2017年01月07日

201611it イタリア・シチリア旅 2日目その2「海峡渡り2時間というアトラクションは"俺得"」

 ローマを出て約7時間、イタリア本土のつま先にやってきました。

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 そのつま先から海峡を渡ってシチリア島へ向かうのに、乗ってるこの列車が切り離され、客車ごとフェリーに載せられ、そのまま海を渡るのです。
 2日目にして早くもこの旅のメインアトラクションその2です。

 些少ながら参考文献を。
 「欧州ローカル列車の旅:ミラノ〜シラクーザ」
 http://europe.zouri.jp/siracusa/siracusa.html

 で、つま先の港町駅、ヴィラ・サンジョヴァンニ駅からシチリア島をのぞむと、こんな感じ。

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 このくらいの近さです。海からわりとすぐ山になってるせいか、そびえてる感がわりとあって、思ってたより(&写真で見るより)威風堂々に見えます。
 しばらくぼーっと待ってると機械音がするので、先頭の客車まで行ってみると。

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 切り離されました。
 先頭の客車が切り離されたということは、これからおしりの方から後方へひっぱられるということかな。
 [機関車] [前方車両]=[後方車両]

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 そうこうしているうちに、港にシチリア島側(メッシーナ港)から来たフェリーがばしゃばしゃと到着してきました。時刻表からいってあのフェリーにはパレルモ発ローマ行きの列車(IC730便)が載ってるわけですね、そうか、ここですれちがうのか。鼻先をパカッと開けて、着岸します。
 あ、いま自分の乗ってる列車がガタンって後ろにゆれました、いま逆サイドに機関車がくっついたな。
 [前方車両]=[後方車両]=[機関車]

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 ・・・あれ、前方に走り出した。そうか、スイッチバック的に、いったん前方に全部寄せたあとでお尻からフェリーに入るのか。2隻ならんだフェリーがどんどん後方に遠ざかっていきます。
 で、止まった。と思ったら。

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 隣にぴったりくっつくようにやってきたもう1本の列車。あんたあれやな、シチリアから来はったんやな、こんな近距離でリアルすれ違いとは。しかも、出逢いを味わう余韻もなく、あちらさんが即座にうしろへ引っぱられて行っちゃった。あんたこれから7時間かけてローマまで行かはるんやね、おきばりやす。
 そして今度は我々の番。ゆっくりゆっくり、そろそろとお尻から引っぱられていきます。
 [前方車両]=[後方車両]=[機関車]→  【 フェリー 】

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 自分は先頭車両(つまりお尻から入ってるほうの反対側)にいるのでなかなかフェリーに入りこまない、そうこうしているうちにあるところでいったん止まったかな、と思ったら、自分側の前方車両だけがちょっとだけ前に戻る。そのあと再度お尻から引っぱられていくので、あ、さっきのところで前方車両と後方車両が分割されたんだな、とわかります。

 [前方車両] 【 [後方車両]=[機関車]→  】

 さすがに全車両がフェリーにそのまま入るわけではないので分割されるだろうし、もっと言えば、切り離された前方客車群と後方客車群はそれぞれパレルモ方面(西)とシラクサ方面(南)に泣き別れることになります。
 そして、前方群たる我々もついにフェリー内へ。

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 おお、船底にレールが。そりゃそうかw
 そしてスタッフさんの向こうには、切り離された後方車両くんがいらっしゃる。

  【 [後方車両] 】
  【 [前方車両] 】

 というわけで客車の積み込み完了です。
 積み込まれてる間は乗客もフェリー内に降りれるので、積み込まれてる客車をパシャパシャ撮りました、こんな感じです、っていう。

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 存外にもすっぽり入ってるんだな、という印象。きゅうきゅう詰めってわけでもないし。

 で、ここからしばしの船旅です。

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 さよならイタリア半島。約1週間のお別れです。

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 シチリア島からイタリア本土に向けて細い岬がぐぐっと延びていて、↑この写真の正面前方に薄く見える鉄塔が、その端っこです。そしてその右に見えるのがイタリア本土、だいぶ北の方。

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 一応フェリーですから客席もありますし、ありがたいことに売店もある。そういえば朝からババひとつしか食べてないですね、というわけで、アランチーノ(シチリア名物のライスコロッケ)で遅い昼食をとります。

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 でまあ、数十分でシチリア島に到着です。
 あとは同じように進んだり戻ったりを繰り返したり繰り返さなかったりみたいな感じで、上陸しました。

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 シチリア側のメッシーナ駅を出るのがもう16時。つまりこれに2時間かけてるわけですね。
 まあやっぱり、人間だけ乗り換えた方が早くないかと思わなくはないですw
 でもやっぱり、海峡渡り2時間というアトラクションは、"誰得"かと言えば"俺得"なので、残っててほしいな。

 メッシーナ駅を出れば、あとはパレルモまで残り3時間です。

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 ティレニア海はどんどん陽が落ちて暗い暗い海になっていきます。

 ・・・・・・一日中電車乗ってるだけだったなあ。
posted by egamiday3 at 17:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

201611it イタリア・シチリア旅 2日目その1「"旅行"がしたいのであって"観光"がしたいわけじゃない」

 
 というわけで2日目、実質初日です。
 今日はローマから鉄路で、旅の主目的地であるシチリア島へ向かいます。

 ローマ・テルミニ駅発 07:26 → パレルモ駅着 19:00

 地図的にいえばこんな感じ。

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 ポイントが2つあって、1つめが「乗り換えなし・12時間一本勝負」の旅程だということ。
 つい昨日が関空→パリ間12時間フライトをこなしておいてからの、今日さらに12時間鉄道乗りっぱなし、という旅程は、まあ確かに自分でも首をかしげなくもないですが、しかしだからといって、その分の時間を観光にまわしたほうがいいんじゃないのみたいなことは思わない。極端に言えば、"旅行"がしたいのであって"観光"がしたいわけじゃない、鉄道に乗ること自体が旅行の目的のひとつ、車窓をぼぉっと眺めて過ごすのが求むアトラクションのひとつなので、という感じです。
 そうじゃなかったら、ローマ−パレルモ間なんか空路1時間で済んでる話なんで。

 ポイントの2つめは、イタリア本土とシチリア島の間に海があること。関門海峡くらいの距離ですがここは橋がかかっているわけではなく、列車を降りて舟に乗り換えるというわけでもなく、乗ったままの列車ごとフェリーに載せられます。この話を誰にしても、怪訝な顔をするか明らかにおかしいと否定されるのですが、何両か編成の列車をいったん切り離して、そのままフェリーに載せて海峡を渡り、渡った先で再度連結して走るっていう。こんな極上アトラクションありますか、っていう話ですよ。
 橋でしょ? 橋はですね、これまでも何度も何度も「かけます」っていう計画が持ち上がってはぽしゃってるらしいです。実際今回の旅の予習でも、数年前の本には「ついに○年竣工予定」と書いていたのが、さらにその数年後の本では「その計画は頓挫した」みたいなこと書いてあって、なんというか、イタリアだなあという感じ。
 人が降りてフェリーで渡りゃいいじゃんっていう説もごもっともなんですが、これについてはどうだろう、たぶん本土−シチリア便のうち何便かは夜行なので、寝てる間に海峡越えなきゃいけないからなのかな、っていう推測です。

 というわけで、鉄道をたのしむ+車窓をたのしむ+海峡渡りをたのしむ、という2日目です。

 国文の先生がフロントで、整備のおっちゃんがソファで雑魚寝してるところを、叩き起こすようにして宿出です。

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 12時間一本勝負、つまりは、昼食を食べられないおそれが大なので、朝食はがっつりめにカツサンドとカプチーノです。駅食ですが、なんやテルミニ駅は地下なり2階なりに相当いろんな店が整備されたみたいで、はかどりますね。
 あと、売店で水とかチョコとかを買い込む。

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 ちなみに今回乗る鉄道便のチケットについて、朝宿でネット予約したものを駅の券売機でプリントアウトしようとしたのですが、何度やってもQRコード付きのこんなレシートしか出てこなくて、そしたらなんかボランタリーな学生さんが「それがチケットだ」って言うんですよ、こんなペラッペラで40代の目では読み取れないような小さい字の紙がチケットとか、困るw

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 というわけで、07:26、ローマ・テルミニ駅発です。

 ところで車窓をたのしむには、地図から考えて海側、進行方向にむかって右側の座席が吉なわけですが、じゃあどの席を予約すれば”右側”なのか、これが日本の新幹線なら決まってるのですが、じゃあイタリア鉄道(FS)の場合はどうかとネットをさんざんググりにググったのですが、結局「予測不可能」という結論に達しました。欧州ではターミナル式の駅が多いですが、それに停車する度に進行方向が変わるので、どうしようもないですね。
 と思って列車に乗り込んだのですが、「どの席を予約すれば」なんて無関係でした。
 席がガラガラでどこも空いている。あと、そもそも予約席を守ってない、あたしの席になんかもうおっちゃん座ってるし。
 さらに窓が・・・ひどい結露でまったく外が見えないという。これはさすがに困る、車窓をたのしむのが旅の目的って、それあかんやん、と。
 と困って、客車内を見回すと、結露している窓としていない窓がまだらにあるので、海側の、結露してない、他の人と相席にならずに済むひろびろとした席を、小一時間ほど不審者かのようにうろうろと移り探し、サレルノを過ぎてもう客は増えないだろうというタイミングでやっと落ち着いた、っていう。
 この後、シチリア島内でもそのほとんどにおいて、指定席予約はいっさい関係なかったです、みんな好きなところに座ってる。まあそういう土地柄だということで。

 というわけで、あとは海峡渡りイベントまでの6時間強、延々と車窓をおたのしみください、という感じ。

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 ていうか、ローマど真ん中のテルミニ駅を出て10分もしないうちに、草原、林、農場、突如としてあらわれる古代の水道橋的な巨大建造物。WindowsXPかと思うような緑豊かな景色がずっと続いてて、こんだけ豊かな国土があったら、そりゃ美味いもん作れるだろう、って思いますね。

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 一応特急としての便ではあるのですが、ローマ−ナポリ間を過ぎるくらいまでは地元駅にちょいちょい停まります。特急なのにまた停まるの?ていうのが京阪みたい。

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 15分停車のナポリ駅で、がまんできなくてエスプレッソを買ってきちゃった。しかもババ(スポンジケーキのシロップ漬けにしたの)があったのでついでに買ってきて、手のひらをシロップでべっとべとにしながらいただきます。

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 観るとほぉっとため息が出る、霊峰・ベスビオス火山。
 海側に突き出た半島の山、あの向こうがアマルフィ海岸です。

 途中、サレルノに停まり(アマルフィ行きはまた今度に)、アグロポリを通過し(古城跡があるという古い町、また今度来ようね)、という感じでもうそろそろ停車駅が少なくなってきます。南イタリアをぜいたくにがんがん飛ばしていく感じになってます、この列車。海が見えては遠ざかったり、鉄橋と併行してめっちゃ古い石造りの橋が渡ってたり、そのうち次第に、植物相が蘇鉄蘇鉄な感じ、家の壁が白と黄色、屋根が茶褐色という南イタリア南イタリアした感じになってきます。空が晴れてその光が海面に反射している、次々と襲いかかる風光明媚攻撃に休む余地のない、いまのところは実にヴァケーションっぽい車窓です。

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 ていうか、フライト12時間の翌日に鉄路12時間中ですが、ぜんっぜん苦にならない、めっちゃ楽しんでるので、egamidayさんはやっぱ正気じゃなかった。

 さすがに電波(レンタルwifi)が弱くなってきたかなというくらいに、もうずっと海岸沿いを走ってて、たまに浜辺で人が半裸や水着姿でフラフラ歩いてたり釣竿立てたり、リゾートっぽい集落だとスキューバのグループがたむろしてたり、おっさん達がかたまって駄弁りしてるのが見える、そんな車窓。オレンジの樹が増えだしたり、たまに富豪っぽい邸宅も見えたりする。
 どれもこれもこの土地の、いたってふつーの日曜日の暮らしの中を、旅行者の自分が客車の窓から眺めながらすぅーっと走り抜けていく。
 そのうち次第に曇ってくる。寒くもなってくる。何もない土手を犬ととぼとぼ歩く人がいるなと思ったら、工場跡地みたいなとこに砂をかぶったように汚れた簡易テントがたくさん並んでて、ひっそりとしてる。この寒いのに薄手の服で汚れたボールをひとりで追いかけてる少年がいる。あるいはその先に、鉄骨が剥き出しで整備も何もされていない建物ばかりが密集するような集落もある。そこもここも、それがどこかもわからない、そこにいる人たちがどういう人たちなのかもちゃんとはわからない、けれども、でもやはりそこの人たちにとってはそれが日常であり、暮らしであり、その中を異邦人たる自分が無言で走り抜けていく。

 そして。

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 やたら山越え、やたらトンネルだったなあという辺りを過ぎ、薄曇りの中、前方をぼーっと見ていることしばし。
 ・・・あれ、もしかして、さっきから遠くに見えてるあれがシチリア島なの? (気付いてなかった)

 ただいま14時前、鉄路予定の半分は過ぎてます。
posted by egamiday3 at 17:26| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月04日

極私的・2017年の絵馬(活動指針メモ) 年頭仮置きver.

 絵馬。
 それは、折に触れて掲げたり降ろしたりする、今年一年の活動指針。
 ただし今は3月までの間に目白押しているタスクごとをこなすのが先なので、とりあえず仮置きver.として。


●タイムライン
2007 HVU
2008 NBK・JLA
2012 本棚の中のニッポン
↓  ↓
2016 AAS京都
2017 ===いまここ===
↓  ↓
↓  Something
2020 ↓
2022 ↓

●イベントごと
2017.03 情報の科学と技術〆切
2017.03 CEAL/NCCトロント
2017.03 NBK年度末
2017.06 (AASソウル?)
2017.09 アーカイブサミット
2016.09 EAJRSオスロ
秋冬に旅行行く余裕が持てる状態にもっていきたい

●2017年の絵馬 (2016年の持越し含む)
・もろもろを片付けにかかります。片付けは、かたをつける、です。
・(客)をダシにして、(主)にしてください。(ていうか、そうでもしないと時間が足りない)
・基礎体力をつけてください。基礎体力は、エビデンスであり、説得力です。そのための有酸素運動です。(知的活動の話)
・アウトプット←→基礎体力、の循環です。つまり、アウトプットを”無駄に”増やします。
・NBKをどうしたいのか、可視化させてください。これはマジです。
・たぶん3月4月にもう一度全体設計しなおします。


posted by egamiday3 at 21:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月31日

極私的・egamiday十大ニュース 2016 (簡易版)


 年末振り返りその3、簡易版で。


・egamiday氏、未踏の週3日休肝日制度を導入。

・egamiday氏、そこへきてのクラフトビール派への転向疑惑。

・egamiday氏、一般市民Aとして平井嘉一郎記念図書館に入り浸り。

・egamiday氏、AAS京都に予定入れ過ぎ、司会業へ転身か。

・egamiday氏、「ポータルに客は来ない」と喧嘩を売る。

・egamiday氏、ここへきてのiPhoneにカバー付ける派への転向疑惑。

・egamiday氏、シアトル・ルーマニアといっさいの旅情の余地ない海外行きにキレて、突貫でシチリア行きを敢行。

・egamiday氏、パスタに夢中すぎて、イタリアでピッツァを食べてない失態。

・egamiday氏、ノープラン過ぎるアクティブ・ラーニングを実行中。

・egamiday氏、「エンディング企画」という謎ワードの行方は。


posted by egamiday3 at 23:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

極私的・今年のアルファ本棚行きコンテンツリスト 2016

 年末振り返りその2。
 自宅の”アルファ本棚”と読んでる本棚に置いておきたい極私的アルファ級のコンテンツを、書籍メディアに限らずリストアップしたもの。

『世界システム論講義 : ヨーロッパと近代世界』
「テクノロジーの前あし、アートの触覚」(『角川インターネット講座』第15巻所収)
『「みやこ」という宇宙』
『星を継ぐもの』
『あがり』
『盤上の夜』
『パスタでたどるイタリア史』
「とっとテレビ」(ドラマ)
「コクリコ坂から」(映画)
「ペルセポリス」(映画)
「10分間」(演劇・中野劇団)
「来てけつかるべき新世界」(演劇・ヨーロッパ企画)
ラウンドテーブル「The Digital Resource Landscape for Japanese Studies」
アンサー・シンポジウム「ライブラリアンの見た世界の大学と図書館〜図書館利用行動を中心に〜」
平井嘉一郎記念図書館
Kindle Unlimited
ウィルキンソン炭酸ドライコーラ(食)
グリーンシャワー(食)
シアトルPike Brewing Companyの利きビールセット(酒)
農村博物館(ブカレスト)
ギリシア劇場(シチリア・タオルミーナ)
シチリア料理全般(食)

posted by egamiday3 at 21:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする