 駅も町もほんとに小さいローカルなところですが、ギリシャ・ローマ時代からの歴史があり、ていうか一時期はローマ帝国の首都でもあったこともある町で、とはいえその後長いことパッとしなかったのが、ゴッホの目に留まり、ゴッホが世界の目に留まり、ゴッホ経由でローカルな魅力が世界に発見されましたが、実はローマ・中世時代の遺蹟のほうで世界遺産なんですよという、なんかこう、二極化してるようなキャラの町、という理解。

 時刻表と相談すると、早ければ1時間後、もう少しゆっくりすれば2時間後に、次の列車が出る状態。ですので、町を歩いてみてどうするかを決めます。もしホントに気に入れば泊まってもいいのです。
 なお、ネットやガイドブックで喧伝されていた荷物預け業者は廃業してました。本日2回目の、担いでいきます(涙)。

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 ↑ペタンクやってはる。

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 ローヌ川。

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 町に入る。

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 ↑アルルでの極私的なベストショットがこれ。
 なんていうかな、ガチの生活空間と、ガチの歴史遺構と、ガチの観光商売感が、ごった煮のようにごろごろその辺に転がされてるような感じがする。
 どういう心構えでこの町を歩いたらいいんだろう、というのを、はかりかねてるという感じ。それが、ベストショット。

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 ローマ時代の闘技場。

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 惜しみないゴッホキャラ推し。

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 裏手に入りこむと路地感はかなりあって、しかも決して磨き洗われてない生活感と歴史観。数百年薄汚れたままじゃないかという色合いの町並みで、あ、意外とアンチ観光商売感がすげえ伝わってくるなって。超有名地なのに、ここまで磨き洗おうとしてないんだっていうの、ちょっと感動する。
 年中大勢の観光客が訪れるというわりには、むしろ、地元の人たちの生活空間として成立しているというほうが強い町なんじゃないかなって思って、なんか、あまり長居したり踏み入ったりするの違うじゃないかなと思い始めた。

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 でもちょっと表に出ると、完全に観光商売感。

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 まあ↑ここはミーハーにならざるを得ない。
 ゴッホさんは2年このアルルの町にいて、その滞在期間で300作描いたらしいですよ。うん、やっぱり、腰を落ち着けて暮らすのに吉な生活空間じゃないかなって。そういう空間のままであってほしい、そうしたらまた来る、という非常に矛盾した想いを強くしたりしてます。

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 アルル駅に戻る。
 なんだかんだで、1時間で終わらせてきました。なんていうかな、町に繰り出してみたものの、最初の「心構えをはかりかねてる」感が終始拭えず、この町っていったいどういう町なんだろうというのがいまいちピンと来ず。ていうかそもそも「町」とはなんだろう、その見どころとは、構造とは、いや、自分にとって「町」とはいったい何なのか、という哲学めいた問いが浮かんでしまい、適当に写真だけ撮って早めに切り上げました。

 まあ、1週間近く旅行してると、後半にはそういうことがまま起こります。
 そういう頃合い、”潮時”にさしかかってきてる、ということです。


【モンペリエの街のキャラのこと】

■17:05 アルル発 → 18:15 モンペリエ着

 アルルから、今宵の寝床・モンペリエに向かいます。

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 アルル駅を出てしばらくしたころ、通路をはさんで右側のシートに座ってたご婦人がしきりに窓の外の写真を撮ってはって、ああ、ローヌ川だなあ、これから橋で川を渡ろうとしてるところかしら、とか思って、自分は左側に座ってますから左手の車窓にぼんやりカメラを向けてみたんですが、そのあたしの様子を見てたそのご婦人がフランス語で強めに「***、***」て、何かを訴えかけてくる、ていうか、右手の窓の外を指して、どうも「ちがうそっちじゃない、こっち撮れ、こっち」的なことを言ってるらしいのです、えっ、何、なんかあんの??
 写真は撮れませんでしたが、窓の外を見ると確かに、ローヌ川をはさんで橋のこっちとあっちに2つの町があり、それぞれに古い城郭というか要塞のようなものがどしんと建ってる、町の屋根も褐色で、いかにも歴史的名所でございという感じのところ。

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 Googleマップで現在地を確認すると、タラスコンとボーケールという町でした。どちらも古代からの歴史のある町で、ローヌ川の東側・タラスコンのタラスコン城は15世紀のものらしい、ああそれは行ってみたいねえ。ボーケール城のほうの歴史は詳しくはわかりませんでしたが、極私的にはこっちの見た目のほうが好き。なお、wikipedia情報では「古くから土地と水利を巡って争いが絶えなかった歴史的経緯から、人的交流は極めて乏しい」などと不穏なことがさらりと書いており、まあwikipediaの言うことではあるものの、川はさんで2つ城が建ってたら、そりゃなんかあったんだろうなとは思いますよね(中世のフランス領vsプロヴァンス領、らしい)。

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 あとはおおむね↑田園風景で。

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 モンペリエ駅に到着しました。

 モンペリエ。
 大学がある街ということで寝床地に選びましたが、モンペリエ大学って医学系で、13世紀で、ノストラダムスですね。

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 それなりにでかくて、トラムも次々走ってて、かなりの人出があって栄えているし、その人出は通勤者や学生や買い物客のそれであって、まさに現代的生活空間の街、という感じです。もちろん近世以降からの町並みや建造物もそれなりの歴史的雰囲気あるんだけど、ここにいる人たちがふつーに現代的生活で暮らしやすそうに暮らしてるから、よそ者の自分もそういう街だと思って行動しますよね。
 結果として。

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 ↑こうなる。
 替えの靴下、4足9.90ユーロを調達しました。
 ほかにもスーパーで小物とか惣菜とか買い出ししてた。

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 さらに、ゆるやかな上り坂になってる街をがんばって歩いていくと、↑小さな凱旋門と誰かの騎馬像(註ルイ14世)がある公園があって。

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 高台の先には、↑古い時代の水道橋が延びている、という。
 ここから三方くらいはあたりをぐるりと眺望↓できます。

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 宵の口に高いところにのぼると、こんなところまで来てしまったのだなあ、という感慨が深まる。
 対馬の遠い海岸まで来た時のことをなぜか思い出します。

 さて、大学街ということで過ごしやすかろうと宿泊地に選んだわけですが、まあたしかに学生が多い、繁華街にはもちろんのこと、この公園の芝生にもこの高台にも水道橋たもとの緑地にも、学生グループがたむろしてなんやかややってるわけですが、どちらかというと”学部学生キャンパス”っぽさというか奔放な方の学生らしさで、無邪気にはしゃいでるやつらが多い。スケボーしたり、カポエラ踊ったり、ていうか緑地で酒飲んで騒いでたり。屋外での酒系のはしゃぎはあんまり見ない光景だからちょっと珍しいなと思った。大学街でも、あーそっち系かー、ていう。街のほうでも、なんかショーウィンドウのガラス割られてるところとか結構多かったしな。


【南フランスでもビールのこと】

 もう夜も8時をとっくに過ぎて、どんどん暗くなってくるし、思った以上に疲れが出てる(注:昼間に荷物担いで1時間街歩きを2ターンやってる)ので、モンペリエはここまで。

 なお、「モンペリエ ビール」で検索したところ、駅前の好立地に「Microbrasserie」と書いた店があったので、やってきました。Barboteという名前の店です。

 La Barbote Microbrasserie bar restaurant a Montpellier
 http://microbrasserielabarbote.com/

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 Microbrasserieと銘打ってる通り、ここで作ってここで飲ませる、というバーで、そのラインナップを見るとヨーロッパやこの土地の伝統的なのというんではなく、やはりいまどきの流れでよく作られてるスタイルのやつですよ、という感じ。それも、カウンター奥のボードにいろいろ書いてあるのが楽しい。

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 ミルクシェイクIPA、あっさりしてるのでふつーに飲んでる感じ。

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 レッドIPA、Ali shuffle。なんかこれも、あっさりしてるというかゴクゴク飲む感じなのかなって思った。

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 確かにあてでポテト注文したにはしましたが、こんなことになるとは思わないじゃないですか。

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 店先に貼ってあった図。LOD(参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:LOD_Cloud_Diagram_as_of_September_2011.png)かと思った。

 こんな感じです。

 全体的なトーンから言って、そろそろ飽きが来始めてる感は否めないわけです。いつもより早めかなとも思うのですが、たぶん飽きが来るのは日程の長い短いが問題じゃなく、後半になるにつれて帰国便のためにルートを置きに行ってる感が出てくるので、それも一因かなと思われます。まあこういう倦怠感はよくあることです。

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2019年11月06日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・6日目その1「波はどこへ帰るのか」(ジェノバ→マルセイユ) #2019GWeu


 6日目・5月2日(木)。
 午前6時に、ジェノヴァの駅におります。
 鉄路旅行の朝は早いのです

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 朝、ホテルから鉄道駅にたどりつくまでがひと騒動でした。
 6時過ぎの列車にまにあうようにと、あたりまだ真っ暗な5時台に宿を出るわけですが、まず駅向かいバス停の場所がわからない。ホテル最寄りのバス停はきのうの到着時に降りてるからもちろんわかるのですが、今度は駅向かいだから通りの向こう側よな、って思うじゃないですか。ないんですよ、対面の通りにバス停が。しょうがないから、逆向きバス停で待ってる地元の初老おばちゃんが、まあこの時間から働きにでも行くのか、ちょこんと座ってるから、駅向かいのバス停はどこですかって尋ねるじゃないですか。
 イタリア語しかしゃべれないんですよね、おばちゃん、そりゃそうだ。
 でもこんな真っ暗な早朝にこのおばちゃんしか見あたらないから、一生懸命に「ステーション、ステーション、バス」って言うんだけど、ええーわからへん、っていう顔しかしないし、イタリア語で駅ってなんだっけなー知ってるはずなんだけどなーって思って、ひねり出した挙げ句に「gare、gare」って言ってみたりしたけど、それイタリア語ちゃう、フランス語や。きのう・おとといの短期記憶に刷り込まれたフランス語や、っていう感じで、それでもなんとか「バス、バス、こっち、こっち」って身振り手振り続けてたら、「*****、******、*****」って100%わかんないんだけど、なんとなく手振りで100mくらい遠くに見える車通りを指してあっちへ行けと、「*****スタツィオーネ****ストラーダ******チェントロ****」と、ふんわり聞き覚えのある単語をつかみとれたりして、どうにかこうにかコミュニケーションとって厚く御礼を伝えたんだけど、全然離れた車通りまでトコトコ歩いてったところに、なるほど確かに目指すバス停があったから、この位置関係おかしすぎないかって思うんだけど、まあそれもこれも全部ひっくるめてあの初老おばちゃんのおかげであり、こんなふうに、いろんな人たちに支えられて旅をしております。

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 イタリアの駅の朝食が、朝食の中では一番好きかもしれない。(主に生搾りオレンジジュース的な意味で)
 という中での、今日の目論見です。

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1. リビエラ・コートダジュールの海岸沿いを、鉄道で移動する。
2. 途中下車できる南フランスの町があれば、途中下車する。
3. モンペリエで泊まってもいいし、その手前でもその先でもいい
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 予習した今日の路線はこんな感じ

 ジェノヴァ (ここからずっと海沿い)
↓サンレモ
↓ヴェンティミリア(国境手前)
↓(国境)
↓モナコ
↓ニース
↓カンヌ
↓サンラファエル 
↓(だいたいこの辺までが海沿い、ここから内陸)
↓マルセイユ
↓アルル
↓アヴィニヨン
↓(カマルグ湿原あたり)
↓ニーム
 モンペリエ

 今日は、リビエラ海岸・コートダジュール・南フランスを鉄道でぐっと移動して、いよいよスペインに近づく、という日です。
 そう、なんだかんだいいながら、明日5月3日の夜21:43にはマドリード発の夜行に乗らないといけないわけなんで、いよいよ終盤戦にさしかかってるわけです。

 とあるリスクから辛くも脱しつつ、いつものようにノートの手書き時刻表とにらめっこしながら、まずは国境手前のVentimigliaへ向かいます。


【egamidayさん、リビエラ海岸・コートダジュールを行く】

■ 06:07 ジェノヴァ発 → 09:03 ヴェンティミリア着

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 雲が厚い…。
 西リビエラの湾岸車窓を楽しもうかと思いきや、どっしりした曇り空…しかも午後から雨という予報。
 車窓も、ただのローカル線だな、っていうのがしばらくだらだらと続いたところで。

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 車窓が突然のリゾート感を発動して来ました。
 なんだ、やればできるじゃん。

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 列車はリビエラ海岸、リグーリアの海をすれすれに通り抜けていきます。
 グイグイとサザンオールスターズ感も増してきています。
 いずれが江ノ島か湘南海岸かと。波はどこへ帰るのかと。

 にしてもやはり雲がぶ厚い。旅先の天気と地頭には勝てない、とはよく言ったものであります。

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 ローカル便だからなのか、リゾート地だからなのか、このあたりからコートダジュール界隈まで、かなりと短距離間隔で刻むように駅があって停車します。そしてその駅がいちいちリゾートっぽかったりプチかわいかったりします、↑これなんかもそう。

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 ↑地元的な謎の朝市みたいなのもやってる。ボルディゲーラ駅付近。

 というようなリビエラ海岸を経て。

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 国境手前の駅、Ventimigliaに到着しました。ここもやはり、ほぼ定刻。
 国境だけあって、駅も町もまあまあちゃんと栄えてて、ちょっと休憩に立ち寄ってもいいレベル。
 なんですが、乗り換えは20分しかありません。

■09:24 ヴェンティミリア発 → 10:21 ニース着

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 ここからフランス再入国に向かいます。車輌はSNCF。

 さようならイタリア。
 やっぱりイタリアが大好きだ、ほんとはイタリアに居たいあ。

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 わりとすれすれだったり崖っぷちだったりするような海沿いを通り。

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 再度フランスに入国したのでした。
 ただいまフランス。
 いわゆる南フランス界隈には初めてやって参りました。

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 そして湧き上がる熱海感
 フランスに入国すると目立って大きな集合住宅や整備された街が続くようになりました。
 ていうか、あの見えてるあたりがモナコなんだろうか??

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 というわけで、↑この謎のトンネル内駅、ここが7ヶ国目モナコ公国・モンテカルロ駅になります。
 途中下車するわけではない以上、なんか旅情もへったくれもあったもんじゃありませんが、これも1国分のカウントです。
 でも結局、どこがどうモナコだったのかはわからずじまい。

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 人工リゾート感がだんだん強くなってきたあたりで。

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 10時21分、ニース駅に到着です。


【ニース60分弾丸ツアー】

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 ニースと言えば、コートダジュール・高級リゾート地の権化みたいな名前じゃないですか。
 さすがに観光客も多いせいか、↑自動改札機ですよ、こういうのあんま見ないでしょう、こちらでは。
 
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 到着が10時21分、次の便の発車が11時23分。
 1時間あるな。
 というわけで、”時間制限街歩きの術”のパターンです。時間いっぱい行けるところまで歩いていって、半分時間が経ったら即座に戻るという、弾丸ツアー。

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 駅前インフォで観光地図を手に入れ、街の構造と距離感をざっと確認して。
 まずはこの大通りをバサッと突っ切って、海岸を見に行く。
 すぐさまきびすを返して、トラムで駅へ直帰。
 よし、その法案可決。

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 とりあえずガシガシ歩きます。
 コインロッカーに荷物を預ける暇もなく、キャリーケースをリュックモードに変形させて、力業的に1時間歩くという。なかなかの修験道です。

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 あー、なんだろう。うまくいえないけど、金と暇があってしかも特に下品過ぎも上品過ぎもしない人たちが、数日無目的に過ごしそうな、「おりこうさん家族」っぽい街だな、という感想くらいにしときましょうか。ガラの悪さも排除的なハイソさもあまりなく、消費の街だなとは思うけどツーリスティックさもマクドナルドっぽさもあまりない。
 地元の裏路地に行くとまた雰囲気ちがうらしいとも聞き及びますので、それはまたいつの日かの楽しみに。

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 街の街路樹や山の植物が若干の南国感、南国過ぎず、でもぬるく南国。
 海岸が近づいてきましたが、この時点でもう息があがってます。

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 はい、海ーっ。
 穏やかだねえ。

 うん、よし、海見た。
 じゃあ戻ります。(笑)

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 この時点で残り30分あるかないかくらいでしたが、トラムをつかまえて、無事に駅まで戻ってきました。正味歩いただけだったなあ、息ぜえぜえ言わせて。
 と、そこまではいいのですが。

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 あれ、そういえば↑自動改札機じゃないですかね、この駅。
 ユーレイルパスって、どうやったら改札通れるの?

 ここでいきなり焦るわけです、ただでさえ人出の多い駅で、不慣れな自動改札のためにあちこちでブザー鳴らしてる乗客が何人もいるなか、見渡しても駅員らしき人がぜんぜん立ってない。おおう出たな、ヨーロッパ流の塩対応、日本の新幹線口とはだいぶ手当がちがう。
 じゃあチケットオフィスで聞けるかな、と思いきや、切符を求める客が長蛇の列をなしているという。
 困ったなとキョロキョロしてると、ああこれか、というものを発見。
 改札口で乗客が駅事務員と話すためのインターホンです。
 んー、この喧噪の中で、ややこしい話を、英語で話すのかあ、いやだなあ。
 と苦虫をかみつぶしたようになりながら。
 できるだけ大きく、区切るような声で。

 「アイ ハブ ユーレイルパス。ハウ キャナイ エンター」
 「何人?」
 「ワンパーソン」
 ぷしゅーっ。

 あっさり開いた(笑)。
 まあ観光地だから、英語不慣れ客もユーレイルパス客もあるあるなんでしょう。

 ニースの想い出はそのくらいです。


【岩に次ぐ岩の南フランス】

■11:23 ニース発 → 14:01 マルセイユ着

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 というわけで、無事、次の列車に乗れました。
 次は2時間半かけてマルセイユ向かいです。

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 ニースを出たあたりから、空がきれいに晴れてきて、車窓がやっとのことでコートダジュールとしての自覚を取り戻したようです。
 よかったねえ、サザンもこれで浮かばれるよ。(謎感想)

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 カンヌ駅。
 映画ポスターがたくさん貼ってある、ていう。

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 完全にリゾート海岸としての自信をとりもどしたこの海をごらんください。
 あと赤いのは火成岩だとかで、このあたりを”黄金の断崖”と呼ぶとのこと。

 このあと、サンラファエルという街を過ぎると、内陸の方へ入ります。

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 今度はブドウ畑に次ぐブドウ畑。褐色の集落、からの、ブドウ畑。
 というか、内陸というよりずいぶん山がちな土地柄なんだなという印象です。なだらかな山々にぐるりと囲まれた感があるなと思えば、遠くにわりとゴツい岩張った山がひかえてたりしてる。
 このへんはローカルな山岳鉄道も楽しめるらしく、次にゆっくり来るときはそこ向かいだねえ。

 しかも。

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 ↑マルセイユ近くなってきたころ、突如として現れる謎の巨岩。なにあれ、人工物じゃないとしたら何なんだろう。
 さらにオバーニュという町からマルセイユに入ろうとするあたりで、白くてゴツゴツかつ凸凹した岩山がだだっ広くひろがっているところ(注:カランク国立公園の山手側にあたるらしい)があって、その正体も経緯もわからず、地質学的素養の無い自分を呪うしかなかったわけです。タモさん連れてきてよと。

 マルセイユに到着。

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 …え、マルセイユってこんなでかい街だったんだ。
 勝手にニースとどっこい扱いしてましたが、市の人口でいえばパリに次いでフランス第2位でした、大都市であり、大港湾都市であり、そして地中海に臨む大国際都市であると。

 次の電車まで1時間あるので、昼食にします。

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 適当に入った駅併設のオープンカフェで、なぜかイタリアンで、魚の気分だからという理由だけでサーモンを選んだ結果↑。
 ここで米にお目にかかれるとは思いませんでしたね。
 鮭に米、すばらしい相性じゃないですか、和ですよ、和。
 これに卓上の塩とバルサミコ酢を注意深い配分で調合すると、鮭の脂と米の糖分が調和して、和風味がグッと増すわけです、すばらしきかな卓上調理。
 ここまでくるとバジルソースですら、春菊か何かと似てる気がする、味覚は騙されやすい。

 さてその食事中のこと、オープンカフェの目の前の通りで喧嘩インシデントが発生。ワイシャツ姿でビジネスマン然としてるけど短気そうな男性と、ひげ面の濃い男性とが、文字通り「殴りかかる」かたちの乱闘を始め、連れが押さえ込む、カフェのがたいのいいシェフが声をかける、路上のジベタリアンが野次るなどして止めにかかり、おさまる、離れる、挑発する、追う、威圧する等が数ターン繰り返され、最終ポリスメンが登場してふんわり解散するも、今度はポリスメンがジベタリアンのポケット内を取り調べにかかるという不穏ぶりを見せるわけです。
 さすが、マルセイユ。近年は改善されたよと聞くも、かつては治安の悪さで鳴らしたマルセイユ。フランスと言っても南だし、ラテン系だし、地中海岸の港まち、船と港という荒くれな土地柄であることには変わりないんだな、という感じです。ていうか、何をあんなに怒ることがあんの?ていうファイトぶりだった。

 なるほど、南フランスに来てます。

 後半へ続く。

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2019年11月04日

2019年10月のまとめ

■10月のまとめ


●総評

 いや、もっとやれたのでは。


●10月のまとめ

・寄席が本格的にスタート、順調な滑り出し。

・ベビーピー「ラプラタ川」@岡崎別院。安定のテント芝居、日系パラグアイ移民と能・隅田川を題材に、越境、漂い、記録と眼差し、家族同胞と百年の大河ドラマ、切実に会いたい、割り込み割り込みで語りが何層にも重なっては、剥がれて、私たちを知って、語って、眼差して、溶けて消えてっていう。

・自宅整備、押入れがシステマチックになる。

・「文化財よ永遠に」展@泉屋博古館。修理のテクニカルな話ばかりかなと思ったけど、いろんな立場や時代の人のどういう思いで伝えのこされきたんだよ、的な話(大覚寺の僧侶とか八瀬の住民とか)がいろいろあって、よかった。

・「縦軸を「いまあるーまだない」、横軸を「増やす・続けるー変えるー減らす・あきらめる」にして、図書館の機能やサービスをポストイットに書いて貼っていく。横軸にするのは、縦軸で上下に配置しちゃうと生々しくてとげとげしそうだから。」https://twitter.com/egamiday/status/1181523510117617664

・『日本の文化をデジタル世界に伝える』。たくさんの永崎さんを育てるための本。

・台風とセキュリティ意識。台風なめんな、豪雨なめんな。

・あいちトリエンナーレ。「ダイレクトな政治的メッセージの投げかけや、気持ちを不安にさせたり、ていうか物理化学的に身体攻撃してきたり(何あのメンソール部屋、秒でギブアップした)という感じだったので、あれだけを槍玉にヤイヤイ言うてる輩はよっぽどアレだけのアレだな、と理解」「アートって偉大だな、と再認識した。芸術がというより、アートが。ワークが。表現が。人が思う思いを思いの丈表現することが。そして、その巧みさと沈思黙考が、という感じで。」「というわけで、egamidayさんはegamidayさんのアートを実践してください。」

・円頓寺商店街@名古屋

・Yマーケットブルワリー@名古屋

・現代思想「図書館の未来」

・ハゲタカ研修何も聞こえない事件

・日本図書館情報学会研究大会

・(1日目)「まとめ。別府、箱崎。電子書籍は安くならない。図書館員は本の制作現場を知らなすぎ。アルマ。クイズ。研究データの人材と図書館的ビジネスチャンス。インフラ整備とゴーサイン。DOI。海外日本研究と研究データ。海外日本研究の乖離。など。」

・福島幸宏「デジタルアーカイブ環境下での図書館機能の再定置」 

・サンド飲み、というセーフティコンテンツ

・「途切れがちな #sparcjp201901 を仕事ながらで聴いてての極私的感想は、専門家と非専門家を2階調で捉えることが今時無理な話で、専門家がブラックボックスだった頃に比べてリテラシーもツールも向上してるから、その距離感の近さをポジティブに活用しない手はないよな、ていう」

・遅れてきた時代祭

・坂口貴弘「米国型文書整理法の形成と図書館界:「目録いらず」の検索手段をめぐる模索」

・「ニオノウミにて」@旧明倫小学校

・「文博界隈の近代建築と地域事業」@京都文化博物館

・「国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスにおける海外対応(ノート) - egamiday_wiki」

・調整活動、直前でメキメキと効果があらわれるも、それはそれで本意ではない。

・「殴るなら図書館情報資源で殴る。」

・自宅クライシス


●10月の進捗状況

・執筆: 年内に書くべきものを書き終わらす →2勝1敗1引き分けくらい

・冬支度@自宅整備 →引き続き

・エクスカーション@関西近郊 →天気悪かったよね?

・人間ドックへの調整活動 →うまくいきすぎて失敗というパターン


●11月の月テーマ

10月と変わらないのがつらい。

・執筆: 年内に書くべきものを書き終わらす。

・冬支度@自宅整備

・エクスカーション@関西近郊



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2019年10月17日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・5日目その2「パスタはもっちりだ」(ジェノバ) #2019GWeu


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 5日目・5月1日(水)、午後3時半。
 6ヶ国目、イタリア・ジェノヴァに到着しました。


【ジェノバってこういうことかあ】

 気温17度らしいですが、日射しが強いせいか充分に暑い、早くも南国の空気を感じます。

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 ↑ジェノヴァ駅の駅舎、特にその正面は非常に古めかしく、いやそれは様式がというより歴史的な”汚れ”を感じさせ、そしてその汚れなど意にも介さない風で歴史遺物を遠慮無く現役で使い倒してる、という感じがします。ガラスドームで全体を覆ったストラスブール駅とはだいぶノリがちがいますね。

 とりあえず、今朝ほどネットで予約したホテルへ向かおうと、駅前のニューススタンドでバスチケットを購入し、路線バスに乗り込みます。道案内はGoogleマップさんではありますが、チケットを売ってくれる人、その場所を教えてくれる人、バスを運転する人、みなさんいちいち人当たりが良いから、さすがイタリア、イタリア大好きって思いますね。

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 ジェノヴァは海と山に挟まれた港町で、ひとことで言えばシアトルや神戸のイタリア版という感じ。横に長いからか、高低差があちこちでちょっかいかけてくるせいか、歩くのちょっとしんどいかな、という印象があったりしますね。徒歩のみの路地や歴史通りもあるかと思えば、車道は歩きづらかったり、自動車しか通るの無理だろうというような山裾トンネル的なものもあったりして、がんばってバスを乗りこなしたほうが得なんだろうな、という印象。ただしそのバス停も間隔が広かったり、中途半端だったり、本数が少なかったり番号がさっぱりだったりして、旅先のバスってただでさえ難易度高いのに、ここはさらに上級者コースのような気がします。観光客多そうな町ですが。
  
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 ホテルにイン。
 フロントのマダムが、これもやはり人当たりが良くて親切で、しかも有能。「お部屋、ご予約のよりも広いのにしときましたんで」とかさらっと言わはる。あと、地図でおすすめのローカルフードレストランもちゃちゃっと教えてくださる。ホテルのフロントさんが有能だと、旅がはかどるんだなあ。

 というわけで、ジェノバ町歩きです。

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 ジェノバとは。
 (註:このあたり、アタック25で児玉さんが最終問題のあとである都市の名はの問題を解説する時のノリで)
 コロンブスの生地でもあり、ガリバルディがシチリア遠征の拠点にした土地でもある海運の街・ジェノバは、イタリアの北西部、長靴が大陸にくっついた付け根あたりにあります。地中海に面した港湾都市で、前は海、うしろは山。ヴェネツィアやアマルフィのような古くからの海洋都市国家で、地中海では相当ぶいぶい言わせてた土地柄なので、中世近世当時の豪邸がいまも街の中心部にならんでるし、その後も港と海運の機能は近代以降現在に至るまで現役なので、後述の山の上から眺めると港自体がやぱりデカい。
 とはいえ、いまはどちらかというと古い時代の町並みや港を古いまま残して古いまま経済を続けている、というレトロ感がある。中世近世当時のぶいぶいした裕福さがずっと保たれていたわけでもなく、そりゃ衰退もするだろうし、だからマルコのお母さんは南米まで出稼ぎに行っちゃったんだな、とかなんとか。
 あとこの街にはキオッソーネ美術館という、東洋・日本の文物コレクションではイタリアでも有数の重要施設があるんですが、えーと、労働者の日は祝日ですね、はい、縁があったらまた来れるでしょう。

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 まずはストラーデ・ヌオーヴェと呼ばれる、歴史的目抜き通り。
 この通りのそこかしこにどっしりと建っている邸宅群が、中世近世のはぶりの良かった時代の貴族的な建築物たちであり、バロックやあロココやあルネッサンスやあ、ファサードやあ漆喰やあ天井装飾やあと、まあかまびすしいところ、だという理解。

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 残念ながらひとつひとつ見ていくほどの時間はさすがにないので、外見だけをざっと味わって、ジェノバってこういうことかあ、という気になってる。

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 細く入り組んだ路地や高低差が奥行きを生み出すダンジョン感も魅力です。開発・破壊もさほどされてない。


【egamidayさん、ケーブルカーで高台に登る】 

 街中にケーブルカーの駅があって、そこから背後の高台に登っていけるらしいので、上からの眺めを求めて行ってみました。
 Zecca-Righi線、できたのは19世紀末らしいです。

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 観光客と地元民のミックス的な感じ。

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 途中カルボナーラ駅等を通る。

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 上から下りてくる車両と、駅ですれちがう。

 ぎこぎこと登っていく途中、最初のころは岩を掘ったトンネル坑内のようなところを延々のぼっていくんですけど、そのトンネル内でしばしば立ち止まって、じーっと待ってるという時間が発生し、え、これいま何待ち?と不安になるのですが。要は、この立ち止まってる時間帯は、下り車両が途中駅に停車して地元民のお客が乗降してはるというやつですね。上の方と下の方とで駅が同じ距離の位置にあるわけでもないので、そうなる。

 全長1.4キロ、高さ300m弱、まあまあの時間をかけて、終点。
 その展望台からの眺めが、↓こう。

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 神戸だなあ、と思いますね。神戸大学に来たみたいになってる。
 神戸大学さんもケーブルカー作ったらいいのにね。
 あと、地中海の穏やかさと晴れ渡った感じの空が、絵になる。

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 下ります。

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 ↑初夏の緑まばゆさと、トンネルの近代遺産感が、車窓を際立たせてる感じ。
 以上、ケーブルカーでした。


【egamidayさん、ジェノヴェーゼの布パスタを堪能】

 次に、港方面へ向かおうと↓路地に入りこんだところ、

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 あまりの路地の狭さとそれに比べての建物の高さで、もはやこの入り組んだ路地エリア一帯がアーケード街かのようにすら思えるという。しかも高低差がある。見通しが悪い。暗くて人がいないし、労働者の日のためか商店ほぼ全部閉まってるので、もはやリアルに物騒なダンジョンに来たな、というビクビク感。
 これほんとかな、だってホテルでもらった地図にはわりと太めの道路っぽく書いてあったんですよこの道。

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 そしてそこを抜けて港そばに出ると、一気にリゾート感。
 
 ホテルのフロントさんに、リグーリアのパスタとシーフードが食べたいんだけどと相談したところ、教えてくれた店「Trattoria Vegia Zena」がこのあたりにあるので、夕食をいただきに行ってきました。
 食レポです。

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 特にこれといった高級感も観光地感もキャラ立ち感もなく、地元民がふらりと食事しに来そうな感じしかしない、大衆食堂っぽい見た目ですが。
 注文は、せっかくのリグーリアなのでシーフードのミックスプレート的なものと、ジェノバと言えばジェノヴェーゼパスタ、しかも、ネットの写真で見つけてた、ラザニア生地みたいな布状の平べったい生パスタを、奥さんにわざわざ写真を見せて念を押すという慎重さを見せています。どんだけ失敗したくないんだと。

 出てきたシーフードのプレートが↓こちら。

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 いやもう、「速報:美味い」が出るでしょう、これは。
 食材自体は見てわかるものであり、味もお酢をしてあるかしてないかの差があるくらいでだいたい予想つくものではあるんですが、ともあれ、そのいちいちが美味い。
 中でも美味かったのがイカで、イカはそりゃイカの味ですけど、ゆでたてでほんのりあったかくて、ふわっとやわらかい、つまりイカによくある固くてグッと噛まなきゃいけないという感じがない。イカってこんなにふわっとしてんだー、という喜び。あと、ああイカだよなあというような臭みもない。なので、イカを食べることを想像したときに思い出す”嫌さ”が全部なくて、”良さ”だけがある、っていう。当時のツイートで「イカすごいよなあれ」としみじみ繰り返してる、そんな感じ。
 他の食材も、おおむね嫌さがない。

 そして、↓パスタがこちら。

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 調べたところによると、ジェノヴァ地元のパスタでジェノヴェーゼソースに合わせられるという、「Mandilli de sea」(またはfazzoletti di seta)、「絹のハンカチ」という名前のラザニア生地状パスタらしいです。ジェノヴェーゼで使われる代表が、こいつと、もうひとつネジネジのパスタらしい。
 まずこの麺、あえて麺と言ってしまいますが、まず見た目のつやつや感でもうすでに期待がふくらんでしまい、口にふくんだらこれが期待をさらに越えてくる感じで、つるっ・くにゅっ・もちっの最高のやつじゃないですか。食感の触感が官能的なんだもん、なんかもう、永遠に口に含んだままでいたい、っていう。これをナイフで切るときのちょうどいい弾力な手触りが、またすごく心地いい。あ、手触りも味なんだな、って思った。
 そしてバジルのソース。実は白状すると、ジェノベーゼソースのパスタってそんなに好きじゃないんだよな、バジルくどいしな、でも本場だから食べとかないとしょうがないよね、っていうくらいのノリで注文してたのですが、こってりしてるのにバジルが青臭くない、これもバジルから思い出す”嫌さ”がここにはまったくなくて、さっぱりしてる。バジルはさっぱり、松の実はこってり、ああそうか、豆なり実なりは潰してなんぼなんだな、と。だからもこうれは、バジルのソースではなくて松の実のソースですね、そりゃ美味いわ。

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 「デンマークの豚」に続く、今回の旅行で得られた食のトップ3、「ジェノヴェーゼの布パスタ」。ペロリアンです、ごちそうさまでした。


【egamidayさん、イタリアでも無慈悲にビール】

 街歩きその2、もうちょっと東側のフェッラーリ広場付近です。

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 ↑サン・ロレンツォ教会。
 白黒のファサードが随分オシャレな男前じゃないですか、どうしたことだ。

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 ↑コロンブスの生家(復元)。

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 それなりに現代都市なのに、こうもあれこれ古いのが街中にちゃんと置いてあるのは、さすがだなって思う。

 そして、宵闇と街灯りがちょうどいい具合にとけあう頃合いになって、通りを行き交ったり店先で飲み合ったりしてる街の人たちの、幸せそうな様子。それが観光客であっても地元住民であっても、幸せそうだからいいじゃないですか。
 イタリアのそういうところが好き。

 自分も幸せになりたい。
 というわけで、今夜のビールです。

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 イタリアでも無慈悲にクラフトビールを求め、見つけたのが↑「Scurreria Beer & Bagel」という名前のお店。イマドキ流行りっぽい感じで、まあまあ混んでて、カウンターの末席にちょこんとお邪魔する感じで。誰かのでっかい飼い犬が足下をふぁさふぁさするんですが。

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 ↑おわかりいただけるだろうか。欧米のいろんなところの良さげなのを集めましたよ、という感じで、全14種類、小さめのグラスで3.5ユーロ。通わざるを得ないじゃないですかこんな店、なぜ京都じゃなくてジェノヴァなんだ。京都であれよと。

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 Brasseria Della Fonte というところの↑Assassin Fogという名前のビールで、セッション・ニューイングランドIPAという造りらしい。アルコールが低めなのはありがたいんだけど、でもセッションでも酵母感はもうちょっとがっつり欲しかったけどな、と感じたらしい。

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 Fyne ales, Sour friendsという名前で、ベルリーナヴァイセでマンゴーがどうのと書いてある。オーダーすると、マスターが念のためという感じで「酸っぱいんだよ」とアラートしてくれる、ベルリーナヴァイセだしねえ。そして、案の定サワい。マンゴー感的な甘み香りはわかる。あと、スイカ汁みたいなちょっと瓜感があって、それが意外とサワいのとちょうど合ってる気がする。

 そんなふうにダラダラ飲んでると、次に飲もうかと思ってた11番ドイツのラガーが消えてしまいました。もちろん、続いて新しいビールが書き込まれます、同じくドイツのメルツェンです。メルツェンかあそうか、どうしようかなー。

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 Extraomnesというところのトリペル。トリペルなんて強いの飲んだら、一段と酔いがまわってしまうではないですか。泡がもこもこしてて、その泡がさすがに甘くて美味い。そして、泡の時点で早くも酔いがまわりそうになるっていう。

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 明日はどっちだ。いや、ホテルはどっちだ。

 結果的になんとか無事に帰り着きましたが、ジェノバにも行きつけになる店が出来てしまいました。次にこの街に来るときは、この店の最寄りで宿をとってください。>申し送り事項


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2019年10月15日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・5日目その1「はるかなジェノバを目指せ」(リヨン→ジェノバ) #2019GWeu


【egamidayさん、リヨンを出てアルプスを越える】

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 5日目・5月1日(水)、午前8時。
 リヨン駅。
 これから出発、というタイミングですが、なぜかもうヘトヘトです。

 リヨンで有名なパン屋さんなるものをネットで見つけて、せっかくだから朝食はそこで調達しようと目論んだわけですが、重い荷物(註:5日目なりに増えてきてる)を担いで、歩きづらい通りを、10分ほど右往左往しながらようやくたどり着いてみると↓、見事に閉まってました。

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 5月1日、これが国際的に重要な「労働者の日」のスタートです。
 
 さすがに駅のスタンド的な店は営業してくれてるので、適当にパンを調達。
 それからのどが渇いてしょうがなかったので、エスプレッソじゃなくドリップコーヒーが欲しいなと思うじゃないですか。駅のコーヒースタンドでドリップコーヒーはあるかと英語で問うと、どうもあたしが何を所望しているかがさっぱりわからない様子で、英語がわかる別の店員が召喚され、ドリップコーヒーはうちの店にはないんですが、出たところにスターバックスあるからそこで買えるよ、と、まさかの案内をされてしまうという。さすが、フランスのエスプレッソ文化は堂に入ってるなと感服しましたね、フランスでドリップコーヒー飲むにはスタバ行くしかないらしいですよ。なぜか嬉しくなったので、そのままその店でエスプレッソもらっちゃいましたよね、っていう。

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 エスプレッソが大動脈から毛細血管へ染み渡る…。

 それはさておき。
 本日の予定です。

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■08:31 リヨン発 → 12:23 トリノ・Porta Susa駅着
■13:30 トリノ・Porta Nuova駅発 → 15:30 ジェノヴァ着

 これも一応”アルプス越え”になるルートらしいのですが、7時間ほどの行程でイタリア北西部・ジェノバに向かいます。
 今日はラクしたいし、せっかくのイタリアなので、3時台で宿インの予定。

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 ↑待合エリアで待ってますが、イスがいちいちオシャレで、これだと多少待たされても座ってていいかなって思えるので、公共物のデザイン性は大事だなって思いますね。

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 5分ほど遅れて発車です。
 そう、よく考えたらこの列車は”パリーミラノ便”などという字面だけでオシャレ感が沸き立ってくるような便になるわけで、かなり人気のためかほぼ満席の様子です。それでよくユーレイルパス用予約券なんか買えたなあと、リヨン駅SNCFのチケットオフィスの方に感謝してます。

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 いったん旧市街近くの駅まで行ってからの、出発です。
 さようならフランス。また会おうストラスブール。
 ちゃんと予習してからまた来ます、リヨン。

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 しばらくは平原でしたが、1時間も経つと山に入ります。

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 あっという間に車窓が山キャラに変貌したなあ、という感じです。
 とはいえ、ど高い山をガシガシと力任せに登って越えようという感じではなく、さっきから東西南北を右往左往うねうねしてて、走れるすき間を巧みに選んで走ってるというような印象。
 
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 シャンベリー駅の手前で、↑湖の脇を通ります。

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 山また山、ではありますが、秘境という感じはありません、民家やブドウ畑やローカル駅やが線路沿いにぽつぽつと続いてるという感じ。
 また、アルプスでもあるはずですが、「アルプス」ときいて想い描きがちな岩や雪や厳格さ標高高さがあるわけではなく、どこかおだやかでやわらげでカジュアルで、例えるならば「アルプスのお勝手口」みたいなエリアなのかな?という感じです。

 さて、時間的にも位置的にもイタリア国境が近づいてきた頃ですが、腕章つけた若者たちが車両に乗り込んできて、乗客ひとりひとりに声かけたり、荷物についてどうやこうやと尋ねたり…、あ、なるほど、一応国境越え前に軽めの”入国審査”イベントをちゃんとやるんだね、と。にしては、腕章以外はそのへんの大学生バイト然としたカジュアルな私服なので、ほんとかな?とちょっと戸惑うほど。
 ちなみにですが。車窓風景をiPhoneにおさめるために、デッキに出て窓からパシャパシャ写真撮ったりしてたんですが、なぜかデッキに折りたたみシートが備え付けられてあって、ラッキーに思って座ってのんびりしてたら、その腕章スタッフらしき人が「ごめんね、そこ私らのシートなんで、自分の席に戻ってね」とおっしゃる。なるほど、専用シートを備え付けてあるくらいには、ちゃんとした仕事なんだねと。しかも、たぶん車両数からいっても結構な人数いるんじゃないかな。

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 Modane駅を過ぎると、この先でイタリアに入ります。
 交替した車掌、英語のイタリア訛りが耳に心地よいです。
 ドイツも好きなんですが、イタリアも好きなんだなあ。

 で、お、こんなに長いか、と思うような国境の長いトンネルを脱けると。

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 Bardonecchia駅。イタリア側の駅に着きました。
 この時点で当便は30分ほど遅れており、アナウンスで「フィレンツェ行く人は、ミラノじゃなくてトリノで乗り換えたらいいよ」みたいなことを言うてはる感じ。

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 と言いつつも、わりと急速に高度を下げてきて。

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 12時半過ぎ、まあ言うほどの遅れもなく、6ヶ国目イタリア・トリノに到着しました。
 さて、駅のホームでぱしゃぱしゃ写真を撮ってるところで、なんとなあく気配を感じるなあ、と思ってたら。

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 ↑窓の向こう、車内の食堂車クルーがノリノリなの、お分かりいただけるだろうか。
 あの人らまちがいなく、イタリア側のスタッフだな(笑)。


【egamidayさん、ジェノバに到着する】

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 トリノはただいま21度。
 さて、トリノには駅が2つあるとかで、いまリヨンから着いたのは「Porta Susa」駅。次のジェノヴァ行きが出るのは「Porta Nuova」駅で、距離1.5km、20分くらいか。
 まあ街の様子も軽く見てみたいし、歩きでいいかなあ、なんつって。

 ・・・・・・

 (15分後)

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 …逆方向に歩いてた。
 やってもうた…。
 しかもめっちゃ暑い、こんな中もう歩くのイヤや…。

 しかたがないので、トラムのストップを見つけて待つことに。
 次乗るはずの便まで、わりとギリギリですが…。
 地元のカップルや子連れお母さんらに混じって、ジリジリしながら(時間的にも暑さ的にも)待ってると。

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 これでNuova駅に向かいます。
 Googleマップさんが「1.70euro」だと書いてくれてたのと、乗り合わせた地元の娘さんが「あの箱で切符買うんですよ」と教えてくれたのとで、焦りと不慣れな中においてもスムーズにトラムに乗ることができました。
 こんなふうに、いろんな人たちのおかげのたまもので、旅をしています。ありがとう!

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 というわけで、特にトリノのトリノらしいところも撮りあえず。
 13:30、ジェノヴァ行きの発車です。
 2時間程度らしいですが、めっちゃ車両がたくさん連なってて、しかもめっちゃ空いてるという。回送兼用かな?

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 しかも存外なスピードでガシガシとばし、わりと古めの車体をミシミシ言わせながら、ほかのローカル線車両をぐいぐいと追い抜いていく、イタリア鉄道。「TGVかなって思うくらい早い」ってツイートしてる、どんなんだろう。
 しばらく平原が続いたあと。

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 列車は山を越えるような素振りを見せ。

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 すっきりと晴れた空の下に、好きなタイプのイタリアの風景が広がって。

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 ほぼオンタイムで、ジェノヴァ駅に到着したのでした。
 まだ午後4時にもなってない。まあ、7時間程度ならなんてことはなかったです。
 今日はここでのんびりします。
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2019年10月13日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・4日目その3「このひとすじにつながりて」(ストラスブール→リヨン) #2019GWeu


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 4日目・4月30日(火)、午後。
 ただいま、ストラスブール中央駅発14:51のローカル線に飛び乗ったところです。

 ストラスブール一泊案を、ちょっと本気で考えそうになりましたが、しかし今回の旅の趣旨はあくまで”移動”であります。我が輩には土曜日までにリスボンにたどりつくという重大かつストイックな使命があるのです、プチフランスだー中世の町並みだーってほんわかしてる暇はない。
 当初の予定通りのルートを”ちゃんと移動する”ことにします、それが吉と出るか凶と出るかは知りませんが。


【ヨーロッパ鉄道旅行には向かない乗り換え】

 ここからのルートです。
 フランスの東縁のあたりを、舐めるように、ローカル線で刻みながら移動します。宿はリヨンの予定です。

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■14:51 ストラスブール発 → 15:47 ミュールーズ着
■16:19 ミュールーズ発 → 16:59 ベルフォート着
■17:04 ベルフォート発 → 18:28 ブザンソン着
■18:37 ブザンソン発 → 19:22 ディジョン着
■19:40 ディジョン発 → 21:40 リヨン着

 さて、ヨーロッパを鉄道で旅行した経験のある方なら、↑一見して「え、無理だろこの乗り換え」と思われることでしょう。
 接続に余裕がなさする、遅延が当たり前のヨーロッパ鉄道ではありえない乗り換え、典型的なやってはいけない旅程。
 こんな接続が成り立つのは狂ってるレベルでオンタイムな日本だけでしょう、と。ていうか、日本でもまあまあ怖いのでは。なんだあの、ベルフォート駅の乗り換え5分って。

 結論から先に言うと。
 乗れたんです。行けたんです、この乗り換えで。自分でやっといてびっくりしました、あ、行けたなあって。どローカルや高速TGVや合わせて5便の列車が、ひとすじにリヨンまでオンタイムでつながってくれたんです。終わった後で、マジかありえへん、と思った。

 ていうか、今回の2019GWeu・ヨーロッパ鉄道旅行の全体において、発着が大幅に遅れるとかいうようなトラブルが、奇跡的にほぼありませんでした。フランスでもイタリアでもスペインでも、だいたいオンタイムです。
 余談ですが、これ奇跡的にというよりか、最近ヨーロッパで鉄道乗ってて、そこまで言うほどの遅延って、あんまり経験しなくなったような気がするんですよね。なんなら、ドイツの新幹線が平気で1時間以上遅れたりするのが腹立つ、っていうレベルで、他所であんまりお目にかからなくなったなって。
 ちょっとこの件、しばらく成り行きを見守ります。

 さておき。
 東フランス・ぶらりローカル鉄道の旅、です。
 
 1本目、14:51 ストラスブール発 → 15:47 ミュールーズ着。

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 ↑アルザス地方の田園風景の中を走る。ただただ平原という感じ。
 ドイツもそうでしたが、やっぱ土地があるっていうのはそれだけで”力”だな、って思いますね。
 一応このあたりは「ワイン街道」的扱いをされてるキャラのはずです。

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 ↑コルマール駅。

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 ↑ミュールーズ駅に到着、ほぼ定刻です。

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 ↑ミュールーズ駅前。そこそこ大きめなローカル駅という感じ。
 産業都市らしいです、その文脈でよさげな博物館もいろいろあると聞いた。

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 このミュールーズ駅で30分の余裕があったので、チケットオフィスで、えーと、4本目にあたるブザンソン→ディジョン間のTGV予約券を購入するという旅行事務を遂行しました。地方の町の駅で、違う駅から違う駅の、ユーレイルパス専用の予約券、しかも日時が本日このあとわりとすぐ、って、カウンターのおねえさんがまあまあ訝しそうに「ムッシュ、マジでこの列車乗るの? てか、乗れるの? アメージングなんだけど」っていう感じで、手配してくださった。すみません、ありがとう助かります。

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 2本目、16:19 ミュールーズ発 → 16:59 ベルフォート着。
 40分。

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 車窓を楽しみながらも、ドキドキしてます、次の駅で乗り換え5分しかないから、超微妙、2-3分でも遅れることがあるようならアウトなのですが…。(なぜそんなルート組んだ)

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 ベルフォート駅着!
 走る!
 乗り換えは何番ホームだ!

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 乗れた!
 走ったら息が切れた、こんな歳でもう走りたくない…。(だからなぜ)

 3本目、17:04 ベルフォート発 → 18:28 ブザンソン着。

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 川がなんとなくだらだらと併走しているかなどうかな、という感じのローカル線。
 とてつもない風光明媚というわけではなく、土地開発もわりと多くされており、なんちゃないけどそれなりに自然の風景を楽しめる、渋めの車窓。現トマスクック時刻表のシーニックルートからは外されてる、というくらいの感じ。

 余談・旅行事務噺ですが。
 ヨーロッパの鉄道旅でどの路線をどう行こうか決めるとき、よく参考にするのが、トマスクック時刻表の「景勝路線リスト」ページです。

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 こんなふうにして、景勝路線はここですよ、というのが、まあわりと無愛想感はあるもののずらずらっと列挙されているので、どうせ近くを通るんだったらここを選ぶよ、という感じで参考にしてます。
 もうひとつが、同じくトマスクックの鉄道地図「Rail map of Europe」で、これはヨーロッパ全域の鉄道地図なんですが、景勝路線に色塗りがされていてさらにわかりやすいという。↓写真の緑ラインがそれです。

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 さて問題は、この3本目ベルフォート→ブザンソン間のルートについて、手持ちの鉄道地図(2004年版)では路線として色塗りされていたのが、トマスクック時刻表(2019年版)の景勝路線リストには挙がっていない、ということです。
 この齟齬はなんだろう?と思いつつ、実際に現地に来てみたわけですが、当落線上なのかなっていう。


 4本目、18:37 ブザンソン発 → 19:22 ディジョン着

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 ここはややショートカット気味に、ブザンソンからマジのTGVでディジョン駅まで行きます。さすがの車内。
 ていうか、ここもよく見たら乗り換え9分しかなかったじゃないか…、ようこんなん平気でまにあったな…。

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 フランスの鉄道はパリをトップとした中央集権然としていて、↑このTGVも最終的にはパリのリヨン駅に行くやつです。
 …そうか、これに乗ってれば”そっちの”リヨン駅まで行けるのか。それもいいな(笑)。

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 なんだかんだで、↓ディジョン駅に到着。

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 5本目、19:40 ディジョン発 → 21:40 リヨン着。

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 ↑これが今日一日のラスト、いや、昨晩のコペンハーゲン発22:12分から続く連続便の、しめくくりの列車です。
 リヨン着が21:40ですからほぼ丸一日ですし、24時間中20時間近く乗ってましたうえに、座席の夜行ではあまり眠れてませんでしたので、…さすがに寝落ちしてて、記憶も記録もないです。まあ、何かしらの列車に乗ってたのでしょう。

 問題は、その夜のリヨンです。

 寝ぼけの頭痛で朦朧とした中を、夜10時前のリヨン駅に到着したはよいのですが、駅前に立つとなんとなく人気が少ない。あれ、リヨンってこんなんだっけ(註:9年ぶり2回目)、人波で栄えてるような街じゃないのかな、そう思って夜遅くの到着でも安心してたんだけどな、と不審に思いながら、ホテルへ向かおうとする。
 駅からホテルまでの間には駅前ショッピングモール的な施設があるらしい、と地図でわかっていましたので、じゃあそのモールを通り抜けていけばこんな夜でも安全安心だよね、と思うじゃないですか。で、キャリーケースをがらがらひっぱりながら入るじゃないですか。
 夜10時のショッピングモール、さすがに店はもうすべて閉店していて、買い物客もいない。しかし駅前の通り抜け施設のひとつだから、通路は開放されている、ベンチもやなんやもたくさんある、照明もぴっかりとついている。

 結果、どうなってるかというと。
 だだっぴろいショッピングモール通路が、地元のヤンキーでジベタリアンな若者たちのかっこうのタムロ場になっているという。追い駆けあったり、おらおら騒いだり、フード被ってうろうろしたりしてる。
 そこを、長旅で疲れきった朦朧なやつが、キャリーケースがらがらひっぱって歩いてるという。
 あかんやん、ここ絶対、夜に歩いたらダメなエリアやん。背景がオシャレなブランド店なだけで、照明がぴっかりついてて明るいですよというだけで、ギャングの集まりやん。

 身の危険を感じて、ここは早く立ち去ったほうがいいな、と。これだったらまだ外に出た方がいい、外なら、営業中のカフェバーとかオープンなレストランとかあって、大人が行き交ってたりするでしょう、そっちのほうが安心できる。
 そう思って、ようよう出口を探しあてて外に飛び出した、ところが。

 そんな店なんてどこにもない。
 閑散として、人っこひとりも通ってない。

 もう、走るようにして宿に向かいましたよね。
 通り全体を街灯が照らしてくれてたので、まだ良かったけど、そうじゃなかったらゴーストタウンか何かかと思った。

 リヨンは大きい街だし、歴史地区は世界遺産だし出版印刷の歴史でも注目したいところですが、街の構成的に旧市街−川−新市街−川、さらに1キロほど離れてリヨン・パールデュー駅、あたしが降りたのはこのパールデュー駅で、街の構造に不慣れな立場としては、ちょっと選択ミスだったかもしれないですね。
 ていうか、やっぱストラスブールに泊まってりゃよかったのでは…。

 ほんとはその晩行ってみようと思ってたクラフトビールの店をネットで見つけてあったのですが、ちょっと肝が冷えて、疲れてるうえにこんな閑散とした中を夜遅くに10分近くも歩くのは、さすがにちょっとアレだぞと我が輩の妖怪アンテナが警報を出すので。
 宿併設のバーで我慢することにしました。


【egamidayさん、フランスにあってもなおビール】

 というわけで、今夜のビールレポートです。

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 ていうか、Grimbergenのドラフトがあるじゃん、じゃあもうこれで充分ですよ。
 ブロンドですけど、甘みと旨味が口福。よかったねえ、これ一杯で一昼夜の移動の疲れがなぐさめられたかのような気分です。
 しかもこのホテルのラウンジ、ソファやテーブルがたくさんあってそこそこの人出があるんですが、みんなテレビのサッカー中継に夢中になってはる。あとその向こうでは、ゲームかなんかやってはる。なんかこう、ちょうどいい距離のリビング感があって、はからずもほっこりしてます。

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 フランスでビールを探すと、必ず、ていうか唯一無二くらいの勢いで目にする「1664」という名前。それこそストラスブールに1664あたりからあるブルワリーで、現在はカールスバーグ傘下というパターンのやつらしい。ビールは、なんちゃないやつだった。

 それから、アルザス地方のローカルなビールにFischerというのがある、褐色で甘みとスパイス味が効いてる、とかなんとか予習してたので、メニューに載ってるFischerのボトルを注文してみたら、バーの兄さんに「切らしてる」って言われてしまった。無念…。

 かわりに、なんや知らんペリカンマークのビール。

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 「Pelforth」のBrune。
 ブラウンで、甘み中心という感じ。

 結論:Fischerビール、飲んでみたかった…。(外行く云々はどうでもよくなったらしい)

 というわけで、長かった一日が終わります。
 だいぶ刻みつつも、大胆に移動したな、という感じです。
 明日はちょっと楽しようかな。

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2019年10月11日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・4日目その2「独と仏とのあいだには 今日泊まりたいストラスブール」(ストラスブール) #2019GWeu


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 4月30日、正午過ぎ。
 5ヶ国目、フランス・ストラスブールに到着しました。

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 ↑ストラスブール中央駅の駅舎です。
 昔ながらの古い石造り駅舎を、近未来的なガラスのドームですっぽり覆うという、なかなか大胆な資料保存策をとったなと。

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 ここで何時間すごすことになるかはわかりませんが、とりあえず旧市街へ向かおうとしています。
 ストラスブールはかねてより一度来てみたかった街でしたが、さて、どういう街なのかしら。


【ははあん、ストラスブールってこういうことかあ。】

 ストラスブールとは。
 フランス北東部のアルザス地方、ほんとに端の端、ドイツとの国境であるライン川そばに位置する街・ストラスブールは、ライン川あり独仏国境ありヨーロッパの真ん中らへんという土地柄ありで、いわゆる交通の要衝・十字路的な立ち位置であったし、ラテンとゲルマンの融合する文化地でもあったし、また、フランスとドイツが互いに国盗り合戦しあってた場所でもあります。そう、アルザス地方といえば、「フランス、アルザス!」、すなわち『最後の授業』だし、そしてあの舞台であるアルザス地方はいやもともとドイツだったんだよとか、その後も取ったり取られたりしてたんだよとかいう経緯を踏まえつつ、ん、でもじゃあいまはフランスの領土なんだね、と。でも文化由来的にはドイツであり、ていうか言語的にもドイツらしい。
 よくよく街の名前を見てみれば、ストラス=シュトラーセ、すなわちドイツ語で街道であり、街道の街、交通の要衝。ドイツからパリへ行く列車の玄関口でもあり、フランスからドイツへ向かう列車もここを通り、あるいはスイスや東欧へも向かったりする、と。そしてその街には、フランスでありながらドイツ文化が根付き、12世紀からの荘厳な大聖堂は世界遺産であり、中世の姿をいまにのこすという謳い文句の町並みもまた世界遺産であるという。

 ていうか要素多いな、いったいどういうキャラの街なのか。
 百聞は一見にしかずで、とりあえず徒歩でやってきました。

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 ははあん、ストラスブールってこういうことかあ。(納得)

 美しい水辺と中州、張りめぐらされた水路。
 紛うことなきドイツ風な木組み民家を、ガチなのか観光向けなのかはわかんないけどこれ見よがしに見せつけてくる、町並み。
 その町並みと風景をとっぷり堪能している、たっぷりの観光客の群れ。

 了解です、そういうキャラの街ね。だったらそういうノリで楽しんじゃえばいいんだ。
 というわけで、ストラスブール・ふれあい街歩きの巻、です。

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 我が輩の極私的法則である、「水のある町は良い町」説が着々と証明されていっております。
 そもそもストラスブールの旧市街(グランド・イル、世界遺産)そのものが、イル川(ライン川の支流)に囲まれた丸くてでっかい中州のようなところにあります。そしてさらにいまあたしがいるこの界隈には水路・水門・橋の類がぐじゃっとたくさんあって、水運に長じた土地柄であったり、「プチ・フランス」などという可愛いらしい名前がついていたり、見た目的に小ヴェネツィアかのようでもあり、それでいてその由来は天然痘の病院があったんだとかいう歴史もあり、なかなか味わい深い。

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 ↑このあたりなんかたぶんあれでしょう、水門で水の高さを操作して船が州を上へ行くというパターンのやつ。

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 ↑この水路に架かる橋は回転式で、船が通るときはぷいって避ける。写真は、橋が元にもどってこれから歩行者が渡ろうとするところ。

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 えー、どうしよう、ここ泊まりに来るべきキャラの街じゃないですか。
 ちょっと本気で日程変更して、泊まったろうかなあ。

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 そして↑これが、ストラスブール名物・「グーテンベルクとメリーゴーラウンドのある広場」らしいです。
 グーテンベルク師匠、あなたこんなところに建ってはったんですね。活版印刷キャラを開花させる前のグーテンベルク師匠はわりと長いことストラスブール(当時ドイツ)で下積みしてはったわけです。
 ていうか、印刷キャラもある町なのか・・・多彩・・・。


【egamidayさん、ラスボス・大聖堂に詣でる】

 そして。
 突如現れる、ストラスブール名物のラスボス、↓大聖堂です。

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 離れたところから全体像をおさめようとすると、どうしても↑こういう「少し開いた障子の向こうから顔を出す巨大物体」風になります。

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 しかし近づくと、残念ながら聖堂前広場がせますぎるのと聖堂自体が高すぎるのとで、↑こんな半端な写真しか撮れない。
 あれですね、大聖堂と呼ばれ類される建物を欧米のあちこちでいくつも拝見しますけど、どういう印象を抱くかは、大聖堂そのものの造りよりも、むしろ周囲の建物・街並みがどういう状態であるかにずいぶんと左右される感じですね。

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 それでもまあ、↑これでもかというくらいのびっしり刻み込んだゴシック系のやつは、そばに立ってぼーっと見てるだけでいくらでも白いご飯食べられるなという気がしますね。

 内部にお邪魔します。

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 やばい、見所が多すぎるのと人が多すぎるのとで、見ててそわそわする。

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 ↑これが名物の「天文時計」だそうで、これそのものは19世紀の作ですが、そもそも大聖堂内には中世からこの手の時計があったんだよ、ということらしい。毎日決まった時間には機械仕掛けの人形たちがなんやかんやと動いて、それを観光客がやんややんやと見物する、というパターンのやつ。

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 ↑これは大聖堂ではないんですが、その周囲にもなんだか大聖堂ボスと張りあってるかのようなびっしり刻み込み系の建物(おそらく宿の類)があったりして、これはストラスブール、要素多いですよ、どこからどう見ていったらいいか迷う。

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 というような、いかにもな観光を短時間なりに楽しんで、しっかりノックアウトされてましたという。
 ほかにも、よさげな博物館があったり、EU系の機関が集まってたりという感じなので、ほんとはもっとちゃんと楽しみたい。

 というようなところで、さすがに14時をまわると昼食もいただきたいというわけで。


【アルザス風ピザは国境を越える】

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 何で見つけたんだかももう忘れましたが、ちょっと路地を入ったあたりにある↑「Binchstub」という店。小洒落たカフェバーっぽい感じで、これもまたのんびり滞在するのに吉そうな内装でした。
 ここでいただこうと目論んできたのが、アルザス地方のローカルフードとして予習してた「タルト・フランベ」なる料理です。
 焼き上がってきたのが、↓こちら。

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 タルト・フランベ。
 超極薄ピザ生地に、クリームチーズ、スライスしたタマネギ、ベーコンといったものをのせて、ピザ焼き釜で焼くというやつ。
 まず、生地がパリッパリの手作りのやつで、極薄だからこんなにでかくてもぺろっと食べてしまえる。ペロリアンです。ベーコンの身がきゅっと引き締まっててまた良い、さすが、いいかげんなベーコン使ってない。焼かれたクリームチーズから出る油脂分の絶対に美味いやつが、タマネギに浸るわけだから絶対に美味い。そう、タマネギか、こうなるとタマネギはもっと厚めのがたっぷりのってても良かったかな、まあそれは好みでしょう。

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 そう、好みでいくらでもアレンジしがいのありそうな構造の料理なわけで、この店のメニューを見るだけでも何種類もリストされてる。今回食べたのはトラディショナルですが、チーズの種類もいろいろ使われているっぽいし、下の方を見るとバナナだのチョコレートだの不穏な単語も見えるので、楽しみがいはあるかなという感じですね。

 ちなみに、フランス語で「Tartes Flambees」というこの料理は、アルザス地元の言葉で「Flammekueche」と呼ばれるらしいです。うん、ドイツ語風ですね。料理に国境はないね。
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2019年10月03日

2019年9月のまとめ

■2019年9月まとめ


●総評

疲れがちながら省エネ作戦でなんとか持ちこたえた感。その分10月はもりもりやりましょう。


●まとめ

・伊丹ぶら歩き

・ニットキャップシアター「チェーホフも鳥の名前」@伊丹アイホール。サハリン、大河、民族と家族、辺境。ラストの見立的な三人姉妹と朗読。

・KONISHIビール・幸民麦酒

・「科学技術の現代史-システム、リスク、イノベーション」

・ICOM

・赤おにキャンディとクーリエ、タクシーと腰痛、格差社会と昼食難民。

・バンガロー宴

・三人姉妹

・観劇三昧の大阪店舗、日本橋店

・code4lib Japan

・「ライトニングトーク」とは。

・ガルガンチュワ・メソッド(別名、必殺仕事人メソッド)

・劇団ニガムシ「方舟と葬列」@スタジオヴァリエ

・「セミオトコ」

・突然の緊縮財政発動。

・ホットコーヒーの美味しい季節になりつつある。

・職場にオットマンを導入。

・「国際日本文化研究センターにおける目録・ILLの海外対応 : OCLC WorldCat・WorldShare ILLによる新サービスと課題」. 『大学図書館研究』. 2019, 112.

・CA会議

・「昔録画してた、柴咲コウの人がフィンランドを旅するドキュメンタリーを見てたら、教会の中にカジュアルオシャレな服着た女性がふわっといてそれが牧師さんだったので、大事なことをどう成すかと、そのためにそれ以外のことをどう考え変えていくか、みたいなことを思たです。」

・京都学生演劇祭

・千客万来(京都醸造と伊勢角屋がコラボでつくったNEIPA)

・「あなたの番です」

・「朝顔」第10話の長回し

・「ハゲタカツイート」

・EAJRS留守番

・のどぬーるスプレー

・殺虫剤クライシスが発生。

・「茶筒の開化堂の海外展開を紹介する番組を見て、すごいなあと感銘を受けたのは、あの店と店主がというよりも、われわれが世界とつながるきっかけはその辺に無数に転がってるんじゃないか、という気付きから。」

・「口先だけでも理想は高く持っておけば、現実とのギャップはあとからぼちぼち埋めていけばいいのでは。発揮できる力やリソースに限りがあることにはどっちみち変わらないんだから、無理に理想をちんまくする必要はない、ギャップ上等」

・京都国立近代美術館のドレスコード展

・床屋(2年ぶり)

・嶋原商店街

・図書館総合展フォーラムin大阪

・浪速の司書代表

・OpenGLAMに関するフォーラムの司会をこなす。

・Craft Beer Base Garden(肥後橋)、およびその近所のイタリア料理屋のピザ

・お弁当を作る。

・秋季寄席がスタート。


●9月の月テーマ進捗

・多忙危機のため、努めて安静にすること →なんとか持ちこたえました。

・某司会→無事終了ながら反省点多し。


●10月の月テーマ

今年(2019年)が終わる、その前のアクションに向けて

・執筆: 年内に書くべきものを書き終わらす。

・冬支度@自宅整備

・エクスカーション@関西近郊

・人間ドックへの調整活動


10月は盛りだくさんだなあ。


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2019年09月29日

2019ヨーロッパ鉄道旅行のindex #2019GWeu

 2019年ゴールデンウィーク期間中、ヨーロッパ鉄道旅行の記録・index。

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A ヘルシンキ
B ストックホルム
C コペンハーゲン
D ハンブルク
E ストラスブール
F リヨン
G ジェノバ
H モンペリエ
I バルセロナ
J リスボン


・0日目 「旅の概要」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467814076.html

・1&2日目 その1「まだ始まってもいない」(関空→ヘルシンキ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/468125607.html

・2日目 その2「もう半フロア欲しい」(ヘルシンキ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/468180622.html
・2日目その3「バルト海にいまは漕ぎ出でな」(ヘルシンキ→ストックホルム)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/469937976.html

・3日目その1「あきらめたらそこで建物の使いこなしは終了」(ストックホルム)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470378184.html
・3日目その2「胃にもたれないの豚」(ストックホルム→コペンハーゲン)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470485028.html

・4日目その1「寝床」(コペンハーゲン→ハンブルク→ストラスブール)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470550898.html
・4日目その2「独と仏とのあいだには 今日泊まりたいストラスブール」(ストラスブール)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470801399.html
・4日目その3「このひとすじにつながりて」(ストラスブール→リヨン)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470850884.html

・5日目その1「はるかなジェノバを目指せ」(リヨン→ジェノバ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470897079.html
・5日目その2「パスタはもっちりだ」(ジェノバ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/470927104.html

・6日目その1「波はどこへ帰るのか」(ジェノバ→マルセイユ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/471351239.html
・6日目その2「絵描きアルル滞在期」(マルセイユ→アルル→モンペリエ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472105823.html

・7日目その1「水上の方角」(モンペリエ→バルセロナ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472713566.html
・7日目その2「神さまはいない」(バルセロナ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472726395.html
・7日目その3「あなたもなんです」(バルセロナ→マドリッド)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472756477.html
・7日目その4「大地上の星」(マドリッド→リスボン)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472756909.html

・8日目その1「シントラのリスト」(シントラ)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472791707.html
・8日目その2「ねっ、簡単でしょ?」(ロカ岬)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472800789.html
・8日目その3「閉店の多い料理店」(リスボン)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472847584.html

・最終日「このビール、ドイツんだ? オランダ【完】」(リスボン→ライデン→アムステルダム→京都)
 http://egamiday3.seesaa.net/article/472873915.html
posted by egamiday3 at 12:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019ヨーロッパ鉄道旅行・4日目その1「寝床」(コペンハーゲン→ハンブルク→ストラスブール) #2019GWeu

 注:本記事はまる14時間分、ほぼ鉄道の話しか無いです。


 ただいま4月29日の夜、デンマーク・コペンハーゲン中央駅。
 コペンハーゲンから夜行列車で明朝にハンブルク着。さらにそこからドイツをぐっと南下した上に国境を越えて、フランス・ストラスブールまで大胆に移動しよう、という目論見です。

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【egamidayさん、座席夜行でハンブルクへ向かう】

 まずは夜行列車でドイツ・ハンブルクへ向かいます。

 ■22:12 コペンハーゲン中央駅発 →(IC51089/IC430)→ 4/30 05:40 ハンブルク中央駅着

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 しかもご覧ください。座席です。
 あすこがあたしの寝床でございます。  
 座席の夜行、ずいぶん久しぶりな気がする。まだ若い頃は連日連夜あたりまえのように座って眠ってたけどな・・・。

 今宵の寝床には「IC51089/IC430」という番号がついているので、いわゆる「インターシティ」と呼ばれる便になるのかな。長距離で国際間を走る夜行ではあっても、寝台がついてるわけでも高速鉄道というわけでもなく、ふつーの在来線っぽい感じでローカルな駅にも深夜に結構停まったりする。webサイトで調べたお値段も、2等の最低料金なら30ユーロ程度とだいぶお安く、座席も8割方は埋まってる感じだったので、なるほど両国市民にとっての手頃な移動手段なのかな、という感じです。

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 ただ鬱陶しいことに、日本からドイツ鉄道のwebサイトで予約しようとすると、ユーレイルパスホルダー割引が効きそうで効かない。効いてくれそうなフリして、途中で拒否られる。これは悔しいんですが、この便って、北欧からヨーロッパ本土に渡るための必須ルートにあたってしまうので、乗り損ねると柔軟なルート変更が難しいのです。まあしょうがないか、元からお安めだし、と、早めに正規料金で予約確保した、という旅行事務的経緯があります。

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 しかし実際に乗ってみたら、「DSB」って書いてあるということは、これドイツ鉄道じゃなくてデンマーク鉄道の車輌やな。そうか、デンマーク鉄道のwebサイトで予約試してみたら良かったな…しまった…。

 と言ってる間に。
 ほぼオンタイムで列車がコペンハーゲン中央駅を発ちます。
 さようならデンマーク。ありがとうコペンハーゲン。
 たった3時間の滞在で得られたのは、最高の豚肉との出会いでした。

 2等車輌がほぼ満席なのに対し、乗ってる1等車輌はぽつぽつとしか人がおらず、向かいあう4席シートをぜいたくに貸切状態、これでゆったりできますなあ。
 …と思いきや、奥の方で若いのがずっとへらへら電話してて、2-3時間程度の仮眠しかとれませんでした。鬱陶しいやつめ。しかもカフェコーナーに置いてあるクッキーほとんど一人で全部食べやがって、最終的にラクリス(註:薬草を煮詰めてグミにしたような苦くて黒い”菓子”)しか残ってへんやないか。

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 しかたないので、買い込んできたノンアルコールビールを飲みながら旅行事務をこなしてます。
 課題は翌日昼のフランスです、どの便でどう乗り継いで、最終的にどこで泊まることにするのか。

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 こうやって、手製の時刻表をノートに書き出し、この街で何時まで遊ぶなら乗り換えはこうだな、この駅でこう乗り換えるならここには何時まで滞在できるな、などと、複数プランを選び出しておくという。

 そんなことをしているうちにも、列車は真夜中のデンマークを走り抜けていきます。
 コペンハーゲンからオーデンセを経て、ユトランド半島に上陸する。その時点でもう午前2時近いのですが、それでもFredericiaという駅なんかで乗客が何人も降りたり、さらに新たに乗ってきたりするので、ずいぶんと受容のある深夜便なんだなあって思います。眠ってる間に、朝一でドイツに着ける、って感じかしら。
 その後もユトランド半島を駆け抜けるわけですが、深夜の車窓風景、灯りらしい灯りがまったくありません、まっくらです。だからろくに写真も撮ってない。相当な田舎の牧草田園地帯かなんかなんでしょうか、そうはいっても道路の街灯なりなんなり見えてもよさそうなものですが。ムーンライト九州の山陽本線沿線って、全編通して相当都会だったんだなってちょっと思いますね。

 そのうち、デンマーク鉄道の車内wifiがつながらなくなり、またiPhoneにドコモからのお知らせメールが届くなどして、あ、ドイツに入国したんだなと驚かれぬる感じです。
 えらくしたもんで、ドイツに入国した途端、窓の外に道路灯の灯りがやたら増えて車窓風景が明るくなりましたね。山陽本線くらいにはなった。
 よく、昔のヨーロッパ旅行とちがって国境越えがなくなって味気ないよね、みたいな感想を見聞きするんですけど、いやいやそんなことない、灯りとかネット環境とか道路の造りとか、よく見るとわりといろんなところが急に変わったりしてるのを発見するの、まあまあおもしろいもんですよ。

 そんなこんなを経て、朝が来て(結局ほぼ起きてた)。

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 4月30日(4日目)午前5時40分、これもほぼオンタイムで。
 4ヶ国目、ドイツ・ハンブルクに到着しました。

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 我が輩は帰ってきた。ここ、ハンブルクに。
 どこか見慣れた光景、なぜか見知った駅舎。
 …去年の6月以来。(参照:http://egamiday3.seesaa.net/article/460820050.html
 
 いや、ちがうんですよ。あたし別にハンブルクに縁もゆかりも、それどころかさしたる思い入れもお気に入りもまったくないんですけど、まさかあれから1年も経たないうちに再訪することになるなんて、思ってもいなかったわけですよ…。
 えらくしたもんで、この段になるとハンブルク駅舎にすっかり愛着が…。

 というわけで、ドイツ旅情はついこないだまでさんざんやってた(参照:http://egamiday3.seesaa.net/article/465127478.html)ので、とりあえずさっくり飛ばして、このままさっそく5ヶ国目、フランス・ストラスブールに向かおうと存じます。


【egamidayさん、さらに列車を乗り継いでストラスブールへ向かう】

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 さていよいよ、ここから本格的にユーレイルパスが効力を発揮する、という感じになります。
 車内旅行事務の結果、目論んだルートがこんな感じ。

 ■06:18 ハンブルク発 →(ICE71)→ 11:08 カールスルーエ着
 ■11:32 カールスルーエ発 →(ICE9574)→ 12:13 ストラスブール着

 ハンブルクを出た列車が、ハノーバー、ゲッティンゲン、フランクフルト、マンハイムを経て、フランス国境にほど近いカールスルーエに到着する。そのカールスルーエでパリ行きの列車に乗り換えると、さくっと国境越えしてストラスブールに連れてってくれる。という算段です。
 「さらに6時間も乗るのか」と思いました? あたしは「昼にはストラスブール着けるの楽勝」と思う派でした。

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 ここで旅行事務です。
 1本目のカールスルーエ行きは、さすが鉄道大国のドイツだけあって予約不要パスのみで自由に乗れるんですが、2本目のパリ行きICE、これが実はフランス鉄道のTGV扱いらしく、パスに加えて予約券が必要だとおっしゃる。そこでハンブルク駅の券売機をがんばって操作してみたんですが、いっこうに買える様子がない。じゃあチケットオフィスに頼ろうかというと、朝もまだ早いもんですから、6時にならないと開かないという。
 次の列車は6:18発、オフィスが6時オープン、時計を見ながらジリジリとカウンターが開くのを待ってるわけですな。ガラス張りのオフィスですから、制服姿のおばさんがのっそりのっそり席についたりつかなかったりしてるのを、じっとにらみつつ、あと2分、あと1分、…よし、開いた!ってんでスタスタとカウンターに寄ってって。

 『ICE9574 11:32 Karlsruhe→12:13 Strasbourg
  ONLY Reservation, with EURAIL PASS』

 出た、必殺・「あらかじめ書いたメモを見せる」の術
 ”ユーレイルパスを持っている人用の、予約だけのチケットがほしい”という意思を確実に伝えるための、一子相伝の奥義であります。(注:もちろん、ある程度口頭でちゃんと言う)
 しかもさすが鉄道大国(しつこい)ドイツのおばさん、ぽちぽちと端末をいじって、ちゃんとチケット出してくれました。ものの数分です、誰も並んでない朝一でよかった。
 そして予約料は20ユーロ。ちなみに正規運賃は2等なら30ユーロ…、うーん、ほんとに予約必要だったんだろうか…、まあ大人だからちゃんと出すけど。

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 というわけで、次は↑この列車でカールスルーエまで。
 11時過ぎまでまったりしてます。

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 さようならハンブルク。
 短い間だったけど(38分)懐かしかったし、旅行事務がはかどったよ。
 またいつか、あの美味いピルスナー(参照:http://egamiday3.seesaa.net/article/460666675.html)を飲みに来れるといいな。

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 ↑駅売りのパンですが、まずパン生地がクロワッサン的な重ねのやつで、しっとりとしてすごく食べやすいのに加え、バター感がぜんぜんくどくない。生地の焼き目とゴマが香ばしくて、かつ、具のチーズとキュウリが朝の胃にやさしくてありがたい。さすがパン王国・ドイツ。ドイツはパンです。

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 ドイツの車窓、初めの頃こそ↑平べったい田園風景でしたが。

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 ゲッティンゲンを過ぎたあたりから山が多く高低差がある風景になって、トンネルにもしょっちゅう入るようになります。それがドイツ中部の土地並みってことなんでしょうか。
 そしてさすがに緑の豊かさ豊潤さが、申し訳ないけどスウェーデンやヘルシンキあたりとはだいぶちがいますね。春が青い、って感じがする。高速道路や物流トラックセンターみたいなのの向こうに、古寂びた古城っぽい建造物が見えたりする。

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 ↑菜の花畑もあちこちにあります。

 そうこうしているうちに、あれ、そろそろフランクフルトかな、っと思ってると、車窓風景がだんだん都会化していくのがおもしろいですね。最初、教会と村集落、昔ながらの様式と色合いの民家だったのが、その数が増えて途切れ目がなくなり、建物の階数が増えていく。コンクリ建造物が混ざるようになり、車道が整備された町並みになる。集合住宅や商業的建物が出現してくると、ただのフェンスのような無機質な建造物も珍しくなくなり、やがて工場、高層ビル。そして”アム・マイン”の名の通り、↓川を渡って。

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 ↑フランクフルト駅に到着です。
 なお、車窓風景の変化は、最終的に東横イン・フランクフルト店の出現でシメでした。

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 なんだかんだで、これもほぼオンタイムでカールスルーエ駅着。
 パリへ行こうとする人たちでまあまあにぎわってるという感じです。

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 そして↑これが次の列車。TGV9574でありかつICE9574のコードシェア便で、車両はDBさんですね。これは確かシュツットガルト始発で、最終パリまで行く便です。
 こいつが40分くらいで、国境越え&ストラスブールまで連れてってくれます。

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 ↑リアルタイムでGoogleマップを見てますと、どうやら、カールスルーエからバーデンバーデンあたりを経由して、オッフェンブルクの手前で折れて、フランスに入る、という感じのようです。

 そして。

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 ↑ライン川です。
 いままさに、ライン川を越えてドイツを去ろうとしています。
 さようならドイツ、ありがとうドイツ。
 ほんとは離れたくない、大好きよ(ビール的な意味で)。

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 ↑ライン川を越えました。ただいま2019年4月30日、現地時間で正午過ぎ、フランス入国であります。
 風景に特に変わった様子はありません、それは平成から令和への移行が何も変わりようがないのと同じであります。

 で、そのまますぐに。

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 5ヶ国目、フランス・ストラスブールに到着したのでした。

 コペンハーゲンから14時間ほど、まるっきり列車に乗り通しだったわけですが、なんというか、さほどの疲れも倦怠感も特にないです、さくっと乗ってきちゃったなっていう感じ。
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2019年09月26日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・3日目その2「胃にもたれないの豚」(ストックホルム→コペンハーゲン) #2019GWeu


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 3日目(4/29)午後。
 スウェーデン・ストックホルムを発って、デンマーク・コペンハーゲンへ向かおうとしているところです。
 さらに言うと、実はそのあとの旅程もすでに決まっていて、コペンハーゲン3時間弱の滞在ののち、夜行でドイツ・ハンブルクへ向かいます。

 ■14:25 ストックホルム中央駅発 →(X2000・537)→ 19:31 コペンハーゲン中央駅着
 ■22:12 コペンハーゲン中央駅発 →(IC51089/IC430)→ 4/30 05:40 ハンブルク中央駅着


【海峡の長い鉄橋を抜けると、デンマークであった】

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 ストックホルムを発つこの列車は、X2000と呼ばれるスウェーデン鉄道さんの高速鉄道で、スカンジナビア半島の南へりをマルメまで走り、海峡にかかる長い橋を渡って、コペンハーゲンのある島まで行きます。
 日本からもスウェーデン鉄道(SJ)webサイトで予約可能なやつで、しかもユーレイルパスがあれば若干の予約料のみで確保できる、という旅行事務がはかどるやつです。

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 5時間かかるのか、そうか。
 まあでも、さすがシートがゆったりしてるし混んでもないので、座ってのんびりしてられるでしょう。コーヒーやフルーツもあるし。

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 というわけで、発車です。
 さようならスウェーデン。
 また来るよストックホルム。
 お互いがんばろう、ストックホルム市立図書館(謎の連帯感)。

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 スウェーデン・スカンジナビア半島の車窓風景はどんなんかな、って思ってたんですが、よく考えたら相当南下してる(緯度的にはダブリンくらいまでいく)ので、ふつーの緑地田園風景でした。なんか勝手に岩肌や湿地を想像してた自分の不見識を恥じました。森や林の樹々が背高くてひょろっとしたやつっていう印象があったのと、あとは、なんか細々した湖は多かったなと。細々過ぎて写真もろくに撮れてない状態ではありますが。あと、ずっと西日が当たってた。

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 というわけで、あっというまに南端のルンド駅です。
 このあと、マルメ駅を出たら、いよいよデンマークに渡ります。

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 スウェーデン側の街・マルメはスカンジナビア半島の南西端にあり、いっぽうコペンハーゲンはデンマークのでっかい島・シェラン島の東端にあたります。両街の間には海峡が横たわっていて、その間を橋&トンネルがつないでいる、これをオーレンス・リンクというそうです。その距離が16キロあるといいますから、相当の大橋であり、大事業だったんだろうなと思います(2000年開通、わりと最近)。まあそうしてでもコペンハーゲンとスカンジナビア半島を陸路で結ぶ価値はあったのだなと。

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 とかなんとか言ってるうちに、もうさっそく橋を渡ろうとしています。
 ↑あそこに見える岸がスウェーデン側の本土ですね。今度こそさようなら、スウェーデン。
 ちなみに午後7時でこの明るさです。

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 しばらく橋の上で、長いこと海の上走るねんな大丈夫かしら、と思ってると、途中で島(人工島)に上陸します。車道も併走していて、海がすぐそこにあって、砂やコンクリやしょぼしょぼした草しかないような、海の中道かどっかを走ってるような感じ。
 で、すぐに、今度は海底トンネルに入ります。

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 トンネルを抜けると飛行機会社の巨大建物が見えるなどして、コペンハーゲン・カストラップ空港に着きました。
 まあこれといった旅情感慨の起こる暇のない、あっという間の海越え・国越えでだったのでした。よくできた交通インフラってことかな。

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 19時30分、ほぼオンタイムでコペンハーゲン中央駅に到着。

 というわけで。
 3ヶ国目、デンマーク・コペンハーゲンです。
 7年ぶり3回目。


【egamidayさん、最高に美味なデンマークポークを堪能する】

 コペンハーゲンでの滞在時間は3時間弱しかありません。コペンハーゲン自体はもう3回目なので、これといってどこで何見ようとかいうあれはないのですが、次に乗るのがドイツ・ハンブルク行きの夜行(しかも寝台ではなく座席)なので、いろいろ準備もしないとけない。
 駅のロッカーに荷物を預けて(注:物価高で心折れそうになった)、とりあえず街へ出ます。

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 まずは、腹ごしらえ。
 ネットで日本人の人が書いてたブログを見て、この店いいんじゃない?という駅近の食事屋さんに来てみました。

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 Chicky Grillという店で、駅近とはいえ人通りが少なく(註:あとで調べたらミートパッキングエリアという人気レストラン街ではあるらしい)、めっちゃ地元常連客ばかりっぽい、古ぼけたアメリカンスタイルのカジュアルなダイナー的なところなんだけど、ネット情報ではデンマークの伝統料理を出す店なんだよとおっしゃる。
 こんな感じなんだ。ていうか、昭和感満載、ネイティブ感満載で、何の文脈も持たない旅行者とか相手してくれはるんだろうか、と、入店するやさっそく気が引けてますが。

 とはいえ、デンマークと言えば豚肉でしょう、予習によれば「フレスケスタイ」という名のローストポーク料理がデンマークにはあるらしく、この店でそれがいただけるらしいというのでわざわざ選んで来たわけです。なので、豚肉のために、がんばって「フレスケスタイ」が欲しいのだという旨を伝える。(注:こういうときのために、料理名は現地語と英語の両方で確認しておく) 店のおねえさんも、最初はこの旅行者が何を言いだすかと思ってたようですが、ああ、フレスケスタイね、はいはい、お時間少しかかりますよ、的な感じでさらっと通る。

 しかし見れば見るほど昭和&ネイティブだなあ、シートはぶよぶよだし、カトラリーとかもセルフだし。
 と思いながらのんびり待ってた末に、出てきた料理が↓こちら。

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 いやいや、ちょっと待って。これはけしからんデカい。けしからん分厚い。
 そして、これは多分まちがいなく、美味い。見た目の”照り”で美味いってわかるパターンのやつやん。
 これはワンパクにぐいぐい食い進められるやつだぞ、と身構えて。
 ナイフを入れる。ほおばる。
 うん、ほら美味い。
 肉が照り照りのとろとろじゃないですかね。

 何よりもまず、脂。
 写真でわかりますが、白濁とした脂身がぷるぷるしとるんですが、全体の面積体積に比べて結構な部分を占めておられ、遠慮会釈なくそのままくっついて出てきてるんですが、いやさすがにこの厚みと量の豚脂をこのまま食すと、胃にもたれてげんなりするでしょう。
 と、思いきや。
 これがまったく臭みも重みも嫌みもない、どころか、甘みのある豚の脂。ぜんっぜんいくらでも食べられてしまうから、ヤバいです、背徳感が尋常じゃない。脂だけ食べてもブレーキがかからない、これっぽっちも胃にもたれてこようとする様子がないんです。胃にもたれないの豚です。食べない豚はただの脂だ、です(注:満腹中枢とともに言語中枢がダメージ受けてます)。
 これはもうしょうがない、いろんな数値を気にすることは今夜だけ忘れて、没頭せざるを得ない。

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 それからグレービーソース。甘すぎず辛すぎず薄すぎず重みもなく、さらっとした味付けができるやつ。
 あと、芋。やっぱ北欧やドイツはあれですね、芋の食べさせ方が上手なんですね。芋の品種もちゃんと選んではるんでしょう、しっとりしてねっとりして薄甘くて、豚肉にあてがうのにバッチリな感じがする。
 そしてビーツの甘酸っぱさが最高のパートナーシップ。

 どうしよう。あたしここ通いたいんだけど、どうしたらいいかな…。

 ちなみに、そうやって欲望をぶひぶひ言わせながらほおばってると、あとから来た客が残念そうに帰っていったりして、どうやらフードのラストオーダーがわりとギリギリだったっぽい。危なかったねえ。

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 以上、今回の旅行で得られた食のトップ3に入る逸品、「デンマークの胃にもたれない豚」でした。
 次にまた必ず来る。

 あとは、次の列車の発車時刻まで、駅周辺と中心街をおとなしく街ブラしてるだけの話です。
 コペンハーゲン自体は過去にざっくり見てまわったし、名物のブラックダイヤモンドこと王立図書館にも何度も行ってるので、ふわっと散歩する程度でかまわない。

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 ↑コペンハーゲン中央駅の駅舎。ここは終着駅のパターンじゃなく通過するパターンのやつっぽい。

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 ↑チボリ公園。

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 ↑市庁舎広場。

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 ↑ストロイエと呼ばれるメイン・ショッピング街。

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 ↑前回は無かったであろう新しいショッピングモールっぽい建物やフードコートが、イオン帝国よろしくドシンと居座ってたりして、どこもそんな感じにはなるんだろうな、と。まあ困ったときは最終的にはお世話になるんだろうし、今回の我が輩は昭和なネイティブダイナーと胃にもたれないの豚に見事に邂逅できたので、機嫌良く見守ってあげよう。

 などと、ブラブラしつつ。
 デンマーク名物Irma(女の子ロゴで知られるスーパーマーケット)や、万国共通セブンイレブンで、水やアルコールフリービールを買い出すなどして。

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 22時12分コペンハーゲン発、デンマーク鉄道の夜行列車に乗り込みます。
 次の目的地は、ドイツ・ハンブルク。翌朝5時40分到着の予定です。

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2019年09月25日

今日の「ジャパンサーチ文献読み」メモ: 川島→大向、他



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●川島隆徳. 「ジャパンサーチのシステム・アーキテクチャ」. 『ACADEMIC RESOURCE GUIDE』. 2019.4.29, 743号.
 http://www.arg.ne.jp/node/9738

 読んでると、いや確かにこれ以外の方法は考えられないだろう、という気になってくるような、理路整然としてかつ説得力のある説明。

・「システムの主要なコンセプト・哲学は、以下の3点」、決めない、速い、現代的。
・「現代的」について。「モバイルファースト、SNS対応、SEO、ブラウザ対応、アクセシビリティ、多言語対応といった昨今のWeb開発における標準的な対応項目に加えて、IIIF対応、API、RDF出力等、後発の統合ポータルとして、なるべく「今風」「全部盛り」にした」

・「データベース標準の権利情報は、個別のアイテムの権利情報で上書きすることが可能な仕組みとなっており、ジャパンサーチの肝である細やかな権利情報の管理を実現している」
 →細やかな権利情報の管理を”肝”とするジャパンサーチの姿勢が好き。それは、↓「決めない」にもあらわれてるんだけど。

・「決めない」について。「複数の異なる背景や意図を持ったメタデータを単一のフォーマットで扱うことは、業務上の大きな困難を伴うことが予測される。そこで、ジャパンサーチではフォーマットを「決めない」ことを最大のコンセプトとした」
・2.全体の構成、1.データ構造、(4)アイテム「いくつかの共通項目を設け、そのマッピングを定義してもらっている。これが、先述したラベル定義のなかの共通項目定義である」
「これらの共通項目マッピングは、一般的なメタデータマッピングと異なり「非破壊的」である。すなわち、元々のデータの項目名を変更するのではなく、そのデータのコピーをつくって、決められた名前で元データに挿入する」

→メタデータがそう(決めないことで個々の異なる事情に対応する)だというのはわかってたけど、全体的にあちこちがそうなんだなというのがわかったのが、↓「収集」のところ。

・(3)収集「ジャパンサーチと各データベースの連携はさまざまな方法で行える。管理画面から表計算ファイルをアップロードすることでもよいし、逆にジャパンサーチ側からHTTPでファイルを取得しに行くことも可能である。連携システムの負担は大きいが、巨大なデータベースであればOAI-PMHで差分更新を行うこともできる。これらの1回のアップロードや1回のデータの取得を管理するのが「収集」データ構造である」

 なお、このあと「カスタム検索」あたりから理解できなくなってきたので潔く挫折、読み飛ばしたところ...。(続


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●大向一輝. 「『ジャパンサーチのシステム・アーキテクチャ』を読む」. 『ACADEMIC RESOURCE GUIDE』. 2019.9.23, 764号.
 http://www.arg.ne.jp/node/9906

「ジャパンサーチの関係者やこれから何らかの情報システムに関わるMLA関係者にはこの記事の内容を隅々まで理解していただきたいなと思う。それこそ固有名詞の意味がわかるレベルで。」
 →あ、ごめんなさい...。

2. 「決めない」ための技術
・「後戻りのできない決定を不要にする」「というアプローチが随所に見られる」
・「同じデータを保存用、サービス用に持っておき、後者のデータは自由に加工し、サービスの改善や後述の共通項目の追加・変更を行う際には保存用のデータを元に作り直す、というアプローチであれば各機関にデータ提供のやり直しを求めることもありません。」
・「ジャパンサーチでは、多様なメタデータの中で似た意味を持つ項目は共通項目として扱われます。これも専用のメタデータフォーマットで一律に規定するのではなく、機関ごとに独自のフォーマット内の項目と共通項目間の関係を設定するようになっています。この設定がされていない場合には最低限の機能を果たし、設定すれば画面上の表示や検索結果が充実して利用者のためになるというポジティブなインセンティブが働いており、また関係性を固定化せずにいつでも変更できる柔軟性が重要です。」
・「Elasticsearchでは小規模なインデックスを多数作成しておき、利用時に複数のインデックスを指定して検索する」「別のインデックスとして扱ったうえで、検索対象を「Aの名称」と「Aの著者」に限定するとAの詳細検索機能になり、「Aの著者」と「Bの作者」を検索対象とすれば横断的な人名検索機能として振る舞う」「技術的には検索対象の指定が異なるだけ」

・「決めない」ことの”代償”について言及。「「決めない」は一種のメタメッセージであり、その意図が十全に共有された少数精鋭のメンバーだからこそ実現可能なコンセプトです」
・「相当な自由度を持つ技術的な基盤にいくつかの仮説を載せたもの、です。ここで問われるべきは目に見える仮説のよしあしではなく、私たちが本当に欲しいものは何だろうかというただ一点です。要求をゼロから考え出すのはとても難しい作業ですが、現実のサービスに触れながら、議論しながら、いまだ存在していないサービスの姿を明らかにしていくのは私たちの仕事です。」
 →「決めない」という自由なシステムを提示された我々には、「本当に欲しいものは何だろうか」という”宿題”が出されてるんだな、と理解。

 これも説得力があってわかりやすく、読み終わって思わずブラウザに向かって拍手したでした。(注:もちろんまわりに誰もいない)


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●「国の分野横断統合ポータル ジャパンサーチ試験版公開後の動向」. 『カレントアウェアネス』. 2019.09.19, E2176.
 http://current.ndl.go.jp/e2176

「連携データベースも増えてきている。当初は10機関36データベースであったが,8月末までに12機関45データベースに」
 「今後のジャパンサーチの充実のためには小規模なアーカイブ機関との連携が課題となる」
 ↑
 やっぱり問題はここだなと思いました。川島・大向文献を見ればそれができるシステムが構築されている、はず、なんだけど。


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●「ジャパンサーチ発進!〜連携拡大に向けて」
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/201907jps.html
 2019年 7月17日
 国立国会図書館

○「ジャパンサーチ(試験版)の機能と連携方法について」(国立国会図書館 木藤淳子)
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_ndl.pdf
・「連携状況(2019年7月9日現在)」として提示されたスライドのところ。「12機関 45データベース メタデータ約1,800万件」ていうのはまあいいのですが、連携先が表で一覧になっていて、「分野>データ提供機関>データベース」っていう構造になってるんだけど、もしかしてこの「分野>データ提供機関」のところの構造が膠着してしまってないかな、という不安を覚えたです。大向・川島文献を読んだ後であるせいで、ちょっと過敏になってたのかもしんないけど、なんていうか、ジャパンサーチと連携機関との関係性において、ここんとこに書いてあるようなツリー構造的な概念っているのか? とっぱらってよくないか? 的な。もしここが凝り固まってたら、連携先増えないんじゃないか。
・中盤以降の「連携までの手順」[メタデータの登録」「お願い」などなどとして書かれている要領は、どれもいちいちわかりやすく説明されていて、どんな小規模機関でもこれで説明されれば半日程度で登録できるだろう、と。これがあるのにまだ何やってるかわからないだのなんだのうだうだ言うてるやつは、窓辺で寝てろと。

○ジャパンサーチ(試験版)との連携事例報告
○国立公文書館 平野宗明
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_naj_hirano.pdf
・メタデータ3,573,683件を登録済み(ケタが違う)。でも、ジャパンサーチ経由でのアクセスはまだ伸びていないとのこと(何が原因?)。
・当面の課題は、サムネイル画像と、画像ファイル有無情報の掲載(これが原因?)。

○東京国立博物館 村田良二
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_colbase_murata.pdf
・ColBaseのシステムから日本語の作品データをTSVで出力→ Excelファイルにしてアップロード
 →え、東博・ColBaseがExcelアップロードなの?という衝撃。
・3月-6月期のジャパンサーチ経由アクセスが14%
 →こちらは国立公文書館とちがってあきらかに好感触結果が出てる。何が原因?

○国立新美術館 室屋泰三
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_artmuseums_muroya.pdf
・国立新美術館もCSV→Excelだった。
・なるほど、「メタデータのライセンス」が課題に挙がるのか、と。図書館屋さんの感触で思い込みを持っててはいけない、それが分野横断ポータル。

 他に、人間文化研究機構 大内英範(https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_nihuint_ouchi.pdf)、立命館大学 金子貴昭(https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_arc_kaneko.pdf)など。

○ジャパンサーチ(試験版)のメタデータ利活用事例報告

○ゼノン・リミテッド・パートナーズ 神崎正英
 https://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20190717_xenon_limited_partners_kanzaki.pdf

 「利活用スキーマの利活用」
・利活用モデルをオープンデータに適用
・Wikidataからジャパンサーチを使う
 →この2つはよくわかる。
・利用者による情報の追加
 →これをwikiのようなかたちで受け付けるのはちょっと難しいだろうなとは思うんだけど、「外部から注釈を加える」という発想で「注釈を集約する」仕組みなら、考え方としては「Wikidataからジャパンサーチを使う」と逆方向のやつだし、やろうと思えばできるんだろうなと思たです。

○東京大学情報基盤センター 中村覚
・「データベースを横断した検索」
・「外部エンドポイント(東京大学学術資産等アーカイブズポータル)との統合クエリ」
 →この考え方で、Europeanaや他国の分野横断ポータルとも統合検索できるのかしら。


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 9/24某シンポのは、動画でも上がったらまた”読み”ます。

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2019年09月22日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・3日目その1「あきらめたらそこで建物の使いこなしは終了」(ストックホルム) #2019GWeu

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 4月29日、朝。
 2カ国目、スウェーデン・ストックホルム。
 天気は快晴、気温は11度。セーターと厚手のパーカー姿です。

 船がストックホルムに着岸しましたが。
 まずは、船を下りて市内まで行くのにひと苦労です。

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 着岸時にはこの船の乗客全員が集まるわけなので、↑そりゃこうなる。
 そしてフェリーの着いた港はストックホルムのまあまあはずれの位置にありますから、ここからまた移動しなきゃいけない。

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 ↑船会社の連絡バスらしきものに、なんとなく流れで乗って、市の中心部へ向かいます。

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 街が近づくにつれて、え、この街でかいぞ、とやや驚いてます。
 ヘルシンキ、オスロ、コペンハーゲンがだいたい60万人から70万人を行ったり来たりという中で、ストックホルムの市の人口は100万近いということらしいので、なるほど、北欧の雄はここだったか、と。要するにここが仙台なのね、と。

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 というわけで、まずは↑ストックホルム中央駅に無事到着。

 ちなみに港から駅までのバス代が60SEK=約700円、結構お高いじゃないかと思いますが、公共交通とは違って市内までノンストップでサクサク進むので、滞在時間4時間半しかない旅行者にとってはありがたい。

 そう、ストックホルムでの滞在時間は4時間半しかありません。
 現在午前10時頃ですが、14:25にはこの駅からコペンハーゲン行きの次の列車が出ます。

 その4時間半のうちに何がどれだけできるか、今日のウィッシュリストです。
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 @ ストックホルム市立図書館に行く
 A スウェーデンのローカルフードで昼食
 B 旧市街あたりを散策
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【egamidayさん、ついに第2の故郷・ストックホルム市立図書館に詣でる】

 中央駅がでかすぎて裏口から入ってしまい迷う、コインロッカーの英語説明が不完全、地下鉄チケットが初乗り500円超え、等の種々のトラブルを乗り越えながら。

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 ストックホルムの地下鉄↑で、中央駅からOdenplan駅へ。

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 駅から通りへ出て、すぐにわかった。まちがいなく↑アレですね。
 というわけで、今回の旅行における重要目的地その1、ストックホルム市立図書館です。

 ストックホルム市立図書館、まず↓外観がこう。

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 そして↓内側がこう。

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 説明しよう、ストックホルム市立図書館とは。

 Stockholms stadsbibliotek
 https://biblioteket.stockholm.se/

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 創立は1928年。その印象的な図書館建築を手がけたのはグンナール・アスプルンドという当時の建築家。1920年代の北欧新古典主義を代表する作品だよ、と物の本(註:図書館で買った小冊子)には書いてあるわけですが、外観といい内観といい、2000年代に新築されたイマドキ建築だよと説明されてもたぶん信じこまされるだろうな、というくらいの現代風建築ですね、ああ、それがモダニズムへ続くってことなのかな?
 で、なぜわざわざこの図書館まで、重要目的地と称してやってきたのかといえば、うちとこ、すなわち日文研図書館を建てた内井昭蔵氏がモデルにしたのが、このストックホルム市立図書館だと言われているわけです。円形閲覧室と言えば、大英博物館やアメリカ議会図書館が挙がりがちですが、うちとこのモデルはここなんですね。
 下記を参照。

 「<座談会の記録>文献、データベース、出版」. 『日文研』(創立二十五周年記念特別号). 2012, 49, p.162-204.
 http://doi.org/10.15055/00004150
 
 証拠写真として、↓日文研図書館の外観と内側を。

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 ね?、っていう。

 というわけで、テンション上がりきって、写真なりなんなりを上から下から、内から外から、撮りまくったやつのうちのいくつかを載せるギャラリーです。

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 ドーム、上からの日光、円形にぐるりと並ぶ本棚に囲まれる様、その本棚に沿ったカーブの通路、1階フロアを動くスタッフや利用者。
 ふだん日文研図書館に棲まう我が輩にとっては、ああ、ここがふるさとなのだなあ、という至極手前勝手な感慨にひたらざるを得ないわけです。
 いかにいます人名・参考、つつがなきや目録・年鑑(注:ローカルな感慨なのでスルーしてください)。

 ・・・ていうか、写真見ていただくとなんとなくおわかりいただけると思うのですが、この図書館内にいる人たちの半分以上が、カメラで写真撮ってる観光客・見物人です。この図書館、物見遊山の人たちであふれてて、ストックホルム市民と思われる通常の利用者然とした人らがむしろ少数派じゃないかと思われます。
 そりゃ仕方ないかもしれません、ネットでたまに上がってくる「世界の美しい図書館10選」的なまとめ記事の類ではほぼ毎回とりあげられ、おそらく世界的に有名なんでしょう、英語や中国語や何語かわからない語がたくさん飛び交ってます。ていうか、これに比べたら京都祇園の観光公害なんて無いに等しいのでは。
 そんな見物客に囲まれた中で、淡々黙々と仕事してはるフロアのライブラリアンのみなさんの姿に感傷を抱くわけです、それは、似たような構造の建物で仕事をしている身としてのシンパシーなのか、それがオープンな公共施設だとこうなるのかという我が身と重ねた思いなのか。
 おつかれさまです、と。お互いめげずにがんばりましょう、と。
 ・・・いや、うん、自分自身もいまはその”見物人”サイドのひとりだということは自覚してますがな。

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 さてそのスタッフが接客してるデスクやその他の什器をよくよく見てると、ん、あれ、これって固定された什器じゃないな、ということに気付きます。これはたぶんあれだな、可動的な什器をここに置いてるだけだなと。ということは、やろうと思えばいつでもこのフロアを空っぽにすることができるな、と。
 ははあん、なるほど。確かにこの図書館の写真をネットで見かけると、たまに、フロアに何もなくてその本棚とドームだけが印象的に写ってる、などという構図のものもあって、これってどうやって撮ったんだろうと思ってたんですけど。そういうことか。

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 ↑このあとブックトークか何かのイベントをもこのフロアでやろうとしてるっぽいのですが、そのステージや客席も組み立て式な感じのやつ。
 この建物のこのフロアでは、そういうイベントで人を呼び集めることもできるし、普段通りの接客デスクも置けるし、からっぽにすることもできる、と。
 なんというか、特殊な建物を造られてしまって使いづらくて嘆く、という悲話が我々業界には後を絶たないというのが現実ではありますが、とはいえ、こういうふうにしてやりようによってはフレキシブルな運用ができる、という感じなんだなあ、と。なるほど、本気出せば建物は我々の手で使いこなせるはずなんだ、あきらめたらあかんな、と。
 我々は建物や地形によって動きを決定されてしまう運命の子であり、さりながら、その建物や地形を克服できる知恵をも持っているはずではないのか、と。

 それはそれとして。
 この円形の外側には通常の静かで機能的な閲覧室も別途あり、ていうか隣の隣あたりに別館もあり、ということを付け加えておきます。
 ショップで、絵はがき、小冊子、コースターをお土産に買いました。

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 ↑隣には公園があって、上から図書館や市内を眺めることもできます。

 以上、ストックホルム市立図書館詣での巻、でした。

 2時間ほどはしゃいでヘトヘトなので、A昼食へ。

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 ↑ヒョートリエットという市場的なにぎやかエリアの、Pyttirianという店を、ネットか何かで見つけて行ってみた感じ。

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 Pyttipanna、というスウェーデンのローカル料理らしいです。
 語感からなんとなく察せられるように「フライパンの中の小さいものたち」という意味らしく、ジャガイモとソーセージを小さく賽の目にして、塩胡椒で炒めて、目玉焼きを乗せる、といった家庭料理とのこと。食べてみると、うん、そういうふうにつくったな、という予想通りの味がします。お店の人に、ソースかけて食べろ、と言われます。うん、かけて食べたら、そういう味がします。土曜のお昼ごはん感。あと、ビーツが美味いです。

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 パンとサラダとコーヒー紅茶は、セルフで食べ放題っぽいです。
 あと、渇いてたのでローアルコールビールもらいました。


【egamidayさん、ストックホルム旧市街を超高速ツアー】

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 さてこの時点で、列車出発まで1時間。
 中途半端な残り時間ではありましたが、とりあえず行けるところまで旧市街・ガムラスタンへ行ってみます。

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 ストックホルムの旧市街・ガムラスタンと呼ばれる地区は、ストックホルム中央駅の隣の小島的な感じで、橋を渡って徒歩でサクッと行ける場所にあります。13世紀頃ころからの町で、小路、路地、旧建築が密集した、「中世の町並みがのこる」というお定まりの説明文句で紹介される感じのところです。
 本来だと一日かけてもいいくらいの場所らしいですが、えーとね、列車出発まで1時間しかないので、20分で行けるところまで行ったら、即帰途につく、”制限時間内で単純往復”の術という必殺技を使って、歩きに行ってきます。

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 ・・・あ、ダメだ、やばい。
 これめっちゃ好きなパターンの町のやつやん。小路、路地、旧建築、庶民的商店、カーブに、軽い高低差。一日歩けるやつやん、全路地をスキャンするように歩きまくりたい。
 観光客向け仕様のエリアではあるはずなんだけど、鼻につくようなツーリスティックさでもなく、安心してだらだら過ごせる感じがする。

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 大聖堂、外観。

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 ガムラスタンの見せ場その1・Stortorget広場というところで、昔の商館建築が色とりどりに並んでる様。これは映えるし、あとなんとなくオランダっぽくもあるよねと思う。

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 高低差もゆるやかにあるし、くぐり抜け系の路地も結構ある。

 というわけで、仙台並みの大都市の、駅近の、観光仕様エリアながら、次に来たときはぜひもうちょっと時間をとって味わえますように、という感じです。立ち去るのが実に惜しかった。

 次は、デンマーク・コペンハーゲン向かいです。


 ちなみに旅行事務的記録を付け足しておくと、スウェーデン滞在中結局現金はいっさい使うことなく、地下鉄から図書館売店まですべてカードでまかなえました。キャッシュレス社会はとっくに実現してた。スウェーデン語で「カードを抜き取ってください」というフレーズを覚えてしまった気がする。toかtu(覚えてない)。
 結局北欧3ヶ国で現金使ったのは、2.9ユーロ=1回だけ。その後もどの国へ行っても現金ユーロを使うことはほとんどなく、ATMには結局一回も行かなかったんじゃないかな。
 むしろ「このカード、タッチ式じゃないのか?」と問われることがちょくちょくあって、すみません、帰国したら手配しておきます。

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2019年09月13日

今日の「CA読み」メモ:「テクノロジー導入に伴う若者と図書館の関係構築」他


●E2157 - 佐賀県立図書館における「漫☆画太郎カード」制作の経緯
 http://current.ndl.go.jp/e2157

 制作の”経緯”を記すという目的の記事なら、こんな感じかしら。”意義”や”効果”の分析がないので保留。


●E2158 - 福井県立図書館の新システム:新機能の導入と連携の強化
 http://current.ndl.go.jp/e2158

 これも↓もうちょっと詳しく知りたいという各地の公共図書館さんは少なくないのでは。
「開発にあたって,筆者が重視した機能は(6)(アーカイブシステムに登録済みの行政刊行物PDF版の検索・印刷機能)である。行政刊行物のPDF版を,図書館の蔵書検索と同じ画面で見ることができるため,利用者は,印刷物を利用するか,データを利用するか選択できる」


●E2159 - ジャーナルプラットフォームの連合体“GLOALL”の結成
 http://current.ndl.go.jp/e2159

「商業出版社によらない各国ジャーナルプラットフォームの連合体の構想(Global Alliance of Open Access Scholarly Communication Platforms:GLOALL)が提案され」
「GLOALLでは,科学的および学術的知識が国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に不可欠な世界的公共財であるという原則を共有し,多言語学術コミュニケーションに関わる規範,製品およびサービスの開発を促進し,世界の研究への関与を深めるための相互運用性の強化を図る」
「日本においても,国内ジャーナルのオープン性や,和文論文の国際的なアクセス性等への関心が高まり,それらの取組に変革が起こることが期待される」


●E2160 - オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2160

「2019年度京都大学図書館機構講演会「オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開」
「学術出版物のオープン・サイテーション(引用データのオープン化)を推進する国際的なイニシアティブとして,2017年4月に設立されたI4OC(Initiative for Open Citations)」「現在は,出版社に対してCrossrefメタデータに登録された各文献の引用データの公開を促進している」
「オープン・サイテーションが普及することで,研究評価指標の検証が容易となり,新指標の開発が促進され」
「紀要はほぼオープンアクセスであるものの,引用データが組織化されていないことが多い」


●E2162 - どの研究データを保存すべきか:英・Jiscによる調査レポート
 http://current.ndl.go.jp/e2162

 「一部の研究分野や機関にはすでに保存すべき研究データのチェックリスト」とあり、肝はその評価と開発なんだろうな、という理解。

「(「研究公正・再現可能性」)と他者と共有するためのデータを利用可能とすること(「再利用の可能性」)の2つが主要なユースケースである」
「「研究公正・再現可能性」の観点からは生データ,及びデータ処理の一連のプロセスを示したパイプラインの保存が,「再利用の可能性」の観点からは最終的な成果物が利用可能であることが必要」
「分野やデータタイプ別の保存期間,保存場所,保存方法についてはまだ試行錯誤が続く段階」


●E2163 - 起業における図書館活用(3)農業を通して広がった社会貢献
 http://current.ndl.go.jp/e2163

 やっぱこういうのに有用なのは講義やセミナーなんだな、とあらためて理解した。
 ここにこういう資料があり情報があるんだから、てめえのリテラシーでもって活用しに来い、ではアウトリーチにならないし、いまどきはもはやアウトリーチ無しでは活用は無いのでは。


●E2164 - 県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」の整備と現状
 http://current.ndl.go.jp/e2164

「行政が用意したハコとサービスを利用者が一方的に消費するという関係性ではなく,自立した市民が主体的に運営に関わり続けていくことが必要」
「整備段階からオープンに至るまでに何度もワークショップを重ね」「ラボがオープンした現在も継続して開催」
「みんなで対話し公共空間を創り上げていくこのプロセス自体が,ラボのコンセプトである「共知・共創」を体現するもの」
「既存の組織が行う定例の企画ですら,誰もが自由に利用できる「開かれた場」というラボの特性を意識することにより,フラットで対話的な工夫が自然となされている」
 →これに尽きるよなあと思うし、そしてこういうことをファシリテートしていくことが一番難しくコストがかかって人材頼りだということ。続けるのもたぶんエネルギーがいる。


●E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状
 http://current.ndl.go.jp/e2165

 ん、これで終わりかな?


●E2166 - 図書館の共同出資による特別コレクションのOA化事業(米国)
 http://current.ndl.go.jp/e2166

「Reveal Digitalが進めるプロジェクトは,コレクションの原資料所蔵館(Source Libraries)とともにデジタル化の対象を決定し企画を立ち上げることから始まる」


●E2167 - アーカイブサミット2018-2019<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2167

 「2018」を無理くり入れるとかいうような、無駄なところにこだわってはるな、という印象。2018はなかった、でも別にかまわんじゃんね。
 あと、「今回がいったんの着地点となる」「アーカイブサミットは今回で一区切りとなる」あたりが隔靴掻痒で、要するに終わったのか?

「長尾氏により,(デジタルアーカイブ整備)推進法には,理念の核となる文言,国立国会図書館法にある「真理がわれらを自由にする」もしくは同氏が国立国会図書館長在任中にそれをベースにして提示した「知識はわれらを豊かにする」に比するもの,を入れるべきではないかという指摘」


●E2168 - 議会図書館の評価指標を考える:英国の事例から<文献紹介>
 http://current.ndl.go.jp/e2168

(1)図書館刊行物の利用に係る指標
(2)図書館への依頼に係る指標
(3)所蔵資料の貸出に係る指標
(4)議会での図書館への言及に係る指標
(5)Google Analyticsによる議会ウェブサイトのアクセス解析データ
(6)Googleアラートを用いた,報道での同館刊行物の言及数やその取り上げられ方
(7)(4)や同館関係のツイートをスクレイピングしたデータ


●E2169 - 図書館総合展2019フォーラムin須賀川<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2169

 なんというか、一文がやたら長かったり、表現にクセがあったり、文章的に多少つっかかるところがある。まあお役所的な文章よりはいいと思うのですが、今回はカレント名物”鬼の査読”は発動されなかったのかな。
 フォーラムの報告なのか図書館設置の経緯なのかも、なんか、ゆらっとしてる。


●E2170 - 「とよはしアーカイブ」公開記念シンポジウム<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2170

 ↓ほえー。
「今回のシンポジウムによって,羽田八幡宮文庫は日本でも最古級の市民が設立した公開図書館といえることが改めて確認された」


●E2171 - 子どもの電子メディアの利用実態と読書との関係
 http://current.ndl.go.jp/e2171

 むしろ問題は↓これな気がする。
「保護者の電子書籍利用率は,約1割であった。」


●E2172 - テクノロジー導入に伴う若者と図書館の関係構築<文献紹介>
 http://current.ndl.go.jp/e2172

 ライブラリアン像がどんどん上書きされてってるなあ。キャッチアップしないと。

「「つながりの学習」とは,若者が仲間や教育者と開かれたネットワークテクノロジーを介し相互協力をしながら,興味を動機とした主体的な創作活動に焦点を当て,自ら新しい知識とスキルを発見し獲得することを核とする学習理論である…誰に対しても開かれている図書館を「つながりの学習」のための理想的な拠点として位置付ける」
「図書館員が若者と強いきずなを結び,若者が応えてくれれば,どんなワークショップも提供できます」
posted by egamiday3 at 04:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月08日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・2日目その3「バルト海にいまは漕ぎ出でな」(ヘルシンキ→ストックホルム) #2019GWeu

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 2日目・4月28日、16時頃です。
 ただいま、ヘルシンキ・オリンピアターミナルのフェリー乗り場です。

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 ここから航路で1泊、翌朝ストックホルムに到着するという予定です。


【egamidayさん、船中にイオン帝国を見る】

 ■4/28 17:00 ヘルシンキ発 →(フェリー・タリンク・シリヤライン)→ 4/29 09:45 ストックホルム着

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 船は夕刻にヘルシンキを出港し、フィンランドとエストニアの間を抜けてバルト海に出て、途中でいったん島に寄港して、翌朝にストックホルムに到着します。

 出発前、ヘルシンキからリスボンまでの旅程を検討したとき、最初のネックになったのがこのヘルシンキ−ストックホルム間の海路でした。ヘルシンキからリスボンまで、と豪語したはいいものの、いきなり陸上鉄路でストックホルムまで行くのはだいぶ無理があり、どうしてもここは海路を確保しなきゃいけないから、それを固定したうえでその前後を予定組むことになる、という。
 幸いにして夜行便だったので、宿代が1泊浮く。さらには、ユーレイルパスのホルダーなら半額という特典があるときいて、ほほう、ではせっかくなのでと、良さめの個室を手配しました。

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 ↑ネット予約も実に簡単、そのまま現地チェックインできましたので、みなさんも北欧旅行ではぜひお試しください。(注:アフィリエイトの類は貼ってない、はず)
 ちなみに空路でも片道1万円台くらいみたいなので、何をどう楽しむかによるかと。私は当然、”移動を楽しむ”のです。

 というわけで、ふつーのチケットカウンターで、ふつーに並んでチェックインを済ませて。

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 出航も近いんで、そそくさと乗り場に向かうと。
 途中で陽気なカメラマンに証明写真らしきものを撮られる。
 あと、ピシッとした制服の紳士に出迎えを受ける。
 何かの出国手続きだろうか?とか思いながら乗船すると。

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 ・・・船の中に、イオン帝国が展開されとる
 え、待って、こういうノリの乗り物なのこれ??? 
 あたし、ストックホルムへの移動手段&寝泊まり手段としか考えてなくて、こういうつもりでは来てなかったのですが・・・。

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 確認すると、レストラン数種類、カフェ、軽食バー、お土産売店や免税店があるのはあたりまえ。カジノバーやジャズライブバーもあり、温泉プールもあり。ドラッグストアまであるので、そっか、がんばって買い出ししなくても大丈夫なんだなこれ。(ヒゲそりを買った)
 それなりのビアパブもあるので、とりあえずビールには困らないことがわかって安心しました。(買って乗り込むか迷ってた) じゃあここでひと晩ダラリと過ごします。

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 今夜の寝床。
 明るいデザインでよかったね。窓の外は海、オーシャンビューです。

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 室内テレビにはムーミン専門チャンネルがあって、さすがフィンランド。
 って思ったけど、よく考えたらこれ日本産アニメでしたね(笑)。

 で、早くも出航時刻なので、デッキに出てみました。

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 船体がぼわっと岸から離れ、水面が渦を巻き、海鳥がきゃいきゃい飛び交う。

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 小島があちこちに浮かぶ港を出て、ヘルシンキをあとにする。
 さようならヘルシンキ。ありがとう1ヶ国目フィンランド。良い街でした、あんま知らんけど。

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 待ってろよリスボンめ、絶対にたどり着いたるからな。

 大型客船なので、最上階のデッキまで出れば、海と空が広々と見渡せます。屋根のない青空ゾーンに加えて、ガラス張りの通路もある。

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 ↑ずいぶん晴れて雲ひとつないなあ、と思いながら、そうか北緯がだいぶ高いからまだかなり遅くまで明るいんだな、と。
 ↑もうひとつ、よく見ると北の方に陸地が見えます、そっか、フィンランドの本土ですね。

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 日が高いうちに夕食。
 ビュッフェ形式のそれは、種類が豊富なのは良かったですが、やっぱりシーフードはどれも塩気が濃かったなという。
 なお、お隣の日本人夫婦の会話を聞きながら食べてたので、これといった旅情感が無い。箱根っぽいです。

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 夜9時をまわって、ようやく陽が沈もうとしています。
 脳内BGMが自然と「母を訪ねて三千里」になります、遥かなリスボンを目指せ。

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 日沒するところ。さよなら太陽、また明日会おう。
 ていうか、いい感じの夕空で、こういう色で少しだけ甘めでホップの香りの効いたビールが、美味いんだよなあ、と思います。

 日が沈んで、海がその姿を次第に闇へと変えていくわけです。

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 場所的には↑、南にもエストニア側の陸地があるわけで、確かによく見ると灯りがぽつぽつあるのがわかる。
 北は半島のフィンランド、南は大陸のエストニア、その間を抜けてストックホルムへ向かうべく、バルト海にいまは漕ぎいでな、と。

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 さて、↑船内パブにて今夜のビールです。

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 ↑1杯目、Hopster Pearu IPAというビール。調べたらエストニアのらしいです。(註:そもそもフェリーの運航会社がエストニ便アも込みのところ)
 このくらい濃くて、甘いと言えないくらいほんの少し甘い、っていうくらいが美味くて好きなやつ。

 ・・・ていうか、カウンター内のケース見たらわかるけど、ドラフトだけじゃなくてボトルが相当詰め込まれとるな、という感じ。 

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 ↑2杯目、思わずボトルで、パウラーナーのヘーフェヴァイツェンを注文してしまった。そしたらちゃんとこのヘーフェヴァイツェン用グラスで出るから、めっちゃうれしい。
 しかもここのバーのおっちゃんがちゃんとプロの人で、さっきからドラフトといいボトルといいひとつひとつ味を丁寧に教えてくれるし、それだけじゃなくて、このヘーフェヴァイツェンもボトルをくるくる回したりゆらしたりしながら、泡と酵母の最後の一滴まできっちり無駄なくグラスに注いでくれはるのです。やっぱりね、人です。ビールも何もかも、ちゃんとした人がいてくれてこそだと思います。
 もちろん、文句なく泡から甘美味い。

 いやもうね、ビールが美味ければ旅は間違いないですよ、ほんとに・・・・・・。


【タリンクシリヤのフェリー、網目のような入江を航行する】

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 ・・・朝です。
 時差があるのでまだ4時過ぎですが、日の出もこちらは早いはず。
 ていうか、めっちゃ寒い。

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 というわけで、午前5時前に日の出です。
 おはよう太陽。ていうかあいつすげえな、もう裏側一周して来たんや、この船なんか首都ひとつ分もまたげてないのにね。

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 そして進行方向に目をやれば、もうすでにスウェーデン側の小島が見えつつあります。
 見えるというか、なんか挟まれて、囲まれる感じになってる。

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 ↑この地図の点線が航路らしいのですが、そうか、ストックホルムは港街とはいえ、入江の奥の方に位置しているので、しばらくはこの島々の間を縫うようにして進行するわけです。このあたり一帯で2万以上の島があるって噂を耳にしたんですが、ホンマかしらそれ。ていうか、水と陸とが網目模様みたいになってるところを、覆うようにして街全体が建ってる、と考えた方がうなずけるような造りになってる、ようこんなところに100万人レベルの都市できたな、すごいな。
 そんな中を巨大客船が進もうとすれば、そりゃ相当の徐行をしなきゃいけないだろうなわけで、いまが5時でも、港への到着は10時前、5時間近くかかるのも当然ですね。だっていま自転車くらいのスピードしか出てないもの、この船。

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 ↑この距離感で何時間も船動かしてるんですけど、えらい航路だなあ、操縦側は相当緊張感あるんじゃなかろうか、船の操縦のことあんま知らんけど。なつかしの電流イライラ棒みたい。

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 というジリジリとした徐行の旅も、待てば海路の日和あり(注:用法違う)、ストックホルムまではあと少し、↑もう街は見えてます。
 ↑あの港に着くようです。

 我が輩のアホな性分により、着岸するところをデッキに見に行きます。 

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 ↑着いたー。
 (注:こういう写真を撮るのに嬉々としてる人のブログだとご理解ください)

 というわけで、ひと晩かけた航路の末。
 2ヶ国目、スウェーデン・ストックホルムに到着です。

 スウェーデンは初上陸です、めでたい。何が出るかな。



 なお、次のコペンハーゲン行き電車の出発まで、4時間半しかありません。
 そんな短時間でいったい何が出るというのだ。
posted by egamiday3 at 18:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月07日

2019年8月のまとめ

■2019年8月まとめ

●総評
自宅模様替えと某執筆が思わぬ快進撃、やっぱり連休は大事。

●まとめ
・松方コレクション展@国立西洋美術館
・大正イマジュリィ学会「大正イマジュリィ研究とデジタル・アーカイヴ」
・なんというか、ディスカバラビリティーのグローバルな戦略と、個々の資料・プロジェクトのローカル性の保証とは、全然別だな、という
・デジタルアーカイブWG打ち上げ焼き肉大会@梅田
・壮大な京都コントとしての、「京都 百味会〜知られざる“奥座敷”」(NHKスペシャル)
・『太宰治の辞書』
・『魔王』
・『彼女は一人であるくのか』
・『真実の10メートル手前』
・『このひとすじにつながりて』
・我々が「図書館の自由っていうのがあるんですよーっ」って言って、「へーそうなんだーっ」て納得してくれるような世の中だったら、愛知トリエンナーレみたいなこと起こってるわけないじゃんね。
・六道まいり
・連休9days
・ヨーロッパ企画「ギョエー! 旧校舎の77不思議」@京都府立文化芸術会館
・MONO「涙目コント」@THEATRE E9 KYOTO
・ギョエーおかわり、からの、かもがわカフェ
・10年に一度レベルの自宅模様替え大作戦。4畳半と通路と押し入れ3箱分が空になる。猛暑下とは思えぬ快進撃。
・「横山崋山展」@京都文化博物館、おかわり
・送り火@嵐山
・「5丁目寄席」@東山青少年活動センター
・パン屋の青い鳥発見が続く。
・『生きるための図書館』
・地ビール祭り@八瀬比叡山口駅
・室町セゾン(西陣麦酒)
・博士論文公聴会
・学生実習対応
・「セミオトコ」
・「フランケンシュタインの誘惑 E+」
・『科学技術の現代史 : システム、リスク、イノベーション』

●8月の月テーマ進捗
  ・2019GWeu他 →快進撃
  ・京都・夏編 →まあまあ
  ・リプレイス前に身ぎれいにすること →まあまあ、というかその必要もあまりなさそう
  ・追加:自宅模様替え →快進撃

●9月の月テーマは
  ・多忙危機のため、努めて安静にすること
  ・多忙危機のため、努めて安静にすること(大事なことなので2本分で)
  ・某司会
  の、3本です。

posted by egamiday3 at 12:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・2日目 その2「もう半フロア欲しい」(ヘルシンキ) #2019GWeu


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 4月28日午後1時過ぎ、まずはヘルシンキ空港に到着。

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 ここからの行程です。 

-----------------------------------------------------
 13時過ぎ ヘルシンキ空港着
  ↓
 鉄道でヘルシンキ中央駅へ
  ↓
 (ヘルシンキ中央図書館を見る)
  ↓
 16:30まで フェリー乗り場・チェックイン
  ↓
 17:00 ヘルシンキ発(タリンクシリヤ(フェリー)) 
  ↓
 4/29朝 ストックホルム着
-----------------------------------------------------

 飛行機がオンタイムで到着してくれたからよかったのですが、フェリーへのチェックインまで3時間しかない、わりと”時間との闘い”状態ではあります。

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 とりいそぎ、1分を惜しむかのようにして、鉄道でヘルシンキ市内へ向かいます。
 あの矢印が「こっちへ行け」と有無を言わさぬ体で支持してますから、そりゃ行かざるを得ない。

 ヘルシンキ空港発、ヘルシンキ中央駅行きです。

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 4月末のヘルシンキ、まだまだ寒いんだろうなと思っていましたが、車窓風景はやはりまだごくごく浅い春という感じの色合いです、樹は多くても緑はうすぼんやりしてる。でもその中で、駅横の桜の樹が満開だったりして、ほっこりします。

 30分くらいでさくっと、ヘルシンキ中央駅に到着。

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 1カ国目・フィンランド、ヘルシンキ。
 …残念ながら超短時間滞在なので、あまり感慨は抱かないように。


【egamidayさん、ヘルシンキの新図書館に足らざるところを覚える】

 なにはともあれ、フェリーに間に合うか間に合わないかの緊張感ながらも、それをこじあけてでも寄り道しなきゃいけないところがあります。
 2018年12月にオープンしたばかりの、ヘルシンキ中央図書館 Oodi です。

 「フィンランド・ヘルシンキ中央図書館“Oodi”が開館」(カレントアウェアネス・ポータル)
 http://current.ndl.go.jp/node/37157
 「E1749 - 新ヘルシンキ中央図書館とその構想」(カレントアウェアネス・ポータル)
 http://current.ndl.go.jp/e1749

 日本でも業界界隈では軽く話題になってましたので、これは行かざるを得ない。
 一時はサウナ併設案すら出てたようですが、無事(?)そんなことにはならなかったようで、とはいえ、居場所を大事にするイマドキの北欧図書館という感じではあるらしい。

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 しかも、マジですぐ隣り、近すぎてGoogleマップが遠回りルートしか出せなくなってるパターンのやつです。
 外観が↓こちら。

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 ↓入ってすぐ、1階がこう。

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 ↓フロアマップとデジタルサイネージです。

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 1階が展示やディスプレイと、インフォメーションカウンター、カフェ等、まあ人が交流し行き交いますよという感じのスペース。
 2階が、会議スペースや最新の3Dプリンタ、懐かしのミシンも備えた、アクティブでラーニングでコミュニティなスペース。
 3階に、書架(低層)とソファなどの閲覧・居場所スペース。

 ↓2階です。

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 おおむね自習スペースと化したのかな。
 ミシンのコーナーが実は結構人がいてちゃんと使われてるので、おおっ、と思いました。

 ↓3階です。

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 ざっと見の印象でしかないんですが、きれい、過ごせる、居心地のいいリビング。

 ただ、物足りない。
 というのも、うん、こういうのだったらよその国でも、例えばアムステルダムでもバーミンガムでもデンバーでも岡山でも、これまで散々見てきて、ああそうですね、こういう見た目や什器、空間設計、アクティブ系の場所作り諸々、まさにイマドキはちょうどこういう感じなので、特にここだけが突出して何か訴えかけてくるものがあるかというと、そういうのはない。

 そうじゃなく、よそさんで訴えかけてくるものが何かあったとしたらそれは、こういうまさにイマドキの空間・設備を設けた上で、さらに従来型の地域郷土資料とかアーカイブとか調査研究系の、がっつり骨太なエリアなりフロアなり”も”あって、両者がどう融合してるか、人々をどう誘導してるか、そこらへんの全体デザインや境界のせめぎ合いなんかがほんとは見どころだったりすると思うんですね。
 アムステルダムやバーミンガムやシアトルには、それがあったんですよ。で、それがあってこその、アクティブや3Dプリンタやリビングなんじゃないかなって。

 ところが、このOodiさんにおいては、居心地のいいリビングが3階にあって、ん、え、あれ終わり?ってどうしても思っちゃう。
 この上に地味だけど骨太なエリアがあったりしないの?と。もう一声、もう半フロアでもいいから欲しい、って物足りなく思っちゃうのは自分が業界人だからなの?と。
 最終的に、え、っていうかホントは隠し階段なり隠しフロアがあるんじゃないのか?と疑ってフロアマップを見返しに行くくらいには、ちょっと納得してないという。
 だって、このままだったらここって、ただの3Dプリンタがあるリビングじゃん、と。いやまあ別にそうしたかったからと言われるとそうなんだけど、もう1フロア上に重ねて、あるいは地下にでも、そういう骨太エリアがあって両者を融合させる余地があっても罰はあたらなかったんじゃないのかなって、まあ、昭和の感想なんでしょうかね・・・。

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 とりあえず、リビングとしては最高でした。(ソファが気に入った説)
 (注:1時間しかいなかっただけで、インタビューをしたわけでもないので、話半分でお願いします)

 以上、ヘルシンキ中央図書館の巻。
 そうこうしているうちに、ストックホルム行きフェリーのチェックイン〆切時間まで1時間強というあたりになりましたので、図書館を出て港に向かいます。


【egamidayさん、ようやくスタート地点に立つ】

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 ヘルシンキは、気温8度。冬の空気ですが、とはいえ日射しがあったかいので、街を歩く分には特に苦にはならないほどです。
 ここが一番寒いはずで、あとは暖かくなっていく一方の旅程(のはず)だから、まあ快適に過ごせるんじゃないかな、厚着の準備は特にいらなかったね。
 とはいえ、さすがに地元っ子のみなさんのように、気温8度の中をオープンカフェの外座席で談笑する度胸はありませんが…。

 それから、フェリーに乗ってしまったあとでどうなるかわかんないので、水とか虫養いレベルの軽食を買い出しとかなきゃな、ということで事前にいろいろ調べ漁ってたところ。
 シナモンロールがヘルシンキ・フィンランドの名物のひとつらしいじゃないですか。
 いくつかの候補店をGoogleマップにブックマークした中で、ちょうど行きがけに有名店があるとかで買い込んでおきました。

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 ↑購入したのが、Cafe Esplanadという有名カフェっぽいところの、シナモンロール。
 でかい。重い。そして1つ4ユーロする。
 のちほど船内で夜や朝やにつまんで食べたのですが、日本でなんとなく買って食べるようなケーキ然としたようなのとは、なんて言うんでしょう、主食としての重みが違うなこれは、という食べ応え。それこそ骨太感。おやつのノリで食べる感じではなかった。

 さておき。

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 徒歩で、港に出ました。
 ヘルシンキ市内中心部の↓オリンピアターミナルと呼ばれる港。

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 写真1枚目の右に見えるのが、いまから乗るらしいフェリー、タリンクシリヤです。
 ていうか、え、あっ、そうかあんなにでかいんだ。どこの誰が乗る豪華客船だろうかと思ってたけど、自分があれに乗るのか。
 
 というわけで。
 ただいま、2019年4月28日、15時46分。
 ここヘルシンキ・オリンピアターミナルをこの旅の出発点とし、ここからゴールのリスボン・ロカ岬へ向かいます。
 なお、5月5日5時0分にリスボン発の飛行機に乗らないと、帰国できません。なので、それまでになんとかしてたどり着くこと。
 さて、うまくたどり着けますかどうか。


 …うん、早よチェックインしに行けよ。
 あの船、たぶんまあまあ遠いぞ。

posted by egamiday3 at 12:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月06日

2019年7月のまとめ

■2019年7月まとめ

●総評
・祇園祭や某謎に時間をだいぶ割かれたわりには、書き物もお仕事もわりと手をつけられて、よかったね。

●まとめ
・「うつろはダメだ、ダレる。」
・謎鬱・謎カミングアウト・謎談義
・「ゲゲゲの女房」(再放送)
・映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』、おかわり。
・「朝顔」
・「2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行」(egamiday3)
・バンガロー・アウトリーチ会議
・NYPL映画について(ほぼ身内で)語り尽くすイベント。附たり、ビア小町密談。
・「#ニューヨーク公共図書館 ニューヨークみたいに多様性も格差もえげつない場所での公共図書館としては、人もお金もリソース全然足りてないはずで、それでもああいう活動やってるんだから、それは別に「特別恵まれてる人たちの活動」ではないことは意識してたい。」
・宵宵宵山(前祭)
・宵宵山(前祭)・昼の部
・宵山(前祭)・石見神楽「釣りバカ恵比寿」「酒呑童子」
・寄席終了。
・「今日の「CA読み」メモ」(egamiday3)
・サマーガーデンでアイスクリームをスクープするおっさんのイベント。附たり、韓国飲み屋密談。うちもいろいろある。
・ハルオ・シラネ対談。資料に頼るのでなく、論点で見取り図を描くということ。
・ナントカ世代「粗忽長屋」@東山青少年活動センター。実に良いナントカ世代、実に良いスズキスズオを見た。
・ヒグチ亭
・曳き初め(後祭)@室町通り。ここがほんまの都大路や!
・「99人の壁」は順当に”提供バック”で終了。「放送終了したので簡単に報告すると、まさかの抽選でセンターへ→3問目まで順当にクリア→4問目早押しで”クイズガチ勢”に僅差で押し負けて終了、という感じでした。図書館業界の皆さんには、”図書館アピールコメント”も流せず不甲斐ない結果で恐縮です、とか何とか。 #99人の壁」
・ナントカ世代「粗忽長屋」@東山青少年活動センター、おかわり。
・「横山崋山展」@京都文化博物館。「祇園祭礼図巻」。
・宵宵山(後祭)・夜の部
・ドナルド・キーン『このひとすじにつながりて』
・宵山(後祭)・日和神楽
・映画「祇園祭」@京都文化博物館。巡行シーンのセットと鉾の復元はすごかった。あとは時代なりのやつ。
・還幸祭&平成女鉾@三条会商店街
・『科学の発見』
・『海外で研究者になる』
・インド料理屋密談。
・「霜降り明星・粗品が今一番やりたい企画TV」
・謎のお隣さん部屋
・公開研究会「地方新聞の利活用にむけて : デジタルアーカイブ化と情報デザイン」@東京大学
・シベリア少女鉄道「ココニイルアンドレスポンス」@新宿シアターBRATS
・新宿BeerBrewing


●7月の月テーマ進捗
  ・CA+日本研究(引き続き) → 定番化はできたのかな。
  ・2019GWeu → 水面下進行中。
  ・祇園祭 → たのしかったねえ。

●8月の月テーマは
  ・2019GWeu他
  ・京都・夏編
  ・リプレイス前に身ぎれいにすること
  の、3本です。

posted by egamiday3 at 06:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月20日

2019ヨーロッパ鉄道旅行・1&2日目 その1「まだ始まってもいない」(関空→ヘルシンキ) #2019GWeu

 ヘルシンキからリスボンまで鉄道旅行、に行ってきましたという話です。

 旅の概要は下記の通り。
 「2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」」
 http://egamiday3.seesaa.net/article/467814076.html

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 なんていうか、観光はおまけで、とにかく10連休のあいだ、列車のシートに座ってひたすらぼんやりしてよう、ついでに「ヘルシンキーリスボン間移動」というタスクをこなすだけの話です。


【egamidayさん、関空で旅を終えそうになる】

 まず何はともあれ、スタート地点であるヘルシンキまで行かなきゃいけません。
 というわけで、まずは関空向かいです。
 記念すべき第1鉄道、特急はるか。

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 なんだろう、駅で鉄道待ってるだけで早くもテンションがあがりそうなのですが。
 いや、まだ始まってもいねえよ的な、ヘルシンキまでの旅程はこうです。

-----------------------------------------------------
4/27 19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)
4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)
   09:55 アムステルダム発 → 13:15 ヘルシンキ着(KLM KL1167)
-----------------------------------------------------

 上海経由で、深夜便で渡欧し、翌日昼過ぎにヘルシンキに着く、という要領になります。
 ゴールデンウィーク期間どストライクの便を、なんとかかすめとるようにして予約したものですから、まあ2回乗り継ぎとか待ち時間とかは呑み込まないといけない。

 ただ、問題は1便目の”上海航空”です。
 web予約したサイトはKLMですが、上海−AMSの渡欧便はコードシェアの中国東方航空、そして関空−上海便がそのまたさらに子会社っぽい雰囲気の「上海航空」なる、なんかマイナーそうな名前。webサイト見たら英語ページもなく、レイアウトが乱れててリンクもあぶなっかしい、不安。
 ていうか、予約時にKLMのオペレーターさんが「上海航空はたまに予約がオチることがありまして」とおっしゃったりおっしゃらなかったり(註:人によって言うことが違う)してて、オチたらどうなるんだろう、しかも夜便だから代替手段無いぞ、と危ぶんでいたのですが、じゃあ予約確実にするための基本的旅行事務その1として”前日にオンラインチェックイン”を試みたところ、KLMサイトには拒否られ(コードシェア便だから)、上海航空サイトは皆目なんだかよくわかんない、中国東方航空サイトのほうでなんとか日本語・中国語混じりの中、もぎりとるようにしてオンラインチェックインできたという。
 ・・・できたのかな、あれ、大丈夫かな。
 「インできました」画面とかボーディングパス画像とかを全部PDFにして、コンビニで印刷して持っていっとこう。

 というのが前日までの流れでした。

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 で、関空のチェックインカウンター前に並んで待ってるところではあるのですが。
 安いだけあってということでしょうか。セルフチェックインのシステム、無し。オンラインチェックイン済みのバゲッジドロップ、無し、全員同じ列に並ぶ。長蛇の列ですが、カウンター開くの2時間前って、ここ大丈夫かしら。なかなかキビしい感じではあります。
 と、やきもきしながら1時間近く待って、やっと自分の番。
 あー、スタッフさんはJALロゴつけてはるんだねえ、と。

 スタッフさん「お客様、上海までですよね?」

 は?
 いえ、おたくで予約したのは、乗り継ぎでアムステルダムまで行く便ですよ。
 きのうのチェックインもそこまで済ませてるはずです。
 
 スタッフさん「こちらの画面では、上海までになってます」

 ・・・待て待て待て、やばいやばいやばい。

 ほらやっぱり、念のためにオンラインチェックインを無理にでもしといてよかった、無駄かもしれなくても画面プリントアウトしてきておいてよかった。
 まずこれが、ほら、オンラインチェックインの時のプリントアウトです。
 それから念のためにチケット購入時のプリントアウトもあります、でしょ?
 ここは、紙です。スマホ画面がどうとかデータがどうとかじゃない、情報を物理的物質上で、見せる。

 スタッフさん「・・・少々お待ちください」

 はい、待ちます、待ちますからどうか乗せてくださいよね。
 とじっと見てますと、スタッフさんがめっちゃキーボードを叩き始める。叩く、叩く、何度も叩く。繰り返し繰り返し、え、そない何回も叩かな結果出ませんか、ていうくらい叩く。と思ったら、今度は奥のデスクの業務端末に移動して叩く、何度も叩く。戻ってきて(あかんかったんかい)叩く。そのうち別の人が来る。また別の人が来る。3人がかりで、日本語中国語混じりで、対話したり指示したりどこかへ電話してやいやい言ったりしてはる。

 そんな様子を目の当たりにしながら、考えてたことと言えば。
 うわあ、やっぱ紙大事、めっちゃ大事。これプリントアウトしたやつを見せなかったら、画面のデータと口頭の主張だけだったら、もしかしたらここまでやるくらいに信じてもらえなかったかもしれない。
 これからも、重要事項はちゃんと印刷して携帯しとこう。(申し送り事項)

 という、この長蛇の列が控える中、結局10分以上かかって、最終的に「オンラインチェックインはできていましたが、こちらの予約がオチてました」とさらっと怖いこと言われながらも、クリアしました。
 あと、「上海空港でTSCカウンターに立ち寄って正しいチケットに交換してください」と言われた。だいじょうぶかな、荷物AMSまでちゃんと来るかな、たいしたもの入ってないからいいんだけど。 
 こんなことがあったものだから、セキュリティと出国審査通って搭乗口に到着したのが、早くも出発30分前でしたが、でもあたしよりもまだ後ろに並んでる人たちもっとたくさんいたんだけどな、みんなクリアしたのかな・・・。

 この旅は、どうやら長くなりそうです。


【egamidayさん、上海で中国政府の言論統制に挑む】

■19:30 関空発 → 21:15 上海着(上海航空 FM0822)

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 0ヶ国目その1、中国・上海。

 というわけで、どうにかこうにか上海空港に到着しました。
 ちなみに、地味に中国本土初上陸の人です。

 結局TSCカウンターに寄る必要はなかったらしい、空港スタッフに一生懸命説明したけど、いや、いいから先に行きなさいっていう扱いだった、よくわかんないよ。とりあえず、この乗り継ぎが”中国入国扱い”では無いらしいことは、なんとなくわかった。(参照:「中国東方航空/China Eastern Airlines (MU)|乗り継ぎ案内-上海浦東国際空港での乗り継ぎ(国際線⇒国際線)スルーチェックイン対象空港からご出発の場合」https://htn.to/3oVdGiESU7
 あと、乗ってきた関空−上海便には、カナダや別の国の日本語ガイド(黄色い)見てる人がたくさんいたり、配られる中国入国カードを受けとる人がむしろ少数だったりして、日本人客の場合はあたしみたいに上海経由であちこち行かはる人たち向け、という便なんだなとなんとなく理解した。

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 たった3時間程度の中国滞在中、軽食とったり買い出ししたりしてましたが、噂に聞いたとおり、ネット使用が非常に不自由なんだな、という感じでした。空港wifiにつながったところで、Googleもツイッターも使えない、これでは何の情報も入手できないし、何の言論も発信できないじゃないか。
 と、あれやこれやと試していると。
 あ、はてなブックマークのアプリはつながってるな。・・・ということはあれだ、はてブ投稿を自動でツイッターアカウントから流す設定にしてあるから、はてブ投稿という形でなら中国からでもツイッター書き込みができるのでは?
 つって、試したのがこちら。

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 そう、やってみたのはいいんだけど、書き込みに成功したかどうかを確認する術がないのでした。
 私の言論は、みなさんの元に届いているでしょうか。Can you hear me?
 やっぱ、ネット自由に使えないのはダメだ、良くない。インプットの自由とアウトプットの自由、言論・議論の自由は人としての自由なのだ。絶対的に断固死守なのだ。
 そういう思いを新たにしたのでした。

 あとは、なぜか自宅の録画機チューナーにアクセスすることは許されてたらしく、日本のテレビを見ることはできました。「ヨーロッパ企画の暗い旅」を見てた。


【egamidayさん、やっとヘルシンキに到着する】

■4/28 00:40 上海発 → 06:55 アムステルダム着(中国東方航空 MU0771)

 2便目です。
 上海−アムステルダムは14-5時間かかるらしい。関空発よりさらに長かったんですね。

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 結果として、今フライトはひさしぶりに苦労した感が強かったです。脂っこい鶏めし。繋がらない機内wifi。なんだか居心地悪く、途切れ途切れにしか眠れなかったし、ただ漫然とKindle本読むだけで、ほぼ何もせずに終わった感。
 読んだのは、恩田陸の『恐怖の報酬日記』と、サクラダ・ファミリア予習のためのガウディ本。

 「ダリが、こんな言葉を残しています。「私のことを話し続けてほしい。たとえそれが誉め言葉であっても」…人が自分のことを話すのは悪口に決まっている。誉め言葉など言われてもろくなことはない。その誉め言葉でもいいから自分のことを話題にし続けてほしい」(『ガウディの伝言』)

 なるほどねえ、わかる気がするなあ。(ガウディじゃなくて、ダリの言葉だけど)

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 というわけで、0ヶ国目その2、オランダはアムステルダムのスキポール空港に到着。

 旅情の感慨もそこそこに、ここではいくつかの旅行事務的ポイントがあります。
 その1、オランダへの入国。ここで入国すると、あとはポルトガルまですべてシェンゲン協定内ですから、移動・イズ・フリーダム。
 その2、預け荷物をいったんひきとってチェックインし直し。日本−アムステルダムの航空予約と、アムテルダム−ヘルシンキの航空予約とは別々だったので。ちなみに預け荷物といっても3.4キロしかないので、ここからはもう持ち込みで。

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 その3、ユーレイルパスのアクティベーションをしてもらう。
 今夜の船便からさっそく割引効力を発揮するユーレイルパスを、有効化してもらうという手続きのために、待ち時間を利用して駅オフィスへ。

 以上。

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 さすがに飛行機3本目になると何の感慨も、これと言った想い出もない。
 ヘルシンキ空港もついこないだ行ったばかりだし(注:この1年で3回目)。

 そのうち高度が下がりはじめる、窓からヘルシンキの街が見えてくる。樹木が豊富で、すっきり晴れてる感じ。

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 4月28日午後1時過ぎ、ヘルシンキ空港到着。

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 →、旅はここから始まるのです。

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2019年07月18日

今日の「CA読み」メモ:「ちいさなおはぎ屋」「Japan Open Science Summit 2019」他


 いつも思うんだけど、執筆者署名は冒頭にほしいなって。読み始めて5秒で、これ誰が書いたんだろうって気になってガッとスクロールする毎回。

 あと、とっくにバレてると思うんですが、要するにCAをダシにして自分の言いたいことを言ってるというだけの企画です、そんなつもりではなかったんだけど。


●E2152 - 起業における図書館活用(2)ちいさなおはぎ屋はじめました
 http://current.ndl.go.jp/e2152
 これを読んで一番に考えたことには、これまでのカレント・アウェアネスにはあまりジャーナリズム的なものは感じられなくて、それはもちろんそういうつもりではやってないからってことなんだろうけど、ジャーナリズム的に記事が書かれたカレント・アウェアネスをどこか求めている自分がいるにはいるわけです(それは別に図書館雑誌からも感じないし)。カレント・アウェアネスはそれこそキュレーション的なことをやってるということなんだろうけど、キュレーションよりもジャーナリズム寄り的な立ち位置の、何か、ってこの業界ではどんなんだろうなと。そういうことできるとほんとはおもしろいんだけどな、と。
 と言いつつ、ジャーナリズムって何かねなどということはあたしみたいなヘッポコにはあれなんですが。それが証拠に、なぜ「ちいさなおはぎ屋」記事からそんなこと連想するのかという。

 なおビジネス支援という意味で言えば、最初のきっかけとなった「相談会では,一般社団法人広島県中小企業診断協会の中小企業診断士,広島県信用保証協会職員,図書館の司書が,事業プランが不十分な状況にもかかわらず親身に相談に」あたりが図書館のビジネス支援取り組みとしては非常に理想的というかやるべきことちゃんとやってて、NYPLがなんぼのもんじゃという感じではあるのですが、無論、このおはぎやさんの成功要因としてはこれの数百倍の多々な知的基盤、人的ネットワーク、プロのビジネス支援等々の”マジなビジネスの世界”でのあれこれがあっただろうし、そこを乗りこなした人たちだからこその成功者記事だとは思うんですが、なんていうかな、そういう”マジなビジネスの世界”と自分とが決して無縁ではないんだ、そういう世界の”風景”を壁越しにでものぞけるんだ、というつなぎなり踏み台なりの役目、ロマンをロマンで終わらせないリアルの1丁目的な役目ができるのが、公共図書館というものならではの強みなのかな、っては思いますね。
 それは”入口に絞り込みがない”からこそかなうわざ、というか(ハローワークでできるじゃん、ていうことは逆に言うと、ハローワークに行く人にしか届かないじゃん、的な)。


●E2153 - 大学図書館の成果を測る:Project Outcome大学図書館版
 http://current.ndl.go.jp/e2153
 調査という名のクライテリア的な。回答じゃなく出題が世界をかたちづくる、的な。
 これ、各機関のつくったフォームと、回答集計結果を、ユーザ機関間で共有できたりとか・・・まあそれは難しいかな。
 あと必要なのは、Googleフォームじゃダメな理由、かしら。


●E2154 - 国立国会図書館,次世代デジタルライブラリーを公開
 http://current.ndl.go.jp/e2154
 「次世代デジタルライブラリーの目的は,全文テキスト検索機能,機械学習(AI技術)を応用した自動画像処理機能,IIIF API(E1989参照)等の次世代図書館システムへの実装が期待される新たな機能の技術的有効性を検証する」「本サービスで先端的な機能を実験的に一般公開し,利用者やエンジニアからのフィードバックを得ることによって,正式サービスに導入する技術を検討する際の見通しを立てやすくなる」
 →最高のパターンのやつ。


●E2155 - Japan Open Science Summit 2019<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2155
 なんかもうあれだな、すべてのものがオープンサイエンスに通ず、的なノリになってるな、もちろんそれでいいと思うんですが。ていうか、そもそも図書館という機能自体がオープンサイエンス的なものなんだから、あたりまえなんだけど。(一時のバズワードで終わらないようにするには、過去の概念を呑み込みに行くくらいがいいのかな、とかなんとか)
 こういう集まりについてほんとにレポートが読みたいのは、末尾にあるような全体のラップアップ企画で、本稿でいう「多岐にわたるセッションのテーマに基づき議論された」にあたるところ、だったりしますので、選んで書くんだったらそっち選んでいただけるとありがたいなと思いますね。個々の文科的テーマだとよその記事とかで読めばまかなえたりするけど、最後に横断的なまとめがされるのこそがそのイベントならではだし、わざわざいろんな人が集まった意味というか旨味がうまれるところだと思うので。それは例えてみれば、朝ドラで後半にさしかかると故郷側のキャラと東京(大阪)側のキャラとが徐々に出会い交わり始めるあたりのおもしろさ、的な。
「JOSS2019」
「国内でオープンサイエンスに携わる関係者を対象としたカンファレンスであり,昨年(E2051参照)に続き2回目」
「研究者,大学や研究機関,図書館,市民や社会との境界を超えた相互作用や相乗効果について」


●E2156 - IFLA,貴重書等の整理におけるRDA適用に関する報告書を公開
 http://current.ndl.go.jp/e2156
 たぶん、自機関本体ががっつり採用して充分にこなれた頃になってから、ぼちぼち検討し始める、くらいでも罰はあたらないんじゃないかな、って思った。貴重書サイドにしてみれば、もう何度目のモデルチェンジだよ、ていう感じだろうし。



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2019年07月16日

今日の「CA読み」メモ:「2019年CEAL・AAS・NCC」他

●E2151 - 2019年CEAL及びAAS年次大会・NCC公開会議<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2151

 ”カレントの種”があるとするなら↓このあたりだろうと思われる。灰色文献・エフェメラ、マイノリティ・アウトリーチ、デジタルアーカイブ・webアーカイブ、など、いま我々がしっかり目を向けて取り組むべき要素が凝縮されてる。
「イェール大学の中村治子氏からは,アイビー・プラス図書館連合による日本のLGBTQに関するウェブアーカイビングプロジェクト“Queer Japan Web Archive”についての説明があった」

 他。
「NCCから新たなプロジェクトComprehensive Digitization and Discoverability Grants Programの紹介があった。学術的に有用な日本関連資料のデジタル化とその活用の促進,国内外の協同と基盤構築を目的とした新しい助成金プロジェクト」
「「日本研究の死」をテーマとしたセッション…地域研究や人文科学の縮小傾向などが課題として言及される中,小規模大学における日本研究への援助の必要性を指摘する声や,研究者自身が学問におけるトランスナショナル(越境性)や分野横断の重要性を認識することが必要」


●E2146 - 公共図書館におけるプログラミングワークショップ実証実験
 http://www.current.ndl.go.jp/e2146
 ビジネスチャンスだなあという印象。
 是非の議論はもう済んだのかしら。
 そしてちゃんと”人”に報酬が払われるのかどうかが気になる、搾取のタネになりませんように。


●E2148 - 台湾公共図書館の利用状況と読書力:2018年報告より
 http://www.current.ndl.go.jp/e2148
「台湾の公共図書館では,…日本風・北欧風等にデザインされた読書スペースの設置…等,図書館をより身近にするための様々な取り組みがなされている」
→台湾にとっての”日本風デザイン”とは?(気になったのはそこくらい)


●E2150 - Asia OA Meeting 2019<報告>
 http://www.current.ndl.go.jp/e2150
 なんとなく、希望的感情がこめられたような雰囲気の記事。
 「様々な出席者から,オープンサイエンスが「持続可能な開発目標(SDGs)」の17目標全ての達成に関連する,あるいはその前提条件である旨の発言がなされた…オープンサイエンス推進などは,そのような国境を越えた持続的発展の基盤構築と,それらを活用した発展を求める多くの人々の希望の表れのように感じられた」


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2019年07月10日

2019GWeu ヨーロッパ鉄道旅行・0日目 「旅の概要」


 2019年ゴールデンウィーク期間の、ヨーロッパ旅行の記録です。
 (今年中に最後まで書き終わるといいな・・・)

●旅の概要

・ルートは、ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
・期間は、2019年4月27日から5月6日まで、10日間。

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4/27-28 関西空港・発→ヘルシンキ空港・着
    ↓
 鉄道・フェリーで移動する
    ↓
5/5-6 リスボン空港・発→関西空港・着


●旅の動機

 なぜゴールデンウィークなどという、旅行者も多くお値段もお高そうな時期にこの時期に、あえて旅に出ることにしたのか。

 2019年のGWはどうやら改元やなんやで10連休になるらしい、と決まりかけた頃、これはヤバイという危機感に襲われていました、いや、そんな10連休などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、よほど何かしらの能動的な計画がない限りは、職場に通い詰めか、あるいは昼からビール尽くしかのどちらかになる危険性が非常に高い。そんなもん、どっちにしたって無為に時間を浪費するうえに健康に悪く、心身疲弊して連休明けを迎えるだけじゃないか、ダメダメ、そんなことなら無理くりにでもどっか行ったほうがマシ、という判断。
 加えて、「改元」などというタイミングでうっかり日本にいようものなら、いまどきの流れから察するに、マスメディアの不愉快なお祭り騒ぎムードを押し付けられる危険性が非常に高いわけです。で、じゃあどこかへ出かけようものなら、国内おしなべてGWですから、外は外で混んでるに決まってる。いやもう、そんなことならとりあえず日本を出た方がマシ、という判断。

 とにかくなんでもいいから、いったん日本を出よう。話はそれからだ。

 というようなことから、前年の10月11月頃から早くもちまちまと下準備しており、なんとかぎりぎりかすめとるようにして、ある程度安価に往復航空券だけは確保できていた、という感じです。無理にとったので、ちょっと不安げなLCC含みの上海深夜便経由ではありますが、日本に10日いるよりは絶対にいい、こじあけてでも旅に出てやる。


●旅のルート

 2018年6月ドイツ旅行(http://egamiday3.seesaa.net/article/465127478.html)では、鉄道大国ドイツを堪能するぞとばかりに、北から南までぐるっと大移動する、という旅を挙行したわけです、ドイツレイルパスで好きなだけ乗り遊んでた。
 結果、どういう心境になったか。
 いや待て、ぜんぜん乗り足りんぞ、と。もっと鉄道移動をさせろ、できるだけ無駄かつおもしろいルートで旅をさせろ、と。
 結局はさらなる飢餓感に陥って終わったという。
 というわけで、実はそのドイツ旅行の最中からすでに「次はどういうルートの旅にすべきか」検討委員会が会議を始めていました。しかも、わりと早い時期に草案が可決されてた気がする。

 乗りたいんでしょ鉄道に、できるだけ無駄で、おもしろく、長く。
 じゃあ端から端までってことね。
 端ってことは、えーっとまず西の端はポルトガルですね、確かリスボンの近くにあるロカ岬というのがヨーロッパ本土の最西端とかなので、片方はリスボン・ロカ岬。
 じゃあ反対側の端は北東か、なるほど、いわゆる西ヨーロッパ諸国の北東の端ならフィンランド、ヘルシンキか。

 ヘルシンキからリスボンまで、鉄道移動。
 そんなの現実味あるのか? と、ヨーロッパ時刻表検索サイト(ドイツ鉄道: https://www.bahn.com/)をふわっと検索してみたところ、なるほど、ノンストップなら3日で行ける程度か、じゃあ多少の寄り道や休息を入れても正味1週間あれば充分じゃないですかね、よかったよかった。

 というわけで、わりとすんなり上図のような大枠ルートが決まってた、という感じです。


●旅の経由地

 とは言え、ただ単にヘルシンキ→リスボン移動するだけではおもしろくない。
 要所要所であちこちに寄り道して、無駄なルートを踏んだり、立ち止まったり、いろんなものを見たり食べたりしてるうちに、最終日の予定までに間に合うのかどうなのか!?というあたりが旅の醍醐味じゃないですか。(注:あからさまに何かの影響を受けています)
 じゃあ、この距離だけはだらだらと長いルートのうちの、いったいどこをどういうつもりで寄り道すればいいんだろう、と考えるうち、もうひとつの今旅のテーマに思い至ったわけです。

 興味ある地域がある程度まとまっていたりすると、まとまった日程を確保して旅行に行きやすいんですよね、アイルランド何日間とか、ドイツ何日間とか。
 ところが、興味はなんとなくある場所なんだけど、そこ単独へ行くためだけにわざわざ旅行組むほどでもないんだよな、みたいな断片的な目的地って、よほど近所まで行く別の機会に恵まれないと、なんだかんだで結局行きそびれてる、みたいな状態になるわけです。そしてこれからも何かのついでが訪れるまで行くチャンスなさそうだな、と。
 そういうtogoリストにたくさん澱のように溜まってる行きそびれスポットを、落ち穂拾いするかのように寄り道していく、という方針でどうか、と。

 行きそびれスポットをリストアップすると、こうなりました。

 ・ストックホルム市立図書館(某日文研図書館のモデル)
 ・ランス・フジタ礼拝堂
 ・ストラスブール、アルザスほか、フランスの東縁あたりの地域
 ・ジェノバほか、イタリアの北西あたりの地域
 ・南フランスの海岸あたりの地域
 ・サグラダファミリア

 というのを踏まえて地図を眺めると、ははあん、なるほどなるほど、これはどうやら上手いことあちこち拾っていけるルートですな、というのが見えてくるわけです。大移動もできるし、小さな石も拾ってまわれる、いい企画じゃないですかねっていう。


●旅の事前準備

 行った先でルートを決めるのがユーレイルパス旅行の楽しさではあるものの、とは言え、「ヘルシンキからリスボンまで」という旅の大枠と「行きそびれスポット」が地図上に並ぶと、なんとなくここがネックだな、ここクリアしないと旅が前に進まないな、という要所が見えてくるわけです。

 ネック@、ヘルシンキ→ストックホルム間の夜行フェリー
 ネックA、コペンハーゲン→ドイツ本土
 ネックB、マドリッド→リスボン

 このネック3兄弟は、多少の無理をしてでも事前の確保をしておこうというオトナの判断。逆に、そこを確保しておけば、他の日程・ルートは安心しておふざけできるんじゃないか、と。
 というわけで、詳細は省きますが、嬉々として旅行事務に取り組み、あれこれ調べるなどした結果、今回はネット上の旅行代理店さんにかなりお世話になりました。代理店使うのってほとんど20年ぶりくらいなんじゃないかくらいにご無沙汰でしたが、ネットで自力で手配できるチケットには結局は限界があり、そういうところは多少の手数料を出してでも専門業者に頼る価値あるんだな、とあらためて認識した次第です。

 ・・・というような感じで、ちまちまと旅行事務をこなしていきながら、2019GWeu当日に備えていく、という感じです。

 では、行ってきます。

posted by egamiday3 at 08:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月09日

映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』視聴メモ


 ・・・そういえば、芝居は「観劇」、では映画は? 「視聴」でいいの??
 というくらいのていたらくでふだん映画を観ず映画リテラシーの低いegamidayさんが、それでもこれは観ないわけにはいかないよな、ということで、いま話題のドキュメンタリー映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観てきました、というメモです。
 6月頭に東京・岩波ホールで、7月頭に京都シネマで。映画リテラシーが低すぎて、岩波ホールも京都シネマも入館(「入館」でいいの??)要領がさっぱりわからなかった、わからなかったというか呑みこめなかった(納得できなかった)。

 以下、メモ。

・長い。とにかく長い。
 1回目に東京で観たときは、その後の予定に遅れそうだったから途中で退席した、というくらい長い。
 監督がそれが必要と判断してそうしてる、っていうのはもちろんわかるんだけど、それにしたって長くないかな。伝えるべきことを伝えるためにであっても、各エピソードを7割くらいまでにして、伝わんないもんなのかな、と。
 というのも、もっと短かったら観た人もいたかもしれないところを、この長さで逃してたとしたら、それだけでもやっぱ「伝わるものも伝わんない」と思うんですよね。観たあとビール呑みに行ったら、タップルームの青年があたしのパンフ見て「あ、ニューヨーク公共図書館、自分も気になってるんですよね、でも長いんでしょう?」って話しかけてきて、もっと短かったら彼にも伝わったんじゃないだろうかと思うと、口惜しくないですか。そこのアウトリーチ必要くないですか。
 しかも暗闇でメモもとれない(無理くりとったら、解読できなかった)、スマホでググって確認もできない、映画館って奴は難儀だなあ。
 以上、どうしても「伝わるか伝わらないか」や「コンテンツの消費でなく再生産」が気になるegamidayさんの愚痴。

・とは言え、長いからといって、つらいかというと、全然そんなことはなかったです。ただ、ぼーっと呆けた状態で眺めてるという感じ。
 なぜなら、これ、自分にとっては「ただひたすら心地いいだけの環境ビデオ」だったからです。それは、本当の意味で環境ビデオだったという意味ではなく、なんていうんだろう、登場する映像だけでなく、議論も主張もスピーチもチャレンジングな課題も、いちいちすべてが自分の思索思考にも信条感情にもいっさいひっかかったりつっかかったりしてくるところがなく、異論も驚きも違和感ももやもやもまるでない、ああもうすべてが「まさにそのとおり」「これが当然のあり方」なだけでしかなかったので、冒頭からエンディングまでが毛ほどの摩擦もなくスルスルと体内に染み入ってくる、ちょうど風邪の時にポカリスエット飲んだら、飲んだ先から体内に同化して消えていくようなあの感じ。
 なので、矛盾した話ですがこのブログを「メモ」と言いながら、端的な話、あたしはあの映画に対して何ひとつも実のあるコメントがありません。「あれ? うん、あのとおりじゃない? あれが図書館であり、図書館ってああだよね」。以上、と。

・そういう意味では、全編通して、いわゆるステレオタイプな図書館・司書の像がほとんど登場しない、”だから”、すごく心地いい。唯一、終盤で登場する版画コレクションのトリビアたくさんな資料解説のあたり、あれなんかステレオタイプなはずなのに、この映画内では際だって異端に見える。

・図書館サービスとしてのレファレンスって、Q&Aですかね? いや違うんだな、というのがこの映画でわかった。電話で質問受ける人力Googleも、ジェネオロジーのカウンターでの根気強い対応も、あれ”お客様の質問にお答え”じゃなくて、ちゃんとしたある種の”ディスカッション”になってるもの。自分もこれから「これはディスカッションだ」という姿勢でカウンターにのぞもうって思いました。

・で、その「ディスカッションとしてのレファレンス」のシーンからの、「公民協働」のスピーチでしょう。この2つのエピソードで、あ、なるほど、知識にしろ図書館にしろ、お上から与えられるようなものでも、どこからか自然に降ってくるようなものでもないんだな、とあらためて思う。

・図書館は何をやっているのか、その1、「社会活動」。
 子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館でおこなわれているのは、いわゆる”本のお仕事””図書館のお仕事”ではないんだな、ということをどうしても確認せざるを得ないです。図書館がやっているのは「社会の一端で社会活動をする」ことであって、ここでは図書館がその現場であり、本・情報をツールとしている、というだけにすぎない。IT・wifiルータとアウトリーチのディスカッションのシーンあたりなんかたぶんそれがわかりやすく出てて、ナレッジへのアクセスを市民にアウトリーチするという種類の社会活動を、図書館を舞台にやってる、というわけなので、それは図書館のお仕事であって、図書館のお仕事ではない、ということだろうなと。

・ということを踏まえて言うと、この映画に登場するニューヨーク公共図書館の活動のことを、「ああいうことは、あんな大きい特別な図書館だからできることなんだ(=そうじゃないふつうの図書館でできるようなこととは違うんだ)」というふうに解釈することは、あたしはまったく当たらないと思います。自分たちの存在を社会の中でどう位置づけるのかとか、自分たちの活動によって社会に何をもたらすことができるのかどうかとか、そういうことを意識しもって図書館現場で仕事する、ということに、そんな大きいとか小さいとかどんだけ関係あるでしょうか、と。そりゃ、余裕のあるなし(=人や予算のあるなし)が意識できるできないに影響しないとは言いませんにもしろ、そういう意識も無しに金だけあったところでそういうことができるわけでもないだろうし、人や金が無いならなおさら「何をやる?やらない?」の選択時にそれを意識してるかどうかは大きく影響するでしょうし、それでもってこんなことやってみました的な事例は、カレントアウェアネスあたりを見れば国内にもあちこちにそのタネがあるんだなって、知れるじゃないですかね。

・図書館は何をやっているのか、その2、「find」。
 繰り返しになりますが、子供の宿題やプログラミングのシーンも就活講座のシーンも、その他あまた出てくる図書館と司書のシーンもすべてですが、この図書館が市民(=社会)に提供しているのは何でしょうか? それは本や資料だけですかと言うとそうではない、情報やナレッジですかと言うと、それですらないんじゃないか。そう疑問に思いながら全体を通覧してたのですが、そうか、図書館が提供しているのは「find」なんだな、という発想に至りました。「find」は「見つけること」であり、それは主に知識や情報かもしれない。ただそれだけではなくて、「わかる」とか「気付きを得る」という「find」ということだよな。
 というふうに理解すれば、図書館でレファレンスや読書だけでなくなぜか就活講座やダンス講座やポエットリーディングのようなカルチャーセンター的なことがおこなわれていることにも、わりとすんなり合点がいきます。人はあの場所で「find」を得られるわけです。そこに多様で膨大なリソースがあり、手を引いてくれるナビゲーターがいる、っていうのが他の場に比べて長じてるところかしら、強いて言うなら。

・ということは、司書は、図書館で人は「find」を得られてそれは強力な武器になる、っていうことを知ってるから、見つけてほしい、気づいてほしい、と思って躍起になって利用者に働きかけよう働きかけようとしてるんだろうか。

 なぜそんなことをする?
 別に「find」無しでボーっとしてても、死にゃしないんじゃないの、病院でも医者でも患者でもないんだし。
 司書がわざわざそれを働きかけにくるのは、壮大なおせっかいなんじゃないの?
 そんなことをする必要がある?

 ある。
 なぜなら、それによって見つけられる/得られるものこそが、ショーンバーグ図書館(ブラックカルチャー)の館長が言うところの「必要な面倒ごと」だから。
 necessaryなtroubleだから。
 おまえら、ご都合よろしく目つぶってスルーしてんじゃねえぞ、このダチョウどもが、と。だってさ、そういう面倒ごとって、この効率化されためまぐるしい市場主義的な世界では面倒どころか害悪だという洗脳に流されそうになりがちだけど、でもそういう面倒ごとと真摯に向きあうことって、そもそも我々個々人が持っているはずの権利じゃないですかね。

 図書館(=膨大で多様な知見にアクセスできるパブリックな場)でそういうことが得られるはずだ、っていうのは、もっと強く言っていいんじゃないかなって思いますね。

・いくつか気になったこと、その1。
 ピクチャーコレクションが際立って旧式モデルの資料提供してる気がする。インターネット創世記の約20年前にあの部屋実際に行ったのですが、その時の情報整理技術から何も進歩してないってはずはないと思うんだけど。オンラインまたはデジタルでタグ付けして探す、類似画像をレコメンドする、とか提供してないのかな。

・いくつか気になったこと、その2。
 ニューヨークと言えばチャイニーズ、わかる。
 そのチャイナタウンの図書館で、「ITに弱い年配者たち」としてのチャイニーズを描く。それ、どんなイコール??
 あと、いくつかある議論のパートで、肌の色の濃い人が発言するのが、ホームレスに対して厳しめのコメント、ていうのは??
 前半の、イスラムと西洋の奴隷解放思想、の話がちょっとよぎりますよね。

・映画中の、本の扱いや利用者対応について粗雑さが気になる、というコメントをたまに見るのですが、いや、あれでたぶん中の上くらいじゃないかな in US。

・で、なんやかんやがあった末の、ラスト・教科書批判の話。あー、今日見てきた図書館像の集大成だな、って思いましたね。この鍋のシメでこの雑炊が出てきてよかったな、ていう。(注:極私的にはうどん派)

・のこされた謎。
 劇中何度かカットインされる、館内の長い廊下の向こうのほうのベンチに誰か座ってる、っていう画はなんだったんだろう。
 でも、次に5番街のあの図書館行ったら、あの場所にあの人いそうな気がする。

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2019年07月04日

2019年5月後半+6月のまとめ

■2019年5月後半+6月のまとめ

●総評
 6月はイベント過多のうえに、予定外のタスクが入り込み、あっという間に過ぎ去って行きました。

●まとめ
・webフォームから、死ぬまでにやっておくべきことリストの更新をはかる。
・「なつよ、」
・「腐女子うっかりゲイに告る」
・深刻な時差ボケが長引いたために、たまってた「なつぞら」を消化できてしまう現象が発生。
・お取り寄せを提供すると造り方を分析するクラスタが作ったしめ鯖。新ジャガイモの素揚げ。
・地域コミュニティ参加とその現実について。
・吉備路を歩く。
・つながりのない同窓会に乱入する。
・仕事の進め方が親譲りであることを確認する。
・日文研好例創立記念パーティで、アイスクリーム屋さん&こだわりバリスタの珈琲屋さん(コーヒーメーカー製)を演じる
・新町特論寄席、OCLC話。
・暑くて喉が渇いているせいで一杯目を「週休6日」にしてしまう京都醸造タップルームに特有の現象。
・「今日の「CA読み」メモ」シリーズ開始。
・突然、1。
・暗緑物質(京都醸造)
・映画館リテラシーが低すぎて岩波ホールの映画入場要領がまったく呑み込めない事件発生。映画と演劇ってそんなに違うもんなのか問題。
・映画「エクスリブリス: ニューヨーク公共図書館」。コージーな環境ビデオ(議論パート含め)。
・邂逅、1。
・図書館。
・原田泰造です。
・「こういう仕事(図書館)をしてると、専門の常識を当たり前として物事を考えちゃうけど、世の中の100人中99人はそんなことどうでもよく、知る由もなく、非常に理解がざっくりとしていて、そのざっくりとした中からどれほどの興味をひきつけられるんだ、って話なので、そういう目線を意識的に持たねばだ」
・カレントアウェアネス編集会議(初参加としての)
・アート・ドキュメンテーション学会(JADS)・2019年度年次大会シンポジウム「アート・ドキュメンテーションとデータベースとの関係を探る : 知の蓄積と共有化のために」
・想定してない使われ方を想定することは本当に想定できないことだろうか、という疑問。
・成安造形大学のカフェテリア「結」の料理が尋常じゃなく美味すぎて、とても懇親どころではなかったという事件発生。蒸し鶏と焼き茄子を重ねてキャベツで巻いたの、鶏のクリーム煮、鮭や豚のグリル、白和え、グレープフルーツのジュレ、カナッペ、フォカッチャ。
・問題:「次のイントロを聴いてお答えください、というときの「イントロ」」
・努力クラブ「どこにも行きたくないし ここにもいたくない」@人間座スタジオ。何をしたくて何を考えてるかよくわからない、価値観がふわっとしてぶれぶれで何かがあっても表現し難い、そういう中2頃がよく出てるなと思ってたら、いやこれ、大のオトナも形は違えどだいたいこうだな、と。
・京都クラフトビールガーデン@北大路
・「N・Yはすごいのにおまいらときたら・・・」
・「夢見る帝国図書館」
・突然、2。
・なまはげチョップ
・好例・係の会@バンガロー
・ニューヨーク公共図書館トークイベント@京都府立図書館。NYPLのピクチャーコレクションと府立図書館のシナリオコレクションを並べて語るなら、NYPLのように使い方ガイダンスを行なったりボロボロに使いこまれたりくらいの“公共財化”を期待したい、と。
・吉田寮食堂大演劇「三文オペラ」上映会
・近畿地区MALUI名刺交換会。ダブリン税抜き価格事件。タイグ乱入→みっひつーるーさん顔利きの店乱入事件。
・ウッドミルブルワリー
・「大学図書館におけるデジタルアーカイブの利活用に向けて」(学術資料整備委員会 デジタルアーカイブWG)
・「図書館が日文研と世界をつなぐ―OCLC他による海外連携と図書館サービス」@日文研木曜セミナー。寄席。突然のホワイトボード芸。
・大阪王将で気の置けない人たちとの二次会。これが最後の別れになろうとは思わなかった・・・(注:大阪王将との)。
・突然、3。
・予習。
・『美しい知の遺産 : 世界の図書館』
・潜入→祭り→突然、4&邂逅、2→早過ぎた祭りの終わり
・日文研図書館見学会
・夏越の祓@上賀茂神社
・「いだてん」第2部初回。こんなの大河でやってる場合じゃない。

●5月後半+6月の月テーマ進捗
  ・CA+日本研究 → ペースとリズムはつかめた。
  ・木セミ+OCLC → 無事こなせた。
  ・調整活動 → 一部数値改善に成功。よかったねえ。
  ・(追加タスク) → あっという間に過ぎ去った。

●7月の月テーマは
  ・CA+日本研究(引き続き)
  ・2019GWeu
  ・祇園祭
  の、3本です。
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2019年07月02日

今日の「CA読み」メモ:「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜他

 40周年記念号的な記事をいくつか読んで、これ50年までにもうひとテコ入れが期待されてるんだろうな、じゃないと”安定側”にまわっちゃうしな、と思たです。カレントはカレントだからとカレントがカレントのことしか考えてなければ、ていう(札幌記事参照)。

●『カレントアウェアネス』40年の歩み / 関西館図書館協力課
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_history
 これも参照のこと → 『カレントアウェアネス』30年の歩み(http://current.ndl.go.jp/ca_no300_history))

●友愛が図書館の連帯を強化する:LCとNDLでの交流から / 松林正己
「図書館文化の差異は、図書館が運営される文化のギャップそのものであり、その差異をCA編集上反映できないか」

●編集企画員を務めた12年間を振り返って / 森山光良
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_moriyama
・「編集企画会議で公共図書館の立場から推奨テーマ案を力説しても、関心を持たれず廃案になったということも少なくなかった」「アンケート調査によれば、CA ポータルの読者層に占める公共図書館関係者の割合は8.3%に過ぎなかった」
・「日本の図書館関係者、研究者等が、日本語以外の言語(主に英語)で、海外の雑誌、学術雑誌等への投稿をあまり行っていない」
・「編集企画会議の究極の目的は、とにかく執筆候補者を探し、承諾を得る道筋を付けることにある」「記事候補選定用の電子ジャーナルのリンク集(30誌程度)を、自分なりに作成するとともに、随時入れ替え更新しておき、会議前に一通りチェックおよびピックアップした。これによって、最近の動向を把握した」
 →よく考えたら、自分の主たる情報源がカレントで、それではカレント新記事の企画はできないんだ、ということにいまさら気付いた。どうしようかな・・・。

●『カレントアウェアネス』50年に向けての期待 / 村上浩介
 http://current.ndl.go.jp/ca_no340_murakami
「硬軟自在、「ノリ(乗り)」良くタイムリーに、最新情報(カレント)を慎み深く紹介する(アウェアネス)媒体」

●CA1951 - 『日本目録規則2018年版』のはじまり:実装に向けて / 渡邊隆弘
 http://current.ndl.go.jp/ca1951
・「FRBR等の概念モデルに準拠し、RDAとの相互運用性の担保をめざしたことで、これまでのどの版よりも抜本的な見直しとなった」
・「NDLは2018年3月に発表した「書誌データ作成・提供計画2018-2020」において、2021年1月からのNCR2018適用を目指すとした。これに向けてNDLでは適用細則の作成を開始」「NACSIS-CATについては、軽量化・合理化を目指す大きな見直し(「CAT2020」)が予定されているが、この段階では適用する目録規則の変更は行われない」「RDAにも言えることだが、NCR2018は従来のNCRと比べ自由度がかなり高く・・・記録の方法にも別法や任意規定が多いため、各データ作成機関では適用細則の作成など、入力方針の検討が欠かせない」「ISBD区切り記号法のようなエンコーディング方式(メタデータの構文的側面)は全く規定していない」
 →これきっかけで、今後おたがいの足並みをそろえ”ない”というのがある種のトレンドというか方向性になるのかしら。まあそれでもいいよね、っていうのがRDA以降の考え方っぽい気がする。
・(機械可読性の確保)「非構造記述ではリンク機能の提供につながらず、機械可読性の観点からは望ましくない」
・(著作の典拠コントロール)「全著作に独立した典拠データを作成することは、RDAを適用する海外の図書館においても行われていない。・・・複雑な場合にのみ典拠データを作成し、それ以外は書誌データ内で完結させる運用が多く見られる」
・(書誌フレームワーク)「NDLでは比較的早くからBIBFRAMEに注目していたが、当面はMARC21を採用するとした。合理的な判断と思われる」

●CA1952 - 灰色文献のいま〜2010年代の動向を中心に〜 / 池田貴儀
 http://current.ndl.go.jp/ca1952
・オープンサイエンス、オープンアクセス、研究データ
・「2010年代は、既存及び新しいステークホルダーの議論など、広く一般公衆への働きかけに関心が向けられ始める時期でもあった」
・「灰色文献の問題の所在が変化してきている」「インターネットを通じて灰色文献が流通することで、灰色文献そのものの概念が変わり、灰色ではなくなる」「膨大な知識や情報が生み出される今日、出版物以外のデータや資源など、あらゆるものを対象とせざるを得ない」
 →むしろ灰色であることがあたりまえになろうとしており、そりゃRDAにしろNCRにしろ自由度高くせざるを得ないので、ちゃんと自分たちで考えなさいね(=誰かが決めてくれるわけじゃない)、ということだなあ。

●CA1953 - 「常識のカバーをはずそう」〜札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと〜 / 淺野隆夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1953

・「都市計画、エリアマネジメントの関係者から・・・これだけしかない面積でも、図書館が街の中で人の流れを作り、交流を生むことがわかった」「小規模なライブラリーでも併設してもらえるよう、新たなビル、施設を建設する地権者に対して図書館サービスのノウハウや人材を提供していきたいと考えている。これが筆者の考えるエンベデッド・ライブラリー(組込み型図書館)」

 図書館が図書館であることから外へ踏み出すことで、図書館本来の機能を取り戻した、というような話。
 大きいことをやるのか。小さいことからやるのか。いや、小さいからこそ大きいことができるのか
 小さいものが大きい流れを変えるには、自分自身が大きさをイキろうとするのではなく、社会全体の大きな流れを広く意識してその中にいかに飛び込むか、というのが課題なんだろうな、と。そりゃ、”図書館は図書館だから”といって図書館が図書館のことしか考えてなければ、社会にエンベデッドするという本来の機能はまっとうできないだろうからなあと。
 そういう意味では、大きいニューヨーク公共図書館のあの活躍は、決して”大きいから”ではないんだな、とも。
 とても興味があるというか、勇気が出る話でした。
 (注:1500uが小さいかどうかはまた別)

・「課題解決型図書館を標ぼうしているが、実際の利用者の課題とは、もっとはっきりとしない、もやもやとしたものではないだろうか」
「入り口に大きなタペストリー風のサインで当館サービスのコンセプトをわかりやすく表現した「はたらくをらくにする」を掲示」
「ビジネスパーソン支援に本当に求められているものは何か・・・「各職業の専門書」が2位にとどまり、1位が「ビジネスマナー・仕事術」、3位が「人間関係・コミュニケーション」」
・「Workのエリアでは自分の業界の棚に行けば必要な情報がすべてそろうようにまとめられている。またLifeのエリアでは働く人たちの生活に必要な情報とは何かをイチから考え、それらを項目立てしてふさわしい本を並べている。このようなテーマを決めてから本を選び、手に取りやすいように並べる」
・「利用者からは「ここができたおかげで本の世界に戻ってきました」という声をよく聞く」

●CA1954 - 企業のアイディア発想法を参考にした企画・イベント展開〜杉戸町立図書館の取り組み〜 / 小暮雅顕
 http://current.ndl.go.jp/ca1954
 「下記の企画イベントを全て予算0円で実施した」

●CA1955 - 阪神・淡路大震災関連文書に関する神戸市の取り組み:情報発信の活性化に向けて / 杉本和夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1955
・「阪神・淡路大震災の関連文書の整理保存等の作業は、神戸市からの委託契約により、2010年度から8年間にわたり、神戸市の外郭団体でシンクタンクである公益財団法人神戸都市問題研究所の手により行われた」(2018年3月終了、業務は神戸市文書館へ)
・「一次文書の典型はファックス文書で、当時ファックスは重要で確実な通信手段であった。ファックスで使われた感熱紙は、ほぼ真っ白な状態に劣化、判読困難となっていた。・・・感熱紙の復元手法を多数回に及ぶ試行錯誤を重ねて完成し、約1万5,000件の感熱紙を復元した」

●CA1956 - 国際子ども図書館の中高生向けサービス:調べものの部屋と調べもの体験プログラム / 小熊有希
 http://current.ndl.go.jp/ca1956
 「参加者はSNSやブログの記事など出典が不確かな情報源を参照していても、結果的にクイズに正解すれば満足してしまうことがある。単に情報を探す調べものから一歩踏み込み、「信頼できる情報源を選ぶ」「情報の正確性を確認する」といったプロセスも含めて調べることの面白さを体験してもらうためには、さらなる工夫が必要」
 →”出題”の巧拙は人を左右するし、だからこそ”出題”は難しいよね、という。
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2019年06月27日

今日の「CA読み」メモ:「田中あずささんにインタビュー」「民主主義の宝庫」他


●E2141 - LJ誌Movers & Shakersに選出の田中あずささんにインタビュー
 http://current.ndl.go.jp/e2141

・詳しくは「E2068 - 日本学多巻資料の総目次・索引電子化プロジェクト」(http://current.ndl.go.jp/e2068)を参照。
・「世界的に権威のある組織が,日本語資料をテーマとしたプロジェクトという,メインストリーム以外の分野に,スポットを当てて評価してくれた」
・ホントはここなんですが・・・>「日本でこのようなプロジェクトを引き継いで頂ける場合,私達のプロジェクトで使ったワークフローなどを共有することが可能です」

●E2142 - 須賀川市民交流センター内に中央図書館が移転オープン
 http://current.ndl.go.jp/e2142

 情報とアーキテクチャみたいなことだと思うので、”空論”と”実践”のどちらもをもっと知りたい、という感じだった。
 ↓
「tette内の図書館以外の場所にも相当数の本を置くという斬新な案」
「tette内の図書館エリア外にある子どもの遊び場や円谷英二ミュージアムなどの中にも本を置くこと」
「オープンして4か月経ち,多くの利用者はどこに置いてある本でも使いこなしている」
「趣味の活動で来館した人や,特に目的を持たずに来館した人が,ふと目に入った本に興味を持って手に取り借りてみた」


●E2143 - つくば市立中央図書館におけるロボットスーツHALRの導入
 http://current.ndl.go.jp/e2143

 問題は、こういうツールを必要とする仕事を担当するのはどういう職員なのか、と考えるのはヘンなことなのかな。(タグは #専門性 で)


●E2144 - 研究データ同盟第13回総会<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2144

「我々には,新たなデータの世界を結ぶ,堅固で美しく,立派な懸け橋を作り上げる責任がある」

●E2145 - 民主主義の宝庫:スウェーデンの図書館戦略に関する提案
 http://current.ndl.go.jp/e2145

 作成過程の後半や報告書のあり方が、民主主義のメディア的実践だなあ、と思った。
 オチが「今後の動きを注視していく必要がある」なのは、もっと来い、と思った。

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2019年06月05日

今日の「CA読み」メモ:「学校と公立図書館との複合施設」「デジタルアーカイブコンテンツの児童・生徒向け教育への活用をめぐって」他


●CA1941 - 日本図書館協会建築賞について / 植松貞夫
 http://current.ndl.go.jp/ca1941
・「2016年1年間で新たに建設された公共図書館が38館あるのに対し、応募館は9館と少ない…設計者には応募に熱心な者、そうでない者、賞の存在を知らない者があることから、周知方法に改善を要する」
・受賞館を確認しようとすると、JLAのwebサイトには途中からのリストしかなく、結局wikipediaを見るのが一番早かったので、そういうとこだなと思った。

●CA1942 - 動向レビュー:学校と公立図書館との複合施設 / 長澤 悟
 http://current.ndl.go.jp/ca1942
・これは読み返すべき。理想的なまとめ。
・これを読んでると、カレントアウェアネスは写真の掲載にあまり積極的じゃないのかな、と思う。建物とか位置関係の説明を読んでると、えっと、要するにどういうこと?、ってなる。
・「大人にとって魅力のある蔵書の構築、管理者だけでなく司書の配置の必要性、市の図書館ネットワークへの組み込み等が課題として指摘されるようになった。学校図書館の開放は校庭や体育館の開放と違い、単にスペースの利用だけではなく、本来の図書館機能を充実する必要があった」

●CA1943 - 動向レビュー:デジタルアーカイブコンテンツの児童・生徒向け教育への活用をめぐって:米国・欧州の動向を中心に / 古賀 崇
 http://current.ndl.go.jp/ca1943
・「米国デジタル公共図書館(DPLA)での教育活動」「「オンライン上の一次資料」の項目と教材・指導案を取りまとめて公開する「一次資料セット(Primary Source Sets)」」「「一次資料セット」は、2018年9月時点で141の項目を収録しており、各項目にはテーマに即したDPLA内の複数の一次資料と、Wikipediaを含めた外部の関連資料、そして指導案として質問項目や課題の事例、およびTPSのための留意点など」「「1980年代の保守主義の高まり」の項目を例にとると(14)、レーガン政権期の戦略防衛構想(SDI)を記した政策文書や、当時の政権高官へのインタビューなどの動画、政権批判の風刺画など」
→やっぱりキュレーティングが非常に大事であるな、という理解。
・「公文書管理をめぐる問題が頻発する日本の現状では、デジタル技術の活用以前に、一次資料や証拠の成り立ち・形状・出所から考えつつ学習を進める、という取り組みこそ」必要
→何周か遅れてる・・・。
・参考文献
 -鎌田均. 一次資料の利用と情報リテラシー:米国大学におけるアーカイブ, 特殊資料コレクションの教育的役割から見て. 同志社図書館情報学. 2013, (23), p. 1-15.
https://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014206, (参照 2018-09-14).
 -鎌田均. 米国の高等教育におけるアーカイブズの教育活動.アーカイブズ学研究. 2016, (24), p. 86-91.
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2019年06月03日

今日の「CA読み」メモ:「人文社会系分野におけるオープンサイエンス」「地域コミュニティにおける公共図書館の役割」他


●E2136 - 起業における図書館活用(1)起業知識ゼロから飲食店経営者へ
 http://current.ndl.go.jp/e2136
 菅谷本を読んでるかのような、非常にベストプラクティス的なビジネス活用談話だったので、もっと長尺でじっくり読みたいなとも思いましたが、シリーズ化される風のナンバーがついてるので今後に期待という感じです。次は語り口を変えてくるかな?

●E2137 - 「ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>」<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2137
 いや、これは動画だな。

●E2138 - 文化資源学フォーラム「コレクションを手放す」<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2138
 「本テーマは,ミュージアムのコレクションを手放すことを奨励するかのような誤解を招きやすいテーマであるものの,今,ミュージアム側が先手を打って議論しなければ,外部者の思惑に引きずられ,ミュージアムにとって不利益になるだろう」

●E2139 - NDL,「デジタル化資料活用ワークショップ」を開催<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2139
 大学図書館と公共図書館とでは活用の様相が若干異なってくるような気がするんだけど、どうか。

●E2140 - 3D/VR技術と学術図書館の役割に関する報告書
 http://current.ndl.go.jp/e2140
 結局はデータマネジメントの問題ということなんだろうか。

●E2130 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2019/5/10現在)
 http://current.ndl.go.jp/e2130
 「東日本大震災による被災資料の保全等に関する白井哲哉氏の著書『災害アーカイブ:資料の救出から地域への還元まで』」

●E2131 - 日本図書館研究会第60回研究大会シンポジウム<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2131
 「一般に図書館司書は博物館学芸員などと比較すると,地域資料のような固有の貴重資料を後世に継承していく意識自体が希薄なのではないか」

●E2132 - 第4回SPARC Japanセミナー2018<報告>
 http://current.ndl.go.jp/e2132
 読みやすいなと思ったら、飯野さん筆だった。
・第4回SPARC Japanセミナー2018「人文社会系分野におけるオープンサイエンス〜その課題解決に向けて〜」
・「海外において,大学以上の高等教育レベルで日本語を学習している人々は100万人前後いることから,日本語の学術書をOAにすることで,これら潜在的な読者がアクセスできる機会が増える」
・へえ〜→「海外ではデジタル化は進んでいるものの,商業出版社での出版が中心となっていることから,コンテンツへのアクセスは多くが購読者に限られる」「日本の学術雑誌では,採算という概念はあまり持ち込まれない傾向があり,OA化など広く社会に研究成果を還元するというシステムに繋がっている」

●E2133 - 米国OPEN Government Data Actの成立
 http://current.ndl.go.jp/e2133
・「民主党のオバマ大統領から共和党のトランプ大統領へと政権の移行があったが,オープンデータに関しては重要な政策として位置付けられ」
・「連邦政府機関に対して,保有するデータ資産の全容を把握するために,データ一覧を整備することを求めた。さらに,唯一のオンライン上の公開インターフェースとしての連邦データカタログの整備についても明確化された」(Data.govに法的裏付けを与える)

●E2134 - 地域コミュニティにおける公共図書館の役割:米国の実践事例
 http://current.ndl.go.jp/e2134
・そこまで度肝を抜かれたとんがったものがあったわけではないので、日本全然追いつける、できる。
・「スマートコミュニティにおけるアンカー機関として革新的な取り組みを行っている米国各地の公共図書館」
・テネシー州のチャタヌーガ公共図書館「自治体と協力し,犯罪統計や予算,計画類等のデータセットを提供するオープンデータポータルも開設」

●E2135 - 私達の人生を変える図書館:第3次図書館発展総合計画(韓国)
 http://current.ndl.go.jp/e2135
 ・「(7)「積極的な情報福祉の実現」・・・農・漁村での図書館サービス強化」
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2019年05月29日

今日の「CA読み」メモ:「奈良大学図書館における日本考古学協会図書の受贈事業について」「システムとしての国立国会図書館オンライン」ほか

●CA1947 - 奈良大学図書館における日本考古学協会図書の受贈事業について / 森垣優輝
 http://current.ndl.go.jp/ca1947

 セインズベリーにたいへんな不義理を働いた考古学協会の件が、いまはこう落ち着いたんだね、という話。
 http://jlablog.seesaa.net/article/165398139.html

・「2010年5月にいったんは英国のセインズベリー日本藝術研究所への寄贈が決まった。しかし、会員より、国内有数の規模である考古学関連図書コレクションの海外流出を危惧する強い反対意見が出されたため、同年9月に協会臨時総会が開催され、同研究所への寄贈は否決された」
→セインズベリーでどう扱われる予定だったかと、現在何が成就したかとの比較をしたい。
・「予算規模は、当初予算としては遡及事業費(遡及作業費、装備材料費、倉庫保管費)に約4,700万円、1階集密書架リニューアルと3階書架増設に約1,100万円を要した。さらに地下2階の電動集密書架新設工事には当初予算とは別に補正を行い、約1億5,360万円(うち書架に6,500万円)を支出している。奈良大学としては通算2億円を超える経費を投入したことになる。」
→お金の話をどこまでどう話すかというのはわりと悩む(つい最近悩むことがあった)ので、これは参考にする。「・・・したことになる」とか。
・「作業開始後、委託先からは毎月、段ボール箱20個前後(約2,500冊)の資料が納品されてきた。もともと協会の保管先から箱詰めで作業場所へ送付されていたもので、遡及作業にあたってはなるべく都道府県コードの若い順に、すなわち北の地方から順番に実施するのが望ましいと取り決められていたが、実際の作業開始後はどの箱にどの地方の資料が入っているか正確な情報がなく、開梱してはじめて判明する状態だったと聞く。このため納品後に配架すると都道府県別の配架状況に極端な濃淡が生じた。2015年度後半からは大規模な書架調整を毎月行う必要に迫られ、しかも先の見通しが不明のため一挙に調整を済ませることができず、現場合わせの移動作業を30日ごとに行うため図書館の通常業務を相当圧迫した」
→本記事の白眉とも言える、力のこもった記述だなと思った。相当の何かしらがあったのだろうなということと、じゃあそれをどうすれば避けることができたのかという失敗学として、読み返すべき。


●CA1948 - 第12回アジア太平洋議会図書館長協会(APLAP)大会 / 春原寛子
 http://current.ndl.go.jp/ca1948
・当日資料が注1のリンク先にある。(すぐにわからなかった)


●CA1949 - レーザーディスクのデジタル化に向けた国立国会図書館の取組み / 本田伸彰
 http://current.ndl.go.jp/ca1949
・レーザーディスクはデジタルじゃなかった・・・何者だ・・・幾三・・・。
・とはいえ、うちとこ所蔵分の媒体変換も考えてたところだったので、ありがたい記事。
・例えば「この記録方式の違いが、デジタル化作業に与える影響やコストの違いについて業者に確認したが、特に違いはなくデジタル化時に留意する必要はないことが分かった」のような情報や、「チャプターの情報は、デジタル変換した際に自動的に移行されず、編集作業により情報を付与するにはコストも掛かるため、デジタル化で再現しないこととした」のような”あきらめ判断ポイント”なんかはすごくありがたいです。
 国会さんにその意図はないにしろ、うちとこみたいに小さいところは、「とりあえず国会さん方式でやりましょうよ」で先に進めますからね・・・。


●CA1950 - 研究文献レビュー:公共図書館のビジネス支援サービス / 滑川貴之
 http://current.ndl.go.jp/ca1950
 普及や実施の現状はわかった。
 ”成果”や”効果”は具体的にどうなんだろう、気になる。(そういう文献が少ないということ?)


●CA1939 - 公共図書館の地域資料を活用した没年調査ソンのすすめ〜福井県での事例から〜 / 鷲山香織
 http://current.ndl.go.jp/ca1939
 このソンにおける、特に地域資料の活躍ぶりの具体的なところを知りたい。実際に活躍した地域資料はマイルドなやつだったのかしら。(注:マイルドではない地域資料とは何か)


●CA1940 - システムとしての国立国会図書館オンライン / 川瀬直人
 http://current.ndl.go.jp/ca1940
・(インデントによるグループ表示)「電子ジャーナル書誌と冊子体のジャーナルの書誌を ISSN を用いて同定したり、雑誌記事索引とデジタルコレクション収録の目次情報との同定を行っている。これらについては、1件にまとめるのではなく、インデントをつけてまとまりのあるグループであることがわかるように表示している…こうした機能は、単に紙資料とデジタル資料を統合して検索・提供するだけでなく、できるだけわかりやすく短い手順でデジタル化された資料にナビゲートするために考えられたものである」
・「アイテム情報はNDLオンラインでは保持していない。アイテム情報や利用者の情報は、申込を処理する別の業務システムが保持しており、NDLオンラインは都度その業務システムのAPIに対しリクエストを投げる」「別のシステムとAPIで連携することで、認証や申込、アイテム、利用者情報の変更等の機能を含めた全体のサービスを提供」
・「かなり多くの検索項目を簡易検索で検索可能となるように設定しており、多くの場合は詳細検索の項目を意識することなく、簡易検索のキーワード欄で検索し、必要に応じてファセットで絞り込んでいく使い方が可能」


posted by egamiday3 at 07:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月28日

今日の「CA読み」メモ: 「図書館総合展の20年」「韓国の公共図書館の多文化サービス」他


●CA1944 - 図書館総合展の20 年 / 今井福司
 http://current.ndl.go.jp/ca1944
・「本稿の執筆にあたり、図書館総合展事務局より過去のパンフレットおよび開催記録の提供を受けた。」「なお、図書館総合展は印刷媒体での記事化が希である。その代わり、インターネット上での記録はかなり多く、代表的なものとしてはTwitterの投稿アーカイブサイトであるTogetterが挙げられる。」
 →togetterが記事化の代表というのもなかなかつらい。”足下のアーカイビング不備”的なことってほんとに難しい問題だなと思いました、うちとこ含め。
・ほかの参考文献は注のかたちでリストアップされてる一方で、同じカレントアウェアネス内記事への参照は本文中に「(E2035ほか参照)」って書くかたちになってるというのは、カレントアウェアネス自身のきまりごとなんだろうか。それは、”この記事で使われている参考文献”があちこちにちらばってしまってすごく使いづらいので、やだな。
・図書館総合展自体に関するまとめでわかりやすかったのは、下記の大西文献だったなと思ってたのですが、これもう10年以上前なのだなあ。
 http://kulibrarians.g.hatena.ne.jp/kulibrarians/20081219/1290519705
・↑このときも思ってたんですけど、図書館総合展って企業展示メインのビジネスなイベントだと思ってたのが、いつのまにか図書館業界人の是非もの的な、交流・フォーラムメインのイベントにイメチェンした、という印象が極私的にあって、いったい何きっかけでいつからそうなったのか、とずっと思ってたんだけど、この記事でも特にその疑問は払拭できなかったので、わかった、じゃあもうこの疑問はとりあえず無かったことにしよう。

●CA1945 - 近年の公立図書館による出版活動の概要:定期刊行物を中心に / 武田和也
http://current.ndl.go.jp/ca1945
・以下は、#調べる タグで。調査の参考にする。
「調査は、日本図書館協会編『図書館年鑑』(2009年から2018年までの10年分)掲載「各地各図書館の動き」内の「図書館等による発行資料」の項目等での文献調査及び、都道府県立図書館等が作成しているリンク集から各都道府県内の図書館のウェブサイトを閲覧することで行った。さらに、オンラインで公開されていない出版物の遺漏を防ぐため、本文中で整理した区分に従って、日本図書館協会資料室及び都道府県立図書館に対して、各館が所蔵する資料の範囲内でのレファレンスを依頼した(13)。また、レファレンスの回答で紹介があったツールや助言に基づく再調査もあわせて行い、書誌事項については国立国会図書館所蔵資料の確認に加え、CiNii Booksや当該出版物を刊行している館のOPACでの検索を実施した。直接当該館に尋ねた場合もある。」
・文芸誌の紹介その他のところでタイトル・書誌事項を本文中に羅列してるあたり、無理に文章化せずにリスト化しちゃったらダメだったのかな、と思った。CAって、記事として読むだけじゃなくて、レファレンスツールとしても使うじゃないですか。
・「ところで、今回の調査の過程で、国立国会図書館や日本図書館協会資料室、都道府県立図書館では所蔵が確認できない出版物もあった。当該出版物を刊行する図書館のOPACでヒットしない場合もあり、ウェブサイト上でのみの掲載や、エフェメラ扱いで蔵書としては管理されていないことも考えられる。」
→今日2回目の、”足下のアーカイビング不備”的なことってほんとに難しい問題だなと思いました、うちとこ含め。

●CA1946 - 韓国の公共図書館の多文化サービス−プログラム事例を中心として− / 廣田美和
http://current.ndl.go.jp/ca1946
・「韓国は、日本より一足先に、また急速に多文化時代に突入し、政府の多文化政策と共に、公共図書館における多文化サービスも発展を続けている。事例集には、本稿で紹介した事例のほかに6の事例が掲載されているが、そのすべてに共通するのは、多文化プログラムを図書館だけで運営するのではなく、学校や多文化家族・外国人支援機関(20)、民間支援団体、大使館など、関連機関・団体と協力して運営している点である。このような、韓国の公共図書館における多文化サービス事例は、日本の公共図書館で多文化サービスを企画・運営する上でも参考になるものと思われる。」
→日本が学ぶべき、一歩先を行く韓国の多文化サービス。では、その韓国はこの多文化サービスをどこから学びとった? オリジナル? やっぱりアメリカ? アメリカだとしたら、なぜ日本はそれを学びとれなかった?
posted by egamiday3 at 08:05| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする